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JP3139198B2 - 自動車燃料配管用ホース - Google Patents

自動車燃料配管用ホース

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JP3139198B2
JP3139198B2 JP05038622A JP3862293A JP3139198B2 JP 3139198 B2 JP3139198 B2 JP 3139198B2 JP 05038622 A JP05038622 A JP 05038622A JP 3862293 A JP3862293 A JP 3862293A JP 3139198 B2 JP3139198 B2 JP 3139198B2
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JP
Japan
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hose
layer
inner layer
rubber
thickness
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JP05038622A
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光洋 藤森
昭彦 高橋
公洋 村上
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Sumitomo Riko Co Ltd
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Sumitomo Riko Co Ltd
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Publication date
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  • Loading And Unloading Of Fuel Tanks Or Ships (AREA)
  • Rigid Pipes And Flexible Pipes (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動車のガソリンタ
ンクとエンジンを接続するエバポホース,ブリーザーホ
ース,フューエルホース等の低圧用ホースに用いられる
自動車燃料配管用ホースに関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車の燃料配管は、おおむね金属パイ
プとそれら金属パイプを接続するホースから構成されて
いる。このようなホースとして、例えば、ガソリンタン
クからエンジンまでを接続するエバポホース,ガソリン
タンクのエアー抜き部分に用いられるブリーザーホー
ス,エンジンからガソリンタンクまでを接続する低圧用
フューエルホース等があげられる。上記ホースは、例え
ばアクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)からな
る内管ゴム層と、上記内管ゴム層の外周のポリエステル
糸のブレード編みあるいはスパイラル編み等からなる補
強糸層と、上記補強糸層の外周のゴム弾性材からなる外
管ゴム層とから構成されている。上記ゴム弾性材として
は、低圧用フューエルホースの場合、クロロプレンゴム
(CR),エピクロルヒドリンゴム(CHC),クロロ
スルホン化ポリエチレンゴム(CSM)等が用いられて
いる。また、エバポホースおよびブリーザーホースとし
ては、CR,CHC,CSM,NBRとポリ塩化ビニル
(PVC)の混合物等が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらホースに関し
て、気化したガソリンがホースを透過して外部に漏洩す
るという現象が生じている。最近では、特に自動車の数
が増加しており、このようなホースから漏洩するガソリ
ンによる環境悪化が大きな問題となっている。そのた
め、このような自動車から漏洩する気化ガソリンの量を
規制することが法案化されており、特に1994年から
は、アメリカ合衆国カリフォルニア州においては、エバ
ポホースからの未燃焼蒸散ガソリンの透過量が厳しく規
制されることになり、従来のガソリン透過量の約1/1
0以下に規制される。また、1996年から燃費の基準
ラインが一層厳しく規制されることになり、燃費向上の
観点から軽量化が要望されている。これらの理由から、
上記内管ゴム層の形成材料であるNBRに代えてフッ素
樹脂(FKM)を用いたホースが提案されている。この
FKMからなるホースは、気化ガソリンの透過量を抑制
することはできるが、FKMが高価なためコストが高く
ついてしまう。したがって、上記FKMにかわる耐ガソ
リン透過性に優れたものが検討されている。しかし、F
KMにかわるものについては、耐ガソリン透過性に優れ
ていても、剛性が高いために、柔軟性に劣る、耐キンク
性(耐座屈性)に劣る、金属パイプに差し込み難いとい
う組付作業性に劣る、またシール性に劣るという種々の
問題を有している。
【0004】この発明は、このような事情に鑑みなされ
たもので、耐ガソリン透過性,柔軟性,耐キンク性,組
付作業性およびシール性の全てに優れた低コストの自動
車燃料配管用ホースの提供をその目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明の自動車燃料配管用ホースは、内層と、上
記内層の外周に形成された外層とを備えた自動車燃料配
管用ホースであって、上記内層が下記の(A)成分によ
って形成され、上記外層がゴム弾性材によって形成さ
れ、かつ上記内層の厚みが、ホースの内径を1として1
/30以上の寸法に設定され、上記外層の厚みが、ホー
スの内径を1として1/6以上の寸法に設定されている
という構成をとる。 (A)下記の(a)および(b)を主成分とするポリア
ミド樹脂エラストマー。 (a)エチレン−プロピレン−ジエンゴムおよび水素添
加アクリロニトリル−ブタジエンゴムの少なくとも一
方。 (b)ナイロン6。
【0006】
【作用】すなわち、本発明者らは、耐ガソリン透過性は
もちろん、耐キンク性,組付作業性および柔軟性に優れ
た自動車燃料配管用ホースを得るために一連の研究を重
ねた。その結果、ナイロン6と特定のゴム材料を主成分
とするポリアミド樹脂エラストマーによって形成された
内層の外周に、ゴム弾性材からなる外層を形成すると、
上記ポリアミド樹脂エラストマーによって形成された内
層がナイロン6の有する特性から耐ガソリン透過性に優
れ、しかも特定のゴム材料を配合するため柔軟性にも富
みシール性が向上する。また、外層にゴム弾性材を用い
ることにより耐キンク性が向上し、しかも組付作業性も
向上する。さらに、ホースの内径に対して内層の厚みを
相対的に薄く形成し、かつ外層の厚みを内層のそれより
も厚く形成することで、ホース全体の柔軟性が向上する
ことを見出しこの発明に到達した。
【0007】つぎに、この発明を詳しく説明する。
【0008】この発明の自動車燃料配管用ホースは、特
定ゴム材料(a)とナイロン6(b)を主成分とするポ
リアミド樹脂エラストマー(A成分)によって形成され
る内層と、上記内層の外周にゴム弾性材によって形成さ
れる外層とから構成される。なお、この発明において、
上記主成分とするとは、主成分のみからなる場合も含め
る趣旨である。
【0009】上記内層は、特定のゴム材料(a)とナイ
ロン6(b)を主成分とするポリアミド樹脂エラストマ
ー(A成分)を用いて得られる。上記特定のゴム材料
(a)としては、エチレン−プロピレン−ジエンゴム
(EPDM),水素添加アクリロニトリル−ブタジエン
ゴム(以下「水添NBR」と称す)があげられ、単独で
もしくは併せて用いられる。上記水添NBRは、アクリ
ロニトリル−ブタジエンゴムの分子中の二重結合部分に
水素原子が付加されたものであって、この水添NBRを
用いることにより上記ポリアミド樹脂の柔軟性を向上さ
せることができる。この水添NBRとしては、一般的に
使用されているものを用いることができるが、通常、結
合アクリロニトリル量が25〜55重量%(以下「%」
と略す)程度のものであって、また二重結合部分の90
%以上が水素添加されているものを用いるのが好まし
い。また、上記ナイロン6(b)としては、従来公知の
ものがあげられ、一般にε−カプロラクタンの開環重合
によって得られるものである。そして、上記特定のゴム
材料(a)とナイロン6(b)との配合割合は、重量比
で、a/b=10/90〜70/30の割合に設定する
ことが好ましい。すなわち、ナイロン6の配合割合が3
0未満(ゴム材料が70を超える)では柔軟性,耐キン
ク性,組付作業性およびシール性は極めて優れるが、耐
ガソリン透過性が劣り、ナイロン6の配合割合が90を
超える(ゴム材料が10未満)と耐ガソリン透過性は極
めて優れるが、柔軟性,耐キンク性,組付作業性および
シール性に劣る傾向がみられるからである。
【0010】なお、この発明において、上記EPDMお
よび水添NBRのゴム材料(a)と、上記ナイロン6
(b)の相溶性が悪い場合には、上記EPDMおよび水
添NBRとして、10%を超えない割合でマレイン酸が
付加されたもの(マレイン酸変性されたもの)を用いる
ことにより、両者の相溶性を効果的に向上させることが
できる。このように、10%以下の割合でマレイン酸が
付加されたゴム材料を用いることが好ましく、EPDM
および水添NBRに含有されるマレイン酸が10%を超
えると、押出成形時にゲルが発生してしまい、成形でき
なくなる場合が生じ好ましくない。
【0011】さらに、上記特定のゴム材料(a)および
ナイロン6(b)以外に、上記ゴム材料を加硫させるた
めに、加硫剤を配合することもできる。上記加硫剤とし
ては、硫黄,過酸化物,フェノール樹脂,キノイド,ポ
リアミン等があげられる。また、可塑剤を配合すること
もできる。上記可塑剤としては、n−ベンゼンスルホン
酸アミド等があげられる。そして、上記加硫剤を配合す
る場合、その配合割合は、ゴム材料100重量部(以下
「部」と略す)に対して0〜5部以下の割合に設定する
ことが好ましい。また、上記可塑剤の配合割合は、ナイ
ロン6中0〜20%の割合に設定することが好ましい。
すなわち、可塑剤の含有量が20%を超えると、管内を
流れるガソリンにより可塑剤が抽出され、その抽出物が
配管系中のインジェクター等を詰まらせる傾向がみられ
るからである。
【0012】また、上記加硫剤,可塑剤以外に、必要に
応じて、加硫促進剤,老化防止剤,加工助剤等の各種添
加剤を適宜に配合することができる。
【0013】上記外層は、ゴム弾性材を用いて形成され
る。上記ゴム弾性材としては、CR,CSM,NBRと
PVCの混合物,CHC,エチレン−プロピレン−ジエ
ンゴム(EPDM),塩素化ポリエチレンゴム(CP
E),アクリルゴム(ACM)等があげられる。
【0014】この発明の自動車燃料配管用ホースは、例
えばつぎのようにして製造される。すなわち、まずゴム
材料(a)およびナイロン6(b)、さらに各種添加剤
を配合し、加熱溶融させて均一に混合することにより内
層形成材料であるポリアミド樹脂エラストマー(A成
分)を作製する。ついで、上記ポリアミド樹脂エラスト
マー(A成分)を用いて押出成形機により管状に押出成
形する。ついで、押出成形により作製されたポリアミド
樹脂エラストマー管状体の外周表面を接着剤処理する。
ついで、内層内をエアー加圧しながら接着剤処理された
面にゴム弾性材を押出成形することによりゴム製の外層
を形成する。そして、所定の温度で加熱加硫を行うこと
により図1に示すような二層構造の自動車燃料配管用ホ
ース1が製造される。図において、2は特定のポリアミ
ド樹脂エラストマーからなる内層であり、3はゴム弾性
材からなる外層である。
【0015】このようにして得られた自動車燃料配管用
ホース1において、各層の厚みは、ホースの内径を1と
すると、相対値として、内層2の厚みは1/30以上に
設定することが好ましく、外層3の厚みは1/6以上に
設定することが好ましい。具体的には、ホース1の内径
が3.0〜15.0mmの場合、内層2の厚みは0.1
〜1.5mmの範囲に設定することが好ましく、外層3
の厚みは1.5〜4.0mmの範囲に設定することが好
ましい。特に好ましくは、内層2の厚みは0.3〜0.
5mm、外層3の厚みは2.7〜2.9mmである。
【0016】さらに、この発明の自動車燃料配管用ホー
ス1において、特定のポリアミド樹脂エラストマーから
なる内層2の曲げ弾性率を1000〜7000kgf/
cm 2 の範囲に設定することが好ましい。特に好ましく
は4000〜5000kgf/cm2 である。また、ゴ
ム弾性材からなる外層3の硬度は45〜75(Hs)に
設定することが好ましく、特に好ましくは60〜70
(Hs)である。上記のように各層の特性を設定するこ
とで、耐キンク性,柔軟性,気密性,組付作業性(金属
パイプへの差し込み性)等に優れたホースが得られるよ
うになる。
【0017】このようにして内層2および外層3の形成
された二層構造の自動車燃料配管用ホース1は、例え
ば、図2に示すように、金属パイプ4に外嵌され使用さ
れる。
【0018】
【発明の効果】以上のように、この発明の自動車燃料配
管用ホースは、ナイロン6およびゴム材料を主成分とす
るポリアミド樹脂エラストマー(A成分)によって形成
された内層の外周面にゴム弾性材によって外層が形成さ
れた二層構造を有するものである。しかも、上記内層の
厚みおよび外層の厚みが、ホースの内径を基準とし、そ
れぞれ所定の値に設定されている。このため、内層の厚
みが薄く設定されて、その内層形成材料により優れた耐
ガソリン透過性を有しながら柔軟性に富み、しかも耐キ
ンク性,気密性,組付作業性および耐圧性に優れてい
る。したがって、この発明の自動車燃料配管用ホース
は、例えば自動車のガソリンタンクとエンジンを接続す
るエバポホース,ブリーザーホース,フューエルホース
等の低圧用ホースに最適であり、非常に利用価値の高い
ものである。
【0019】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
【0020】まず、実施例に先立ってポリアミド樹脂エ
ラストマーを作製した。 〔ポリアミド樹脂エラストマーの作製〕下記の表1に示
すポリアミド樹脂(PA),水添NBRおよびEPD
M、さらに各種添加剤を用い、同表に示す割合で配合し
て加熱溶融してポリアミド樹脂エラストマーを作製し
た。なお、下記の表1中において、PA6はナイロン6
である。
【0021】
【表1】
【0022】
【実施例1〜9、比較例1〜3】下記の表2〜表4に示
す原料を用い、前記製法に従って自動車燃料配管用ホー
スを得た。また、内層の厚みおよび曲げ弾性率、外層の
厚みおよび硬度(JIS硬度)、さらにホースの内径を
下記の表2〜表4に併せて示した。なお、加硫条件は、
150℃で35分に設定した。上記内層の曲げ弾性率
は、つぎのようにして測定した。すなわち、プラスチッ
クの曲げ試験方法における3点曲げ試験方法に基づい
て、所定の大きさ(長さ:80±5mm,幅:10±
0.5mm,厚み:4±0.2mm)に試験片を成形し
た。そして、図3に示す装置を用い、2個の支持台6に
試験片7を架け渡し、中心部から加圧くさび5を、一定
速度(30mm/min)で下降させた。このときの荷
重−撓み曲線をチャート紙に記録し、下記の式により曲
げ弾性率を算出した。
【0023】E=L3 /(4×bh3 )×F/Y なお、上記式における各記号の意味を下記に示す。 E:曲げ弾性率(kgf/cm2 ) L:支点間距離(cm) b:試験片の幅(cm) h:試験片の厚み(cm) F:荷重−撓み曲線の初めの直線部分の任意に選んだ点
の荷重(kgf) Y:荷重Fにおける撓み量(cm)
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】
【表4】
【0027】
【比較例4】可塑剤含有のポリアミド樹脂からなる単層
構造の自動車燃料配管用ホースを作製した。
【0028】
【比較例5】NBRを用いて内層管状体を押出成形し、
ついで上記内層管状体の外周にポリエステル糸のブレー
ド編みによる補強糸層を形成した。そして、この補強糸
層の外周にCRを用いて外層を押出成形した。このよう
にして自動車燃料配管用ホースを製造した。
【0029】上記のようにして得られた各自動車燃料配
管用ホースの、耐ガソリン透過性,耐キンク性,柔軟
性,気密性,組付作業性,耐圧性を測定評価した。ま
た、実施例品である自動車燃料配管用ホースの内層の曲
げ弾性率を測定した。そして、上記測定結果から、各ホ
ースを総合的に三段階で評価した。すなわち、○は優れ
ている、△は普通、×は劣るとして表した。これらの結
果を下記の表5〜表7に示す。なお、上記各特性の評価
は、下記の方法に従って測定した。
【0030】〔耐ガソリン透過性〕図4に示すように、
規定長さ(自由長500mm)に切断した試料(ホー
ス)10を、燃料タンク12の2個所のパイプ13,1
4に嵌め込みクランプ15で固定した。ついで、上記燃
料タンク12内に、タンク容量の85%まで試料用燃料
(規定ガソリン)11を充填し、試料10内全面に燃料
11が接触している状態にして40℃の恒温槽中に16
8時間放置した。ついで、放置した後、上記試料10を
燃料タンク12から取り外し、図5に示す燃料タンク1
6の上面に形成された2個所のパイプ17,18に試料
10の両端部を嵌め込みクランプ15で固定した。つい
で、燃料タンク16内に、新品の規定ガソリン11を約
100cc充填し、試料10内をガソリンベーパー状に
した。そして、この状態で40℃の恒温槽中に24時間
毎,3日間全体の重量を測定した。そして、下記の式に
よりガソリン透過量を算出した。
【0031】Θ=〔Wn−W(n−1)〕/S 上記式において、Θは一日毎の透過量(g/m2 /da
y)、Sは試料500mmの外表面の面積(m2 )、W
nはn日後の試料セット状態の質量(g)であり、nは
0〜3の整数である。
【0032】そして、100g/m2 /day未満のも
のは○、100〜300g/m2 /dayのものは△、
300g/m2 /dayを超えるものは×として表示し
た。
【0033】〔耐キンク性〕図6に示すように、長さ1
mの試料(ホース)19を用いて輪を作ってその交叉部
を手で持って、矢印の方向に試料19を引っ張り1分間
保持した。保持した後、R部の試料19の外径D1 (m
m)を測定し、保持率を求めた。ついで、さらに輪の径
を小さくしていきキンクしたR部の輪の径を求めた。な
お、上記保持率は、下記の式により算出した。
【0034】保持率(%)=(D1 /D)×100 上記式において、Dは初期の試料(ホース)の外径(m
m)である。ただし、D1 およびDとも試料(ホース)
外径の短径である。
【0035】そして、70R未満のRでキンクしたもの
は○、70R〜100Rの範囲のRでキンクしたものは
△、100Rより大きいRでキンクしたものは×として
表示した。
【0036】〔柔軟性〕長さ150mmの試料(ホー
ス)を準備し、プラスチックの曲げ試験方法における3
点曲げ試験方法に基づいて測定した。すなわち、図7に
示すように、2個の支持台20にホース21を架け渡し
ホース21の中心部から加圧くさび22を30mm/m
inの速度で下降させ、このときの変位と荷重の関係を
測定した。
【0037】そして、変位10mmのときの荷重が1.
5kgf/cm2 未満のものは○、1.5〜3.0kg
f/cm2 のものは△、3.0kgf/cm2 を超える
ものは×として表示した。
【0038】〔気密性〕図8に示すように、長さ300
mmの試料(ホース)23の両端を、固定治具24のパ
イプ部25に取り付け固定した。ついで、矢印方向から
固定治具24の端部の孔に空気(または不活性ガス)を
送り、ホース23内を規定の圧力で充填させて水槽に浸
漬した。そして、規定時間経過した後、加圧気体の漏れ
の有無を調べた。
【0039】そして、規定の圧力が10kgf/cm2
より高いものは○、2〜10kgf/cm2 のものは
△、2kgf/cm2 未満のものは×として表示した。
【0040】〔組付作業性〕図9に示すように、長さ5
0mmの試料(ホース)26を直立させて設置し、圧縮
試験機27に取り付けたパイプ28を矢印方向に速度3
0mm/minでホース26内に挿入した。その挿入す
る間の最大荷重を測定した。
【0041】そして、15kgf未満のものは○、15
〜30kgfのものは△、30kgfを超えるものは×
として表示した。
【0042】〔耐圧性〕長さ300mmのホースを破裂
試験機に取り付け、試料(ホース)の中に加圧液(水ま
たはオイル)を充満させた。ついで、毎分70kgf/
cm2 の昇圧速度で加圧し破裂するときの圧力を測定し
た。
【0043】そして、50kgf/cm2 を超えるもの
は○、10〜50kgf/cm2 のものは△、10kg
f/cm2 未満のものは×として表示した。
【0044】
【表5】
【0045】
【表6】
【0046】
【表7】
【0047】上記表5〜表7の結果から、実施例品は、
優れた耐ガソリン透過性を有しながら、耐キンク性,柔
軟性,気密性,組付作業性,耐圧性にも優れていること
がわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の自動車燃料配管用ホースの構成の一
例を示す断面斜視図である。
【図2】この発明の自動車燃料配管用ホースの使用状態
を示す断面説明図である。
【図3】ホース内層部分の曲げ弾性率の測定方法を示す
説明図である。
【図4】自動車燃料配管用ホースの耐ガソリン透過性の
測定評価方法を示す説明図である。
【図5】自動車燃料配管用ホースの耐ガソリン透過性の
測定評価方法を示す説明図である。
【図6】自動車燃料配管用ホースの耐キンク性の測定評
価方法を示す説明図である。
【図7】自動車燃料配管用ホースの柔軟性の測定評価方
法を示す説明図である。
【図8】自動車燃料配管用ホースの気密性の測定評価方
法を示す説明図である。
【図9】自動車燃料配管用ホースの組付作業性の測定評
価方法を示す説明図である。
【符号の説明】
1 自動車燃料配管用ホース 2 内層 3 外層
フロントページの続き (56)参考文献 国際公開94/19638(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00 F16L 9/00 - 9/22 F16L 11/00 - 11/24 WPI/L(QUESTEL) EPAT(QUESTEL)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内層と、上記内層の外周に形成された外
    層とを備えた自動車燃料配管用ホースであって、上記内
    層が下記の(A)成分によって形成され、上記外層がゴ
    ム弾性材によって形成され、かつ上記内層の厚みが、ホ
    ースの内径を1として1/30以上の寸法に設定され、
    上記外層の厚みが、ホースの内径を1として1/6以上
    の寸法に設定されていることを特徴とする自動車燃料配
    管用ホース。 (A)下記の(a)および(b)を主成分とするポリア
    ミド樹脂エラストマー。 (a)エチレン−プロピレン−ジエンゴムおよび水素添
    加アクリロニトリル−ブタジエンゴムの少なくとも一
    方。 (b)ナイロン6。
  2. 【請求項2】 (A)成分がマレイン酸変性されたもの
    である請求項1記載の自動車燃料配管用ホース。
  3. 【請求項3】 内層の厚みが、ホースの内径を1として
    1/30〜1/4の寸法に設定され、外層の厚みが、ホ
    ースの内径を1として1/2〜1/6の寸法に設定され
    ている請求項1または2記載の自動車燃料配管用ホー
    ス。
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