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JP3128095B2 - 記録再生方法 - Google Patents

記録再生方法

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Publication number
JP3128095B2
JP3128095B2 JP22648892A JP22648892A JP3128095B2 JP 3128095 B2 JP3128095 B2 JP 3128095B2 JP 22648892 A JP22648892 A JP 22648892A JP 22648892 A JP22648892 A JP 22648892A JP 3128095 B2 JP3128095 B2 JP 3128095B2
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JP
Japan
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magnetization
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temperature
recording
magnetic material
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JP22648892A
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JPH0660303A (ja
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佳光 大谷
哲生 飯島
巌 畠山
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ディスク,磁気ディ
スクなどの情報の書き換え可能な不揮発記憶の分野にお
ける記録再生方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】情報のファイル記憶の分野では、書き換
えが可能で、高密度な記憶方式として、磁気ディスクや
光ディスクが用いられている。これらは年々記録密度の
増加が図られているが、再生の際のSNを確保するのが
難しく限界に近づきつつある。また、これら方式におい
ては、媒体1枚の記録情報を他の媒体に複写する際に
は、逐次元の情報を読み取り、複写先の媒体に書き込む
操作が必要であり、大量の情報を一括で複写する方法の
開発が望まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑みて提案されたもので、高密度記録においても高い
SNを示す記録再生の方法を提供すること、ならびに簡
便に情報の一括複写を可能にする技術を提供することを
目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は反強磁性―強磁性遷移を生じ、加熱時と冷
却時では前記遷移温度が異なるヒステリシス現象を示す
磁性材料を、加熱時に前記遷移を生ずる温度t より低
く、かつ冷却時に前記遷移を生ずる温度t よりも高い
温度t 保持しつつ、前記磁性材料を局所的に温度t
以上に加熱し、前記加熱部分強磁性または反強磁性
を生じせしめて情報の記録を行い、その後、前記加熱
分の磁化量,磁化変化あるいは磁化の方向等の状態量を
検出することによって情報の再生を行うことを特徴とす
る記憶再生方法を発明の要旨とするものである。さら
に、本発明は反強磁性−強磁性遷移を生ずる第1の磁性
材料を、前記遷移を生ずる温度範囲に保持しつつ、前記
磁性材料を局所的に加熱して、前記加熱部分に強磁性あ
るいは反強磁性を生じせしめて情報の記録を行った後、
前記温度範囲にて第2の磁性材料を密着させて前記情報
が記録された第1の磁性材料からの情報を第2の磁性材
料に転写させ、密着状態および脱着状態にて前記第2の
磁性材料からの磁化量,磁化変化あるいは磁化の方向等
の状態量を検出することによって情報の再生を行うこと
を特徴とする記録再生方法を発明の要旨とするものであ
る。
【0005】
【作用】本発明によれば、磁化のヒステリシス現象を利
用して記録再生を行うため、高記録密度で高いSN再生
及び多値記録を可能とすることができる。
【0006】まず、本発明の記録再生方法の原理を説明
する。反強磁性−強磁性遷移はFeRh合金,HfTa
Fe2 ,SoTiFe2 ,Co(FeAl)2 系の金属
間化合物,Mn3 Pt規則合金等で発生し、ある温度に
おいて急激に反強磁性から強磁性へ、あるいは強磁性か
ら反強磁性へと変化する現象である。この遷移は一般的
にヒステリシス現象を示し、加熱時と冷却時ではその遷
移温度が異なる。本発明はこのヒステリシス現象を利用
して新しい記録再生方法を実現するものである。
【0007】図1には反強磁性−強磁性遷移の温度に対
する磁化の変化の例を模式的に示した。まず、低温にお
いては反強磁性状態であるために、磁化はほとんど無い
が、t2 の温度において強磁性に遷移するために、磁化
が発生する。一度t2 以上に加熱した後にはt2 よりも
低い温度t1 において強磁性から反強磁性に遷移し、温
度に対してヒステリシスを示す。ここで、反強磁性−強
磁性遷移を示す材料を、ヒステリシスを示す領域の温度
b の環境に保持し、記録したい部分をt2 以上に加熱
すると、一度加熱されてからtb に戻った領域のみM2
の磁化を有することとなる。このtb の温度状態に保っ
ていれば、この磁化M2 の記録ビットは保持できる。温
度tb 、あるいはヒステリシスの開始,終了温度t2
1 は合金系,添加元素,圧力,印加磁場等によって、
容易に制御することができる。また、t1 を室温以下
に、t2 を室温以上に設定すれば、バイアス温度を特別
に設定しなくても、通常温度下での記録保持が可能であ
る。情報消去にあたっては、tb 状態からt1 以下の温
度にすれば、全体の磁化がM1 となるために、記録ビッ
トは消去される。また、t2 以上に加熱しても同様に全
体がM2 となり、消去が可能である。従来の磁気ディス
クや光ディスク等における記録状態とここで大きく異な
ることは、記録された領域と、そうでない部分とでは、
磁化そのものの有無の状態が保持されていることであ
る。このため、磁気ヘッドや磁気抵抗効果素子で再生す
ると、ノイズレベルを非常に小さくでき、小さいビット
でも敏感に再生ができる。磁気ディスク,光ディスクに
おける記録媒体はある一定の磁化を有しており、この磁
化の方向を媒体の垂直方向、あるいは水平方向に変化さ
せて、ビットを記録する方式になっている。
【0008】図2は従来の磁気ディスク,光ディスクに
おける媒体の記録状態を示すもので、(a)は磁気記録
における記録ビットの状態を示す。ここに矢印は磁化の
方向を示す。(b)は光記録における記録ビットの状態
を示すものである。このため記録ビットとそうでない部
分との境界部分あるいは記録が不十分である領域は、記
録しようとするビットの磁化の方向とは異なる、逆方向
の磁化情報が存在することとなり、磁気ヘッドや光磁気
ヘッド等の磁気センサで再生する場合には直接のビット
情報とは逆のノイズ情報として検出されるため、SN比
の低下の原因となるという、本質的な問題がある。これ
に対して、本発明においては、記録ビット以外の領域は
磁化そのものがない、あるいは、記録ビットのみ磁化が
ない、という状態を保持するため、磁気センサによる再
生では、ビット以外からのノイズは本質的に存在せず、
高記録密度で記録しても高SN再生が実現できる。
【0009】図3は本発明における磁場印加書き込みに
よる多値記録の例を示すもので、(a)は記録の状態を
上から見た図であり、(b)は断面の状態を示すもの
で、(c)は光ヘッドによる再生波形の状態を示す。こ
のように書き込みの際に磁場を印加しておくと、記録ビ
ットの磁化の方向が固定されるので、記録情報は磁化の
有無だけではなく、磁化の方向の情報としても蓄積記憶
ができる。このため、多値情報記録方式としても利用で
きる。これらに加えての利点として、以下の点が挙げら
れる。すなわち、反強磁性−強磁性遷移による磁化変化
は、従来の磁気ディスク,光ディスク媒体における記録
磁化量と比較して非常に大きいため、記録情報を容易に
他の磁性材料に転写することができる。たとえば磁気デ
ィスク媒体の残留磁化は2500〜10000G、光磁
気ディスク媒体の残留磁化は2000G以下であるが、
反強磁性−強磁性遷移材料であるFeRhでは約140
00Gの磁化が生じる。本発明の記録方法において、T
bFe,GdTbFeなどのアモルファス磁性薄膜、あ
るいはYGdGaFeO等のガーネット磁性薄膜を密着
した2層の構成にすれば、反強磁性−強磁性遷移材料の
記録情報を2次元的に一括に複写することができる、と
いう従来困難であった情報複写が可能となるものであ
る。
【0010】
【実施例】次に本発明の実施例について説明する。 〔実施例1〕ガラスディスク基板上にスパッタにて膜厚
約1000ÅのFe0.5 Rh0.5 合金薄膜を形成した。
図4はFe0.5 Rh0.5 薄膜の温度−磁化の関係を示す
もので、横軸に温度、縦軸に磁化の状態を示す。この薄
膜の磁化の温度変化は図4に示すように、t2が80
℃、t1 が−15℃、強磁性状態の磁化M2 約1000
G、反強磁性領域での磁化M1 約12Gとなるヒステリ
シスを示した。波長833nmの半導体レーザによる力
−効果の温度依存性も図5のようなヒステリシスを示し
た。図5はFe0.5 Rh0.5 薄膜の温度−力−回転角
(波長833nm)の関係を示す。この薄膜を室温状態
に保持しつつ、半導体レーザの光ヘッドにより円周方向
に1μmの間隔で60mWで加熱を行い、15mWで再
生したところ、CN比52dBの再生ができた。また、
連続的に15mWで照射することで、消去が可能であっ
た。
【0011】〔実施例2〕Hf0.8 Ta0.2 Fe2 薄膜
をガラス上に膜厚3000Å形成した。磁化の温度変化
は図6のようになった。実施例1とは異なり、tb=−
90℃保持状態で局所的に加熱すると、加熱領域の磁化
が消失する。雰囲気温度を−90℃に保ちつつ、Arレ
ーザで10μm間隔で加熱し、光ヘッドで再生したとこ
ろ、再生が可能であった。
【0012】〔実施例3〕Fe0.52Rh0.48合金薄膜3
000Åを実施例1と同様にガラスディスク基板上に形
成した。磁化温度変化は図7に示した。この薄膜につい
て、雰囲気温度を60℃にして、膜面垂直に600Gの
磁場を5kHzで極性を変化させて、これに同期させな
がら、半導体レーザで80mWで記録した。これを同ヘ
ッド10mWで再生した波形を図8に示す。記録磁化が
膜面下部を向いているビットからの情報、膜面上部を向
いているヒットからの再生情報、記録しない領域からの
情報の3値のシグナルが明瞭に認められ、多値情報記録
が実現できた。なお、バイアス磁場は膜面内方向に印加
することもできる。
【0013】〔実施例4〕第2層と組み合わせた記録,
転写,再生の実施例を示す。図9は転写の状態を示すも
ので、図において、1はガラス基板、2はGdTbFe
Co薄膜、3はFeRh薄膜、4はガラス基板、5は記
録ビットを示す。実施例3で用いた薄膜について、同様
に60℃の雰囲気下で、膜面垂直方向に5kOeの磁場
を印加しながら、80mWのレーザビームにてビットを
記録した。加熱部分のみ垂直方向に磁化を有する領域が
形成,保持されている。この後に、あらかじめFeRh
薄膜に記録する際の磁場と反対方向に磁化させた第2の
磁性薄膜Gd11.7Tb8.6 Fe71.1Co8.6 (膜厚:1
500Å)をFeRh薄膜に相対するように密着させ
た。このGd11.7Tb8.6 Fe71.1Co8.6 薄膜は力−
効果が大きく、垂直磁気異方性を有しており、図10に
示す磁気特性の温度が生じる。図において、Hc は保持
力、Ms は飽和磁化を示す。環境温度60℃において
は、保磁力約400Oeであり、図7の磁化状態M2
記録ビットからの漏洩磁場によりビット情報のみがGd
11.7Tb8.6 Fe71.1Co8.6 薄膜に転写された。密着
した状態で第2層の方向から(図9では上部から)光ヘ
ッドを用いて再生が可能であり、第1層のみのビットの
再生よりも高感度で検出できた。さらに密着状態から引
き離し、室温の環境下においても、Gd11.7Tb8.6
71.1Co8.6 薄膜の保磁力は室温にてさらに増大する
ため、情報はさらに安定化され保存ができる。第2層単
独でも記録状態を再生できる。また、同様にして、ヒー
トペンでまず、FeRh薄膜に絵や文字を記録し、Gd
TbFeCo薄膜を密着させることにより、これらも転
写することができた。上記のように、第1層に記録後、
第2層を密着させることによって、再生感度の向上が
はかれる。第1層の情報をオリジナルとして、何枚で
も2次元情報を一括に転写ができる、という効果が現れ
てくることが実証された。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように、反強磁性―強磁性
遷移を生じ、加熱時と冷却時では前記遷移温度が異なる
ヒステリシス現象を示す磁性材料を、加熱時に前記遷移
を生ずる温度t より低く、かつ冷却時に前記遷移を生
ずる温度t よりも高い温度t 保持しつつ、前記磁
性材料を局所的に温度t 以上に加熱し、前記加熱部分
強磁性または反強磁性を生じせしめて情報の記録を行
い、その後、前記加熱部分の磁化量,磁化変化あるいは
磁化の方向等の状態量を検出する本発明の記録再生方法
を用いれば、高記録密度の高SN再生、多値記録が可能
であり、また情報の2次元的な一括複写が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】反強磁性−強磁性遷移磁性材料の磁化の温度変
化の例を示す。
【図2】従来の磁気ディスク,光ディスクにおける媒体
の記録状態を示す。
【図3】本発明における磁場印加書き込みによる、多値
記録の例を示す。
【図4】実施例1で用いたFe0.5 Rh0.5 薄膜の温度
−磁化の関係を示す。
【図5】実施例1で用いたFe0.5 Rh0.5 薄膜の温度
−力−回転角(波長833nm)の関係を示す。
【図6】実施例2で用いたHf0.8 Ta0.2 Fe2 薄膜
の温度−磁化の関係を示す。
【図7】実施例3で用いたFe0.52Rh0.48薄膜の温度
−磁化の関係を示す。
【図8】実施例3における再生波形を示す。
【図9】実施例4の転写方法を示す。
【図10】実施例4におけるGdTbFeCo薄膜の磁
気特性の温度変化を示す。
【符号の説明】
1 ガラス基板 2 GdTbFeCo薄膜 3 FeRh薄膜 4 ガラス基板 5 記録ビット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−179902(JP,A) 実開 昭57−201346(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 5/02 H01F 13/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反強磁性―強磁性遷移を生じ、加熱時と
    冷却時では前記遷移温度が異なるヒステリシス現象を示
    磁性材料を、加熱時に前記遷移を生ずる温度t より
    低く、かつ冷却時に前記遷移を生ずる温度t よりも高
    い温度t 保持しつつ、前記磁性材料を局所的に温度
    以上に加熱し、前記加熱部分強磁性または反強磁
    性を生じせしめて情報の記録を行い、その後、前記加熱
    部分の磁化量,磁化変化あるいは磁化の方向等の状態量
    を検出することによって情報の再生を行うことを特徴と
    する記憶再生方法。
  2. 【請求項2】 前記磁性材料を温度t 以上または温度
    以下にすることにより、記録情報の消去を行うこと
    を特徴とする請求項1記載の記憶再生方法。
  3. 【請求項3】 情報の記録の際に、前記磁性材料の面に
    対して、垂直方向あるいは面内方向に、一定のバイアス
    磁場あるいは周期的に変化する交番磁場を印可すること
    を特徴とする請求項1記載の記録再生方法。
  4. 【請求項4】 反強磁性−強磁性遷移を生ずる第1の磁
    性材料を、前記遷移を生ずる温度範囲に保持しつつ、前
    記磁性材料を局所的に加熱して、前記加熱部分に強磁性
    あるいは反強磁性を生じせしめて情報の記録を行った
    後、前記温度範囲にて第2の磁性材料を密着させて前記
    情報が記録された第1の磁性材料からの情報を第2の磁
    性材料に転写させ、密着状態および脱着状態にて前記第
    2の磁性材料からの磁化量,磁化変化あるいは磁化の方
    向等の状態量を検出することによって情報の再生を行う
    ことを特徴とする記録再生方法。
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