JP3126837B2 - 表面処理組成物及びその製造方法 - Google Patents
表面処理組成物及びその製造方法Info
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- JP3126837B2 JP3126837B2 JP04344190A JP34419092A JP3126837B2 JP 3126837 B2 JP3126837 B2 JP 3126837B2 JP 04344190 A JP04344190 A JP 04344190A JP 34419092 A JP34419092 A JP 34419092A JP 3126837 B2 JP3126837 B2 JP 3126837B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、いわゆるワックスタイ
プの表面処理組成物及びその製造方法に関する。さらに
詳しくは、基材表面に耐久性が高く、厚さが薄く、撥水
撥油性に優れた化学吸着保護膜を形成するための表面処
理組成物及びその製造方法に関する。
プの表面処理組成物及びその製造方法に関する。さらに
詳しくは、基材表面に耐久性が高く、厚さが薄く、撥水
撥油性に優れた化学吸着保護膜を形成するための表面処
理組成物及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】表面処理剤は、たとえば車のワックス
剤、床やインテリア製品のワックス剤、つや出し剤、毛
皮のポリッシャー剤、襖や障子の潤滑剤、機械部品の摺
動部などの潤滑剤などさまざな分野で使用されている。
剤、床やインテリア製品のワックス剤、つや出し剤、毛
皮のポリッシャー剤、襖や障子の潤滑剤、機械部品の摺
動部などの潤滑剤などさまざな分野で使用されている。
【0003】ところで、これら従来のつや出し剤などの
表面処理剤は、固形タイプやエマルジョンタイプがあ
り、石油系溶剤やシリコーン、ワックス、低級アルコー
ルなどの混合物に研磨材を混合したものが主流であっ
た。
表面処理剤は、固形タイプやエマルジョンタイプがあ
り、石油系溶剤やシリコーン、ワックス、低級アルコー
ルなどの混合物に研磨材を混合したものが主流であっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
表面処理材は、つや性や撥水性がそれ程高くなく、得ら
れた保護膜は単に基材表面に塗布されているだけであ
り、耐久性や堅牢性も十分ではなく、さらに撥油性のあ
るものは殆ど無かった。とくに耐久性、堅牢性には問題
があった。これは単に基材表面に処理剤が物理的に付着
していることに起因している。
表面処理材は、つや性や撥水性がそれ程高くなく、得ら
れた保護膜は単に基材表面に塗布されているだけであ
り、耐久性や堅牢性も十分ではなく、さらに撥油性のあ
るものは殆ど無かった。とくに耐久性、堅牢性には問題
があった。これは単に基材表面に処理剤が物理的に付着
していることに起因している。
【0005】本発明は、前記従来技術の課題を解決する
ため、いわゆるワックスタイプの表面処理剤であって、
単につや性や撥水性に優れるのみでなく、保護膜が基材
表面と化学結合していて耐久性や堅牢性が高く、さらに
撥油性のある保護膜を形成するための表面処理組成物及
びその製造方法を提供することを目的とする。
ため、いわゆるワックスタイプの表面処理剤であって、
単につや性や撥水性に優れるのみでなく、保護膜が基材
表面と化学結合していて耐久性や堅牢性が高く、さらに
撥油性のある保護膜を形成するための表面処理組成物及
びその製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の表面処理組成物は、SiCl4、SiHC
l3、SiH2Cl2及びSiCl3O(SiCl2O)nS
iCl3 (nは0または整数)から選ばれる少なくとも
一つの無機クロロシリル化合物が加水分解して生成され
た、Si(OH) 4 、SiH(OH) 3 、SiH 2 (O
H) 2 及びSi(OH) 3 O[Si(OH) 2 O] n Si
(OH) 3 (nは0または整数)から選ばれる少なくと
も一つの無機シロキサン化合物と、ハロシリル基を少な
くとも一個有する有機化学吸着化合物と、非水系の粘性
液体または固形状媒体とを含むという構成を備えたもの
である。
め、本発明の表面処理組成物は、SiCl4、SiHC
l3、SiH2Cl2及びSiCl3O(SiCl2O)nS
iCl3 (nは0または整数)から選ばれる少なくとも
一つの無機クロロシリル化合物が加水分解して生成され
た、Si(OH) 4 、SiH(OH) 3 、SiH 2 (O
H) 2 及びSi(OH) 3 O[Si(OH) 2 O] n Si
(OH) 3 (nは0または整数)から選ばれる少なくと
も一つの無機シロキサン化合物と、ハロシリル基を少な
くとも一個有する有機化学吸着化合物と、非水系の粘性
液体または固形状媒体とを含むという構成を備えたもの
である。
【0007】
【0008】また前記構成においては、ハロシリル基を
少なくとも一個有する有機化学吸着化合物が、A−Si
Xp Y3-p (ただし、Aはアルキル基、ビニル基、エチ
ニル基、アリール基、シリコン若しくは酸素原子を含む
置換基から選ばれる少なくとも一つの基を含む有機基、
XはH,アルキル基,アルコキシル基,含フッ素アルキ
ル基又は含フッ素アルコキシ基の置換基、YはCl,B
r,F,Iから選ばれる少なくとも一つのハロゲン基、
pは0、1または2)であることが好ましい。
少なくとも一個有する有機化学吸着化合物が、A−Si
Xp Y3-p (ただし、Aはアルキル基、ビニル基、エチ
ニル基、アリール基、シリコン若しくは酸素原子を含む
置換基から選ばれる少なくとも一つの基を含む有機基、
XはH,アルキル基,アルコキシル基,含フッ素アルキ
ル基又は含フッ素アルコキシ基の置換基、YはCl,B
r,F,Iから選ばれる少なくとも一つのハロゲン基、
pは0、1または2)であることが好ましい。
【0009】また前記構成においては、非水系の粘性液
体または固形状媒体の粘度が1000cps以上である
ことが好ましい。また前記構成においては、粘性液体ま
たは固形状媒体が、沸点が100℃以上のものと沸点が
25℃〜100℃以下のものの混合物であることが好ま
しい。
体または固形状媒体の粘度が1000cps以上である
ことが好ましい。また前記構成においては、粘性液体ま
たは固形状媒体が、沸点が100℃以上のものと沸点が
25℃〜100℃以下のものの混合物であることが好ま
しい。
【0010】また前記構成においては、組成物に平均粒
子直径が10μm以下の無機粒子を含むことが好まし
い。さらにまた、SiCl 4 、SiHCl 3 、SiH 2 C
l 2 及びSiCl 3 O(SiCl 2 O) n SiCl 3 (nは
0または整数)から選ばれる少なくとも一つの無機クロ
ロシリル化合物と、前記無機クロロシリル化合物が加水
分解して生成されたシロキサン化合物と、ハロシリル基
を少なくとも一個有する有機化学吸着化合物と、非水系
の粘性液体、または固形状媒体とを含む表面処理組成物
に、活性水素を含まない3級アミンまたは活性水素を含
まないアミドの塩化物が含まれていると塩酸が発生せ
ず、実用上好ましい。
子直径が10μm以下の無機粒子を含むことが好まし
い。さらにまた、SiCl 4 、SiHCl 3 、SiH 2 C
l 2 及びSiCl 3 O(SiCl 2 O) n SiCl 3 (nは
0または整数)から選ばれる少なくとも一つの無機クロ
ロシリル化合物と、前記無機クロロシリル化合物が加水
分解して生成されたシロキサン化合物と、ハロシリル基
を少なくとも一個有する有機化学吸着化合物と、非水系
の粘性液体、または固形状媒体とを含む表面処理組成物
に、活性水素を含まない3級アミンまたは活性水素を含
まないアミドの塩化物が含まれていると塩酸が発生せ
ず、実用上好ましい。
【0011】次に本発明の表面処理組成物の製造方法
は、非水系の粘性液体または固形状媒体に、SiC
l4、SiHCl3、SiH2Cl2及びSiCl3O(S
iCl2O)nSiCl3(nは0または整数)から選ばれ
る少なくとも一つの無機クロロシリル化合物を添加し、
前記混合物に含まれている水と反応させて、Si(O
H) 4 、SiH(OH) 3 、SiH 2 (OH) 2 及びSi
(OH) 3 O[Si(OH) 2 O] n Si(OH) 3 (nは
0または整数)から選ばれる少なくとも一つの無機シロ
キサン化合物を生成させる工程と、ハロシリル基を少な
くとも一個有する有機化学吸着化合物を混合する工程を
含むことを特徴とする。また本発明の別の表面処理組成
物の製造方法は、無機クロロシリル化合物を添加し、前
記混合物に含まれている水と反応させてシロキサン化合
物を生成させる工程の前または後に、活性水素を含まな
い3級アミンまたは活性水素を含まないアミドを添加混
合する工程を含むことを特徴とする。
は、非水系の粘性液体または固形状媒体に、SiC
l4、SiHCl3、SiH2Cl2及びSiCl3O(S
iCl2O)nSiCl3(nは0または整数)から選ばれ
る少なくとも一つの無機クロロシリル化合物を添加し、
前記混合物に含まれている水と反応させて、Si(O
H) 4 、SiH(OH) 3 、SiH 2 (OH) 2 及びSi
(OH) 3 O[Si(OH) 2 O] n Si(OH) 3 (nは
0または整数)から選ばれる少なくとも一つの無機シロ
キサン化合物を生成させる工程と、ハロシリル基を少な
くとも一個有する有機化学吸着化合物を混合する工程を
含むことを特徴とする。また本発明の別の表面処理組成
物の製造方法は、無機クロロシリル化合物を添加し、前
記混合物に含まれている水と反応させてシロキサン化合
物を生成させる工程の前または後に、活性水素を含まな
い3級アミンまたは活性水素を含まないアミドを添加混
合する工程を含むことを特徴とする。
【0012】
【作用】前記した本発明の表面組成物(表面処理剤)の
構成によれば、無機シロキサン化合物と、ハロシリル基
を少なくとも一個有する化学吸着化合物と、非水系の粘
性液体または固形状媒体とを含むことにより、いわゆる
ワックスタイプの表面処理剤であって、単につや性や撥
水性に優れるのみでなく、保護膜が基材表面と化学結合
していて耐久性や堅牢性が高く、さらに撥油性のある保
護膜を形成できる。また例えば前記表面処理剤を用いて
カーワックスの処理方法と同様の処理を行なえば、任意
の基材表面に化学吸着化合物が共有結合で固定されるた
め、極めて薄い撥水撥油性、耐久性に優れた保護膜を極
めて容易に形成できる。また塗布操作も容易で、おおが
かりな反応設備を必要としない。
構成によれば、無機シロキサン化合物と、ハロシリル基
を少なくとも一個有する化学吸着化合物と、非水系の粘
性液体または固形状媒体とを含むことにより、いわゆる
ワックスタイプの表面処理剤であって、単につや性や撥
水性に優れるのみでなく、保護膜が基材表面と化学結合
していて耐久性や堅牢性が高く、さらに撥油性のある保
護膜を形成できる。また例えば前記表面処理剤を用いて
カーワックスの処理方法と同様の処理を行なえば、任意
の基材表面に化学吸着化合物が共有結合で固定されるた
め、極めて薄い撥水撥油性、耐久性に優れた保護膜を極
めて容易に形成できる。また塗布操作も容易で、おおが
かりな反応設備を必要としない。
【0013】また、シロキサン化合物が、Si(OH)
4 、SiH(OH)3 、SiH2 (OH)2 、及びSi
(OH)3 O[Si(OH)2 O]n Si(OH)
3 (nは0または整数)から選ばれる少なくとも一つの
化合物であると、形成された膜の艶だし効果があるう
え、粘度の調整剤としても効果がある。
4 、SiH(OH)3 、SiH2 (OH)2 、及びSi
(OH)3 O[Si(OH)2 O]n Si(OH)
3 (nは0または整数)から選ばれる少なくとも一つの
化合物であると、形成された膜の艶だし効果があるう
え、粘度の調整剤としても効果がある。
【0014】また、ハロシリル基を少なくとも一個有す
る有機化学吸着化合物が、A−SiXp Y3-p (ただ
し、Aはアルキル基、ビニル基、エチニル基、、アリー
ル基、シリコン若しくは酸素原子を含む置換基から選ば
れる少なくとも一つの基を含む有機基、XはH,アルキ
ル基,アルコキシル基,含フッ素アルキル基又は含フッ
素アルコキシ基の置換基、YはCl,Br,F,Iから
選ばれる少なくとも一つのハロゲン基、pは0、1また
は2)であると、基材表面にSi基を介して化学吸着膜
を形成できる。とくに好ましい有機化学吸着化合物は、
クロロシリル基を有する化合物である。
る有機化学吸着化合物が、A−SiXp Y3-p (ただ
し、Aはアルキル基、ビニル基、エチニル基、、アリー
ル基、シリコン若しくは酸素原子を含む置換基から選ば
れる少なくとも一つの基を含む有機基、XはH,アルキ
ル基,アルコキシル基,含フッ素アルキル基又は含フッ
素アルコキシ基の置換基、YはCl,Br,F,Iから
選ばれる少なくとも一つのハロゲン基、pは0、1また
は2)であると、基材表面にSi基を介して化学吸着膜
を形成できる。とくに好ましい有機化学吸着化合物は、
クロロシリル基を有する化合物である。
【0015】また、非水系の粘性液体または固形状媒体
の粘度が1000cps以上であると、塗布時に処理液
の流れが少なく取扱いが便利である。さらに、粘性液体
または固形状媒体が沸点が100℃以上のものと沸点が
室温〜100℃以下のものの混合物であれば、塗布後低
沸点成分が速やかに蒸発し塗膜が硬化するので除去が極
めて容易になる。
の粘度が1000cps以上であると、塗布時に処理液
の流れが少なく取扱いが便利である。さらに、粘性液体
または固形状媒体が沸点が100℃以上のものと沸点が
室温〜100℃以下のものの混合物であれば、塗布後低
沸点成分が速やかに蒸発し塗膜が硬化するので除去が極
めて容易になる。
【0016】さらにまた、研磨剤として平均粒子径が1
0μm以下のアルミナ、炭化珪素炭化ホウ素、酸化クロ
ム、酸化鉄、人造ダイヤまたはシリカ微粒子なとを加え
ておくと、塗布時に基材表面の光沢を損なうことなくか
つ基材表面がきわめて少量除去され、清浄面に直接少な
くともハロシリル基を一個有する有機化学吸着剤分子と
を反応できるので都合がよい。
0μm以下のアルミナ、炭化珪素炭化ホウ素、酸化クロ
ム、酸化鉄、人造ダイヤまたはシリカ微粒子なとを加え
ておくと、塗布時に基材表面の光沢を損なうことなくか
つ基材表面がきわめて少量除去され、清浄面に直接少な
くともハロシリル基を一個有する有機化学吸着剤分子と
を反応できるので都合がよい。
【0017】次に本発明の製造方法によれば、あらかじ
め、非水系の粘性液体または固形状媒体を調製した後、
複数個のクロル基を含む無機シリル化合物(無機クロロ
シリル化合物)を添加混入し、前記非水系の粘性液体ま
たは固形状媒体中に含まれている水と脱ハロゲン化水素
(例えば脱塩化水素反応)させてシロキサン化合物を生
成させることにより脱水し、さらにその後、クロロシリ
ル基を少なくとも一個有する化学吸着化合物を混合する
と、前記化学吸着化合物を活性な状態で保持できる。な
お、複数個のクロル基を含む無機シリル化合物として、
SiCl4、SiHCl3、SiH2Cl2、またはSiC
l3O(SiCl2O)nSiCl3(nは0または整数)
を用いると都合がよい。また、複数個のクロル基を含む
無機シリル化合物の添加量は、非水系の粘性液体または
固形状媒体中に含まれている水を除去するのに必要な量
だけ適宜添加すれば良い。
め、非水系の粘性液体または固形状媒体を調製した後、
複数個のクロル基を含む無機シリル化合物(無機クロロ
シリル化合物)を添加混入し、前記非水系の粘性液体ま
たは固形状媒体中に含まれている水と脱ハロゲン化水素
(例えば脱塩化水素反応)させてシロキサン化合物を生
成させることにより脱水し、さらにその後、クロロシリ
ル基を少なくとも一個有する化学吸着化合物を混合する
と、前記化学吸着化合物を活性な状態で保持できる。な
お、複数個のクロル基を含む無機シリル化合物として、
SiCl4、SiHCl3、SiH2Cl2、またはSiC
l3O(SiCl2O)nSiCl3(nは0または整数)
を用いると都合がよい。また、複数個のクロル基を含む
無機シリル化合物の添加量は、非水系の粘性液体または
固形状媒体中に含まれている水を除去するのに必要な量
だけ適宜添加すれば良い。
【0018】また、非水系の粘性液体または固形状媒体
は通常多少とも水が含まれている。そのため非水系の粘
性液体または固形状媒体中に直接ハロシリル基を少なく
とも一個有する有機化学吸着化合物を混合すると、前記
水と反応してしまい失活してしまう。そこであらかじ
め、非水系の粘性液体または固形状媒体を調製し活性水
素を含まない3級アミンまたはアミドを混合したのち、
複数個のクロロシリル基を含む物質を混入し前記非水系
の粘性液体または固形状媒体中に含まれていた水やチオ
ール系あるいはアミノ系不純物と脱塩酸反応させてシロ
キサン化合物を生成させる。すなわち水分は反応してシ
ロキサンと塩酸になり脱水される。また、チオール系あ
るいはアミノ系不純物は、SiCl基と反応してSi−
SやSi−N結合を生成しシロキサン化合物となり固定
される。ここで活性水素を含まない3級アミンまたは活
性水素を含まないアミドを添加混合しておくと、発生し
た塩酸は、中和されて塩化物となり安定化された状態で
含まれる。また、アミンやアミドが添加されていない場
合には、気体となり除去される。なお、生成されたポリ
シロキサンなどのシロキサン化合物はハロシリル基を少
なくとも一個有する有機吸着化合物に対して安定なため
除去する必要はない。むしろポリシロキサン化合物は艶
出し効果があるので残しておいた方が都合がよい。さら
にその後クロロシリル基を少なくとも一個有する有機化
学吸着化合物を混合すると、非水系の粘性液体または固
形状媒体中に含まれている水やチオール系あるいはアミ
ノ系不純物は、すでに複数個のクロロシリル基を含む物
質と脱塩酸反応して除去されているので、ハロシリル基
を少なくとも一個有する有機化学吸着化合物が活性な状
態で含まれた表面処理剤を製造できる作用がある。
は通常多少とも水が含まれている。そのため非水系の粘
性液体または固形状媒体中に直接ハロシリル基を少なく
とも一個有する有機化学吸着化合物を混合すると、前記
水と反応してしまい失活してしまう。そこであらかじ
め、非水系の粘性液体または固形状媒体を調製し活性水
素を含まない3級アミンまたはアミドを混合したのち、
複数個のクロロシリル基を含む物質を混入し前記非水系
の粘性液体または固形状媒体中に含まれていた水やチオ
ール系あるいはアミノ系不純物と脱塩酸反応させてシロ
キサン化合物を生成させる。すなわち水分は反応してシ
ロキサンと塩酸になり脱水される。また、チオール系あ
るいはアミノ系不純物は、SiCl基と反応してSi−
SやSi−N結合を生成しシロキサン化合物となり固定
される。ここで活性水素を含まない3級アミンまたは活
性水素を含まないアミドを添加混合しておくと、発生し
た塩酸は、中和されて塩化物となり安定化された状態で
含まれる。また、アミンやアミドが添加されていない場
合には、気体となり除去される。なお、生成されたポリ
シロキサンなどのシロキサン化合物はハロシリル基を少
なくとも一個有する有機吸着化合物に対して安定なため
除去する必要はない。むしろポリシロキサン化合物は艶
出し効果があるので残しておいた方が都合がよい。さら
にその後クロロシリル基を少なくとも一個有する有機化
学吸着化合物を混合すると、非水系の粘性液体または固
形状媒体中に含まれている水やチオール系あるいはアミ
ノ系不純物は、すでに複数個のクロロシリル基を含む物
質と脱塩酸反応して除去されているので、ハロシリル基
を少なくとも一個有する有機化学吸着化合物が活性な状
態で含まれた表面処理剤を製造できる作用がある。
【0019】なお、本発明の表面処理剤の使用方法は、
親水性基を表面に含む基材に対して、少なくともハロシ
リル基を一個有する有機化学吸着化合物と非水系の粘性
液体または固形状媒体を含有する表面処理剤を塗布し、
その後室温で基材表面と少なくともハロシリル基を一個
有する分子とを反応させる。このとき、基材表面に活性
水素が含まれていると前記クロルシリル基と活性水素で
脱塩酸反応が生じ少なくともハロシリル基を一個有する
分子がSi原子を介して基材表面に共有結合で固定され
る。その後、未反応の表面処理剤をふきとるか洗剤と水
で洗い流す。このとき、少なくともハロシリル基を一個
有する有機化学吸着分子は空気中の水分とも反応する
が、非水系の粘性液体または固形状媒体は、基材表面の
活性水素とハロシリル基との脱塩酸反応を妨げる空気中
の水分から、表面処理剤と基材との界面部、すなわち基
材表面部での反応が妨げられないように保護する機能が
ある。
親水性基を表面に含む基材に対して、少なくともハロシ
リル基を一個有する有機化学吸着化合物と非水系の粘性
液体または固形状媒体を含有する表面処理剤を塗布し、
その後室温で基材表面と少なくともハロシリル基を一個
有する分子とを反応させる。このとき、基材表面に活性
水素が含まれていると前記クロルシリル基と活性水素で
脱塩酸反応が生じ少なくともハロシリル基を一個有する
分子がSi原子を介して基材表面に共有結合で固定され
る。その後、未反応の表面処理剤をふきとるか洗剤と水
で洗い流す。このとき、少なくともハロシリル基を一個
有する有機化学吸着分子は空気中の水分とも反応する
が、非水系の粘性液体または固形状媒体は、基材表面の
活性水素とハロシリル基との脱塩酸反応を妨げる空気中
の水分から、表面処理剤と基材との界面部、すなわち基
材表面部での反応が妨げられないように保護する機能が
ある。
【0020】従って、この処理により、少なくともハロ
シリル基を一個有する有機分子がSi原子を介して基材
表面に共有結合で固定された超薄膜が基材表面に形成で
きる。以上に説明したように、ハロシリル基を少なくと
も一個有する有機化学吸着化合物を活性な状態で表面処
理剤に入れておくことは重要な意味がある。
シリル基を一個有する有機分子がSi原子を介して基材
表面に共有結合で固定された超薄膜が基材表面に形成で
きる。以上に説明したように、ハロシリル基を少なくと
も一個有する有機化学吸着化合物を活性な状態で表面処
理剤に入れておくことは重要な意味がある。
【0021】このとき、少なくともハロシリル基を一個
有する有機分子にフッ化炭素基を含ませておくと、基材
表面に強固な撥水撥油性のフロロカーボンポリマー膜を
形成できるので都合がよい。少なくともハロシリル基を
一個有する有機分子として、CF3−(CF2)n−
(R)m−SiXpCl3-p(nは0または整数、Rはア
ルキル基、ビニル基、エチニル基、、アリール基、シリ
コン若しくは酸素原子を含む置換基、mは0又は1、X
はH,アルキル基,アルコキシル基,含フッ素アルキル
基又は含フッ素アルコキシ基の置換基、pは0、1また
は2)を用いると好都合である。
有する有機分子にフッ化炭素基を含ませておくと、基材
表面に強固な撥水撥油性のフロロカーボンポリマー膜を
形成できるので都合がよい。少なくともハロシリル基を
一個有する有機分子として、CF3−(CF2)n−
(R)m−SiXpCl3-p(nは0または整数、Rはア
ルキル基、ビニル基、エチニル基、、アリール基、シリ
コン若しくは酸素原子を含む置換基、mは0又は1、X
はH,アルキル基,アルコキシル基,含フッ素アルキル
基又は含フッ素アルコキシ基の置換基、pは0、1また
は2)を用いると好都合である。
【0022】基材は、表面に活性水素が含まれているも
のなら金属、セラミックス、ガラス、プラスチック、
紙、繊維、皮革等に適用できる。なお、表面に活性水素
を含まないプラスチックや繊維の場合は、予め表面を酸
素を含むプラズマまたはコロナ雰囲気で処理して親水性
化しておけばよい。
のなら金属、セラミックス、ガラス、プラスチック、
紙、繊維、皮革等に適用できる。なお、表面に活性水素
を含まないプラスチックや繊維の場合は、予め表面を酸
素を含むプラズマまたはコロナ雰囲気で処理して親水性
化しておけばよい。
【0023】
【実施例】本発明の表面処理組成物は、少なくとも、無
機クロロシリル化合物が加水分解して生成されたシロキ
サン化合物と、ハロシリル基を少なくとも一個有する有
機化学吸着化合物と、非水系の粘性液体、または固形状
媒体とを主成分とする。あるいは、少なくとも、無機ク
ロロシリル化合物が加水分解して生成されたシロキサン
化合物と、ハロシリル基を少なくとも一個有する有機化
学吸着化合物と、非水系の粘性液体、または固形状媒体
との混合物に、さらに活性水素を含まない3級アミンま
たは活性水素を含まないアミドの塩化物を主成分とす
る。
機クロロシリル化合物が加水分解して生成されたシロキ
サン化合物と、ハロシリル基を少なくとも一個有する有
機化学吸着化合物と、非水系の粘性液体、または固形状
媒体とを主成分とする。あるいは、少なくとも、無機ク
ロロシリル化合物が加水分解して生成されたシロキサン
化合物と、ハロシリル基を少なくとも一個有する有機化
学吸着化合物と、非水系の粘性液体、または固形状媒体
との混合物に、さらに活性水素を含まない3級アミンま
たは活性水素を含まないアミドの塩化物を主成分とす
る。
【0024】前記において、少なくともハロシリル基を
少なくとも一個有する有機分子としては、たとえば次の
ような炭化水素系分子が使用できる。CH3(CH2)r
SiXpCl3-p ,CH3(CH2)sO(CH2)tSiX
pCl3-p ,CH3(CH2)uSi(CH3)2(CH2)v
SiXpCl3-p ,CF3COO(CH2)wSiXpCl
3-p ,Cl3-pSiXp(R)m(CF2)n(R)mSiX
pCl3-p(ここで、好ましい範囲してrは1〜25、s
は0〜12、tは1〜20、uは0〜12、vは1〜2
0、wは1〜25を示す。)CF3(CF2)n(R)mS
iXpCl3-p(ここで、nは0または整数、Rはアルキ
ル基、ビニル基、エチニル基、、アリール基、シリコン
若しくは酸素原子を含む置換基、mは0又は1、Xは
H,アルキル基,アルコキシル基,含フッ素アルキル基
又は含フッ素アルコキシ基の置換基、pは0、1または
2を示す。)前記化合物に加えて、さらに下記の化合物
も使用できる。CH3CH2O(CH2)15SiCl3 ,
CH3(CH2)2Si(CH3)2(CH2)15SiCl
3 ,CH3(CH2)6Si(CH3)2(CH2)9SiC
l3 ,CH3COO(CH2)15SiCl3 ,CF3(C
F2)7(CH2)2SiCl3 ,Cl3Si(CH2)
2(CF2)6(CH2)2SiCl3 ,CF3(CF2)
5(CH2)2SiCl3 ,CF3(CF2)7C6H4SiC
l3 また、活性水素を含まない3級アミンとしては、トリエ
チルアミン、トリメチルアミン、ピリジン、N−メチル
ピロール、N,N−ジメチルアニリン、トリアジン、ジ
メチルブチルアミン、ジピリジン、インドール、N,N
−ジメチルナフチルアミン等があり、活性水素を含まな
いアミドとしてはN−メチルピロリジノン等が利用でき
る。なお、この発明における3級アミンまたはアミドの
添加量は、少なくとも複数個クロロシリル基を含む物質
及びハロシリル基を一個有する有機分子がすべて分解し
て発生される塩酸量と等モル以上が好ましい。すなわ
ち、化学吸着分子がハロシリル基を一個含んでいる場合
は、含有されている化学吸着分子と等モルでよい。また
化学吸着分子がハロシリル基を2個含んでいる場合は、
含有されている化学吸着分子の2倍モルでよい。さらに
また、化学吸着分子がハロシリル基を3個含んでいる場
合は、含有されている化学吸着分子の3倍モルで十分で
ある。もちろん、過剰に添加されていても何等問題はな
い。
少なくとも一個有する有機分子としては、たとえば次の
ような炭化水素系分子が使用できる。CH3(CH2)r
SiXpCl3-p ,CH3(CH2)sO(CH2)tSiX
pCl3-p ,CH3(CH2)uSi(CH3)2(CH2)v
SiXpCl3-p ,CF3COO(CH2)wSiXpCl
3-p ,Cl3-pSiXp(R)m(CF2)n(R)mSiX
pCl3-p(ここで、好ましい範囲してrは1〜25、s
は0〜12、tは1〜20、uは0〜12、vは1〜2
0、wは1〜25を示す。)CF3(CF2)n(R)mS
iXpCl3-p(ここで、nは0または整数、Rはアルキ
ル基、ビニル基、エチニル基、、アリール基、シリコン
若しくは酸素原子を含む置換基、mは0又は1、Xは
H,アルキル基,アルコキシル基,含フッ素アルキル基
又は含フッ素アルコキシ基の置換基、pは0、1または
2を示す。)前記化合物に加えて、さらに下記の化合物
も使用できる。CH3CH2O(CH2)15SiCl3 ,
CH3(CH2)2Si(CH3)2(CH2)15SiCl
3 ,CH3(CH2)6Si(CH3)2(CH2)9SiC
l3 ,CH3COO(CH2)15SiCl3 ,CF3(C
F2)7(CH2)2SiCl3 ,Cl3Si(CH2)
2(CF2)6(CH2)2SiCl3 ,CF3(CF2)
5(CH2)2SiCl3 ,CF3(CF2)7C6H4SiC
l3 また、活性水素を含まない3級アミンとしては、トリエ
チルアミン、トリメチルアミン、ピリジン、N−メチル
ピロール、N,N−ジメチルアニリン、トリアジン、ジ
メチルブチルアミン、ジピリジン、インドール、N,N
−ジメチルナフチルアミン等があり、活性水素を含まな
いアミドとしてはN−メチルピロリジノン等が利用でき
る。なお、この発明における3級アミンまたはアミドの
添加量は、少なくとも複数個クロロシリル基を含む物質
及びハロシリル基を一個有する有機分子がすべて分解し
て発生される塩酸量と等モル以上が好ましい。すなわ
ち、化学吸着分子がハロシリル基を一個含んでいる場合
は、含有されている化学吸着分子と等モルでよい。また
化学吸着分子がハロシリル基を2個含んでいる場合は、
含有されている化学吸着分子の2倍モルでよい。さらに
また、化学吸着分子がハロシリル基を3個含んでいる場
合は、含有されている化学吸着分子の3倍モルで十分で
ある。もちろん、過剰に添加されていても何等問題はな
い。
【0025】この発明の表面処理剤における化学吸着分
子の好ましい含有量は、1〜30wt%である。また、
粘性液体または固形状媒体としては非水系の溶剤であれ
ば何でも使用できるが、石油系の溶剤や、シリコーン、
パラフィン系ワックス等がコスト的に安価に使用でき
る。具体的には、石油ナフサ、ソルベントナフサ、石油
エーテル、石油ベンジン、イソパラフィン、ノルマルパ
ラフィン、デカリン、工業ガソリン、灯油、リグロイ
ン、ジメチルシリコーン、フェニルシリコーン、アルキ
ル変性シリコーン、ポリエーテルシリコーン、パラフィ
ンワックス、マイクロクリスタルワックス、ポリエチレ
ンワックスエステルワックス、酸化ワックス、石油ロウ
等を挙げることができる。これらは1種単独で用いても
良いし、2種以上を組み合わせてもよい。この発明にお
ける粘性液体または固形状媒体の好ましい含有量は、5
0〜90wt%である。
子の好ましい含有量は、1〜30wt%である。また、
粘性液体または固形状媒体としては非水系の溶剤であれ
ば何でも使用できるが、石油系の溶剤や、シリコーン、
パラフィン系ワックス等がコスト的に安価に使用でき
る。具体的には、石油ナフサ、ソルベントナフサ、石油
エーテル、石油ベンジン、イソパラフィン、ノルマルパ
ラフィン、デカリン、工業ガソリン、灯油、リグロイ
ン、ジメチルシリコーン、フェニルシリコーン、アルキ
ル変性シリコーン、ポリエーテルシリコーン、パラフィ
ンワックス、マイクロクリスタルワックス、ポリエチレ
ンワックスエステルワックス、酸化ワックス、石油ロウ
等を挙げることができる。これらは1種単独で用いても
良いし、2種以上を組み合わせてもよい。この発明にお
ける粘性液体または固形状媒体の好ましい含有量は、5
0〜90wt%である。
【0026】粘度は、調整後1000cps以上である
と塗布時に処理液の流れが少なく取扱いが便利である
が、あまり堅すぎても使用しづらい。さらに、粘性液体
または固形状媒体の沸点が100℃以上のものと沸点が
室温〜100℃以下のものの混合物であれば、塗布後低
沸点成分が速やかに蒸発し塗膜が硬化するので拭き取り
による除去が極めて容易になる。
と塗布時に処理液の流れが少なく取扱いが便利である
が、あまり堅すぎても使用しづらい。さらに、粘性液体
または固形状媒体の沸点が100℃以上のものと沸点が
室温〜100℃以下のものの混合物であれば、塗布後低
沸点成分が速やかに蒸発し塗膜が硬化するので拭き取り
による除去が極めて容易になる。
【0027】さらにまた、研磨剤として数ミクロン程度
のアルミナ、炭化珪素炭化ホウ素、酸化クロム、酸化
鉄、人造ダイヤまたはシリカ微粒子を入れておくと、塗
布時基材表面がきわめて少量切削され、清浄面と直接少
なくともハロシリル基を一個有する有機分子とを反応で
きるので都合がよい。この発明における研磨剤の好まし
い含有量は、1〜10wt%である。
のアルミナ、炭化珪素炭化ホウ素、酸化クロム、酸化
鉄、人造ダイヤまたはシリカ微粒子を入れておくと、塗
布時基材表面がきわめて少量切削され、清浄面と直接少
なくともハロシリル基を一個有する有機分子とを反応で
きるので都合がよい。この発明における研磨剤の好まし
い含有量は、1〜10wt%である。
【0028】一方、製造方法としては、非水系の粘性液
体または固形状媒体に、SiCl 4 、SiHCl 3 、Si
H 2 Cl 2 及びSiCl 3 O(SiCl 2 O) n SiCl 3
(nは0または整数)から選ばれる少なくとも一つの無
機クロロシリル化合物を添加し、前記混合物に含まれて
いる水と反応させてシロキサン化合物を生成させる工程
と、ハロシリル基を少なくとも一個有する有機化学吸着
化合物を混合する。 さらに、上記製造方法において、無
機クロロシリル化合物を添加し、前記混合物に含まれて
いる水と反応させてシロキサン化合物を生成させる工程
の前または後に、活性水素を含まない3級アミンまたは
活性水素を含まないアミドを添加混合する工程を含む。
体または固形状媒体に、SiCl 4 、SiHCl 3 、Si
H 2 Cl 2 及びSiCl 3 O(SiCl 2 O) n SiCl 3
(nは0または整数)から選ばれる少なくとも一つの無
機クロロシリル化合物を添加し、前記混合物に含まれて
いる水と反応させてシロキサン化合物を生成させる工程
と、ハロシリル基を少なくとも一個有する有機化学吸着
化合物を混合する。 さらに、上記製造方法において、無
機クロロシリル化合物を添加し、前記混合物に含まれて
いる水と反応させてシロキサン化合物を生成させる工程
の前または後に、活性水素を含まない3級アミンまたは
活性水素を含まないアミドを添加混合する工程を含む。
【0029】ここで、複数個のハロゲン基を含む無機シ
リル化合物として、SiCl4、またはSiHCl3、S
iH2Cl2、SiCl3O(SiCl2O)nSiCl3(n
は0または整数)から選ばれる少なくとも一つの化合物
を用いることが好ましい。
リル化合物として、SiCl4、またはSiHCl3、S
iH2Cl2、SiCl3O(SiCl2O)nSiCl3(n
は0または整数)から選ばれる少なくとも一つの化合物
を用いることが好ましい。
【0030】使用方法は、活性水素を有する基材表面を
よく洗浄し、乾燥した後、前記表面組成物を塗布する。
そして、室温で基材表面の活性水素、例えば水酸基(−
OH)とハロシリル基を少なくとも一個る有機化学吸着
化合物、例えば、クロロシリル基を少なくとも一個有す
る有機分子(有機化学吸着分子)とを反応させる。基材
表面の活性水素と前記クロルシリル基とで脱塩酸反応が
生じ、化学吸着分子がSi原子を介して基材表面に共有
結合で固定される。その後、未反応の表面処理剤をふき
とるか洗剤と水で洗い流す。このとき、少なくとも化学
吸着分子は空気中の水分とも反応するが、非水系の粘性
液体または固形状媒体は、基材表面の活性水素とクロロ
シリル基との脱塩酸反応を妨げる空気中の水分から、表
面処理剤と基材との界面部、即ち基材表面部での反応が
妨げられないように保護する機能がある。
よく洗浄し、乾燥した後、前記表面組成物を塗布する。
そして、室温で基材表面の活性水素、例えば水酸基(−
OH)とハロシリル基を少なくとも一個る有機化学吸着
化合物、例えば、クロロシリル基を少なくとも一個有す
る有機分子(有機化学吸着分子)とを反応させる。基材
表面の活性水素と前記クロルシリル基とで脱塩酸反応が
生じ、化学吸着分子がSi原子を介して基材表面に共有
結合で固定される。その後、未反応の表面処理剤をふき
とるか洗剤と水で洗い流す。このとき、少なくとも化学
吸着分子は空気中の水分とも反応するが、非水系の粘性
液体または固形状媒体は、基材表面の活性水素とクロロ
シリル基との脱塩酸反応を妨げる空気中の水分から、表
面処理剤と基材との界面部、即ち基材表面部での反応が
妨げられないように保護する機能がある。
【0031】従ってこの処理により、化学吸着分子がS
i原子を介して基材表面に共有結合で固定され、化学吸
着膜となる。この化学吸着膜は、厚さがオングストロー
ムまたはナノメーターオーダーの超薄膜のものとなる。
i原子を介して基材表面に共有結合で固定され、化学吸
着膜となる。この化学吸着膜は、厚さがオングストロー
ムまたはナノメーターオーダーの超薄膜のものとなる。
【0032】本発明に使用できる基材としては、表面に
水酸基(−OH)を持つ基材、例えばAl、Cu若しく
はステンレス等の金属、ガラス、セラミックス、紙、繊
維、皮革その他親水性基材が挙げられる。なお、プラス
チックの様な表面に水酸基を持たない物質であれば、予
め表面を酸素を含むプラズマ雰囲気中で、例えば100
Wで20分処理若しくはコロナ処理して親水性化即ち表
面に水酸基を導入しておけばよい。もっとも、ポリアミ
ド樹脂やポリウレタン樹脂の場合は、表面にイミノ基
(>NH)が存在しており、このイミノ基(>NH)の
水素と化学吸着剤のクロロシリル基(−SiCl)とが
脱塩化水素反応し、シリコン−ナイトロジェン結合(−
SiN<)を形成するのでとくに表面処理を必要としな
い。さらには、このことによりフロロカーボン系ポリマ
ー膜を基材と密着性よく且つ薄く形成して、ホットプレ
ートや炊飯器などの電化製品や自動車、産業機器、ある
いはガラスや鏡、眼鏡レンズ、インテリア用品、アパレ
ル商品等の耐熱性、耐候性、耐摩耗性コーティングを必
要とする基材の性能を向上させることにある。
水酸基(−OH)を持つ基材、例えばAl、Cu若しく
はステンレス等の金属、ガラス、セラミックス、紙、繊
維、皮革その他親水性基材が挙げられる。なお、プラス
チックの様な表面に水酸基を持たない物質であれば、予
め表面を酸素を含むプラズマ雰囲気中で、例えば100
Wで20分処理若しくはコロナ処理して親水性化即ち表
面に水酸基を導入しておけばよい。もっとも、ポリアミ
ド樹脂やポリウレタン樹脂の場合は、表面にイミノ基
(>NH)が存在しており、このイミノ基(>NH)の
水素と化学吸着剤のクロロシリル基(−SiCl)とが
脱塩化水素反応し、シリコン−ナイトロジェン結合(−
SiN<)を形成するのでとくに表面処理を必要としな
い。さらには、このことによりフロロカーボン系ポリマ
ー膜を基材と密着性よく且つ薄く形成して、ホットプレ
ートや炊飯器などの電化製品や自動車、産業機器、ある
いはガラスや鏡、眼鏡レンズ、インテリア用品、アパレ
ル商品等の耐熱性、耐候性、耐摩耗性コーティングを必
要とする基材の性能を向上させることにある。
【0033】なお、本発明は下記の様な用途に広く適用
できる。 (a)基材の例;基材が金属、セラミックスまたはプラ
スチック、木材、石材からなる材料に適用できる。表面
は塗料などで塗装されていても良い。 (b)刃物の例:包丁、鋏、ナイフ、カッター、彫刻
刀、剃刀、バリカン、鋸、カンナ、ノミ、錐、千枚通
し、バイト、ドリルの刃、ミキサーの刃、ジューサーの
刃、製粉機の刃、芝刈り機の刃、パンチ、押切り、ホッ
チキスの刃、缶切りの刃、または手術用メス等。 (c)針の例:鍼術用の針、縫い針、ミシン針、畳針、
注射針、手術用針、安全ピン等。 (d)窯業製品の例:陶磁器製、ガラス製、セラミック
ス製またはほうろうを含む製品等。例えば衛生陶磁器
(例えば便器、洗面器、風呂等)、食器(例えば、茶
碗、皿、どんぶり、湯呑、コップ、瓶、コーヒー沸かし
容器、鍋、すり鉢、カップ等)、花器(水盤、植木鉢、
一輪差し等)、水槽(養殖用水槽、鑑賞用水槽等)、化
学実験器具(ビーカー、反応容器、試験管、フラスコ、
シャーレ、冷却管、撹拌棒、スターラー、乳鉢、バッ
ト、注射器)、瓦、タイル、ほうろう製食器、ほうろう
製洗面器、ほうろう製鍋。 (e)鏡の例:手鏡、姿見鏡、浴室用鏡、洗面所用鏡、
自動車用鏡(バックミラー、サイドミラー)、ハーフミ
ラー、ショーウィンドー用鏡、デパートの商品売り場の
鏡等。 (f)成形用部材の例:プレス成形用金型、注型成形用
金型、射出成形用金型、トランスファー成形用金型、真
空成形用金型、吹き込み成形用金型、押し出し成形用ダ
イ、インフレーション成形用口金、繊維紡糸用口金、カ
レンダー加工用ロールなど。 (g)装飾品の例:時計、宝石、真珠、サファイア、ル
ビー、エメラルド、ガーネット、キャッツアイ、ダイヤ
モンド、トパーズ、ブラッドストーン、アクアマリン、
サードニックス、トルコ石、瑪瑙、大理石、アメジス
ト、カメオ、オパール、水晶、ガラス、指輪、腕輪、ブ
ローチ、ネクタイピン、イヤリング、ネックレス、貴金
属装飾製品、白金、金、銀、銅、アルミ、チタン、錫あ
るいはそれらの合金やステンレス製、メガネフレーム
等。 (h)食品成形用型の例:ケーキ焼成用型、クッキー焼
成用型、パン焼成用型、チョコレート成形用型、ゼリー
成形用型、アイスクリーム成形用型、オーブン皿、製氷
皿等。 (i)調理器具の例:鍋、釜、やかん、ポット、フライ
パン、ホットプレート、焼き物調理用網、油切り、タコ
焼きプレート等。 (j)紙の例:グラビア紙、撥水撥油紙、ポスター紙、
高級パンフレット紙等 (k)樹脂の例:ポリプロピレン、ポリエチレン等のポ
リオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、
ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエス
テル、アラミド、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリエ
ーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、フェノー
ル樹脂、フラン樹脂、ユリア樹脂、エポキシ樹脂、ポリ
ウレタン、ケイ素樹脂、ABS樹脂、メタクリル樹脂、
アクリル酸エステル樹脂、ポリアセタール、ポリフェン
レンオキサイド等 (l)家庭電化製品の例:テレビジョン、ラジオ、テー
プレコーダー、オーディオ、CD、冷凍関係機器の冷蔵
庫、冷凍庫、エアコン、ジューサー、ミキサー、扇風機
の羽根、照明器具、文字盤、パーマ用ドライヤー等。 (m)スポーツ用品の例:スキー、釣竿、棒高跳び用の
ポール、ボート、ヨット、ジェットスキー、サーフボー
ド、ゴルフボール、ボーリングのボール、釣糸、魚網、
釣り浮き等。 (n)乗り物部品に適用する例: (1) ABS樹脂:ランプカバー、インストルメントパネ
ル、内装部品、オートバイのプロテクター (2) セルロースプラスチック:自動車のマーク、ハンド
ル (3) FRP(繊維強化樹脂):外板バンパー、エンジン
カバー (4) フェノール樹脂:ブレーキ (5) ポリアセタール:ワイパーギヤ、ガスバルブ、キャ
ブレター部品 (6) ポリアミド:ラジエータファン (7) ポリアリレート:方向指示レンズ、計器板レンズ、
リレーハウジング (8) ポリブチレンテレフタレート:リヤエンド、フロン
トフェンダ (9) ポリアミノビスマレイミド:エンジン部品、ギヤボ
ックス、ホイール、サスペンジョンドライブシステム (10)メタクリル樹脂はランプカバーレンズ、計器板とカ
バー、センターマーク (11)ポリプロピレンはバンパー (12)ポリフェニレンオキシド:ラジエーターグリル、ホ
イールキャップ (13)ポリウレタン:バンパー、フェンダー、インストル
メントパネル、ファン (14)不飽和ポリエステル樹脂:ボディ、燃料タンク、ヒ
ーターハウジング、計器板 (o)事務用品の例:万年筆、ボールペン、シャープペ
ンシル、筆入れ、バインダー、机、椅子、本棚、ラッ
ク、電話台、物差し、製図用具等。 (p)建材の例:屋根材、外壁材、内装材。屋根材とし
て窯瓦、スレート瓦、トタン(亜鉛メッキ鉄板)など。
外壁材としては木材(加工木材を含む)、モルタル、コ
ンクリート、窯業系サイジング、金属系サイジング、レ
ンガ、石材、プラスチック材料、アルミ等の金属材料な
ど。内装材としては木材(加工木材を含む)、アルミ等
の金属材料、プラスチック材料、紙、繊維など。 (q)石材の例:花コウ岩、大理石、みかげ石等。たと
えば建築物、建築材、芸術品、置物、風呂、墓石、記念
碑、門柱、石垣、歩道の敷石など。 (r)楽器および音響機器の例:打楽器、弦楽器、鍵盤
楽器、木管楽器、金管楽器などの楽器、およびマイクロ
ホン、スピーカなどの音響機器等。具体的には、ドラ
ム、シンバル、バイオリン、チェロ、ギター、琴、ピア
ノ、フルート、クラリネット、尺八、ホルンなどの打楽
器、弦楽器、鍵盤楽器、木管楽器、金管楽器などの楽
器、およびマイクロホン、スピーカ、イヤホーンなどの
音響機器。 (s)その他、魔法瓶、真空系機器、電力送電用碍子ま
たはスパークプラグ等の撥水撥油防汚効果の高い高耐電
圧性絶縁碍子等。
できる。 (a)基材の例;基材が金属、セラミックスまたはプラ
スチック、木材、石材からなる材料に適用できる。表面
は塗料などで塗装されていても良い。 (b)刃物の例:包丁、鋏、ナイフ、カッター、彫刻
刀、剃刀、バリカン、鋸、カンナ、ノミ、錐、千枚通
し、バイト、ドリルの刃、ミキサーの刃、ジューサーの
刃、製粉機の刃、芝刈り機の刃、パンチ、押切り、ホッ
チキスの刃、缶切りの刃、または手術用メス等。 (c)針の例:鍼術用の針、縫い針、ミシン針、畳針、
注射針、手術用針、安全ピン等。 (d)窯業製品の例:陶磁器製、ガラス製、セラミック
ス製またはほうろうを含む製品等。例えば衛生陶磁器
(例えば便器、洗面器、風呂等)、食器(例えば、茶
碗、皿、どんぶり、湯呑、コップ、瓶、コーヒー沸かし
容器、鍋、すり鉢、カップ等)、花器(水盤、植木鉢、
一輪差し等)、水槽(養殖用水槽、鑑賞用水槽等)、化
学実験器具(ビーカー、反応容器、試験管、フラスコ、
シャーレ、冷却管、撹拌棒、スターラー、乳鉢、バッ
ト、注射器)、瓦、タイル、ほうろう製食器、ほうろう
製洗面器、ほうろう製鍋。 (e)鏡の例:手鏡、姿見鏡、浴室用鏡、洗面所用鏡、
自動車用鏡(バックミラー、サイドミラー)、ハーフミ
ラー、ショーウィンドー用鏡、デパートの商品売り場の
鏡等。 (f)成形用部材の例:プレス成形用金型、注型成形用
金型、射出成形用金型、トランスファー成形用金型、真
空成形用金型、吹き込み成形用金型、押し出し成形用ダ
イ、インフレーション成形用口金、繊維紡糸用口金、カ
レンダー加工用ロールなど。 (g)装飾品の例:時計、宝石、真珠、サファイア、ル
ビー、エメラルド、ガーネット、キャッツアイ、ダイヤ
モンド、トパーズ、ブラッドストーン、アクアマリン、
サードニックス、トルコ石、瑪瑙、大理石、アメジス
ト、カメオ、オパール、水晶、ガラス、指輪、腕輪、ブ
ローチ、ネクタイピン、イヤリング、ネックレス、貴金
属装飾製品、白金、金、銀、銅、アルミ、チタン、錫あ
るいはそれらの合金やステンレス製、メガネフレーム
等。 (h)食品成形用型の例:ケーキ焼成用型、クッキー焼
成用型、パン焼成用型、チョコレート成形用型、ゼリー
成形用型、アイスクリーム成形用型、オーブン皿、製氷
皿等。 (i)調理器具の例:鍋、釜、やかん、ポット、フライ
パン、ホットプレート、焼き物調理用網、油切り、タコ
焼きプレート等。 (j)紙の例:グラビア紙、撥水撥油紙、ポスター紙、
高級パンフレット紙等 (k)樹脂の例:ポリプロピレン、ポリエチレン等のポ
リオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、
ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエス
テル、アラミド、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリエ
ーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、フェノー
ル樹脂、フラン樹脂、ユリア樹脂、エポキシ樹脂、ポリ
ウレタン、ケイ素樹脂、ABS樹脂、メタクリル樹脂、
アクリル酸エステル樹脂、ポリアセタール、ポリフェン
レンオキサイド等 (l)家庭電化製品の例:テレビジョン、ラジオ、テー
プレコーダー、オーディオ、CD、冷凍関係機器の冷蔵
庫、冷凍庫、エアコン、ジューサー、ミキサー、扇風機
の羽根、照明器具、文字盤、パーマ用ドライヤー等。 (m)スポーツ用品の例:スキー、釣竿、棒高跳び用の
ポール、ボート、ヨット、ジェットスキー、サーフボー
ド、ゴルフボール、ボーリングのボール、釣糸、魚網、
釣り浮き等。 (n)乗り物部品に適用する例: (1) ABS樹脂:ランプカバー、インストルメントパネ
ル、内装部品、オートバイのプロテクター (2) セルロースプラスチック:自動車のマーク、ハンド
ル (3) FRP(繊維強化樹脂):外板バンパー、エンジン
カバー (4) フェノール樹脂:ブレーキ (5) ポリアセタール:ワイパーギヤ、ガスバルブ、キャ
ブレター部品 (6) ポリアミド:ラジエータファン (7) ポリアリレート:方向指示レンズ、計器板レンズ、
リレーハウジング (8) ポリブチレンテレフタレート:リヤエンド、フロン
トフェンダ (9) ポリアミノビスマレイミド:エンジン部品、ギヤボ
ックス、ホイール、サスペンジョンドライブシステム (10)メタクリル樹脂はランプカバーレンズ、計器板とカ
バー、センターマーク (11)ポリプロピレンはバンパー (12)ポリフェニレンオキシド:ラジエーターグリル、ホ
イールキャップ (13)ポリウレタン:バンパー、フェンダー、インストル
メントパネル、ファン (14)不飽和ポリエステル樹脂:ボディ、燃料タンク、ヒ
ーターハウジング、計器板 (o)事務用品の例:万年筆、ボールペン、シャープペ
ンシル、筆入れ、バインダー、机、椅子、本棚、ラッ
ク、電話台、物差し、製図用具等。 (p)建材の例:屋根材、外壁材、内装材。屋根材とし
て窯瓦、スレート瓦、トタン(亜鉛メッキ鉄板)など。
外壁材としては木材(加工木材を含む)、モルタル、コ
ンクリート、窯業系サイジング、金属系サイジング、レ
ンガ、石材、プラスチック材料、アルミ等の金属材料な
ど。内装材としては木材(加工木材を含む)、アルミ等
の金属材料、プラスチック材料、紙、繊維など。 (q)石材の例:花コウ岩、大理石、みかげ石等。たと
えば建築物、建築材、芸術品、置物、風呂、墓石、記念
碑、門柱、石垣、歩道の敷石など。 (r)楽器および音響機器の例:打楽器、弦楽器、鍵盤
楽器、木管楽器、金管楽器などの楽器、およびマイクロ
ホン、スピーカなどの音響機器等。具体的には、ドラ
ム、シンバル、バイオリン、チェロ、ギター、琴、ピア
ノ、フルート、クラリネット、尺八、ホルンなどの打楽
器、弦楽器、鍵盤楽器、木管楽器、金管楽器などの楽
器、およびマイクロホン、スピーカ、イヤホーンなどの
音響機器。 (s)その他、魔法瓶、真空系機器、電力送電用碍子ま
たはスパークプラグ等の撥水撥油防汚効果の高い高耐電
圧性絶縁碍子等。
【0034】以下に実施例と模式図である図1を用いて
順に説明する。なお以下の実施例においては、とくに記
載していない限り%は重量%を意味する。 実施例1 (1)表面処理剤の調整 あらかじめ石油系溶剤としてn−オクタン(bp.143℃): 30g シリコーンとしてシリコーンオイル(信越化学工業KF-96,1000cps): 20g パラフィン系ワックスとしてパラフィン(関東化学製、mp84〜86℃):20g 研磨剤としてアルファアルミナ(平均直径1μm): 5g 複数個のクロル基を含む無機シリル化合物物質としてSiCl3OSiCl3: 4g を三角フラスコに入れて混合し、90℃に加熱しながら
撹拌すると塩酸ガスが発生し懸濁液を得た。その後さら
に、少なくともハロシリル基を一個有する有機分子とし
て、ヘプタデカフルオロデシルトリクロロシラン:CF
3(CF2)7-(CH2)2-SiCl3を6g三角フラスコに入れて混合
し、室温まで冷却すると、固形状のやわらかいワックス
となった。 (2)コーティング処理 このようにして得られたワックスを表面処理剤として下
記に示すような処理を行ない撥水撥油性及び耐久性を評
価した。
順に説明する。なお以下の実施例においては、とくに記
載していない限り%は重量%を意味する。 実施例1 (1)表面処理剤の調整 あらかじめ石油系溶剤としてn−オクタン(bp.143℃): 30g シリコーンとしてシリコーンオイル(信越化学工業KF-96,1000cps): 20g パラフィン系ワックスとしてパラフィン(関東化学製、mp84〜86℃):20g 研磨剤としてアルファアルミナ(平均直径1μm): 5g 複数個のクロル基を含む無機シリル化合物物質としてSiCl3OSiCl3: 4g を三角フラスコに入れて混合し、90℃に加熱しながら
撹拌すると塩酸ガスが発生し懸濁液を得た。その後さら
に、少なくともハロシリル基を一個有する有機分子とし
て、ヘプタデカフルオロデシルトリクロロシラン:CF
3(CF2)7-(CH2)2-SiCl3を6g三角フラスコに入れて混合
し、室温まで冷却すると、固形状のやわらかいワックス
となった。 (2)コーティング処理 このようにして得られたワックスを表面処理剤として下
記に示すような処理を行ない撥水撥油性及び耐久性を評
価した。
【0035】表面処理基材として、自動車の窓ガラス1
を用いた(図1)。このガラス1の表面には活性水素を
含むOH基2が多量に含まれている。そこで、前記のよ
うに調整した表面処理剤をスポンジを用いてガラス表面
にこすり付けるように塗布する。その後20〜30分放
置するとするとn−デカンが蒸発して、白色の塗膜が形
成された。このとき、塗膜と基材表面では、たとえシリ
コンオイルやパラフィンが存在しても、ある確率で図2
に示したようにヘプタデカフルオロデシルトリクロロシ
ラン3と基材表面のOH基2が出会う。このとき、基材
表面にOH基の活性水素と前記ヘプタデカフルオロデシ
ルトリクロロシランのクロルシリル基とが脱塩酸反応し
てがヘプタデカフルオロデシルトリクロロシラン分子が
SiO結合を介して基材表面に共有結合で固定される。
その後、余分の表面処理剤を雑巾でふきとると図3に示
したような多数のヘプタデカフルオロデシルトリクロロ
シラン分子がSiOのネットワーク結合を介して基材表
面に共有結合で固定されたフロロカーボンポリマー超薄
膜(厚さが数十オングストローム)4が基材表面に形成
できた。
を用いた(図1)。このガラス1の表面には活性水素を
含むOH基2が多量に含まれている。そこで、前記のよ
うに調整した表面処理剤をスポンジを用いてガラス表面
にこすり付けるように塗布する。その後20〜30分放
置するとするとn−デカンが蒸発して、白色の塗膜が形
成された。このとき、塗膜と基材表面では、たとえシリ
コンオイルやパラフィンが存在しても、ある確率で図2
に示したようにヘプタデカフルオロデシルトリクロロシ
ラン3と基材表面のOH基2が出会う。このとき、基材
表面にOH基の活性水素と前記ヘプタデカフルオロデシ
ルトリクロロシランのクロルシリル基とが脱塩酸反応し
てがヘプタデカフルオロデシルトリクロロシラン分子が
SiO結合を介して基材表面に共有結合で固定される。
その後、余分の表面処理剤を雑巾でふきとると図3に示
したような多数のヘプタデカフルオロデシルトリクロロ
シラン分子がSiOのネットワーク結合を介して基材表
面に共有結合で固定されたフロロカーボンポリマー超薄
膜(厚さが数十オングストローム)4が基材表面に形成
できた。
【0036】なお、このとき、ヘプタデカフルオロデシ
ルトリクロロシラン分子は空気中の水分とも反応する
が、非水系の粘性液体または固形状媒体であるシリコン
オイルやパラフィンは、基材表面の活性水素とハロシリ
ル基との脱塩酸反応を妨げる空気中の水分が、表面処理
剤と基材との界面部、即ち基材表面部に入り込むのを防
止する機能があった。
ルトリクロロシラン分子は空気中の水分とも反応する
が、非水系の粘性液体または固形状媒体であるシリコン
オイルやパラフィンは、基材表面の活性水素とハロシリ
ル基との脱塩酸反応を妨げる空気中の水分が、表面処理
剤と基材との界面部、即ち基材表面部に入り込むのを防
止する機能があった。
【0037】また、この膜は碁番目試験を行なっても剥
離することがなかった。発水角度も116度あった。ま
た、てんぷら油をこすり付けてもティシュペーパーで拭
う程度で容易に除去できた。
離することがなかった。発水角度も116度あった。ま
た、てんぷら油をこすり付けてもティシュペーパーで拭
う程度で容易に除去できた。
【0038】実施例2 下記に示すような表面処理剤を調整し実施例1と同様の
評価を行なった。 n−オクタン(bp.126℃) 20g n−デカン(bp.143℃) 30g シリコーンオイル(信越化学工業KF−96、1000cps) 20g パラフィン(関東化学 mp.54〜56℃) 20g アルファアルミナ(1ミクロン) 5g SiCl3 OSiCl2 OSiCl3 4g n−メチルピロリジノン 3g を三角フラスコに入れて混合し、その後さらに、 ヘプタデカフルオロデシルトリクロロシラン CF3 (CF2 )7 −(CH2 )2 −SiCl3 7g を混合し、室温まで冷却すると、固形状のやわらかいワ
ックスとなった。この表面処理剤では、塗布時塩酸の発
生がほとんどなく、さらに塗布後、10〜15分の放置
で、白色の塗膜が形成された点を除き実施例1と同様の
結果が得られた。結果を表1に示す。 実施例3 実施例2のヘプタデカフルオロデシルトリクロロシラン
をトリデカフルオロオクチルトリクロロシリルCF
3 (CF2 )5 (CH2 )2 −SiCl3 に変えて、実
施例2と同様に実験をした。結果を表1に示す。
評価を行なった。 n−オクタン(bp.126℃) 20g n−デカン(bp.143℃) 30g シリコーンオイル(信越化学工業KF−96、1000cps) 20g パラフィン(関東化学 mp.54〜56℃) 20g アルファアルミナ(1ミクロン) 5g SiCl3 OSiCl2 OSiCl3 4g n−メチルピロリジノン 3g を三角フラスコに入れて混合し、その後さらに、 ヘプタデカフルオロデシルトリクロロシラン CF3 (CF2 )7 −(CH2 )2 −SiCl3 7g を混合し、室温まで冷却すると、固形状のやわらかいワ
ックスとなった。この表面処理剤では、塗布時塩酸の発
生がほとんどなく、さらに塗布後、10〜15分の放置
で、白色の塗膜が形成された点を除き実施例1と同様の
結果が得られた。結果を表1に示す。 実施例3 実施例2のヘプタデカフルオロデシルトリクロロシラン
をトリデカフルオロオクチルトリクロロシリルCF
3 (CF2 )5 (CH2 )2 −SiCl3 に変えて、実
施例2と同様に実験をした。結果を表1に示す。
【0039】実施例4 実施例2のガラスをミラーにして、実施例2と同様に実
験をした。結果を表1に示す。
験をした。結果を表1に示す。
【0040】実施例5 実施例2のガラスを塗装のされた自動車のドアにして、
実施例2と同様に実験をした。結果を表1に示す。
実施例2と同様に実験をした。結果を表1に示す。
【0041】実施例6 実施例2のガラスをボンネットにして、実施例2と同様
に実験をした。結果を表1に示す。
に実験をした。結果を表1に示す。
【0042】実施例7 実施例2のアルファアルミナをシリカ(平均粒子直径1
μm)にして、実施例2と同様に実験をした。結果を表
1に示す。
μm)にして、実施例2と同様に実験をした。結果を表
1に示す。
【0043】実施例8 実施例1のn−デカンの量を40gとして、実施例1と
同様に実験をした。得られた処理液は、およそ3000
〜4000cpsの粘性液体のワックスとなった。処理
結果を表1に示す。
同様に実験をした。得られた処理液は、およそ3000
〜4000cpsの粘性液体のワックスとなった。処理
結果を表1に示す。
【0044】比較例1 実施例1のSiCl3 OSiCl3 を添加しないほかは
実施例1と同様の実験をした。処理結果を表1に示す。
実施例1と同様の実験をした。処理結果を表1に示す。
【0045】比較例2 実施例2のSiCl3 OSiCl2 OSiCl3 をしな
いほかは実施例2と同様の実験をした。処理結果を表1
に示す。
いほかは実施例2と同様の実験をした。処理結果を表1
に示す。
【0046】
【表1】
【0047】表1から明らかなように、本実施例の表面
処理剤で処理したものでは、表面を水を含んだ布で繰り
返し擦って洗浄した後でも、撥水・撥油性あるいは親水
性を保持していた。これに対し、比較例1、2では、同
量のクロロシリル基を一個有する分子を加えたのにも関
わらず撥水・撥油性がやや悪かった。
処理剤で処理したものでは、表面を水を含んだ布で繰り
返し擦って洗浄した後でも、撥水・撥油性あるいは親水
性を保持していた。これに対し、比較例1、2では、同
量のクロロシリル基を一個有する分子を加えたのにも関
わらず撥水・撥油性がやや悪かった。
【0048】以上説明したように、本実施例の方法は、
基材表面の活性水素を利用してポリマー膜を固定形成す
るため、プラスチック、セラミックス、ガラス、その他
各種材料にも、効率よく保護膜を形成できる。
基材表面の活性水素を利用してポリマー膜を固定形成す
るため、プラスチック、セラミックス、ガラス、その他
各種材料にも、効率よく保護膜を形成できる。
【0049】また、あらかじめ、非水系の粘性液体また
は固形状媒体を調製し活性水素を含まない3級アミンま
たはアミドを混合してのち、複数個のクロロ基を含むシ
リル化合物を混入し前記非水系の粘性液体または固形状
媒体中に含まれていた水やチオール系あるいはアミノ系
不純物と脱塩酸反応させてポリシロキサン化合物を生成
させ、水やチオール系あるいはアミノ系不純物をシロキ
サンと塩化物として安定化する方法で、その後に加える
ハロシリル基を少なくとも一個有する有機化学吸着化合
物を失活することなく、活性な表面処理剤を製造できる
効果がある。
は固形状媒体を調製し活性水素を含まない3級アミンま
たはアミドを混合してのち、複数個のクロロ基を含むシ
リル化合物を混入し前記非水系の粘性液体または固形状
媒体中に含まれていた水やチオール系あるいはアミノ系
不純物と脱塩酸反応させてポリシロキサン化合物を生成
させ、水やチオール系あるいはアミノ系不純物をシロキ
サンと塩化物として安定化する方法で、その後に加える
ハロシリル基を少なくとも一個有する有機化学吸着化合
物を失活することなく、活性な表面処理剤を製造できる
効果がある。
【0050】さらにまた、膜形成材料としてフッ化炭素
基とハロシリル基とを含む化合物を用いると、Al、C
u若しくはステンレスの様な金属基材にも、撥水撥油
性、防汚性、耐久性などに優れた撥水撥油膜を基材と化
学結合した状態で高密度にかつ均一な厚みで、非常に薄
く形成できる。
基とハロシリル基とを含む化合物を用いると、Al、C
u若しくはステンレスの様な金属基材にも、撥水撥油
性、防汚性、耐久性などに優れた撥水撥油膜を基材と化
学結合した状態で高密度にかつ均一な厚みで、非常に薄
く形成できる。
【0051】本発明の化学吸着膜製造方法は、エレクト
ロニクス製品特にホットプレートや炊飯器などの電化製
品、自動車、産業機器、鏡、眼鏡レンズ等の耐熱性、耐
候性、耐摩耗性超薄膜コーティングを必要とする機器に
適用できる効果もある。
ロニクス製品特にホットプレートや炊飯器などの電化製
品、自動車、産業機器、鏡、眼鏡レンズ等の耐熱性、耐
候性、耐摩耗性超薄膜コーティングを必要とする機器に
適用できる効果もある。
【0052】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明の表面組成物
(表面処理剤)によれば、シロキサン化合物と、ハロシ
リル基を少なくとも一個有する有機化学吸着化合物と、
非水系の粘性液体または固形状媒体とを含むことによ
り、いわゆるワックスタイプの表面処理剤であって、単
につや性や撥水性に優れるのみでなく、保護膜が基材表
面と化学結合していて耐久性や堅牢性が高く、さらに撥
油性のある保護膜を形成できる。また例えば前記表面処
理剤を用いてカーワックスの処理方法と同様の処理を行
なえば、任意の基材表面に化学吸着化合物が共有結合で
固定されるため、極めて薄い撥水撥油性、耐久性に優れ
た保護膜を極めて容易に形成できる。また塗布操作も容
易で、おおがかりな反応設備を必要としない。
(表面処理剤)によれば、シロキサン化合物と、ハロシ
リル基を少なくとも一個有する有機化学吸着化合物と、
非水系の粘性液体または固形状媒体とを含むことによ
り、いわゆるワックスタイプの表面処理剤であって、単
につや性や撥水性に優れるのみでなく、保護膜が基材表
面と化学結合していて耐久性や堅牢性が高く、さらに撥
油性のある保護膜を形成できる。また例えば前記表面処
理剤を用いてカーワックスの処理方法と同様の処理を行
なえば、任意の基材表面に化学吸着化合物が共有結合で
固定されるため、極めて薄い撥水撥油性、耐久性に優れ
た保護膜を極めて容易に形成できる。また塗布操作も容
易で、おおがかりな反応設備を必要としない。
【0053】次に本発明の製造方法によれば、あらかじ
め、非水系の粘性液体または固形状媒体を調製した後、
複数個のクロル基を含む無機シリル化合物(無機クロロ
シリル化合物)を添加混入し、前記非水系の粘性液体ま
たは固形状媒体中に含まれている水と脱ハロゲン化水素
(例えば脱塩化水素反応)させてシロキサン化合物を生
成させることにより脱水し、さらにその後、ハロシリル
基を少なくとも一個有する有機化学吸着化合物を混合す
ると、前記化学吸着化合物を活性な状態で保持できる。
め、非水系の粘性液体または固形状媒体を調製した後、
複数個のクロル基を含む無機シリル化合物(無機クロロ
シリル化合物)を添加混入し、前記非水系の粘性液体ま
たは固形状媒体中に含まれている水と脱ハロゲン化水素
(例えば脱塩化水素反応)させてシロキサン化合物を生
成させることにより脱水し、さらにその後、ハロシリル
基を少なくとも一個有する有機化学吸着化合物を混合す
ると、前記化学吸着化合物を活性な状態で保持できる。
【図1】本発明の実施例1における表面処理工程を説明
するためのもので、基材表面を分子レベルまで拡大した
模式断面図である。
するためのもので、基材表面を分子レベルまで拡大した
模式断面図である。
【図2】同実施例1の基材に表面処理剤をコーティング
したときの模式断面図である。
したときの模式断面図である。
【図3】同実施例1の基材に表面処理剤が化学吸着した
ときの模式断面図である。
ときの模式断面図である。
1 基材 2 OH基 3 塗膜と基材の界面 4 フロロカーボンポリマー膜
Claims (8)
- 【請求項1】 SiCl4、SiHCl3、SiH2Cl2
及びSiCl3O(SiCl2O)nSiCl3 (nは0
または整数)から選ばれる少なくとも一つの無機クロロ
シリル化合物が加水分解して生成された、Si(OH)
4 、SiH(OH) 3 、SiH 2 (OH) 2 及びSi(O
H) 3 O[Si(OH) 2 O] n Si(OH) 3 (nは0ま
たは整数)から選ばれる少なくとも一つの無機シロキサ
ン化合物と、ハロシリル基を少なくとも一個有する有機
化学吸着化合物と、非水系の粘性液体または固形状媒体
とを含む表面処理組成物。 - 【請求項2】 ハロシリル基を少なくとも一個有する有
機化学吸着化合物が、A−SiXpY3-p(ただし、Aは
アルキル基、ビニル基、エチニル基、アリール基、シリ
コン若しくは酸素原子を含む置換基から選ばれる少なく
とも一つの基を含む有機基、XはH,アルキル基,アル
コキシル基,含フッ素アルキル基又は含フッ素アルコキ
シ基の置換基、YはCl,Br,F,Iから選ばれる少
なくとも一つのハロゲン基、pは0、1または2)であ
る請求項1に記載の表面処理組成物。 - 【請求項3】 非水系の粘性液体または固形状媒体の粘
度が1000cps以上である請求項1に記載の表面処
理組成物。 - 【請求項4】 粘性液体または固形状媒体が、沸点が1
00℃以上のものと沸点が25℃〜100℃以下のもの
の混合物である請求項1に記載の表面処理組成物。 - 【請求項5】 組成物に平均粒子直径が10μm以下の
無機粒子を含む請求項1に記載の表面処理組成物。 - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかの表面処理組成
物に、さらに活性水素を含まない3級アミンまたは活性
水素を含まないアミドが塩化物として含まれていること
を特徴とする表面処理組成物。 - 【請求項7】 非水系の粘性液体または固形状媒体に、
SiCl4、SiHCl3、SiH2Cl2及びSiCl3
O(SiCl2O)nSiCl3(nは0または整数)から
選ばれる少なくとも一つの無機クロロシリル化合物を添
加し、前記混合物に含まれている水と反応させて、Si
(OH) 4 、SiH(OH) 3 、SiH 2 (OH) 2 及びS
i(OH) 3 O[Si(OH) 2 O] n Si(OH) 3 (n
は0または整数)から選ばれる少なくとも一つの無機シ
ロキサン化合物を生成させる工程と、ハロシリル基を少
なくとも一個有する有機化学吸着化合物を混合する工程
を含むことを特徴とする表面処理組成物の製造方法。 - 【請求項8】 無機クロロシリル化合物を添加し、前記
混合物に含まれている水と反応させてシロキサン化合物
を生成させる工程の前または後に、活性水素を含まない
3級アミンまたは活性水素を含まないアミドを添加混合
する工程を含む請求項7に記載の表面処理組成物の製造
方法。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04344190A JP3126837B2 (ja) | 1992-12-24 | 1992-12-24 | 表面処理組成物及びその製造方法 |
US08/173,779 US5435839A (en) | 1992-12-24 | 1993-12-27 | Finishing agents and method of manufacturing the same |
US08/420,650 US5645633A (en) | 1992-12-24 | 1995-04-12 | Finishing agents and method of manufacturing the same |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04344190A JP3126837B2 (ja) | 1992-12-24 | 1992-12-24 | 表面処理組成物及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06192621A JPH06192621A (ja) | 1994-07-12 |
JP3126837B2 true JP3126837B2 (ja) | 2001-01-22 |
Family
ID=18367330
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04344190A Expired - Fee Related JP3126837B2 (ja) | 1992-12-24 | 1992-12-24 | 表面処理組成物及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3126837B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TW555825B (en) * | 2001-01-31 | 2003-10-01 | Willson Co Ltd | Two-pack protective polishing agent for coating surface |
-
1992
- 1992-12-24 JP JP04344190A patent/JP3126837B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06192621A (ja) | 1994-07-12 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |