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JP3104238B2 - 防錆剤 - Google Patents

防錆剤

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Publication number
JP3104238B2
JP3104238B2 JP02107358A JP10735890A JP3104238B2 JP 3104238 B2 JP3104238 B2 JP 3104238B2 JP 02107358 A JP02107358 A JP 02107358A JP 10735890 A JP10735890 A JP 10735890A JP 3104238 B2 JP3104238 B2 JP 3104238B2
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JP
Japan
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film
composition
rust
packaging material
oxygen
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義彰 井上
茂 村林
一男 藤波
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Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Original Assignee
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は電子部品、電子製品等、特に半導体、半導体
部品の保存に用いる防錆剤に関する。
〔従来の技術とその問題点〕
シリカゲル、気化性防錆剤など防錆作用を有する組成
物を通気性包装材料に包装して、半導体部品などの防錆
に用いる試みがなされている。
しかし、この防錆剤包装体の表面に、包装材料の製造
時あるいは組成物の包装時において、微粉が付着し、被
保存物を汚染するあるいは電気回路のショートを起こす
あるいは部品を錆びさせるなどの原因になっていた。
また、被保存物とともに密閉包装する前に防錆剤を長
時間大気に暴露すると性能が低下してしまったり、ある
いは水分や酸性物質に起因する錆びが充分防止できない
など不都合が多々あった。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は上記の問題点に鑑み、包装体の表面に付着し
ている微粉を取り除き、かつ使用前に大気に暴露しても
その性能が低下しない、また水分や酸性物質による錆び
も充分防止する防錆剤包装体を開発し、電子部品や電子
製品、半導体部品や半導体の保存に好適に用いることで
ある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は防錆用組成物を収納した通気性包装材料の表
面にシリコン樹脂をコートし、更にそのシリコン樹脂の
表面に粘着シートを積層した包装材料で包装されたこと
を特徴とする防錆剤に関する。すなわち本発明は防錆剤
包装体の表面に粘着シートを貼ることによって、防錆剤
を使用する前に大気に暴露しても性能低下がなく、使用
するとき粘着テープを剥がすことによって微粉が被保存
物の収納された包装容器内に持ち込まれなく、かつ酸素
吸収時に発生し防錆効果に悪影響を与える過酸化物の揮
散を抑制する防錆剤包装体を提供するものである。
本発明の防錆用組成物とは、防錆に悪影響を与える酸
素、水分、酸性物質、有機ハロゲン化合物などをそれぞ
れ単独、または二種以上の吸収機能を持った組成物、気
化性防錆剤を含む組成物である。具体的には還元物質を
含む酸素吸収組成物、乾燥剤を主成分とした水分吸収組
成物、塩基性物質を主成分とした酸性物質吸収組成物、
不飽和脂肪族化合物を主成分とした酸素、水分、酸性物
質の吸収組成物、気化性防錆剤を含む組成物を主成分と
した組成物があげられる。この組成物の形状は特に特定
するものではないが、顆粒状、シート状、フィルム状、
錠剤等である。
顆粒状とは10mm以下の粒度を持った固体状組成物であ
る。具体的には鉄粉、カテコール、グリセリン、アスコ
ルビン酸などの還元物質を含む組成物、あるいは水分を
吸収するシリカゲル、グリセリン、生石灰、ゼオライト
などを主成分とした組成物、あるいは酸性物質を吸収す
る塩基性物質、酢酸鉛を主成分とした組成物、あるいは
酸素と水分と酸性物質の全部を吸収するものとして、不
飽和脂肪族化合物あるいはその誘導体の一種または二種
以上の混合物と塩基性物質と吸着剤の組み合わせ、また
は不飽和脂肪族化合物あるいはその誘導体の一種または
二種以上の混合物と塩基性物質と遷移金属化合物の組み
合わせからなる組成物などである。
フィルム状とは厚みが10mm以下の薄いものであり、上
記の組成物をポリエチレン、ポリプロピレンなどの熱可
塑性樹脂に練込み、押し出してフィルム状としたもの、
あるいはこのフィルムを延伸して微細孔を設けたもので
ある。
シート状とは厚みが10mm以下の薄いものであり、上記
の組成物をパルプ,合成繊維などからなるシートに含
浸、コートなどの方法で添加したものである。
錠剤状とは、上記の組成物をプレスで成形したもので
ある。
これら組成物の形状は、防錆対象物品の種類によって
適宜選択されるが、本発明の目的からすれば、シート状
などが好適に使用される。
これらの組成物を包装する通気性包装材料としてはガ
ーレ式透気度10秒〜105秒/100ml、透湿度1〜500g/m2
Dおよび酸素透過度3×103〜5×106ml/m2・D・atmの
物性を有したものである。
この包装材料は繊維状物質または繊維状物質と接着剤
とからなる坪量10〜150g/m2であるシートを基材とした
ものである。繊維状物質としては、クラフトパルプやケ
ミカルパルプなどの天然パルプ、ナイロン、ポリエチレ
ン、ポリプロピレンなどのプラスチックからなる合成繊
維、あるいは炭素繊維などの一種または二種以上であ
る。接着剤としては天然ゴム、ブタジエン−スチレンゴ
ム、クロロプレン、アクリル酸エステル重合物、ポリウ
レタン、酢酸ビニル、ポリビニルアルコールなどが好ま
しい。
このシートに必要に応じてサイズ剤、顔料、凝集剤、
塩基性物質、カオリンなどの無機質フィラー、ポリアク
リル酸エステルやポリエチレンイミドなどの接着剤の、
一種または二種以上の混合物を添加することもある。
通気性包装材料はこの基材シートに他の材料を張り合
わせたり、被覆ないしコートするなどして形成される。
通気性包装材料の態様例をあげると次のとおりである。
(1)包装材料のガーレ式透気度が10秒〜105秒/100ml
であり、透湿度が1〜500g/m2・Dのもの(以後、通気
性包装材料Aと言うことがある)である。
この通気性包装材料の態様としては、たとえば、基材
シートの片面に開孔低軟化点フィルムを張り合わせ、基
材のもう一方の面に開孔ラミネートフィルムを張り合わ
せたものでもよい。なお、開孔低軟化点フィルムとは、
ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン、
ポリエチレン−酢酸ビニル共重合体などからなり、かつ
開孔されたフィルムをいう。この開孔低軟化点フィルム
の厚みは5〜100μ、開孔率0.1〜50%、開孔径0.1〜10m
mである。また、開孔ラミネートフィルムとは、ポリア
ミド、ポリエステルなどの高軟化点樹脂フィルムと低軟
化点樹脂フィルムとを張り合わせ、かつ厚み5〜100
μ、開孔率0.1〜50%、開孔径0.1〜10mmの開孔された複
合フィルムをいう。
(2)包装材料の酸素透過度が3×103〜5×106ml/m2
・D・atmであり、かつ透湿度が1〜500g/m2・Dのもの
(以後、通気性包装材料Bと言うことがある)である。
この通気性包装材料の態様としては、たとえば、基材
シートの片面に開孔低軟化点フィルムを張り合わせ、基
材のもう一方の面に酸素透過性フィルムないしは酸素透
過性膜層を張り合わせないしは被覆したものがあげられ
る。なお、酸素透過性フィルムないしは酸素透過性膜層
はその酸素透過度が3×103〜5×106ml/m2・D・atmで
あり、これら材料としては、シリコン樹脂、シリコン樹
脂と他の樹脂の共重合体、ポリエチレン、エチレン−酢
酸ビニル共重合体、ポリブタジエンなどである。
(3)その他、基材シートの片面に開孔低軟化点フィル
ムを張り合わせ、基材のもう一方の面に開孔低軟化点樹
脂層/酸素透過性フィルムを張り合わせたもの(以後、
通気性包装材料Cと言うことがある)もあげられる。な
お、開孔低軟化点樹脂層/酸素透過性フィルムとは、開
孔低軟化点フィルムと酸素透過性フィルムからなるラミ
ネートフィルムをいう。その厚みは0.1〜100μ、酸素透
過度が3×103〜5×10ml/m2・D・atmである。
上記態様のうち、酸素透過度より透湿度の方がより大
きい、過酸化物の透過が少ない、微粉通過がないおよび
粘着シートとの剥離性が良いなどの点から通気性包装材
料BとCが特に好ましい。
以上の態様例において基材シートと低軟化点フィルム
の間に補強剤(ワリフ、クロスなど)を挟着してもよ
い。
本発明の粘着シートは防錆剤包装体の表面に1〜103g
/20mmの粘着強度で接着される。この粘着強度が大きい
と包装体が破袋する。また、弱過ぎると輸送中に容易に
剥がれて実用に耐えない。
粘着シートとしては、天然ゴムないし合成ゴムを主成
分としたゴム系粘着剤、ポリスチレンを主成分とした粘
着剤、ポリアクリル酸エステルを主成分とした粘着剤な
どを5〜500g/m2の割合で、ポリプロピレン、ポリエス
テル、ポリ塩化ビニル、セロハンなどのフィルムに、ま
たは和紙、クラフトパルプ紙、布などにコートされ、酸
素透過度が3×103ml/m2・D・atm以下で、透湿度300g/
m2・Dの以下のものである。
防錆剤包装体と粘着シートの接着方法は特に限定する
ものではないが、包装材料の製造時に一対のロールに通
気性材料と粘着シートを通過させ、荷重をかけて接着す
る。
防錆剤組成物を秤量したのちこれを、上述の粘着シー
トが接着されている包装材料を使用して、三方シール
機、四方シール機、ブリスター包装機などで開孔低軟化
点樹脂フィルムを内側として包装する。
〔発明の効果〕
本発明は防錆用組成物を収納した通気性包装材料の表
面にシリコン樹脂をコートし、更にそのシリコン樹脂の
表面に粘着シートを積層した包装材料で包装されたこと
を特徴とする防錆剤に関する。この包装体の表面に粘着
シートを接着した防錆剤は、使用に供するまで大気と遮
断されているために、性能の低下がなく、取扱が容易で
ある。さらに、使用時、粘着シートを剥がすことによ
り、包装体の表面に付着しているダストが粘着シート側
に転写されて取り除かれる。また酸素吸収時の分解ガス
の揮散が少ないため、半導体および半導体部品の保存に
好適に使用することができる 以下、実施例によって、本発明を具体的に説明する。
実施例1 50g/m2の上質紙に開孔ポリエチレンフィルム〔新日本
アルク(株)製開孔Bタイプ、厚み30μ〕とその反対面
に開孔ラミネートフィルム〔15μPET/15μPEの開孔複合
フィルム、厚み30μ、開孔率3%)を140℃、15kg/c
m2、3秒の熱圧で同時に張り合わせ、通気性包装材料A
を製造した。
50g/m2の上質紙にシリコン樹脂モノマー〔トーレシリ
コン(株)製SD7328,樹脂分30%トルエン溶液〕100部を
触媒〔トーレシリコン(株)製SRX212,白金触媒〕0.6部
とともにトルエン500部にとかし、その溶液を紙1m2当た
り20g(樹脂分1g/m2)をコートし、140℃、1分間でシ
リコン樹脂を重合させた。
このシリコン樹脂をコートした紙の反対面に開孔ポリ
エチレンフィルム〔新日本アルク(株)製開孔Bタイ
プ、厚み30μ)を140℃、15kg/cm2、3秒の熱圧で同時
に張り合わせ、包装材料Bを製造した。
このように製造した包装材料AおよびBの開孔ポリエ
チレンフィルムを張り合わせた面の反対面に、ポリアク
リル酸ブチル13g/m2をポリエステルフィルム(厚み12
μ)にコートした粘着シートのポリアクリル酸ブチル面
を張り合わせ、1kgの過重が掛かっている一対のロール
間を通過させて接着した。
この粘着シートを接着した包装材料AあるいはBを用
いて開孔ポリエチレン面を内側にして三方シール機で次
の組成物を包装し、防錆剤包装体とした。
顆粒状組成物−1 大豆油脂肪酸鉄1g、消石灰0.5g、粉末活性炭1gを均一
にカッターミキサーで混合し、25℃10分間放置すると固
い塊になった。この塊を粉砕機で粉砕して粒度3mm以下
のか粒となし、さらにか粒状MgO2.5gを混合した。
顆粒状組成物−2 大豆油脂肪酸鉄0.1gと大豆油脂肪酸0.4g、ブタジエン
重合体(平均分子量5000)0.5gを均一に混合した液を粒
状活性炭2gに含浸させ、か粒状組成物を製造した。この
組成物3gとか粒状酸化カルシウム2.5gの混合物をか粒状
組成物−2とした。
シート状組成物 坪量100g/m2の紙50×50mmに大豆油脂肪酸鉄1gを含浸
したシートAと坪量100g/m2の紙50×50mmにグリセリン1
gを含浸したシートBを製造し、一対のシート状組成物
とした。
フィルム状組成物 粒度40メッシュ以下のシリカゲルA型1gを200℃でポ
リエチレン4gと混練し、押出機で3mmのシートを製造し
た。このシートを160℃、倍率2倍で縦方向に延伸し
て、フィルム状組成物を製造した。
錠剤型組成物 前記のか粒状組成物とCaO1gを混合したものに100kgの
荷重を掛け、打錠機で径25mm、厚み10mmの錠剤を製造し
た。
このようにして製造した包装体を25℃、80RH%の大気
下で3時間および6時間放置し、その後粘着シートを剥
がした防錆剤包装体についてダスト数、水分吸収性能、
酸素吸収速度を測定した。その結果を表−1および表−
2に示す。
なお、これらの測定は以下の方法で実施した。
ダスト数 包装体を3/min.の速度で流れている洗浄空気中に
包装体1個を振動させ、出てきた空気のダストをカウン
ターで測定した。
水分吸収性能 飽和食塩水50ml封入しているガラス瓶に窒素置換し
て、包装体1個を密封し25度、24時間保存した。保存前
後の重量増加を水分吸収量とした。
酸素吸収速度 包装体一個を塩化ビニリデンコート延伸ナイロン/ポ
リエチレン複合フィルム製袋15×20cmに空気250mlとと
もに密封し、25℃で保存した。この袋内の酸素濃度経時
変化より、酸素濃度0.1%到達時間を求め、酸素吸収速
度とした。
比較例−1 実施例1において粘着シートが接着されていない以外
は実施例1と同じ方法で防錆剤包装体を製造し、25℃、
80RH%の大気下で3時間および6時間放置したのち、ダ
スト数、水分吸収性能、酸素吸収速度を測定した。その
結果を実施例1と併せて表−1および表−2に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−182271(JP,A) 特開 昭57−26174(JP,A) 実開 昭58−117447(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65D 81/24 C23F 11/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】防錆用組成物を収納した通気性包装材料の
    表面にシリコン樹脂をコートし、更にそのシリコン樹脂
    の表面に粘着シートを積層した包装材料で包装されたこ
    とを特徴とする防錆剤。
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