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JP3193208B2 - 高強度マグネシウム合金及びその製造方法 - Google Patents

高強度マグネシウム合金及びその製造方法

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JP3193208B2
JP3193208B2 JP23960993A JP23960993A JP3193208B2 JP 3193208 B2 JP3193208 B2 JP 3193208B2 JP 23960993 A JP23960993 A JP 23960993A JP 23960993 A JP23960993 A JP 23960993A JP 3193208 B2 JP3193208 B2 JP 3193208B2
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alloy
atomic
magnesium alloy
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dispersed
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健 増本
明久 井上
秀彦 堀切
晃 加藤
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高強度マグネシウム合
金及びその製造方法に関するものであり、さらに詳しく
述べるならば、急冷凝固により得られるマグネシウム合
金の強度特性をさらに改良する提案に関する。
【0002】
【従来の技術】マグネシウム合金を急冷凝固することに
より高強度及び優れた耐食性を実現することは、例えば
特開昭62−83446号により公知である。この公報
のマグネシウム合金は、一般式:Mgbal Ala Znb
Xc (但し、XはMn,Ce,Nd,Pr,Y,及び/
又はAg、0≦a≦15原子%、0≦b≦4原子%、
0.2≦c≦3原子%、2≦a+b≦15原子%)の組
成を有する。この組成をもつ急冷凝固合金の粉末を熱間
圧縮することによりバルク材とすることができ、その強
度は極限引張り強さで513MPa程度のものが得られ
ている。
【0003】
【発明が解決ようとする課題】上記した従来の急冷凝固
型Mg合金を、例えばピストン等のように200〜30
0℃程度の高温で使用される部品とすると、強度が著し
く低下することが判明した。さらに、上記の急冷凝固し
たMg合金を、加工性が良好な300〜400℃程度の
温度で加工すると、結晶粒の粗大化が起こり強度が著し
く低下することも判明した。
【0004】したがって、本発明は、室温及び高温強度
が優れた急冷凝固型Mg合金を提供することを目的とす
る。さらに本発明は急冷凝固型Mg合金を塑性加工して
種々の形状の素材を成形する際に強度の低下を抑制する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明の第一
は、一般式:Mga Alb Xc (但し、XはY,Ce,
La,Nd,Pr,Sm,及びMm(ミッシュメタル)
からなる群から選択される1種又は2種以上の元素、7
7.5原子%≦a<95原子%、2原子%≦b≦15原
子%、3原子%<c<7.5原子%)からなる組成を有
し、微結晶からなる母相にMg−Al系、Mg−X系及
びAl−X系からなる群から選択された1種又は2種以
上の金属間化合物が分散した組織を有することを特徴と
する高強度マグネシウム合金に関するものであり、また
本発明の第二は、上記組成を有する合金を急冷凝固し、
その後該急冷凝固合金に450℃以下の温度で塑性加工
を施し、微結晶からなる母相にMg−Al系、Mg−X
系及びAl−X系からなる群から選択された1種又は2
種以上の金属間化合物が分散した組織を有する高強度マ
グネシウム合金を製造する方法に関するものである。
【0006】まず、本発明のマグネシウム合金の組成限
定理由を説明する。マグネシウム合金の主成分であるM
gの含有量が77.5原子%(以下百分率は特記しない
限り原子%である)未満であると、軽量であるというマ
グネシウム合金の特長が失われ、また母相の割合が少な
くなり靭性の低下を招く。一方Mgの含有量が95%を
超えると、Mg母相中に析出する金属間化合物の量が不
足して、常温及び高温強度の低下を招く。
【0007】AlはMgとの金属間化合物及びX成分
(Y,Ce,La,Nd,Pr,Sm,及びMm(ミッ
シュメタル)からなる群から選択される1種又は2種以
上)との金属間化合物を形成し,これらの金属間化合物
が微細なMg母相中にさらに微細分散して靭性を損なう
ことなく強度を高める。AlとX成分(Y,Ce,L
a,Nd,Pr,Sm,及びMm(ミッシュメタル)か
らなる群から選択される1種又は2種以上)の含有量は
図1に示された範囲とすることが必要である。すなわ
ち、AD線(Al=2%)より左側及びCD線(X=3
%)上及びその下側では分散する金属間化合物の量が不
足して常温及び高温強度の低下を招く。またAB線(x
=7.5%)より上側及びBC線(Al=15%)より
右側では母相中に分散する金属間化合物が粗大化し、材
料が脆くなる。したがって、Alの含有量は2%≦b≦
15%、X成分の含有量は3%<c≦7.5%であるこ
とが必要である。
【0008】続いて、本発明のマグネシウム合金の組織
を説明する。本発明のマグネシウム合金の組織は、母
相、すなわちMgの結晶構造をもつ相と、Mg−Al
系,Mg−X系及び又は低X高Al側で生成するAl−
X系金属間化合物の分散相から構成されている。上記の
Mg母相はサブミクロンの微結晶であり、この中にさら
に微細な金属間化合物の分散相が分散している。これら
のMg−Al系,Mg−X系及びAl−X系金属間化合
物は熱的に安定であり、微細でありかつ量も十分である
ために、母相の変形や成長を抑制して高温における強度
低下を少なくする。このように微細なMg母相にさらに
微細な金属間化合物が分散した組織とするためには、上
記の組成をもつマグネシウム合金を急冷凝固させること
により非平衡相中にAl及びX成分を十分に固溶させ、
その後熱処理によりこれらを微細な金属間化合物として
析出させる方法を採用する。この方法としては、好まし
くは450℃以下で熱処理するかあるいは450℃以下
で塑性加工する方法を採用することができる。熱処理又
は塑性加工温度の下限は130℃以上が好ましい。
【0009】続いて、本発明の第二にかかるマグネシウ
ム合金の加工方法について説明する。この方法において
は、上記組成を有する急冷凝固合金を450℃以下の温
度で塑性加工することにより所望の形状・寸法の素材を
得る。塑性加工の温度を450℃以下としたのは、これ
を越える温度ではMg母相が粗大化するとともに非平衡
相が分解して生成する金属間化合物も微細ではなくな
り、この結果所望の特性が得られ難いからである。
【0010】以下、本発明の方法の実施態様を説明す
る。Mg合金溶湯の急冷凝固は、一般的に急冷凝固法と
して知られる、各種方法、例えば、薄片を作製するガン
法、ピストン・アンビル法、連続的薄帯を作製する遠心
法、単ロール法、双ロール法、粉末を作製するスプレー
法、高圧ガス噴霧法、あるいは細線を作製する回転液中
紡糸法などによることができる。これらの方法の中で
も。102〜106k/sの冷却速度が得られ、Al及びX
成分がほぼ全量固溶する単ロール法、双ロール法、また
は高圧ガス噴射法が特に適している。
【0011】単ロール法及び双ロール法によりMg合金
薄帯を作製するためには300〜10000rpmで回
転する直径30〜300mmの銅製又は鋼製ロールに合
金溶湯を噴射する。これにより幅が1〜300mm、厚
さが5〜500μmの薄帯が得られる。
【0012】また、高圧ガス噴霧法によりMg合金粉末
を得るには、溶湯ノズルから流下させた合金溶湯に4〜
15MPaの高圧窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガ
スなどを吹きつけ、溶湯を微細に分断し、同時に急冷凝
固させる。更に好ましくは微細な粉末を分級することに
より、Al及びX成分の固溶量が多い粉末を塑性加工に
供するのがよい。
【0013】上記の急冷凝固法で得られたMg合金は、
そのまま塑性加工することを可能であるが、薄帯あるい
は細線の場合は粉砕した後、Cu,Al又はそれらの合
金製の缶に充填して塑性加工することが好ましい。この
際、急冷凝固してから金属缶に充填するまでの急冷凝固
材の酸化を抑制するため酸素量1ppm以下の高清浄度
の雰囲気中で急冷凝固粉末を取り扱うことが好ましい。
また金属缶に充填された粉末には塑性加工するに先立っ
て、真空脱ガスを施すことが好ましい。
【0014】塑性加工方法は、押出、鍛造、圧延などの
各種方法を行うことができる。
【0015】
【作用】本発明における高温強度は、200℃における
極限引張り強さが室温の値に対する比率で0.8以上で
あり、高温における強度低下が少ない。
【0016】
【実施例】
実施例1 表1に化学組成を示すMg合金をAr雰囲気中で高周波
溶解して母合金を溶製した。この母合金をAr雰囲気中
で高周波炉で850℃で溶解した後、9.8MPaのA
rガスで高圧ガス噴霧法により微細な結晶質金属からな
る粉末とした。アトマイズされた粉末のうち粒径の小さ
いものはよく急冷されており、添加元素の固溶量も大き
い。得られた粉末を分級し、25μm以下の粉末を温度
150〜400℃、加圧力200〜1000MPa、押
出比10:1で押出し、直径約6mm、長さ約270m
m、密度100%の円柱材を得た。尚、粉末作製から押
出しまでの段階で粉末が暴露された雰囲気は酸素・水分
濃度ともに1ppm以下の高清浄度雰囲気であった。円
柱材をX線回折したところ表1に示す金属間化合物がM
g相と共に観察された。表中、unknownは未だ同
定されていない金属間化合物である。
【0017】次に、円柱材料をインストロン型引張試験
機による引張試験に供した。この結果も表1に示す。な
お、伸びの百分率は引張試験片の長さの比である。
【0018】
【表1】 No. 組 成 押出温度 金属間化合物相 UTS 伸び 1 Mg94.5Al2Y3.5 300℃ Mg24Y5,unknown 583MPa 2.7 % 2 Mg90Al5Y5 300 Mg24Y5,unknown 600 2.5 3 Mg82.5Al10Y7.5 250 Al2Y,Mg24Y5 560 1.8 4 Mg80Al15Y5 150 Al2Y,unknown 530 2.5 5 Mg92.5Al5Y2.5 250 Al2Y 425 4.8 6 Mg75Al15Y10 300 Al2Y,Mg24Y5 480 0.1 7 Mg80Al5Y15 400 Mg24Y5 382 − 備考No.5,6,7−比較例
【0019】表1より、本発明のMg合金の極限引張り
強さ(UTS)は500〜600MPaであって極めて
高いことがわかる。また比較例の組成は強度が低いまた
は脆い材料となることがわかる。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかるマ
グネシウム合金は強度が高くしかも高温における強度低
下が少ない。さらに本発明における方法によると強度が
高くしかも高温における強度低下が少ないマグネシウム
合金で所望の形状、寸法のものが押出などの各種加工法
により得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のマグネシウム合金のX成分とAlの組
成範囲を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C22F 1/00 630 C22F 1/00 630A 685 685A (72)発明者 増本 健 宮城県仙台市青葉区上杉3丁目8番22号 (72)発明者 井上 明久 宮城県仙台市青葉区川内無番地 川内住 宅11−806 (72)発明者 堀切 秀彦 東京都中央区八重洲1丁目9番9号 帝 国ピストンリング株式会社内 (72)発明者 加藤 晃 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−83446(JP,A) 特開 昭46−6202(JP,A) 特開 平5−287429(JP,A) 特開 平5−117798(JP,A) 特開 平3−87339(JP,A) 特表 平6−501056(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C22C 45/00 C22C 23/00 - 23/06 C22F 1/06

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式MgaAlbc(但し、XはY,C
    e,La,Nd,Pr,Sm及びMm(ミッシュメタル)からな
    る群から選択される1種又は2種以上の元素、77.5
    原子%≦a<95原子%、2原子%≦b≦15原子%、
    3原子%<c≦7.5原子%)からなる組成を有し、
    子寸法がサブミクロンの微結晶からなるMg母相にMg
    −Al系、Mg―X系及びAl―X系からなる群から選
    択された1種又は2種以上の金属間化合物が分散した組
    織を有しかつ極限引張り強さ(UTS)が500〜60
    0MPaであることを特徴とする高強度マグネシウム合
    金。
  2. 【請求項2】 前記1種又は2種以上の金属間化合物が
    Mg母相固溶体から析出したものであることを特徴とす
    る請求項1記載の高強度マグネシウム合金。
  3. 【請求項3】 請求項1の組成を有する合金を急冷凝固
    させて微結晶マグネシウム固溶体を生成し、その後該急
    冷凝固合金に450℃以下の温度で、塑性加工を加工を
    施し、微結晶からなる母相にMg−Al系、Mg―X系
    及びAl―X系からなる群から選択された1種又は2種
    以上の金属間化合物が分散した組織とすることを特徴と
    する高強度マグネシウム合金の製造方法。
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CN100406614C (zh) * 2005-03-09 2008-07-30 沈阳工业大学 一种镁合金表面防护层的喷涂工艺

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