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JP3090197B2 - 波長多重光通信装置 - Google Patents

波長多重光通信装置

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Publication number
JP3090197B2
JP3090197B2 JP09201313A JP20131397A JP3090197B2 JP 3090197 B2 JP3090197 B2 JP 3090197B2 JP 09201313 A JP09201313 A JP 09201313A JP 20131397 A JP20131397 A JP 20131397A JP 3090197 B2 JP3090197 B2 JP 3090197B2
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JP
Japan
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wavelength
dispersion
signal light
optical communication
communication device
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JP09201313A
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JPH1146181A (ja
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隆志 小野
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NEC Corp
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NEC Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、波長多重光通信装
置に関し、特に、光ファイバの非線形効果の一つである
四光波混合(FWM)による伝送特性の劣化を自動的に
低減する波長多重光通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光通信システムの容量を拡大するために
有効な技術として、それぞれ異なる波長を有する複数の
信号光を波長多重して、波長多重信号光として、一本の
光ファイバで伝送する波長多重(WDM)光伝送方式が
知られている。しかしながら、このような有効な技術で
あると認識されている一方で、WDM光伝送方式におい
ては、1.5μm帯で零分散となる分散シフト光ファイ
バ(DSF)を使用してWDM伝送を行う場合に、光フ
ァイバの非線形効果の一つである四光波混合(FWM)
により、伝送特性が劣化してしまうといった欠点がある
ことも知られている。このFWMは分散が零に近いほど
発生しやすいため、上記したDSFではFWMが強く発
生することとなり、伝送特性の劣化も大きくなる。特
に、FWMは、ある1つのチャネルの波長が零分散波長
と一致した場合、または2つのチャネルの波長の中間に
零分散波長があった場合に、最も効率的に発生する(参
考文献:K. Inoue, "Four-Wave Mixing in an Optical
Fiber in the Zero-DispersionWavelength Region", Jo
urnal of Lightwave Technology, Vol.10, No.11, pp.1
553-1561, 1992 )。
【0003】このFWMを抑圧するためには、信号光の
波長を光ファイバの零分散波長から十分離して、信号光
波長で有限の波長分散を持つように波長を配置すること
が有効である。従来、このような原理に基づいて、FW
Mを抑圧する方法を提案するものとして、特開平7−1
07069号公報(以下、従来例という。)に開示され
ているものが挙げられる。従来例のWDM光伝送方式に
おいては、図4に示されるように、零分散波長を含む所
定帯域幅のFWM抑圧用のガードバンドを設定し、多重
化すべき複数のチャネルの信号光を、ガードバンド外の
短波長側又は長波長側のいずれか一方の側に配置するよ
うな波長配置を採用することにより、FWMの抑圧を図
っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来例に開示された技術によりFWMの抑圧を図るた
めには、光通信装置を敷設する前に光ファイバにおける
波長の分散値を全て測定しておく必要があり、分散の測
定や波長の調整のために人件費がかかり、装置全体のコ
ストアップとなってしまうという問題があった。
【0005】そこで、本発明は、部品点数の増加をでき
るだけ抑えつつ、特に四光波混合(FWM)に代表され
る光ファイバの非線形効果による伝送特性の劣化を自動
的に低減する波長多重光通信装置を提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するために、光ファイバを伝送させるWDM信号光
を分散測定のためにも用い、部品点数の増加を抑えるこ
ととした。更に、本発明は、測定した分散特性から得ら
れた零分散波長に一番近い波長のチャネルを、波長の異
なる予備チャネルに切り替えて伝送することによってF
WMの発生を抑圧することとした。
【0007】より、具体的には、本発明は、上述した課
題を解決するための手段として、以下に示す波長多重光
通信装置を提供する。
【0008】即ち、本発明によれば、第1の波長多重光
通信装置として、伝送路を伝送する波長多重信号光を用
いて、当該伝送路の波長分散を測定するための波長分散
測定手段を備えることを特徴とする波長多重光通信装置
が得られる。
【0009】また、本発明によれば、第2の波長多重光
通信装置として、前記第1の波長多重光通信装置におい
て、少なくとも一組の光送受信器であって、前記伝送す
る波長多重信号光とは異なる波長を有する光送受信器を
予備チャネルとして予め備えており、前記波長分散測定
手段により、前記伝送する波長多重信号光を用いて測定
された波長分散に従って、前記伝送する波長多重信号光
の内、前記伝送路の零分散波長に最も近い波長を使用す
るチャネルの信号光を使用不可とし、当該使用不可とし
た信号光により定められるチャネルを用いて伝送する予
定であったデータ信号を前記予備チャネルに切り替えて
伝送することを特長とする波長多重光通信装置が得られ
る。
【0010】更に、本発明によれば、第3の波長多重光
通信装置として、前記第2の波長多重光通信装置におい
て、前記波長分散測定手段による波長分散の測定の結
果、零分散波長の近傍に2チャネル以上存在した場合に
は、正常分散側のチャネルよりも異常分散側のチャネル
を優先的に使用不可として、前記予備チャネルに切り替
えることを特徴とする波長多重光通信装置が得られる。
【0011】ここで、分散特性の測定法としては、例え
ば、WDM信号光を同一の信号で強度変調して光ファイ
バを伝送し、受信器側でそれぞれのチャネルの強度変調
信号の位相差を測定することによって分散を計算する、
所謂、位相差法を適用することができる。また、WDM
信号光を同一の信号で位相変調(または周波数変調)し
て伝送し、波長分散による位相−強度(PM−AM)変
換の効果を用い、受信器側でAMの成分の強度を測定す
ることにより分散を測定する、所謂、PM−AM法を適
用するものとしても良い。尚、分散特性の測定の方式
は、これらに限定されるものではなく、他の方式を適用
することも可能である。
【0012】本発明の波長多重光通信装置では、従来の
波長分散測定装置の機能を当該波長多重光通信装置の部
品を兼用することにより実現しており、部品点数の増加
を抑えることができ、また、このように測定した分散特
性から、零分散波長を求めることができる。
【0013】更に、本発明においては、nチャネル(た
だしnは2以上の整数)のWDM光通信装置を構成する
際に、あらかじめn+m(ただしmは1以上の整数)の
異なる波長の信号光を用意しておく。その上で、上記の
方法で測定した零分散波長がチャネル1からチャネルn
までの信号光が占有している光帯域内にあった場合、零
分散波長に最も近い波長のチャネルの信号光をoffに
し、そのチャネルのデータ信号をチャネル(n+1)に
切り替え、異なる波長の信号光を用いて伝送する。この
結果、零分散波長と一致もしくは近接する信号光がなく
なるため、FWMの発生効率を大幅に低減することがで
きる。この結果、FWMによる伝送特性を改善すること
ができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の波長
多重光通信装置について図面を用いて詳細に説明する。
【0015】(第1の実施の形態)図1は、本発明の第
1の実施の形態の波長多重光通信装置の構成例を示す。
第1の実施の形態は、本発明の概念を1チャネルあたり
10Gb/s、8チャネルWDM光通信装置に適用した
ものである。本実施の形態においては、1つの予備チャ
ネルが用意され、それに伴い一組の光送受信器が用意さ
れており、合計9台の光送受信器で1システムが構成さ
れている。伝送する入力データ信号101〜108は、
外部制御信号6で切り替えられる8入力9出力のセレク
タ1に通され、その後、9台の光送信器201〜209
の内の8つの光送信器を駆動する。9台の光送信器20
1〜209は、1530nmから1562nmまでの3
2nmの光帯域内において500GHzの等しい周波数
間隔(波長間隔約4nmに相当)で、それぞれ異なる波
長(λ1〜λ9)の信号光を出力する。また、光送信器
201〜209は、強度変調方式を採用して構成された
ものであり、入力データ信号を用いて、ニオブ酸リチウ
ム(LiNbO3、以下LN)製マッハツエンダ(M
Z)光強度変調器を駆動することによって、半導体レー
ザから出力された信号光を強度変調して信号光として出
力する。これらの光送信器201〜209は、制御信号
7に応じて、強度変調をon/offすることが、また
は信号光自体をon/offすることができる。光送信
器201〜209から出力された信号光は、光合波器2
で波長多重(WDM)される。本実施の形態において
は、この波長多重されたWDM信号光を共通の偏波無依
存型光強度変調器3に入力した後、光増幅器9と1スパ
ン100kmの分散シフト光ファイバ(DSF)10で
構成された光増幅中継伝送路を用いて伝送させる。受信
側では、伝送後のWDM信号光を光分波器11でそれぞ
れの波長の信号光に分離する。光強度変調器3の偏波無
依存化は、LN変調器であれば2台の光強度変調器を光
学軸が直交するように多段接続することにより実現可能
である。また、半導体電界吸収(EA)型光強度変調器
では、偏波無依存化は比較的簡単である。光波長分離さ
れた信号光は、光分岐カプラ12でそれぞれ分岐され、
一方は分散測定回路14へ、他方は光受信器301〜3
09へそれぞれ入力される。光受信器301〜309で
復調されたデータ信号は、9入力8出力のセレクタ13
を通った後、出力データ信号401〜408として出力
される。本実施の形態においては、送信側の制御器5と
受信側の制御器19には、共にプログラムの可能なワン
チップマイコンを用いたが、電気回路によるハードウエ
アだけでも構成できる。
【0016】次に、分散測定とチャネルの設定の手順に
ついて説明する。本実施の形態において、送信側の制御
器5は、WDM光通信装置の立ち上げ時に、光送信器2
01〜209の全てをonにし信号光を出力させるよう
に、制御信号7を用いて制御する。また、制御器5は、
第1乃至第9のチャネルまでの全ての信号光が変調され
ていない連続(CW)光を出力するように、制御信号7
を用いて、光送信器201〜209を制御する。次に、
制御器5は、制御信号8を用いて、信号発生器4をon
にして、1GHzの正弦波信号を発生させる。信号発生
器4は、この正弦波信号で光強度変調器3を駆動する。
光強度変調器3は、WDM信号を一括して強度変調す
る。受信側においては、光分岐カプラ12から入力され
る波長分離後の信号光を光検出器アレイ15でそれぞれ
受光し、各波長に対する正弦波信号成分を得る。信号再
生器18は、第9のチャネルの信号から正弦波信号を再
生して、位相検出器17に出力する。位相検出器17
は、受信側の制御器19からの制御信号21で切り換え
られるセレクタ16からの各チャネルの信号を受けて、
信号再生器18にて再生した正弦波信号に対する各波長
ごとの正弦波信号の位相差を順番に測定する。図2は、
この位相差の測定例を示す。制御器19は、正弦波の周
波数と位相差から伝搬遅延時間差を計算し、さらにこの
伝搬遅延時間差を波長で微分することにより、分散特性
を計算する。ここで、この分散が零となる波長が零分散
波長である。尚、本実施の形態においては、データ数が
波長数で制限されるため、零分散波長を求めるために、
データを補完することとした。図2に示す測定例では、
測定された零分散波長に対して第4のチャネルの波長が
最も近いので、この場合は第4のチャネルを予備チャネ
ルに切り替える。このために、制御器19は、上り監視
制御信号用回線23を使って、送信側の制御器5に零分
散波長を通知する。制御器5では、測定した零分散波長
と、あらかじめ制御器5にメモリしてある各チャネルの
波長とを比較し、一番零分散波長に近い波長のチャネル
を求め、そのチャネルの信号光を制御信号7でoff
し、それと同時にそのチャネルで伝送する予定であった
入力データ信号を、予備チャネルである第9のチャネル
に、セレクタ1で切り替える。その他の入力データ信号
はそのままそれぞれのチャネルに入力する。この波長の
切り替えの模式図を図2にあわせて示す。また、制御器
5は、制御信号8で信号発生器4の出力をoffし、正
弦波信号による強度変調をoffする。引き続き、制御
器5は、制御信号7で、先ほどoffした零分散波長に
近いチャネル以外の光送信器の変調をonにし、信号光
を変調する。制御器5は、切り替えたチャネル番号を、
下り監視制御信号用回線22を使って制御器19に通知
する。制御器19は、制御信号20でセレクタ13を制
御し、送信でoffしたチャネル番号の出力ポートか
ら、第9のチャネルからの受信信号が出力するように切
り替える。
【0017】本実施の形態においては、上述したような
分散測定と、チャネル配置の一連の動作とを実行するこ
とによって、自動的にFWMの影響が抑圧され、全ての
チャネルで安定に受信することができた。
【0018】(第2の実施の形態)図3は、本発明の第
2の実施の形態を示す。第2の実施の形態では、分散測
定方法としてPM−AM法を用いた。波長、ビットレイ
ト、チャネル数、予備チャネル数、伝送路については、
上述の第1の実施の形態と同様である。光送信器201
〜209からの信号光は、偏波保存カプラで構成された
光合波器2で偏波状態が全て保持されたまま波長多重さ
れ、共通のLN位相変調器24に入力し、1GHzの正
弦波信号で位相変調される。受信側の分散測定回路14
では、各波長の信号光を光検出器アレイ15でそれぞれ
受光し、PM−AM変換された正弦波信号の強度成分を
各波長に対して強度検出器25で検出し、制御器19で
分散を測定する。分散が零の場合、PM−AM変換され
ないので、この正弦波信号の強度成分が最小となる波長
が零分散波長に相当する。本実施の形態においては、こ
のようにして求めた零分散波長に近接する2チャネルの
うち、一方のチャネルの波長が零分散波長から±1nm
以内に入っていた場合、そのチャネルをoffして切り
替えた。また、両方のチャネルとも零分散波長から±1
nm以上離れていた場合、正常分散側のチャネルよりも
異常分散側のチャネルを優先的にoffすることとし
た。
【0019】この制御を行う本実施の形態においては、
零分散波長に対して正常分散側のチャネルの方が異常分
散側のチャネルと比較してFWMの発生が起こりにくい
ため、FWMによる劣化を最小限に抑えることができ
た。また、分散の測定結果は、PM−AM法と位相差法
とで差はなかった。
【0020】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、本発明はこれらの構成に限定されるものではな
く、いろいろな変形が可能である。
【0021】本発明の実施の形態では、波長1.5μm
帯の半導体レーザを用いたが、波長はこれに限定される
ものではなく、どのような波長の半導体レーザを用いて
も良い。また、レーザとしては、半導体レーザだけでは
なく、気体レーザ、固体レーザ、有機レーザ等、どのよ
うなレーザでもかまわない。
【0022】本発明の実施の形態においては、波長間隔
を4nmの等間隔として説明してきたが、これに限定す
るものではなく、広くても狭くてもよいし、不等間隔で
ももちろんよい。また、第2の実施の形態において設定
した切り替え範囲としての±1nmという値は、波長間
隔に応じて変化させた方が特性がよい。また、予備チャ
ネルの波長は、WDM信号光の光帯域の長波側でも短波
側でもよいし、零分散波長から離れていればWDM信号
光の光帯域の中にあってもよい。
【0023】本発明の実施の形態においては、光ファイ
バとして、1.5μm帯で零分散となるものを用いて説
明してきたが、光ファイバは、1.5μm零分散光ファ
イバに限定されるものではなく、いかなる種類、分散の
光ファイバに対しても本発明は有効である。
【0024】また、本発明の実施の形態においては、波
長多重光通信装置を光増幅中継伝送システムに適用して
説明してきたが、無中継伝送システムに適用することも
可能である。
【0025】本実施の形態においては、ビットレイトと
して10Gb/sの結果について示したが、これに限定
されるものではなく、これより速くても遅くてもよい。
チャネル数も同様で、8チャネルに限定されるものでは
なく、これより多くても少なくても良い。
【0026】また、本実施の形態においては、光強度変
調器としてLNを用いた例について説明したが、材料は
どのようなものでもよく、入力信号に対して光の強度が
変調できるものならばMZ型、電界吸収(EA)型に限
らず、音響光学効果型、電界光学効果型、偏波回転型、
非線形効果利用のもの等どのようなタイプの光強度変調
器でもその使用は可能である。また、入力信号は必ずし
も電気である必要はなく、光で制御する光強度変調器で
も良い。光位相変調器も同様で、材料、構成、用いてい
る効果等を規定するものではなく、入力信号に対して位
相が変化するものであればどのようなタイプの光位相変
調器でもその使用は可能である。また、半導体レーザの
駆動電流を変調して周波数変調してもよい。また、WD
M信号光を一括して正弦波で変調したが、それぞれの光
送信器に強度変調器や位相変調器をつけてもよいし、デ
ータ変調用にもともと内蔵されている光変調器を用いて
変調してもよい。
【0027】本発明の実施の形態においては、変復調方
式として強度変調・直接検波受信方式を用いたが、これ
に限定されるものではなく、変調方式として周波数変
調、位相変調、偏波変調、デュオバイナリ変調など、い
かなる変調方式でも適用可能である。復調方式も同様
で、光干渉計と直接検波検波を組み合わせたもの、コヒ
ーレント検波などいかなる復調方式でも適用可能であ
る。
【0028】光送信器201〜209において、外部変
調器を使用する外部変調方式を採用した例について述べ
たが、直接変調方式でも可能である。
【0029】光合波器2、光分波器11としては、光フ
ァイバカプラで構成したもの、回折格子(グレーティン
グ)を用いたもの、アレイ導波路格子(AWG)、ファ
イバ・ブラッグ・グレーティング、MZ干渉計など、い
かなるタイプの光合分波器の使用も可能である。
【0030】本発明の実施の形態において、分散測定の
方法として位相差法とPM−AM法の二種類の実施例を
述べたが、これに限定されるものではなく、波長を変え
ながら測定する方式であればどのような測定法でも良
い。また、分散特性を測定するための変調は正弦波信号
に限定するものではなく、矩形波、三角波、のこぎり波
など、位相差や強度の変化が測定できればどのような形
でも良い。また、その信号の周波数も、1GHzに限定
するものではなく、波長分散の値と、所要の分解能に応
じて最適な周波数に設定すればよい。また、データ信号
に対応するクロック信号で変調することも可能である。
また、実施例1では、予備チャネルであるチャネル9か
ら検出した正弦波信号を基準として位相差を測定してい
るが、基準はどのチャネルでもよい。また、全てのWD
M信号光を分散測定に使用してもよいし、しなくてもよ
い。
【0031】本発明の実施の形態においては、予備チャ
ネルが1つの場合について説明したが、コストが許すの
であれば、予備チャネルを2チャネル以上用意してお
き、2チャネル以上を予備チャネルに切り替えたほう
が、よりFWMの影響を抑圧することができる。また、
切り替えるチャネル数は予備チャネルの数に限定される
ものではなく、チャネルと波長の関係を制御しやすいよ
うに、全ての入力データ信号と使用するチャネルとを切
り替えてもよい。
【0032】本発明の実施の形態においては、チャネル
の切り替えを電気のセレクタ1、13、16で行った
が、光スイッチで切り替えてもよい。また、このセレク
タは簡単な2経路の切り替えだけのスイッチの組み合わ
せでもよいし、完全なクロスコネクトのできるスイッチ
でもよい。また、波長変換して予備チャネルに切り替え
てもよい。また、波長変換は全て光領域で処理してもよ
いし、電気での再生を行った後予備チャネルの波長の信
号光を変調する方法を用いてもよい。
【0033】また、本発明の実施の形態においては、分
散測定用に使用した光検出器アレイ15は、アレイであ
る必要は特になく、単体の光検出器を複数用いてもよ
い。また、光スイッチを用いて切り替えれば光検出器は
1つでもよい。
【0034】また、送信側制御器5と受信側制御器19
との通信に用いる監視制御信号用回線22、23は、ど
のような通信手段でもよく、有線、無線に限らず、ま
た、電気信号、光信号、SDHのヘッダ信号、波長多
重、異なる経路の光ファイバ、電話、インターネット等
いかなる手段でもよい。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
部品点数の増加をできるだけ抑えつつ、光ファイバの非
線形効果(特に四光波混合、FWM)による劣化を自動
的に低減する波長多重光通信装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の構成図である。
【図2】第1の実施の形態における位相差の測定例、お
よび零分散波長とチャネルの切り替えを示す模式図であ
る。
【図3】本発明の第2の実施の形態の構成図である。
【図4】従来例における零分散波長に対するチャネルの
配置の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 セレクタ 2 光合波器 3 光強度変調器 4 信号発生器 5 制御器 6 切り替え信号 7 制御信号 8 制御信号 9 光増幅器 10 光ファイバ 11 光分波器 12 光分岐カプラ 13 セレクタ 14 分散測定回路 15 光検出器アレイ 16 セレクタ 17 位相検出器 18 信号再生器 19 制御器 20 切り替え信号 21 切り替え信号 22 監視制御信号用回線 23 監視制御信号用回線 24 光位相変調器 25 強度検出器 101〜108 入力データ信号 201〜209 光送信器(Tx1〜Tx9) 301〜309 光受信器(Rx1〜Rx9) 401〜408 出力データ信号

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 伝送路の波長分散を測定する波長分散測
    定手段を備えた波長多重光通信装置であって、前記波長
    分散測定手段において、波長多重信号光を波長分散測定
    のために兼用することを特徴とする波長多重光通信装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の波長多重光通信装置に
    おいて、 少なくとも一組の光送受信器であって、前記伝送する波
    長多重信号光とは異なる波長を有する光送受信器を予備
    チャネルとして予め備えており、 前記波長分散測定手段により、前記伝送する波長多重信
    号光を用いて測定された波長分散に従って、前記伝送す
    る波長多重信号光の内、前記伝送路の零分散波長に最も
    近い波長を使用するチャネルの信号光を使用不可とし、
    当該使用不可とした信号光により定められるチャネルを
    用いて伝送する予定であったデータ信号を前記予備チャ
    ネルに切り替えて伝送することを特徴とする波長多重光
    通信装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の波長多重光通信装置に
    おいて、 前記波長分散測定手段による波長分散の測定の結果、零
    分散波長の近傍に2チャネル以上存在した場合には、正
    常分散側のチャネルよりも異常分散側のチャネルを優先
    的に使用不可として、前記予備チャネルに切り替えるこ
    とを特徴とする波長多重光通信装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載
    の波長多重光通信装置において、 前記波長分散測定手段は、当該波長多重光通信装置が送
    信器として機能する際には、所定の信号を用いて前記波
    長多重信号光に対して一括して強度変調を行い、新たな
    波長多重信号光として前記光ファイバに対して出力する
    ためのものであり、当該波長多重光通信装置が受信器と
    して機能する際には、前記新たな波長多重信号光を受け
    て、夫々のチャネルにおける強度変調信号の位相差を測
    定することによって、前記分散を測定するためのもので
    あることを特徴とする波長多重光通信装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載
    の波長多重光通信装置において、 前記波長分散測定手段は、当該波長多重光通信装置が送
    信器として機能する際には、所定の信号を用いて前記波
    長多重信号光に対して一括して位相変調を行い、新たな
    波長多重信号光として前記光ファイバに対して出力する
    ためのものであり、当該波長多重光通信装置が受信器と
    して機能する際には、前記新たな波長多重信号光を受け
    て、夫々のチャネルにおける強度の成分を測定すること
    により、波長分散による位相−強度変換の効果を用い
    て、前記分散を測定するためのものであることを特徴と
    する波長多重光通信装置。
  6. 【請求項6】 伝送路を伝送する波長多重信号光を用い
    て当該伝送路の波長分散を測定し零分散波長に最も近い
    波長を検出するための波長分散測定手段を備えることを
    特徴とする波長多重光通信装置。
  7. 【請求項7】 伝送路を伝送する波長多重信号光を用い
    て当該伝送路の波長分散を測定し零分散波長に最も近い
    波長を検出するための波長分散測定手段と前記零分散波
    長に最も近い波長の信号を使用不可としこの信号を別波
    長に切り替える手段とを備えることを特徴とする波長多
    重光通信装置。
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