JP3088328B2 - 光学活性2−フェニル−2−(2’−ピペリジニル) 酢酸エステル誘導体の製造方法 - Google Patents
光学活性2−フェニル−2−(2’−ピペリジニル) 酢酸エステル誘導体の製造方法Info
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Description
間体である光学活性2−フェニル−2−(2’−ピペリ
ジニル)酢酸エステル誘導体の製造方法に関する。
ル−2−(2’−ピペリジニル)酢酸メチルエステル・
塩酸塩(商品名リタリン)がラセミ体の形で販売されて
いる。また、特定の立体異性体のほうが、異なる立体異
性体よりも5倍程度薬理活性が高いことも知られてい
る。(米国特許第2957880号明細書) 一方、2−フェニル−2−(2’−ピペリジニル)酢酸
メチルの構造解析について研究が進み、この化合物の光
学活性体の絶対配置についての成果が報告されている
(J.Med.Chem.,12,266,196
9.)。
トリウムアミド存在下、縮合反応を行ったのち、加水分
解、還元反応を行い、2−フェニル−2−(2’−ピペ
リジニル)酢酸アミドとし、(米国特許第250736
1号明細書)、次いで、再結晶法により2種類のラセミ
体に分け、光学活性酒石酸を用いて光学分割し、加水分
解、エステル化反応により合成する方法(米国特許第2
957880号明細書)、 2)光学活性クロロフェニラミンをホフマン分解反応
し、オレフィン体とした後、さらにオゾン酸化反応し合
成する方法(J.Pharm.Sci,56,168
9,1967)、などがある。しかし、どちらの方法も
煩雑な操作が要求され、さらに高価な光学分割剤や光学
活性体を使用しなければならない。このような状況にお
いて、より簡単な方法で、しかも経済的により安価な方
法で前記光学活性体を得る製法の開発が望まれていた。
課題は、光学活性2−フェニル−2−(2’−ピペリジ
ニル)酢酸エステル誘導体を簡単に、しかも経済的に安
価に合成する手段を提供することにある。
を解決すべく鋭意研究するなかで、特定の化合物に注目
し、該化合物を出発原料とすると、上記光学活性2−フ
ェニル−2−(2’−ピペリジニル)酢酸エステル誘導
体が簡単に調製できる点も見いだした。即ち、本発明
は、一般式 (1)
あるいは炭素数1〜4の低級アルコキシ基を示し、R2
は炭素数1〜4の低級アルキル基を示し、R3は水素原
子あるいはアミノ基の保護基を示す。)で表される2−
フェニル−2−(2’−ピペリジニリデン)酢酸エステ
ル誘導体を、第VIII族遷移金属錯体の存在下に、不
斉水素化することを特徴とする一般式(2),
は不斉炭素原子を示す。)で表される光学活性2−フェ
ニル−2−(2’−ピペリジニル)酢酸エステル誘導体
の製造方法、である。
表される2−フェニル−2−(2’−ピペリジニリデ
ン)酢酸エステル誘導体である。式中、R1の低級アル
キル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基など
の炭素数1〜4の低級アルキル基、低級アルコキシ基と
しては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブト
キシ基などの炭素数1〜4の低級アルコキシ基が挙げら
れ、R2の低級アルキル基としては、メチル基、エチル
基、プロピル基などの炭素数1〜4の低級アルキル基が
挙げられ、R3のアミノ基の保護基としては、ベンジル
オキシカルボニル基、炭素数1〜4の低級アルコキシカ
ルボニル基、t−ブチルジメチルシリル基、アリル基、
ベンジル基などが挙げられる。
式(4)
表される7−N−置換アミノ−3−オキソ−2−置換フ
ェニルヘプタン酸エステルを、環化させることにより製
造される。
ずし(以後、脱保護という)、ついで、式(4)で示さ
れる化合物の3位と7位の炭素とを環化させる反応に
て、式(1)で表される化合物を製造することもでき
る。 b)上記脱保護と、前記3位と7位の炭素とを環化させ
る反応とが明瞭に分けることなく、式(1)で表される
化合物を製造することもできる。 c)さらに、式(4)で表される化合物の3位と7位の
炭素とを環化させることにより式(1)で表される化合
物を製造することもできる。
合物を出発物質として、光学活性ホスフィンを配位子と
する第VIII族遷移金属錯体の存在下、不斉水素化反
応させ、式(2)
される光学活性2−フェニル−2−(2’−ピペリジニ
ル)酢酸エステルを製造する。
ピペリジニル)酢酸エステル類は、表1にて示されるよ
うに、4種類の立体異性体がある。
することができるが、とくにエリスロ体である一般式
(5)((2S,2’R)−2−フェニル−2−(2’
−ピペリジニル)酢酸エステル誘導体)の化合物を容易
に得ることができる。
記のものが含まれる。まず、一般式 (3) MmLnXqQrYs (3) (式中Mはルテニウム原子、イリジウム原子、ロジウム
原子を示し、Lは光学活性ホスフィン配位子であり、X
は水素原子、ハロゲン原子、カルボン酸誘導体残基から
選ばれ、Qはエチレン、1,5−オクタジエン、ベンゼ
ン、p−シメン、メシチレン等から選ばれ、Yはハロゲ
ンイオン、ClO4−、BF4−、PF6−から選ばれ
る陰イオンであり、m、n、sは1または2を示し、r
は0または1を示し、qは0、1または2を示す。)で
表される錯体である。ここでカルボン酸誘導体残基と
は、一般式R5CO2 (6) (式中、R5はメチル基、トリフルオロメチル基、トリ
ブロモメチル基,t−ブチル基を示す)で表される基を
いう。
6,R7,R8は同一あるいは異なっていてもよく、炭
素数が1〜4の低級アルキル基を示し、R6,R7,R
8のなかの二つが窒素原子とともに複素環を形成しても
よい)が配位した錯体も、本発明の錯体に含まれる。こ
のNR6R7R8で表される化合物の好ましい例として
は、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、
N−メチルピペリジンなどが挙げられる。
ハロゲン化物のようなルイス酸を加え攪拌して得られた
錯体も本発明の錯体に含まれる。好ましい金属ハロゲン
化物は、4塩化チタン、4臭化チタン、2塩化スズ、3
塩化鉄、塩化アルミニウム、塩化カルシウム、塩化サマ
リウム、ヨウ化サマリウム、塩化ランタン、塩化セリウ
ムがある。
次のとおりである。 1)一般式 RuXX’(L) (式中、X、Lは上記と同じであり、X’はハロゲン原
子、カルボン酸誘導体残基を示す。ただし、Xが水素原
子のときX’はカルボン酸誘導体残基ではない。) 2)一般式 [RuX(L)Q]Y (式中、X、Y、L、Qは上記と同じである。) 3)一般式 [Ru2Cl4(L)2]NR6R7R8 (式中、L、R6、R7、R8は上記と同じである。) 4)一般式 [IrQ(L)]Y (式中、Y、L、Qは上記と同じである。) 5)一般式 [RhQ(L)]Y (式中、Y、L、Qは上記と同じである。)
調製しておき、該錯体を反応系に添加し、水素化反応を
行うが、その他の例として、錯体構成成分個々を予め混
合した後、あるいは混合せずに、反応系に添加して、水
素化反応を行ってもよい。具体的には、オートクレーブ
内に〔イリジウム(シクロオクタジエニル)クロライ
ド〕2(以下、〔Ir(COD)Cl]2という)ある
いは〔ロジウム(シクロオクタジエニル)クロライド〕
2(以下、〔Rh(COD)Cl]2という)と光学活
性ホスフィン配位子2モル等量と溶媒を加えて攪拌して
得られる混合物、あるいは、一般式〔Ru2Cl
4(L)2]NR6R7R8錯体に対して、5−10倍
量の塩化メチレンなどの溶媒を加え溶解し、さらに金属
ハロゲン化物を1−5等量加え、室温で2−18時間攪
拌した後、減圧濃縮して得られた混合物を反応系内に添
加し水素化反応を行う。
体的には、(R)−2、2´−ビス−(ジフェニルホス
フィノ)−1、1´−ビナフチル(BINAPと略
す)、(R)−2、2´−ビス−(ジ−p−トリルホス
フィノ)−1、1´−ビナフチル(Tol−BINAP
と略す)、(R)−2、2´−ビス−(ジ−p−クロロ
フェニルホスフィノ)−1、1´−ビナフチル(p−C
l−BINAPと略す),2、2´−ビス(ジフェニル
ホスフィノ)−5、5´、6、6´、7、7´、8、8
´−オクタヒドロ−1、1´−ビナフチル(H8−BI
NAPと略す)、(R)−2、2´−ビス−(ジ−3、
5−キシリルホスフィノ)−1、1´−ビナフチル(D
M−BINAPと略す)、(R)−2、2´−ビス(ジ
シクロヘキシルホスフィノ)−6、6´−ジメチル−
1、1´−ビフェニル(BICHEPと略す)、(R)
−2、2´−ビス(ジフェニルホスフィノ)−6、6´
−ジメチル−1、1´−ビフェニル(BIPHEMPと
略す)(+)−2、2´−ビス(ジフェニルホスフィ
ノ)−4、4´、6、6´−テトラメチル−5、5´−
ジクロロ−1、1´−ビフェニル(CM−BIPHEM
Pと略す)、(R)−2−(ジビフェニルホスフィノ)
−2´−(ジフェニルホスフィノ)−1、1´−ビナフ
チル(BiPh−Ph−BINAPと略す)、(R)−
2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)−2´−(ジフェ
ニルホスフィノ)−1、1´−ビナフチル(Cy−Ph
−BINAPと略す)が挙げられる。
ジウム原子、ルテニウム原子、イリジウム原子等が用い
られる。なかでもより好ましくは、ルテニウム原子ある
いはイリジウム原子が用いられる。
れたとおりである。
れており、例えば特開昭61−265239号公報、実
験化学講座(第4版)第18巻有機金属錯体第327−
367頁記載の方法により調製できる。
量は、不斉水素化反応が速やかに進行し、また純度や光
学純度の高い不斉水素化物が得られる点から、原料に対
して、1/100〜1/10000倍モルが用いられる
が、1/200〜1/1000倍モルが特に好ましい。
本反応の反応温度は、−30℃〜250℃、好ましく
は、15℃〜100℃の範囲がよい。本反応を行う場合
は、1気圧〜200気圧、更に好ましくは、10気圧〜
100気圧の範囲の水素雰囲気下とする。不斉水素化反
応は通常、溶媒中で行い、溶媒としては、メタノール、
エタノール、プロパノール、2−プロパノール等のプロ
トン性溶媒、塩化メチレン、ジクロロエタン、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジメチル
ホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ベンゼン、トル
エン、アセトン、酢酸エチル等の非プロトン性溶媒を単
独あるいは混合溶媒として用いることが出来る。本発明
においては、特にメタノールが好ましい。この溶媒を出
発原料が1−50重量パーセントとなるようにするが、
好ましくは3−10重量パーセントである。
び、不斉選択性の向上の点から酸を反応系内に添加する
ことが好ましい。共存させる酸としては、塩酸、硫酸、
硝酸、リン酸等の鉱酸、あるいはカルボン酸、スルフォ
ン酸等の有機酸が挙げられ、単独あるいは複数の混合物
として用いることも出来る。本発明において塩酸あるい
は塩酸と他の酸との混合物が最も好ましい。また、酸を
反応系内に直接添加してもよいが、上記溶媒との混合物
として反応系内に添加してもよい。上記酸の添加量は、
基質に対して、1/10〜5モル当量であり、好ましく
は、0.7〜1.2モル当量である。
に処理を施さずに次の反応工程に付することもできる
が、精製処理を施し、希望する光学活性体の含量を高め
たうえで次の工程に付することが好ましい。この精製処
理は本出願前公知の方法を採用できる。
斉水素化することにより、式(2)で表される光学活性
な化合物を容易に合成することができる。該式(2)で
表される化合物、その中でもとくに式(5)で表される
化合物は抗欝薬剤の鍵中間体として極めて重要である。
に説明するが、本発明はこれらによってなんら限定され
るものではない。なお、各実施例における物性の測定に
用いた装置は次の通りである。 核磁気共鳴:1H−NMR;AM400(400MH
z)(Bruker社製)13 C−NMR;AM400(100MHz)(Bru
ker社製) 高速液体クロマトグラフィー(HPLC):LC−70
00シリーズ日立製作所製) 質量分析(MASS):M−80B (日立製作所製) 融点: MP−500D (Yanaco社製)
チルの合成 11のオートクレーブ内にて7−ベンジルオキシカルボ
ニルアミノ−3−オキソ−2−フェニルヘプタン酸メチ
ル31.8g(83mmol)とメタノール260ml
とを混合攪拌し、溶液を得た。5%Pd−C5.2gを
加えた後、水素圧10kg/cm2、室温で反応を4時
間行った。反応液を高速液体クロマトグラフィーで分析
を行い、原料消失を確認した後、Pd−Cをセライトに
て濾別した。濾液を減圧濃縮し、濃縮物にメタノール6
0mlを加え、−25℃で一晩放置して再結晶を行っ
た。析出した無色の結晶を濾取し、減圧乾燥を行い、標
記の化合物を18.02g(収率93.9%)得た。 m.p.:115〜117℃1 H−NMR(CDCl3/Me4Si)δ:1.56
(m.2.H),1.73(m,2H),2.11
(t,J=6.5Hz,2H),3.38(m,2
H),3.55(s,3H),7.13(m,2H),
7.23(m3H),9.71(br,1H)13 C−NMR(CDCl3)δ:19.96,22.
32,27.78,41.41,50.48,94.5
9,126.01,127.91,132.38,13
8.24,161.40,170.39 Massm/z:231(M+),198,170,1
43,115,84,55 分析条件 高速液体クロマトグラフィー カラム inertsil ODS−2(GLサイエン
ス社製) 流出溶媒 アセトニトリル/水=7/3 流速 0.5ml/min 検出器 UV=254nm
チルの合成 50mlのナス型フラスコに7−t−ブトキシカルボニ
ルアミノ−3−オキソ−2−フェニルヘプタン酸エチル
1g(2.86mmol)を量りとり、メタノール10
ml,と3N塩酸5mlを加え、室温で、16時間撹拌
した。高速液体クロマトグラフィーで原料のピークの消
失を確認した後、反応液を減圧濃縮し、再び、メタノー
ル5mlと炭酸カリウム690mg(5.0mmol)
を加え、室温で18時間撹拌した。反応液を減圧濃縮
し、濃縮物に、酢酸エチル20mlと水5mlを加え、
分液ロートに移した後、抽出を行った。分液した有機層
を、飽和食塩水5mlで洗浄した後、有機層を無水硫酸
マグネシウム3gで乾燥し、ろ過後、減圧濃縮した。濃
縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液ヘ
キサン/酢酸エチル=6/1)で精製し、淡黄色のオイ
ル状の標記の化合物を360mg(収率59.2%)得
た。1 H−NMR(CDCl3/Me4Si)δ:1.12
(t,J=7.1Hz,3H),1.59(m,2
H),1.74(m,2H),2.12(t,J=6.
5Hz,2H),3.37(m,2H)4.06(q,
7.1Hz),7.11(m,2H),7.31(m,
3H),9.72(br,1H)13 C−NMR(CDCl3)δ:14.63,20.
02,22.36,27.82,41.39,58.6
5,125.77,127.73,128.19,13
2.41,161.18,170.08 Massm/z:245(M+),198,173,1
43,115,105,82
ジニル)酢酸メチル・塩酸塩の合成 参考例1で得られた2−フェニル−2−(2’−ピペリ
ジニリデン)酢酸メチル10g(43.3mmol)と
[RuI(p−cymene)(R)−H8−BINA
P)]48.45mg(0.0433mmol)をはか
りとり、窒素置換を行った後、メタノール80ml,1
0%メタノールー塩酸溶液24mlを加えた。水素圧1
0kg/cm2、反応温度50℃で38時間反応を行っ
た。反応液を減圧濃縮し、11.68gの標記の化合物
を収率100%で得た。この化合物に150mlの酢酸
エチルと水15mlを加え、氷浴中で冷却しながら、5
0%水酸化カリウム溶液8ml加えアルカリ性とした。
分液ロートで抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄を
行った。無水硫酸マグネシウムで乾燥を行い、減圧濃縮
後、高速液体クロマトグラフィーで分析した。また、2
位の不斉炭素原子をエピメリ化反応を行い、(2R,2
´R)−2−フェニル−2−(2’−ピペリジニル)酢
酸メチルとした後、高速クロマトグラフィーで分析し
た。その結果、(2S,2´R)−2−フェニル−2−
(2’−ピペリジニル)酢酸メチルへの変換率が100
%で、ジアステレオ選択性は、エリスロ:スレオ=9
9:1であり、エリスロ体の不斉収率は99.4%ee
であった。1 H−NMR(D2O)δ:1.4−1.6(m,3.
5H),1.90(m,1.5H),2.13(m,1
H),2.99(m,1H),3.31(m,1H),
3.73(s,3H),3.83(m,1H),3.9
8(d,J=9Hz,1H),7.45(m,5H)13 C−NMR(D2O)δ:24.03,24.4
1,30.16,48.31,55.81,57.1
5,60.69,131.49,131.95,13
2.18,132.52,134.72,175.44 Massm/z:234(M+),151,102,8
5 分析条件 高速液体クロマトグラフィー カラム CHIRALPAK AD(ダイセル工業社
製) 流出溶媒 ヘキサン/イソプロパノール=98/2 流速 0.4ml/min 検出器 UV=230nm
チル0.1g(0.43mmol)、[Ir(COD)
Cl]21.5mg(0.0043mmol)とBiP
h−Ph−BINAP3.7mg(0.0048mmo
l)をはかりとり、窒素置換を行った後、テトラヒドロ
フラン2mlを加えた。水素圧65kg/cm2、反応
温度100℃で18時間反応を行った。反応溶液を減圧
濃縮し、濃縮物を高速液体クロマトグラフィーにて分析
した。その結果、2−フェニル−2−(2’−ピペリジ
ニル)酢酸メチル変換率は51.9%、ジアステレオ選
択率はエリスロ:スレオ=88:12で、エリスロ体の
不斉収率は45.8%eeであった。1 H−NMR(CDCl3/Me4Si)δ:1.4−
1.8(m,6H),2.50(dt,J=11Hz,
J=2.9Hz,1H),2.90(m,1H),3.
10(dt,J=10.1Hz,J=2.2Hz,1
H),3.45(d,J=10,1Hz,1H),3.
65(s,3H),,7.26−7.43(m,5H)13 C−NMR(CDCl3)δ:24.48,25.
81,31.11,47.06,51.86,58.3
4,59.02,127.85,128.69,12
8.87,136.12,173.06 Massm/z:233(M+),150,118,8
4,54
チル1g(4.33mmol)と[RuI(p−cym
ene)((R)−BINAP)]23.3mg(0.
02lmmol)をはかりとり、窒素置換を行った後、
メタノール8ml,10%メタノールー塩酸溶液2,4
mlを加えた。水素圧40kg/cm2、反応温度50
℃で18時間反応を行った。反応液を減圧濃縮し、濃縮
液を酢酸エチルと50%水酸化カリウム水溶液を加え
た。抽出後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、
減圧濃縮後、高速液体クロマトグラフィーにて分析し
た。その結果、2−フェニル−2−(2’−ピペリジニ
ル)酢酸メチル変換率は85.7%、ジアステレオ選択
率はエリスロ:スレオ=97.5:2.5で、エリスロ
体の不斉収率は88.6%eeであった。
mmolとした以外は、実施例3と同じ条件で実施し
た。結果を表3に記載した。
4.33mmolとした以外は、実施例3と同じ条件で
実施した。結果を表4に記載した。
例3と同じ条件で実施した。結果を表5に記載した。
施例3と同じ条件で実施した。結果を表6に記載した。
Claims (4)
- 【請求項1】一般式 (1) 【化1】 (1) (式中R1は水素原子、炭素数1〜4の低級アルキル基
あるいは炭素数1〜4の低級アルコキシ基を示し、R2
は炭素数1〜4の低級アルキル基を示し、R3は水素原
子あるいはアミノ基の保護基を示す。)で表される2−
フェニル−2−(2’−ピペリジニリデン)酢酸エステ
ル誘導体を、第VIII族遷移金属錯体の存在下に、不
斉水素化することを特徴とする一般式(2), 【化2】 (2) (式中R1、R2およびR3は上記と同じであり、*は
不斉炭素原子を示す。)で表される光学活性2−フェニ
ル−2−(2’−ピペリジニル)酢酸エステル誘導体の
製造方法。 - 【請求項2】一般式 (1) 【化3】 (1) (式中R1は水素原子、炭素数1〜4の低級アルキル基
あるいは炭素数1〜4の低級アルコキシ基を示し、R2
は炭素数1〜4の低級アルキル基を示し、R3は水素原
子あるいはアミノ基の保護基を示す。)で表される2−
フェニル−2−(2’−ピペリジニリデン)酢酸エステ
ル誘導体を酸の共存下に不斉水素化する請求項1記載の
光学活性2−フェニル−2−(2’−ピペリジニル)酢
酸エステル誘導体の製造方法。 - 【請求項3】酸は鉱酸あるいは有機酸である請求項2記
載の光学活性2−フェニル−2−(2’−ピペリジニ
ル)酢酸エステル誘導体の製造方法。 - 【請求項4】第VIII族遷移金属錯体は、一般式
(3) MmLnXqQrYs (3) (式中Mはルテニウム原子、イリジウム原子、ロジウム
原子を示し、Lは光学活性ホスフィン配位子であり、X
は水素原子、ハロゲン原子、カルボン酸誘導体残基から
選ばれ、Qはエチレン、1,5−オクタジエン、ベンゼ
ン、p−シメン、メシチレンから選ばれ、Yはハロゲン
イオン、ClO4−、BF4−、PF6−から選ばれる
陰イオンであり、m、n、sは1または2を示し、rは
0または1を示し、qは0、1または2を示す。)で表
される錯体である請求項1、2又は3から選ばれた一つ
の請求項記載の光学活性2−フェニル−2−(2’−ピ
ペリジニル)酢酸エステル誘導体の製造方法。
Priority Applications (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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