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JP3066446B2 - ブレーキ液圧制御装置 - Google Patents

ブレーキ液圧制御装置

Info

Publication number
JP3066446B2
JP3066446B2 JP4251138A JP25113892A JP3066446B2 JP 3066446 B2 JP3066446 B2 JP 3066446B2 JP 4251138 A JP4251138 A JP 4251138A JP 25113892 A JP25113892 A JP 25113892A JP 3066446 B2 JP3066446 B2 JP 3066446B2
Authority
JP
Japan
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hydraulic pressure
pressure
spool
control
valve
Prior art date
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Application number
JP4251138A
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JPH0699795A (ja
Inventor
重明 山室
Original Assignee
株式会社ユニシアジェックス
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Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社ユニシアジェックス filed Critical 株式会社ユニシアジェックス
Priority to JP4251138A priority Critical patent/JP3066446B2/ja
Priority to US08/122,959 priority patent/US5445446A/en
Priority to DE4332056A priority patent/DE4332056C2/de
Publication of JPH0699795A publication Critical patent/JPH0699795A/ja
Priority to US08/477,247 priority patent/US5636908A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3066446B2 publication Critical patent/JP3066446B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各車輪のホイールシリ
ンダに供給される液圧を制御してブレーキ力を任意に制
御するブレーキ液圧制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ブレーキ液圧制御装置としては、
例えば、特開平3−65461号公報に記載のものが知
られている。
【0003】この従来のブレーキ液圧制御装置は、ブー
スタ機能を有するマスタシリンダと各車輪の制動装置に
設けられる各ホイールシリンダとの間の液圧流路に、ア
ンチスキッドブレーキシステム(以後、ABSと略称す
る場合がある。)用の3ポート3位置ON−OFF電磁
切換弁4個と、トラクションコントロールシステム(以
後、TCSと略称する場合がある。)用の2ポート2位
置電磁切換弁2個が介装されたシステム構成となってい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のブレーキ液圧制御装置にあっては、上述のよ
うにそれぞれが独立した多くの部品で構成されているた
め、システム全体としての重量が重くなると共に、全体
的に広い収容スペースを必要とし、これにより、車両搭
載性が悪くなるという問題点があった。
【0005】本発明は、上述の従来の問題点に着目して
成されたもので、システム全体としての軽量コンパクト
化が可能で、車両搭載性を高めることができるブレーキ
液圧制御装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明のブレーキ液圧制御装置では、ブレーキ操
作に基づいてマスタシリンダ圧を発生させるマスタシリ
ンダと、マスタシリンダ圧より高い液圧を供給する外部
液圧供給源と、該外部液圧供給源からの供給液圧を供給
源としてその摺動により制御液圧を調圧するスプール
と、制御液圧を減圧する方向にスプールを付勢するリタ
ーンスプリングと、マスタシリンダ圧の受圧により摺動
して制御液圧を増圧する方向にスプールを押圧するパイ
ロットピストンと、スプールの端面側軸心部に摺動自在
に設けられていてその突出側端面がストッパに当接し他
方の端面側に制御液圧を受圧することで受圧反力により
制御液圧を減圧する方向にスプールを押し戻す反力ピス
トンと、プランジャ部がスプールの一端部外周に設けら
れていてその吸引力により制御液圧を減圧する方向にス
プールを押し戻すソレノイドと、を有する液圧制御弁
と、制御液圧を受圧して各車輪の制動を行なうホイール
シリンダと、を備え、前記パイロットピストンの受圧面
積を反力ピストンの受圧面積より所定の倍率で大きく形
成した。
【0007】また、請求項2記載のブレーキ液圧制御装
置では、前記液圧制御弁に、プランジャ部がスプールに
おけるもう一方の端面外周に設けられていてその吸引力
により制御液圧を増圧する方向にスプールを押圧するソ
レノイドが設けられている構成とした。
【0008】
【作用】本発明請求項1記載のブレーキ液圧制御装置で
は、上述のように構成されるので、ブレーキ操作時に
は、マスタシリンダ圧が上昇するため、スプールは、マ
スタシリンダ圧を受圧するパイロットピストンの押圧力
と、制御液圧を受圧する反力ピストンの受圧反力+リタ
ーンスプリングのセット力とが釣り合う位置に配置され
る。そして、この場合、反力ピストンに比べてパイロッ
トピストンの受圧断面積が大きいため、マスタシリンダ
圧に対する制御液圧が両ピストンの受圧断面積比に応じ
た倍率で増圧されるもので、これにより、ホイールシリ
ンダに対してはマスタシリンダ圧が所定の倍率で増圧さ
れた状態で供給されるもので、即ち、ブレーキペダルの
踏力を倍力するブースタ機能が発揮され、強い制動力を
得ることができる。
【0009】また、ABS制御時にあっては、ブレーキ
操作中にソレノイドに駆動電流を印加すると、該ソレノ
イドの吸引力が制御液圧を減圧する方向にスプールを押
し戻すもので、その分だけブレーキ操作に基づく制動力
が低減され、これにより、車輪のスリップ量が減少す
る。
【0010】次に、請求項2記載のブレーキ液圧制御装
置では、TCS制御時において、ソレノイドに駆動電流
を印加すると、該ソレノイドの吸引力が制御液圧を増圧
する方向にスプールを押圧するもので、これにより、ブ
レーキ操作がないにも係らずその分だけ車輪の制動力が
発生し、車輪のスリップ量が減少する。
【0011】以上のように、液圧制御弁内にブースタ機
構がコンパクトに組み込まれた構成であることから、シ
ステム全体としての軽量コンパクト化が可能で、車両搭
載性が高くなる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により詳述す
る。まず、実施例の構成について説明する。
【0013】図1は本発明実施例のブレーキ液圧制御装
置を示す全体構成図(図2のF−F線における断面図を
含む)、図2は図1のG−G線における断面図であり、
両図に示すように、この実施例のブレーキ液圧制御装置
は、ブレーキペダル2aの操作量に応じたマスタシリン
ダ圧を発生させるマスタシリンダ2と、各車輪のブレー
キ装置に設けられるホイールシリンダ3,3,3,3
と、外部液圧供給源6と、左右両駆動輪用液圧制御弁7
a,7bと、左右両従動輪用液圧制御弁8a,8bと、
フェイルセーフ弁10a,10bと、ブレーキコントロ
ーラ13とを有している。
【0014】前記外部液圧供給源6は、液圧ポンプ6a
と、該液圧ポンプ6aの液圧供給液路14の途中に介装
された、逆流を防止するチェック弁6b,高圧液を貯蔵
するアキュムレータ6c,圧力スイッチ6d及びリリー
フ弁6eと、で構成されている。また、前記マスタシリ
ンダ2から駆動輪用と従動輪用の2系統で出力される両
マスタシリンダ圧液路15a,15bの途中には、ブレ
ーキペダル2a操作時における石踏み感を解消する液圧
ダンパDa,Dbが介装されている。
【0015】そして、この実施例では、図2に示すよう
に、前記左右両駆動輪用液圧制御弁7a,7bと、左右
両従動輪用液圧制御弁8a,8bと、駆動輪側及び従動
輪側の両フェイルセーフ弁10a、10bとが、共通の
バルブボディ1に一体に組み込まれたバルブユニットU
が形成されている。
【0016】次に、前記各弁の具体的構造について説明
する。
【0017】まず、右側駆動輪用液圧制御弁7bの構成
を図3の拡大断面図に基づいて説明すると、1はバルブ
ボディであって、このバルブボディ1には、バルブ穴1
1が穿設されている。そして、このバルブ穴11には、
液圧供給ポート11aとドレーンポート11bが形成さ
れると共に、両ポート11a,11b間位置には出力ポ
ート11cが形成されている。
【0018】そして、図1及び2に示すように、前記液
圧供給ポート11aは、バルブボディ1の上端部に固定
された液圧供給ボディ16の端面に形成された外部液圧
接続口1aを介して外部液圧供給源6の液圧供給液路1
4に接続され、ドレーンポート11bは、ドレーン側接
続口1bを介してドレーンタンクTに接続されていて、
大気圧となっており、出力ポート11cは、ホイール側
接続口1cを介して右側駆動輪のホイールシリンダ3に
接続されている。
【0019】前記バルブ穴11にはバルブスプール4が
摺動可能に内蔵されている。このバルブスプール4に
は、前記液圧供給ポート11aと出力ポート11c間を
連通させるための環状連通溝4aと、前記出力ポート1
1cとドレーンポート11bとの間を連通させるための
環状連通溝4bとが形成され、両環状連通溝4a,4b
相互間には、前記出力ポート11cに対しオーバラップ
状態の絞りランド4cが形成されていて、バルブ穴11
との間に可変絞りs,tが形成されている。
【0020】即ち、このバルブスプール4が、図面左方
向に摺動すると、可変絞りsが狭まって可変絞りtが広
がり、これにより、ドレーンポート11b方向への流出
量より液圧供給ポート11a側からの供給量が多くなる
ため、出力ポート11cの液圧が増加する方向に変化
し、一方、バルブスプール4が、以上とは逆に図面右方
向に摺動すると、可変絞りsが広がって可変絞りtが狭
まり、これにより、液圧供給ポート11a側からの供給
量よりドレーンポート11b方向への流出量が多くなる
ため、出力ポート11cの制御液圧が減少する方向に変
化する。
【0021】前記バルブスプール4の左右両端部外周位
置には、通電により発生する吸引力により、該バルブス
プール4を摺動させるTCS(トラクションコントロー
ルシステム)用ソレノイド5aと、ABS(アンチスキ
ッドブレーキシステム)用ソレノイド5bとが設けられ
ていて、TCS用ソレノイド5aへ通電すると、バルブ
スプール4を図面左方向に摺動させて出力ポート11c
の液圧を増加させ、逆に、ABS用ソレノイド5bに通
電するとバルブスプール4を図面右方向に押し戻す方向
に摺動させて出力ポート11cの制御液圧を減少させ
る。
【0022】前記両ソレノイド5a,5bは、ソレノイ
ドボディ部B1 ,B2 と、コイル部K1 ,K2 と、プラ
ンジャ部54a,54bとを備えている。
【0023】前記ソレノイドボディ部B1 ,B2 は、バ
ルブボディ1の端面にボルト60a,60bで固定され
たベース51a,51bと、このベース51a,51b
に嵌合固定された非磁性体からなる中間シリンダ56
a,56bと、この中間シリンダ56a,56bに嵌合
された吸着部材58a,58bとで構成されている。
【0024】前記コイル部K1 ,K2 は、磁界を発生さ
せるコイル53a,53bと、このコイル53a,53
bが巻かれた非磁性体よりなるホビン55a,55b
と、このホビン55a,55bの外周をカバーするコイ
ルケーシング52a,52bとで構成されている。そし
て、このコイル部K1 ,K2 は、前記ソレノイドボディ
部B1 ,B2 の外周に着脱自在に装着されていて、後述
の調整部材9と前記吸着部材58bのそれぞれの端部外
周に螺合されたロックナット72と締結ナット59によ
ってそれぞれ交換可能に取り付けられている。
【0025】前記ベース51a,51bの中心部には、
バルブ穴11よりは大径のプランジャ室62a,62b
を形成する貫通穴57a,57bが形成され、この貫通
穴57a,57b内には、バルブスプール4の両端部が
挿入されていて、この両端部には前記プランジャ部54
a,54bが、それぞれ2個のE型リング41a,41
bによりその軸方向の移動を規制されると共に、半径方
向の移動が可能な状態で装着されている。そして、前記
貫通穴57a,57bにはプランジャ部54a,54b
の外周に当接してその摺動を案内するブッシュ100
a,100bが設けられている。
【0026】また、両プランジャ部54a,54bとバ
ルブボディ1との間には、常に所定の間隙が保持される
ように両プランジャ部54a,54bの取付位置関係が
設定されている。
【0027】尚、前記吸着部材58a,58bと、コイ
ルケーシング52a,52bと、ベース51a,51b
と、ブッシュ100a,100bと、プランジャ部54
a,54bとは、それぞれ磁性体で形成されていて、こ
れらの部材により磁気ループが形成されるようになって
いる。そして、前記吸着部材58a,58bの内側端面
には、プランジャ部54a,54bを吸引する力を発生
させる断面三角形状の磁気漏洩部61a,61bが形成
されている。そして、上記部材以外、特に、上記の磁性
体で形成される部材と接する部材(例えば、バルブボデ
ィ1、バルブスプール4、E型リング41a,41b、
反力ピストン64、パイロットピストン65等)は、非
磁性体であるアルミ(表面アルマイト処理),ステンレ
ス等で形成されていて、磁界による弊害を防止すると共
に、ソレノイド5a,5bにおける磁気効率の低下を防
止している。尚、上述のように、バルブボディ1とプラ
ンジャ部54a,54bとの間に常に所定の間隙が形成
されるので、バルブスプール4側が非磁性体であれば、
バルブボディ1側を鋳鉄等の磁性体で形成しても弊害を
生じることはない。また、バルブスプール4が非磁性体
であれば、反力ピストン64は鋼等の磁性体を用いるこ
とができる。
【0028】前記吸着部材58aの貫通穴71内には、
調整部材9が螺合されている。そして、この調整部材9
とバルブスプール4との間にはリターンスプリング4d
が圧縮状態で介装されていて、その反発力により、バル
ブスプール4を図面右方向に押圧付勢している。従っ
て、両ソレノイド5a,5bへの通電が行なわれていな
い状態では、バルブスプール4は図面右方向に押圧され
ていて、出力ポート11cの制御液圧が大気圧状態とな
っている。尚、前記リターンスプリング4dは、吸着部
材58aに対する調整部材9のねじ込み量を変えること
で、そのセット力を任意に調整することができる。
【0029】前記調整部材9の内側端面の軸心部にはス
トッパピン80がバルブスプール4の端面方向へ向けて
突出状に設けられている一方、このストッパピン80と
対向するバルブスプール4の端面軸心部には、出力ポー
ト11cに連通するピストン摺動孔63が形成され、こ
のピストン摺動孔63内には円柱状の反力ピストン64
が摺動自在に設けられている。
【0030】一方、吸着部材58bの内側端面の軸心部
には円柱状のパイロットピストン65が摺動自在に挿入
されたパイロット室66が形成され、また、吸着部材5
8bの外側端面には、パイロットピストン65のダンピ
ングを防止するオリフィス68を介して前記パイロット
室66に連通されたマスタシリンダ圧導入口67が形成
されている。そして、このマスタシリンダ圧導入口67
は、図1に示すように、マスタシリンダ圧液路15bを
介してマスタシリンダ2に接続されている。
【0031】また、前記パイロットピストン65の内側
端面と対向するバルブスプール4の端面軸心部には、そ
の突出部がパイロットピストン65に当接するストッパ
ピン42が圧入固定されている。
【0032】また、前記ドレーンポート11bは、図面
右側のプランジャ室62bを経由して、リザーバタンク
Tに接続されると共に(図1参照)、バルブスプール4
のダンピング防止用オリフィス12を介して図面左側の
プランジャ室62aに連通されている。
【0033】尚、前記左側駆動輪用液圧制御弁7aは、
上述の右側駆動輪用液圧制御弁7bと同一構成であるた
め、その説明を省略する。
【0034】次に、左側従動輪用液圧制御弁8aの構成
を図4の拡大断面図に基づいて説明する。
【0035】この従動輪用液圧制御弁8aは、前述の右
側駆動輪用液圧制御弁7bにおけるTCS機能を発揮さ
せるためのソレノイド5aが省略された形のもので、そ
の他の構成は前述の右側駆動輪用液圧制御弁7bと略同
様であるので、同様の構成部分には同一の符号をつけて
その説明を省略し、相違点についてのみ説明する。
【0036】即ち、従動輪用液圧制御弁8aは、プラン
ジャ部54aを必要としないことから、その分だけバル
ブスプール4の左側端部が短く形成され、また、前述の
駆動輪用液圧制御弁7におけるソレノイドボディ部B1
と吸着部材58に代えて両者を一体化した円筒形状のボ
ディ90が設けられ、このボディ90に対して調整部材
9が螺合された構成となっている。
【0037】尚、前記右側従動輪用液圧制御弁8bは、
上述の左側従動輪用液圧制御弁8aと同一構成であるた
め、その説明を省略する。
【0038】また、前記各液圧制御弁7a,7b,8
a,8bの各ソレノイド5a,5bには、通常の制動時
においても常に微弱なON-OFF電流(ディザ電流)が印加
されていて、各プランジャ部54a,54bの微振動が
E型リング41a,41bを介してバルブスプール4に
伝達され、これにより、バルブスプール4を常に微振動
させてヒステリシスの発生を防止するようになってい
る。尚、この微弱なON-OFF電流(ディザ電流)は、図7
に示すように、ABS用ソレノイド5aとTCS用ソレ
ノイド5bとでは180°位相をずらした状態で印加さ
れる。
【0039】次に、フェイルセーフ弁10a,10bの
構成を図3に基づいて説明する。
【0040】この両フェイルセーフ弁10a,10b
は、共通バルブボディ1の上端面側に連結一体化された
液圧供給ボディ16内に一体に組み込まれている。即
ち、液圧供給ボディ16には、前記外部液圧接続口1a
の他に、各マスタシリンダ圧液路15a,15bが接続
されるマスタシリンダ圧接続口1d,1eが形成されて
いる(図2参照)。そして、駆動輪側フェイルセーフ弁
10aは、対向する両端面に、外部液圧接続口1a側に
連通する弁座17aとマスタシリンダ圧接続口1d側に
連通する弁座17bとが設けられると共に両弁座17
a,17b相互間位置には液圧供給ポート11aの一端
が開口されたシリンダ状の弁室17cと、該弁室17c
の内部に収容され、差圧により作動して、外部液圧とマ
スタシリンダ圧のいずれか高い方の液圧のみを液圧供給
ポート11aと連通させる球弁17dとで構成されてい
る。
【0041】そして、前記弁室17cは、外部液圧接続
口1a側に連通する弁座17a側が低くなる方向に少し
傾斜状に形成されていて、液圧差がない状態では、球弁
17dがその自重で傾斜に沿って落下し、弁座17a側
に当接した状態となっており、従って、この状態では、
マスタシリンダ圧のみが液圧供給ポート11a側に連通
した状態となっている。
【0042】尚、従動輪側フェイルセーフ弁10bは、
前記駆動輪側フェイルセーフ弁10aと同一であるので
その説明を省略する。
【0043】次に、前記ブレーキコントローラ13は、
図1に示すように、車速センサ18及び車輪回転センサ
19からの入力信号に基づき、TCS用ソレノイド5a
の駆動制御を行なうTCS制御部と、ABS用ソレノイ
ド5bの駆動制御を行なうABS制御部とを備えてい
る。
【0044】尚、図5は、上述した実施例のシステム図
を示すもので、この図の一点鎖線で囲った部分がバルブ
ユニットUとして一体化された構成となっている。
【0045】次に、実施例の作用を説明する。
【0046】(イ)非制動時 ブレーキペダル2aを踏まない状態では、各車輪におけ
るマスタシリンダ2のマスタシリンダ圧が0となるた
め、各液圧制御弁7a,7b,8a,8bでは、リター
ンスプリング4dのセット力によって、バルブスプール
4が図3に示すように右方向に押圧摺動されていて、出
力ポート11cの制御液圧がOとなっている。
【0047】従って、各ホイールシリンダ3への供給液
圧もOであってブレーキ装置が不作動の状態となってい
る。
【0048】(ロ)通常の制動時 ブレーキペダル2aを踏み込むと、マスタシリンダ2の
マスタシリンダ圧がその踏力に応じて上昇し、各液圧制
御弁7a,7b,8a,8bでは、この液圧をマスタシ
リンダ圧導入口67及びオリフィス68を経由してパイ
ロットピストン65が受圧し、該パイロットピストン6
5を、図4に示すように左方向に押圧摺動させるため、
この押圧力により、リターンスプリング4dのセット力
に抗してバルブスプール4を図面左方向に押圧摺動させ
るもので、これにより、出力ポート11cの制御液圧を
上昇させて、各ホイールシリンダ3への供給液圧が増加
する。
【0049】一方、この出力ポート11cの制御液圧
は、反力ピストン64で受圧され、該反力ピストン64
を図面左方向に押圧摺動させるもので、この反力ピスト
ン64の摺動がストッパピン80により規制されると、
反力ピストン64の受圧反力がフィードバック力として
バルブスプール4に作用し、これにより、バルブスプー
ル4は、図面右方向に押し戻される。
【0050】即ち、バルブスプール4は、パイロットピ
ストン65の押圧力と、反力ピストン64の受圧反力+
リターンスプリング4dのセット力とが釣り合う位置に
配置される。そして、この場合、反力ピストン64に比
べてパイロットピストン65の受圧断面積が大きいた
め、図6の倍力機能特性に示すように、マスタシリンダ
圧(M/CYL 圧)に対する制御液圧(W/CYL 圧)が前
記両ピストン65,64の受圧断面積比によって増圧さ
れるもので、これにより、ホイールシリンダ3に対して
はマスタシリンダ圧が所定の倍率(実施例では約9倍)
で増圧された状態で供給され、即ち、ブレーキペダル2
aの踏力を倍力する倍力機能(液圧ブースタ機能)が発
揮され、強い制動力を得ることができる。
【0051】(ハ)ABS作動時 急制動時や雪道等の低μ路での制動時においては、制動
装置による車輪の制動摩擦抵抗よりも路面に対するタイ
ヤの摩擦抵抗が小さくなってタイヤがスリップし、車輪
がロックされた状態となる。
【0052】そこで、ブレーキコントローラ13のAB
S制御部では、車速センサ18で検出された車速と、車
輪回転センサ19で検出された車輪回転数とから、タイ
ヤのスリップ状態が検出されると、そのスリップ量に応
じ、駆動輪用液圧制御弁7a,7b及び従動輪用液圧制
御弁8a,8bのABS用ソレノイド5bに駆動電流が
印加される。
【0053】このように、ABS用ソレノイド5bに電
流が印加されると、吸着部材58bと、コイルケーシン
グ52bと、ベース51bと、ブッシュ100bと、プ
ランジャ部54bとで、磁気ループが形成され、吸着部
材58bの内側端面に形成された断面三角形状の磁気漏
洩部61bにプランジャ部54bを図面右方向に摺動さ
せる吸引力が発生し、この吸引力はE型リング41bを
介してバルブスプール4に伝達され、該バルブスプール
4を図面右方向に押し戻す方向に作用する。
【0054】即ち、ブレーキ操作により発生するパイロ
ットピストン65の押圧力と、反力ピストン64の受圧
反力+リターンスプリング4dのセット力+吸引力と、
が釣り合う位置にバルブスプール4が配置され、つま
り、吸引力の分だけバルブスプール4が図面右方向に押
し戻されるもので、これにより、制御液圧(ホイールシ
リンダ3に対する供給液圧)が減少し、車輪の制動力が
減少することで、車輪のスリップ量が減少する。
【0055】そして、ブレーキコントローラ13のAB
S制御部では、検出スリップ量と予め設定された適正な
スリップ量(制動力)とが常に比較されていて、検出ス
リップ量が適正なスリップ量になるように、ABS用ソ
レノイド5bに対する印加電流値の増減変更制御が行な
われる。即ち、図6に示すABS機能の範囲内で、マス
タシリンダ圧(M/CYL 圧)に対する制御液圧(W/CY
L 圧)特性を変化させることができる。
【0056】(ニ)TCS作動時 車両の急発進時や急加速時においては、アクセルの踏み
込みによりエンジンのトルクが急増するため、このエン
ジントルクが車輪の路面に対する摩擦力に打ち勝つて、
タイヤのスリップ現象が生じる。即ち、車速よりも車輪
の回転速度が大きくなり、そのまま放置すると操縦が不
安定な状態となる。
【0057】そこで、ブレーキコントローラ13のTC
S制御部では、車速センサ18で検出された車速と、車
輪回転センサ19で検出された車輪回転数とから、タイ
ヤのスリップ状態が検出されると、そのスリップ量に応
じ、駆動輪用液圧制御弁7a,7bのTCS用ソレノイ
ド5aに駆動電流が印加される。
【0058】このように、TCS用ソレノイド5aに電
流が印加されると、吸着部材58aと、コイルケーシン
グ52aと、ベース51aと、ブッシュ100aと、プ
ランジャ部54aとで、磁気ループが形成され、吸着部
材58aの内側端面に形成された断面三角形状の磁気漏
洩部61aにプランジャ部54aを図面左方向に摺動さ
せる吸引力が発生し、この吸引力はE型リング41aを
介してバルブスプール4に伝達され、該バルブスプール
4を図面左方向に押圧摺動させるもので、これにより、
出力ポート11cの制御液圧を上昇させて、ホイールシ
リンダ3への供給液圧が増加する。
【0059】一方、この出力ポート11cの制御液圧
は、反力ピストン64で受圧され、該反力ピストン64
を図面左方向に押圧摺動させるもので、この反力ピスト
ン64の摺動がストッパピン80により規制されると、
反力ピストン64の受圧反力がフィードバック力として
バルブスプール4に作用し、これによりバルブスプール
4は、図面右方向に押し戻される。
【0060】即ち、バルブスプール4は、TCS用ソレ
ノイド5aによる吸引力と、反力ピストン64の受圧反
力+リターンスプリング4dのセット力とが釣り合う位
置に配置され、つまり、吸引力の分だけバルブスプール
4が図面左方向に押圧摺動されるもので、これにより、
ブレーキ操作がないにも係らず、制御液圧(ホイールシ
リンダ3に対する供給液圧)が増加して車輪の制動力が
発生することで、車輪のスリップ量が減少する。
【0061】そして、ブレーキコントローラ13のTC
S制御部では、検出スリップ量と予め設定された適正な
スリップ量(駆動力)とが常に比較されていて、検出ス
リップ量が適正なスリップ量になるように、TCS用ソ
レノイド5aに対する印加電流値の増減変更制御が行な
われる。即ち、図6に示すTCS機能の範囲内で、制御
液圧(W/CYL 圧)を発生させることができる。
【0062】(ホ)フェイルセーフ作動時 液圧ポンプ6a側の故障により、液圧供給液路14側の
液圧が低下すると、液圧差がない状態となるため、前述
のように、フェイルセーフ弁10a,10bでは球弁1
7dがその自重で傾斜に沿って落下し、弁座17a側に
当接して外部液圧接続口1a側を閉じた状態となってい
て、マスタシリンダ圧のみが液圧供給ポート11a側に
連通した状態となっている。
【0063】そこで、この状態でブレーキペダル2aを
踏み込むと、マスタシリンダ2のマスタシリンダ圧がそ
の踏力に応じて上昇し、このマスタシリンダ圧は、各液
圧制御弁7a,7b,8a,8bのマスタシリンダ圧接
続口1dに供給されると同時に、フェイルセーフ弁10
a,10bの各マスタシリンダ圧接続口1dから弁座1
7b及び弁室17cを経由してそれぞれの液圧供給ポー
ト11aにも供給される。
【0064】従って、図6の保証液圧特性に示すよう
に、倍力機能はなくなるが、外部供給液圧が0になって
も、各車輪におけるブレーキ装置の制動力を確保するこ
とができる。
【0065】以上説明したように、本実施例では、以下
に列挙する効果が得られる。
【0066】 各液圧制御弁7a,7b,8a,8b
内に倍力機能を発揮する液圧ブースタ機構がコンパクト
に組み込まれると共に、前記各液圧制御弁7a,7b,
8a,8bと両フェイルセーフ弁10a,10bとがす
べて共通のバルブボディ1に全て一体に組み込まれた構
成としたことで、システム全体としての軽量コンパクト
化が可能で、車両搭載性が高くなる。
【0067】 バルブスプール4に対し、ソレノイド
5a,5bのプランジャ部54a,54bを軸方向の移
動を規制した状態で一体に設けると共に、ソレノイド5
a,5bに対し、通常の制動時においても微弱なON-OFF
電流(ディザ電流)を印加するようにしたことで、バル
ブスプール4を微振動させることができ、にれにより、
図8の点線の特性で示すように、摺動抵抗に基づく制御
液圧のヒステリシスの発生を防止してブレーキ操作性を
向上させることができる。
【0068】 バルブスプール4,反力ピストン64
及びパイロットピストン65を段差のないストレートな
円柱形状とし、かつ、これらをソレノイド5a,5bの
中心部に配置させた構成とすることで、ソレノイド5
a,5bの駆動効率を低下させることなく、また、磁気
の影響を受けることなく、コンパクトにそれらをソレノ
イド5a,5bの中心部に配置させることができ、これ
により、各液圧制御弁7a,7b,8a,8bをさらに
軽量コンパクト化することができる。また、摺動部の液
圧シール性を高めることができるので、制御液圧を高く
設定することができるようになる。
【0069】以上、本発明の実施例を図面により詳述し
てきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるもので
はなく本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があ
っても本発明に含まれる。
【0070】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明のブレ
ーキ液圧制御装置にあっては、マスタシリンダ圧の受圧
により摺動して制御液圧を増圧する方向にスプールを押
圧するパイロットピストンの受圧面積を、制御液圧の受
圧反力により制御液圧を減圧する方向にスプールを押し
戻す反力ピストンの受圧面積より所定の倍率で大きく形
成した構成としたことで、液圧制御弁内にマスタシリン
ダ圧を倍力する液圧ブースタ機構がコンパクトに組み込
まれた状態となり、これにより、システム全体としての
軽量コンパクト化が可能で、車両搭載性を高めることが
できるようになるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例のブレーキ液圧制御装置を示す全
体構成図である。
【図2】図1のG−G線における断面図である。
【図3】右側駆動輪用液圧制御弁の構成を示す拡大断面
図である。
【図4】左側従動輪用液圧制御弁の構成を示す拡大断面
図である。
【図5】本発明実施例のブレーキ液圧制御装置を示すシ
ステム図である。
【図6】液圧制御弁の液圧特性図である。
【図7】ソレノイドに対するディザ電流波形図である。
【図8】ディザ電流印加による液圧特性図である。
【符号の説明】
2 マスタシリンダ 3 ホイールシリンダ 4 バルブスプール 4d リターンスプリング 5a TCS用ソレノイド 5b ABS用ソレノイド 6 外部液圧供給源 7a 左側駆動輪用液圧制御弁 7b 右側駆動輪用液圧制御弁 8a 左側従動輪用液圧制御弁 8b 右側従動輪用液圧制御弁 54a プランジャ部 54b プランジャ部 64 反力ピストン 65 パイロットピストン 80 ストッパピン

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレーキ操作に基づいてマスタシリンダ
    圧を発生させるマスタシリンダと、 マスタシリンダ圧より高い液圧を供給する外部液圧供給
    源と、 該外部液圧供給源からの供給液圧を供給源としてその摺
    動により制御液圧を調圧するスプールと、制御液圧を減
    圧する方向にスプールを付勢するリターンスプリング
    と、マスタシリンダ圧の受圧により摺動して制御液圧を
    増圧する方向にスプールを押圧するパイロットピストン
    と、スプールの端面側軸心部に摺動自在に設けられてい
    てその突出側端面がストッパに当接し他方の端面側に制
    御液圧を受圧することで受圧反力により制御液圧を減圧
    する方向にスプールを押し戻す反力ピストンと、プラン
    ジャ部がスプールの一端部外周に設けられていてその吸
    引力により制御液圧を減圧する方向にスプールを押し戻
    すソレノイドと、を有する液圧制御弁と、 制御液圧を受圧して各車輪の制動を行なうホイールシリ
    ンダと、を備え、 前記パイロットピストンの受圧面積を反力ピストンの受
    圧面積より所定の倍率で大きく形成したことを特徴とす
    るブレーキ液圧制御装置。
  2. 【請求項2】 前記液圧制御弁に、プランジャ部がスプ
    ールにおけるもう一方の端面外周に設けられていてその
    吸引力により制御液圧を増圧する方向にスプールを押圧
    するソレノイドが設けられていることを特徴とする請求
    項1記載のブレーキ液圧制御装置。
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DE4332056A DE4332056C2 (de) 1992-09-21 1993-09-21 Bremsflüssigkeitsdruck-Regelungssystem für ein Kraftfahrzeug
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DE102016225757A1 (de) 2016-09-07 2018-03-08 Robert Bosch Gmbh Hydraulikblock für ein Hydraulikaggregat einer Schlupfregelung einer hydrauli-schen Fahrzeugbremsanlage

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