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JP3048306B2 - フィブリン分解産物及び/又はフィブリノーゲン分解産物測定試薬及びその定量方法 - Google Patents

フィブリン分解産物及び/又はフィブリノーゲン分解産物測定試薬及びその定量方法

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JP3048306B2
JP3048306B2 JP6163662A JP16366294A JP3048306B2 JP 3048306 B2 JP3048306 B2 JP 3048306B2 JP 6163662 A JP6163662 A JP 6163662A JP 16366294 A JP16366294 A JP 16366294A JP 3048306 B2 JP3048306 B2 JP 3048306B2
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fibrinogen
antibody
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fdp
fibrin
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栄樹 藤本
佳典 吉村
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Tokuyama Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被検体中のフィブリン
分解産物及び/又はフィブリノーゲン分解産物(以下F
DPと略す)の量を測定するための免疫試薬、並びにF
DP量を測定するための定量方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】播種性血管内凝固症候群(以下DICと
略す)や血栓症の臨床的診断方法としてFDPの測定が
広汎に使用されている。DICとは、様々の原因によっ
て、全身の主として細小血管内で血液の凝固を生じ、こ
のため血液中の血小板やフィブリノーゲンをはじめとす
る凝固因子が血液凝固の過程で、または血栓の材料とし
て消費されて低下する症候群である。DICが起こると
FDPの測定値は上昇することが知られている。
【0003】FDPの測定には、フィブリノーゲンを免
疫原としてヤギなどの動物に免疫して得られた抗フィブ
リノーゲン抗体を、ラテックス粒子に担持させたラテッ
クス試薬が広く用いられている。該試薬の特徴は、抗原
(フィブリノーゲン又はFDP)と抗体(抗フィブリノ
ーゲン抗体)による特異的な反応をラテックス粒子の凝
集の度合として捕らえることにある。ラテックス試薬に
は、凝集の度合を定性的に目視で判定するものと、凝集
の度合と光学密度が正の関係にある領域を利用して光学
密度変化量として数値化し定量的に測定する試薬があ
る。定量的に測定するラテックス試薬は、自動分析装置
を利用して簡単な操作で高感度かつ高精度の分析ができ
るという利点を有している。このようなラテックス試薬
では、標準物質として既知濃度のフィブリノーゲン溶液
の光学密度変化量をまず測定し、その光学密度変化量と
濃度の関係から検量線を作成した後、被検体の光学密度
変化量を測定し、検量線よりFDP濃度を定量的に求め
る方法が一般的である。
【0004】ところが、FDP測定試薬では検量線を作
成するための標準物質であるフィブリノーゲンと測定の
目的成分であるFDPが同一物質ではないという点が、
他の測定試薬に比べて特異的である。即ち、FDP測定
試薬の原料である抗フィブリノーゲン抗体のフィブリノ
ーゲンに対する反応性とFDPに対する反応性は完全に
同一ではないが故に、試薬原料である抗フィブリノーゲ
ン抗体の違いによって標準物質のフィブリノーゲンと被
検体中のFDPとで反応性が異なることがあり、同じ検
体を測定した時に試薬のロット間で抗フィブリノーゲン
抗体のロット差による測定値の変動を生じるという問題
点がある。
【0005】一方、担体を用いた免疫試薬への界面活性
剤の添加技術としては、特開昭60−53846、特開
平4−9665、特開平5−297002等がある。特
開昭60−53846では、非イオンあるいは陰イオン
界面活性剤を用いて血漿で起こる免疫反応の障害を取り
除く方法が示されている。また、特開平4−9665で
は、非イオンと陰イオン界面活性剤を共存させることに
より血中のリポ蛋白を可溶化しアポ蛋白を測定する方法
が開示されている。さらに、特開平5−297002で
は、免疫凝集反応の増感方法として界面活性剤を用いる
ことが開示されている。しかし、本発明のように、陰イ
オン界面活性剤を添加すことによって、標準物質と被検
体に対する抗体の反応性を変化させて、試薬原料である
抗フィブリノーゲン抗体の違いを是正する効果について
は何等知られていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、FDP
測定試薬の原料である抗フィブリノーゲン抗体の違いに
よって、標準物質として用いるフィブリノーゲンと被検
体中FDPとの間で反応性が異なることがあり、同じ検
体を測定した時に試薬のロット間でFDPの測定値が異
なるという問題点がある。その原因としては用いる抗体
の免疫原の違い、抗体力価の差、動物の個体差等が考え
られる。当然のことながら、試薬ロットが異なっても同
じ検体で同じFDPの測定値が得られることが必要とな
る。従来の技術では、多数の抗フィブリノーゲン抗体を
入手して、その中から前ロットに使用していた抗体と同
等な反応性の抗体を見つけ出すしか手段がないため、労
力がかかるうえに安定に原料の抗体が得られる保証がな
く、安定な試薬供給が難しい。そのため抗体の違いによ
るフィブリノーゲンとFDPとの反応性の差を解消する
技術が望まれている。しかしながら、フィブリノーゲン
とFDPに対する抗体の反応性を調節する技術は未だ報
告されていない。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために鋭意研究した結果、特定の界面活性
剤を使用することにより解決し得ることを見い出し本発
明に到達したものである。
【0008】即ち本発明者らは、抗フィブリノーゲン抗
体を不溶性担体に担持した担持粒子と、フィブリノーゲ
ンあるいはFDPとを陰イオン界面活性剤存在下で反応
させると陰イオン界面活性剤不存在下に比べ、免疫的凝
集反応の速度が低下することを見出した。また同時に、
陰イオン界面活性剤存在下の反応においては、抗フィブ
リノーゲン抗体担持粒子とフィブリノーゲンとの間で起
こる凝集反応の速度低下が、FDPとの凝集反応の場合
に比較してより大きいことを見出した。つまり、陰イオ
ン界面活性剤の添加によって、標準物質であるフィブリ
ノーゲンの光学密度変化量が低下するために検量線の傾
きが低下する。一方、被検体中のFDPの光学密度変化
量の低下は小さく、従って、検量線から計算して求めら
れる被検体中のFDPの測定値が相対的に上昇すること
が明らかになった。この現象を利用して、抗フィブリノ
ーゲン抗体の違いによって起こるフィブリノーゲンとF
DPの反応性の違いを陰イオン界面活性剤の添加濃度を
調節することによって解消することに成功した。なお、
この現象は陰イオン界面活性剤において特異的に認めら
れる現象であり、非イオン界面活性剤及び陽イオン界面
活性剤では観察されなかった。
【0009】本発明のFDP測定試薬は、抗フィブリノ
ーゲン抗体を不溶性担体に担持した担持粒子、緩衝液、
及び陰イオン界面活性剤から構成され、そのことにより
前記目的が達成される。
【0010】本発明の定量方法は、抗フィブリノーゲン
抗体を不溶性担体に担持した担持粒子とFDPを含む被
検体を接触させて免疫反応に伴う凝集の度合によって被
検体中のFDP量を測定する際に、陰イオン界面活性剤
の存在下に当該免疫反応を行うことを特徴とし、そのこ
とにより前記目的が達成される。従って、陰イオン界面
活性剤は少なくとも抗原(FDP)と抗体との免疫反応
時に存在すればよく、陰イオン界面活性剤の添加方法、
添加順序には何等制限はない。測定試薬中に予め含有さ
せておくのが最も一般的である。
【0011】本発明に用いる抗フィブリノーゲン抗体
は、ヒトフィブリノーゲンを免疫原として、ウサギ、ヤ
ギ、ヒツジなどの動物を免疫して得た抗血清より調製さ
れる。非特異反応を防ぐために、抗血清から免疫グロブ
リン(IgG)に精製したもの、あるいはIgGの断
片、例えばF(ab')2 が好適に使用される。また、ヒトフ
ィブリノーゲンと反応するモノクローナル抗体を利用す
ることもできる。
【0012】本発明で用いられる不溶性担体としては、
有機高分子粒子、無機物質粒子、赤血球などが挙げられ
る。有機高分子粒子としては、不溶性アガロース、セル
ロース、不溶性デキストランなどの粒子が例示でき、好
ましくはラテックス粒子が良い。該ラテックス粒子とし
ては、例えばポリスチレン、スチレン−メタクリル酸共
重合体、スチレン−グリシジル(メタ)アクリレート共
重合体、スチレン−スチレンスルホン酸塩共重合体、メ
タクリル酸重合体、アクリル酸重合体、アクリロニトリ
ルブタジエンスチレン共重合体、塩化ビニル−アクリル
酸エステル共重合体、ポリ酢酸ビニルアクリレートなど
の粒子が挙げられる。用いるラテックス粒子の平均粒径
は、測定機器などによって0.05〜0.50μmのも
のが適宜選択される。無機物質粒子としてはシリカ、ア
ルミナなどが挙げられる。
【0013】抗フィブリノーゲン抗体を不溶性担体に担
持させる方法としては、物理的吸着法と化学的結合法が
あり、担持操作の簡便性という点で物理的吸着法が好適
に使用される。
【0014】抗フィブリノーゲン抗体の不溶性担体への
担持量は必ずしも正確に把握出来ないが、通常緩衝液等
の媒体中で不溶性担体1g当り50〜1000mgの抗
体を用いて担持操作を行い、その後遠心分離等により担
持粒子を取り出し試薬原料とする。
【0015】本発明で用いられる緩衝液としては、被検
体中のFDPを失活させることがなく、かつ、抗原抗体
反応を阻害しないようなイオン強度やpHを有するもの
であればよい。例えば、リン酸緩衝液、グリシン緩衝
液、トリス緩衝液、グッド緩衝液等が使用される。反応
のpHは、5〜10特にpH6〜9が好ましい。
【0016】本発明に用いられる陰イオン界面活性剤と
しては、ラウリル硫酸ナトリウム(以下SDSと略
す)、ミリスチル硫酸ナトリウム、セチル硫酸ナトリウ
ム等のアルキル硫酸塩、あるいはドデシルベンゼンスル
ホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、
あるいはラウリルスルホ酢酸ナトリウム、ジ2−エチル
ヘキシルスルホコハク酸ナトリウム等のスルホン酸塩な
どが挙げられる。該陰イオン界面活性剤の濃度は、被検
体と測定試薬を混合して定量を行う際の混合液中の濃度
が0.0002〜0.015%(w/v)になるように
測定試薬中に配合することが好ましい。また、その配合
量は用いる抗フィブリノーゲン抗体毎に所定の液のFD
Pの測定値が一定になるように各々決定される。測定時
の濃度が0.0002%(w/v)より低い場合は抗体
ロット間の反応性を調節する効果が小さく、また、0.
015%(w/v)より高い場合は検量線が再現性よく
得られない傾向がある。
【0017】他の界面活性剤、即ち非イオン界面活性剤
には前記目的を達成できるような効果がなく、また陽イ
オン界面活性剤では非特異的な凝集反応が起こり不適当
である。
【0018】本発明の被検体中のFDP量を測定する場
合の測定試薬としては、前述のラテックス粒子を用いる
ラテックスの凝集反応を利用したラテックス測定試薬が
好適に使用される。この不溶性担体としてラテックス粒
子を用いるFDP測定試薬においては、抗フィブリノー
ゲン抗体をラテックス粒子に担持した担持ラテックス粒
子を緩衝液に懸濁させてなるラテックス懸濁液(甲剤)
と、陰イオン界面活性剤を緩衝液に溶解させてなる溶液
(乙剤)との二液型の試薬とするのが好ましい態様であ
る。
【0019】以下に本発明の好ましい二液型からなる試
薬形態を示すが、例示する物質及び各物質の濃度は、試
薬として代表的なものを例示するものであって、本発明
を限定するものではない。
【0020】甲剤; (1)緩衝液 50〜300mM、pH6〜9 (2)抗フィブリノーゲン抗体を担持したラテックス粒
子 0.1〜0.5%(w/v) (3)塩化ナトリウム 50〜300mM 乙剤; (4)緩衝液 50〜300mM、pH6〜9 (5)塩化ナトリウム 50〜300mM (6)陰イオン界面活性剤 0.0002〜0.02%
(w/v) 上記測定試薬を用いて定量する場合は、乙剤と被検体を
反応セル中で混合した後甲剤を添加して光学密度変化量
を測定する方法や、甲剤と乙剤を反応セル中で混合した
後被検体を添加して光学密度変化量を測定する方法等が
採用される。
【0021】本発明の測定試薬は、被検体中のフィブリ
ン分解産物及び/又はフィブリノーゲン分解産物を測定
することが可能である。被検体としては、血清、尿等が
対象となるが、血清中には、フィブリノーゲン分解産物
とフィブリン分解産物が共存するので、通常その両者を
合わせて測定することになる。本試薬は、フィブリノー
ゲン分解産物、あるいはフィブリン分解産物が単独で存
在する場合には、その各々を測定することができる。
【0022】本発明では例えば上記例示形態の試薬を用
いて凝集反応を行い、既知濃度のフィブリノーゲン溶液
と被検体の各々について生じた凝集の度合を光学的に観
察し比較することで被検体中のFDP濃度が測定され得
る。具体的には、まず既知濃度のフィブリノーゲン溶液
を二濃度(フィブリノーゲン濃度0μg/mlの溶液を
含むのが好ましい)以上測定し、得られた光学密度変化
量とフィブリノーゲン濃度の関係から検量線を作成す
る。次に被検体を測定しその光学密度変化量から検量線
を利用して濃度を求め、その値をFDP濃度とする。担
持粒子の凝集の度合を光学的に検出する方法において
は、測定は散乱光強度、吸光度または透過光強度を測定
する光学機器で行う。測定波長は300〜2400nm
の範囲から適切な波長が選択される。定量方法について
は公知の方法に従い、用いる不溶性担体の粒子の大きさ
あるいは濃度の選択、反応時間の設定により、散乱光強
度、吸光度または透過光強度の増加もしくは減少を測定
することにより行われる。また、これらの方法を併用す
ることも可能である。
【0023】本発明における免疫反応の条件は公知の条
件が採用されるが、反応時の温度は10〜50℃特に2
0〜40℃が好ましい。反応時間は適宜決定すればよ
い。
【0024】本発明の測定試薬並びに定量方法において
は、非特異反応防止などを目的としてチレンジアミン四
酢酸や塩化コリンなどを、あるいは凝集速度を促進する
ことなどを目的としてポリエチレングリコールやポリビ
ニルピロリドンなどを、更に被検体中の塩濃度の影響を
抑えることなどを目的として塩化ナトリウム等の無機塩
等を使用してもよい。
【0025】
【実施例】以下実施例を上げて本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれらの実施例に記載の範囲に限定される
ものではない。
【0026】実施例1〜2 陰イオン界面活性剤の添加
とFDP測定値 (1)甲剤(抗フィブリノーゲン抗体担持ラテックス懸
濁液)の調製 平均粒子径0.16μmのポリスチレン粒子をpH8.
6の0.02Mグリシン緩衝液(以下GBと略す)で希
釈してラテックス濃度が1%(w/v)の懸濁液を2m
l調製した。次いで抗ヒトフィブリノーゲンヤギ抗体
(抗体A、抗体Bあるいは抗体Cの三種)をGBで希釈
した溶液(2mg/ml)を2ml加え混合した。37
℃で2時間振とうした後、ウシ血清アルブミンを1%
(w/v)に調製したものを0.1ml添加し、さらに
1時間振とうした。次いで遠心分離により、得られた沈
渣(抗フィブリノーゲン抗体担持ラテックス)に8ml
の0.15M塩化ナトリウムを含むpH8.6の0.1
Mグリシン緩衝液(以下GBSと略す)を加えて懸濁し
て甲剤を調製した。
【0027】(2)乙剤(陰イオン界面活性剤含有緩衝
液)の調製 SDSを抗体Aについては0.001%(w/v)、抗
体Bについては0.003%(w/v)、抗体Cについ
ては0.02%(w/v)含むGBSを調製して乙剤と
した。又ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを抗体
Aについては0.00025%(w/v)、抗体Bにつ
いては0.00075%(w/v)、抗体Cについては
0.002%を含むGBSを調製して乙剤とした。
【0028】(3)FDP試薬用標準液の調製 0.1%(w/v)ウシ血清アルブミンを含むGBSで
ヒトフィブリノーゲン(凍結乾燥品、カビ社)を溶解、
希釈して80μg/ml、40μg/ml、20μg/
ml、10μg/ml、5μg/mlに調製し標準液と
した。
【0029】(4)測定法 乙剤300μlに被検体5μlをガラスセル中で添加攪
拌した後、37℃で約5分間静置した。次いで甲剤を1
00μl添加攪拌し、30秒後から200秒までの波長
660nmにおける光学密度変化量を測定した。
【0030】(5)測定値算出法 前記測定法でFDP試薬用標準液と生理食塩水(ブラン
ク)の光学密度変化量を測定して検量線を作成した。測
定は東芝TBA−30R形自動分析装置(東芝メディカ
ル製)を用いて行った。次いで、被検体を測定して得ら
れた光学密度変化量を用いて検量線からFDP測定値を
算出した。
【0031】(6)被検体中のFDP濃度 被検体である血清中のFDP濃度の参考値として、市販
試薬のエルピア・FDP(ダイアヤトロン製)で測定し
た結果、9.6μg/mlであった。
【0032】(7)抗体ロットと陰イオン界面活性剤添
加とFDP測定値との関係 異なる抗体ロットより調製した甲剤と種々濃度の陰イオ
ン界面活性剤を含有する乙剤を組み合わせて、血清中の
FDPを測定した結果を表1に示した。表1の実施例1
に示すように、乙剤中に含有するSDS濃度を適宜選択
することによって、抗体ロット間で起こるFDP測定値
の変動をなくすことができた。
【0033】また、実施例2に示すように、乙剤中に種
々の濃度のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを含
有させることによって、抗体ロット間でFDP測定値を
一致させることができた。
【0034】
【表1】
【0035】比較例1 抗体ロットと陰イオン界面活性
剤無添加とFDP測定値との関係 乙剤中に陰イオン界面活性剤を添加しない以外は実施例
と同様の操作で血清中FDPの測定を行った結果を表1
に示した。比較例1に示すように、乙剤中に陰イオン界
面活性剤を含有しない場合には、抗体ロット間でFDP
測定値は一定値を示さず、5.1〜8.9μg/mlま
で大きく変動した。
【0036】比較例2〜4 抗体ロットと非イオン界面
活性剤添加とFDP測定値との関係 陰イオン界面活性剤の代わりに非イオン界面活性剤とし
てTween20(ポリオキシエチレンソルビタンモノ
ラウレート)を用いて実施例と同様の操作で測定を行っ
た結果を表1に示した。但し、乙剤中のTween20
の濃度は、0.001%、0.003%、0.02%
(w/v)で行った。比較例2〜4に示すように、乙剤
中に非イオン界面活性剤を含有させた場合には、どの非
イオン界面活性剤濃度においても、抗体ロット間のFD
P測定値の変動を調節することができなかった。
【0037】比較例5〜7 抗体ロットと陽イオン界面
活性剤とFDP測定値との関係 陰イオン界面活性剤の代わりに陽イオン界面活性剤とし
て臭化トリデシルトリメチルアンモニウム塩を用いて実
施例と同様の操作で測定を行った。但し、乙剤中の臭化
トリデシルトリメチルアンモニウム塩の濃度は、0.0
01%、0.003%、0.02%(w/v)で行っ
た。比較例5〜7に示すように、乙在中に陽イオン界面
活性剤濃度を含有させた場合には、濃度が低いと効果が
なく、また濃度が高いと非特異的な凝集反応が起きるた
めに検量線を作成することができず、FDPの測定がで
きなかった。
【0038】
【発明の効果】本発明のFDP測定試薬は、陰イオン界
面活性剤を添加することにより、フィブリノーゲンとF
DPの反応性の差を調節することができ、抗フィブリノ
ーゲン抗体のロット間差等によるフィブリノーゲンとF
DPの反応性の差を解消した正確な定量が可能なFDP
試薬を作製することができるという効果を有する。
【0039】
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−12813(JP,A) 特開 昭58−187862(JP,A) 特開 昭59−97057(JP,A) 特開 昭60−53846(JP,A) 特開 昭61−260163(JP,A) 特開 昭63−221245(JP,A) 特開 平1−248061(JP,A) 特開 平4−9665(JP,A) 特開 平8−5637(JP,A) 特開 昭53−52621(JP,A) 特開 昭60−257363(JP,A) 特開 昭63−78066(JP,A) 特開 平6−58933(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 33/53 G01N 33/543

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抗フィブリノーゲン抗体を不溶性担体に
    担持した担持粒子、緩衝液及び陰イオン界面活性剤を
    合して、該抗フィブリノーゲン抗体に応じて被検体中の
    フィブリン分解産物及び/又はフィブリノーゲン分解産
    物の測定値を一定にすることを特徴とするフィブリン分
    解産物及び/又はフィブリノーゲン分解産物測定試薬。
  2. 【請求項2】 抗フィブリノーゲン抗体をラテックス粒
    子に担持した担持ラテックス粒子を緩衝液に懸濁させて
    なるラテックス懸濁液、並びに陰イオン界面活性剤を緩
    衝液に溶解させた溶液とからなり、該抗フィブリノーゲ
    ン抗体に応じて被検体中のフィブリン分解産物及び/又
    はフィブリノーゲン分解産物の測定値を一定にすること
    を特徴とするフィブリン分解産物及び/又はフィブリノ
    ーゲン分解産物測定試薬。
  3. 【請求項3】 抗フィブリノーゲン抗体を不溶性担体に
    担持した担持粒子と、フィブリン分解産物及び/又はフ
    ィブリノーゲン分解産物を含む被検体を接触させて、免
    疫反応に伴う凝集の度合によって被検体中のフィブリン
    分解産物及び/又はフィブリノーゲン分解産物量を測定
    する方法において、陰イオン界面活性剤の存在下に当該
    免疫反応を行ない、該抗フィブリノーゲン抗体に応じて
    被検体中のフィブリン分解産物及び/又はフィブリノー
    ゲン分解産物の測定値を一定にすることを特徴とするフ
    ィブリン分解産物及び/又はフィブリノーゲン分解産物
    の定量方法。
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