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JP2905344B2 - 不定形重合体粒子の製造方法 - Google Patents

不定形重合体粒子の製造方法

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JP2905344B2
JP2905344B2 JP28643992A JP28643992A JP2905344B2 JP 2905344 B2 JP2905344 B2 JP 2905344B2 JP 28643992 A JP28643992 A JP 28643992A JP 28643992 A JP28643992 A JP 28643992A JP 2905344 B2 JP2905344 B2 JP 2905344B2
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water
polymer
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polymer particles
amorphous polymer
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博美 南部
孝英 南
毅之 網屋
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Kao Corp
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  • Polymerisation Methods In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、見掛け比重が小さく、
吸水性、通気性、通液性に優れ、且つ吸水後のゲル強度
にも優れた吸水性樹脂として有用な不定形重合体粒子の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】吸水性
樹脂は、その吸水性や保水性を利用して、衛生材料等の
医療分野、食品工業分野、農芸分野等に広く用いられて
いる。特に、生理用品、紙おむつ等の衛生材料に用いる
場合には、単位重量当たりの吸水量が多いこと、更には
吸水速度が速いことが要求されている。前記吸水量は樹
脂の分子構造に依存し、また同重量の樹脂では樹脂粉末
の粒径が小さいほど表面積が大きくなり、吸水速度も速
くなると考えられるので、吸水性樹脂に適した分子構造
を有し、且つ樹脂粉末の粒径が小さい吸水性樹脂の製造
方法が種々提案されている。
【0003】例えば、特昭57−167302号公報
には、重合時の分散安定剤として特定の界面活性剤を用
いて重合させ、吸水性樹脂の粉末を微粒子(1〜40μ
m)化することにより、吸水速度の改善を試みた提案が
なされている。しかし、単に吸水性樹脂の粉末を微粒子
化しただけでは、吸水の途中にままこ現象が生じ、その
ため充分な吸水速度が得られないという問題がある。ま
た、特開昭62−106902号公報には、モノマーの
O/W/Oエマルジョンを製造し、モノマーを重合する
ことで内部に空孔を有する表面積の大きな吸水性多孔性
ポリマーの製造方法が記載されている。しかし、該製造
方法では、O/W/Oエマルジョンの製造工程が煩雑な
上、得られるポリマーの空孔が必ずしも連通しておら
ず、初期吸水速度が充分な吸水性樹脂が得られないとい
う問題がある。
【0004】一方、特開昭61−200102号公報に
は、油中水滴型の逆相懸濁重合を0〜20℃で重合を開
始させ、30%の重合率に達するまで重合温度を保持し
た後、昇温して重合を完結させる吸水性樹脂粒子の製造
方法が提案されており、該製造方法によって、1〜40
μmの微粒子が比較的緩く結合している、空隙率が高く
多孔性で吸水速度が速い吸水性樹脂粒子が得られること
が開示されている。しかし、該製造方法では、先ず、重
合率30%まで0〜20℃に重合温度をコントロールす
る必要があるが、このような低温で重合熱を効率的に除
去して、重合温度をコントロールすることは極めて困難
であり、量産化に適していないという問題がある。更に
は、重合中、重合槽へのポリマーの付着も多く非生産的
であるという問題もある。
【0005】従って、本発明の目的は、見掛け比重が小
さく、初期吸水速度等の吸水性、通気性、通液性に優
れ、且つ吸水後のゲル強度にも優れた吸水性樹脂として
有用な不定形重合体粒子を、簡便な操作で、生産性に優
れ、且つ量産化可能に製造することができる不定形重合
体粒子の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意検討し
た結果、水溶性重合性モノマーを重合させる際に、特定
のグリコシド化合物を分散剤として使用することによ
り、上記目的を達成し得ることを知見した。
【0007】本発明は、上記知見に基づきなされたもの
で、重合に不活性な疎水性有機溶媒と水溶性重合性モノ
マーの水溶液とを用いて、該水溶性重合性モノマーを重
合させるに際し、分散剤としてヘミアセタール結合の水
素原子が疎水性基で置換された構造を有するグリコシド
化合物を存在させることを特徴とする不定形重合体粒子
の製造方法を提供することにある。
【0008】なお、本発明の製造方法によって得られる
不定形重合体粒子は、球状とはかけ離れた形状を有し、
ふるい法(JIS)で測定された平均粒径が10μm以
上の空隙率の高い不定形ポリマーであり、そのため、該
不定形重合体粒子の集合体である吸水性樹脂において、
速い吸水速度、通気性、通液性、吸水後のゲル強度を示
すものである。
【0009】以下に、本発明の不定型重合体粒子の製造
方法を詳細に説明する。なお、文中「%」は、特に説明
がない場合にはすべて「重量%」である。本発明におい
て用いる水溶性重合性モノマーとしては、好ましくはオ
レフィン系不飽和カルボン酸又はその塩、オレフィン系
不飽和カルボン酸エステル、オレフィン系不飽和スルホ
ン酸又はその塩、オレフィン系不飽和リン酸又はその
塩、オレフィン系不飽和アミン、オレフィン系不飽和ア
ンモニウム塩、オレフィン系不飽和アミド等の重合性不
飽和基を有するビニルモノマーが挙げられる。このう
ち、本発明においては、特にオレフィン系不飽和カルボ
ン酸又はその塩を好ましく用いることができる。
【0010】前記オレフィン系不飽和カルボン酸又はそ
の塩としては、例えば、アクリル酸、メタアクリル酸、
マレイン酸、フマール酸若しくはこれらのアルカリ塩等
が挙げられ、前記オレフィン系不飽和カルボン酸エステ
ルとしては、例えば、メトキシポリエチレングリコール
(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコ
ール(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート等が挙げられ、前記オレフィン系不飽和ス
ルホン酸又はその塩としては、例えば、(メタ)アクリ
ルアミドメチルプロパンスルホン酸、アリルスルホン酸
若しくはこれらのアルカリ塩が挙げられ、前記オレフィ
ン系不飽和リン酸又はその塩としては、例えば、(メ
タ)アクリロイル(ポリ)オキシエチレンリン酸エステ
ル若しくはこれらのアルカリ塩等が挙げられ、前記オレ
フィン系不飽和アミンとしては、例えば、ジメチルアミ
ノエチル(メタ)アクリレート等が挙げられ、前記オレ
フィン系不飽和アンモニウム塩としては、例えば、(メ
タ)アクリロイルオキシエチレントリメチルアンモニウ
ムハロゲン塩等が挙げられ、前記オレフィン系不飽和ア
ミドとしては、(メタ)アクリルアミド、N−メチル
(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリル
アミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド等の(メ
タ)アクリルアミド誘導体やビニルメチルアセトアミド
等が挙げられ、これらを1種または2種以上の混合物と
して用いることができる。また、前記アルカリ塩として
は、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩又はアンモニ
ウム塩等が挙げられる。
【0011】前記水溶性重合性モノマーの水溶液におけ
る前記水溶性重合性モノマーの濃度は、好ましくは1〜
90%、更に好ましくは10〜60%である。
【0012】本発明において用いる重合に不活性な疎水
性有機溶媒としては、n−ペンタン、シクロペンタン、
n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘプタン、メチル
シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエ
ン等の芳香族炭化水素、n−ブチルアルコール、n−ア
ミルアルコール等の炭素数4〜6の脂肪族アルコール、
メチルエチルケトン等の脂肪族ケトン、酢酸エチル等の
脂肪族エステル類等が挙げられ、これらを1種または2
種以上の混合物として用いることができる。
【0013】また、疎水性有機溶媒の使用量は、前記水
溶性重合性モノマーの水溶液に対して50〜500%の
範囲とするのが好ましい。
【0014】本発明において、前記水溶性重合性モノマ
ーを重合させる際に用いる分散剤は、ヘミアセタール結
合の水素原子が疎水性基で置換された構造を有するグリ
コシド化合物(以下、「グリコシド化合物A」と称す)
である。前記グリコシド化合物Aは、下記の糖からその
ヘミアセタール結合の水素原子を疎水性基で置換するこ
とにより誘導される化合物である。リボース、アラビノ
ース、キシロース、リキソース、リブロース等のペント
ース類;アロース、アルトロース、グルコース、マンノ
ース、グロース、イドース、ガラクトース、タロース、
フルクトース等のヘキソース類等の単糖類及びこれらの
縮合体;マルトース、イソマルトース、イソマルトトリ
オース、シクロデキストリン等のマルトオリゴ糖、セロ
ビオース等のセロオリゴ糖;ガラクトオリゴ糖、マンノ
オリゴ糖、フルクトオリゴ糖、ショ糖、乳糖等のオリゴ
糖等。
【0015】前記疎水性基としては、炭素数6以上、好
ましくは22以下のアルキル基、アルケニル基、アルキ
ルアリール基、ポリオキシアルキレンアルキル基若しく
はアルキルフェニル基、又はアシロキシ若しくはアルコ
キシの炭素数が6以上で、好ましくは22以下のアシロ
キシヒドロキシプロピル基、アルコキシヒドロキシプロ
ピル基等を好ましく挙げることができ、具体的には、例
えば、オクチル基、デシル基、ドデシル基、オクタデシ
ル基、オクタデセニル基、3−オクタデカノイル−2−
ヒドロキシプロピル基などが挙げられる。
【0016】前記グリコシド化合物Aとしては、特に特
定はしないが、下記一般式〔化4〕(前記一般式〔化
1〕と同じ)で表される化合物等を好ましく用いること
ができる。
【0017】
【化4】
【0018】尚、前記一般式〔化4〕において、R
1 は、炭素数6以上22以下のアルキル基、アルケニル
基若しくはアルキルフェニル基、又は炭素数9〜25の
ヒドロキシ−アシロキシプロピル基であり、Xは0であ
るのが好ましい。
【0019】前記一般式〔化4〕で表される化合物とし
ては、例えば、下記一般式〔化5〕(前記一般式〔化
2〕と同じ)で表される化合物、あるいは更に前記一般
式〔化4〕において、G中の水酸基の水素原子が下記一
般式〔化6〕〜〔化12〕で表される官能基により置換
されてなる、アルキルグルコシド、アルキルポリグルコ
シド若しくはその誘導体等が、好ましく挙げられる。
尚、前記一般式〔化5〕で表される化合物の中でも、特
にR3 の炭素数が8以上18以下である化合物が好まし
い。具体的には、ドデシルグルコシド、デシルグルコシ
ド、テトラデシルグルコシド、6−ポリオキシプロピレ
ンドデシルグルコシド、オクチルグルコシド、3−オク
タデカノイルオキシ−2−ヒドロキシプロピルグルコシ
ド、ドデシルガラクトシド、ドデシルフルクトシド等が
挙げられる。
【0020】
【化5】
【0021】
【化6】
【0022】
【化7】
【0023】
【化8】
【0024】
【化9】
【0025】
【化10】
【0026】
【化11】
【0027】
【化12】
【0028】また、前記一般式〔化4〕で表される化合
物としては、下記一般式〔化13〕(前記一般式〔化
3〕と同じ)で表される化合物も、好ましく挙げること
ができる。
【0029】
【化13】 更に、前記一般式〔化13〕で表される化合物の中で
も、R4 の炭素数が8以上18以下であって、オキシエ
チレン基、オキシプロピレン基、グリセリン基の重合度
が0〜4のものが特に好ましい。
【0030】前記グリコシド化合物Aは、1種のみで用
いても十分効果があるが、2種以上混合して用いること
もできる。前記グリコシド化合物Aの使用量は、少量で
も効果が発揮され、前記水溶性重合性モノマーに対して
好ましくは0.01%〜20%、更に好ましくは0.0
2〜10%である。0.01%未満の場合には効果が発
現し難く、20%を超えて用いても経済的に不利益であ
るので好ましくない。
【0031】前記疎水性有機溶媒と水溶性重合性モノマ
ーの水溶液とを用いて、前記水溶性重合性モノマーを重
合させる方法としては、下記〜に示す方法等を挙げ
ることができる。 水溶性重合性モノマーの水溶液と疎水性有機溶媒とを
一括に混合し、その後重合させる方法(一括重合法) 水溶性重合性モノマーの水溶液を疎水性有機溶媒の中
に滴下しながら逐次重合させる方法(逐次重合法) 水溶性重合性モノマーの水溶液を予め一部の疎水性有
機溶媒と混合又は分散して得られる混合溶液を、疎水性
有機溶媒の中に滴下しながら重合する方法(前分散法) 前記〜を併用した方法。
【0032】また、前記重合に際し、分散剤としてグリ
コシド化合物Aを存在させる方法としては、下記(1)
〜(4)に示す方法等を挙げることができる。 (1)グリコシド化合物Aを、予め疎水性有機溶媒に分
散させる方法。 (2)グリコシド化合物Aを、予め水溶性重合性モノマ
ーの水溶液に溶解若しくは分散させる方法。 (3)上記重合を行いながら、徐々にグリコシド化合物
Aを添加する方法。 (4)前記(1)〜(3)を併用した方法。
【0033】前記重合に際しては、重合開始剤を用いる
のが好ましく、該重合開始剤としては、水溶性ラジカル
開始剤であれば特に限定されるものではないが、例え
ば、メチルエチルケトンパーオキシド、メチルイソブチ
ルケトンパーオキシド等のケトンパーオキシド、ジ−t
−ブチルパーオキシド、t−ブチルクミルパーオキシド
等のジアルキルパーオキシド、t−ブチルパーオキシア
セテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−
ブチルパーオキシピバレート等のアルキルパーオキシエ
ステル、過酸化水素、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニ
ウム等の過硫酸塩、過塩素酸カリウム、過塩素酸ナトリ
ウム等の過塩素酸塩、塩素酸カリ、臭素酸カリ等のハロ
ゲン酸塩、2−(カルバモイルアゾ)−イソブチロニト
リル、2,2−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブ
チルアミジン)ジヒドロクロリド、2,2’−アゾビス
(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロリド、2,2’
−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチルアミジ
ン)、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタノイック
アシド)、アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−ア
ゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)、(1−フェニルエチル)アゾジフェニルメタン、
ジメチル−2,2’─アゾビスイソブチレート、2,
2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,
1’−アゾビス(1−シクロ−ヘキサンカルボニトリ
ル)、2,2’−アゾビス(2,4,4’−トリメチル
ペンタン)、2−フェニルアゾ−2,4−ジメチル−4
−メトキシバレロニトリル、2,2’−アゾビス(2−
メチルプロパン)、等のアゾ化合物等を挙げることがで
き、一種又は2種以上の混合物として用いることができ
る。
【0034】前記重合開始剤の使用量は、前記水溶性重
合性モノマーに対して、通常0.01〜10%、好まし
くは0.02〜5%である。重合開始剤の添加方法は、
特に制限されないが、前記重合性水溶性モノマーの水溶
液に予め添加するのが好ましい。前記重合における重合
温度は、通常20〜150℃、好ましくは40〜100
℃の範囲が適当である。150℃を超えると架橋が極度
に高まるために重合体の吸水能が低下し、20℃未満の
場合には、重合速度が極端に低下するので好ましくな
い。
【0035】なお、本発明においては、重合性モノマー
としては、前述の水溶性重合性モノマーのみを用いて単
独重合あるいは共重合することが好ましいが、前記水溶
性重合性モノマーと共重合し得る水不溶性モノマー、例
えば、炭素数1〜22のアルキル基と、アクリル酸、メ
タクリル酸、マレイン酸、フマール酸等の不飽和カルボ
ン酸とのエステルモノマー等を全モノマーの50%以下
の量で併用することもできる。また、前記疎水性溶媒以
外に疎水性溶媒の使用量を超えない範囲で両親媒性の溶
剤を加えることもできる。両親媒性の溶剤としては、メ
タノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノー
ル等のアルコール類、アセトン等のケトン類、ジエチル
エーテル、ジプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、
ジオキサン等のエーテル類等が挙げられる。更に、前記
グルコース基を有する界面活性剤以外に、他の非イオン
性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性イオン性界
面活性剤、陰イオン性界面活性剤、高分子型分散剤等
を、前記グルコース基を有する界面活性剤100重量部
に対し好ましくは100重量部以下の使用量で併用する
こともできる。
【0036】本発明においては、重合前、重合時、重合
後のいずれかにて公知の架橋剤を添加することができ
る。前記架橋剤としては、例えば、N,N−ジアリル
(メタ)アクリルアミド、ジアリルアミン、ジアリルフ
タレート、ジアリルマレート、ジアリルテレフタレー
ト、トリアリルシアヌレート、トリアリルフォスフェー
ト等のポリアリル化合物、ジビニルベンゼン、N,N−
メチレンビスアクリルアミド、エチレングリコールジア
クリレート、エチレングリコールジメタクリレート、グ
リセリントリメタクリレート等のポリビニル化合物、エ
チレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレン
グリコールジグリシジルエーテル、ポリグリセリンポリ
グリシジルエーテル等のポリグリシジルエーテル、エピ
クロルヒドリン、α−メチルクロルヒドリン等のハロエ
ポキシ化合物、グルタールアルデヒド、グリオキザール
等のポリアルデヒド、グリセリン等のポリオール、エチ
レンジアミン等のポリアミン、2−ヒドロキシエチルメ
タクリレート等のヒドロキシビニル化合物、またはカル
シウム、マグネシウム、亜鉛及びアルミニウム等の多価
イオンを生じる無機塩又は有機金属塩等を挙げることが
できる。また、フェノールポリオキシエチレングリシジ
ルエーテル等のモノグリシジル化合物を改質剤として用
いることもできる。上記架橋剤または改質剤の使用量
は、最終生成物のポリマーの所望の性状に従い任意の量
とすることができるが、通常生成するポリマーに対して
0.01〜10%の範囲になる様にすることが好まし
い。
【0037】以上のようにして製造したポリマーは、重
合後直接又は溶媒をデカンテーションや遠心分離により
除去した後に、減圧乾燥機、流動乾燥機等の手段を用い
て乾燥することにより不定形重合体粒子として得ること
ができる。また得られた粒子は、必要に応じて粉砕、造
粒処理を施す等することにより、所望の粒径にすること
も可能である。
【0038】
【作用】一般に、ソルビタンエステルやショ糖エステル
など非イオン性界面活性剤は、水溶性モノマーの懸濁重
合に使用されて、球状の重合体が安定に製造できること
が良く知られている。本発明において、なぜ不定形重合
体が得られるのか、そのメカニズムの詳細は明らかでな
いが、前記グリコシド化合物Aが適度に分散粒子の形状
を幾分不安定化し、更に分散粒子が凝集しないように適
度に安定化することによる、分散粒子の形状の不安定性
と各分散粒子間の安定性の微妙なバランスを保っている
からと考えられる。
【0039】
【実施例】以下に、実施例及び比較例により本発明を更
に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。なお、実施例及び比較例で行なった試験方法
は、次の通りである。
【0040】〔平衡膨潤吸水量の測定法〕ポリマー1g
を大過剰の生理食塩水(0.9%食塩水)中に分散し
て、該ポリマーをその吸水量が平衡状態になるまで膨潤
させた後、生理食塩水を80メッシュの金網で濾過し、
得られた膨潤ポリマーの重量(W)を測定し、この値を
吸水前のポリマー重量Wo で除して得られる値、即ち、
W/Wo の値を平衡膨潤吸水量(g/g)とした。
【0041】〔吸水速度を表わす吸水量の測定法〕DW
法を実施する装置として一般的に知られている図1に示
す装置(Demand Wettability Tester) を用い、図1に示
す如く、生理食塩水Wの液面を等水位にセットしたポリ
マー散布台2(70mmφ、No. 2濾紙をガラスフィルタ
ーNo. 1に置いた台)上に、ポリマーPを0.3g散布
し、ポリマーを散布した時点の吸水量を0とし、30秒
後の吸水量(この吸水量は、生理食塩水Wの水位の低下
量を示すビュレットの目盛で測定される)を測定し、こ
の値を吸水速度を表わす吸水量(ml)とした。
【0042】〔生理食塩水の通液速度の測定法〕図2に
示す装置10(内径25.6mm、長さ約500mm(円筒
部分)のコック付きガラス円筒フィルター)にポリマー
0.5gを充填し、過剰の生理食塩水を用い、ポリマー
を平衡膨潤させ、液面を下部より200mlのところに合
わせてコックをし、膨潤したポリマーPが図示の如く充
分に沈降したことを確かめてコックを開き、生理食塩水
Wが図に示す2本の標線L(下部より150mlの地
点)、M(下部より100mlの地点)間(液量50ml)
を通過する時間を測定し、標線間の液量(ml)を測定時
間(min )で除して通液速度(ml/min )とした。
【0043】〔平均粒径の算出方法〕ポリマー100g
をJISフルイを用いて分級し、各フラクションの重量
分率より平均粒径を求めた。
【0044】
【実施例1】アクリル酸72.1gを18.0gの水で
希釈し、冷却しつつ30wt%水酸化ナトリウム水溶液9
8.9gで中和した後、5.2wt%過硫酸カリウム5.
6gを加えて均一溶液とし、モノマー/開始剤水溶液を
作った。別に、還流冷却管、滴下漏斗、攪拌棒、及び窒
素導入管を備えた500mlのフラスコにシクロヘキサン
283mlを取り、ドデシルグルコシド(糖縮合度:1.
25)1.8gを加えて攪拌(300rpm)・分散さ
せ、フラスコを窒素置換した後、75℃に昇温した。こ
れに前述のモノマー/開始剤水溶液を30分間に渡り滴
下し、滴下完了後、75℃で1.5時間、さらに80℃
で4時間攪拌・重合させた。重合終了後、生成物を分別
し、減圧下に乾燥することにより、88.4gのアクリ
ル酸(ナトリウム)重合体を得た。得られた重合体は、
平均粒径:650μmの歪な形状をした顆粒状粒子で、
嵩密度は0.30g/mlであった。また、前記重合体粒
子表面は、数〜20μmの不定形粒子が互いに融着した
ような構造をしており、表面の凹凸が極めて著しいもの
であった。
【0045】
【実施例2】アクリルアミド71.1gを150gの水
に溶解した後、2.8wt%2,2’−アゾビス(2−ア
ミジノプロパン)ジヒドロクロリド水溶液10.7gを
加えて均一溶液とし、モノマー/開始剤水溶液を作っ
た。その他は、溶媒としてシクロヘキサンの代わりにn
−ヘキサンを用いた以外は、実施例1と同様にして、6
9gのアクリルアミド重合体を得た。得られた重合体
は、平均粒径:1300μmの歪な形状をした顆粒状粒
子で、嵩密度は0.45g/mlであった。また、前記重
合体粒子表面は、数〜20μmの不定形粒子が互いに融
着したような構造をしており、表面の凹凸が極めて著し
いものであった。
【0046】
【実施例3】アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸
ナトリウム106.6gを150gの水に溶解した後、
2.8wt%2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパ
ン)ジヒドロクロリド水溶液10.7gを加えて均一溶
液とし、モノマー/開始剤水溶液を作った。その他は、
実施例1と同様にして、95gのアクリルアミドメチル
プロパンスルホン酸ナトリウム重合体を得た。得られた
重合体は、平均粒径:1000μmの歪な形状をした顆
粒状粒子で、嵩密度は0.52g/mlであった。また、
前記重合体粒子表面は、数〜20μmの不定形粒子が互
いに融着したような構造をしており、表面の凹凸が極め
て著しいものであった。
【0047】
【実施例4】アクリル酸72.1gを18.0gの水で
希釈し、冷却しつつ30wt%水酸化ナトリウム水溶液9
8.9gで中和した後、2.8wt%過硫酸カリウム水溶
液10.7g、エポキシ系二官能性架橋剤(エチレング
リコールジグリシジルエーテル)0.058gを加えて
均一溶液とし、モノマー/開始剤水溶液を作った。別
に、還流冷却管、滴下漏斗、攪拌棒、及び窒素導入管を
備えた500mlのフラスコにシクロヘキサン283mlを
取り、ドデシルグルコシド(糖縮合度:1.25)1.
8gを加えて攪拌(300rpm)・分散させ、フラス
コを窒素置換した後、75℃に昇温した。これに前述の
アクリル酸(ナトリウム)モノマー水溶液を30分間に
渡り滴下し、滴下完了後、75℃で1.5時間、さらに
80℃で4時間攪拌・重合した。重合終了後、生成物を
分別し、減圧下に乾燥することにより、88.4gのア
クリル酸(ナトリウム)重合体を得た。得られた重合体
は、平均粒径:680μmの歪な形状をした顆粒状粒子
で、嵩密度は0.32g/mlであった。前記重合体粒子
表面は、数〜20μmの不定形粒子が互いに融着したよ
うな構造をしており、表面の凹凸が極めて著しいもので
あった。得られた重合体について、平衡膨潤吸水量、吸
水速度を表す吸水量及び生理食塩水の通液速度の測定を
行った。その結果を表1に示す。
【0048】
【実施例5】アクリル酸36.1gを16.0gの水で
希釈し、冷却しつつ30wt%水酸化ナトリウム水溶液5
3.0gで中和した後、40wt%アクリルアミドメチル
プロパンスルホン酸ナトリウム水溶液101.3gを加
え、更に2.8wt%過硫酸カリウム水溶液10.7gを
加えて均一溶液とし、モノマー/開始剤水溶液を作っ
た。その他は、実施例4と同様にして、93.5gのア
クリル酸ナトリウム−アクリルアミドメチルプロパンス
ルホン酸ナトリウム共重合体を得た。得られた重合体
は、平均粒径:550μmの歪な形状をした顆粒状粒子
で、嵩密度は0.45g/mlであった。得られた重合体
について、実施例4と同様の測定を行った。その結果を
表1に示す。
【0049】
【実施例6】分散剤としてドデシルグルコシド(糖縮合
度:1.25)の代わりにデシルグルコシド(糖縮合
度:1.17)を用いた他は、実施例4と同様にして、
表面の凹凸が著しく、歪な形状をした顆粒状粒子を得
た。平均粒径:850μm、嵩密度は0.54g/mlで
あった。得られた重合体について、実施例4と同様の測
定を行った。その結果を表1に示す。
【0050】
【実施例7】分散剤としてドデシルグルコシド(糖縮合
度:1.25)の代わりにテトラデシルグルコシド(糖
縮合度:1.28)を用いた他は、実施例4と同様にし
て、表面の凹凸が著しく、歪な形状をした顆粒状粒子を
得た。平均粒径:710μm、嵩密度は0.45g/ml
であった。得られた重合体について、実施例4と同様の
測定を行った。その結果を表1に示す。
【0051】
【実施例8】分散剤としてドデシルグルコシド(糖縮合
度:1.25)0.9gに加えて、テトラデシルグルコ
シド(糖縮合度:1.28)0.9gを用いた他は、実
施例4と同様にして、表面の凹凸が著しく、歪な形状を
した顆粒状粒子を得た。平均粒径:800μm、嵩密度
は0.47g/mlであった。得られた重合体について、
実施例4と同様の測定を行った。その結果を表1に示
す。
【0052】
【実施例9】分散剤としてドデシルグルコシド(糖縮合
度:1.25)の代わりに、ヘキサデシルグルコシド
(糖縮合度:2.5)を用いた他は、実施例4と同様に
して、表面の凹凸が著しく、歪な形状をした顆粒状粒子
を得た。平均粒径:800μm、嵩密度は0.47g/
mlであった。得られた重合体について、実施例4と同様
の測定を行った。その結果を表1に示す。
【0053】
【実施例10】分散剤としてドデシルグルコシド(糖縮
合度:1.25)の代わりに6−ポリオキシプロピレン
ドデシルグルコシド(糖縮合度:1.3、ポリプロピレ
ンオキシド付加量:3当量)を用いた他は、実施例4と
同様にして、表面の凹凸が著しく、歪な形状をした顆粒
状粒子を得た。平均粒径:850μm、嵩密度は0.4
5g/mlであった。得られた重合体について、実施例4
と同様の測定を行った。その結果を表1に示す。
【0054】
【実施例11】分散剤としてドデシルグルコシド(糖縮
合度:1.25)の代わりにドデシルグルコシド(糖縮
合度:1.6)を用いた他は、実施例4と同様にして、
表面の凹凸が著しく、歪な形状をした顆粒状粒子を得
た。平均粒径:950μm、嵩密度は0.50g/mlで
あった。得られた重合体について、実施例4と同様の測
定を行った。その結果を表1に示す。
【0055】
【実施例12】アクリル酸72.1gを18.0gの水
で希釈し、冷却しつつ30wt%水酸化ナトリウム水溶液
98.9gで中和した後、2.8wt%過硫酸カリウム水
溶液10.7gを加えて均一溶液とした。別に、還流冷
却管、滴下漏斗、攪拌棒、及び窒素導入管を備えた50
0mlのフラスコにシクロヘキサン283mlを取り、ドデ
シルグルコシド(糖縮合度:1.25)1.8gを加え
て攪拌(300rpm)・分散させ、フラスコを窒素置
換した後、75℃に昇温した。これに前述のアクリル酸
(ナトリウム)モノマー水溶液を30分間で滴下し、滴
下完了後、75℃で1.5時間、さらに80℃で4時間
攪拌・重合した。このとき、シクロヘキサンと水との共
沸還流液から水だけを系外に除去し続け、アクリル酸
(ナトリウム)重合体ゲルの含水率が30wt%に達した
時点で、エポキシ系二官能性架橋剤(エチレングリコー
ルジグリシジルエーテル)0.18gを添加して30分
間反応させた後、生成物を分別し、減圧下に乾燥するこ
とにより、88.0gの部分架橋アクリル酸(ナトリウ
ム)重合体を得た。得られた重合体は、平均粒径:75
0μmの歪な形状をした顆粒状粒子で、嵩密度は0.3
2g/mlであった。得られた重合体について、実施例4
と同様の測定を行った。その結果を表1に示す。
【0056】
【実施例13】アクリル酸30.0gを7.5gの水で
希釈し、冷却しつつ30wt%水酸化ナトリウム水溶液4
1.2gで中和した後、5.2wt%過硫酸カリウム水溶
液2.2g、エポキシ系ニ官能性架橋剤(エチレングリ
コールジグリシジルエーテル)0.030g、シュガー
エステル(三菱化成食品社製、商品名「リョウトウシュ
ガーエステルS−570」)0.75g、シクロヘキサ
ン130mlを加えて撹拌し窒素置換をしてモノマー水溶
液(W/Oエマルション)を調製した。別に、還流冷却
管、滴下漏斗、撹拌棒、及び窒素導入管を備えた500
mlのフラスコにシクロヘキサン170mlを取り、オクチ
ルグルコシド(糖縮合度:1.35)0.75gを加え
て撹拌(300rpm)・分散させ、フラスコを窒素置
換した後、75℃に昇温した。これに前述のモノマー水
溶液を30分間に渡り滴下し、滴下完了後、75℃で
1.5時間、さらに80℃で4時間撹拌・重合した。重
合終了後、生成物を分別し、減圧下に乾燥することによ
り、36.5gのアクリル酸(ナトリウム)重合体を得
た。得られた重合体は、平均粒径:620μmの歪な形
状をした顆粒状粒子で、嵩密度は0.45g/mlであっ
た。また、得られた重合体粒子表面は、数〜20μmの
不定形粒子が互いに融着したような構造をしており、表
面の凹凸が極めて著しいものであった。得られた重合体
について、実施例4と同様の測定を行った。その結果を
表1に示す。
【0057】
【実施例14】分散剤としてドデシルグルコシド(糖縮
合度:1.25)の代わりに3−オクタデカノイルオキ
シ−2−ヒドロキシプロピルグルコシド(糖縮合度:
1.27)を用いた他は、実施例4と同様にして、表面
の凹凸が著しく、歪な形状をした顆粒状粒子を得た。平
均粒径:930μm、嵩密度は0.53g/mlであっ
た。得られた重合体について、実施例4と同様の測定を
行った。その結果を表1に示す。
【0058】
【比較例1】分散剤としてドデシルグルコシド(糖縮合
度:1.25)の代わりにエチルセルロース0.9gを
用いた他は、実施例4と同様にしてアクリル酸(ナトリ
ウム)重合体を得た。得られたアクリル酸(ナトリウ
ム)重合体は、粒径が330μmの真球状の粒子で、嵩
密度は0.94g/mlであった。得られた重合体につい
て、実施例4と同様の測定を行った。その結果を表1に
示す。
【0059】
【比較例2】分散剤としてドデシルグルコシド(糖縮合
度:1.25)の代わりにソルビタンモノステアレート
(花王社製、商品名、「レオドール SP−S10」)
2.9gを用いた他は、実施例4と同様にしてアクリル
酸(ナトリウム)重合体を得た。得られたアクリル酸
(ナトリウム)重合体は、平均粒径が50μmの真球状
の粒子とそれらが互いに凝集した平均粒径590μmの
二次粒子との混合物で、嵩密度は0.65g/mlであっ
た。得られた凝集体を、生理食塩水に投入したところ二
次粒子の一部は簡単に一次粒子単独に戻った。得られた
重合体について、実施例4と同様の測定を行った。その
結果を表1に示す。
【0060】
【比較例3】分散剤としてドデシルグルコシド(糖縮合
度:1.25)の代わりにポリオキシエチレンソルビタ
ンモノステアレート(花王社製、商品名「レオドールT
W−S106」)1.8gを用いた他は、実施例4と同
様にしてアクリル酸(ナトリウム)重合体を得た。得ら
れたアクリル酸(ナトリウム)重合体は、粒径が3〜3
0mmの金平糖状の粒子であり、また嵩密度は0.68g
/mlであった。得られた重合体について、実施例4と同
様の測定を行った。その結果を表1に示す。
【0061】
【比較例4】分散剤としてドデシルグルコシド(糖縮合
度:1.25)の代わりにシュガーエステル(三菱化成
食品社製、商品名、「リョウトウシュガーエステルS−
1170」)1.8gを用いた他は、実施例4と同様に
してアクリル酸(ナトリウム)重合体を得た。得られた
アクリル酸(ナトリウム)重合体は、平均粒径が13μ
mの真球状の粒子で、嵩密度は0.59g/mlであっ
た。得られた重合体について、実施例4と同様の測定を
行った。その結果を表1に示す。
【0062】
【比較例5】分散剤としてドデシルグルコシド(糖縮合
度:1.25)の代わりにエチルセルロース0.9gを
用いた他は、実施例12と同様にしてアクリル酸(ナト
リウム)重合体を得た。得られたアクリル酸(ナトリウ
ム)重合体は、平均粒径が350μmの真球状の粒子
で、嵩密度は0.93g/mlであった。得られた重合体
について、実施例4と同様の測定を行った。その結果を
表1に示す。
【0063】
【表1】
【0064】
【発明の効果】本発明によれば、特定のグリコシド化合
物の存在下にて、水溶性重合性モノマーの重合を行うこ
とにより、見掛け比重が小さく、初期吸水速度等の吸水
性、通気性、通液性に優れ、且つ吸水後のゲル強度にも
優れる吸水性樹脂として有用な不定形重合体粒子を、簡
便な操作で、生産性に優れ、且つ量産化可能に製造する
ことができる。従って、本発明の製造方法によって得ら
れる不定形重合体は、特に吸水性が良いので人体に接す
るような衛生材料、例えば、生理用ナプキン、紙おむ
つ、成人用シーツ、タンポン、衛生綿等に用いられる吸
水性ポリマーとして有用である。また、長時間使用して
もゲル構造が劣化し難く、更には弾力性に富むので、種
々の園芸用の保水剤、土壌建築用の止水剤として使用可
能であり、また形状、弾力性、吸水性、通気性の重要視
される化粧品への応用も期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例及び比較例で使用した吸水速度を表す吸
水量の測定装置を示す概略図である。
【図2】実施例及び比較例で使用した生理食塩水の通液
速度の測定装置を示す概略図である。
【符号の説明】
W 生理食塩水 P ポリマー 1 ポリマーの吸水速度を表す吸水量の測定装置 10 生理食塩水の通液速度の測定装置 2 ポリマー散布台 3 ビュレット M,L 標線

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合に不活性な疎水性有機溶媒と水溶性
    重合性モノマーの水溶液とを用いて、該水溶性重合性モ
    ノマーを重合させるに際し、分散剤としてヘミアセター
    ル結合の水素原子が疎水性基で置換された構造を有する
    グリコシド化合物を存在させることを特徴とする不定形
    重合体粒子の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記グリコシド化合物が下記一般式〔化
    1〕で表される化合物である請求項1記載の不定形重合
    体粒子の製造方法。 【化1】
  3. 【請求項3】 前記グリコシド化合物が下記一般式〔化
    2〕で表される化合物であることを特徴とする請求項2
    記載の不定形重合体粒子の製造方法。 【化2】
  4. 【請求項4】 前記グリコシド化合物が下記一般式〔化
    3〕で表される化合物であることを特徴とする請求項2
    記載の不定形重合体粒子の製造方法。 【化3】
  5. 【請求項5】 前記水溶性重合性モノマーが、オレフィ
    ン系不飽和カルボン酸又はそのアルカリ塩である請求項
    1〜4の何れかに記載の不定形重合体粒子の製造方法。
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