JP2980999B2 - 紫外線吸収剤、フッ素樹脂用添加剤、およびフッ素樹脂組成物 - Google Patents
紫外線吸収剤、フッ素樹脂用添加剤、およびフッ素樹脂組成物Info
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- JP2980999B2 JP2980999B2 JP3075681A JP7568191A JP2980999B2 JP 2980999 B2 JP2980999 B2 JP 2980999B2 JP 3075681 A JP3075681 A JP 3075681A JP 7568191 A JP7568191 A JP 7568191A JP 2980999 B2 JP2980999 B2 JP 2980999B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紫外線吸収剤、フッ素
樹脂用添加剤、およびフッ素樹脂組成物に関する。
樹脂用添加剤、およびフッ素樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】フッ素系樹脂は、ポリテトラフルオロエ
チレンを代表として、テトラフルオロエチレンとパーフ
ルオロビニルエーテルとの共重合体、テトラフルオロエ
チレンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体、エチ
レンとテトラフルオロエチレンとの共重合体などが知ら
れており、耐熱性、耐薬品性、電気的性質の優れた成形
可能な材料として広範に利用されている。また、耐候性
についても優秀であり、各種物品の保護被覆材として有
効である。
チレンを代表として、テトラフルオロエチレンとパーフ
ルオロビニルエーテルとの共重合体、テトラフルオロエ
チレンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体、エチ
レンとテトラフルオロエチレンとの共重合体などが知ら
れており、耐熱性、耐薬品性、電気的性質の優れた成形
可能な材料として広範に利用されている。また、耐候性
についても優秀であり、各種物品の保護被覆材として有
効である。
【0003】ところが、フッ素系樹脂は、それ自身紫外
線を吸収する能力がほとんどないため、該樹脂を耐候性
を目的とする保護被覆材として用いる場合、紫外線吸収
剤や紫外線遮蔽剤の添加が必須とされる。しかし、該樹
脂は、その成形可能下限温度が280ないし300℃以
上であり、一方、通常の紫外線吸収剤の沸点あるいは揮
散開始温度は、150〜250℃であるため、加熱成形
時に混合された紫外線吸収剤が多量揮散してしまい、十
分な紫外線吸収能力を発揮することができなかった。ま
た、紫外線吸収剤が該樹脂中に多少入った場合でも、該
樹脂との相溶性が悪く長期間の使用によりブリードアウ
トしてしまい、紫外線吸収能力を発揮することができな
かった。
線を吸収する能力がほとんどないため、該樹脂を耐候性
を目的とする保護被覆材として用いる場合、紫外線吸収
剤や紫外線遮蔽剤の添加が必須とされる。しかし、該樹
脂は、その成形可能下限温度が280ないし300℃以
上であり、一方、通常の紫外線吸収剤の沸点あるいは揮
散開始温度は、150〜250℃であるため、加熱成形
時に混合された紫外線吸収剤が多量揮散してしまい、十
分な紫外線吸収能力を発揮することができなかった。ま
た、紫外線吸収剤が該樹脂中に多少入った場合でも、該
樹脂との相溶性が悪く長期間の使用によりブリードアウ
トしてしまい、紫外線吸収能力を発揮することができな
かった。
【0004】また、ポリフツ化ビニル樹脂は、特公昭3
7−11224号公報に示されるように、潜在溶媒中に
紫外線吸収剤を溶解させ、キャスト成形することによ
り、十分な紫外線吸収能を有する組成物を生成せしめる
ことが可能であることも知られている。しかしながら、
その工程が複雑であること、該組成物の耐薬品性、難燃
性に難点があることなどから用途が限られていた。
7−11224号公報に示されるように、潜在溶媒中に
紫外線吸収剤を溶解させ、キャスト成形することによ
り、十分な紫外線吸収能を有する組成物を生成せしめる
ことが可能であることも知られている。しかしながら、
その工程が複雑であること、該組成物の耐薬品性、難燃
性に難点があることなどから用途が限られていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述のごと
き従来技術の問題点を解消しようとするものであり、フ
ッ素樹脂の加熱成形時に揮散せず、なおかつ長期の使用
においてもブリードアウトせずに紫外線吸収能力を保持
する紫外線吸収剤を提供するものである。
き従来技術の問題点を解消しようとするものであり、フ
ッ素樹脂の加熱成形時に揮散せず、なおかつ長期の使用
においてもブリードアウトせずに紫外線吸収能力を保持
する紫外線吸収剤を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の問題点を
解決すべくなされたものであり、ラジカル反応性二重結
合を有する反応型紫外線吸収性化合物の重合単位(A)
と、ポリフルオロアルキル基の炭素数が4〜21である
ポリフルオロアルキル基またはポリフルオロエーテル基
の炭素数が4〜21であるポリフルオロエーテル基を有
するアクリレートまたはメタクリレート(以下、特定
(メタ)アクリレートともいう。)の重合単位(B)を
含む共重合体であり、重合単位(A)と重合単位(B)
のモル組成比が90対10〜10対90の範囲であり、
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)に
より測定した重量平均分子量が1000〜100000
の範囲であることを特徴とする紫外線吸収性共重合体か
らなる紫外線吸収剤を提供する。
解決すべくなされたものであり、ラジカル反応性二重結
合を有する反応型紫外線吸収性化合物の重合単位(A)
と、ポリフルオロアルキル基の炭素数が4〜21である
ポリフルオロアルキル基またはポリフルオロエーテル基
の炭素数が4〜21であるポリフルオロエーテル基を有
するアクリレートまたはメタクリレート(以下、特定
(メタ)アクリレートともいう。)の重合単位(B)を
含む共重合体であり、重合単位(A)と重合単位(B)
のモル組成比が90対10〜10対90の範囲であり、
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)に
より測定した重量平均分子量が1000〜100000
の範囲であることを特徴とする紫外線吸収性共重合体か
らなる紫外線吸収剤を提供する。
【0007】本発明におけるラジカル反応性二重結合を
有する反応型紫外線吸収性化合物としては、つぎの化1
で表されるベンゾフェノン系化合物、化2で表されるフ
ェニルサリシレート系化合物、または化3で表されるベ
ンゾトリアゾール系化合物を基本構造とする化合物が好
ましい。
有する反応型紫外線吸収性化合物としては、つぎの化1
で表されるベンゾフェノン系化合物、化2で表されるフ
ェニルサリシレート系化合物、または化3で表されるベ
ンゾトリアゾール系化合物を基本構造とする化合物が好
ましい。
【0008】
【化1】
【0009】
【化2】
【0010】
【化3】
【0011】また、該反応型紫外線吸収性化合物は、上
記基本構造の他にラジカル反応性二重結合を有する。ラ
ジカル反応性二重結合を有する基としては、ビニル基、
アリル基、アクリロイル基、メタアクリロイル基などが
ある。後述する特定(メタ)アクリレートとの共重合性
から、ラジカル反応性二重結合を有する基としては、ア
クリロイル基またはメタアクリロイル基が好ましい。具
体的には、化4、化5、または化6に表される化合物な
どが採用される。
記基本構造の他にラジカル反応性二重結合を有する。ラ
ジカル反応性二重結合を有する基としては、ビニル基、
アリル基、アクリロイル基、メタアクリロイル基などが
ある。後述する特定(メタ)アクリレートとの共重合性
から、ラジカル反応性二重結合を有する基としては、ア
クリロイル基またはメタアクリロイル基が好ましい。具
体的には、化4、化5、または化6に表される化合物な
どが採用される。
【0012】
【化4】
【0013】
【化5】
【0014】
【化6】
【0015】ただし、化4、化5、化6において、R
1 、R2 は、それぞれ独立に、水素原子、水酸基、アル
キル基、アルコキシ基、アリール基、ハロゲン原子、ア
ラルキル基、カルボキシル基、アミノ基、アクリロイル
基含有基、またはメタクリロイル基含有基であり、R
1 、R2 の少なくとも一方がアクリロイル基含有基また
はメタクリロイル基含有基である。R3 はアクリロイル
基含有基またはメタクリロイル基含有基である。R4 は
ハロゲン原子または水素原子である。R5 は水素原子、
アルキル基、アルコキシ基、アルキルスルホニル基、ス
ルホニル基、カルボンキシル基、ハロゲン原子、アクリ
ロイル基含有基、またはメタクリロイル基含有基であ
る。R6 、R8 は、それぞれ独立に、水素原子、アルキ
ル基、アルコキシ基、アラルキル基、ハロゲンアリール
基、またはシクロアルキル基である。R7 は水素原子、
水酸基、アルコキシ基、アルキル基、またはアクリロイ
ル基含有基またはメタクリロイル基含有基である。
1 、R2 は、それぞれ独立に、水素原子、水酸基、アル
キル基、アルコキシ基、アリール基、ハロゲン原子、ア
ラルキル基、カルボキシル基、アミノ基、アクリロイル
基含有基、またはメタクリロイル基含有基であり、R
1 、R2 の少なくとも一方がアクリロイル基含有基また
はメタクリロイル基含有基である。R3 はアクリロイル
基含有基またはメタクリロイル基含有基である。R4 は
ハロゲン原子または水素原子である。R5 は水素原子、
アルキル基、アルコキシ基、アルキルスルホニル基、ス
ルホニル基、カルボンキシル基、ハロゲン原子、アクリ
ロイル基含有基、またはメタクリロイル基含有基であ
る。R6 、R8 は、それぞれ独立に、水素原子、アルキ
ル基、アルコキシ基、アラルキル基、ハロゲンアリール
基、またはシクロアルキル基である。R7 は水素原子、
水酸基、アルコキシ基、アルキル基、またはアクリロイ
ル基含有基またはメタクリロイル基含有基である。
【0016】また、本発明におけるラジカル反応性二重
結合を有する反応型紫外線吸収性化合物は、水酸基(上
述の基本構造における水酸基を除く)またはアミノ基を
有するベンゾフェノン系化合物、フェニルサリシレート
系化合物、またはベンゾトリアゾール系化合物と、アク
リル酸またはメタクリル酸とを反応せしめてアクリロイ
ル基あるいはメタクリロイル基を導入する方法、スルホ
ン酸基あるいはカルボン酸基を有するベンゾフェノン系
化合物、フェニルサリシレート系化合物、またはベンゾ
トリアゾール系化合物に、ビニルアルコール、アミノア
ルキルアクリレート、またはアミノアルキルメタクリレ
ートを反応せしめてラジカル反応性二重結合を導入する
方法、により合成できる。
結合を有する反応型紫外線吸収性化合物は、水酸基(上
述の基本構造における水酸基を除く)またはアミノ基を
有するベンゾフェノン系化合物、フェニルサリシレート
系化合物、またはベンゾトリアゾール系化合物と、アク
リル酸またはメタクリル酸とを反応せしめてアクリロイ
ル基あるいはメタクリロイル基を導入する方法、スルホ
ン酸基あるいはカルボン酸基を有するベンゾフェノン系
化合物、フェニルサリシレート系化合物、またはベンゾ
トリアゾール系化合物に、ビニルアルコール、アミノア
ルキルアクリレート、またはアミノアルキルメタクリレ
ートを反応せしめてラジカル反応性二重結合を導入する
方法、により合成できる。
【0017】本発明において、重合単位(B)は、前記
特定(メタ)アクリレートの重合単位である。
特定(メタ)アクリレートの重合単位である。
【0018】ポリフルオロアルキル基またはポリフルオ
ロエーテル基の炭素数のあまりに少ないものはフッ素樹
脂などとの相溶性が充分に得られないことがあり好まし
くない。また、炭素数が大きいものは重合反応性が大き
くなり好ましくない。
ロエーテル基の炭素数のあまりに少ないものはフッ素樹
脂などとの相溶性が充分に得られないことがあり好まし
くない。また、炭素数が大きいものは重合反応性が大き
くなり好ましくない。
【0019】具体的な特定(メタ)アクリレートとして
は、化7に列挙される化合物などが例示され、これらは
前述のラジカル反応性二重結合を有する反応型紫外線吸
収性化合物との共重合性の面から好ましい。
は、化7に列挙される化合物などが例示され、これらは
前述のラジカル反応性二重結合を有する反応型紫外線吸
収性化合物との共重合性の面から好ましい。
【0020】
【化7】CH2=C(CH3)COOCH2(CF2)4CF3 CH2=C(CH3)COOCH2CH2(CF2)6CF3 CH2=CHCOO(CF2)6CF3 CH2=CHCOOCH2CH2(CF2)7CF3 CH2=CHCOOCH2CH2(CF2)5CF(CF3)2 CH2=C(CH3)COOCH(OCOCH3)CH2(CF2)6CF(CF3)2 CH2=CHCOOCH2CH(OH)CH2(CF2)6CF(CF3)2 CH2=CHCOOCH2CH2(CF2)8CF3 CH2=C(CH3)COOCH2CH2NHCO(CF2)8CF3 CH2=CHCOOCH2CH2N(C3H7)SO2(CF2)7CF3 CH2=CHCOOCH2CH2CH2CH2(CF2)7CF3 CH2=C(CH3)COOCH2CH2N(C2H5)SO2(CF2)7CF3 CH2=CHCOOCH2CH2NHCO(CF2)7CF3 CH2=CHCOO(CH2)3(CF2)6CF(CF3)2 CH2=CHCOOCH2(CF2)10H CH2=C(CH3)COOCH2(CF2)10CF2Cl
【0021】ラジカル反応性二重結合を有する反応型紫
外線吸収性化合物と、特定(メタ)アクリレートとの共
重合は、通常の方法、例えば特公昭59−47716号
公報や特開昭58−118882号公報に記載の方法な
どにより行うことができる。
外線吸収性化合物と、特定(メタ)アクリレートとの共
重合は、通常の方法、例えば特公昭59−47716号
公報や特開昭58−118882号公報に記載の方法な
どにより行うことができる。
【0022】また、ラジカル反応性二重結合を有する反
応性紫外線吸収性化合物と、特定(メタ)アクリレート
は、それぞれ1種または2種以上を共重合してもよい。
ラジカル反応性二重結合を有する反応型紫外線吸収性化
合物の重合単位(A)と、特定(メタ)アクリレートの
重合単位(B)のモル組成比は、90対10〜10対9
0であることが必要である。この割合からはずれると、
フッ素樹脂との相溶性と紫外線吸収性能が両立せず好ま
しくない。
応性紫外線吸収性化合物と、特定(メタ)アクリレート
は、それぞれ1種または2種以上を共重合してもよい。
ラジカル反応性二重結合を有する反応型紫外線吸収性化
合物の重合単位(A)と、特定(メタ)アクリレートの
重合単位(B)のモル組成比は、90対10〜10対9
0であることが必要である。この割合からはずれると、
フッ素樹脂との相溶性と紫外線吸収性能が両立せず好ま
しくない。
【0023】また、共重合体中の重合単位(A)と重合
単位(B)の総量の割合が50モル%以上である範囲内
で他の単量体が共重合されていてもよい。他の単量体と
してはアルキルアクリレート、アルキルメタクリレート
などや、ヒドロキシアルキルアクリレート、グリシジル
メタクリレート、アミノアルキルアクリレート、メタク
リル酸などの官能基含有単量体などが例示される。
単位(B)の総量の割合が50モル%以上である範囲内
で他の単量体が共重合されていてもよい。他の単量体と
してはアルキルアクリレート、アルキルメタクリレート
などや、ヒドロキシアルキルアクリレート、グリシジル
メタクリレート、アミノアルキルアクリレート、メタク
リル酸などの官能基含有単量体などが例示される。
【0024】また、本発明における紫外線吸収剤は、G
PCで測定される重量平均分子量が、1000〜100
000である。重量平均分子量のあまりに小さいもの
は、フッ素樹脂との混合時に揮散するおそれがあり好ま
しくない。また大きすぎるものは、均一な混合が難しく
なるため好ましくない。
PCで測定される重量平均分子量が、1000〜100
000である。重量平均分子量のあまりに小さいもの
は、フッ素樹脂との混合時に揮散するおそれがあり好ま
しくない。また大きすぎるものは、均一な混合が難しく
なるため好ましくない。
【0025】本発明の紫外線吸収剤を各種樹脂に添加す
る方法は、通常の樹脂に添加剤を添加する方法により行
うことができる。例えば、樹脂に紫外線吸収剤を適量添
加し、溶融混練する方法などがある。
る方法は、通常の樹脂に添加剤を添加する方法により行
うことができる。例えば、樹脂に紫外線吸収剤を適量添
加し、溶融混練する方法などがある。
【0026】また、本発明の紫外線吸収剤は、ポリフル
オロアルキル基またはポリフルオロエーテル基と、紫外
線吸収性の基本構造を有するため、撥水撥油性と紫外線
吸収性を同時に達成する添加剤または処理剤として使用
することができる。処理剤とするときは、適当な溶剤に
溶解ないしは分散せしめて使用するとよい。
オロアルキル基またはポリフルオロエーテル基と、紫外
線吸収性の基本構造を有するため、撥水撥油性と紫外線
吸収性を同時に達成する添加剤または処理剤として使用
することができる。処理剤とするときは、適当な溶剤に
溶解ないしは分散せしめて使用するとよい。
【0027】さらに、本発明の紫外線吸収剤は、ポリフ
ルオロアルキル基またはポリフルオロエーテル基を有す
るため、塗料に配合した場合に塗膜表面付近に配向する
ことが予測され、少量添加で、充分な紫外線吸収効果を
期待できる。したがって顔料入り塗料や上塗り透明塗料
の添加剤として有用である。
ルオロアルキル基またはポリフルオロエーテル基を有す
るため、塗料に配合した場合に塗膜表面付近に配向する
ことが予測され、少量添加で、充分な紫外線吸収効果を
期待できる。したがって顔料入り塗料や上塗り透明塗料
の添加剤として有用である。
【0028】
【実施例】以下に実施例を示して具体的に説明するが、
かかる実施例により本発明は何ら限定されない。
かかる実施例により本発明は何ら限定されない。
【0029】[実施例1]2-(3'-ヒドロキシ-4'-ベンジ
ル)-フェノキシエチルメタクリレートとパーフルオロア
ルキルエチルアクリレートの共重合体の合成例 撹拌機つきオートクレーブにアセトン100部、化8に
示す 2-(3'- ヒドロキシ- 4'- ベンジル)-フェノキシエ
チルメタクリレート(以下T−17と略記することがあ
る)71部、パーフルオロアルキルエチルアクリレート
(以下FAと略記する)(パーフルオロアルキル基の炭
素数が6〜14で、その炭素数が6個:8個:10個:
12個:14個=1:59:30:8:2(モル比)の
混合物)126部、パーオキシブチルイソブチレート
0.1部を仕込み、窒素でオートクレーブ内を置換し、
撹拌しながらオートクレーブ内を65℃に昇温し、5時
間温度を保ったのち冷却して重合体溶液をとりだした。
ル)-フェノキシエチルメタクリレートとパーフルオロア
ルキルエチルアクリレートの共重合体の合成例 撹拌機つきオートクレーブにアセトン100部、化8に
示す 2-(3'- ヒドロキシ- 4'- ベンジル)-フェノキシエ
チルメタクリレート(以下T−17と略記することがあ
る)71部、パーフルオロアルキルエチルアクリレート
(以下FAと略記する)(パーフルオロアルキル基の炭
素数が6〜14で、その炭素数が6個:8個:10個:
12個:14個=1:59:30:8:2(モル比)の
混合物)126部、パーオキシブチルイソブチレート
0.1部を仕込み、窒素でオートクレーブ内を置換し、
撹拌しながらオートクレーブ内を65℃に昇温し、5時
間温度を保ったのち冷却して重合体溶液をとりだした。
【0030】得られた重合体溶液をその20倍量のメタ
ノールと混合させて重合体を析出させ、ガラスフィルタ
ーにより濾過し、150℃で8時間乾燥させて重合体を
得た。仕込んだモノマーの量と得られたポリマーの量よ
りコンバージョンは81%であった。ジメチルホルムア
ミド(DMF)を溶媒としたGPC測定で重量平均分子
量は約5000であった。フッ素含量分析より共重合体
のT−17/FAのモル比は76.6/23.4であっ
た。
ノールと混合させて重合体を析出させ、ガラスフィルタ
ーにより濾過し、150℃で8時間乾燥させて重合体を
得た。仕込んだモノマーの量と得られたポリマーの量よ
りコンバージョンは81%であった。ジメチルホルムア
ミド(DMF)を溶媒としたGPC測定で重量平均分子
量は約5000であった。フッ素含量分析より共重合体
のT−17/FAのモル比は76.6/23.4であっ
た。
【0031】
【化8】
【0032】[比較例1]2-(3'-ヒドロキシ-4'-ベンジ
ル)-フェノキシエチルメタクリレート重合体の合成例 実施例1でT−17の71部、FA126部のかわりに
T−17の142部を仕込む以外は実施例1と同じ重合
方法、後処理方法を用いてT−17ホモポリマー111
部を合成した。DMFを溶媒としたGPC測定で、重量
平均分子量は約5500であった。
ル)-フェノキシエチルメタクリレート重合体の合成例 実施例1でT−17の71部、FA126部のかわりに
T−17の142部を仕込む以外は実施例1と同じ重合
方法、後処理方法を用いてT−17ホモポリマー111
部を合成した。DMFを溶媒としたGPC測定で、重量
平均分子量は約5500であった。
【0033】[試験例] テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレ
ン、エチレンの含有モル比が、45、24、31であ
り、300℃における容量流速が90mm3 /sec、
融点201℃、熱分解点367℃、酸素指数が76であ
るフッ素樹脂100重量部に、実施例1で得た共重合
体、比較例1で得たポリマー、または2-ヒドロキシ-4-n
- オクトキシベンゾフェノン(表1中には単にUVAと
示す)を5重量部添加混合し、220℃にてフィルムに
押出成形して25μmのフィルムを作成した。このフィ
ルムについて、紫外線吸収剤の相溶性、加工性、紫外線
透過率、およびサンシャインウェザオメータ1000時
間後の紫外線透過率を評価した結果を表1に示す。
ン、エチレンの含有モル比が、45、24、31であ
り、300℃における容量流速が90mm3 /sec、
融点201℃、熱分解点367℃、酸素指数が76であ
るフッ素樹脂100重量部に、実施例1で得た共重合
体、比較例1で得たポリマー、または2-ヒドロキシ-4-n
- オクトキシベンゾフェノン(表1中には単にUVAと
示す)を5重量部添加混合し、220℃にてフィルムに
押出成形して25μmのフィルムを作成した。このフィ
ルムについて、紫外線吸収剤の相溶性、加工性、紫外線
透過率、およびサンシャインウェザオメータ1000時
間後の紫外線透過率を評価した結果を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】
【発明の効果】本発明の紫外線吸収剤は、フッ素樹脂用
添加剤として効果的であり、少量の添加で充分な紫外線
吸収性能を達成することができる。また、長期にわたっ
てその性能の低下がない。さらに、塗料添加剤としても
有用である。
添加剤として効果的であり、少量の添加で充分な紫外線
吸収性能を達成することができる。また、長期にわたっ
てその性能の低下がない。さらに、塗料添加剤としても
有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08F 20/34 C08F 20/34 20/38 20/38 20/58 20/58 20/60 20/60 G03F 7/027 G03F 7/027 7/029 7/029 7/031 7/031 (56)参考文献 特開 昭62−296117(JP,A) 特開 昭58−84843(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09K 3/00 104 C08F 20/00 - 20/70 C08L 33/00 - 33/26
Claims (4)
- 【請求項1】ラジカル反応性二重結合を有する反応型紫
外線吸収性化合物の重合単位(A)と、ポリフルオロア
ルキル基の炭素数が4〜21であるポリフルオロアルキ
ル基またはポリフルオロエーテル基の炭素数が4〜21
であるポリフルオロエーテル基を有するアクリレートま
たはメタクリレートの重合単位(B)を含む共重合体で
あり、重合単位(A)と重合単位(B)のモル組成比が
90対10〜10対90の範囲であり、ゲルパーミエー
ションクロマトグラフィーにより測定した重量平均分子
量が1000〜100000の範囲であることを特徴と
する紫外線吸収性共重合体からなる紫外線吸収剤。 - 【請求項2】ラジカル反応性二重結合を有する反応型紫
外線吸収性化合物が、アクリロイル基もしくはメタクリ
ロイル基を有するベンゾフェノン系化合物、アクリロイ
ル基もしくはメタクリロイル基を有するフェニルサリシ
レート系化合物、またはアクリロイル基もしくはメタク
リロイル基を有するベンゾトリアゾール系化合物である
請求項1に記載の紫外線吸収剤。 - 【請求項3】請求項1または2に記載の紫外線吸収剤か
らなるフッ素樹脂用添加剤。 - 【請求項4】請求項3に記載のフッ素樹脂用添加剤とフ
ッ素樹脂とを含むフッ素樹脂組成物。
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JP3075681A JP2980999B2 (ja) | 1991-03-15 | 1991-03-15 | 紫外線吸収剤、フッ素樹脂用添加剤、およびフッ素樹脂組成物 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP3075681A JP2980999B2 (ja) | 1991-03-15 | 1991-03-15 | 紫外線吸収剤、フッ素樹脂用添加剤、およびフッ素樹脂組成物 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH04288387A JPH04288387A (ja) | 1992-10-13 |
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ID=13583185
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP3075681A Expired - Lifetime JP2980999B2 (ja) | 1991-03-15 | 1991-03-15 | 紫外線吸収剤、フッ素樹脂用添加剤、およびフッ素樹脂組成物 |
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JP (1) | JP2980999B2 (ja) |
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WO2008084831A1 (ja) * | 2007-01-12 | 2008-07-17 | Nidec Corporation | 含フッ素ポリマー、撥油剤、流体軸受装置、スピンドルモータならびにディスク駆動装置 |
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1991
- 1991-03-15 JP JP3075681A patent/JP2980999B2/ja not_active Expired - Lifetime
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