JP2960628B2 - 標識サイロニンハプテン類似体を用いたイムノアッセイ - Google Patents
標識サイロニンハプテン類似体を用いたイムノアッセイInfo
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Description
アッセイに関する。
イは、臨床化学における分析技術として広範な用途が見
出されている。その反応の特異性のために、生物学的流
体中に極めて低濃度で存在する生物学的分析物を定量す
る際に特に有利である。そのような分析物としては(本
明細書中ではリガンドと称する)、例えば、抗体、治療
薬、麻酔薬、酵素、ホルモン、タンパク質等が挙げられ
る。
ン類似体が固定量の適当な抗体との反応を目当てにした
未標識ハプテンとの競合状態に置かれる。結合したまた
は未結合の(即ち遊離の)標識ハプテン類似体のいずれ
かの測定シグナルから、ハプテンの未知濃度を決定する
ことができる。
発色団、蛍光団、安定なラジカル、並びに酵素補因子、
阻害剤およびアロステリックエフェクターが挙げられ
る。
の競合イムノアッセイにおける、標識サイロニンハプテ
ン類似体(以後LDHとも称する)に対する特別な必要
条件としては、1)過剰の固定化抗体によりLDHの少な
くとも60%が結合できること;2)固定化抗体に対するL
DHの親和力が、療法的に適切な濃度範囲において固定
量のLDHと薬剤との競争が起こるようなものであるこ
と;3)LDHを調製するのに用いる工程が数段階のみを
必要とすること;および4)貯蔵条件下でのその酵素標識
の加水分解に対するLDHの安定性、が挙げられる。サ
イロニンハプテン類似体に課せられる必要条件として
は、1)酵素標識との接合後の固定化抗体への該類似体の
近づきやすさ;2)薬剤に対する抗体による標識類似体の
特異的認識;および3)酵素活性に不利な影響を及ぼさな
い条件下での、そのままのまたは酵素もしくは類似体の
活性化後のいずれかでの酵素標識との該薬剤類似体の十
分な反応性、が挙げられる。
号明細書は、活性エステル基を有するサイロキシン(T
4)核を含んで成るハプテンを開示している。課題は、
それらのハプテンが少なくとも60%免疫反応性である標
識ハプテン類似体を提供しないことである。
ノアッセイで使う型の標識; (B)サイロニン核;並びに (C)(i) 前記サイロニン核のアミノ基またはカルボキ
シル基と(ii)前記標識のアミン基またはスルフヒドリル
基とを介して前記サイロニン核を前記標識に結合してい
る鎖原子数10〜22個の結合鎖であって、(iii) 1,4−
ピペラジニレン;2,5−ジメチル−1,4−ピペラジ
ニレン;1,3−イミダゾリジニレンおよび1,3−ヘ
キサヒドロジアゼピニレンから成る群から選ばれた少な
くとも1つの環基;並びに(iv)1または複数のC1 〜C
6 アルキレン基を含む結合鎖であるが、但し、基(iii)
と基(iv)は、−O−、−S−、イミノ、アミド、カルボ
キシルおよびカルボニルから成る群から選ばれた1また
は複数の基を介して互いに連結している前記結合鎖を含
んで成る標識薬剤ハプテン類似体を提供する。本発明は
また、サイロニン誘導体についてのイムノアッセイであ
って、 A.サイロニン誘導体を含有する液体試料と、上記の前
記誘導体の標識サイロニンハプテン類似体とを、前記サ
イロニン誘導体に対する抗体の存在下、抗体−サイロニ
ン免疫複合体の生成を促進する条件下で接触せしめる段
階;そして B.前記液体中のサイロニン誘導体の結合量または未結
合量を測定する段階を含んで成るイムノアッセイを提供
する。さらに本発明は、上記の標識サイロニンハプテン
薬剤類似体の層、区画または被膜を有するイムノアッセ
イ要素を提供する。サイロキシンは本発明を使ってアッ
セイすることができるサイロニンの一例である。
体から作製される。後者は次のようにして下記の手順に
従って作製される。
位が存在し、それらは結合鎖と、続いて本発明の新規ハ
プテンの場合には反応性活性エステル基とまたは続いて
本発明より得られる新規標識を作製する時には活性エス
テル基の代わりに酵素成分との付加を可能にする。この
2つの便利な部位は第一アミン基とカルボン酸基であ
る。どちらの部位を選んでも、使用するその後の反応に
よる干渉を防ぐために他方の部位をまずブロックしてお
き、次いで所望の結合鎖を構築しそしてそれを活性エス
テル基で終わらせ、最後には酵素で終わらせて所望の標
識を作製する。
ら付加され、そして調製の第一段階はカルボン酸基をブ
ロックすることである。これは、常用のエステル化反
応、例えば酸または塩基触媒を使った酸とアルコールと
の縮合、好ましくはメタノールとの縮合により、遊離酸
をエステルに変換し、そしてこのエステル、例えばメチ
ルエステルを分離することによって達成することができ
る。続いて、常用のアミド形成縮合技術によりアミンを
ジカルボン酸無水物と縮合せしめてアミド結合を形成さ
せ、次いでカルボン酸をN−ヒドロキシイミド、例えば
N−ヒドロキシスクシンイミドと縮合させて活性エステ
ルハプテンを形成させるか、または好ましくは、2つの
アミン基のうちの1つが保護(ブロック)されているジ
アミンまたはアミノアルコールのいずれかと新規末端カ
ルボキシ基とを縮合せしめ、該アミンを脱保護し、そし
てジカルボン酸無水物を新規末端脱保護アミン基または
ヒドロキシ基と縮合せしめることを続けることにより、
連結鎖を更に伸長する。それらの縮合は所望の鎖長が得
られるまで連続的に続けられる。使用するジアミンは、
好ましくは1つのアミン基が常用の保護基、例えばブト
キシカルボニル(BOC)またはベンジルオキシカルボニル
基により保護(ブロック)されている。よって、結合鎖
上への各保護ジアミンの付加後、次のジカルボン酸無水
物により鎖を伸長する前に、脱保護段階、例えばそれぞ
れトリフルオロ酢酸またはHBr/HOAcを使ったBOC または
ベンジルオキシカルボニル基の除去が必要である。
R7 は1〜3個の炭素原子を有するメチル置換アルキレ
ン中のアルキレン、例えばメチレン、エチレン、プロピ
レンおよびトリメチレンである)を有する少なくとも1
つの環状ジアミン(好ましくは該環状ジアミンはピペラ
ジンである)は必ずブロックされ、そしてジアミンにつ
いて記載したように結合鎖中に組み込まれる。新規サイ
ロニンハプテン類似体の調製の最終段階は、上述したよ
うな反応性活性エステルを生成するための末端カルボキ
シ基とN−ヒドロキシイミドとの縮合である。生じた新
規活性エステルをアミノまたはスルフヒドリル基を含有
する酵素と縮合させて標識サイロニンハプテン類似体を
得る。
ン基を例えば上述のアミン保護基によりブロックし、そ
して上述の縮合、保護および脱保護反応を所望の順序で
使ってサイロニン成分上のカルボン酸基に結合基を付加
することができる。
ンイミドキシカルボニルプロピオニル)ピペラジノカル
ボニルメトキシアセチル〕サイロキシンメチルエステル
の調製
ル) の混合物に無水塩化水素酸ガスを導入した。数分後
にスラリーが透明になり、氷/水浴中で混合物を冷却し
ながらHCl の導入を30分間続けた。温度を 0〜10℃に維
持しながら攪拌を2時間続けた。白色固体を濾過し、濾
液を約100 mlに濃縮し、冷凍庫に一晩入れておき、濾過
し、吸引乾燥し、そして前の材料と合わせて39 gを得
た。この固体をN,N−ジメチルホルムアミド(100 ml)
中に溶かし、攪拌しながら水(1500 ml) 中の炭酸水素ナ
トリウム(27 g)にゆっくり添加した。混合物を更に1時
間攪拌し、酢酸エチル(200ml×5)で抽出し、合わせた有
機溶液を飽和NaCl溶液(200 ml) で洗浄し、無水硫酸マ
グネシウム上で乾燥し、濾過し、そして該溶液を400 ml
に濃縮した。この溶液に200 mlの石油エーテルを添加
し、混合物を冷凍庫に16時間入れておいた後で濾過する
と31.4 gを得た。1H-NMR (CDCl3) δ 2.8 & 3.0 (m,2
H, CH2), 3.85 (m & s,4H, CH & CH3 ), 7.1& 7.7 (s,4
H, 芳香族H) 。
チル)サイロキシンモノメチルエステル。段階1由来の
アミンとジグリコール酸無水物との反応。 アセトン(350 ml)中のサイロキシンメチルエステル
(31.4 g, 0.04モル)とジグリコール酸無水物(11.6
g, 0.1 モル)の混合物を湯浴中で50〜60℃に加熱し、
次いで周囲温度で1時間攪拌した。真空中でロータリー
エバポレーター上で溶媒を留去し、この残渣にクロロホ
ルム(400 ml)を添加した。有機溶液を水(100 ml×2
)で洗浄し、5% HCl(100 ml×2 )で洗浄し、飽和NaC
l溶液(100 ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で
乾燥し、濾過し、そして溶媒を留去した。その残渣にク
ロロホルム(100 ml)を添加し、該溶液を冷凍庫に一晩
入れておいた。混合物を濾過して31.4 gを得た。m.p. 1
57-162℃。1H-NMR (CDCl3) δ 2.9 & 3.05 (m,2H, T4-
CH2), 3.6 (s,3H, CH3 ), 3.95 (ABq,2H, NHCOCH2 ), 4.0
2 (ABq,2H, CH2CO), 4.6 (m,1H, CH), 7.0 & 7.75 (s,4
H,芳香族H), 8.25 (d,1H,NH), 9.1 (ブロードs, 1H,
酸H) 。
ボニルメトキシアセチル)サイロキシンメチルエステ
ル。段階2由来の酸とN−ヒドロキシスクシンイミドと
の反応。 アセトン(200 ml)中のN−(カルボキシメトキシアセ
チル)サイロキシンモノメチルエステル(27.2 g, 0.03
モル)、N−ヒドロキシスクシンイミド(3.8g, 0.033
モル)およびN,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミ
ド(7.2 g, 0.033モル)の混合物を室温で20時間攪拌し
た。この混合物を濾過し、クロロホルム(300 ml)を加
えた。有機溶液を水(100 ml×3 )、飽和NaCl溶液(10
0 ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾
過し、そして真空下でロータリーエバポレーター上で溶
媒を留去して30 gを得た。この物質を更に精製せずに直
接次の段階に使用した。1 H-NMR (CDCl3) δ 2.85 (s,4H, CH2CH2 ), 3.05 (m,2
H, Ar-CH2), 3.8 (s,3H,CH3), 4.2 (ABq,2H, NHCOCH2 ),
4.58 (ABq,2H, CH2 CO), 4.85 (m,1H,CH), 7.1 &7.65
(2s,4H, Ar-H) 。
ルボニル)ピペラジノカルボニルメトキシアセチル〕サ
イロキシンメチルエステル。反応性エステルと1−ピペ
ラジンカルボン酸ベンジルとの反応。 クロロホルム(200 ml)中のN−(スクシンイミドキシ
カルボニルメトキシアセチル)サイロキシンメチルエス
テル(5.1 g, 0.005モル)の溶液に、1−ピペラジンカ
ルボン酸ベンジル(1.5 g, 0.0068 モル)を10分間に渡
り滴下添加した。生じた混合物を湯浴中で15分間50〜60
℃に加熱し、次いで周囲温度で16時間攪拌した。混合物
を5% HCl溶液(100 ml×2 )、水(100 ml×2 )、飽和
NaCl溶液(100 ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上
で乾燥し、濾過し、そして溶媒を留去した。残渣をSiO2
上でのクロマトグラフィーにかけて固体を得た。1H-NMR
(CDCl3) δ 3.1 (m,2H, Ar- CH2), 3.25-3.7 (m,8H,
ピペラジンH), 3.75 (s,3H,CH3), 4.1 (ABq,2H, NHCOC
H2 ), 4.3 (ABq, 2H, CH2 CO−ピペラジン),4.82 (m,1H,C
H), 5.15 (s,2H,OCH2 Ph), 7.05 & 7.7 (2s,4H, Ar-H),
8.1 (d,1H, NH) 。
トキシアセチル)サイロキシンメチルエステル臭化水素
酸塩。段階4由来の保護アミンの30% HBr/HOAc処理。 段階4由来のN−〔4−(ベンジルオキシカルボニル)
ピペラジノカルボニルメトキシアセチル〕サイロキシン
メチルエステル(11.0 g, 0.01モル)と30〜35%臭化水
素−酢酸溶液(80ml)を室温で1時間攪拌した。次いで
この混合物を酢酸エチル(1.0 L )中に注ぎ、1時間攪
拌し、濾過し、そして固体を酢酸エチル(500 ml)で洗
浄した。次いでこの固体を真空オーブン中で45〜50℃に
て乾燥し、更に精製せずに次の段階に使用した。
ロピオニル)ピペラジノカルボニルメトキシアセチル〕
サイロキシンモノメチルエステル。段階5由来のアミン
臭化水素酸塩とコハク酸無水物との反応。 クロロホルム(400 ml)中の段階5由来のN−(ピペラ
ジノカルボニルメトキシアセチル)サイロキシンメチル
エステル臭化水素酸塩(9.5 g, 0.01 モル)およびコハ
ク酸無水物(2.0 g, 0.02 モル)にトリエチルアミン
(3.3 g, 0.033モル)を添加した。スラリーは即座に溶
解し始め、この混合物を室温で一晩攪拌した。翌日には
固体は全部溶けており、その溶液を5% HCl溶液(100 ml
×3 )、水(100 ml)、飽和NaCl溶液(100 ml)で洗浄
し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、そして
ロータリーエバポレーター上で溶媒を真空留去した。こ
の物質をSiO2を使ったクロマトグラフィーにより更に精
製した。1 H-NMR (CDCl3) δ 2.6-2.8 (m,4H, CH2CH2 ), 3.0-3.2
(m, 2H, Ar-CH2), 3.3-3.8 (m,8H,ピペラジンH), 4.0
(s,3H, CH3), 4.1 (ABq,2H, NHCOCH2 ), 4.3 (ABq, 2H,
CH2 COピペラジン), 4.85 (m,1H,CH), 7.1 & 7.7 (s,4
H, Ar-H), 8.05 (m,1H,NH) 。
ドキシカルボニルプロピオニル)ピペラジノカルボニル
メトキシアセチル〕サイロキシンメチルエステル。段階
6由来の酸とN−ヒドロキシスクシンイミドとの反応。 クロロホルム(70ml)中の段階6由来のN−〔4−(3
−カルボキシプロピオニル)ピペラジノカルボニルメト
キシアセチル〕サイロキシンモノメチルエステル(4.3
g, 0.004モル)、N,N′−ジシクロヘキシルカルボジ
イミド(0.824g, 0.004モル)およびN−ヒドロキシス
クシンイミド(0.46 g, 0.004 モル)の混合物を室温で
20時間攪拌し、次いで50〜60℃に30分間加熱した。反応
液を0 〜5 ℃に冷却し、濾過し、そしてその濾液にクロ
ロホルム(100 ml)を添加した。有機溶液を水(50ml×
3 )、飽和NaCl溶液(50ml)で洗浄し、無水硫酸マグネ
シウム上で乾燥し、濾過し、そして真空下でロータリー
エバポレーター上で溶媒を留去した。この物質の一部を
クロマトグラフィーにより精製して純粋な物質を得た。1 H-NMR (CDCl3) δ 2.8 (m,2H, ピペラジノCOCH 2C
H2), 2.82 (s,4H, CH2CH2 ), 2.95-3.2 (m,2H, CH2CH2
CO2), 3.3-3.8 (m,8H,ピペラジンH), 3.8 (s,3H, C
H 3), 4.1 (ABq,2H, NHCOCH2 ), 4.3 (ABq, 2H, CH2 COピ
ペラジン), 4.85 (m,1H,CH), 7.1 & 7.7 (s,4H, Ar-H),
8.1 (m,1H, NH) 。
セチル)ピペラジノカルボニルメトキシアセチル〕サイ
ロキシンメチルエステル
トキシアセチル)サイロキシンメチルエステル。中間体
の調製1の段階5由来のアミン臭化水素酸塩からの遊離
アミンの生成。 段階5由来のN−(ピペラジノカルボニルメトキシアセ
チル)サイロキシンメチルエステル臭化水素酸塩(3.6
g, 0.0034 モル)をDMF(25ml)に溶かし、水(200
ml)中の炭酸水素ナトリウム(1.5 g, 0.017モル)にゆ
っくり注ぎ、そして室温で1時間攪拌した。この水性ス
ラリーをクロロホルム(50ml×10)で抽出した。合わせ
た有機溶液を水(100 ml)、飽和NaCl溶液(100 ml)で
洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、そ
して真空下でロータリーエバポレーター上で溶媒を留去
した。この物質を直接次の段階に使用した。
シアセチル)ピペラジノカルボニルメトキシアセチル〕
サイロキシンモノメチルエステル。段階1由来の遊離ア
ミンとジグリコール酸無水物との反応。 クロロホルム( 200ml)中の段階1由来のN−(ピペラ
ジノカルボニルメトキシアセチル)サイロキシンメチル
エステル(3.1 g, 0.0034 モル)とジグリコール酸無水
物(0.6 g, 0.0046 モル)を50〜60℃に加熱し(湯
浴)、次いで周囲温度で16時間攪拌した。クロロホルム
(200 ml)を加えた。この混合物を5% HCl溶液(100 ml
×2 )、水(100 ml)、飽和NaCl溶液(100 ml)で洗浄
し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、そして
真空下でロータリーエバポレーター上で溶媒を留去し
た。この物質を直接次の段階に使用した。1H-NMR (CDCl
3) δ 3.0-3.2 (m, 2H, Ar-CH2), 3.3-3.75 (m,8H, ピ
ペラジンH), 3.8 (s,3H, CH3), 4.0-4.4 (m, 8H, 2 ×
CH2OCH2), 4.85 (m,1H, CH), 7.1 &7.7 (s,4H, Ar-H),
8.0 (s,1H, NH) 。
シカルボニルメトキシアセチル)ピペラジノカルボニル
メトキシアセチル〕サイロキシンメチルエステル。段階
2由来の酸とN−ヒドロキシスクシンイミドとの反応。 クロロホルム(50ml)中の段階2由来のN−〔4−(カ
ルボキシメトキシアセチル)ピペラジノカルボニルメト
キシアセチル〕サイロキシンモノメチルエステル(2.2
g, 0.002モル)、N,N′−ジシクロヘキシルカルボジ
イミド(0.52 g, 0.0025モル)およびN−ヒドロキシス
クシンイミド(0.35 g, 0.003 モル)の混合物を50〜60
℃に加熱し(湯浴)、次いで室温で16時間攪拌した。こ
の混合物を濾過し、クロロホルム(100 ml)を加えた。
溶液を水(100 ml×2 )、5% HCl溶液(100 ml)、飽和
NaCl溶液(100 ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上
で乾燥し、濾過し、そして真空下でロータリーエバポレ
ーター上で溶媒を留去した。1 H-NMR (CDCl3) δ 2.85 (s,4H,CH2CH2 ), 3.0-3.2 (m,
2H, CH2), 3.3-3.75 (m,8H, ピペラジンH), 3.8 (s,3
H, CH3), 4.0-4.4 (m, 8H, 2 ×CH2OCH2), 4.82 (m,1H,
CH), 7.1 & 7.7 (s,4H, Ar-H), 8.1 (d,1H, NH) 。
プロピオニル)ピペラジノカルボニル〕プロピオニル}
サイロキシンメチルエステルの調製
ニル)サイロキシンモノメチルエステル。中間体の調製
1のサイロキシンメチルエステルとコハク酸無水物との
反応。 この物質は、ジグリコール酸無水物の代わりにコハク酸
無水物を使うこと以外は中間体の調製1において概説し
た手順を使って調製した。生成物をアセトン/アセトニ
トリル 1:1から再結晶した。1 H-NMR (DMSO-d6) δ 2.3 (m,4H, CH2CH2 ), 2.78-3.02
(m,2H, ArCH2), 3.6 (m,3H,CH3), 4.05 (m,1H, CH),
7.0 & 7.8 (s,4H, Ar-H), 8.4 (d,1H, NH) 。
カルボニルプロピオニル)サイロキシンメチルエステ
ル。段階1由来の酸とN−ヒドロキシスクシンイミドと
の反応。 この物質は、段階1由来の酸N−(3−カルボキシプロ
ピオニル)サイロキシンモノメチルエステルを使用する
こと以外は中間体の調製1において概説した手順を使っ
て調製し、そしてこの生成物を精製せずに直接次の段階
に使用した。
シカルボニルピペラジノカルボニル)プロピオニル〕サ
イロキシンメチルエステル。段階2由来の反応性エステ
ルと1−ピペラジンカルボン酸ベンジルとの反応。 この物質は、段階2由来のエステルであるN−(3−ス
クシンイミドキシカルボニルプロピオニル)サイロキシ
ンメチルエステルを使用すること以外は中間体の調製1
の段階4において概説した手順を使って調製した。この
物質をカラムクロマトグラフィー(SiO2)により精製し
た。1 H-NMR (CDCl3) δ 2.5-2.7 (m,4H, CH2CH2 ), 2.9-3.1
(m,2H, ArCH2), 3.4-3.7 (m,8H,ピペラジンH), 3.75
(s,3H,CH 3), 4.8 (m,1H,CH), 5.15 (s,2H,ArCH2O), 6.7
(d,1H, NH), 7.1 & 7.65 (s,4H,Ar-H) 。
ルプロピオニル)サイロキシンメチルエステル臭化水素
酸塩。段階3由来の保護アミンの30% HBr/HOAc処理 この物質は、段階3の保護アミンであるN−〔3−(4
−ベンジルオキシカルボニルピペラジノカルボニル)プ
ロピオニル〕サイロキシンメチルエステルを使うこと以
外は中間体の調製1の段階5において概説した手順を使
って調製し、クリーム色の固体を得た。
キシプロピオニル)ピペラジノカルボニル〕プロピオニ
ル}サイロキシンモノエチルエステル。段階4由来のア
ミン臭化水素酸塩とコハク酸無水物との反応。 この物質は、段階4由来のアミン臭化水素酸塩であるN
−(3−ピペラジノカルボニルプロピオニル)サイロキ
シンメチルエステル臭化水素酸塩をコハク酸無水物と反
応させること以外は中間体の調製1の段階6において概
説した手順を使って調製した。この物質をカラムクロマ
トグラフィー(SiO2)により精製した。 1 H-NMR (CDCl3) δ 2.5-2.75 (m,8H, 2×CH2CH2 ), 2.9
-3.2 (m,2H, CH2), 3.45-3.75 (m,8H,ピペラジンH),
3.75 (s,3H,CH 3), 4.8 (m,1H,CH), 6.9 (m,1H, NH), 7.
1 & 7.65 (s,4H,Ar-H) 。
ンイミドキシカルボニルプロピオニル)ピペラジノカル
ボニル〕プロピオニル}サイロキシンメチルエステル。
段階5由来の酸とN−ヒドロキシスクシンイミドとの反
応。 この物質は、段階5由来の酸であるN−{3−〔4−
(3−カルボキシプロピオニル)ピペラジノカルボニ
ル〕プロピオニル}サイロキシンモノエチルエステルを
使うこと以外は中間体の調製1の段階7において概説し
た手順を使って調製した。この物質をカラムクロマトグ
ラフィー(SiO2)により精製した。1 H-NMR (CDCl3) δ 2.5-2.8 (m,6H, 3 ×CH2 ), 2.8
(s,4H, スクシンイミドCH 2CH2 ), 2.9-3.2 (m,4H, ArCH
2 & CH 2CO2), 4.8 (m,1H, CH), 6.8 (d,1H, NH), 7.1 &
7.65 (s,4H,Ar-H) 。
ブチリル)ピペラジノカルボニル〕ブチリル}サイロキ
シンメチルエステル
ル)サイロキシンモノメチルエステル。中間体の調製1
の段階1由来のアミンとグルタル酸無水物との反応。 この物質は、ジグリコール酸無水物の代わりにグルタル
酸無水物を使用すること以外は中間体の調製1の段階2
に概説した手順を使って調製した。1 H-NMR (DMSO-d6) δ 1.6 (m,2H,CCH 2C), 2.0-2.2 (m,
4H, CH2CCH 2), 2.75-3.1(m,2H, ArCH2 ), 3.6 (s,3H, C
H 3), 4.45 (m,1H, CH), 7.0 & 7.8 (s,4H, Ar-H), 8.35
(d,1H,NH) 。
カルボニルブチリル)サイロキシンメチルエステル。段
階1由来の酸とN−ヒドロキシスクシンイミドとの反
応。 この物質は、段階1由来の酸N−(4−カルボキシブチ
リル)サイロキシンモノメチルエステルを使うこと以外
は中間体の調製3に概説した手順を使って調製した。1 H-NMR (CDCl3) δ 2.15 (m,2H, CCH 2C), 2.38 (m,2H,
NHCOCH2 C), 2.65 (m,2H, CCH2 CO2), 2.85 (s,4H, CH2C
H2 ), 2.9-3.15 (m,2H, ArCH2 ), 3.78 (s,3H,CH 3), 4.
82 (m,1H, CH), 6.5 (d,1H, NH), 7.1-7.65 (s,4H, Ar-
H)。
キシカルボニル)ピペラジノカルボニル〕ブチリル}サ
イロキシンメチルエステル。段階2由来の反応性エステ
ルと1−ピペラジンカルボン酸ベンジルとの反応。 この物質は、段階2由来の反応性エステルであるN−
(4−スクシンイミドキシカルボニルブチリル)サイロ
キシンメチルエステルを使うこと以外は中間体の調製1
の段階4に概説した手順を使って調製した。この物質を
カラムクロマトグラフィー(SiO2)を使って精製した。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.95 (m,2H, CCH 2C), 2.3-2.5 (m,
4H, CH2CCH 2), 2.95-3.2(m,2H, ArCH2 ), 3.4-3.65 (m,
8H,ピペラジンH), 3.78 (s,3H,CH 3), 4.8 (m,1H,CH),
6.6 (d,1H, NH), 7.1 & 7.65 (s,4H, Ar-H)。
ルブチリル)サイロキシンメチルエステル。段階3由来
の保護アミンの30% HBr/HOAc処理。 この物質は、段階3由来の保護アミンであるN−{4−
〔4−(ベンジルオキシカルボニル)ピペラジノカルボ
ニル〕ブチリル}サイロキシンメチルエステルを使うこ
と以外は中間体の調製1の段階5に概説した手順を使っ
て調製した。
キシブチリル)ピペラジノカルボニル〕ブチリル}サイ
ロキシンモノメチルエステル。段階4由来のアミン臭化
水素酸塩のグルタル酸無水物での処理。 この物質は、グルタル酸無水物を段階4由来のN−(4
−ピペラジノカルボニルブチリル)サイロキシンメチル
エステルと反応させること以外は中間体の調製1の段階
6に概説した手順を使って調製した。この物質をカラム
クロマトグラフィー(SiO2)により精製した。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.95 (m,4H, 2× CCH 2C), 2.3-2.5
(m,8H, 2 ×CH2CCH 2),2.9-3.2 (m, 2H, ArCH2 ), 3.4-
3.7 (m, 8H,ピペラジンH), 3.78 (s,3H,CH 3),4.8 (m,1
H,CH), 6.7 (d,1H, NH), 7.05 & 7.65 (s, 4H, Ar-H)。
ンイミドキシカルボニルブチリル)ピペラジノカルボニ
ル〕ブチリル}サイロキシンメチルエステル。段階5由
来の酸とN−ヒドロキシスクシンイミドとの反応。 この物質は、段階5由来の酸であるN−{4−〔4−
(4−カルボキシブチリル)ピペラジノカルボニル〕ブ
チリル}サイロキシンモノメチルエステルを使用するこ
と以外は中間体の調製1の段階7に概説した手順を使っ
て調製した。この物質をカラムクロマトグラフィー(Si
O2)により精製した。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.95 (m,2H, CCH 2CCO2), 2.1 (m,
2H, CCH2 CCON), 2.2-2.6(m,6H, CH2CCH 2, NCOCH 2CCH2),
2.75 (m,2H, CH2CCH 2CO2), 2.82 (s,4H,CH2CH2 ), 2.9-
3.2 (m,2H, ArCH2 ), 3.4-3.7 (m, 8H,ピペラジンH),
3.78 (s,3H,CH 3), 4.8 (m,1H,CH), 6.6 (d,1H, NH), 7.
1 & 7.65 (s,4H, Ar-H)。
構造1を有するものを包含する:
ン、2,5−ジメチル−1,4−ピペラジニレン、1,
3−イミダゾリジニレン、1,3−ヘキサヒドロジアゼ
ピニレン、1,4−ピペラジニレンカルボニル、2,5
−ジメチル−1,4−ピペラジニレンカルボニル、1,
3−イミダゾリジニレンカルボニル、1,3−ヘキサヒ
ドロジアゼピニレンカルボニル、オキサ(−O−)、チ
ア(−S−)、イミノ(−NR1−)から選ばれ、ここ
でR1 は水素または1〜6個の炭素原子を有するアルキ
ルであり; L1 およびL2 は各々その中に10〜22個の鎖原子を有す
る結合鎖であって、(i) Zと一緒になって、1,4−ピ
ペラジニレン;2,5−ジメチル−1,4−ピペラジニ
レン;1,3−イミダゾリジニレンおよび1,3−ヘキ
サヒドロジアゼピニレンから選ばれた少なくとも1つの
環基;並びに(ii)1または複数のC1 〜C6 アルキレン
基を含み、基(i) と(ii)が−O−、−S−、イミノ、カ
ルボニル、アミド(-OCNR1- および -NR1CO-)およびエ
ステル(-COO- および-OCO- )から選ばれた1または複
数の基を介して互いに連結している結合鎖であり; R3 は1〜10個の炭素原子を有するアルキル、ヒドロキ
シアルキルまたはアルコキシであり; R4 は1〜10個の炭素原子を有するアルキルであり;そ
してmは0または1である。
下記の手順に従ってサイロニンハプテン類似体から調製
した。標識調製例において使用した乾燥ジメチルスルホ
キシドはAldrich #27,685-5 であった。サイロキシンを
含む全ての反応は黄色光下で実施した。
間体の調製1の段階3由来のN−(スクシンイミドキシ
カルボニルメトキシアセチル)サイロキシンメチルエス
テル(標識A)の調製。 この調製は比較のためであって、本発明のイムノアッセ
イにおいて用いる例ではない。
ンハプテン(49mg)を2.176 mlの乾燥ジメチルスルホキ
シド(DMSO)中に溶かした。この溶液 (200 μl)をDMSO
で最終容量1.0 mlにした。N−(2−ヒドロキシエチ
ル)ピペラジン−N′−(3−プロパンスルホン酸)緩
衝液(EPPS, 0.1M, pH 8)を用いて西洋ワサビペルオキ
シダーゼ(HRP)の溶液を調製した。この溶液を希釈
して最終濃度9.0 mg/ml にした後、403 nmにおいてタン
パク質吸光度を測定した。(A403 1 mg/ml=2.24)
下添加して500 μl のDMSOと混合し、2400 rpmの速度に
設定された振盪器中に室温で15分間置いた。サイロキシ
ン/HRPのモル比が10/1になるように、使用直前に調
製した上記サイロキシンハプテン溶液(500 μl )を渦
動攪拌下でHRPに滴下添加した。この反応液を前記振
盪器に戻し、4時間インキュベーションした。この反応
液を、反応容器を洗うために使用した更に1mlの3−モ
ルホリノプロパンスルホン酸(MOPS, 0.2M, pH7)と一
緒にSpectrapor #2 透析チューブに入れた。
8 ℃にて16時間透析した。緩衝液交換の間を少なくとも
4時間あけて前記透析緩衝液をもう3回交換した。透析
後、試料を0.8 μm のMillipore フィルターを通して濾
過し、保存剤として濃度0.02%となるようにメルチオレ
ートを添加し、そして標識を凍結保存した。
ニルプロピオニル)ピペラジノカルボニルメトキシアセ
チル〕サイロキシンメチルエステル−HRP(標識B)
の調製
クシンイミドキシカルボニルプロピオニル)ピペラジノ
カルボニルメトキシアセチル〕サイロキシンメチルエス
テル(19.3 mg )を1.332 mlのDMSOに溶かした。この溶
液(217 μl )を325 μl のDMSOに加えた。HRP溶液
を0.1M EPPS 緩衝液, pH 8を用いて調製した。この溶液
を希釈して最終濃度10.0 mg/mlにした後、403 nmにおい
てタンパク質吸光度を測定した。
下添加して500 μl のDMSOと混合し、室温で2400 rpmの
速度に設定された振盪器中に置いた。振盪を約30分間続
けた。サイロキシン/HRPのモル比が10/1になるよう
に、使用直前に調製した上記サイロキシンハプテン溶液
(500 μl )を渦動攪拌下でHRPに滴下添加した。こ
の反応液を前記振盪器に戻し、4時間インキュベーショ
ンした。この反応液を、反応容器を洗うために使用した
1mlの透析緩衝液と一緒にSpectrapor #2 透析チューブ
に入れた。
8 ℃にて16時間透析した。緩衝液交換の間を少なくとも
4時間あけて前記透析緩衝液をもう3回交換した。透析
後、試料を0.8 μm のMillipore フィルターを通して濾
過し、保存剤として濃度0.02%となるようにメルチオレ
ートを添加し、そして標識を凍結保存した。
メトキシアセチル)ピペラジノカルボニルメトキシアセ
チル〕サイロキシンメチルエステル−HRPの調製
ンイミドキシカルボニルメトキシアセチル)ピペラジノ
カルボニルメトキシアセチル〕サイロキシンメチルエス
テル(18.4 mg )を1.225 mlのDMSOに溶かした。この溶
液(217 μl )を325 μl のDMSOに加えた。HRP溶液
を0.1M EPPS 緩衝液, pH 8を用いて調製した。この溶液
を希釈して最終濃度10.0 mg/mlとなるようにした後、40
3 nmにおいてタンパク質吸光度を測定した。
下添加により500 μl のDMSOと混合し、次いで室温で24
00 rpmに設定された振盪器中に置いた。振盪を約30分間
続けた。サイロキシン/HRPのモル比が10/1になるよ
うに、使用直前に調製した上記サイロキシンハプテン溶
液(500 μl )を渦動攪拌下でHRPに滴下添加した。
この反応液を上記の振盪器に戻し、4時間インキュベー
ションした。該反応液を、反応容器を洗うために使用し
た1mlの透析緩衝液と一緒にSpectrapor #2 透析チュー
ブに入れた。
8 ℃にて16時間透析した。緩衝液交換の間を少なくとも
4時間あけて前記透析緩衝液をもう3回交換した。透析
後、試料を0.8 μm のMillipore フィルターを通して濾
過し、保存剤として濃度0.02%となるようにメルチオレ
ートを添加し、そして標識を凍結保存した。
カルボニルプロピオニル)ピペラジノカルボニル〕プロ
ピオニル}サイロキシンメチルエステル−HRP(標識
D)の調製
(3−スクシンイミドキシカルボニルプロピオニル)ピ
ペラジノカルボニル〕プロピオニル}サイロキシンメチ
ルエステル(5.8 mg)を1 mlのDMSOに溶かした。HRP
溶液を0.1M EPPS 緩衝液, pH 8を用いて調製した。この
溶液を希釈して最終濃度10.0 mg/mlにした後、403 nmに
おいてタンパク質吸光度を測定した。
下添加により500 μl のDMSOと混合し、室温で20分間転
倒回転させた。サイロキシン/HRPのモル比が10/1に
なるように、使用直前に調製した上記サイロキシンハプ
テン溶液(500 μl )を渦動攪拌下でHRPに滴下添加
した。この反応容器をホイルで覆い、室温で4時間転倒
回転させた。この反応液を、反応容器を洗うために使用
した1mlの透析緩衝液と一緒にSpectrapor #2 透析チュ
ーブに入れた。
8 ℃にて16時間透析した。緩衝液交換の間を少なくとも
4時間あけて前記透析緩衝液をもう3回交換した。透析
後、試料を0.22μm のMillipore フィルターを通して濾
過し、保存剤として濃度0.02%となるようにメルチオレ
ートを添加し、そして標識を凍結保存した。
−HRP(標識B&標識C)の比較 活性化剤として塩化1−(1−ピロリジニルカルボニ
ル)ピリジニウムを使って、サイロキシンモノクローナ
ル抗体(Beckman T4AS12)をポリ〔スチレン−コ−3−
(p−ビニルベンジルチオ)プロピオン酸〕のカルボキ
シル基含有ビーズに共有結合せしめることにより(モル
比 97.6/2.4 ;重量比 95/5 )、固定化抗体ビーズを調
製した。前記コポリマーは米国特許第 5,147,777号明細
書に記載された手順に従って調製した。前記抗体を米国
特許第 5,155,166号明細書に記載の通りに固定化せしめ
た。
化サイロキシン抗体の能力を下記に指摘の如く測定し
た:抗体ビーズを、0.1 %ウシγグロブリン(BGG)
と 0.87mM 8−アニリノ−1−ナフタレンスルホン酸ア
ンモニウム塩(ANS)とを含有するPBS(リン酸緩
衝溶液,pH 7.4)で連続希釈して2000〜0.63 nM 抗体結
合部位の濃度を与えた。これらのビーズ希釈液を同容量
の10×10-11 Mのサイロキシン−HRP標識と混合し
た。1時間のインキュベーション後、遠心によってビー
ズをペレット化した。上清の試料を100 μl の基質(o
−フェニレンジアミン/H2O2)と混合した。450 nmにお
ける発色速度を標準物のそれと比較し、溶液中に残って
いるサイロキシン−HRP標識の量を算出した。試験し
た最大抗体濃度(1000 nM 結合部位)における固定化抗
体に結合した標識の量を報告する。
た。
−HRP接合体(標識D)の免疫適格 標識Dを結合する固定化サイロキシン抗体の能力を本発
明の実施例4に記載の通りに測定した。試験した最大抗
体濃度(1000 nM 結合部位)における固定化抗体に結合
した標識の量を報告する。
た。
合体(標識A)とピペラジンリンカーを有する接合体
(標識D)との比較 標識AおよびDを結合する固定化サイロキシン抗体(Ab
1) の能力を実施例4に記載の通りに測定した。固定濃
度のそれらの標識(最終濃度 5×10-11 M)の50%を結
合するのに要する固定化抗体結合部位の量を報告する。
第二のサイロキシン抗体(Ab2, T7-3.1,コダック社で調
製したもの)もこの実験で評価した。
した接合体の方が2つの固定化サイロキシン抗体をより
一層強固に結合することを示す。
は乾式分析要素上で実施することができる。アッセイを
乾式要素上で実施するのが好都合である。該要素は単層
もしくは多層またはそのような層の中に区画を有する層
の組合せであることができる。一般に該要素は、輻射線
透過性支持体、1または複数の試薬層、好ましくは特定
のサイロニンに対する抗体が上に固定化されているビー
ズを含む粒状展開層を含んで成ることができる。
って塗布することができる。少なくとも1つの層が固定
化抗体ビーズを有する重合体粒子から成る複数の層の同
時塗布には、例えば米国特許第 2,761,417号明細書に記
載された型のスライド押出機ホッパーがしばしば有利で
ある。より詳細には、ビーズを含む塗布用組成物をスラ
イド押出機ホッパーの押出スロットから注ぎ、そして同
時に、所望であれば更にビーズを含んでもよい第二の塗
布用組成物の層をスライド押出機ホッパーのスライド面
を下って流すことにより、多層要素を塗布することがで
きる。
孔質である。そのような層に使われる材料は乾式分析要
素を製造する業界において周知である。好ましい粒状層
はビーズ展開層(BSL)である。この層は、希釈され
たまたは未希釈の試験試料(例えば1〜100 ml)を収容
するため本発明の要素における使用に適する多孔度を有
するように容易に作製することができる。好ましくは、
展開層は等方性多孔質であり、この特性は区画を含む粒
子の間の不連続空間により造られる。等方性多孔質と
は、展開層が適用された流体を層全体に放射状に均質に
広げることを意味する。ビーズ展開層を包含する有用な
粒状展開層は、米国特許第 4,670,381号;同第4,258,00
1号および同第4,430,436 号明細書において開示されて
いる。
れる。そのような支持体は、任意の適当な寸法安定性
の、好ましくは非孔質で且つ約200 〜約900 nmの波長の
電磁線を透過する透明な(すなわち輻射線透過性の)材
料である。特定要素についてより抜きの支持体は、意図
する検出方式(反射、透過または蛍光分光法)と適合性
であるべきである。有用な支持体材料としては、ポリス
チレン、ポリエステル〔例えば、ポリ(エチレンテレフ
タレート)〕、ポリカーボネート、セルロースエステル
(例えばセルロースアセテート)等が挙げられる。
ば、他の必要な添加剤、カップリング酵素等を含有する
別々のまたは組み合わせた試薬/展開層およびゼラチン
/緩衝剤層を含んで成ることができる。
もしくは展開層は、1または複数の合成もしくは天然の
バインダー材料、例えばゼラチン、または他の天然に存
在するコロイド、ホモポリマーおよびコポリマー、例え
ばポリ(アクリルアミド)、ポリ(N−ビニルピロリド
ン)、ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)、ポリ
(アクリルアミド−コ−N−ビニル−2−ピロリドン)
および同様なコポリマー中に分散された1または複数の
試薬を含んで成る指示薬組成物を含有することができ
る。
層、輻射線遮断層等を含めることができる。該要素の全
ての層は互いに流体接触状態にあり、この流体接触状態
とは、流体並びに流体中の試薬および未結合の反応生成
物が隣接層の重なった領域間を通過することができるこ
とを意味する。
様々な成分、例えば界面活性剤、増量剤、緩衝剤、硬化
剤、酸化防止剤、カプラー溶剤、および当業界で既知の
他の物質を含有することができる。それらの成分の量は
当業者の技量の範囲内である。
ば全血、血清、血漿、尿、脊髄液、ヒトおよび動物組織
の懸濁液、糞便、唾液、リンパ液等)中の低濃度のサイ
ロニンを測定するのに利用することができる。サイロニ
ン、特にサイロキシンは約10 -15 モルほどの低濃度、最
も一般的には約10-10 〜約10-4モルの濃度において測定
することができる。
体に取りつけることができる任意の適当な標識を使って
実施することができる。有用な標識としては、放射性標
識、色素、蛍光体、酵素、酵素基質、酵素阻害剤、アロ
ステリックエフェクター、補因子および他の既知の酵素
モジュレーターが挙げられる。酵素、例えばグルコース
オキシダーゼ、ペルオキシダーゼ、例えば西洋ワサビペ
ルオキシダーゼおよびアミン富化西洋ワサビペルオキシ
ダーゼ、アルカリ性ホスファターゼ並びにガラクトシダ
ーゼが好ましい標識である。
に存在するかまたは顕色液中において該要素に添加され
る。基質は液体試料の前もしくは同時に、または結合反
応の完了後に該要素に添加することができる。特定の標
識に対して適当な基質を決定することは臨床化学の当業
者の技量の範囲内である。基質は、酵素標識により直接
作用を受ける物質、または標識の酵素的反応を含む一連
の反応に関与する物質であることができる。例えば、酵
素標識がペルオキシダーゼである場合、基質は過酸化水
素である。一例としてグルコースオキシダーゼを使った
時、基質であるグルコースは通常試薬層に存在するかま
たは顕色液中に添加されて約0.01モル/m2、好ましくは
約0.001 〜約0.1 モル/m2を与える。当業者はアッセイ
において使用する酵素標識の量に対して特定基質の量を
調整する方法を知っているだろう。
基質または酵素モジュレーターを使用する時、試薬層
は、標識の反応の結果として検出可能な種を提供する1
または複数の試薬を含んで成る指示薬組成物を含有す
る。好ましくは、指示薬組成物は、酵素標識されたリガ
ンド類似体と基質との酵素反応の結果として比色法によ
り検出可能な種を提供する比色指示薬組成物である。
色素を生成する単一化合物であるかまたは色素を生成す
る試薬の組合せであることができる。例えば、グルコー
スを基質として使用し、グルコースオキシダーゼを酵素
標識として使用する時、比色指示薬組成物は、反応する
と色素を提供するカプラーと酸化性化合物を含むことが
できる。あるいは、該組成物は、グルコースオキシダー
ゼがグルコースをグルコン酸に変換する時に生じる過酸
化水素の形成の結果として検出可能な色素を生成するロ
イコ色素とペルオキシダーゼまたは他の適当な過酸化性
化合物を含むことができる。有用なロイコ色素は当業界
で既知であり、例えば、米国特許第 4,089,747号明細書
と米国特許出願第612,509 号明細書に記載されたものが
挙げられる。比色指示薬組成物およびそれの種々の成分
の特定量は当業者の技量の範囲内である。
ることができる。一般に、要素を供給ロール、チップパ
ケットまたは他の供給源から取り、そして展開層の限定
領域を液体の試料、例えば 1〜100 mlと物理的に接触せ
しめることにより、液体中のリガンドの量が決定され
る。接触させる限定領域は通常約100 mm 2 以下である。
ド類似体を直接的にまたは酵素標識と基質との酵素反応
の結果として形成される検出可能な種を検出するための
適当な装置に該要素を通過させることにより決定され
る。例えば、前記種は、一般に既知の手順を使って適当
な放射線測定装置、蛍光測定装置または分光光度装置を
用いて検出することができる。酵素反応では、生じた生
成物は、例えば、試験試料と接触させた限定領域の中心
における反射もしくは透過濃度または蛍光を測定するこ
とにより決定される。測定される領域は、競合アッセイ
については通常直径約3〜約5 mm である。液体試料中
のリガンドの量は、限定領域の中心において測定された
標識の量に反比例する。好ましい態様では、複合体を形
成したリガンドと複合体を形成していないリガンドとの
分離を最大にするために別個の顕色段階を必要とする。
一般的に、試料接触と展開または顕色液の適用から約 5
〜約180 秒後に標識測定が実施される。
でイムノアッセイを都合良く実施する際の標識サイロニ
ン誘導体の実用性を具体的に示している。これらの例の
各々では実用性はサイロニン誘導体のサイロキシン態様
を用いて具体的に示される。
トコールに従って段階的に実施した。試料10 ml を本発
明の乾式イムノアッセイ要素の最上面にスポットした。
このスポットした試料を有する要素を37℃で5分間イン
キュベーションした。本発明の要素ではビーズ展開層中
のレセプター結合部位を目当てにした標識リガンドと未
標識リガンドとの間の競争の平衡はわずか5分後に完了
するだろうと予想される。このインキュベーション期間
後、要素をインキュベーターから取り出し、10μl の酵
素基質溶液を使って顕色する。これらの実施例で使用す
るアッセイでは、標識が西洋ワサビペルオキシダーゼ
(HRP)であり、そして顕色液中に使われる基質は約
0.03重量%のH2O2である。顕色液はリン酸ナトリウム緩
衝剤(pH 6.8)0.01M 、4′−ヒドロキシアセトアニリ
ド(電子移動剤)0.005M、ジエチレントリアミン五酢酸
10mM および界面活性剤も含有する。顕色液は検出可能
な種の発色を引き起こす。結合したHRP標識リガンド
は無色のロイコ色素から着色形への酸化を触媒する。そ
のような色素は乾式分析要素技術において公知であるの
でここでは詳細に記載しない。ここに与えられる実施例
では、ロイコ色素はトリアリールイミダゾールである。
触媒反応速度は、37℃での一定期間に渡る反射濃度の変
化から測定される。反射濃度を測定する方法および手段
は当分析技術において公知である。
出するための競合結合イムノアッセイにおける新規標識
サイロニンハプテン類似体を有する該要素の使用を具体
的に示す。該要素は次の構造を有するように既知の技術
を使って調製した:
のキャリブレーターおよびサイロキシン−HRP標識
(調製実施例1由来の標識Bまたは調製実施例3由来の
標識D)を調製した。サイロキシン−HRP標識は該要
素の層または区画中に含めることもできた。サイロキシ
ンの濃度は0.25〜31.1μg/dlの範囲であった。サイロキ
シン−HRP標識を添加し、最終濃度1.5 nMとなるよう
にした。一連のサイロキシン標準物(10μl アリコー
ト)を一連の分析要素の展開層上にスポットした。37℃
で5分間インキュベーションした後、過酸化水素(0.03
%)、リン酸ナトリウム緩衝剤(0.01M, pH 6.8 )、
4′−ヒドロキシアセトアニリド(5 mM)、ジエチレン
トリアミン五酢酸(10μM )および塩化ヘキサデシルピ
リジニウム(0.1 %)を含んで成る洗浄溶液(10μl )
を添加して検出区画から未結合の複合体を洗い流し、色
素生成を開始させた。約40秒後、反射濃度(Dr )を領
域の中心において37℃にて680 nmで測定した。Dr 値を
クラッパー−ウイリアムズ(Clapper-Williams)変換に
よりDtに変換した。60秒間に渡るDtの変化を計算し
た。結果を下に示す。
ンカー標識についても、所望のダイナミックレンジに渡
り速度に有意な変化があることを示す。
イロニンハプテン類似体は免疫反応性が60%まで再現性
である。標識は良好な流失性を有する。それらは比較的
低い置換率のために低い非特異的結合を有する。また結
合基の構造は、得られる用量応答に良好な影響をもたら
し、従ってサイロニンアッセイの性能に良好な影響を与
える。この良好な影響は、サイロニンの所望の測定範囲
に渡る結合した標識類似体の量の変化の割合が一層大き
いことに由来する。
Claims (3)
- 【請求項1】 (A)アミン基またはスルフヒドリル基
を有する、イムノアッセイで使う型の標識; (B)サイロニン核;並びに (C)(i) 前記サイロニン核のアミノ基またはカルボキ
シル基と(ii)前記標識のアミン基またはスルフヒドリル
基とを介して前記サイロニン核を前記標識に結合してい
る鎖原子数10〜22個の結合鎖であって、(iii) 1,4−
ピペラジニレン;2,5−ジメチル−1,4−ピペラジ
ニレン;1,3−イミダゾリジニレンおよび1,3−ヘ
キサヒドロジアゼピニレンから成る群から選ばれた少な
くとも1つの環基;並びに(iv)1または複数のC1 〜C
6 アルキレン基を含む結合鎖であるが、但し、基(iii)
と基(iv)は、−O−、−S−、イミノ、アミド、カルボ
キシルおよびカルボニルから成る群から選ばれた1また
は複数の基を介して互いに連結している前記結合鎖を含
んで成る標識薬剤ハプテン類似体。 - 【請求項2】 サイロニン誘導体についてのイムノアッ
セイであって、 A.サイロニン誘導体を含有する液体試料と、請求項1
に記載の前記誘導体の標識サイロニンハプテン類似体と
を、前記サイロニン誘導体に対する抗体の存在下、抗体
−サイロニン免疫複合体の生成を促進する条件下で接触
せしめる段階;そして B.前記液体中のサイロニン誘導体の結合量または未結
合量を測定する段階を含んで成るイムノアッセイ。 - 【請求項3】 請求項1に記載の標識サイロニンハプテ
ン薬剤類似体の層、区画または被膜を有するイムノアッ
セイ要素。
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