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JP2821488B2 - 離型剤 - Google Patents

離型剤

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Publication number
JP2821488B2
JP2821488B2 JP1323602A JP32360289A JP2821488B2 JP 2821488 B2 JP2821488 B2 JP 2821488B2 JP 1323602 A JP1323602 A JP 1323602A JP 32360289 A JP32360289 A JP 32360289A JP 2821488 B2 JP2821488 B2 JP 2821488B2
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JP
Japan
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wax
release agent
release
oxygen
crosslinked
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JP1323602A
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JPH03184648A (ja
Inventor
弘之 小濱
仁也 佛願
雅昭 山本
信彦 立入
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Neos Co Ltd
Original Assignee
Neos Co Ltd
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Publication date
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  • Mold Materials And Core Materials (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は離型剤、特に合成樹脂やゴム等の高分子物質
の成型物製造の際に使用されるに離型剤に関する。
従来の技術 金型成型品等の離型剤としては従来からシリコーンオ
イルや未架橋ワックスなどを有機溶剤又は水性媒体中へ
溶解又は分散させた液が使用されている。しかし、シリ
コーンオイルは、塗料の弾きを生じるため、離型後、塗
装する場合や、成型ラインに隣接して塗装ラインがある
場合、離型剤からくるシリコーンオイルのため、塗料の
弾きや、塗膜の密着不良を起こすという欠点を持ってい
る。そのためワックス系の離型剤がよく使われている。
反面、未架橋ワックス系の離型剤は耐久性が弱く、1
回の塗布による離型回数が1〜2回程度で、成型サイク
ル毎に離型剤を塗布しなければならず、作業性が悪いと
いう欠点を有している。
発明が解決しようとする課題 本発明は、成型品の塗装への影響がなく、成型サイク
ル毎に行なっている離型剤の塗布作業の回数を減少さ
せ、作業性や耐久性を改善することができる離型剤を提
供するためになされたものである。
課題を解決するための手段 即ち本発明は、放射線、有機過酸化物または酸素もし
くは酸素含有ガスによる架橋処理によって調製される架
橋ワックスを含有する離型剤に関する。
本発明で使用する架橋ワックスは、自体公知のワック
ス、例えばポリエチレンワックスやポリビニルエーテル
系ワックス等の合成ワックスまたはパラフィンワックス
やマイクロワックス等の石油系ワックス等を放射線、有
機過酸化物または酸素もしくは空気等の酸素含有ガスに
よる架橋処理に付すことによって調製される。
特に好ましい架橋処理は、酸素もしくは空気等の酸素
含有ガスを用いて原料ワックス、好ましくは溶融状ワッ
クスを緩慢に架橋する処理である。この場合、架橋の温
度や時間および酸素もしくは酸素含有ガスの供給量等の
処理条件は、原料ワックスの種類や分子量、離型剤の剥
離性能等に応じて適宜選定すればよく、特に限定的では
ないが、架橋ワックスの酸価(KOHmg)/酸化時間
(時)で定義される架橋速度は0.0001〜1.5、特に0.1〜
0.5が好ましく、1.5以上になると、原料ワックスの架橋
反応よりも酸化反応が優先するために離型剤の離型性能
が低下する傾向がある。
また、架橋ワックスの酸価は好ましくは0.3〜15、特
に0.5〜3.0であり、0.3以下の場合には架橋が不十分と
なり、離型性能が十分に改良されず、15以上になると処
理時間が長くなり、離型性能も低下する傾向がある。な
お、本発明の架橋処理に加え、例えば、乳化性を改善す
る等の目的で通常の酸化処理により、さらに極性基を導
入してもよい。
本発明による離型剤は上記のようにして得られる架橋
ワックスを有機溶剤または水性媒体に溶解もしくは分散
させることによって調製される。前記架橋ワックスの有
機溶剤への溶解度は原料ワックスに比べて一般に高くな
るので調製上有利である。これはワックスに架橋構造を
導入する際、架橋反応と同時に起こる切断反応によりワ
ックス中の低分子成分含有率が高くなるためと考えられ
る。
架橋ワックスは通常、溶剤に0.5〜40重量%、好まし
くは、0.5〜10重量%を溶解あるいは分散させて用い
る。架橋ワックスの濃度が0.5重量%以下では十分な離
型性を発揮できず、40重量%以上では不経済である。
有機溶剤としては、例えば、ナフサ、ミネラルスピリ
ット、石油エーテル、シクロヘキサン、n−ヘキサン等
の石油系溶剤、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香
族系溶剤、塩化メチレン、1,1,1−トリクロロエタン、
テトラクロロジフルオロエタン、1,1,2−トリクロロ−
1,2,2−トリフルオロエタン等のハロゲン系溶剤、等が
例示され、これらの溶剤は所望により2種以上併用して
もよい。
また、水性媒体としては、水ならびに、水と例えば、
メタノール、エタノール、アセトン、テトラヒドロフラ
ン等の水溶性極性溶剤およびこれらの混合物等が例示さ
れる。
本発明による離型剤には必要に応じて安定性、濡れ性
を改良する目的で、カチオン系、アニオン系、もしくは
ノニオン系の各種の界面活性剤、フッ素樹脂粉末、シリ
コーンオイル、シリコーンワックス、フッ素系界面活性
剤を適宜配合してもよい。
本発明による離型剤は、各種の合成樹脂、例えば、ポ
リウレタン、エポキシ樹脂、ポリカーボネート等、およ
び各種のゴム、例えば、合成ゴム、クロロプレン、フッ
素ゴム等の成型品用離型剤として特に好適なものであ
る。
また、本発明による離型剤は、繊維、紙、建材等の撥
水処理剤、防水処理剤、滑剤、艶出し剤等としても兼用
できる。
作用 本発明の特徴は、架橋構造を導入したワックスを使用
することに有る。その作用機構は明らかではないが、ワ
ックスに導入された架橋構造により、金型上に形成され
る離型剤膜の膜強度や金型への密着性が高められ、優れ
た離型性能を発揮すると考えられる。また、酸素による
緩慢な架橋処理によってワックスに架橋構造を導入する
際、架橋反応と同時に起こる酸化反応により導入させる
極性基は、金型表面上で金型と離型剤膜の親和性を向上
させる補助的効果を発揮すると考えられる。ただし、従
来の単に極性基を導入しただけの酸化ワックスは上記の
ような著しい効果は示さない。
以下、本発明を実施例によって説明する。
実施例1〜8 ポリエチレンワックス(平均分子量:約2500、融点:4
5〜50℃)またはポリビニルエーテルワックス(平均分
子量:約3000、融点:45〜48℃)1kgを原料ワックスとし
て表−1に示す条件に従って架橋ワックス1〜8を調製
した。
原料ポリエチレンワックスおよび架橋ポリエチレンワ
ックス2の高磁場領域の13C−NMRスペクトル(67.94MH
z;CDCl3;室温)をそれぞれ第1図および第2図に示す。
第2図において、A(42.8ppm)、B(37.5ppm)および
C(24.8ppmおよび23.9ppm)はそれぞれアルキル鎖中の
架橋点炭素、そのα−位炭素およびβ−位炭素のスペク
トルを示す。
架橋ワックス1〜8をシクロヘキサンに4重量%の濃
度で溶解させることによって離型剤1〜9を調製した。
比較例1〜3 上記の実施例で使用した未処理のポリエチレンワック
スまたはポリビニルエーテルワックスをシクロヘキサン
に4重量%の濃度で溶解させることによって離型剤1′
または2′を調製した。
また、表−1に示す条件に従って調製した架橋ワック
ス1′をシクロヘキサンに4重量%の濃度で溶解させる
ことによって離型剤3′を調製した。
離型性能試験 上記の実施例および比較例で調製した離型剤1〜9お
よび1′〜3′のいずれかをアルミニウム製カップ[45
mmφ(下径)×62mmφ(上径)×45mm(深さ)]の内側
に塗布し、該カップを乾燥機内(50℃)に保存した。
一方、下記の配合処方によるポリウレタン原料を撹拌
混合した後、直ちに該カップ内へ流し込み、引抜き用ピ
ンを立て、乾燥機内において該ポリウレタン原料を50℃
で5分間発泡硬化させた: 配合成分 配合量(重量部) EP−330N1) 100 エチレングリコール 8 L=36012) 1 MINICO L−1023) 1.2 フロン11 16 MDI−PM−334) 51.1 1) 三井東圧化学社製ポリオール 2) 日本ユニカー社製整泡剤 3) 活材ケミカル社製触媒 4) 三井東圧化学社製イソシアネート 引抜き用ピンをプッシュプルスケールを用いて引張
り、離型に要する荷重を測定した後、カップの内側に離
型剤を塗布せずに上記の試験を繰返し、引抜き荷重が10
kg以上になるまでの離型回数を求め、結果を表−2に示
す。
発明の効果 本発明による離型剤は、合成樹脂やゴム等の高分子物
の成型物製造の際、優れた離型性と離型持続性をもたら
すことによって離型剤の塗布回数を減らし、作業性を改
善する。また、金型製品の生産量に対する離型剤の使用
量を減少させ経済性も改善される。更に、離型剤の塗布
回数が減少すれば、金型の汚れも減少し、金型の洗浄回
数も減少することになり、生産性も改善される。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図はそれぞれ原料ポリエチレンワック
スおよび架橋ポリエチレンワックス2の高磁場領域の13
C−NMRスペクトルを示す。 第2図において、A、BおよびCはそれぞれアルキル鎖
中の架橋点炭素、そのα−位炭素およびβ−位炭素のス
ペクトルを示す。
フロントページの続き (72)発明者 立入 信彦 滋賀県甲賀郡甲西町大池町1―1 株式 会社ネオス内 (56)参考文献 特開 昭62−119010(JP,A) 特開 平1−258914(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B29C 33/58 B22C 3/00 C10M 1/00 - 177/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】放射線、有機過酸化物または酸素もしくは
    酸素含有ガスによる架橋処理によって調製される架橋ワ
    ックスを含有する離型剤。
  2. 【請求項2】酸素もしくは酸素含有ガスによる架橋処理
    における架橋速度が0.0001〜1.5である請求項1記載の
    離型剤。
  3. 【請求項3】架橋ワックスの酸価が0.3〜15である請求
    項2記載の離型剤。
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