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JP2817563B2 - クラブラン酸塩の製造方法 - Google Patents

クラブラン酸塩の製造方法

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JP2817563B2
JP2817563B2 JP5046691A JP4669193A JP2817563B2 JP 2817563 B2 JP2817563 B2 JP 2817563B2 JP 5046691 A JP5046691 A JP 5046691A JP 4669193 A JP4669193 A JP 4669193A JP 2817563 B2 JP2817563 B2 JP 2817563B2
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salt
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trimethylpentane
amino
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フランツ・クレーンミユラー
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バイオケミ・ゲゼルシヤフト・エム・ベー・ハー
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D503/00Heterocyclic compounds containing 4-oxa-1-azabicyclo [3.2.0] heptane ring systems, i.e. compounds containing a ring system of the formula:, e.g. oxapenicillins, clavulanic acid derivatives; Such ring systems being further condensed, e.g. 2,3-condensed with an oxygen-, nitrogen- or sulfur-containing hetero ring
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/04Antibacterial agents

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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Cephalosporin Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クラブラン酸の医薬的
に容認可能な塩の新規の製造方法に係わる。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】クラブ
ラン酸は、β−ラクタマーゼに対する阻害活性のため
に、β−ラクタム抗生物質製剤の添加剤として特に重要
である。β−ラクタマーゼは、ペニシリン及びセファロ
スポリンのβ−ラクタム環を開裂してその抗菌有効性を
失わせる酵素である。β−ラクタマーゼは多くの細菌に
よって形成されており、ペニシリン及びセファロスポリ
ン耐性の主因となっている(耐性形成)。β−ラクタム
抗生物質をクラブラン酸またはその医薬的に容認可能な
塩と混合して使用すると、β−ラクタマーゼ産生細菌の
存在下でさえβ−ラクタムの有効性が完全に維持される
ので有利であることが立証されている。その1つの例
は、感染症の制御に広範に使用されている、アモキシシ
リンとクラブラン酸カリウム塩の市販配合剤である。
【0003】クラブラン酸は、Streptomyce
s clavuligerusを発酵させ、例えばDO
S2 517 316号に記載のごとき複雑な方法で単
離及び精製することにより得られる。細胞塊を分離した
後、濾液を酸性化し、有機溶媒、例えばn−ブタノール
を用いてクラブラン酸を抽出する。再び水溶液中に再抽
出した後に、イオン交換樹脂によるクロマトグラフィー
またはゲルクロマトグラフィーのような、技術的に複雑
でしかも費用の面では高価な精製過程が続く。欧州特許
EP−B−00 26 044号は、その単離の際の中
間生成物としてクラブラン酸のtert−ブチルアミン
塩の使用を記載している。ここでは塩は、アセトン含有
有機溶媒混合物からアセトン溶媒和物として結晶化され
る。クラブラン酸のtert−ブチルアミン塩がクラブ
ラン酸の医薬的に容認可能な塩に変換されるときアセト
ンは反応混合物中に分配されるので、後処理及び溶媒の
再使用のプロセスが複雑化される。
【0004】欧州特許EP−A−0 387 178号
には、クラブラン酸単離のための有機アミン塩の使用が
記載されている。アミンは、第一級、第二級または第三
級とすることができ、最高7個の炭素原子を有する脂肪
族炭化水素基または芳香族基によって置換されていても
よい。種々の結晶質クラブラン酸アミン塩の例が記載さ
れている。しかしながら、かかる結晶質形態のアミン塩
を再現しようという本発明者らの試みは、塩基sec−
ブチルアミン及びベンジルtert−ブチルアミンを除
いては失敗に終わった。前者ではクラブラン酸アミン塩
はゆっくりにしかも乏しい結晶化傾向でしか製造されな
いため、塩の純度が低下し、後者のアミンは慣用のもの
ではなく、極めて高価である。
【0005】活性材料の医薬用途においては、上述のク
ラブラン酸アミン塩はその医薬的に容認可能なアルカリ
塩、特にカリウム塩に変換するのが好ましい。これは、
アミン塩を溶媒中に、必要によっては水を加えて溶解
し、次いでそれに易溶性アルカリ塩溶液、例えばナトリ
ウムまたはカリウム−2−エチルヘキサノエート溶液を
加えることでクラブラン酸の難溶性アルカリ塩を結晶化
させ、次いでそれを単離することで行われる。前記アミ
ン塩は適当な有機溶媒に難溶性であるために、水を加え
て溶解度を向上することが必要となる。しかしながらこ
の必然的な水の添加は、後で沈澱させるクラブラン酸の
アルカリ塩の溶解度を高め、収率が低下する原因にもな
る。
【0006】当分野においてクラブラン酸の医薬的に容
認可能な塩を製造する優れた方法が強く要求されてい
た。驚くべきことには、特定のクラブラン酸アミン塩を
使用することによりこの目的が達成され得ることが判明
した。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、クラブ
ラン酸の2−アミノ−2,4,4−トリメチルペンタン
塩を形成し、この塩をクラブラン酸の医薬的に容認可能
な塩に変換することからなる、クラブラン酸の医薬的に
容認可能な塩を製造する方法が提供される。
【0008】クラブラン酸は、例えば発酵ブロスまたは
その濾液から有機溶媒で抽出することにより得られる不
純なクラブラン酸の有機溶液から、最も有利には2−ア
ミノ−2,4,4−トリメチルペンタン塩として高収率
及び高純度形態で単離され得る。クラブラン酸の2−ア
ミノ−2,4,4−トリメチルペンタン塩は米国特許第
4 650 795号に記載されているが、その医薬製
剤における使用に関してだけ記載があり、クラブラン酸
の単離及び精製については記載されていない。
【0009】特に本発明は、 a)必要によっては発酵ブロスまたはそこから誘導され
る濾液から抽出することにより得られるクラブラン酸の
有機溶媒溶液を、2−アミノ−2,4,4−トリメチル
ペンタンで処理し、 b)クラブラン酸の2−アミノ−2,4,4−トリメチ
ルペンタン塩を単離し、必要によってはクラブラン酸の
2−アミノ−2,4,4−トリメチルペンタン塩を再結
晶化し、 c)得られたクラブラン酸の2−アミノ−2,4,4−
トリメチルペンタン塩をクラブラン酸の医薬的に容認可
能な塩に変換することからなる、クラブラン酸の医薬的
に容認可能な塩を製造する方法を提供する。
【0010】別の態様において本発明は、クラブラン酸
の2−アミノ−2,4,4−トリメチルペンタン塩の、
クラブラン酸の医薬的に容認可能な塩の製造における中
間体としての使用を提供する。
【0011】特に適当なクラブラン酸の医薬的に容認可
能な塩としては、アルカリ及びアルカリ土類金属塩、例
えばナトリウム、カリウム、カルシウムまたはマグネシ
ウム塩を挙げることができる。ナトリウム及びカリウム
塩は最も適しており、カリウム塩が特に好ましい。
【0012】本発明の方法は下記のごとき実施し得る。
【0013】発酵ブロスまたはその濾液からクラブラン
酸を抽出することにより製造されるクラブラン酸の有機
溶媒、好ましくは水と非混和性または一部混和性のケト
ン、アルコールまたはエステル(例えばジエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、n−
ブタノール、シクロヘキサノール、酢酸エチル、酢酸n
−ブチル、好ましくはメチルイソブチルケトンまたは酢
酸エチル)中の溶液から、例えば共沸真空乾燥するかま
たは硫酸マグネシウムのような脱水剤を加えることによ
り残留水を慎重に排除する。次いで純粋形態または水溶
液の2−アミノ−2,4,4−トリメチルペンタンを加
え、対応するクラブラン酸アミン塩を結晶固体として分
離する。上記プロセスは任意の極端でない温度で実施す
るが、一般には0〜35℃の温度が適当であり、例えば
0〜25℃とする。沈澱した塩を濾過によって単離し、
洗浄し、乾燥後または溶媒で湿潤のうちに更に処理す
る。
【0014】所望であれば、クラブラン酸の2−アミノ
−2,4,4−トリメチルペンタン塩は再結晶によって
精製することができる。再結晶は、クラブラン酸の2−
アミノ−2,4,4−トリメチルペンタン塩を適当な溶
媒または溶媒混合物中に溶解することにより実施し得
る。適当な溶媒または溶媒混合物としては、メタノー
ル、エタノールもしくはイソプロパノールのようなアル
コール、水、または、イソプロパノール、テトラヒドロ
フランもしくはアセトンのような水混和性有機溶媒と水
との混合物を挙げることができる。沈澱は、クラブラン
酸の2−アミノ−2,4,4−トリメチルペンタン塩が
ほとんど溶解しない溶媒、例えばテトラヒドロフラン、
アセトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、
メチルtert−ブチルエーテルまたは酢酸n−ブチル
を加えることにより実施される。
【0015】クラブラン酸の2−アミノ−2,4,4−
トリメチルペンタン塩をクラブラン酸の医薬的に容認可
能な塩に変換するためには、中間単離アミン塩を有機溶
媒、好ましくはエタノール、イソプロパノールまたはブ
タノールのようなアルコール中に溶解する。溶解度を向
上するために水を加える必要はない。有機カルボン酸の
塩として所望のアルカリまたはアルカリ土類金属塩溶液
を加える。適当なカルボン酸塩の例としては、酢酸塩、
プロピオン酸塩または2−エチルヘキサン酸塩を挙げる
ことができる。好ましくは2−エチルヘキサン酸塩を使
用する。この酸は有利なことに、使用した溶媒中に易溶
性アルカリ塩及び2−アミノ−2,4,4−トリメチル
ペンタン塩の両方を形成する。そうすると、クラブラン
酸のアルカリまたはアルカリ土類金属塩、例えばカリウ
ム塩のような所望のクラブラン酸の医薬的に容認可能な
塩は高い収率及び純度で沈澱するので、これを濾過によ
って単離し、洗浄し、乾燥する。
【0016】現在使用されている2−アミノ−2,4,
4−トリメチルペンタン塩は、欧州特許EP−B−00
26 044号及び欧州特許EP−A−0 387
178号に記載のクラブラン酸の単離及び精製に使用さ
れているクラブラン酸アミン塩よりもずっと有利であ
る。本発明のクラブラン酸アミン塩の1つの実質的な利
点は、アセトンを加えずとも抽出に適した溶媒の溶液か
ら結晶形態で沈澱し得ることである。環境保全の理由で
益々重要になっている使用した溶媒の回収はかなり単純
化される。1種類の単一溶媒しか抽出に使用しなけれ
ば、この溶媒の回収は単純化される。別の利点は、クラ
ブラン酸の2−アミノ−2,4,4−トリメチルペンタ
ン塩は高収率及び高純度で迅速に結晶化すること、及び
塩基2−アミノ−2,4,4−トリメチルペンタンが市
場で容易に入手可能であることである。
【0017】前記塩の更に有利な点は、クラブラン酸の
医薬的に容認可能な塩に変換するのに使用する有機溶媒
における溶解度が優れていることである。従って、クラ
ブラン酸の他のアミン塩を使用するときに必要となる水
の添加は省略され得る。
【0018】本発明の方法は工業規模に適している。
【0019】本発明を非制限的により十分に説明する以
下の実施例においては、全ての温度は℃表示で与える。
【0020】
【実施例】
実施例1:30g/lのクラブラン酸を含む100ml
の乾燥メチルイソブチルケトン溶液を、2.5mlの2
−アミノ−2,4,4−トリメチルペンタンと撹拌しな
がら混合した。混合液を室温で30分間撹拌し、5℃に
冷却し、更にこの温度で2時間撹拌した。沈澱堆積物を
濾別し、メチルイソブチルケトンで洗浄し、30℃で真
空乾燥して、4.7g(収率95%)の結晶質のクラブ
ラン酸2−アミノ−2,4,4−トリメチルペンタン塩
を得た。
【0021】実施例2:26g/lのクラブラン酸を含
む130mlの乾燥酢酸エチル溶液を、25mlの酢酸
エチル中に3.0mlの2−アミノ−2,4,4−トリ
メチルペンタンを含む溶液と撹拌しながら混合した。混
合液を室温で30分間撹拌し、15℃に冷却し、更にこ
の温度で3時間撹拌した。沈澱生成物を濾別し、酢酸エ
チルで洗浄し、30℃で真空乾燥して、5.2g(収率
93%)の結晶質のクラブラン酸2−アミノ−2,4,
4−トリメチルペンタン塩を得た。
【0022】実施例3:発酵ブロスを酢酸エチルで抽出
し、減圧蒸留によって有機層を濃縮することにより得た
クラブラン酸の乾燥酢酸エチル溶液4.0リットルに、
235mlの2−アミノ−2,4,4−トリメチルペン
タンを加えた。混合液を室温で2時間撹拌し、5℃に冷
却し、5℃で一晩撹拌した。沈澱物を濾別し、酢酸エチ
ルで洗浄し、30℃で真空乾燥して、232gの結晶質
のクラブラン酸2−アミノ−2,4,4−トリメチルペ
ンタン塩を得た。
【0023】実施例4:実施例1または2で得られたク
ラブラン酸2−アミノ−2,4,4−トリメチルペンタ
ン塩4.0gを、20℃のイソプロパノール150ml
中に溶解し、イソプロパノール中の2Mカリウム−2−
エチルヘキサノエート溶液6.7mlを加えた。混合液
を20℃で30分間撹拌し、2時間かけて0〜5℃まで
冷却した。堆積物を濾別し、イソプロパノールで洗浄
し、30℃で真空乾燥して、2.7g(収率95%)の
結晶質のクラブラン酸カリウム塩を得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−15408(JP,A) 欧州公開387178(EP,A1)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クラブラン酸の2−アミノ−2,4,4
    −トリメチルペンタン塩を形成し、前記塩をクラブラン
    酸の医薬的に容認可能なアルカリ塩又はアルカリ土類金
    属塩に変換することを含む、クラブラン酸の医薬的に容
    認可能なアルカリ塩又はアルカリ土類金属塩を製造する
    方法。
  2. 【請求項2】 a)クラブラン酸の有機溶媒溶液を、2
    −アミノ−2,4,4−トリメチルペンタンで処理し、 b)クラブラン酸の2−アミノ−2,4,4−トリメチ
    ルペンタン塩を単離し、 c)得られたクラブラン酸の2−アミノ−2,4,4−
    トリメチルペンタン塩をクラブラン酸の医薬的に容認可
    能なアルカリ塩又はアルカリ土類金属塩に変換する ことを含む、クラブラン酸の医薬的に容認可能なアルカ
    リ塩又はアルカリ土類金属塩を製造する方法。
  3. 【請求項3】 前記医薬的に容認可能なアルカリ塩又は
    アルカリ土類金属塩が、クラブラン酸のカリウム塩であ
    ることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記有機溶媒を、ジエチルケトン、シク
    ロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサ
    ノール、n−ブタノール、酢酸エチル及び酢酸n−ブチ
    ルから選択する請求項2に記載の方法。
  5. 【請求項5】 ステップa)におけるクラブラン酸の有
    機溶媒溶液を発酵ブロスから抽出により得ることを特徴
    とする請求項2に記載の方法。
  6. 【請求項6】 ステップa)におけるクラブラン酸の有
    機溶媒溶液を発酵ブロスの濾液から抽出により得ること
    を特徴とする請求項2に記載の方法。
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