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JP2814409B2 - 多色泳動パターン読み取り装置 - Google Patents

多色泳動パターン読み取り装置

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Publication number
JP2814409B2
JP2814409B2 JP2335554A JP33555490A JP2814409B2 JP 2814409 B2 JP2814409 B2 JP 2814409B2 JP 2335554 A JP2335554 A JP 2335554A JP 33555490 A JP33555490 A JP 33555490A JP 2814409 B2 JP2814409 B2 JP 2814409B2
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fluorescent
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gel
optical
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仁 藤宮
永典 奈須
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日立ソフトウェアエンジニアリング 株式会社
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    • G01MEASURING; TESTING
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    • G01N27/00Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
    • G01N27/26Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating electrochemical variables; by using electrolysis or electrophoresis
    • G01N27/416Systems
    • G01N27/447Systems using electrophoresis
    • G01N27/44704Details; Accessories
    • G01N27/44717Arrangements for investigating the separated zones, e.g. localising zones
    • G01N27/44721Arrangements for investigating the separated zones, e.g. localising zones by optical means

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  • Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、多色泳動パターン読み取り装置に関し、特
に、それぞれの試料に蛍光波長が異なる蛍光色素で標識
し、同時に電気泳動した後、電気泳動パターンを読み取
り、同じ泳動条件での複数の電気泳動パターンの比較に
好適な多色泳動パターン読み取り装置に関するものであ
る。
〔従来の技術〕
一般に、遺伝病診断などを含む種々の遺伝子構造解
析、アミノ酸などの蛋白質の構造分析を行うために、放
射性アイソトープ標識による電気泳動分析法が用いられ
る。このような電気泳動分析法は、放射性同位体で標識
または置換された試料の断片に対してゲルを用いて電気
泳動を行い、電気泳動で展開された試料の断片の分布パ
ターンの解析を行うことにより、試料の分析を行う方法
である。
電気泳動パターンを読み取り分析を行う場合の一例と
して遺伝病診断を例として説明する。
ヒトゲノムDNAは、約3×109の塩基対から成り立って
いる。その塩基配列はヒト集団を通しておおよそ一定で
あるが、細かくみると、個体間にばらつきが存在する。
このようなDNA配列上のばらつきは、DNAの多型と呼ばれ
ている。DNAの多型は遺伝子領域にも非遺伝子領域にも
見られるが、遺伝子領域の多型はその表現形式である蛋
白質の多型として現れる場合が多い。血液型,組織適合
抗原などや人種間における皮膚の色,手の色の相違な
ど、ヒト集団にみられる色々な多様性は、この多型に由
来している。DNA多型は、ヒトが進化上で生物種として
独立した時点から現在までに、ヒト集団の生殖細胞DNA
に生じた変異が集団の中に蓄積したものである。このよ
うな変異がヒトの存在に取って重要な機能を持つ部位に
生じ、その結果として生ずる表現型が、何らかの病的状
態を示すものを「遺伝病」と呼んでいる。ヒト集団に
は、3,000種を超える遺伝病が存在するといわれてい
る。
遺伝病の病因はDNA上に生じた異変であるが、それが
病気として認識されるまでには、DNA→mDNA→蛋白質→
表現型(病気)の諸段階がある。病気としての診断は、
普通最後のレベルで行なわれるが、上記の各段階の流れ
が単純な直線関係にあれば、診断を蛋白質やDNAのレベ
ルで行うことが可能である。
DNA診断の基礎となる手法は、Southernプロッティン
グと呼ばれるものであり、この手法は、基本的には以下
のステップに分けられる。
(1)試料DNAの抽出、 (2)DNAの制限酵素による分解、 (3)ゲル電気泳動を用いたDNAの分子量による分画、 (4)分画されたDNAのフィルタへの移行、 (5)予じめ用意したプローブDNA(検出したい遺伝子
と相同配列を持つDNAをアイソトープなどで標識したも
の)との混成体の形成(ハイブリダイゼーション)、 (6)オートラジオグラフィーによる混成体の検出、 以上の6ステップからなる手法である。
遺伝病を対象とする場合、試料DNA抽出のための臓器
は問わない。通常は、数ミリリットルの末梢血から白血
球を分離し、そこからDNAを抽出する。(1)から
(6)までのステップの処理に通常5日程度の日数を必
要とする。
遺伝病診断では、上記のステップの処理に基づき正常
体の分画パターンと被検者の分画パターンを得て、それ
らの分画パターンを比較する。同一パターンである場合
は正常と判定される。
最近、安全性などの問題から放射性アイソトープに替
えて蛍光色素で標識したプローブを用いて、その蛍光色
素を励起し、電気泳動パターンの読み取りを行う試みが
試行されている。遺伝病診断やDNAの塩基配列決定など
は試料の量が10-15molオーダ前後であるため、放射性ア
イソトープなみの信号対雑音比を等価的に得るには、高
度な光学技術と信号処理技術を必要とする。
微少な試料を蛍光標識して検出する装置として特開昭
61−62843号公報に記載された電気泳動装置がある。次
に、このような蛍光検出法による電気泳動装置について
具体的に説明する。
第16図は、従来の蛍光式電気泳動装置の外観を示す斜
視図である。第16図を参照すると、電気泳動装置は、試
料の電気泳動を行い、蛍光の分布を計測する泳動計測装
置51と、計測したデータを基にデータ処理を行うデータ
処理装置52と、それら相互を接続するケーブル53とから
構成されている。泳動計測装置51には扉51aがあり、扉5
1aを開いて、DNA断片の電気泳動を行うベースとなるゲ
ルの注入を行い、更に電気泳動を行う試料を所定量だけ
注入する。扉51aを閉じて、操作表示パネル51bの泳動開
始スイッチを押すと電気泳動が開始される。電気泳動が
開始されると、泳動計測装置51では、操作表示パネル51
bにあるモニタに動作状態が表示される。計測されたデ
ータは、データ処理装置52に転送され、予めプログラム
されている所定のデータ処理が行われる。なお、データ
処理装置52は、計算機本体54と、利用者からの指令など
を入力するためのキーボード55と、処理状態や結果を表
示するディスプレイ装置56と、処理の結果を記録するプ
リンタ57とから構成されている。
第17図は、泳動計測装置の内部の構成を示すブロック
図である。泳動計測装置(51;第16図)の構成は、第17
図に示すように、電気泳動装置部63および信号処理装置
部64から構成されており、この2つの部分がまとめられ
て、泳動計測装置の全体の装置構成となっている。電気
泳動装置部63は、電気泳動を行う泳動部5と、泳動部5
に電圧を印加するための第1電極2aおよび第2電極2b
と、泳動部5および各電極2a、2bを支えるための支持板
3と、泳動部5に電圧を印加するための電気泳動用電源
装置4と、蛍光物質を励起するための光を発光する光源
11と、光源11からの光を導くための光ファイバ12と、蛍
光物質から発生した蛍光13を集光して受光する光学系の
集光器14と、特定波長の光を選択的に通す光学フィルタ
15と、受光した光を電気信号に変換するための光センサ
16とから構成されている。また、信号処理装置部64は、
光センサ16からの電気信号を受けて増幅する増幅器17
と、電気信号のアナログ信号をディジタルデータに変換
するアナログ・ディジタル変換回路18と、ディジタル変
換したデータに対して加算平均処理等の前処理を行う信
号処理部19と、前処理したデータを外部のデータ処理装
置へ送出するインタフェース処理を行うインタフェース
20と、電気泳動装置部および信号処理系の全体を制御す
るための制御回路10とから構成されている。この信号処
理装置64から出力されるディジタル信号OUTは、データ
処理装置(52;第16図)に送られ、解析処理などのデー
タ処理が行われる。
次に、このように構成された電気泳動装置の動作を説
明する。
第16図および第17図を参照する。泳動計測装置51にあ
る扉51aを開き、内部にある泳動部5にゲルを注入し、
更に蛍光物質で標識したDNA断片の試料を注入する。操
作パネル51bのスイッチを操作して、電気泳動開始を指
示すると、電気泳動用電源装置4からの電圧が電極2a,2
bにより泳動部5に供給されて電気泳動が開始される。
電気泳動によって、蛍光物質で標識された試料は、例え
ば、第20図に示すように、各々の試料のレーン71,72,73
において電気泳動され、試料に含まれる分子の分子量毎
に集まり、それぞれにバンド66を作る。分子量の軽い分
子ほど泳動速度が速いため、同一時間内に泳動される距
離は大きい。これらのバンド66の検出は、第18a図に示
すように、光源からの光を光ファイバ12に通して光路61
上でゲルを照射することにより、ゲル中でバンド66に集
まっている標識の蛍光物質に蛍光13を発生させ、蛍光13
を検出する。発生する蛍光13は、蛍光物質の吸光係数,
量子効率、励起光の強度などによるが、バンド当り、10
-16mol程度と非常に微量な量しか蛍光物質が含まれてい
ないため、非常に微弱な光となる。例えば、蛍光物質と
して、フルオレセインイソチオシアネート(Fluorescei
n Isothiocyanate)を使用した場合について説明する
と、フルオレセインイソチオシアネートは、励起光の励
起波長のピークが490nm、蛍光波長のピークが520nmであ
る。また、モル吸光係数は7×104mol-1・cm-1であり、
量子効率は0.65程度である。
1バンド内に10-16molの蛍光物質が存在する場合、励
起光に波長488nmの出力1mWのアルゴンイオンレーザを使
用した場合を想定して計算すると、ゲルの厚みなどで異
なるが、発生する蛍光の光量は、1010個/オーダの蛍光
の光子しか発生しない。
泳動部5は、その正面図が第18a図に、その縦断面図
が第18b図に示されるように、ポリアクリルアミドなど
のゲル5aと、該ゲル5aを両側から狭んで支えるためのガ
ラスの支持板5b,5cとから構成されている。泳動部5の
ゲル5aに上部から例えばDNA断片の試料を注入し、第1
電極2aおよび第2電極2b(第17図)に泳動電圧を印加し
て、電気泳動を行いながら、光源から照射された光、例
えばレーザ光を、光ファイバ12からゲル5a中の光路61を
通して、光路61上の蛍光物質を照射する。これにより、
光路61上に存在する蛍光物質が励起されて蛍光13を発す
る。蛍光13はレンズの組合せで構成される光学系の集光
器14に到達し、集光された後に光学フィルタ15で選択さ
れ、一次元の光センサ16において電気信号に変換され
る。光センサ16では、微弱な光を効率よく電気信号に変
換するため、イメージインテンシファイアなどを用い
て、104〜105倍に光増幅し、その画像をCCDの一次元光
センサなどで電気信号に変換している。光センサ16によ
り得られた電気信号は、増幅器17により希望するレベル
の信号に増幅され、アナログ・ディジタル変換回路18に
よりアナログ信号からディジタル信号に変換されて、信
号処理部19へ送られる。信号処理部19では、信号対雑音
比(S/N比)を向上させるために加算平均処理等の信号
処理が行われる。このようにして信号処理されたディジ
タル信号のデータは、インタフェース20により、データ
処理装置52に送出される。
第19a図および第19b図は、泳動計測装置51から送出さ
れるDNA断片の蛍光強度パターン信号の例を説明する図
である。例えば、第19a図に示されるように、電気泳動
が行われた泳動部5に対して光路61上でレーザ光が照射
されると、光路61上に存在するゲルの蛍光物質が励起さ
れて、蛍光を発するので、この蛍光を、レーン毎に所定
の検出位置で電気泳動方向62の方向に時間の経過と共に
検出する。これにより、各レーンのバンド66が光路61上
の位置を通過する時に、蛍光が検出されることになり、
1つのレーンにおける蛍光強度のパターン信号が、第19
b図に示すように、検出される。このため、バンド66が
光路61上の位置を通過するときに、蛍光強度のピークが
得られる。したがって、第19b図に示す蛍光強度パター
ン信号は、電気泳動方向62の方向におけるバンド66の蛍
光強度パターン信号となっている。
データ処理装置52では、計算機本体54により泳動計測
装置51から送出されるDNA断片の蛍光強度パターン信号
のデータを受けて、蛍光強度パターンのデータから分子
量の比較やDNAの塩基配列を決定するデータ処理を行
う。データ処理を行い決定された塩基等の並びは、記号
化して出力され、ディスプレイ装置56により画面表示
し、またはプリンタ57により印刷出力される。
以上の例では試料の標識法として蛍光色素を用いる装
置例を示したが、他の例として、同様に蛍光色素で標識
し、電気泳動を行った後に、電気泳動パターンによる蛍
光パターンを読み取る装置が特開昭60−220860号公報に
開示されている。この他の例の装置は、前述したような
電気泳動と同時に読み取り部を通過する蛍光パターンの
分布を読み取るタイプとは異なり、電気泳動を終了して
から泳動部全体の蛍光パターンを読み取るタイプとなっ
ている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、上述したように、蛍光検出法による電気泳
動パターン読み取り装置においても、ゲル電気泳動法
は、放射性アイソトープによる標識法で従来から用いら
れているゲル電気泳動法を用いている。このようなゲル
電気泳動法では、ゲルの温度不均一性,その他の理由か
らバンドの移動速度が泳動板の位置によって異なり、泳
動パターンの歪が発生する。したがって、2種の泳動パ
ターンを比較する必要のある遺伝病診断などのため、2
種類の試料の電気泳動,2次元電気泳動などを行った場合
には、放射性アイソトープ標識法、蛍光標識法のいずれ
の方法においても、各回の泳動の結果は歪による泳動位
置に相違が発生し、泳動パターンどうしの比較が困難と
なる。また、泳動パターンの補正をデータ処理で行う場
合にも、データ処理が煩雑となり、困難となる。
また、泳動と同時に読み取り部を通過する蛍光物質の
分布を計測する泳動計測装置では、2次元電気泳動に適
用するために、1次元目の電気泳動を別の装置で行い、
2次元目を読み取り装置で行う必要があり、操作が煩雑
となる。
本発明の目的は、複数の各試料に蛍光波長の異なる蛍
光色素で標識し、同時に電気泳動した後に電気泳動パタ
ーンを読み取り、複数の電気泳動パターンの比較に好適
な多色泳動パターン読み取り装置を提供することにあ
る。
本発明の他の目的は、電気泳動パターンの蛍光パター
ンを読み取り、泳動パターンを泳動歪の影響無しに読み
取り比較することができる多色泳動パターン読み取り装
置を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、本発明の多色泳動パターン
読み取り装置は、複数の試料に電気泳動を行って展開し
た泳動パターンに対して、各試料に個別に標識した複数
の蛍光物質を励起して蛍光を発光させ、発光する蛍光パ
ターンを読み取る各色泳動パターン読み取り装置であっ
て、泳動パターンの蛍光物質を励起させる照射光を発光
する光源と、光源から照射光を走査してゲルの厚み方向
に照射する光走査機構と、照射光の光軸とは異なる方向
に受光面を設定して受光経路の空間的位置関係により、
泳動パターンからの蛍光を読取り面の散乱光から分離し
て受光する受光部と、受光部で受光した光信号を複数の
蛍光波長に分離する光学フィルタ部と、光学フィルタ部
で分離した光信号の光電変換を行って電気信号を出力す
る光電変換部と、光電変換部からの電気信号に対して、
照射光の走査と対応して積分動作を行って増幅し順次に
泳動パターンから蛍光の電気信号を出力する増幅器とを
備えたことを特徴とする。
〔作用〕
これによれば、泳動パターン読み取り装置には、照射
光を発光する光源と、光走査機構と、蛍光パターンの蛍
光を受ける受光部と、光フィルタ部と、光電変換部と、
増幅器とが備えられる。光源は、各試料に個別に標識し
た2つ以上の蛍光物質を励起して蛍光を発光させるため
の照射光を発光する光源であり、各蛍光物質を励起する
ための波長の光を得るため例えば複数の光源を設け、複
数の光源からの光を混合して出力する。所定の波長領域
に渡る光が得られる場合には単一の光源であってもよ
い。光走査機構は、光源から照射光を走査してゲルの厚
み方向に照射する。受光部は、照射光の光軸とは異なる
方向に受光面を設定して受光経路の空間的位置関係によ
り、泳動パターンからの蛍光を読取り面の散乱光から分
離して受光する。光学フィルタ部は、受光部で受光した
蛍光の光信号を複数の蛍光波長に分離する。また、光電
変換部は、光学フィルタ部で分離した各光信号の光電変
換を行って電気信号を出力するので、増幅器が微弱な電
気信号に対して照射光の走査と対応して積分動作を行っ
て増幅し順次に泳動パターンから蛍光の電気信号を出力
する。なお、積分動作速度は、照射光の走査速度と対応
させ、微弱な蛍光出力を、効率よく増幅する。
このような構成の多色泳動パターン読み取り装置によ
り、電気泳動を行なった試料の泳動パターンに対して、
蛍光色素の持つ蛍光の波長別に蛍光物質の分布を読み取
ることができる。従って、比較したい試料の全てが電気
泳動において発生する泳動歪を同じく受けるので、読み
取り結果の比較は歪の量を気にせずに行なうことができ
る。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を図面を用いて具体的に説明
する。
第1図は、本発明の一実施例にかかる多色蛍光式電気
泳動パターン読み取り装置の全体構成を説明する概略図
である。第1図に示すように、多色蛍光式電気泳動パタ
ーン読み取り装置は、電気泳動ユニット1と読み取りユ
ニット6とが分離されて全体の装置が構成される。電気
泳動ユニット1は、電気泳動を行うベースとなるゲルと
該ゲルをガラス板などで挟み込んで支持するゲル支持体
とからなる泳動部ユニット5と、泳動部ユニット5が装
着され該泳動部ユニット(以下、泳動部と略称する)5
に電気泳動電圧を加える第1電極2aおよび第2電極2b
と、この第1電極2aおよび第2電極2bを支えると共に泳
動部5を支える支持板3と、電気泳動電圧を供給する電
気泳動用電源装置4とから構成される。泳動部5は、前
述したように、泳動試料を展開するポリアクリルアミド
などのゲルと、該ゲルを両側から挟んで支持するガラス
板などのゲル支持体から構成される(前述した第18a
図、第18b図参照)。電気泳動ユニット1において、泳
動部5が装着され、泳動部5のゲルの上部から電気泳動
するDNAフラグメントなど断片化した試料が供給され、
電気泳動用電源装置4から第1電極2aおよび第2電極2b
に泳動電圧が印加され、電気泳動が行われる。電気泳動
ユニット1で電気泳動を行った後の泳動部5は取り外
し、次に、読み取りユニット6に装着して、電気泳動パ
ターンの読み取りを行う。
読み取りユニット6は、電気泳動を行った泳動部5
を、そのままの状態で(または泳動部5からゲルのみを
取り出したゲルの状態で)計測部本体7に装着して、電
気泳動パターンを読み取って、データ処理を行う。読み
取りユニット6は、第1図に示すように、計測部本体7
を主要部として構成され、データ処理装置8およびイメ
ージプリンタ9等が付加されて構成される。データ処理
装置8およびイメージプリンタ9は、計測部本体7で読
み取った電気泳動パターンデータに対して、データ処
理,イメージ処理,判定処理などを行い、読み取った電
気泳動パターンデータを加工して出力する。計測部本体
7には、電気泳動ユニット1において既に電気泳動を行
った泳動部(ゲルおよびゲル支持体からなる泳動部ユニ
ット)5を装着して読み取る読取り台が、本体上部の蓋
7aの直下に設けられている。電気泳動ユニット1から取
り外した泳動部5は、計測部本体7において、計測部本
体上部の蓋7aを開けて読み取り台に装着される。読取り
台に泳動部5の読み取り対象のゲルを装着した後、蓋7a
を閉じて、計測部本体7の操作表示パネル7bの読み取り
開始スイッチを押下すると、計測部本体7が泳動部5の
ゲルの電気泳動パターンの読み取りを開始する。電気泳
動パターンの読み取りが開始されると、計測部本体7に
内蔵する点光源からの照射光の走査が開始され、装着し
た泳動部5のゲルに励起光を照射し、蛍光物質を励起さ
せ、これにより発光した蛍光を受光して、蛍光物質の分
布のパターンを計測する。データ処理装置8は計測部本
体7で計測した読み取りデータを基にデータ処理を行
い、また、計測部本体7の制御を行う。データ処理され
たデータは、イメージプリンタ9により出力されて可視
化される。イメージプリンタ9は多色印刷を行うものが
用いられ、各試料に対応して泳動パターンを着色し、泳
動パターンを印刷する。
第2図は、計測部本体の要部の構成を示すブロック図
であり、また、第3図は、計測部本体に装着する泳動部
の装着位置を説明する図である。第2図および第3図を
参照して説明する。
多色蛍光式電気泳動パターン読み取り装置を用いて、
複数の各々の試料の電気泳動分析を行う場合、前述した
ように、まず、電気泳動ユニット1を用いて、蛍光色素
(蛍光物質)により標識した試料(DNAフラグメント)
の電気泳動を行う。約5時間位の所定時間の電気泳動の
終了後、泳動部5を電気泳動ユニット1から取り外す、
取り外した泳動部5のゲルは、そのままの泳動部5の状
態で、あるいはゲル支持体のガラスを外した状態で、第
3図に示すように、読み取りユニット6の計測部本体7
の上部の蓋7aを開き、内部の読み取り台7cの上部に載置
する。そして、蓋7aを閉じて、読み取りユニットへのセ
ットが完了する。このとき、電気泳動を行ったゲルが蛍
光色素で標識されていない試料の場合には、この段階で
各試料に対し蛍光色素をつける処理を施すようにしても
よい。また、ゲルの乾燥等の処理も行う。
次に、電気泳動パターンの読み取り開始を指示する操
作を行う。読み取り開始の操作は、操作表示パネル7bの
読み取り開始スイッチの押圧による開始指示により、ま
たはデータ処理装置8からの読み取り開始指示により行
う。データ処理装置8によって読み取り動作を開始する
場合には、計測部本体7における泳動部ユニットの装着
状態が制御信号線を通してデータ処理装置8の側に送ら
れ、その状態に応じてデータ処理装置8が計測部本体7
の読み取りユニット部の動作を制御して行う。この場合
には、動作時の読み取り速度などのパラメータ設定を予
めデータ処理装置8の側に登録しておくことにより、読
み取り開始の操作が自動的に行われるので、操作者のス
イッチ操作負担が軽減される。
読み取られた蛍光色素の分布データは、データ処理装
置8に送られる。データ処理装置8では、蛍光強度のピ
ーク検出処理、泳動距離を求める処理など予めプログラ
ムしてある所望の処理を行う。データ処理した結果のデ
ータは、必要に応じてイメージプリンタ9により、蛍光
強度を濃淡画像で印刷出力し、または蛍光強度を等高線
形式または色や濃度で区分けした画像として印刷出力す
る。蛍光強度に応じた濃淡画像で印刷出力した画像は、
従来から用いられている放射性物質で標識して電気泳動
を行った放射性Xフィルム像と同じ画像となる。また、
必要に応じて、データ処理を行った結果データは、磁気
的または光学的記録装置にディジタルデータとして記憶
される。
第2図の計測部本体の構成を示すブロック図におい
て、光源21から発光されたレーザビーム31は、ミラード
ライバ30で駆動される振動ミラー22により図面の表裏方
向にスキャンされ、読み取り対象の泳動部5のゲルに加
えられる。振動ミラー22によりスキャンされるレーザビ
ーム31のスポット光は、移動しながら、泳動部5のゲル
を厚み方向に照射される。これにより、スキャンされた
レーザビーム31のスポット光が照射された泳動部5のゲ
ルからは、蛍光13が発するので、これを受光部としての
集光器23を通して受光する。集光器23は、蛍光13を受光
するため受光経路の光軸が泳動部5を照射するスポット
光の光軸とは異なるように、また、光学レンズ系により
受光の光学経路の空間的位置関係を構成して、泳動部5
の照射面から発する散乱光からの検出感度を高めて、蛍
光13を受光する。集光器23により受光した光は、光電変
換部24により電気信号に変換されて増幅器25により増幅
される。なお、ゲルを透過したレーザビーム31が、迷光
として悪影響を与えないように、泳動部5のレーザビー
ム31の照射面と反対側には、光トラップ32が設けられて
いる。
このように集光器23、光電変換部24を通して、検出す
る蛍光13の受光感度を高くして受光し、更に受光した蛍
光13を電気信号に変換し、変換した電気信号を増幅器25
に入力する。増幅器25において増幅された電気信号は、
アナログ・ディジタル変換回路26に入力されて、ディジ
タルデータに変換される。ディジタルデータに変換され
た蛍光の検出信号はメモリ28に記憶され、メモリ28に記
憶されたデータがインタフェース29を通してデータ処理
装置8に送られる。このような一連の信号処理の全体の
制御は、制御回路27が行う。
次に、このような構成の電気泳動パターン読み取り装
置の計測部本体(第2図)の各部の構成を詳細に説明す
る。
第4図は、振動ミラーを用いてゲル面をレーザビーム
でスキャンする光走査機構を説明する図である。また、
第5図は振動ミラーの回転角とレーザビームのスポット
光の移動距離の関係を説明する図である。
光源21,振動ミラー22、および泳動部5の配置位置
が、第4図に示すような位置関係にあるため、例えば、
振動ミラー22がミラードライバ30により等角速度で振動
するように駆動された場合、泳動部5においては、両端
部での光スポットの移動速度が中央部(X=0)の付近
よりも速くなってしまう。そのため、泳動部5の試料か
ら検出される蛍光の検出感度に、中央部と端部とでは差
が生ずることになる。このため、この実施例では、泳動
部5のゲル上でレーザのスポット光の移動速度が等速と
なるように、振動ミラーを駆動する速度を補正制御す
る。すなわち、スポット光の位置Xに対するミラーの角
度θの関係は、第5図に示すような関係となり、振動ミ
ラーの回転中心と泳動部5の中央部との距離Zを用いる
と、ミラー角度θは次式で表される。
θ=tan-1(X/Z) ここで、Zは振動ミラー22の回転中心から泳動部5の
ゲルまでの距離であり、Xは振動ミラー22の回転中心か
ら泳動部5のゲルの面に垂線を下ろした点を原点とする
ゲルの面方向の距離である。
この種の光走査機構における回転角と移動距離との間
の補正方法には、fθレンズを用いる方法があるが、f
θレンズは高価であり、また、fθレンズを装着するた
め装置が重くなるので、ここでは、光走査機構の振動ミ
ラー回転角と移動距離との間の補正を、ミラードライバ
30に、振動ミラー22の回転角速度を可変制御する制御回
路を備え、振動ミラー22の回転駆動速度を補正制御する
ことにより行う。
第6図は、振動ミラーを回転駆動制御するミラードラ
イバの制御回路の要部構成を示すブロック図である。振
動ミラーのアクチュエータとしては直線モータを用いて
おり、振動ミラーの回転角制御は、回転角対応に比例し
た電圧を印加することによって制御できる。ゲルの照射
面においてレーザビームのスポット光が等速で移動する
ためには、照射面の距離Xと時間tが比例関係となるよ
うに制御すればよい。振動ミラーの回転角θとスポット
光の移動距離Xとの関係は、第5図に示すような関係と
なっているので、第5図のグラフの横軸を時間軸、縦軸
を電圧軸に対応させた電圧波形の信号を発生させ、これ
を振動ミラーを駆動する駆動制御信号とする。このよう
な駆動制御信号の発生は、ミラードライバ30における制
御回路により行い、発生した駆動制御信号を振動ミラー
22のアクチュエータに供給して、振動ミラー22の駆動制
御を行う。
ミラードライバ30は、第6図に示すように、関数波形
を記憶した読み出し専用メモリ30aと、読み出した関数
データを電圧信号に変換するデジタル・アナログ変換回
路30bと、変換された電圧信号を増幅して駆動制御信号
として出力するドライバ30cと、メモリに対し時系列的
に読み出しアドレスを与えるカウンタ30dと、カウンタ
にクロック信号を与える発振回路30eから構成されてい
る。
計測部本体の制御回路27からの指示により発振回路30
eが動作し、発振回路30eからのクロック信号がカウンタ
30dに入力され、カウンタ30dはクロック信号をカウント
し、読み出し専用メモリ30aに供給する読み出しアドレ
スを時系列的に発生する。カウンタ30dにより発生され
た読み出しアドレスが時系列的に読み出し専用メモリ30
aに供給されると、読み出し専用メモリ30aから予め記憶
されている関数データが順次に読み出される。読み出し
専用メモリ30aには、予め振動ミラーの回転角に関する
関数データ(第5図)が書き込んであり、このような関
数データが時系列的に読み出される。この例では、関数
データのビット数は、12ビットとしている。読み出され
た関数データは、ディジタル・アナログ変換回路30bに
おいて振動ミラーの回転角を制御するアナログ信号の電
圧信号に変換される。この電圧信号は、ドライバ30cに
おいて、ステップ状のノイズをフィルタリングで除去
し、更に電力増幅して、駆動制御信号として、振動ミラ
ー22に供給される。これにより、泳動部におけるレーザ
ビームのスポット光の移動速度(スキャン速度)が一定
となるように、所望の回転角速度で振動ミラーを振動さ
せることができる。
また、ここでのスキャン速度は、対数的にほぼ等分と
なるように、0.5,1,2,5,10,20,50,100,200Hzで可変でき
るようにしてある。これは、電気泳動する試料に標識し
た蛍光物質の量や蛍光物質の量子効率の差に応じて、読
み取り速度を変えられるようにし、効率的に読み取りを
行うためである。この場合のスキャン速度の指定は、操
作表示パネル7bまたはデータ処理装置8から指定するこ
とが可能であり、制御回路27からミラードライバ30に指
示データが送られ、カウンタ30dおよび発振回路30eを制
御して、所望のスキャン速度で振動ミラー22を駆動させ
る。
このようにして、振動ミラー22の駆動制御により、光
源21からのレーザビームがスキャンされ、泳動部5にお
いては一定速度で移動するスポット光として照射され
る。これにより、レーザ光の照射光により照射された部
分にある泳動部5のゲルの蛍光物質が励起され、蛍光13
を発する。
第7図および第8図は、ゲルから発生する蛍光を受光
するための集光器および光電変換部の要部の構成を光路
を主体として示す図である。
前述したように泳動部のゲル5aは、ガラスのゲル支持
体5b,5cに挾まれて支持されている。ゲル支持体5b,5cと
しては、この例の泳動部5では、ゲル支持体5b,5cに蛍
光の比較的少ない硼素硅酸塩ガラスを使用している。こ
の他に、ゲル支持体5b,5cとしては、石英ガラスや各種
光学ガラスなどが利用される。
第7図に示すように、泳動部5において、スキャンさ
れて移動するレーザビーム31の照射光が照射されると、
このレーザビーム31の照射光はゲル支持体5b,5cを厚み
方向に透過し、ゲル5aに到達する。ゲル5aにおいてもそ
の厚み方向にレーザビーム31の照射光が進行する。ゲル
支持板5b,5cおよびゲル5aの厚みは、それぞれ約5mmおよ
び約0.35mmとなっており、ゲル支持板5b,5cおよびゲル5
aの厚み方向に照射されるレーザビーム31の照射光は、
泳動部5のどの位置においてもゲルに到達する光の強度
は概ね等しい。また、ゲル5aおよびゲル支持体5b,5cの
照射光の入射面で発生する光散乱によるレーザビーム31
の広がりや強度減少も、厚み方向に照射光を入射してい
るため、大幅に少なくなる。なお、ゲルを透過したレー
ザビーム31は、迷光として悪影響を与えないように光ト
ラップ32に入り減衰させられる。
このように励起光のスキャンによって、ゲル5a内から
発生する蛍光は、励起光による散乱光などと共に集光器
23で集められる。ゲル支持体5b,5cにおいて発生する散
乱光は受光経路の空間的位置関係により幾何光学的に分
離され、ゲルからの蛍光のみが取り出されて光電変換部
24に送られる。光電変換部24においては、更にゲル内に
おいて発生する散乱光と蛍光とが光学フィルタを用いて
分離され、ゲルからの蛍光のみが光電変換器に加えられ
る。光電変換器では光電子増倍管により微弱な蛍光が電
気信号に変換される。
集光器23および光電変換部24における光学系の構成
を、第7図および第8図により説明する。
集光器23は、第7図に示すように、泳動部5からの蛍
光およびゲル支持体5b,5cから発生する励起光の散乱光
を、シリンドリカルレンズ23aで受けて集光する構成と
なっている。泳動部5からシリンドリカルレンズ23aで
受けた散乱光および蛍光は、シリンドリカルレンズ23a
の反対側に結像する。図中A点はゲル5aからの蛍光およ
びゲル5aから発生する励起光の散乱光に対する焦点であ
る。また、ゲル支持体5b,5cの表面において発生する励
起光の散乱光は、例えば、ゲル支持体5cの表面からの散
乱光の場合、焦点A′点に結像する。ここで光ファイバ
アレイ23bは、ゲル5aからの蛍光を受光するようにその
結像点Aの位置に配設することで、受光経路の空間的位
置関係により幾何光学的に蛍光を、ゲル支持体からの散
乱光と分離することができる。このように照射光を厚み
方向に照射する方向においては、ゲルとゲル支持体であ
るガラスとの屈折率が1.4〜1.5前後と比較的近いこと
と、ゲルとゲル支持体のガラスの境界面が非常に密着し
ていることにより、この境界面において発生する散乱光
は非常に少ない。したがって、A点で受光する光は、ゲ
ル5aの表面で発生する励起光の散乱光も少なくなってお
り、ゲル5aの内部からの蛍光のみが大きく受光される。
また、ゲル支持体5b,5cのいずれか、または両方を取
り外してゲル5aに対して直接に照射光をスキャンさせる
場合には、上述のようなゲル支持体であるガラス表面か
ら発生する量とほぼ同じの量の散乱光がゲル表面から発
生するが、この場合には、計測部本体7の読み取り台
(7c;第3図)の載置ガラスの厚み分により、ゲル支持
体のガラスと同様な効果があるので、検出感度の低下を
低く押えて、ゲル面からの蛍光を検出できる。なお、こ
の時点において、ゲル5aに対して色素を着色する処理な
どを行うために、特にゲル支持体5b,5cの取り除きが必
要のない場合には、ゲル支持体5b,5cをつけたままの状
態で、ゲル5aの読み取りを行う方が信号対雑音比を向上
させられる。
ここで、集光器23には、シリンドリカルレンズは1つ
しか用いていないが、レーザビームの走査面に対称な位
置や、更には試料の反対側などにシリンドリカルレンズ
を載置することができる。蛍光の量が不足している場合
には、例えば、蛍光が発生するゲルの走査線を取り囲む
4方向にシリンドリカルレンズと光ファイバアレイを載
置し、発生する蛍光を集光することで検出光量を増加す
ることができる。その場合には、対向するシリンドリカ
ルレンズの表面反射が互いに影響を受けないように光軸
をずらすなどの対処が有効である。
光ファイバアレイ23bにより集光された蛍光は、光フ
ァイバアレイ23bの各々の光ファイバに導かれ、各々の
光ファイバが束ねられて集められて光電変換部24に入力
される。
光電変換部24における光学系の構成は、第8図に示す
ように、光ファイバアレイ23bから光電変換部24に入力
された蛍光が、第1のレンズ24a,絞り24b,および第2の
レンズ24cを用いて平行光成分のみが取り出され、光学
フィルタ24dに入射されるように達成される。光学フィ
ルタ24dは、光の進行方向に対して直角でなく、約20度
傾けて配置されている。光学フィルタ24dは、透過光に
対して中心波長605nmのバンドパスフィルタ特性を有
し、光学フィルタに入力側で反射する光に対して透過光
以下の波長を反射する特性を有するように設計されてい
るものを用いる。したがって、光学フィルタ24dの透過
光から第1の蛍光物質の蛍光の波長成分を得ることがで
き、更に第3のレンズ24eにより集光して第1の光電子
増倍管24fに導き、第1波長成分の蛍光強度に対する電
気信号を得る。光学フィルタ24dの反射光からは第2以
降の蛍光物質の波長成分の蛍光を得ることができる。こ
のため、第8図に示す例では、光学フィルタ24dの反射
光は、更に第2の光学フィルタ24gに導かれ、第2の光
学フィルタ24gによって励起光の波長成分を取り除き、
更に第4のレンズ24hで集光して、第2の蛍光波長の蛍
光強度に対応する電気信号を第2の光電子増倍管24iで
得るように構成されている。
第9図は、更に多数の光学フィルタを用いて蛍光を多
数の波長成分に分離する場合の光学フィルタ部の構成を
説明する図である。
蛍光を更に多くの各々の波長成分に分離して検出する
場合、光学フィルタ部の構成は、第9図に示すように、
第1の光学フィルタ24dからの反射光の位置に第2の光
学フィルタ24gを配置し、更に第2の光学フィルタ24gか
らの反射光の位置に第3の光学フィルタ24jを配置し、
更に第3の光学フィルタ24jからの反射光の位置に第4
の光学フィルタ24kを配置するように構成する。これに
より、各々の光学フィルタ24d,24g,24j,24kからの透過
光A,B,C,Dにおいて、それぞれに分離された異なる蛍光
波長成分の蛍光を得ることができる。
このようにして得られる蛍光を励起光の散乱光と分離
することにより信号対雑音比を向上させて各々の蛍光波
長成分に応じた蛍光強度に対応する電気信号を各々の光
電子増倍管(24f,24i,…)で得ることができる。得られ
た電気信号は、複数系統の増幅器25に入力される。各系
統の増幅器25においては、微弱な信号を積分回路を含む
増幅手段で十分に増幅する。
第10図は、積分回路を含む増幅器の構成を示す回路図
である。この増幅器25には、第10図に示すように、前段
に演算増幅器で構成される積分回路が設けられ、次段に
演算増幅器で構成される出力増幅回路が備えられて構成
されている。光電子増倍管24fからの電気信号は、演算
増幅器25aに入力される。演算増幅器25aはコンデンサ25
cおよび積分動作を制御するスイッチ25dと共に、積分回
路を構成している。積分回路の出力は、演算増幅器25b
に入力され、外付抵抗で決まるゲインでの増幅を行い、
後続するアナログ・デジタル変換回路に送られる。
このように構成される積分回路を含む増幅器25におけ
る動作を第11図のタイミングチャートを参照して説明す
る。光電子増倍管24fの出力は、非常に大きな出力イン
ピーダンスを有するために、ほぼ電流源とみなすことが
できる。また、演算増幅器25cには、FET(電界効果トラ
ンジスタ)入力型の高入力インピーダンスのものが用い
られている。したがって、スイッチ25dがオフ状態にな
っていると、光電子増倍管24fの出力電流ipは、そのま
ま全部がコンデンサ25cを流れる電流となる。この電流
により演算増幅器25aの出力電圧は、第11図に示すよう
に、ランプ関数状の出力となる。このような積分動作
は、1画素に相当する時間だけ積分し、アナログ・ディ
ジタル変換回路26内にある標本化回路がS/Hクロックの
タイミングに合せてサンプリングし、そのままホールド
し、アナログ・デジタル変換回路26に供給されて、アナ
ログ・デジタル変換回路26により、デジタル信号に変換
される。
ホールドされた後は、スイッチ25dに加えるC/D制御信
号であるC/Dクロックをアクティブにすることにより、
コンデンサ25cに蓄積された電荷を放電する。以下、同
様に、この動作を繰り返す。
このような演算増幅器による積分回路を用いる増幅手
段は、抵抗とコンデンサのみからなる疑似的な積分回路
でも可能である。ただし、上述のような演算増幅器によ
る積分回路では、光電子増倍管24fからの電気信号の電
荷をほぼ完全に積分することができるため、より高い信
号対雑音比を得ることができる。また、積分時間につい
ても、スイッチ25dに対するC/D制御信号のC/Dクロック
を変えることで任意に変えることができる。このため、
総合的に微弱信号を増幅する増幅度の調整が容易に行え
る。この例では、第4図に示したミラードライバ30の動
作と対応させる(同期させる)ことにより、読み取り試
料の面積の大きさに合せて制御することが可能であり、
読み取りの無駄時間をなくすことができる。また、試料
からの蛍光の強度に合せて、励起光のスキャン速度と受
光側の増幅器の積分時間を自由に設定できるため、非常
にフレキシブルな装置を構成することができる。また、
この他にコンデンサおよび抵抗のみで積分動作を行う場
合は、照射光の走査速度に対応した時定数となるように
コンデンサまたは抵抗の値を切換えられるように構成す
ることで、疑似的に実現することが可能である。
増幅器25(第2図)で増幅された電気信号は、アナロ
グ・デジタル変換回路26に入力されて、デジタルデータ
に変換される。デジタルデータに変換された蛍光検出信
号は、メモリ28に記憶され、メモリ28に記憶されたデー
タがインタフェース回路29を通してデータ処理装置8に
送られる。このような一連の信号処理の全体の制御は、
制御回路27が行う。
次に本実施例における多色泳動パターン読み取り装置
の構成要素の変形例について説明する。
第12図は、蛍光の波長成分を複数に分離して検出する
集光器および光電変換器の他の構成例を説明する図であ
る。
先に説明した実施例では、光電変換器24において複数
の光学フィルタを用いて、複数の蛍光波長成分に分離す
る構成としているが、集光器および光電変換器を複数系
統設けて、それぞれの集光器および光電変換器により個
々に所望の蛍光波長成分の蛍光強度を各光学フィルタに
より検出できるように構成する。この場合には、各々の
集光器および光電変換器の光学系により個別に蛍光波長
成分を検出するので微弱な蛍光を検出感度よく検出する
ことができる。このような構成では、第12図に示すよう
に、泳動部5からの蛍光を複数の集光器の光ファイバア
レイ35a,35bにより、それぞれ蛍光の入射位置で均一に
分布するように2つに分けて、各々の光ファイバアレイ
35a,35bにより集光される蛍光を各々の光電変換器36a,3
6bに供給して、各蛍光波長成分の電気信号を得ている。
光ファイバアレイ(35a,35b)を更に設け、更に受光す
る蛍光を分けることも可能であるが、それぞれの光量が
減少してしまう。この構成による特長は、各々の集光器
および光電変換器の光学系が個別に蛍光波長成分を検出
するので、それぞれ選別に検出する蛍光波長を独立に自
由に変えられることができる点である。また、例えば、
同一波長を受光する2重系として用いると、信頼性を向
上させることができる。
第13図は、光学フィルタを機械的に移動させて選択す
る蛍光波長成分を変える場合の光電変換器の構成例を示
す図である。光ファイバアレイ23bからの蛍光は、第1
レンズ,絞り,および第2レンズを通して平行成分のみ
を通過させるようにコリメートした蛍光は、光学フィル
タ37または光学フィルタ38を通して、光電子増倍管39に
到達する。この時の光学フィルタ37または光学フィルタ
38の選択は、電磁的に往復動できるソレノイド40を使用
して切替えることができる。このような構成とすること
により、蛍光を受光する光路上において、複数の光学フ
ィルタを時分割で切替えて、分離する蛍光波長を時分割
で切替える。この場合において、切替える光学フィルタ
(37,38)を3枚以上とする場合には、往復動による切
替え機構よりも、複数の光学フィルタを保持した回転板
の回転運動による切替え機構の方がコストを低減した装
置構成となる。また、この構成では高価な光電子増倍管
39は1個設けるだけで時分割で使用できるので、装置構
成のコストを低減できる。
第14図は、複数の波長の励起光を一つのビームにまと
めた光源の構成例を示す図である。それぞれに所定の波
長成分の光を発光する第1光源41および第2光源42から
出たレーザビームは、立方体状のビームスプリッタ43に
入射される。光源としては、本実施例では、第1光源41
に532nmの緑色のレーザ、第2光源42にはアルゴンイオ
ンレーザを利用している。ビームスプリッタ43に設けら
れたハーフミラーの面43aは第1光源41からの光を透過
させ、第2光源42から光を反射するような膜が構成され
ている。このような構成とすることにより、2つの光源
からの光を混合して1つの光ビームとして利用できる。
電気泳動パターンに含まれる蛍光物質を励起する励起
光の光源として、複数の例えば2種類の励起光を用いる
ことにより、試料の標識に使用する蛍光物質の種類を増
やすことができる。ここでの実施例では、例えば、第1
光源41からの光でテキサスレッド、テトラメチルローダ
ミンイソチオシアネート(TRITC)などの蛍光色素を励
起し、また、第2光源42からの光で、フレオレセインイ
ソチオシアネート、4クロロ−7ニトロベンゾ−2オキ
サ−1ジアゾール(NBDクロライド)などを励起してい
る。また、上述した光源の構成例では、ビームスプリッ
タを1個用いた構成であるが、混合したビーム側に同様
に配置することにより、2つ以上の波長のビームを混合
することも可能であることは明らかである。また、ここ
での光源として複数の発振波長が混在しているレーザ
や、高次の高調波を発生するレーザなどはそのまま使用
できる。
第15図は、蛋白質の試料を2次元電気泳動した結果を
多色泳動パターン読み取り装置で読み取った泳動パター
ンの出力例を示す図である。標準となる試料から読み取
った泳動パターンにかかるデータを赤に着色して出力
し、比較するためのデータを青で出力した例である。な
お、出力時のそれぞれの色は、任意に組合せ可能であ
る。
ここに多色印刷された出力された泳動パターン44の例
は、同一位置に試料が泳動されている場合は、それぞれ
の泳動パターンのバンド45は赤と青とが混り合って紫色
(斜線で示す)となる。また、異なる分子構造を持つ場
合のバンド46およびバンド47は泳動位置が異なり、それ
ぞれ赤および青として表示される。このため、簡単に各
々のバンドを比較判定することが可能である。
また、X線フィルムでは得られた画像を管理するため
に実験日,実験番号,条件などの項目を油性インクなど
で記載する必要があるが、ここでの例では読み取り画像
内に、またはその画像の前後に上記の項目を入力装置か
ら入力指示し、泳動パターンと共に、出力することがで
きる。これにより、出力結果の泳動パターンは見易く管
理も容易とすることができる。
以上に説明したように、本実施例の多色泳動パターン
読み取り装置によれば、電気泳動した後の電気泳動板
(泳動部)を、そのままに装着して読み取れるため、2
次元電気泳動結果などの読み取り比較であって、処理時
間が長時間かかるものであっても、泳動計測部が電気泳
動装置と分離されているため、フレキシビリティがあ
る。
以上、本発明を実施例にもとづき具体的に説明した
が、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、
その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である
ことは言うまでもない。
〔発明の効果〕
以上、説明したように、本発明の多色泳動パターン読
み取り装置によれば、複数の蛍光色素の標識を読み取る
ために波長別に光の成分を分離して読み取ることによ
り、2種以上の試料の同時の電気泳動結果が得られる。
したがって、各種泳動歪は、それらのサンプルが同じく
うけるため分子量の比較などの泳動結果の比較が非常に
容易である。また、電気泳動を終了した結果のゲルを装
着して読み取る装置であるため、1次元電気泳動の結果
だけでなく、2次元電気泳動などの結果であっても同様
に読み取ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例にかかる蛍光式電気泳動パ
ターン読み取り装置の全体の構成を説明する概略構成
図、 第2図は、計測部本体の要部の構成を示すブロック図、 第3図は、計測部本体に装着する泳動部ユニットの装着
位置を説明する図、 第4図は、振動ミラーを用いてゲル面をレーザビームで
スキャンする光走査機構を説明する図、 第5図は、振動ミラーの回転角とレーザビームのスポッ
ト光の移動距離の関係を説明する図、 第6図は、振動ミラーを回転駆動制御するミラードライ
バの制御回路の要部構成を示すブロック図、 第7図は、集光器における光学系の詳細な構成を示す
図、 第8図は、光電変換部における光学系の詳細な構成を示
す図、 第9図は、光電変換部における他の光学系の詳細な構成
を示す図、 第10図は、積分回路を含む増幅器の回路構成を示す回路
図、 第11図は、増幅器の読み取り動作のタイミングを示すタ
イムチャート、 第12図は、蛍光の波長成分を複数に分離して検出する集
光器および光電変換器の他の構成例を説明する図であ
る。 第13図は、光学フィルタを機械的に移動させて選択する
蛍光波長成分を変える場合の光電変換器の構成例を示す
図、 第14図は、複数の波長の励起光を一つのビームにまとめ
た光源の構成例を示す図 第15図は、蛋白質の2試料を2次元電気泳動を行った結
果を多色泳動パターン読み取り装置で読み取った泳動パ
ターンの出力例を示す図、 第16図は、従来の蛍光式電気泳動装置の外観を示す斜視
図、 第17図は、泳動計測装置の内部の構成を示すブロック
図、 第18a図および第18b図は、蛍光法による電気泳動パター
ン検出の動作原理を示す泳動部の正面図および縦断面
図、 第19a図および第19b図は、泳動計測装置から送出される
DNA断片の蛍光強度パターン信号の例を説明する図、 第20図は、電気泳動を行ったDNA断片の分布例を示す図
である。 図中、1……電気泳動ユニット、2a……第1電極、2b…
…第2電極、3……支持板、4……電気泳動用電源装
置、5……泳動部ユニット(泳動部)、6……読み取り
ユニット、7……計測部本体、8……データ処理装置、
9……イメージプリンタ、10……制御回路、11……光
源、12……光ファイバ、13……蛍光、14……集光器、15
……光学フィルタ、16……光センサ、17……増幅器、18
……アナログ・ディジタル変換回路、19……信号処理
部、20……インタフェース、21……光源、22……振動ミ
ラー、23……集光器、24……光電変換部、25……増幅
器、26……アナログ・ディジタル変換回路、27……制御
回路、28……記憶回路、29……インタフェース、30……
ミラードライバ、31……レーザビーム、32……光トラッ
プ、51……泳動計測装置、51a……扉、51b……操作パネ
ル、52……データ処理装置、53……ケーブル、54……計
算機本体、55……キーボード、56……ディスプレイ、57
……プリンタ、63……電気泳動部装置、64……信号処理
装置、61……光路、62……電気泳動方向(時系列データ
取得時のライン)、66……バンド、71,72,73,74……レ
ーン。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奈須 永典 神奈川県横浜市中区尾上町6丁目81番地 日立ソフトウェアエンジニアリング株 式会社内 (56)参考文献 特開 平2−203255(JP,A) 特開 平2−10266(JP,A) 特開 昭61−3043(JP,A) 特開 昭63−243874(JP,A) 特開 平1−209351(JP,A) 特開 昭52−17899(JP,A)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の試料に電気泳動を行って展開した後
    の泳動パターンに対して、各試料に個別に標識した複数
    の蛍光物質を励起して蛍光を発光させ、発光する蛍光パ
    ターンを読み取る多色泳動パターン読み取り装置であっ
    て、 泳動パターンの蛍光物質を励起させる照射光を発光する
    光源と、 光源からの照射光を走査して試料を展開した泳動パター
    ンのゲルに当該ゲルの厚み方向に照射する光走査機構
    と、 前記光走査機構により走査される照射光の光軸および当
    該照射光のゲル支持体からの反射光の光軸とは異なる方
    向で、ゲル支持体を介してゲル内部の蛍光物質の発光位
    置からの蛍光を集光する位置に一方の焦点(B)を有
    し、他方の焦点(A)の位置を受光口に位置するように
    レンズ(23a)を配設し、受光する入口を狭めた受光口
    (23b)でゲル支持体の表面からの照射光の散乱光を避
    けて、蛍光を受光する受光部と、 受光部で受光した蛍光の光信号を複数の蛍光波長に分離
    する光学フィルタ部と、 光学フィルタ部で分離した光信号の光電変換を行って電
    気信号を出力する光電変換部と、 光電変換部からの電気信号に対して、照射光の走査と対
    応して積分動作を行って増幅し順次に泳動パターンから
    蛍光の電気信号を出力する増幅器と を備えたことを特徴とする多色泳動パターン読み取り装
    置。
  2. 【請求項2】複数の試料に電気泳動を行って展開した後
    の泳動パターンに対して、各試料に個別に標識した複数
    の蛍光物質を励起して蛍光を発光させ、発光する蛍光パ
    ターンを読み取る多色泳動パターン読み取り装置であっ
    て、 泳動パターンの蛍光物質を励起させる複数波長の励起光
    を発光する光源または励起光を発光する光源の複数を組
    合わせた光源と、 該光源からの照射光を走査して試料を展開した泳動パタ
    ーンのゲルに当該ゲルの厚み方向に照射する光走査機構
    と、 前記光走査機構により走査される照射光の光軸および当
    該照射光のゲル支持体からの反射光の光軸とは異なる方
    向で、ゲル支持体を介してゲル内部の蛍光物質の発光位
    置からの蛍光を集光する位置に一方の焦点(B)を有
    し、他方の焦点(A)の位置を受光口に位置するように
    レンズ(23a)を配設し、受光する入口を狭めた受光口
    (23b)でゲル支持体の表面からの照射光の散乱光を避
    けて、蛍光を受光する受光部と、 受光部で受光した蛍光の光信号を複数の蛍光波長に分離
    する光学フィルタ部と、 光学フィルタ部で分離した光信号の光電変換を行って電
    気信号を出力する光電変換部と、 光電変換部からの電気信号に対して照射光の走査と対応
    して積分動作を行って増幅し順次に泳動パターンの蛍光
    の電気信号を出力する増幅器と を備えたことを特徴とする多色泳動パターン読み取り装
    置。
  3. 【請求項3】光学フィルタ部は、受光部からの蛍光の光
    信号を複数に分割し、該分割した光信号をそれぞれ所定
    の波長特性を持つ光学フィルタに通して蛍光を波長別に
    分離することを特徴とする請求項1または請求項2に記
    載の多色泳動パターン読み取り装置。
  4. 【請求項4】光学フィルタ部は、受光部からの蛍光の光
    信号を、反射光と透過光の波長が異なる光学フィルタを
    用いて、波長別に分離することを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2に記載の多色泳動パターン読み取り装置。
  5. 【請求項5】光学フィルタ部は、複数の光学フィルタを
    切替えて、分離する波長を時分割で変化させ、蛍光の光
    信号を波長別に分離することを特徴とする請求項1また
    は請求項2に記載の多色泳動パターン読み取り装置。
  6. 【請求項6】更に多色プリンタを備え、光学フィルタ部
    により、受光部で受光した蛍光の光信号を複数の蛍光波
    長に分離し、分離した各蛍光波長に対応して変換された
    電気信号を、各蛍光波長に対応して着色して泳動パター
    ンを印刷することを特徴とする請求項1または請求項2
    に記載の多色泳動パターン読み取り装置。
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