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JP2853250B2 - 酸化物超電導薄膜の製造方法 - Google Patents

酸化物超電導薄膜の製造方法

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Publication number
JP2853250B2
JP2853250B2 JP2083192A JP8319290A JP2853250B2 JP 2853250 B2 JP2853250 B2 JP 2853250B2 JP 2083192 A JP2083192 A JP 2083192A JP 8319290 A JP8319290 A JP 8319290A JP 2853250 B2 JP2853250 B2 JP 2853250B2
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JP
Japan
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thin film
oxide superconducting
superconducting thin
substrate
axis
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JP2083192A
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悟 高野
繁 奥田
典之 葭田
憲器 林
謙一 佐藤
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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    • H10N60/01Manufacture or treatment
    • H10N60/0268Manufacture or treatment of devices comprising copper oxide
    • H10N60/0296Processes for depositing or forming copper oxide superconductor layers
    • H10N60/0576Processes for depositing or forming copper oxide superconductor layers characterised by the substrate
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    • Y10S505/73Vacuum treating or coating
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、たとえばレーザアブレーション法のよう
な気相法による酸化物超電導薄膜の製造方法に関するも
のである。
[従来の技術] たとえば酸化物超電導線材のように、酸化物超電導材
料を用いた製品の一つの典型例として、適当な基板上に
酸化物超電導薄膜が形成され、それによって、酸化物超
電導材料が基板により保持された状態とし、酸化物超電
導材料に対して所望の形状を与えるようにしたものがあ
る。
上述したように、基板上に酸化物超電導薄膜を形成し
ようとする場合、たとえば気相法が用いられる。特に最
近では、気相法のうち、レーザアブレーション法が、酸
化物超電導薄膜の製造方法として、低温かつ高速で酸化
物超電導薄膜を形成できる点で注目されている。
[発明が解決しようとする課題] 第3図には、基板1上に気相法によって形成された酸
化物超電導薄膜2の結晶格子が図解的に示されている。
第3図に示すように、酸化物超電導薄膜2の結晶格子の
c軸を、基板1に垂直に配向させることは、比較的容易
である。特に、レーザアブレーション法によれば、この
ようなc軸配向が容易である。
他方、第4図および第5図には、第3図に示した酸化
物超電導薄膜2の結晶格子が上から示されている。
酸化物超電導薄膜2において、電流は、基板1の表面
に平行なa−b面内を流れることが知られている。した
がって、酸化物超電導薄膜2において大きな電流を流す
ことができるようにするためには、第4図に示すよう
に、a軸およびb軸の方向を揃えるようにすればよい。
しかしながら、第4図に示すように、a軸およびb軸の
方向を揃えることは、実際には困難であり、通常、第5
図に示すように、a軸およびb軸は、任意の方向に傾
く。
第5図に示すように、酸化物超電導薄膜2において、
隣接する結晶格子のa軸の傾きすなわち傾角3が0度〜
45度の範囲で大きくなればなるほど、零磁場における臨
界電流密度Jcおよび磁場下における臨界電流密度Jc−B
が低下することがわかっている。
上述したようなa軸およびb軸の各方向の不揃いは、
基板1として、単結晶を用いる場合に比べて、多結晶を
用いる場合に、より生じやすい傾向がある。これに関し
て、基板上に酸化物超電導薄膜を形成して酸化物超電導
線材を得ようとする場合には、基板として適当な可撓性
を有する長尺のものを用いなければならない。通常、単
結晶により可撓性を有する長尺の基板を与えることは困
難であり、可撓性を有する長尺の基板を得ようとする場
合、一般には多結晶を用いなければならない。
それゆえに、この発明の目的は、多結晶の基板上であ
ってもa軸およびb軸の各方向ができるだけ揃うように
し、それによって高い臨界電流密度を与えることができ
る、酸化物超電導薄膜の製造方法を提供しようとするこ
とである。
[課題を解決するための手段] この発明は、気相法により基板上に酸化物超電導薄膜
を形成する酸化物超電導薄膜の製造方法において、上述
した技術的課題を解決するために、基板として、酸化物
超電導薄膜が形成されるべき基板面に同一方向の複数の
溝が形成された多結晶基板を準備し、それら同一方向の
複数の溝を結晶配向性制御手段として利用しながら、基
板面上に気相法によって酸化物超電導薄膜を成長させ、
こうして成長させられる酸化物超電導薄膜に含まれる結
晶のc軸が基板面に垂直に配向させられるとともに、a
軸またはb軸が溝に沿う方向に配向させられることを特
徴としている。
基板として長尺のものが用いられる場合には、溝は、
基板の長手方向に延びるように形成されることが好まし
い。
また、複数の溝間の平均ピッチは、10μm以下に選ば
れることが好ましい。
また、気相法として好ましくは、レーザアブレーショ
ン法が用いられる。
さらに、溝は、ナイフエッジで傷をつけることにより
形成されることもできるが、特に、フォトリソグラフィ
またはビーム照射によって形成されることが好ましい。
[作用] この発明によれば、基板上に酸化物超電導薄膜を形成
するとき、溝に平行に結晶が成長することによって、a
軸およびc軸の各方向が、ある程度揃えられる。
[発明の効果] このように、この発明によれば、多結晶の基板上であ
っても、a軸およびb軸の各方向をある程度揃えること
ができるので、a−b面内を流れ得る電流を大きくする
ことができる。したがって、零磁場における臨界電流密
度Jcおよび磁場下における臨界電流密度Jc−Bの双方が
高い酸化物超電導薄膜を得ることができる。
基板として長尺のものを用い、溝をこのような基板の
長手方向に延びるように形成したとき、優れた超電導特
性を有する、酸化物超電導薄膜が長尺の基板上に形成さ
れた酸化物超電導線材を得ることができる。
また、溝は、できるだけ狭い幅で密に形成されること
が好ましく、そのため、複数の溝間の平均ピッチは、好
ましくは、10μm以下に選ばれる。
また、酸化物超電導薄膜を形成するのに用いられる気
相法としては、レーザアブレーション法によるものであ
ることが好ましい。レーザアブレーション法によれば、
c軸配向を得やすいばかりでなく、より高速で成膜を行
なうことができる。しがって、たとえば酸化物超電導線
材のように、長尺の基板上に連続的に酸化物超電導薄膜
を形成しなければならない場合、能率的に酸化物超電導
薄膜の形成を行なうことができるので、有利である。
溝を、フォトリソグラフィまたはビーム照射によって
形成すると、溝の底部において鋭い内角を形成すること
ができる。このような鋭い内角は、酸化物超電導薄膜の
結晶成長において、a軸およびb軸の各方向を揃えるこ
とを、より促進する。
[実施例] この発明の実施例に基づき、レーザアブレーション法
により、酸化物超電導薄膜を製造した場合について説明
する。
実験例1 粒径0.1μmのYSZ(イットリア安定化ジルコニア;Y:6
%)基板上に、レーザアブレーション法により、Y1Ba2C
u3OY−δの酸化物超電導薄膜を成膜した。成膜条件
は、以下のとおりである。
レーザ:KrF(248nm) エネルギ密度:2.3J/cm2 繰返し周波数:5Hz 酸素圧力:300mTorr 基板温度:750℃ ターゲット・基板間距離:45mm 成膜速度:33Å/分 レーザ光入射角:45度 上述の成膜条件で、4時間の成膜を行なった。得られ
た酸化物超電導薄膜は、零磁場において、3400A/cm2
臨界電流密度を示した。
一方、同じ基板に、ダイヤモンドカッターにて、幅10
〜100μm、深さ10〜100μmの溝を溝間の平均ピッチ10
0μmで形成したものを基板として使用して、同じ成膜
条件で、酸化物超電導薄膜の成膜を行なったところ、零
磁場において、15000A/cm2の臨界電流密度が得られた。
実験例2 フォトリソグラフィまたはビーム照射によって種々の
寸法または方向の溝を形成した長尺の基板を用いた。成
膜条件は、上記実験例1と同様である。このような基板
上に形成された酸化物超電導薄膜の零磁場における臨界
電流密度Jcは、以下の表に示すとおりであった。
このように、この発明に従って、溝を形成した基板を
用いた場合に、高い臨界電流密度が得られたのは、次の
ような理由に基づくものと考えられる。
第1図には、この発明に従って、基板11上に形成され
た酸化物超電導薄膜12の結晶粒13の成長状態がモデル的
に拡大断面図で示されている。第2図は、第1図の線II
−IIに沿う断面図である。
基板11の、酸化物超電導薄膜12が形成される面には、
同一方向に複数の溝14が筋状に形成されている。このよ
うな溝14は、基板11の表面にナイフエッジにより傷をつ
けることによって形成されることもできるが、フォトリ
ソグラフィまたはビーム照射によって形成すると、溝14
の底部の内角部分15がより鋭く形成されることができ
る。
このような基板11上に酸化物超電導薄膜12が形成され
ると、まず、結晶成長の初期の段階において、結晶粒13
が溝14に規制されることにより、結晶粒13は、溝14に対
して整列した状態で成長するように矯正される。したが
って、a軸およびb軸の各方向は、第4図に示すような
理想的な結晶格子の場合にほぼ近づく。したがって、以
後の結晶成長においても、この初期の結晶粒13の状態に
従って、結晶粒13が成長していくので、酸化物超電導薄
膜12は、a−b面内において優れた結晶配向性を与える
ことができる。そのため、a−b面内を流れる電流を大
きくすることができ、前述したように、臨界電流密度を
高めることができたものと考えられる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明に従って、基板11上に形成された酸
化物超電導薄膜12の結晶粒13の成長状態をモデル的に示
す拡大断面図である。第2図は、第1図の線II−IIに沿
う断面図である。 第3図は、基板1上に形成された酸化物超電導薄膜2の
結晶格子を図解的に示す断面図である。第4図は、第3
図に示した酸化物超電導薄膜2の結晶格子を上から示す
図である。第5図は、第4図に相当する図であって、a
−b面内において、a軸およびb軸が不揃いになった場
合の一典型例を示している。 図において、11は基板、12は酸化物超電導薄膜、13は結
晶粒、14は溝である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 憲器 大阪府大阪市此花区島屋1丁目1番3号 住友電気工業株式会社大阪製作所内 (72)発明者 佐藤 謙一 大阪府大阪市此花区島屋1丁目1番3号 住友電気工業株式会社大阪製作所内 (56)参考文献 特開 平2−92806(JP,A) 特開 平2−211679(JP,A) 特開 平2−230611(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C01G 1/00 - 57/00 H01L 39/00 - 39/24 H01B 12/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】気相法により基板上に酸化物超電導薄膜を
    形成する酸化物超電導薄膜の製造方法において、 前記基板として、前記酸化物超電導薄膜が形成されるべ
    き基板面に同一方向の複数の溝が形成された多結晶基板
    を準備し、 前記同一方向の複数の溝を結晶配向性制御手段として利
    用しながら、前記基板面上に前記気相法によって前記酸
    化物超電導薄膜を成長させ、 こうして成長させられる前記酸化物超電導薄膜に含まれ
    る結晶のc軸が前記基板面に垂直に配向させられるとと
    もに、a軸またはb軸が前記溝の方向に配向させられる
    ことを特徴とする、酸化物超電導薄膜の製造方法。
  2. 【請求項2】前記基板として、長尺のものが用いられ、
    前記溝は、前記基板の長手方向に延びるように形成され
    る、請求項1に記載の酸化物超電導薄膜の製造方法。
  3. 【請求項3】前記複数の溝間の平均ピッチは、10μm以
    下に選ばれる、請求項1または2に記載の酸化物超電導
    薄膜の製造方法。
  4. 【請求項4】前記気相法は、レーザアブレーション法で
    ある、請求項1ないし3のいずれかの項に記載の酸化物
    超電導薄膜の製造方法。
  5. 【請求項5】前記溝は、フォトリソグラフィまたはビー
    ム照射によって形成される、請求項1ないし4のいずれ
    かの項に記載の酸化物超電導薄膜の製造方法。
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EP91105090A EP0449317B1 (en) 1990-03-29 1991-03-28 Method of preparing oxide superconducting thin film
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