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JP2849836B2 - 塗布方法 - Google Patents

塗布方法

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JP2849836B2
JP2849836B2 JP1282030A JP28203089A JP2849836B2 JP 2849836 B2 JP2849836 B2 JP 2849836B2 JP 1282030 A JP1282030 A JP 1282030A JP 28203089 A JP28203089 A JP 28203089A JP 2849836 B2 JP2849836 B2 JP 2849836B2
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phenomenon
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康司 菅
賢二 中嶌
清 小林
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Fuji Photo Film Co Ltd
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    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、写真用フイルム、写真用印画紙、磁気記録
テープ、接着テープ、感圧記録紙、オフセット版材等の
製造において、連続走行している帯状支持体(以下「ウ
エブ」と称する)に各種液状組成物をカーテン塗布方式
により付与する塗布方法に関するものである。
〔従来の技術〕
カーテン塗布の基本技術については、特公昭49−2413
3号,同49−35447号各公報に記載がある。
又エス・エフ・キスラー(S.F.Kistler)は“AIChE W
inter National Meeting"(1982)にカーテン塗布の理
論を開示しており、特にカーテン塗布方式による塗布速
度を律する現象として、主に次の3現象について述べて
いる。
ウエブと塗布液間に微小気泡を巻き込む現象(以下
「エアー同伴現象」と言う) ウエブと塗布液の接触線に液だまりが発生する現象
(以下「ヒール現象」と言う、特に高塗布量時に起き
る) ウエブに塗布液が付着せず、飛びはねる現象(以下
「液だれ現象」といい、同様高塗布量時に多い) 即ち上記の3現象によって塗布出来なくなるのであ
る。
このカーテン塗布の塗布限界速度を向上させる試みと
して種々の工夫が開示されている。
(1) 炭酸ガスによりウエブに同伴される空気層を置
換し、エアー同伴現象を抑制する方法(特開昭62−1869
66号公報参照) (2) 静電場をウエブと塗布液間に作用させ、塗布液
の付着力を高め、エアー同伴現象を抑制する方法(特開
昭62−197176号公報参照) 等がある。
(3) 又スライド面先端の形状、自由落下塗布液膜の
ウエブへの着地点角度を規定し安定化を計る方法もある
(特開昭64−51170号公報参照)。
しかしながら、近年塗布速度が250m/min以上の高速に
なり、カーテン塗布の塗布液量が高流量化するにつれ、
上記の「エアー同伴現象」によるよりも、「ヒール現
象」,「液だれ現象」による塗布速度抑制が問題となっ
てきた。
その対策としては、 (4) 塗布液下層と上層の剪断粘度を調整することで
ヒール現象を抑制する方法が有る(特開平1−131549号
公報参照)。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、特開昭64−51170号公報及び特開平1
−131549号公報に記載の技術は該公報の明細書に記載さ
れているように、塗布液流量が塗布巾単位長さ当たり1.
0〜4.0cm3/cm・secの範囲であり、その範囲には有効で
あるが、4cm3/cm・secを超える高流量域での液だれ現象
抑制効果については検討されていなかった。
本発明の目的は上記問題点を解消し、塗布巾単位長さ
当たり4cm3/cm・secを超える高流量域においても液だれ
現象を発生させることなく高速塗布を実現出来る塗布方
法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段及び作用〕
本発明の上記目的は、 1層又は2層以上の塗布液をスライド面上で積層させ
た後、連続走行するウエブに自由落下塗布液膜を衝突さ
せて塗布する方法において、該ウエブに表面粗度0.3μ
m以上のものを使用し、スライド先端の面が水平となす
角度α=45〜120度とし、該塗布液の低剪断時の粘度を9
0cps以上、全層平均で80cps以上に調整したことを特徴
とする塗布方法 によって達成される。
本発明に使用される「ウエブ」としては、紙、プラス
チックフイルム、レジンコーテッド紙、合成紙等が包含
される。プラスチックフイルムの材質は例えば、ポリエ
チレン,ポリプロピレン等のポリオレフィン,ポリ酢酸
ビニル,ポリ塩化ビニル,ポリスチレン等のビニル重合
体、6,6−ナイロン,6−ナイロン等のポリアミド、ポリ
エチレンテレフタレート,ポリエチレン−2,6−ナフタ
レート等のポリエステル、ポリカーボネート、セルロー
スアセテート,セルローストリアセテート,セルロース
ダイアセテート等のセルロースアセテート等が使用され
る。またレジンコーテッド紙に用いる樹脂としては、ポ
リエチレンをはじめとするポリオレフインが代表的であ
るが、必ずしもこれに限定されない。
本発明のおいて表面粗度0.3μm以上のウエブとは、
例えば写真印画紙用ウエブとしてグロッシー面.マット
面.シルク面等が挙げられる。これらは原紙の両面にポ
リエチレンのラミネートを施したものが一般に使われ、
用途に応じて表面に凹凸のあるローラの押圧により表面
粗度が0.3μmから30μm程度までの粗さのものが作ら
れる。
又、トリアセテートセルロース、ポリエチレンテレフ
タレート等の写真フィルム支持体におけるごとくSiO2
Al2O3等の無機物微粒子あるいはポリスチレン、ポリメ
チルメタアクリレート等の高分子微粒子を分散した下塗
液を塗布したものや、オフセット版材におけるごとく、
アルミニュウム板の表面をサンドブラスト,電解孔食等
により粗面化したものにも用いることができる。
本発明における「塗布液」とは、その用途に応じて種
々の液組成のものが含まれ、例えば、写真感光材料にお
けるような、感光乳剤層、下塗層、保護層、バック層等
の塗布液;磁気記録媒体におけるような、磁性層、下塗
層、潤滑層、保護層、バック層等の塗布液;その他接着
剤層、着色層、防錆層等の塗布液が挙げられ、それら塗
布液は水溶性バインダーまたは有機バインダーを含有し
て成っている。
本発明において、該塗布液の低剪断時の粘度とは剪断
速度が10sec-1の時に測定した粘度の値をいい、粘度を
調整する方法としては、塗布液のバインダーと、静電気
的に例えばイオン結合,水素結合等により相互作用を起
こす増粘剤を用いることにより、高剪断時の粘度をあま
り増大させずに低剪断時の粘度だけを増大させる方法が
用いられる。
一般的な銀塩感光材料のように、塗布液のバインダー
がゼラチンの場合には、増粘剤として、例えばポリスチ
レンスルホン酸カリウム等のアニオン性ポリマーを用い
ることができる。更に具体的には、例えば特開昭49−11
5311号、同51−81123号、同52−67318号、同53−39118
号、同53−39119号、同57−105471号、同61−203451
号、英国特許676,459号、同1,539,866号、米国特許3,02
2,172号、同3,655,407号,同3,705,798号、同3,811,897
号に開示されたものを用いることができる。
カーテン塗布方式での塗布速度限界について図を用い
て説明する。第1図は前記キスラー提案のカーテン塗布
方式での塗布操作マップである。第1図からRe数と塗布
速度との関係を読み取ることが出来る。
Re=ρq/μ、 U/v 但し、 ρ;塗布液の密度, q:塗布巾単位長さ当たり塗布液流量 μ;低剪断時の塗布液粘度 U;ウエブ搬送速度(塗布速度)m/sec v;塗布液のウエブ付着時の流下線速度m/sec 第1図に示されるように、表面が平滑なウエブにおい
ては、D〜A〜B曲線で囲む曲線内が塗布可能な領域で
あり、この場合塗布液粘度が高くなりすぎると、Re=ρ
q/μの値が小さくなり、エアー同伴現象によりA〜B曲
線より下側の塗布出来ない領域になる。曲線D〜A〜B
領域の上側は粘度が低すぎてヒール現象,液だれ現象の
領域となり塗布出来ない。
しかるに、ウエブの表面に凹凸がある場合、即ち表面
粗度が0.3μm以上の場合は、D〜A〜B曲線はA〜C
の曲線のようになり、A〜C曲線はより下側に塗布可能
領域が拡大する。即ち、塗布液粘度を増大させるとRe数
が小になり、図中そのReに相当する塗布限界速度●印B
が◎印Cのように塗布限界速度は増大するのである。特
に、低剪断速度時の全層平均粘度80cps以上でRe数低下
による塗布速度上昇の効果が著しい。
全層平均粘度とは、各層の粘度を各層の塗布流量比で
重み付けした加重平均で表しているが、特に最下層の粘
度が90cps以上という条件を同時に満たす時に上記の効
果が得られる。
更に、本発明の流量域においては、スライドの先端か
ら自由落下塗布膜を形成する際の流下方向も重要であ
り、スライド先端の面が水平となす角度45〜120度の範
囲にあるときに、上記の効果が得られる。
〔実 施 例〕
本発明の塗布方法を1実施例を用いて説明する。
但し、本発明は本実施例のみに限定されるものではな
い。
塗布液として、 アルカリ処理ゼラチン10重量%の水溶液に界面活性剤と
してαスルホコハク酸2−エチルヘキシルエステルのナ
トリウム塩を1.5g/加えた液に、増粘剤としてポリス
チレンスルホン酸ナトリウム(分子量約100万)の添加
量によって粘度を調整して各塗布液を調製し、赤色染料
を添加して可視化させ、第2図に示すような2層同時塗
布のスライドホッパー型カーテン塗布装置により、コー
テイングダイ2より上記塗布液3を塗布液流量4〜6cm3
/cm・secとし、カーテン膜の高さ(コーテイングダイ先
端よりコーテイングローラの最頂点までの距離)を100m
mとしてコーテイングローラ4上のウエブ1に塗布を行
った。塗布液粘度cpsに対する塗布限度速度m/min(液だ
れ現象発生までの速度)の結果を第1表に示す。
但し、粘度はいずれ低剪断時(剪断速度10sec-1)の
粘度。全層均粘度は各層の流量比を重みとした加重平
均。最下層は全流量の20%の流量とした。
但し、使用したウエブはポリエチレンラミネートを施
したレジンコーテッド紙にゼラチン下塗を行ったもので
あり、表面粗度は0.4μmであった。
第1表に示すように全層平均粘度80cps以上にするこ
とによって、塗布限界速度を格段に高めることが出来
る。
又平均粘度が高くても最下層粘度が低い場合は塗布限
界速度が低下することがある。
更に比較例として、表面粗度0.1μm以下のウエブと
してトリアセテートセルロースのフイルム上にスチレン
と無水マレイン酸ソーダのコポリマーの下塗を施したも
のに上記と同じ塗布液を塗布した結果、第2表に示す如
く、表面粗度が低い場合には粘度の効果がないことがわ
かった。
〔発明の効果〕 本発明の塗布方法により、カーテン塗布方式により4c
m3/cm・secを超える高流量域において液だれ現象を発生
させることなく高速塗布が出来る様になり、生産性向上
に大いに貢献した。
【図面の簡単な説明】 第1図はキスラーのカーテン塗布方式でのRe:U/v図表、
第2図はカーテン塗布装置の概略側面図である。 1……ウエブ、2……コーテイングダイ 3……塗布液 4……コーテイングローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮本 公則 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写 真フイルム株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−175668(JP,A) 特開 昭64−38166(JP,A) 特開 昭59−100435(JP,A) 特開 平1−104377(JP,A) 特公 昭62−47075(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B05D 1/26,1/30 B05C 5/00 103 G03C 1/74

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1層又は2層以上の塗布液をスライド面上
    で積層させた後、連続走行するウエブに自由落下塗布液
    膜を衝突させて塗布する方法において、該ウエブに表面
    粗度0.3μm以上のものを使用し、スライド先端の面が
    水平となす角度を45〜120度とし、該塗布液の低剪断時
    の粘度を90cps以上、全層平均で80cps以上に調整したこ
    とを特徴とする塗布方法。
JP1282030A 1989-10-31 1989-10-31 塗布方法 Expired - Lifetime JP2849836B2 (ja)

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