JP2728727B2 - 微粒子銅粉末の製造方法 - Google Patents
微粒子銅粉末の製造方法Info
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Description
くは銅塩を水溶液中で還元して銅粉末を得る方法の改良
に関する。
ースト化し、厚膜ICの電極や電子部品の電極として用い
られる。電極の細線化や焼付温度を低下させるために微
粒子の銅粉が要望されている。
法がある。前者は銅塩水溶液に中和剤として水酸化ナト
リウムを加え、水酸化銅を析出せしめ、更に還元糖であ
るグルコースなどを加え、亜酸化銅とし、これを更にヒ
ドラジンで還元して銅粉末を得る方法であり、後者は銅
塩水溶液を電気分解し、陰極に銅を析出させ、これを粉
砕して銅粉末を得る方法であり、共に銅粉末の製法とし
て広く採用されている。しかし、これらの銅粉末は電解
銅粉末の場合は5ミクロン以上である。
塩の還元に際し、中和剤として水酸化アルカリを使用
し、銅イオンを錯体化させるためには従来酒石酸ナトリ
ウムが使用されていた。中和剤として水酸化アルカリを
使用し、錯化剤として酒石酸ナトリウムを使用すると、
得られる銅粉末は凝集し、分散性の悪い、いわゆる「の
び」の悪いものとなり、また粒径も0.7〜3ミクロンと
大きいものである。またナトリウムなどの不純物が最終
製品である銅粉末に含まれ、純度の高い銅粉末を得るこ
とができない。特に厚膜ICの導体として使用される銅ペ
ーストにおいては、粒径が微粒子で凝集が少なく、分散
性のよい、いわゆる「のび」のよい、また不純物の少な
い銅微粒子が望まれている。
集が少なく、分散性のよい、いわゆる「のび」のよい銅
粉末を製造できる方法を提供しようとするものである。
カリに代えてアンモニア水を用いることにより解決し
た。また更に得られる銅粉末の性状を制御する必要があ
る場合には、従来使用されていた酒石酸ナトリウムのみ
ならず、添加物としてアミノ酸または有機アミン類、あ
るいはジメチルグリオキシムの1種または2種以上の混
合物を用いることにより解決できる。
ア水を加え、更に還元糖を加え、更にヒドラジンを加え
て不純物を含まない、粒径の小さい「のび」のよい銅微
粉末を得る。またさらに上記添加物の1種または2種以
上を該アンモニア性銅塩溶液に加えて粒径、「のび」、
タッピング密度を制御することもできる。
も使用でき、硫酸銅、塩化銅、硝酸銅などの銅無機塩、
酢酸銅などの銅有機塩が例示できる。
に抱水ヒドラジン、無水ヒドラジンなどのヒドラジン化
合物を用いて行う。還元剤の使用量は従来の方法と同様
である。
目的とするものであったが、本発明の方法では銅塩に加
えるアンモニア水は単にpHの制御だけではなく、むしろ
銅イオンを錯体化させる錯化剤としての役割が大きい。
また更に得られる銅粉末の性状を判断する場合使用す
る。
でき、天然アミノ酸または合成アミノ酸のいずれでもよ
い。
アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アルギ
ン、リジン、グリシルグリシン、エチレンジアミン四酢
酸などが好ましい。また有機アミン類としてはエタノー
ルアミン、エチレンアミンなどが例示できる。
び」のよい銅微粉末が得られ、また粒径、タップ密度に
も影響する。添加物の1種または2種以上の混合物を適
当に用いることにより、得られる銅粉末の粒径、「の
び」およびタップ密度を制御することができる。
加える。それ以上の強アルカリ性にすると得られる銅微
粉末は極めて微細なコロイド状となり、濾過に際して収
率が低下する。
方法ではアンモニアの錯化剤としての役割を助け、さら
にまた触媒的に反応に関与するので、それほど多量に使
用する必要はない。たとえば、銅塩1モルに対して添加
物0.005〜0.02モルの量で十分である。
うこともできるが、反応を促進する為に80℃程度以下、
好ましくは60〜70℃程度に加熱するがよい。反応圧力は
常圧でよい。
水分散液のままベンゾトリアゾールなどにより防錆処理
を行なってもよい。
ンを含む化合物を使用せず、更に酒石酸ナトリウムを用
いずに、アミノ酸などの添加物を使用すれば、形成され
た銅粉末には異種金属が含まれず、たとえアミノ酸など
の添加物が含まれていたとしても加熱により分解除去で
きるので、銅粉末を非常に高い純度で得ることができ
る。
ることができる。また、タップ密度は弱い凝集体を形成
しているため多少改善される程度であるが、凝集体は指
先で圧する程度の力でこわれ、極めて大きい「のび」を
示す。
タップ密度および「のび」の特性は、第1表の通りであ
り、従来頬に比べて微粒子で、タップ密度も高く、「の
び」も良い。本発明により製造される銅粉末は銅ペース
トに好適な性質を持っている。
メリテックス社製2200型)の比表面積より求めた粒径で
あり、タップ密度は9〜10gの銅粉末を内径15mmφのガ
ラスシリンダーに入れ、高さ20cmから50回タッピングし
た時の値である。「のび」特性は、試料0.015gをワープ
ロ用紙(コクヨ社製)上にとり、指先でおさえて、ほぼ
指巾にひき伸ばした時の長さ(cm)で示す。
表に示すアミノ酸などの添加物を0.0035モル溶解した水
溶液に、温度60℃で、25%アンモニア水を加え、溶液の
pHを5.5〜7.9にする。次にこの溶液にブドウ糖14.4gを
加え、撹拌しながら30分間保持した。次に液温を25℃に
冷却したのち抱水ヒドラジン(80%)35mlを加え、70℃
まで約1℃/分の平均昇温速度で加熱する。70℃で90分
保持したのち濾過・水洗・エタノール洗浄を行う。得ら
れた沈澱物は90℃、3時間真空乾燥を行い、亜酸化銅を
含まない銅粉末を得た。第2表にこれらの銅粉の嵩密
度、のび特性、平均粒径を示した。表中の上の2つの例
はアミノ酸などの添加物を加えない場合の試料について
のものである。
銅粉末の該金属イオンによる汚染が考えられるが、その
場合について本発明の方法を試験した。実験方法は、添
加物として酒石酸ソーダまたはグルタミン酸モノナトリ
ウムを用いる以外は、実施例1と全く同様の方法で試験
した。その結果を第3表に示した。
は考えられるが、この場合についても、粒径および「の
び」特性に対する本発明の方法の有効性は損なわれない
ことがわかる。
Claims (3)
- 【請求項1】銅塩水溶液にアンモニア水を加えた溶液
に、還元糖およびヒドラジンを加えて銅粉末を得ること
を特徴とする微粒子銅粉末の製造方法。 - 【請求項2】銅塩水溶液にアンモニア水を加えた該溶液
に、更にアミノ酸およびその塩、有機アミン類ならびに
ジメチルグリオキシムから成る群より選択された少くと
も1種の化合物を添加することにより、得られる銅粉末
の性状を制御することを特徴とする請求項1記載の製造
方法。 - 【請求項3】銅塩水溶液にアンモニア水を加えた該溶液
に、更に酒石酸ソーダを添加することを特徴とする請求
項1記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11642889A JP2728727B2 (ja) | 1989-05-10 | 1989-05-10 | 微粒子銅粉末の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11642889A JP2728727B2 (ja) | 1989-05-10 | 1989-05-10 | 微粒子銅粉末の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02294415A JPH02294415A (ja) | 1990-12-05 |
JP2728727B2 true JP2728727B2 (ja) | 1998-03-18 |
Family
ID=14686855
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11642889A Expired - Lifetime JP2728727B2 (ja) | 1989-05-10 | 1989-05-10 | 微粒子銅粉末の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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1989
- 1989-05-10 JP JP11642889A patent/JP2728727B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
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JPH02294415A (ja) | 1990-12-05 |
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