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JP2724508B2 - 内燃機関用潤滑油組成物 - Google Patents

内燃機関用潤滑油組成物

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Publication number
JP2724508B2
JP2724508B2 JP2142546A JP14254690A JP2724508B2 JP 2724508 B2 JP2724508 B2 JP 2724508B2 JP 2142546 A JP2142546 A JP 2142546A JP 14254690 A JP14254690 A JP 14254690A JP 2724508 B2 JP2724508 B2 JP 2724508B2
Authority
JP
Japan
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oil
weight
lubricating oil
lubricating
less
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP2142546A
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English (en)
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JPH0436391A (ja
Inventor
仁一 五十嵐
昌邦 平田
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Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Oil Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Oil Corp filed Critical Nippon Oil Corp
Priority to JP2142546A priority Critical patent/JP2724508B2/ja
Priority to DE69011829T priority patent/DE69011829T2/de
Priority to EP90314325A priority patent/EP0435670B1/en
Publication of JPH0436391A publication Critical patent/JPH0436391A/ja
Priority to US08/047,040 priority patent/US5372703A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP2724508B2 publication Critical patent/JP2724508B2/ja
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Expired - Lifetime legal-status Critical Current

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  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
  • Lubricants (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ガソリンエンジン、陸用ディーゼルエンジ
ン、舶用ディーゼルエンジン等の潤滑油として有用な内
燃機関用潤滑油組成物に関するものである。
(従来の技術および発明が解決しようとする課題) 近年、自動車等のエンジンの高性能化に伴い、苛酷な
条件下での長期の使用に耐え、省エネルギーを可能に
し、公害問題を持たない高性能潤滑油が要求されるよう
になってきた。このため、種々の高性能潤滑基油が開発
されている。
これらの高性能潤滑油基油のうち、鉱油系の代表的な
ものとしては、水素化分解基油が知られている。この基
油は、高い粘度指数および低い流動点を有する優れた基
油であるが、基油成分として好ましくない多環ナフテン
が多く含まれており、また、添加剤や潤滑油から発生す
るスラッジの溶解性が悪いという欠点がある。
本発明者らは、上記問題を解決すべく研究を重ねた結
果、特定の組成および性状を有する鉱油系潤滑基油が、
高い粘度指数ならびに優れた酸化安定性および熱安定性
を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、特定の組成および性状を有し、かつ高い粘
度指数ならびに優れた酸化安定性および熱安定性を有す
る鉱油を基油の主成分とする内燃機関用潤滑油組成物を
提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) すなわち、本発明の内燃機関用潤滑油組成物は、全芳
香族含有量が2〜15重量%、飽和分中のイソパラフィン
と一環ナフテンの合計含有量が60重量%以上、全芳香族
中のアルキルベンゼン含有量が30重量%以上、全芳香族
分中の三、四環芳香族含有量が4重量%以下の組成を有
し、かつ、粘度指数が105以上で、流動点が−10℃以下
である鉱油を、基油の主成分として含有していることを
特徴とする。
以下、本発明の内容をより詳細に説明する。
本発明の組成物の基油は、全芳香族含有量が2〜15重
量%、好ましくは3〜10重量%、飽和分中のイソパラフ
ィンと一環ナフテンの合計含有量が60重量%以上、好ま
しくは65重量%以上、全芳香族分中のアルキルベンゼン
含有量が30重量%以上、好ましくは40重量%以上、全芳
香族分中の三、四環芳香族含有量が4重量%以下、好ま
しくは3重量%以下の組成を有し、かつ、粘度指数が10
5以上、好ましくは110以上で、流動点が−10℃以下、好
ましくは−15℃である鉱油を主成分とするものである。
全芳香族含有量が2重量%未満の場合には、潤滑油の
使用中に添加剤や潤滑油自体から発生するスラッジが十
分に溶解せず、また、15重量%を越える場合には、優れ
た酸化安定性が得られない。本発明でいう全芳香族含有
量とは、ASTM D 2549に準拠して測定したものであり、
通常、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン、アント
ラセン、フェナントレンおよびこれらのアルキル化物、
四環以上のベンゼン環が縮合した化合物、またはピリジ
ン類、キノリン類、フェノール類、ナフトール類などの
ヘテロ芳香族を有する化合物などが含まれる。
飽和分中のイソパラフィンと一環ナフテンの合計含有
量が60重量%未満の場合には、優れた酸化安定性および
熱安定性が得られない。本発明でいうイソパラフィンお
よび一環ナフテンの量は、ガスクロマトグラフィーおよ
び質量分析計により定量されるものである。
全芳香族分中のアルキルベンゼン含有量が30重量%未
満の場合には、添加剤や潤滑油の使用中に発生するスラ
ッジの溶解性が悪くなる。本発明でいうアルキルベンゼ
ンには、ベンゼンにアルキル基が1個または複数個置換
した化合物や、いわゆるジフェニルアルカン類などの如
く、アルカンにベンゼンが複数個付加した化合物が含ま
れる。
全芳香族分中の三、四環芳香族含有量が4重量%を越
える場合には、優れた酸化安定性および熱安定性が得ら
れない。
上記のような構成と性状を有する鉱油の製造方法は任
意であるが、減圧蒸留留出油(WVGO)、WVGOのマイルド
ハイドロクラッキング(MHC)処理油、脱れき油(DA
O)、DAOのMHC処理油またはこれらの混合油を、水素化
分解触媒の存在下、全圧力150kg/cm2以下、温度360〜44
0℃、LHSV0.5hr-1以下の反応条件で、分解率が40重量%
以上になるように水素化分解し、得られた生成物をその
まま、もしくは潤滑留分を分離回収し、次に脱ろう処理
した後、脱芳香族処理するかまたは脱芳香族処理した
後、脱ろう処理することにより製造されることが好まし
い。
この場合の原料油としては、上記した通りWVGO、WVGO
のMHC処理油(HIX)、DAO、DAOのMHC処理油又はこれら
の混合油のいずれもが使用可能である。
WVGOは原油の常圧蒸留装置からの残渣油を減圧蒸留装
置で蒸留した際に得られる留出油で、好ましくは360℃
〜530℃の沸点を持つものである。
前記のHIXとはWVGOをMHC処理(全圧力が100kg/cm2
下、好ましくは60〜90kg/cm2、温度が370〜450℃、好ま
しくは400〜430℃、LHSVが0.5〜4.0hr-1、好ましくは1.
0〜2.0hr-1の反応条件下、360℃留分の分解率が20〜3
0wt%の範囲にある比較的温和な水素分解のことをい
う)によって生成する重質減圧軽油である。
MHC処理の触媒としてはアルミナ、シリカアルミナ、
アルミナボリア等の複合酸化物担体に、第VI族金属およ
び第VIII族金属を担持し硫化したものが使用できる。ア
ルミナには例えばリン化合物のようなプロモーターが添
加されることがある。
前記金属の担持量は、酸化物基準で第VI族金属、例え
ばモリブデン、タングステン、クロムは5〜30wt%、好
ましくは10〜25wt%、第VIII族金属、例えばコバルト、
ニッケルは1〜10wt%、好ましくは2〜10wt%の範囲に
ある。
WVGOとHIXを混合する場合は、WVGOにHIXを50wt%以上
混合することが好ましい。
前記脱れき油とは、原油の常圧蒸留装置からの残渣油
を減圧蒸留装置で蒸留し、その際に得られる残渣油をプ
ロパン脱れき法等で処理した実質アスファルテンを含有
しない油である。
原料油の水素化分解は、水素化分解触媒の存在下、全
圧力が150kg/cm2以下、好ましくは100〜130kg/cm2の中
低圧であり、温度が360〜440℃、好ましくは370〜430
℃、LHSVは0.5hr-1以下、好ましくは0.2〜0.3hr-1の低L
HSVであり、水素対原料油比が1,000〜6,000s.c.f/bbl−
原料油、好ましくは2,500〜5,000s.c.f/bbl−原料油で
ある反応条件で行うことができる。
原料油の水素化分解に際しては、原料油中360℃
分の分解率が40wt%以上、好ましくは45wt%以上、さら
に好ましくは50wt%以上になるよう反応条件が調節され
る。なお、原料油としてHIXを用いた場合、MHC処理と水
素化分解の合計の分解率は、60wt%以上、好ましは70wt
%以上である。また、未分解油の一部をリサイクルする
場合、ここでいう分解率はリサイクル油込みの分解率で
はなく、フレッシュフィールド当りの分解率を指す。
水素化分解に用いる触媒は、二元機能を有するものが
好ましく、具体的には例えば、第VI b族金属および第VI
II族鉄族金属から構成される水素化点と、第III族、第I
V族および第V族元素の複合酸化物から構成される分解
点を有する触媒が使用される。第VI b族金属としてはタ
ングステン、モリブデンがあり、第VIII族鉄族金属とし
てはニッケル、コバルト、鉄があり、これらは複合酸化
物担体に担持後、最終的には硫化物として用いられる。
担体に用いる複合酸化物としては、シリカアルミナ、
シリカジルコニア、シリカチタニア、シリカマグネシ
ア、シリカアルミナジルコニア、シリカアルミナチタニ
ア、シリカアルミナマグネシアなどがあり、結晶性シリ
カアルミナ(ゼオライト)、結晶性アルミナホスフェー
ト(ALPO)、結晶性シリカアルミナホスフェート(SAP
O)が用いられることもある。
複合酸化物への前記金属の担持量は、酸化物基準とし
て第VI b族金属では5〜30wt%、好ましくは10〜25wt
%、第VIII族鉄族金属では1〜20wt%、好ましくは5〜
15wt%である。
念のため付言すれば、原料油を水素化分解するに当っ
ては、水素化分解触媒充填床の上流側に、脱硫およびま
たは脱窒素能に優れた前処理触媒を充填しても差支えな
い。この種の前処理触媒としては、アルミナ、アルミナ
ボリア等の担体に、第VI族金属および第VIII族金属を担
持し、硫化したものが使用できる。アルミナ、アルミナ
ボリアにはプロモーター、例えばリン化合物が添加され
ることがある。
原料油を水素化分解した後は、必要に応じて分解生成
物から通常の蒸留操作で潤滑油留分を回収してもよい。
回収可能な潤滑油留分としては、沸点範囲が343℃〜390
℃の70ペール留分、390℃〜445℃のSAE−10留分、445℃
〜500℃のSAE−20留分、500℃〜565℃のSAE−30留分が
潤滑油留などがある。
必要に応じて潤滑油留分が分離回収された前記の水素
化分解生成物は、次いで脱ろう処理後、脱芳香族処理さ
れるかあるいは脱芳香族処理後、脱ろう処理される。
脱ろう処理としては、溶剤脱ろう処理又は接触脱ろう
処理が採用できる。
溶剤脱ろう処理は、例えばMEK法などの通常の方法で
行うことができる。MEK法は溶剤としてベンゼン、トル
エン、アセトン又はベンゼン、トルエン、メチルエチル
ケトン(MEK)などの混合溶剤を使用する。処理条件は
脱ろう油が所定の流動点になるように冷却温度を調節す
る。溶剤/油の容積比は0.5〜5.0、好ましくは1.0〜4.
5、温度は−5〜−45℃、好ましくは−10〜−40℃であ
る。
接触脱ろう処理は通常の方法で行うことができる。例
えばペンタシル型ゼオライトを触媒とし、水素流通下、
脱ろう油が所定の流動点になるように反応温度を調節す
るがその反応条件は一般に、全圧力が10〜70kg/cm2、好
ましくは20〜50kg/cm2、温度が240〜400℃、好ましくは
260〜380℃である。LHSVは0.1〜3.0hr-1、好ましくは0.
5〜2.0hr-1の範囲にある。
脱芳香族処理としては、溶剤脱芳香族処理あるいは高
圧水素化脱芳香族処理のいずれもが採用可能であるが、
溶剤脱芳香族処理が好ましい。
溶剤脱芳香族処理は通常フルフラール、フェノール等
の溶剤を用いるが、本発明では溶剤にフルフラールを用
いることが好ましい。溶剤脱芳香族処理の条件として
は、溶剤/油容積比4以下、好ましくは3以下、さらに
好ましくは2以下、温度90〜150℃で行なわれ、ラフィ
ネート収率は60vol%以上、好ましくは70vol%以上、さ
らに好ましくは85vol%以上となるように操作される。
高圧水素化反応による脱芳香族処理は、通常アルミナ
担体にVI b族金属および第VIII族鉄族金属を担持して硫
化した触媒の存在下、全圧力150〜200kg/cm2、好ましく
は70〜200kg/cm2、温度280〜350℃、好ましくは300〜33
0℃、LHSV0.2〜2.0hr-1、好ましくは0.5〜1.0hr-1の条
件で行なわれる。触媒の金属担持量は、酸化物基準で第
VI b族金属、例えばモリブデン、タングステン、クロム
は5〜30wt%、好ましくは10〜25wt%、第VIII族鉄族鉄
金属、例えばコバルト、ニッケルは1〜10wt%、好まし
くは2〜10wt%である。
脱芳香族処理として溶剤脱芳香族処理を用いた場合、
必要によりこの処理の後に、水素化処理を行うことがで
きる。この水素化処理は溶剤脱芳香族処理油を、全反応
圧力50kg/cm2以下、好ましくは25〜40kg/cm2の低圧の水
素化反応条件で、アルミナ担体に第VI b族金属および第
VIII族鉄族金属を担持して硫化した水素化触媒と接触さ
せることにより行う。前記金属の担持量は酸化物基準で
第VI b族金属、例えばモリブデン、タングステン、クロ
ムは5〜30wt%、好ましくは10〜25wt%、第VIII族鉄族
金属、例えばコバルト、ニッケルは1〜10wt%、好まし
くは2〜10wt%である。
このような比較的低圧下での水素化処理は溶剤脱芳香
族油の光安定性を飛躍的に向上させる。
以上は本発明で使用される潤滑基油の製造法の一例を
記したものであるが、その製造過程で原料油の水素化分
解後生成物から潤滑油留分を回収しなかった場合は、脱
芳香族処理、脱ろう処理あるいは水素化処理の後に、通
常の蒸留操作により、潤滑油留分を回収することができ
る。ここで回収される潤滑油留分は、先の場合と同様、
沸点範囲が343℃〜390℃の700ペール留分、390℃〜445
℃のSAE−10留分、445℃〜800℃のSAE−20留分、500℃
〜565℃のSAE−30留分等である。
本発明の潤滑油組成物においては、基油として前記し
た鉱油を単独で用いることが好ましいが、公知の鉱油系
および/または合成油系潤滑基油を混合して用いること
も可能である。鉱油系基油としては、例えば、原油を常
圧蒸留および減圧蒸留して得られた潤滑油留分を、溶剤
脱れき、溶剤抽出、水素化分解、溶剤脱ろう、接触脱ろ
う、水素化精製、硫酸洗浄、白土処理等の精製処理を適
宜組み合わせて精製したパラフィン系、ナフテン系など
の基油が挙げられる。また、合成油系基油としては、例
えば、ポリα−オレフィン(ポリブテン、1−オクテン
オリゴマー、1−デセンオリゴマーなど)、アルキルベ
ンゼン、アルキルナフタレン、ジエステル(ジトリデシ
ルグルタレート、ジ2−エチルヘキシルアジペート、ジ
イソデシルアジペート、ジトリデシルアジペート、ジ3
−エチルヘキシルセバケートなど)、ポリオールエステ
ル(トリメチロールプロパンカプリレート、トリメチロ
ールプロパンペラルゴネート、ペンタエリスリトール2
−エチルヘキサノエート、ペンタエリスリトールペラゴ
ネートなど)、ポリオキシアルキレングリコール、ポリ
フェニルエーテル、シリコーン油、パーフルオロアルキ
ルエーテル、またはこれらの2種以上の混合物などが使
用できる。
鉱油系および/または合成油系潤滑基油を混用する場
合は、前記した本発明に係る鉱油が基油全量に対し、70
重量%以上、好ましくは90重量%以上含まれていること
が望ましい。また、本発明の組成物において、基油の好
ましい動粘度は、100℃において3.0〜10.0mm2/sであ
る。
本発明の内燃機関用潤滑油組成物には、その優れた性
能をより高めるため、無灰分散剤が配合されていること
が好ましい。この無配分散剤としては、こはく酸イミド
またはその誘導体、こはく酸エステル、ベンジルアミ
ン、ポリアルケニルアミン、ポリオキシアルキレンアミ
ノアミドなどが例示できる。
無灰分散剤についてさらに具体的に説明すると、こは
く酸イミドまたはその誘導体としては、分子量300〜300
0のポリブテン等のポリオレフィンを無水マレイン酸と
反応させた後、テトラエチレンペンタミンなどのポリア
ミンを用いてイミド化したもの、あるいは得られたイミ
ドにフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸になど
の芳香族ポリカルボン酸を作用させて、残りのアミノ基
を一部アミド化したもの、さらにこれらをほう酸変性さ
せたものなどが使用される。ポリアミンを用いてイミド
化したものは、ポリアミンの一端に無水マレイン酸が付
加した、いわゆるモノタイプ、およびポリアミンの両端
に無水マレイン酸が付加した、いわゆるビスタイプのも
のがある。
こはく酸エステルとしては、分子量300〜3000のポリ
オレフィンを無水マレイン酸と反応させた後、グリセリ
ンペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン等の
多価アルコールを用いてエステル化させたものなどが使
用される。ベンジルアミンとしては、分子量300〜3000
のプロピレンオリゴマー、ポリブテン等のポリオレフィ
ンをフェノールと反応させてアルキルフェノールとした
後、これにホルムアルデヒドとポリアミンとを反応させ
る、いわゆるマンニッヒ反応により製造されたものなど
が使用される。ポリアルケニルアミンとしては、分子量
300〜3000のポリブテン等のポリオレフィンを塩素化
し、これにアンモニア、ポリアミン等を反応させたもの
などが使用される。
これらの無灰分散剤の配合量は、基油100重量部に対
し、0.5〜10重量部、好ましくは1〜8重量部である。
本発明の内燃機関用潤滑油組成物に対して、さらにそ
の優れた性能を高めるため、必要に応じて公知の添加剤
を使用することができる。この添加剤としては例えば、
フェノール系、アミン系、硫黄系、チオリン酸亜鉛系、
フェノチアジン系などの酸化防止剤、モリブデンジチオ
ホスフェート、モリブデンジチオカバメート、二流化モ
リブデン、フッ化カーボン、ほう酸エステル、脂肪族ア
ミン、高級アルコール、高級脂肪酸、脂肪酸エステル、
脂肪酸アミドなどの摩擦低減剤、トリクレジルホスフェ
ート、トリフェニルホスフェート、ジチオリン酸亜鉛な
どの極圧剤、石油スルホネート、アルキルベンゼンスル
ホネート、ジノニルナフタレンスルホネートなどの錆止
め剤、ベンゾトリアゾールなどの金属不活性化剤、アル
カリ土類金属スルホネート、アルカリ土類金属フェネー
ト、アルカリ土類金属サリシレート、アルカリ土類金属
ホスホネートなどの金属系清浄剤、シリコーンなどの消
泡剤、ポリメタクリレート、ポリイソブチレン、ポリス
チレンなどの粘度指数向上剤、流動点降下剤などが挙げ
られ、これらを単独または2種以上組み合わせて添加す
ることができる。粘度指数向上剤の含有量は通常1〜30
重量部、消泡剤の含有量は通常0.0005〜1重量部、金属
不活性剤の含有量は通常0.005〜1重量部その他の添加
剤の含有量は、それぞれ通常0.1〜15重量部、合計0.1〜
15重量部(いずれも基油100重量部に対して)である。
本発明の潤滑油基油組成物は、2輪車、4輪車等の4
サイクルガソリンエンジン、2サイクルガソリンエンジ
ン、陸用ディーゼルエンジン、舶用ディーゼルエンジン
などの潤滑油として好ましく使用できる。
(実施例) 以下、本発明の内容を実施例および比較例によりさら
に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何等
限定されるものではない。
基油の製造例 表1に示す性状のWVGOに対し、表2に示す中圧、低LH
SVの条件下で水素化分解処理を行った後、SAE−10グレ
ードおよびSAE−20グレードとなるように蒸留を行い、
溶剤脱ろう処理およびフルフラール溶剤を用いた溶剤脱
芳香族処理を施し、潤滑油基油の製造を行った。このよ
うにして得られたSAE−10グレードの製品油およびSAE−
20グレードの製品油の組成および性状を表3に示す。
その結果、WVGO原料から製造された製品油は、芳香族
含有量が高く、そのため添加剤の溶解性、使用中に生成
するスラッジの溶解性に優れる。また、高い粘度指数を
持つイソパラフィンおよび一環ナフテンの飽和分中の合
計量が比較的高いため、基油の粘度指数は高い値を示
す。さらに芳香族分中には基油の安定性を悪くする三、
四芳香族、五環芳香族は殆ど残存しておらず、熱安定
性試験に容易に合格する。この時のラフィネート収率は
高く、望ましい成分であるアルキルベンゼンが多く含ま
れている。
実施例および比較例 実施例および比較例に用いた潤滑油組成物の組成およ
びこれら組成物の性能の評価結果を表4、表5、表6に
示した。なお、表4、表5の潤滑油組成物は、ガソリン
エンジン用に最も好適に用いられる添加剤組成を、表6
の潤滑油組成物はディーゼルエンジン用に最も好適に用
いられる添加剤組成を有するものである。これら潤滑油
組成物の性能は、以下に示す性能評価試験により評価し
た。
低温粘度特性(表4参照) JIS K 2215 4.15に規定される低温見かけ粘度(CCS粘
度)試験に準拠し、基油粘度を6.6mm2/s@100℃に設定
して製造した潤滑油組成物の、−15℃および−20℃での
粘度を測定した。なお、潤滑油組成物の粘度は、表4に
示す各種添加剤、ポリマー系増粘剤の配合により、15mm
2/s@100℃に設定してある。
高温・高剪断粘度特性(表5参照) CEC L−36−T−84に規定される高温・高剪断粘度試
験に準拠し、150℃、剪断速度106s−1の条件で測定し
た。
蒸発損失特性(表5参照) CEC L−40−T−87に規定されている蒸発損失試験に
準拠し、250℃、1時間後の各組成物の蒸発損失を測定
した。
酸化安定度試験性能(表5参照) JIS K 2514 3.1に規定されている内燃機関用潤滑油酸
化安定度試験に準拠し、試験温度165.5℃、72時間の条
件で各組成物の粘度比、塩基価残存率、酸化増加を測定
した。
パネルコーキング試験性能(表5参照) Federal 791試験法のTentative Standard Method 346
2−Tに準拠し、パネル温度320℃、油温100℃、はねか
け棒作動15秒、停止45秒、試験時間3時間の条件でパネ
ルコーキング試験を行った。
以上の試験で評価した潤滑油組成物は、基油粘度およ
び増粘剤配合量の調整により、いずれの組成物も同一の
低温粘度特性を持つよう(3200cP@−20℃)に設定され
たものである。すなわち、表4に示す試験結果は、いず
れの基油からも10W−40油を製造したときのものであ
る。
ディーゼルエンジン清浄性試験性能(表6参照) いずれの基油からも10W−30油を製造し、エンジン試
験性能を評価した。エンジン試験は、JASO M 336−88自
動車用ディーゼル機関潤滑油の清浄性試験方法に準拠
し、日産ディーゼルSD−22を用い、試験時間100時間の
条件で行った。
(発明の効果) 実施例および比較例の結果を参照すれば明らかな通
り、本発明の組成物は従来のエンジン油に比べ、各種要
求性能が優れているものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10G 73/02 9547−4H C10G 73/02 C10N 20:00 20:02 30:02 30:08 30:10 40:25 60:02 70:00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】全芳香族含有量が2〜15重量%、 飽和分中のイソパラフィンと一環ナフテンの合計含有量
    が60重量%以上、 全芳香族分中の三、四環芳香族含有量が4重量%以下 の組成を有し、かつ、粘度指数が105以上で、流動点が
    −10℃以下である鉱油を、基油の主成分としたことを特
    徴とする内燃機関用潤滑油組成物。
  2. 【請求項2】基油100重量部に対し、無灰分散剤0.5〜10
    重量部を必須成分として配合したことを特徴とする請求
    項1記載の潤滑油組成物。
  3. 【請求項3】前記鉱油が、減圧蒸留留出油(WVGO)、WV
    GOのマイルドハイドロクラッキング(MHC)処理油、脱
    れき油(DAO)、DAOのMHC処理油またはこれらの混合油
    を、水素化分解触媒の存在下、全圧力150kg/cm2以下、
    温度360〜440℃、LHSV0.5hr-1以下の反応条件で、分解
    率40重量%以上になるように水素化分解して、当該生成
    物をそのまま、もしくは潤滑留分を分離回収し、次に脱
    ろう処理した後、脱芳香族処理するかまたは脱芳香族処
    理した後、脱ろう処理することにより製造されるもので
    ある請求項1または2記載の潤滑油組成物。
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