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JP6025657B2 - 潤滑油基油の製造方法 - Google Patents

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JP6025657B2 JP2013109081A JP2013109081A JP6025657B2 JP 6025657 B2 JP6025657 B2 JP 6025657B2 JP 2013109081 A JP2013109081 A JP 2013109081A JP 2013109081 A JP2013109081 A JP 2013109081A JP 6025657 B2 JP6025657 B2 JP 6025657B2
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  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Description

本発明は、潤滑油基油の製造方法に関するものである。
潤滑油基油には、原油を常圧蒸留や減圧蒸留により得られる潤滑油留分を原料に用いる石油系の基油(特許文献1、特許文献2)や、ポリ−α−オレフィン(PAO)などの合成油系の基油(特許文献3)などがある。
そして、特許文献2のように潤滑油留分の精製処理の工程などで得られるワックス分を原料に用いて、水素化分解処理や異性化処理により、高性能化された潤滑油基油を製造する方法がある。
ただし、原料入手の容易性やコストの面から、原油の潤滑油留分を原料に用いた潤滑油基油が多く製造されている。図1には、従来の原油の潤滑油留分を原料に用いた潤滑油基油の製造のフロー図を示す。先ず、原油1を常圧で蒸留する常圧蒸留2を行い、常圧蒸留留出分3と常圧蒸留残渣油4とに分ける。次いで、常圧蒸留残渣油4を減圧下で蒸留する減圧蒸留7を行い、減圧蒸留留出分である潤滑油留分8と減圧蒸留残渣油9とに分ける。次いで、潤滑油留分8に、脱ろう処理10を行い、潤滑油基油11を得る。なお、図1中、潤滑油留分8が、原油1中の潤滑油留分である。
特開平04−036391号 特開平06−116572号 特表平04−502775号
原油には、パラフィンリッチな原油やナフテンリッチな原油などがあり、原油によって組成は異なる。そのため、原油の潤滑油留分を原料に用いた潤滑油基油の製造においては、目標とする潤滑油基油の性状に応じて、原油種を選択する必要がある。そのため、製油所の原油処理において、原油種の選択に制限が生じる。
従って、本発明の課題は、原油種によって制限を受けることが少なく、原油種選択の自由度が高い潤滑油基油の製造方法を提供することにある。
上記課題は、以下の本発明により解決される。すなわち、本発明は、直脱原料油として、常圧蒸留残渣油、又は常圧蒸留残渣油と減圧蒸留残渣油の混合油を用いて、該直脱原料油を300〜500℃且つ水素分圧8〜20MPaで水素化脱硫し、直接脱硫処理油を得る工程(A)と、
該直接脱硫処理油を、減圧蒸留して、直接脱硫処理油減圧蒸留軽質分を得る工程(B)と、
溶剤抽出、フィルタープレス脱ろう、溶剤脱ろう、接触脱ろう、水素化分解、水素化精製、硫酸洗浄及び白土処理のうちのいずれか1種又は2種以上により、該直接脱硫処理油減圧蒸留軽質分を処理する工程(C)と、
を有することを特徴とする潤滑油基油の製造方法を提供するものである。
本発明によれば、原油種によって制限を受けることが少なく、原油種選択の自由度が高い潤滑油基油の製造方法を提供することができる。
従来の原油の潤滑油留分を原料に用いた潤滑油基油の製造のフロー図を示す図である。
本発明の潤滑油基油の製造方法は、直脱原料油として、常圧蒸留残渣油、又は常圧蒸留残渣油と減圧蒸留残渣油の混合油を用いて、該原料油を水素化脱硫し、直接脱硫処理油を得る工程(A)と、
該直接脱硫処理油を、減圧蒸留して、直接脱硫処理油減圧蒸留軽質分を得る工程(B)と、
溶剤抽出、フィルタープレス脱ろう、溶剤脱ろう、接触脱ろう、水素化分解、水素化精製、硫酸洗浄及び白土処理のうちのいずれか1種又は2種以上により、該直接脱硫処理油減圧蒸留軽質分を処理する工程(C)と、
を有することを特徴とする潤滑油基油の製造方法である。
本発明の潤滑油基油の製造方法に係る工程(A)は、直脱原料油として、常圧蒸留残渣油、又は常圧蒸留残渣油と減圧蒸留残渣油の混合油を用いて、直脱原料油を水素化脱硫し、直接脱硫処理油を得る工程である。
工程(A)において、直接脱硫される直脱原料油は、常圧蒸留残渣油、あるいは、常圧蒸留残渣油と減圧蒸留残渣油の混合油である。直脱原料油に係る常圧蒸留残渣油は、特に制限はなく、原油を常圧蒸留して、蒸発留分を分離した後の残渣分であり、好ましくは、沸点が320℃以上、硫黄分が0.85〜5.5質量%、ニッケル及びバナジウムの含有量がいずれも5〜240質量ppmである。直脱原料油に係る減圧蒸留残渣油は、特に制限はなく、常圧蒸留残渣油を減圧蒸留して、蒸発留分を分離した後の残渣分であり、好ましくは、沸点が常圧換算で500℃以上、硫黄分が1〜6質量% 、ニッケル及びバナジウムの含有量がいずれも5〜500質量ppmである。直脱原料油として、常圧蒸留残渣油と減圧蒸留残渣油の混合油を用いる場合、両者の混合割合は、特に制限されず、適宜調節される。
常圧蒸留残渣油の蒸留原料となる原油としては、特に制限されない。本発明の潤滑油基油の製造方法は、原油種の使用が制限されないことが特徴であり、本発明の潤滑油基油の製造方法では、常圧蒸留残渣油の蒸留原料となる原油として、あらゆる原油が用いられる。つまり、本発明の潤滑油基油の製造方法に係る工程(A)の直脱原料油となる常圧蒸留残渣油及び減圧蒸留残渣油は、いかなる原油を蒸留原料に用いて得られたものであってもよい。原油種は特に制限されないが、例えば、アラビアンヘビー、アラビアンミディアム、アラビアンライト、アラビアンエクストラライト、クウェート、バスラ、オマーン、マーバン、ムバラスブレンド、ザクム、アッパーザクム、カタールランド、カタールマリン、ウムシャイフ、シリー、カフジ、エスポ等が挙げられ、いずれか1種であっても、2種以上の組み合わせであってもよい。
そして、工程(A)では、直脱原料油を、高温加圧下、脱硫触媒の共存下で水素化脱硫する。
脱硫触媒は、耐火性無機酸化物担体に水素化活性成分が担持されたものである。脱硫触媒の耐火性無機酸化物担体としては、アルミナ、シリカ、チタニア、マグネシア等の単独物又は混合物が用いられ、あるいは、更にこれらにジルコニア、酸化ホウ素、酸化亜鉛等の各種酸化物やYゼオライト、ZSM−5ゼオライト等の各種ゼオライトが混合されたものが用いられる。脱硫触媒に担持されている水素化活性成分としては、モリブデン、タングステン等の長周期型周期表における第6族元素、コバルト、ニッケル等の長周期型周期表における第9族元素及び第10族元素が用いられ、また、必要に応じてこれらの金属の他、リン、鉄、白金等が用いられる。
脱硫触媒の平均細孔直径は、好ましくは5〜15nm、特に好ましくは6〜12nmである。脱硫触媒の平均細孔径が上記範囲であることにより、安定した耐金属性能を有し、十分な脱硫性能を得易くなる。脱硫触媒の比表面積は、好ましくは150〜350m/g、特に好ましくは200〜320m/gである。脱硫触媒の比表面積が、上記範囲であることにより、十分な脱硫性能を得易くなる。また、脱硫触媒の平均細孔直径±1.5nmの細孔が占める容積は、好ましくは全細孔容積の50%以上、特に好ましくは60%以上必要である。脱硫触媒の平均細孔直径±1.5nmの細孔が占める容積が上記範囲であることにより、十分な脱硫活性を得易くなる。
工程(A)では、原料油から金属分を除去するための脱金属触媒を用いて脱金属処理を行った後に、水素化脱硫処理を行うこともできる。つまり、工程(A)で水素化脱硫処理される原料油には、脱金属処理された原料油(脱金属処理された常圧蒸留残渣油又は常圧蒸留残渣油と減圧蒸留残渣油の混合油)も含まれる。その場合、例えば、原料油から金属分を除去するための脱金属触媒を前段に、脱硫触媒をその後段に充填し、原料油をそれぞれの触媒床に順に供給して、脱金属処理と水素化脱硫処理を行う。
脱金属触媒は、耐火性無機酸化物担体に水素化活性成分が担持されたものであり、硫黄分、アスファルテン分、ニッケルやバナジウム等の重金属分を含有する原料油から金属分を効果的に除去するために、触媒床前段部分に充填される。脱金属触媒の耐火性無機酸化物担体としては、アルミナ、シリカ、アルミナ−シリカ等の単独物又は混合物が用いられ、あるいは、更にこれらに酸化ホウ素、酸化亜鉛等の各種金属が混合されたものが用いられる。脱金属触媒に担持される水素化活性成分としては、モリブデン、タングステン等長周期型周期表における第6族元素、コバルト、ニッケル等の長周期型周期表における第9族元素及び第10族元素が用いられる。
脱金属触媒の平均細孔直径は、好ましくは15〜25nm、特に好ましくは18〜23nmである。脱金属触媒の平均細孔直径が上記範囲であることにより、十分な脱金属活性が得易く、水素化活性及び触媒強度が高くなり易い。脱金属触媒の細孔容積は、好ましくは0.6〜0.8ml/g、特に好ましくは0.65〜0.8ml/gである。脱金属触媒の細孔容積が上記範囲であることにより、十分な触媒寿命と触媒強度を有し、安定した運転をし易くなる。
脱硫触媒及び脱金属触媒の触媒強度は、SCS(Side Crushing Strength)で、好ましくは9N/mm以上、特に好ましくは13N/mm以上である。SCSは、触媒を横置きにして過重を加え、触媒が破壊される荷質量を求め、触媒長さで割った値であり、触媒単位長さ当たりの破壊強度を示している。脱硫触媒及び脱金属触媒のSCSが上記範囲であることにより、反応装置内での触媒割れが起こり難くなり、継続的な運転をし易くなる。
脱金属触媒及び脱硫触媒は、新触媒であっても再生触媒であってもよい。また、脱硫触媒と脱金属触媒の割合は、その運転条件に合わせて適宜選択され、脱金属触媒の比率が高い程、金属による活性劣化を防ぐ効果が高くなり、また、脱硫触媒の比率が高い程、脱硫活性が高くなる。
工程(A)における水素化脱硫処理の条件は、工程(A)を行い得ようとする直接脱硫処理油の目標硫黄含有量と脱硫触媒の活性とを考慮して、適宜選択される。工程(A)における水素化脱硫処理の反応温度は、好ましくは300〜500℃、特に好ましくは350〜450℃であり、水素分圧は、好ましくは3〜20MPa、より好ましくは5〜17MPa、特に好ましくは8〜15MPaであり、水素/油比は、好ましくは400〜3000m(normal)/m、特に好ましくは500〜1800m(normal)/mであり、液空間速度は、好ましくは0.1〜3.0h−1、特に好ましくは0.15〜2.0h−1である。
水素化脱硫処理の反応温度が、上記範囲であることにより、脱硫触媒の活性が十分発揮され易く、原料油の熱分解が進行し過ぎないので、水素化脱硫処理を円滑に行い易くなり、また、脱硫触媒の活性劣化を抑制し易くなる。水素化脱硫処理の水素分圧が、上記範囲であることにより、水素化反応が十分に進行し易くなり、装置建設費用及び運転費用の増大を避け易くなる。水素化脱硫処理の水素/油比が、上記範囲であることにより、脱硫触媒の活性が発揮され易くなり、経済性が高くなり易い。水素化脱硫処理の液空間速度が、上記範囲であることにより、経済性を確保し易く、脱硫触媒の活性が十分に発揮され易くなる。
工程(A)を行い得られる直接脱硫処理油中の硫黄分含有量は、好ましくは0.3質量%以下である。直接脱硫処理油中の硫黄分含有量が、上記範囲であることにより、潤滑油基油の原料として適切なものを供給し易くなり、また、流動接触分解装置の原料やC重油の基材としても利用できるので、直接脱硫処理油用のタンクを新設する必要がなくなる。
直接脱硫処理油中のニッケル及びバナジウムの含有量は、特に制限されないが、それぞれ、好ましくは40質量ppm以下、より好ましくは20質量ppm以下、特に好ましくは15質量ppm以下である。直接脱硫処理油中のニッケル及びバナジウムの含有量が、上記範囲を超えると、流動接触分解装置で用いられる触媒の被毒物質となり触媒の活性を低下させる。
工程(A)では、水素化脱硫処理を行った後、必要に応じて、常圧蒸留により軽質の成分を除去してもよい。
本発明の潤滑油基油の製造方法に係る工程(B)は、工程(A)を行い得られる直接脱硫処理油を、減圧蒸留して、直接脱硫処理油減圧蒸留軽質分を得る工程である。
工程(B)における減圧蒸留では、減圧蒸留により得られる直接脱硫処理油減圧蒸留軽質分の初留点が常圧換算で280〜400℃且つ終点が常圧換算で500〜590℃となる条件で、直接脱硫処理油の減圧蒸留を行う。また、工程(B)における減圧蒸留では、直接脱硫処理油減圧蒸留軽質分の50%留出温度が400℃以上であることが好ましい。
本発明の潤滑油基油の製造方法に係る工程(C)は、溶剤抽出、フィルタープレス脱ろう、溶剤脱ろう、接触脱ろう、水素化分解、水素化精製、硫酸洗浄及び白土処理のうちのいずれか1種又は2種以上により、工程(B)を行い得られる直接脱硫処理油減圧蒸留軽質分を処理する工程である。つまり、工程(C)では、溶剤抽出、フィルタープレス脱ろう、溶剤脱ろう、接触脱ろう、水素化分解、水素化精製、硫酸洗浄及び白土処理のうちのいずれか1種、又はこれらのうちの2種以上を組み合わせて、工程(B)を行い得られる直接脱硫処理油減圧蒸留軽質分を処理する。なお、工程(C)における処理又は処理の組み合わせは、直接脱硫処理油減圧蒸留軽質分及び工程(C)を行い得ようとする潤滑油基油の目標組成又は性状により、適宜選択される。
工程(C)に係る溶剤抽出では、潤滑油基油の製造において、溶剤として、フルフラール、フェノール、N−メチルピロリドン等を用いて行われる通常の方法により、被処理油の溶剤抽出を行う。溶剤抽出では、被処理油中の芳香族化合物、特に多環芳香族化合物が除去される。
工程(C)に係るフィルタープレス脱ろうでは、潤滑油基油の製造において行われる通常の方法により、被処理油のフィルタープレス脱ろうを行う。例えば、フィルタープレス脱ろうでは、被処理油に溶剤を加えずに冷却してワックスを析出させ、これをプレスろ過する。
工程(C)に係る溶剤脱ろうでは、潤滑油基油の製造において行われる通常の方法により、例えば、メチルエチルケトン(MEK)及びトルエンの混合溶剤、ベンゼン、アセトン、メチルイソブチルケトン(MIBK)等の溶剤を用いて、被処理油の溶剤脱ろうを行う。溶剤脱ろうでは、流動点を所望の潤滑油基油の流動点(概ね、流動点が−50〜0℃の範囲)に合わせるため、溶剤/油比、加熱温度(ろう分溶解時)、冷却温度、冷却時間等の条件を変える。これらの条件は設備の能力によって異なるが、一般に冷却温度が低い程、低い流動点の潤滑油基油が得られる。従って、所望の潤滑油基油の流動点によって、冷却温度が選択される。流動点を下げ過ぎると、ろう分を除去しすぎる事になるので、結果として得率が低くなり、粘度指数も低くなるため好ましくない。溶剤脱ろう条件は、脱ろう油の流動点を−25℃以下とするためには、溶剤/油比を1〜6倍とすることが好ましく、また、ろ過温度を−25℃以下とすることが好ましく、より好ましくは−45〜−26℃であり、更に好ましくは−40〜−26℃であり、特に好ましくは−35〜−26℃である。
工程(C)に係る接触脱ろうでは、潤滑油基油の製造において行われる通常の方法により、脱ろう触媒の存在下で、流動点を下げるのに有効な処理条件で、被処理油を水素と反応させて、被処理油の接触脱ろうを行う。脱ろう触媒としては、目的とする凝固点を有する潤滑油基油が得られるものであれば特に制限はされず、例えば、モレキュラーシーブが挙げられ、具体的には、フェリエライト、モルデナイト、ZSM−5、ZSM−11、ZSM−22、ZSM−23、ZSM−35、ZSM−48、ZSM−57、シリコアルミノホスフェート類(SAPO)等が挙げられる。これらのモレキュラーシーブは、触媒金属成分と組み合わせて用いられてもよく、触媒金属成分は、1種であっても2種以上の組み合わせであってもよい。
接触脱ろう条件は、特に制限されず、処理温度は200〜500℃が好ましく、水素分圧は1MPa〜20MPaが好ましい。また、フロースルー反応器の場合、水素処理速度は0.1〜10kg/l/hrが好ましく、液空間速度は0.1〜10h−1が好ましく、0.2〜2.0h−1が特に好ましい。接触脱ろうでは、潤滑油基油に含まれる、通常40質量%以下、好ましくは30質量%以下の、初留点が350〜400℃である物質をこの初留点未満の沸点を有する物質へと転換するように行うことが好ましい。
工程(C)に係る水素化分解では、潤滑油基油の製造において行われる通常の方法により、水素化分解触媒の存在下で、目標とする流動点や目標とする粘度指数となるような処理条件で、被処理油を水素と反応させて、被処理油の水素化分解を行う。水素化分解触媒は、目標とする凝固点や目標とする粘度指数を有する潤滑油基油が得られるものであれば、特に制限されない。水素化分解触媒としては、例えば、Al、B、Si、Ti、Zn及びZrから選ばれる1種以上の元素の酸化物を含有し、酸の性質を有する無機酸化物からなる担体に、触媒金属として長周期型周期表における第6族元素、長周期型周期表における第9族元素、及び第10族元素のうちの1種以上の金属が担持されたものが挙げられる。水素化分解条件は、用いられる水素化分解触媒や、目標流動点や粘度指数により異なるが、例えば、水素分圧は0.1〜14MPaが好ましく、1〜14MPaが特に好ましく、2〜7MPaがより好ましく、平均反応温度は230〜430℃が好ましく、330〜400℃が特に好ましく、350〜390℃がより好ましく、LHSV液空間速度は0.3〜3.0hr−1が好ましく、0.5〜2.0hr−1が特に好ましく、水素油比は10〜2500m(normal)/mが好ましく、15〜800m(normal)/mが特に好ましい。
水素化分解では、被処理油中に含まれるn−パラフィンを分解する過程でイソパラフィンへの異性化を進行させることにより、流動点が低く且つ粘度指数の高いイソパラフィン成分を生成させるのと同時に、被処理油に含まれる粘度指数向上の阻害因子である芳香族分を分解し、単環芳香族分、ナフテン分又はパラフィン分とし、また、粘度指数向上の阻害因子である多環ナフテン分を分解し、単環ナフテン分やパラフィン分とする。なお、粘度指数向上の観点からは、被処理油中に高沸点で粘度指数の低い成分が少ない方が好ましい。
工程(C)に係る水素化精製では、潤滑油基油の製造において行われる通常の方法により、水素化触媒の存在下で、被処理油中のオレフィン化合物や芳香族化合物を水素化する。水素化精製では、例えば、水素化触媒として、モリブデン等の長周期型周期表における第6族元素のうちの1種以上の金属と、コバルト、ニッケル等の長周期型周期表における第9族元素及び第10族元素のうちの1種以上の金属が担持されたアルミナ触媒を用いて、水素分圧5〜20MPa、反応温度300〜400℃、液空間速度0.5〜5.0hr−1の条件下で、被処理油の水素化精製を行う。
工程(C)に係る硫酸洗浄では、潤滑油基油の製造において行われる通常の方法により、被処理油の硫酸洗浄を行う。
工程(C)に係る白土処理では、潤滑油基油の製造において行われる通常の方法により、被処理油の白土処理を行う。
また、工程(C)における各処理では、必要に応じて、各処理後に蒸留により軽質の成分を除去してもよい。
なお、本発明の潤滑油基油の製造方法に係る工程(C)では、溶剤抽出、フィルタープレス脱ろう、溶剤脱ろう、接触脱ろう、水素化分解、水素化精製、硫酸洗浄及び白土処理のうちのいずれか1種の処理を行う場合と、溶剤抽出、フィルタープレス脱ろう、溶剤脱ろう、接触脱ろう、水素化分解、水素化精製、硫酸洗浄及び白土処理のうちの2種以上の処理を行う場合があるため、上記では、各処理において処理される油を被処理油と記載して説明した。
本発明の潤滑油基油の製造方法を行い得られる潤滑油基油の性状及び組成は、40℃における動粘度が20〜100mm/s、粘度指数が100〜130、流動点が−20〜0℃、硫黄分が0〜0.03質量%、芳香族分が0〜3質量%、ナフテン分が5〜40質量%、パラフィン分が57〜95質量%である。また、本発明の潤滑油基油の製造方法を行い得られる潤滑油基油の蒸留性状は、初留点が280〜350℃、50%流出温度が400〜480℃、終点が500〜590℃である。
本発明の潤滑油基油の製造方法では、工程(A)にて、常圧蒸留残渣油又は常圧蒸留残渣油と減圧蒸留残渣油の混合油の水素化脱硫処理を行うことにより、ナフテン分を開裂させて、又は芳香族分をナフテン分に転換し、更にそのナフテン分を開裂させて、パラフィン分に転換することができるため、潤滑油基油の製造において、原油種の選択の自由度を高くすることができる。
以下に実施例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれに制限されるものではない。
実施例及び比較例において、密度は、JIS K 2249−1「原油及び石油製品−密度試験方法及び密度・質量・容量換算表(振動式密度試験方法)」、硫黄分は、JIS K 2541−4「原油及び石油製品−硫黄分試験方法 第4部:放射線式励起法」、窒素分は、JIS K 2609「原油及び石油製品−窒素分試験方法」、蒸留性状はJIS K 2254「石油製品−蒸留試験方法(ガスクロマトグラフ法蒸留試験方法)」、動粘度及び粘度指数はJIS K 2283「原油及び石油製品−動粘度試験方法及び粘度指数算出方法」、流動点はJIS K 2269「原油及び石油製品の流動点並びに石油製品曇り点試験方法」、引火点はJIS K 2265−4「原油及び石油製品−引火点の求め方−第4部:クリーブランド開放法」、ヨウ素価はJIS K 0070「化学製品の酸価、ケン化価、ヨウ素価、水酸基価および不ケン化価」の指示薬滴定法、アニリン点はJIS K 2256「石油製品−アニリン点及び混合アニリン点試験方法」に準拠した。
ニッケル及びバナジウムの含有量は、石油学会規格 JPI−5S−62−2000「石油製品金属分析試験法(ICP発光分析法)」に準拠した。
組成の芳香族、ナフテン、飽和の割合は、それぞれASTM D 3238−85に準拠した方法(n−d−M環分析)により求められる%C、%C、%Cを意味する。
(実施例1)
<工程(A)>
カタールマリン原油を常圧蒸留して得られた30%留出温度が466℃である常圧蒸留残渣油Aを、脱金属触媒と脱硫触媒を充填した直接脱硫装置にて、反応温度が350℃ 、水素分圧が10.8MPa 、水素/油比が769m(normal)/m、液空間速度が0.25h−1で水素化脱硫処理を行った。次いで、常圧蒸留により軽質の成分を除去し、直接脱硫処理油Aを得た。常圧蒸留残渣油A及び直接脱硫処理油Aの性状を表1に示す。
なお、水素化脱硫処理に際しては、反応器に脱金属触媒及び2種の脱硫触媒を前段、中段、後段に充填し、それらを組み合わせて充填した。それぞれの触媒の充填比率を、前段の脱金属触媒/中段の脱硫触媒A/後段の脱硫触媒Bが、20/30/50(容量%)とした。
・脱金属触媒(前段):アルミナ担体に、ニッケル、モリブデンを担持した触媒、平均細孔直径21nm、細孔容積0.74ml/g、比表面積132m/g
・脱硫触媒A(中段):アルミナ担体にニッケル、リブデンを担持した触媒、平均細孔直径8nm、細孔容積0.63ml/g、比表面積280m/g
・脱硫触媒B(後段):アルミナ担体にニッケル、モリブデンを担持した触媒、平均細孔直径8nm、細孔容積0.52ml/g、比表面積255m/g
<工程(B)>
直接脱硫処理油Aを減圧蒸留装置で減圧蒸留することにより、50%留出温度が435℃、70%留出温度が460℃の直接脱硫処理油減圧蒸留軽質分Aと、直接脱硫処理油減圧蒸留残渣分Aを得た。直接脱硫処理油減圧蒸留軽質分Aの性状を表1に示す。
<工程(C)>
直接脱硫処理油減圧蒸留軽質分Aを、下記条件にて、溶剤抽出、溶剤脱ろう、水素化精製の順に処理を行い、潤滑油基油Aを得た。潤滑油基油Aの性状を表1に示す。
<溶剤抽出条件>
1Lの直接脱硫処理油減圧蒸留軽質分Aに、0.34Lのフルフラールを加え、110℃に加熱し、2分間機械攪拌した後、フルフラール相(下層)を分液留去する操作を7回繰り返した。処理油中に少量残留する軽質分(フルフラール)を、圧力2mmHg、温度160℃の条件で除去して、溶剤抽出処理油0.6Lを得た。
<溶剤脱ろう条件>
0.5Lの溶剤抽出処理油に、トルエン/メチルエチルケトン(40/60 体積%)の混合溶剤2.3Lを加え、70℃に加熱して溶解させた。溶解した溶液を−15℃に冷却して、WAX分を析出した後、減圧ろ過により脱ろう(ろう分を除去)した溶液を得た。さらに、同溶液を常圧蒸留により、トルエン/メチルエチルケトン混合溶剤の大部分を除去した後、少量残留する軽質分(トルエン/メチルエチルケトン混合溶剤)を圧力2mmHg、温度160℃の条件で除去して、溶剤脱ろう処理油0.35Lを得た。
<水素化精製条件>
オートクレーブに溶剤脱ろう処理油60ml、市販のNiMo系水素化精製触媒20.5gを仕込み、水素分圧15.7MPa、温度333℃の条件で、3時間反応させた。反応終了後、室温まで冷却、回収した処理油中の軽質分を減圧蒸留(圧力2mmHg、温度160℃)で除去して、潤滑油基油Aを58ml得た。
(実施例2)
常圧残渣油Aに代えて、アラビアンヘビー原油を常圧蒸留して得られた30%留出温度が504℃である常圧蒸留残渣油Bを用いて実施例1の工程(A)を行い、直接脱硫処理油Bを得た。常圧蒸留残渣油B及び直接脱硫処理油Bの性状を表1に示す。
次いで、直接脱硫処理油Aに代えて、直接脱硫処理油Bとすること以外は、実施例1と同様にして、実施例1の工程(B)を行い、直接脱硫処理油減圧蒸留軽質分Bを得た。直接脱硫処理油減圧蒸留軽質分Bの性状を表2に示す。
次いで、直接脱硫処理油減圧蒸留軽質分Aに代えて、直接脱硫処理油減圧蒸留軽質分Bとすること以外は、実施例1と同様にして、実施例1の工程(C)を行い、潤滑油基油Bを得た。潤滑油基油Bの性状を表3に示す。
(比較例1)
実施例1で得られた常圧蒸留残渣油Aを減圧蒸留装置で減圧蒸留することにより、50%留出温度が434℃、70%留出温度が458℃の減圧蒸留軽油aを得た。減圧蒸留軽油aの性状を表2に示す。
次いで、直接脱硫処理油減圧蒸留軽質分Aに代えて、減圧蒸留軽油aとすること以外は、実施例1と同様にして、実施例1の工程(C)を行い、潤滑油基油aを得た。潤滑油基油aの性状を表3に示す。
つまり、比較例1では、工程(A)を行っていない。
(比較例2)
常圧蒸留残渣油Aに代えて、常圧蒸留残渣油Bとすること以外は、比較例1と同様にして、潤滑油基油bを得た。減圧蒸留軽油bおよび潤滑油基油bの性状を、それぞれ、表2および表3に示す。
実施例1と実施例2では、原油種が異なっているために、表1に示すように、それらの原油を常圧蒸留して得られた常圧蒸留残渣油(常圧蒸留残渣油Aと常圧蒸留残渣油B)の性状は異なったものとなっている。ところが、それらの性状が異なる常圧残渣油であっても、水素化脱硫処理及び減圧蒸留を経ることにより、表3に示すように、硫黄分、芳香族分、ナフテン分、飽和分の各含有量、動粘度、粘度指数、流動点、引火点、ヨウ素価及びアニリン点が近似しており、性状が近似した潤滑油基油(潤滑油基油Aと潤滑油基油B)が得られている。
一方、比較例1は実施例1と原油種が同じであり、比較例2は実施例2と原油種が同じであり、いずれも、常圧蒸留の残渣油(常圧蒸留残渣油Aと常圧蒸留残渣油B)を、水素化脱硫処理を経ずに、減圧蒸留を経て潤滑油基油が製造されている。そして、比較例1と比較例2では、原油種が異なっているために、それらの性状の差異が、得られる潤滑油基油(潤滑油基油aと潤滑油基油b)に影響を与えており、表3に示すように、性状が異なる潤滑油基油が得られている。
よって、本発明の潤滑油基油の製造方法によれば、従来の潤滑油基油の製造方法に比べ、原油種により制限を受けることが少なく、原油種選択の自由度が高くなる。
本発明によれば、潤滑油基油の製造において、原油種の選択の自由度を高くでき、また、石油精製プロセス全体において、今後需要の減少傾向が続くことが想定されるガソリンやC重油の減産に貢献できる。
1 原油
2 常圧蒸留
3 常圧蒸留留出分
4 常圧蒸留残渣油
7 減圧蒸留
8 減圧蒸留留出分
9 減圧蒸留残渣油
10 脱ろう処理
11 潤滑油基油

Claims (2)

  1. 直脱原料油として、常圧蒸留残渣油、又は常圧蒸留残渣油と減圧蒸留残渣油の混合油を用いて、該直脱原料油を300〜500℃且つ水素分圧8〜20MPaで水素化脱硫し、直接脱硫処理油を得る工程(A)と、
    該直接脱硫処理油を、減圧蒸留して、直接脱硫処理油減圧蒸留軽質分を得る工程(B)と、
    溶剤抽出、フィルタープレス脱ろう、溶剤脱ろう、接触脱ろう、水素化分解、水素化精製、硫酸洗浄及び白土処理のうちのいずれか1種又は2種以上により、該直接脱硫処理油減圧蒸留軽質分を処理する工程(C)と、
    を有することを特徴とする潤滑油基油の製造方法。
  2. 前記工程(C)において、溶剤抽出を含む請求項1記載の潤滑油基油の製造方法。
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