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JP2745980B2 - エバポパージシステムの故障診断装置 - Google Patents

エバポパージシステムの故障診断装置

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Publication number
JP2745980B2
JP2745980B2 JP4197220A JP19722092A JP2745980B2 JP 2745980 B2 JP2745980 B2 JP 2745980B2 JP 4197220 A JP4197220 A JP 4197220A JP 19722092 A JP19722092 A JP 19722092A JP 2745980 B2 JP2745980 B2 JP 2745980B2
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JP
Japan
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pressure
purge
vapor
canister
fuel tank
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Application number
JP4197220A
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JPH0642413A (ja
Inventor
昭憲 長内
隆晟 伊藤
義彦 兵道
徹 木所
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
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Priority to US08/006,113 priority patent/US5315980A/en
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエバポパージシステムの
故障診断装置に係り、特に内燃機関の蒸発燃料(ベー
パ)をキャニスタ内の吸着剤に吸着させ、吸着された燃
料を所定運転条件下で内燃機関の吸気系へ放出(パー
ジ)して燃焼させるエバポパージシステムの故障を診断
する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料タンク内で蒸発した燃料(ベーパ)
が大気へ放出されるのを防止するため、各部分を密閉す
ると共に、ベーパを一旦キャニスタ内の吸着剤に吸着さ
せ、車両の走行中に吸着した燃料を吸気系に吸引させて
燃焼させるエバポパージシステムを備えた内燃機関にお
いては、何らかの原因でベーパ通路が破損したり、配管
がはずれたりした場合にはベーパが大気に放出されてし
まい、また吸気系へのパージ通路が閉塞した場合には、
キャニスタ内のベーパがオーバーフローし、キャニスタ
大気導入口より大気にベーパが漏れてしまう。従って、
このようなエバポパージシステムの故障発生の有無を診
断することが必要とされる。
【0003】そこで、本出願人は先に特願平3−138
002号にて、キャニスタに蓄えられた蒸発燃料を内燃
機関の吸気系へパージするパージ通路を開閉する第1の
制御弁と、キャニスタの大気孔を開閉する第2の制御弁
とを有し、故障診断時には第2の制御弁を閉弁した後、
所定負圧になるのを待って第1の制御弁を閉弁して所定
時間密閉を保持し、そのときの圧力の変化度合いによっ
て故障発生の有無を診断するようにしたエバポパージシ
ステムの故障診断装置を提案した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記の本出
願人の提案になる故障診断装置では、ベーパ導入ポート
とパージポートとが同一空間にて連通されているキャニ
スタを使用すると、故障診断のためにキャニスタの大気
孔を前記第2の制御弁で遮断した後、前記第1の制御弁
を開弁して系内へ吸気通路の負圧を導入した時に、燃料
タンク内で発生しているベーパがキャニスタ内の活性炭
を通らずに、大量に吸気通路へ吸入されてしまい、その
結果空燃比が荒れ、ドライバビリティ、排気エミッショ
ンの悪化をもたらしてしまう。
【0005】本発明は上記の点に鑑みなされたもので、
燃料タンク内のベーパがキャニスタ内の吸着剤を通され
るようにして負圧を導入することにより、上記の課題を
解決したエバポパージシステムの故障診断装置を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】図1は上記目的を達成す
る本発明の原理構成図を示す。同図に示すように、上記
の目的は、燃料タンク11内の蒸発燃料をキャニスタ1
3内の吸着剤に吸着させ、所定運転時にキャニスタ13
内の吸着燃料を内燃機関10の吸気通路15へパージす
るエバポパージシステムの故障を診断する装置におい
て、前記キャニスタ13が前記吸着剤の両側に第1のポ
ートおよび第2のポートを備えると共に、 前記燃料タン
ク11を含むエバポ系内の圧力を検出する圧力検出手段
17と、 前記第1のポートと前記燃料タンク11とを連
通するベーパ通路12と、 前記第2のポートより前記吸
気通路15の負圧を前記キャニスタ13に導入すること
により、前記吸気通路15の負圧を前記吸着剤を介して
前記エバポ系内に導入する圧力導入手段16と、 前記圧
力導入手段1によって前記エバポ系内に負圧が導入さ
れることにより前記エバポ系内に発生する圧力変化の度
合いに基づいて、エバポパージシステムの故障の有無を
判定する判定手段18と を有するエバポパージシステム
の故障診断装置により達成される。
【0007】
【0008】
【作用】故障診断時には圧力導入手段16により吸気負
が第2のポートからキャニスタ13に導入される。キ
ャニスタ13に導入された吸気負圧は、吸着剤を通って
第1のポートに到達し、ベーパ通路12を介して燃料タ
ンク11に供給される。このため、故障診断時には、燃
料タンク11内のベーパ(蒸発燃料)が、キャニスタ1
3の吸着剤を貫通して吸気通路15へ吸入される。
【0009】
【実施例】図2は本発明の一実施例のシステム構成図を
示す。同図中、エアクリーナ22により大気中のほこ
り、塵埃等が除去された空気はエアフローメータ23に
よりその吸入空気量が測定された後、吸気管24内のス
ロットルバルブ25により、その流量が制御され、更に
サージタンク26,インテークマニホルド27(前記吸
気管24と共に前記吸気通路15を構成)を通して内燃
機関の吸気弁の開の期間燃焼室(いずれも図示せず)内
に流入する。
【0010】スロットルバルブ25はアクセルペダル
(図示せず)に連動して開度が制御され、その開度はス
ロットルポジションセンサ28により検出される。ま
た、インテークマニホルド27内に一部が突出するよう
各気筒毎に燃料噴射弁29が配設されている。この燃料
噴射弁29はインテークマニホルド27を通る空気流中
に燃料タンク30内の燃料45を、マイクロコンピュー
タ21により指示された時間噴射する。
【0011】燃料タンク30は前記した燃料タンク11
に相当し、燃料45を収容している。31は燃料タンク
内圧制御弁で、ベーパ通路32aと32c及び32dと
の間を導通(開放)又は遮断するメカニカル制御弁であ
り、スプリング31aの設定圧よりタンク内圧が正圧方
向の値のときには、ダイヤフラム31bが図示の如く位
置してベーパ通路32aと32c及び32dとの間を連
通し、スプリング31aの設定圧よりタンク内圧が負圧
方向の値のときには、ダイヤフラム31bが下動してベ
ーパ通路32aと32c及び32dとの間を遮断する。
これにより、燃料タンク30のタンク内圧は正圧に保持
され、ベーパ発生量ができるだけ低く抑えられる。な
お、31cは大気開放口である。
【0012】また、上記のベーパ通路32aの一端は、
ベーパ通路32bと共にキャニスタ33のベーパ導入ポ
ート33a(前記第1のポートに相当)に連通されてい
る。このキャニスタ(前記キャニスタ13に相当)はベ
ーパ導入ポート33aとパージポート33bとが同一空
間で連通されているタイプのもので、内部に活性炭33
(前記吸着剤に相当)が充填されており、また一部に
大気導入孔33d(前記第2のポートに相当)が設けら
れている。
【0013】また、本実施例では故障診断時には燃料タ
ンク内圧制御弁31によるタンク内圧制御を禁止し、燃
料タンク30内に負圧を導入するために、燃料タンク内
圧制御弁31の導入口及び導出口の間をベーパ通路32
b及び32cを介して迂回すると共に、そのベーパ通路
32bと32cとの間を導通(開放)又は遮断するタン
ク内圧切換弁(VSV)34が設けられている。このタ
ンク内圧切換弁34は、マイクロコンピュータ21の出
力制御信号により、導通又は遮断される電磁弁である。
【0014】キャニスタ33の大気導入孔33dは、大
気通路35を介してキャニスタ大気孔バキューム・スイ
ッチング・バルブ(VSV)36に連通されている。キ
ャニスタ大気孔VSV36はマイクロコンピュータ21
の制御信号に基づき、大気導入孔36aと大気通路35
との間を導通又は遮断する制御弁である。
【0015】また、キャニスタ33のパージポート33
bはパージ通路37を介してパージ側VSV38に連通
されている。パージ側VSV38は一端が例えばサージ
タンク26に連通されているパージ通路39の他端と上
記パージ通路37の他端とを、マイクロコンピュータ2
1からの制御信号に基づき導通又は遮断する制御弁であ
る。
【0016】また、大気通路35はパージ通路40、故
障診断検出パージバキューム・スイッチング・バルブ
(VSV)41及びパージ通路39を夫々介してサージ
タンク26に連通されている。故障検出パージVSV4
1はパージ通路39と40との間を、マイクロコンピュ
ータ21の制御信号に基づき開放(導通)又は遮断する
電磁弁である。
【0017】圧力センサ42はベーパ通路32dの途中
に設けられ、ベーパ通路32dの圧力を検出すること
で、燃料タンク30の内圧を実質的に検出するために設
けられており、前記圧力検出手段17を構成している。
ウォーニングランプ43はマイクロコンピュータ21が
異常を検出したとき、その異常を運転者に通知するため
に設けられている。
【0018】マイクロコンピュータ21は前記した圧力
導入手段16、判定手段18を前記VSV34,36及
び41と共にソフトウェア処理により実現する制御装置
で、図3に示す如き公知のハードウェア構成を有してい
る。同図中、図2と同一構成部分には同一符号を付し、
その説明を省略する。図3において、マイクロコンピュ
ータ21は中央処理装置(CPU)50,処理プログラ
ムを格納したリード・オンリ・メモリ(ROM)51,
作業領域として使用されるランダム・アクセス・メモリ
(RAM)52,エンジン停止後もデータを保持するバ
ックアップRAM53,マルチプレクサ付き入力インタ
フェース回路54,A/Dコンバータ56及び入出力イ
ンタフェース回路55などから構成されており、それら
は双方向のバス57を介して接続されている。
【0019】入力インターフェース回路54はエアフロ
ーメータ23からの吸入空気量検出信号、スロットルポ
ジションセンサ28からの検出信号、圧力センサ42か
らの圧力検出信号などを順次切換えて時系列的に合成
し、その合成信号を単一のA/Dコンバータ56に供給
してアナログ・ディジタル変換させた後、バス57へ順
次送出させる。
【0020】入出力インタフェース回路55はスロット
ルポジションセンサ28からの検出信号及びスタータ4
4からのスタータ信号が入力され、それをバス57を介
してCPU50へ入力する一方、バス57から入力され
た各信号を適宜処理して燃料噴射弁29,タンク内圧切
換弁34,キャニスタ大気孔VSV36,パージ側VS
V38,故障検出パージVSV41及びウォーニングラ
ンプ43へ選択的に送出してそれらを制御する。
【0021】次にかかるシステム構成のエバポパージ動
作について説明する。エバポパージはマイクロコンピュ
ータ21により図4のパージ制御ルーチンに従って行な
われる。パージ制御ルーチンは例えばメインルーチンの
一部で実行され、図示しない水温センサの出力により内
燃機関の機関冷却水温THWが所定値A以上の暖機後で
あるか(ステップ101)、空燃比フィードバック(F/
B)実行中であるか(ステップ102 )、スロットルポジ
ションセンサ28の出力に基づきアイドル中でないか
(ステップ103 )が判定され、これらの各件の一つでも
満たされないときはパージ側VSV38を遮断し(ステ
ップ104 )、これらの条件のすべてを満足するときはパ
ージ側VSV38を開放する(ステップ105 )。
【0022】ステップ104又は105が処理される
と、続いて、故障検出パージVSV41が遮断され(ス
テップ106 )、キャニスタ大気孔VSV36が開放され
る(ステップ107 )。なお、タンク内圧切換弁34は常
時遮断状態とされている。これにより、上記ステップ10
1 〜103 で判定される3つの条件をすべて満足する運転
状態とならない限り、パージは実行されず、3つの条件
をすべて満足する運転状態のときはパージ実行可能状態
となる。なお、故障診断中は本ルーチンは実行されない
(ステップ100 )。
【0023】すなわち、燃料タンク30内のタンク内圧
はベーパ発生量に応じて増加するが、燃料タンク内圧制
御弁31により設定された正圧以下のときは燃料タンク
内圧制御弁31が遮断されているため、ベーパはキャニ
スタ33には供給されない。燃料タンク30内のベーパ
発生量が多量になり、燃料タンク内圧制御弁31による
設定圧以上にタンク内圧が高くなると、燃料タンク内圧
制御弁31が開放され、そのため燃料タンク内のベーパ
はベーパ通路32d,燃料タンク内圧制御弁31及びベ
ーパ通路32aを介してキャニスタ33に送り込まれ、
活性炭33cに吸着されて大気への放出が防止される。
【0024】ベーパのキャニスタ33への送出により、
燃料タンク30内のタンク内圧が燃料タンク内圧制御弁
31の設定圧以下となると、燃料タンク内圧制御弁31
は再び遮断状態となる。上記の動作が繰り返されること
により、燃料タンク30内の圧力は燃料タンク内圧制御
弁31の設定圧に保持される。
【0025】一方、キャニスタ33内の活性炭33cに
吸着されたベーパは、前記所定運転状態における吸気系
の負圧がパージ通路39,パージ側VSV38及びパー
ジ通路37を通してキャニスタ33へ導入され、それに
より大気導入口36aからキャニスタ大気孔VSV3
6,大気通路35及び大気導入孔33dを通して大気が
キャニスタ33内に送り込まれる。
【0026】すると、活性炭33cに吸着されていた燃
料が脱離され、その燃料がパージポート33bからパー
ジ通路37,パージ側VSV38及びパージ通路39を
通してサージタンク26内へ吸い込まれる。また、活性
炭33cは上記の脱離により再生され、次のベーパの吸
着に備える。
【0027】次に上記の作動を行なうエバポパージシス
テムの故障診断について説明する。この場合、マイクロ
コンピュータ21のCPU50はROM51内に格納さ
れたプログラムに従い、図5に示す故障診断ルーチンを
例えば65ms毎に起動する。同図において、まず実行フ
ラグがセット(値が“1”)されているか見る(ステッ
プ201 )。機関始動時のイニシャルルーチンによって実
行フラグはクリア(値は“0”)されているため、最初
はセットされていないので、次のステップ202へ進む。
【0028】ステップ202 ではスタータ44からのスタ
ータ信号の有無により始動直後かどうか判定する。始動
直後のときには、燃料タンク30の内部圧力(タンク内
圧)が正圧のY(Pa)以上かどうか判定する(ステッ
プ203 )。タンク内圧がY(Pa)以上のときには燃料
ベーパ発生量が多く、洩れがないと推定され、また正確
な故障診断が不可能ということで、次の始動の機会まで
は故障診断をしないよう、実行フラグをセットし(ステ
ップ225 )、洩れ判定中フラグをクリアして(ステップ
226 )、このルーチンを終了する。
【0029】ステップ202 で始動直後でないと判定され
たとき、又はステップ203 でタンク内圧がY(Pa)未
満、すなわちタンク内圧がY(Pa)より大気圧、負圧
側の値のときにはベーパ発生量が少なく、正確な故障診
断可能と判断して次のステップ204 へ進む。
【0030】ステップ204 では、後述の洩れ判定中フラ
グがセットされているか見る。この洩れ判定中フラグも
イニシャルルーチンによってクリアされているため、最
初はセットされておらず、最初はパージ側VSV38の
遮断(ステップ205 )、キャニスタ大気孔VSV36の
遮断(ステップ206 )、タンク内圧切換弁34の開放
(ステップ207 )、及び故障検出パージVSV41の開
放(ステップ208 )の順でVSVの切換制御をする。
【0031】これにより、サージタンク26の負圧がパ
ージ通路39,故障検出パージVSV41,パージ通路
40,大気通路35,キャニスタ33、ベーパ通路32
b,タンク内圧切換弁34,ベーパ通路32c及び32
dを夫々通して燃料タンク30内に導入される。これに
より、上記のパージ通路37から燃料タンク30までの
エバポ系に洩れが無い正常時には、タンク内圧は負圧方
向へ急激に変化する。上記のステップ205 〜208 がVS
V34,36及び41と共に前記圧力導入手段16を構
成しており、負圧導入をキャニスタ33の大気導入孔3
3dからベーパ導入ポート33aに対して行なう、この
ため、負圧導入により燃料タンク30からのベーパはベ
ーパ導入ポート33aから活性炭33cを通して大気導
入孔33dへ到るため、ベーパの多くが活性炭33cに
吸着される。従って、燃料タンク30内のベーパの機関
燃焼室への吸入量を前記本出願人の提案装置に比し削減
することができる。
【0032】続いて、図5のステップ209 で圧力センサ
42の検出信号に基づき、タンク内圧が診断開始圧X
(Pa)以下であるかどうか判定し、X(Pa)以下の
ときには負圧設定を更に継続するため、このルーチンを
一旦終了する。タンク内圧がX(Pa)より負圧側に大
となるまで65ms毎に上記のステップ201 〜209 が繰り
返し実行される。そして、タンク内圧がX(Pa)より
負圧側に大となったとステップ209 で判定されると、故
障検出パージVSV41を遮断する(ステップ210 )。
【0033】上記ステップ210 での故障検出パージVS
V41の遮断により、3つのVSV36,38及び41
が共に閉弁されるため、パージ通路37から燃料タンク
30までのエバポ系内の圧力はシステムに故障がない場
合は密閉保持され、極めて緩やかに大気圧側に低下して
いく。ステップ210 で故障検出パージVSV41の遮断
が行なわれると、ステップ211 〜218 により前記判定手
段18の処理が実現される。
【0034】すなわち、まず洩れ判定タイマが“0”か
否か判定される(ステップ211 )。前記したイニシャル
ルーチンによって、この洩れ判定タイマは“0”にクリ
アされているので、最初にこのステップ211 の判定が行
なわれたときは、“0”と判定されてステップ212 へ進
み、圧力センサ42の現在の検出値を診断開始圧力値P
S としてRAM52に記憶する。
【0035】続いて、洩れ判定タイマの値を所定値加算
し(ステップ213 )、洩れ判定中フラグを“1”にセッ
トして(ステップ214 )、このルーチンを終了する。そ
して、次に再びこのルーチンが起動されると、ステップ
204 で洩れ判定中と判定されるため、ステップ205 〜20
9 をジャンプし、更にステップ210 を経由してステップ
211 に到る。
【0036】今度はステップ211 で洩れ判定タイマは
“0”ではないと判定されるため、洩れ判定タイマの値
が診断時間(洩れ判定時間)αに相当する値になってい
るかどうか判定し(ステップ215 )、まだ時間αになっ
ていないときはステップ213 ,214 を経由してこのルー
チンを終了する。
【0037】このようにして、ステップ201 〜204 ,21
0 ,211 ,215 ,213 ,214 の処理が65ms毎に繰り返
され、洩れ判定タイマの値が洩れ判定時間αに相当する
値になると、その時点の圧力センサ42の検出値を診断
終了圧力値PE としてRAM52に記憶する(ステップ
216 )。そして、RAM52から読み出した圧力値
S ,PE に基づいて、(PE −PS )/α(秒)なる
式から圧力の変化率を算出する(ステップ217 )。
【0038】続いて、算出した変化率が所定のしきい値
β以上か否か判定し(ステップ218)、β以上のときは
圧力の変化が大なため洩れが大であり異常であると判断
して、ウォーニングランプ43を点灯して(ステップ21
9 )、運転者にエバポパージシステムの故障発生を通知
した後、洩れ故障フェイルコードを例えばバックアップ
RAM53に記憶し(ステップ220 )、ステップ221 へ
進む。洩れ故障フェイルコードはその後の修理の際にバ
ックアップRAM53から読み出されて、エバポパージ
システムの故障原因を知らせる。一方、算出変化率がβ
未満と判定されたときは、洩れが規定値以下であるから
正常と判断してステップ219 ,220 をジャンプしてステ
ップ221 へ進む。
【0039】以上のようにしてエバポパージシステムの
故障の有無が判定されると、続いて燃料タンク内圧制御
弁31の作動を有効とするために、タンク内圧切換弁3
4は遮断状態とされ(ステップ221 )、更に、キャニス
タ大気孔VSV36を開放状態とし(ステップ222 )、
かつ、パージ側VSV38を開放状態とすることにより
(ステップ223)、エバポ系の負圧密閉状態を解除す
る。
【0040】これにより図2の大気導入口36aからキ
ャニスタ大気孔VSV36及びキャニスタ33を通して
系内に大気が導入されるため、タンク内圧は短時間で大
気圧を経由してベーパの発生状況によって正圧に変化す
る。
【0041】その後、洩れ判定タイマをクリアし(ステ
ップ224 )、実行フラグを“1”にセットし(ステップ
225 )、更に洩れ判定中フラグを“0”にクリアして
(ステップ226 )、故障診断処理を終了する。以後は、
このルーチンが起動されてもステップ201 で実行フラグ
が“1”と判定されるので、以後再始動されるまでこの
ルーチンが実行されることはない。
【0042】このように、本実施例によれば、故障診断
に際して吸気系の負圧をエバポ系内に導入するときに、
負圧をキャニスタ33内の活性炭33cに通すようにし
ているため、燃料タンク30内のベーパの多くは活性炭
33cで吸着された後吸気系へ吸い込まれることとなる
ため、キャニスタ33がベーパ導入ポート33aとパー
ジポート33bとが同一空間にて連通されているタイプ
であっても、負圧導入時の空燃比の荒れを前記本出願人
の提案装置よりも低減することができる。
【0043】なお、本発明は上記の実施例に限定される
ものではなく、例えばキャニスタはベーパ導入ポートと
パージポートとが同一空間で連通していないタイプのも
のでもよい。また、圧力センサ43を直接に燃料タンク
30に取り付けたり、ベーパのパージ個所をスロットル
バルブ25付近の吸気通路部にしてもよい。
【0044】
【発明の効果】上述の如く、本発明によれば、負圧導入
時に燃料タンク内のベーパをキャニスタ内の吸着剤を通
して吸気通路へ吸入されるようにしたため、上記ベーパ
の多くが吸着剤に吸着され、本出願人の先の提案装置よ
りも負圧導入時における吸気通路のベーパ吸入量を低減
することができ、よって負圧導入時の空燃比の荒れを防
止でき、またドライバビリティや排気エミッションの悪
化を防止できる等の特長を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理構成図である。
【図2】本発明の一実施例のシステム構成図である。
【図3】図2中のマイクロコンピュータのハードウェア
の一例の構成図である。
【図4】パージ制御ルーチンを示すフローチャートであ
る。
【図5】本発明の要部である故障診断ルーチンの一実施
例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 内燃機関 11,30 燃料タンク 12,32a〜32d ベーパ通路 13,33 キャニスタ 14,37,39,40 パージ通路 15 吸気通路 16 圧力導入手段 17 圧力検出手段 18 判定手段 21 マイクロコンピュータ 31 燃料タンク内圧制御弁 34 タンク内圧切換弁(VSV) 35 大気通路 36 キャニスタ大気孔バキューム・スイッチング・バ
ルブ(VSV) 38 パージ側バキューム・スイッチング・バルブ(V
SV) 41 故障検出パージバキューム・スイッチング・バル
ブ(VSV) 42 圧力センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木所 徹 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−130255(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料タンクの蒸発燃料をキャニスタ内
    の吸着剤に吸着させ、所定運転時に該キャニスタ内の吸
    着燃料を内燃機関の吸気通路へパージするエバポパージ
    システムの故障を診断する装置において、前記キャニスタが前記吸着剤の両側に第1のポートおよ
    び第2のポートを備えると共に、 前記燃料タンクを含むエバポ系内の圧力を検出する圧力
    検出手段と、 前記第1のポートと前記燃料タンクとを連通するベーパ
    通路と、 前記第2のポートより前記吸気通路の負圧を前記キャニ
    スタに導入することにより、前記吸気通路の負圧を前記
    吸着剤を介して前記エバポ系内 に導入する圧力導入手段
    と、前記圧力導入手段によって前記エバポ系内に負圧が導入
    されることにより前記エバポ系内に発生する圧力変化の
    度合いに基づいて、 エバポパージシステムの故障の有無
    を判定する判定手段とを有することを特徴とするエバポ
    パージシステムの故障診断装置。
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