JP2605833B2 - Cu系焼結合金製変速機同期リング - Google Patents
Cu系焼結合金製変速機同期リングInfo
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- JP2605833B2 JP2605833B2 JP63261059A JP26105988A JP2605833B2 JP 2605833 B2 JP2605833 B2 JP 2605833B2 JP 63261059 A JP63261059 A JP 63261059A JP 26105988 A JP26105988 A JP 26105988A JP 2605833 B2 JP2605833 B2 JP 2605833B2
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- sintered alloy
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- synchronous ring
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16D—COUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
- F16D23/00—Details of mechanically-actuated clutches not specific for one distinct type
- F16D23/02—Arrangements for synchronisation, also for power-operated clutches
- F16D23/025—Synchro rings
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16D—COUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
- F16D2200/00—Materials; Production methods therefor
- F16D2200/0004—Materials; Production methods therefor metallic
- F16D2200/0026—Non-ferro
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Mechanical Operated Clutches (AREA)
- Structure Of Transmissions (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、高強度を有し、相手部材との接触摺動面
の初期なじみ性にすぐれ、さらに耐摩耗性にもすぐれた
Cu系焼結合金製変速機同期リングに関するものである。
の初期なじみ性にすぐれ、さらに耐摩耗性にもすぐれた
Cu系焼結合金製変速機同期リングに関するものである。
従来、一般に、変速機同期リングは、第1図に斜視図
で例示されるように、内面1が回転するテーパーコーン
との接触摺動面となり、この接触摺動面に相手部材たる
テーパーコーンが高面圧下で断続的に面接触し、一方外
周面にはキーが嵌合するキー溝3が形成され、さらにそ
の外縁にそって所定間隔おきに設けたチャンファ2が同
じく相手部材たるハブスリーブのチャンファとかみ合う
機能をもつことから、強度、耐摩耗性、および相手部材
とのなじみ性を具備することが要求され、したがってそ
の製造には、これらの特性をもった高力黄銅が多用され
ている。なお、変速機同期リングには、この他にネジが
外周側につき、この外周側で相手部材であるテーパーコ
ーンと摩擦する、通称ピンタイプのものなどがある。
で例示されるように、内面1が回転するテーパーコーン
との接触摺動面となり、この接触摺動面に相手部材たる
テーパーコーンが高面圧下で断続的に面接触し、一方外
周面にはキーが嵌合するキー溝3が形成され、さらにそ
の外縁にそって所定間隔おきに設けたチャンファ2が同
じく相手部材たるハブスリーブのチャンファとかみ合う
機能をもつことから、強度、耐摩耗性、および相手部材
とのなじみ性を具備することが要求され、したがってそ
の製造には、これらの特性をもった高力黄銅が多用され
ている。なお、変速機同期リングには、この他にネジが
外周側につき、この外周側で相手部材であるテーパーコ
ーンと摩擦する、通称ピンタイプのものなどがある。
しかし、近年の変速機の高出力に伴い、上記の従来高
力黄銅製変速機同期リングにおいては、特に上記のテー
パーコーンやキー、さらにハブスリーブのチャンファの
うちの少なくともいずれかの相手部材の接触摺動面は高
面圧を受けるようになるため、初期なじみ性が低下し、
これによって輝面摩耗や凝着摩耗などによる異常摩耗が
多発するようになり、使用寿命短命化の原因となってい
る。
力黄銅製変速機同期リングにおいては、特に上記のテー
パーコーンやキー、さらにハブスリーブのチャンファの
うちの少なくともいずれかの相手部材の接触摺動面は高
面圧を受けるようになるため、初期なじみ性が低下し、
これによって輝面摩耗や凝着摩耗などによる異常摩耗が
多発するようになり、使用寿命短命化の原因となってい
る。
そこで、本発明者等は、上記のような従来高力黄銅製
変速機同期リングのもつ問題点を解決すべく研究を行な
った結果、重量%で(以下%は重量%を示す)、 Sn:3〜10%、Mn:1〜10%、 Si:0.3〜5%、P:0.03〜1%、 を含有し、 (a) Zn:0.5〜9.5%、Al:0.2〜5%、 のうちの1種または2種、 (b) Fe,Ni、およびCoのうちの1種または2種以上:
0.1〜6%、 (c) Mo,Cr,Nb,Ti、およびVのうちの1種または2
種以上:0.1〜4%、 以上(a)〜(c)のうちの1種または2種以上を含有
し、残りがCuと不可避不純物からなる組成を有するCu系
焼結合金で構成され、かつ少なくとも相手部材との接触
摺動面部分の空孔率を0.1〜10容量%としたCu系焼結合
金製変速機同期リングにおいては、いずれも上記の組成
と合まって、相手部材との接触摺動面部分に存在する空
孔率:0.1〜10容量%の空孔によってすぐれた初期なじみ
製が確保され、かつ前記の0.1〜10容量%の空孔率、い
いかえれば90〜99.9%の高い理論密度比によって変速機
同期リングに要求される高強度が確保され、これによっ
て変速機の高出力化に伴う高面圧下での使用でも、初期
なじみ性の低下に伴う輝面摩耗や凝着摩耗などの異常摩
耗の発生が抑制されるようになり、長期に亘ってすぐれ
た性能を発揮するという知見を得たのである。
変速機同期リングのもつ問題点を解決すべく研究を行な
った結果、重量%で(以下%は重量%を示す)、 Sn:3〜10%、Mn:1〜10%、 Si:0.3〜5%、P:0.03〜1%、 を含有し、 (a) Zn:0.5〜9.5%、Al:0.2〜5%、 のうちの1種または2種、 (b) Fe,Ni、およびCoのうちの1種または2種以上:
0.1〜6%、 (c) Mo,Cr,Nb,Ti、およびVのうちの1種または2
種以上:0.1〜4%、 以上(a)〜(c)のうちの1種または2種以上を含有
し、残りがCuと不可避不純物からなる組成を有するCu系
焼結合金で構成され、かつ少なくとも相手部材との接触
摺動面部分の空孔率を0.1〜10容量%としたCu系焼結合
金製変速機同期リングにおいては、いずれも上記の組成
と合まって、相手部材との接触摺動面部分に存在する空
孔率:0.1〜10容量%の空孔によってすぐれた初期なじみ
製が確保され、かつ前記の0.1〜10容量%の空孔率、い
いかえれば90〜99.9%の高い理論密度比によって変速機
同期リングに要求される高強度が確保され、これによっ
て変速機の高出力化に伴う高面圧下での使用でも、初期
なじみ性の低下に伴う輝面摩耗や凝着摩耗などの異常摩
耗の発生が抑制されるようになり、長期に亘ってすぐれ
た性能を発揮するという知見を得たのである。
この発明は、上記知見にもとづいてなされたものであ
って、以下に変速機同期リングを構成するCu系焼結合金
の成分組成および空孔率を上記の通りに限定した理由を
説明する。
って、以下に変速機同期リングを構成するCu系焼結合金
の成分組成および空孔率を上記の通りに限定した理由を
説明する。
(a) Sn Sn成分には、合金の素地組織を決定する成分であっ
て、素地を強化して、同期リングに必要な強度を確保
し、さらに相手部材との凝着による摩耗を抑制する作用
があるが、その含有量が3%未満では前記作用に所望の
効果が得られず、一方その含有量が10%を越えると、強
度に低下傾向が現われるようになるばかりでなく、靭性
も低下し、さらに熱間加工性も損なわれるようになるこ
とから、その含有量を3〜10%と定めた。
て、素地を強化して、同期リングに必要な強度を確保
し、さらに相手部材との凝着による摩耗を抑制する作用
があるが、その含有量が3%未満では前記作用に所望の
効果が得られず、一方その含有量が10%を越えると、強
度に低下傾向が現われるようになるばかりでなく、靭性
も低下し、さらに熱間加工性も損なわれるようになるこ
とから、その含有量を3〜10%と定めた。
(b) MnおよびSi これらの成分には、お互いに結合して、素地中に微細
に分散する金属間化合物を形成し、強度、耐摩耗性、な
じみ性、および耐焼付け性を向上させる作用があるが、
その含有量がMn:1%未満でも、またSi:0.3%未満でも前
記作用に所望の効果が得られず、一方その含有量がMnに
あっては10%、Siにあっては5%を越えて含有させても
より一層の向上効果は現われず、経済性を考慮して、そ
の含有量を、それぞれMn:1〜10%、Si:0.3〜5%と定め
た。
に分散する金属間化合物を形成し、強度、耐摩耗性、な
じみ性、および耐焼付け性を向上させる作用があるが、
その含有量がMn:1%未満でも、またSi:0.3%未満でも前
記作用に所望の効果が得られず、一方その含有量がMnに
あっては10%、Siにあっては5%を越えて含有させても
より一層の向上効果は現われず、経済性を考慮して、そ
の含有量を、それぞれMn:1〜10%、Si:0.3〜5%と定め
た。
(c) P P成分には、素地に固溶して、これを強化するほか、
素地に分散する微細にして硬質のCu3P化合物を形成し
て、硬さを向上させ、もって耐摩耗性改善に寄与する作
用があるが、その含有量が0.03%未満では前記作用に所
望の効果が得られず、一方その含有量が1%を越えると
強度および靭性が低下するようになることから、その含
有量を0.03〜1%と定めた。
素地に分散する微細にして硬質のCu3P化合物を形成し
て、硬さを向上させ、もって耐摩耗性改善に寄与する作
用があるが、その含有量が0.03%未満では前記作用に所
望の効果が得られず、一方その含有量が1%を越えると
強度および靭性が低下するようになることから、その含
有量を0.03〜1%と定めた。
(d) ZnおよびAl これらの成分には、素地の耐摩耗性を向上させる作用
のほか、特に凝着摩耗を抑制し、これによって生ずる焼
付けを防止する作用があるが、その含有量が、Zn:0.5%
未満、およびAl:0.2%未満では前記作用に所望の向上効
果が得られず、一方その含有量がそれぞれZn:9.5%、お
よびAl:5%を越えても前記作用により一層の向上効果は
現われないことから、その含有量を、Zn:0.5〜9.5%、A
l:0.2〜5%と定めた。
のほか、特に凝着摩耗を抑制し、これによって生ずる焼
付けを防止する作用があるが、その含有量が、Zn:0.5%
未満、およびAl:0.2%未満では前記作用に所望の向上効
果が得られず、一方その含有量がそれぞれZn:9.5%、お
よびAl:5%を越えても前記作用により一層の向上効果は
現われないことから、その含有量を、Zn:0.5〜9.5%、A
l:0.2〜5%と定めた。
(e) Fe,Ni、およびCo これらの成分には、素地に固溶して、これを強化する
ほか、Siと結合し、さらにMo,Cr,Nb,Ti、およびVを含
有する場合にはこれらの成分とも結合して、素地に微細
に分散する金属間化合物を形成し、もって強度、耐摩耗
性、および耐焼付け性を向上させる作用があるが、その
含有量が0.1%未満では前記作用に所望の向上効果が得
られず、一方その含有量が6%越えると靭性が低下する
ようになることから、その含有量を0.1〜6%と定め
た。
ほか、Siと結合し、さらにMo,Cr,Nb,Ti、およびVを含
有する場合にはこれらの成分とも結合して、素地に微細
に分散する金属間化合物を形成し、もって強度、耐摩耗
性、および耐焼付け性を向上させる作用があるが、その
含有量が0.1%未満では前記作用に所望の向上効果が得
られず、一方その含有量が6%越えると靭性が低下する
ようになることから、その含有量を0.1〜6%と定め
た。
(f) Mo,Cr,Nb,Ti、およびV これらの成分には、素地に分散するMn−Si系の金属間
化合物を微細球状化すると共に、自体もMnおよびSi、さ
らにFe,Ni、およびCoを含有する場合には、これらの成
分を加えた状態で複合化合物を形成して、強度、靭性、
および耐摩耗性を向上させる作用があるが、その含有量
が0.1%未満では前記作用に所望の向上効果が得られ
ず、一方その含有量が4%を越えても前記作用により一
層の向上効果は現われず、経済性を考慮して、その含有
量を0.1〜4%と定めた。
化合物を微細球状化すると共に、自体もMnおよびSi、さ
らにFe,Ni、およびCoを含有する場合には、これらの成
分を加えた状態で複合化合物を形成して、強度、靭性、
および耐摩耗性を向上させる作用があるが、その含有量
が0.1%未満では前記作用に所望の向上効果が得られ
ず、一方その含有量が4%を越えても前記作用により一
層の向上効果は現われず、経済性を考慮して、その含有
量を0.1〜4%と定めた。
(g) 空孔率 空孔は、実用時に油溜りとなり、相手部材との接触摺
動面が高面圧を受けても、初期なじみ性の低下を防止
し、むしろこれを向上させ、さらに温度上昇を抑制し、
もって輝面摩耗や凝着摩耗の発生を防止し、耐摩耗性を
向上させる作用をもつほか、空孔面に形成された薄い酸
化膜の存在によって摩耗を正常化する作用をもつが、そ
の割合が0.1容量%未満では前記作用に所望の効果が得
られず、一方その割合が10容量%を越えると、強度が低
下し、実用に供することができなくなることから、その
割合を0.1〜10容量%と定めた。
動面が高面圧を受けても、初期なじみ性の低下を防止
し、むしろこれを向上させ、さらに温度上昇を抑制し、
もって輝面摩耗や凝着摩耗の発生を防止し、耐摩耗性を
向上させる作用をもつほか、空孔面に形成された薄い酸
化膜の存在によって摩耗を正常化する作用をもつが、そ
の割合が0.1容量%未満では前記作用に所望の効果が得
られず、一方その割合が10容量%を越えると、強度が低
下し、実用に供することができなくなることから、その
割合を0.1〜10容量%と定めた。
なお、上記の0.1〜10容量%の空孔率は、通常の焼結
では得られず、通常の焼結によって得られた約10容量%
の空孔率を有する焼結体あるいは仮焼結体に、熱間鍛造
や熱間圧延などの熱間加工を施すことによって得られる
ものである。
では得られず、通常の焼結によって得られた約10容量%
の空孔率を有する焼結体あるいは仮焼結体に、熱間鍛造
や熱間圧延などの熱間加工を施すことによって得られる
ものである。
つぎに、この発明の変速機同期リングを実施例により
具体的に説明する。
具体的に説明する。
原料粉末として、いずれも200mesh以下の粒度を有す
るCu粉末、Sn粉末、Mn粉末、Si粉末、Cu−P合金(P:20
%含有)粉末、Zn粉末、Al粉末、Fe粉末、Ni粉末、Co粉
末、Mo粉末、Cr粉末、Nb粉末、Ti粉末、およびV粉末を
用意し、これら原料粉末をそれぞれ第1表に示される配
合組成に配合し、通常の条件で混合した後、4ton/cm2の
圧力で圧粉体にプレス成形し、つ いでこの圧粉体に、 (A) 水素雰囲気中、400〜650℃の範囲内の所定温度
で仮焼結した後、500〜800℃の範囲内の所定温度で熱間
鍛造(以下、A条件という)、 (B) 水素雰囲気中、600〜850℃の範囲内の所定温度
で焼結した後、500〜800℃の範囲内の所定温度で熱間鍛
造(以下、B条件という)、 (C) 水素雰囲気中、600〜850℃の範囲内の所定温度
で焼結(以下、C条件という)、 以上A〜Cのうちのいずれかの条件にて焼結加工処理を
施すことにより、実質的に配合組成と同一の成分組成を
有し、かつ内径:48mm×圧さ:2.9mmの寸法および24個の
チャンファ数を有する本発明Cu系焼結合金製変速機同期
リング(以下本発明焼結リングという)1〜29および比
較Cu系焼結合金製変速機同期リング(以下比較焼結リン
グという)1〜7をそれぞれ製造した。
るCu粉末、Sn粉末、Mn粉末、Si粉末、Cu−P合金(P:20
%含有)粉末、Zn粉末、Al粉末、Fe粉末、Ni粉末、Co粉
末、Mo粉末、Cr粉末、Nb粉末、Ti粉末、およびV粉末を
用意し、これら原料粉末をそれぞれ第1表に示される配
合組成に配合し、通常の条件で混合した後、4ton/cm2の
圧力で圧粉体にプレス成形し、つ いでこの圧粉体に、 (A) 水素雰囲気中、400〜650℃の範囲内の所定温度
で仮焼結した後、500〜800℃の範囲内の所定温度で熱間
鍛造(以下、A条件という)、 (B) 水素雰囲気中、600〜850℃の範囲内の所定温度
で焼結した後、500〜800℃の範囲内の所定温度で熱間鍛
造(以下、B条件という)、 (C) 水素雰囲気中、600〜850℃の範囲内の所定温度
で焼結(以下、C条件という)、 以上A〜Cのうちのいずれかの条件にて焼結加工処理を
施すことにより、実質的に配合組成と同一の成分組成を
有し、かつ内径:48mm×圧さ:2.9mmの寸法および24個の
チャンファ数を有する本発明Cu系焼結合金製変速機同期
リング(以下本発明焼結リングという)1〜29および比
較Cu系焼結合金製変速機同期リング(以下比較焼結リン
グという)1〜7をそれぞれ製造した。
なお、比較焼結リング1〜7は、これを構成するCu系
焼結合金の組成、あるいは組成と空孔率がこの発明の範
囲から外れたものである。
焼結合金の組成、あるいは組成と空孔率がこの発明の範
囲から外れたものである。
ついで、上記の各種焼結リングについて、空孔率およ
び圧壊荷重を測定し、さらに 相手部材たるテーパーコーンの回転数:1400r.p.m.、 押付け荷重:60kg、 油種:70番ギヤーオイル、 油温:80℃、 テーパーコーンの作動:0.2〜0.4の同期時間で40,000
回、 の条件でシンクロ耐久試験を行ない、相手部材であるテ
ーパーコーンとの接触摺動面における落ち込み量(摩耗
量)、凝着摩耗の有無、初期(500回まで)および後期
(500回以降の安定期)の摩擦係数、リングの割れおよ
び変形の有無をそれぞれ測定および観察し、これらの結
果を第4,5表に示した。
び圧壊荷重を測定し、さらに 相手部材たるテーパーコーンの回転数:1400r.p.m.、 押付け荷重:60kg、 油種:70番ギヤーオイル、 油温:80℃、 テーパーコーンの作動:0.2〜0.4の同期時間で40,000
回、 の条件でシンクロ耐久試験を行ない、相手部材であるテ
ーパーコーンとの接触摺動面における落ち込み量(摩耗
量)、凝着摩耗の有無、初期(500回まで)および後期
(500回以降の安定期)の摩擦係数、リングの割れおよ
び変形の有無をそれぞれ測定および観察し、これらの結
果を第4,5表に示した。
第1〜5表に示される結果から、本発明焼結リング1
〜29は、いずれも変速機同期リングに要求される高強度
(圧壊荷重で110kg以上が要求される)を有し、この結
果として割れや変形の発生が皆無となっており、さらに
高面圧条件下でも初期および後期における摩擦係数にあ
まり変化がなく、このことは、凝着摩耗の発生がないこ
とと合まって、初期なじみ性にすぐれていることを示
し、これらの結果は僅かな落ち込み量しか示さない、す
なわちすぐれた耐摩耗性を示すことに現われており、こ
れに対して比較焼結リング1〜7に見られるように、成
分組成、あるいは成分組成および空孔率がこの発明の範
囲から外れると、上記の特性のうちの少なくともいずれ
かの特性が劣ったものになることが明らかである。な
お、ピンタイプの変速機同期リングでも同様な結果が得
られることは勿論である。
〜29は、いずれも変速機同期リングに要求される高強度
(圧壊荷重で110kg以上が要求される)を有し、この結
果として割れや変形の発生が皆無となっており、さらに
高面圧条件下でも初期および後期における摩擦係数にあ
まり変化がなく、このことは、凝着摩耗の発生がないこ
とと合まって、初期なじみ性にすぐれていることを示
し、これらの結果は僅かな落ち込み量しか示さない、す
なわちすぐれた耐摩耗性を示すことに現われており、こ
れに対して比較焼結リング1〜7に見られるように、成
分組成、あるいは成分組成および空孔率がこの発明の範
囲から外れると、上記の特性のうちの少なくともいずれ
かの特性が劣ったものになることが明らかである。な
お、ピンタイプの変速機同期リングでも同様な結果が得
られることは勿論である。
上述のように、この発明のCu系焼結合金製変速機同期
リングは、高強度を有し、特に変速機の高出力化に伴う
高面圧付加条件での実用でも、すぐれたなじみ性を示
し、したがって輝面摩耗や凝着摩耗などの異常摩耗の発
生がなくなることから、すぐれた耐摩耗性を示すように
なり、すぐれた性能を著しく長期に亘って発揮するので
ある。
リングは、高強度を有し、特に変速機の高出力化に伴う
高面圧付加条件での実用でも、すぐれたなじみ性を示
し、したがって輝面摩耗や凝着摩耗などの異常摩耗の発
生がなくなることから、すぐれた耐摩耗性を示すように
なり、すぐれた性能を著しく長期に亘って発揮するので
ある。
第1図は変速機同期リングを例示する斜視図である。 1……テーパーコーンとの接触摺動面(内面) 2……チャンファ 3……キー溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭49−121725(JP,A) 特開 昭60−174843(JP,A) 特公 昭59−34223(JP,B2)
Claims (7)
- 【請求項1】Sn:3〜10%、Mn:1〜10%、 Si:0.3〜5%、P:0.03〜1%、 を含有し、さらに、 Zn:0.5〜9.5%、Al:0.2〜5%、 のうちの1種または2種、 を含有し、残りがCuと不可避不純物からなる組成(以上
重量%)を有するCu系焼結合金で構成され、かつ少なく
とも相手部材との接触摺動面部分の空孔率を0.1〜10容
量%としたことを特徴とするCu系焼結合金製変速機同期
リング。 - 【請求項2】Sn:3〜10%、Mn:1〜10%、 Si:0.3〜5%、P:0.03〜1%、 を含有し、さらに、 Fe,Ni、およびCoのうちの1種または2種以上:0.1〜6
%、 を含有し、残りがCuと不可避不純物からなる組成(以上
重量%)を有するCu系焼結合金で構成され、かつ少なく
とも相手部材との接触摺動面部分の空孔率を0.1〜10容
量%としたことを特徴とするCu系焼結合金製変速機同期
リング。 - 【請求項3】Sn:3〜10%、Mn:1〜10%、 Si:0.3〜5%、P:0.03〜1%、 を含有し、さらに、 Mo,Cr,Nb,Ti、およびVのうちの1種または2種以上:0.
1〜4%、 を含有し、残りがCuと不可避不純物からなる組成(以上
重量%)を有するCu系焼結合金で構成され、かつ少なく
とも相手部材との接触摺動面部分の空孔率を0.1〜10容
量%としたことを特徴とするCu系焼結合金製変速機同期
リング。 - 【請求項4】Sn:3〜10%、Mn:1〜10%、 Si:0.3〜5%、P:0.03〜1%、 を含有し、さらに、 Zn:0.5〜9.5%、Al:0.2〜5%、 のうちの1種または2種と、 Fe,Ni、およびCoのうちの1種または2種以上:0.1〜6
%、 を含有し、残りがCuと不可避不純物からなる組成(以上
重量%)を有するCu系焼結合金で構成され、かつ少なく
とも相手部材との接触摺動面部分の空孔率を0.1〜10容
量%としたことを特徴とするCu系焼結合金製変速機同期
リング。 - 【請求項5】Sn:3〜10%、Mn:1〜10%、 Si:0.3〜5%、P:0.03〜1%、 を含有し、さらに、 Zn:0.5〜9.5%、Al:0.2〜5%、 のうちの1種または2種と、 Mo,Cr,Nb,Ti、およびVのうちの1種または2種以上:0.
1〜4%、 を含有し、残りがCuと不可避不純物からなる組成(以上
重量%)を有するCu系焼結合金で構成され、かつ少なく
とも相手部材との接触摺動面部分の空孔率を0.1〜10容
量%としたことを特徴とするCu系焼結合金製変速機同期
リング。 - 【請求項6】Sn:3〜10%、Mn:1〜10%、 Si:0.3〜5%、P:0.03〜1%、 を含有し、さらに、 Fe,Ni、およびCoのうちの1種または2種以上:0.1〜6
%と、 Mo,Cr,Nb,Ti、およびVのうちの1種または2種以上:0.
1〜4%、 を含有し、残りがCuと不可避不純物からなる組成(以上
重量%)を有するCu系焼結合金で構成され、かつ少なく
とも相手部材との接触摺動面部分の空孔率を0.1〜10容
量%としたことを特徴とするCu系焼結合金製変速機同期
リング。 - 【請求項7】Sn:3〜10%、Mn:1〜10%、 Si:0.3〜5%、P:0.03〜1%、 を含有し、さらに、 Zn:0.5〜9.5%、Al:0.2〜5%、 のうちの1種または2種と、 Fe,Ni、およびCoのうちの1種または2種以上:0.1〜6
%と、 Mo,Cr,Nb,Ti、およびVのうちの1種または2種以上:0.
1〜4%、 を含有し、残りがCuと不可避不純物からなる組成(以上
重量%)を有するCu系焼結合金で構成され、かつ少なく
とも相手部材との接触摺動面部分の空孔率を0.1〜10容
量%としたことを特徴とするCu系焼結合金製変速機同期
リング。
Priority Applications (1)
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Family Applications (1)
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-
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- 1988-10-17 JP JP63261059A patent/JP2605833B2/ja not_active Expired - Lifetime
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