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JP2526579Y2 - 転がり軸受 - Google Patents

転がり軸受

Info

Publication number
JP2526579Y2
JP2526579Y2 JP4752491U JP4752491U JP2526579Y2 JP 2526579 Y2 JP2526579 Y2 JP 2526579Y2 JP 4752491 U JP4752491 U JP 4752491U JP 4752491 U JP4752491 U JP 4752491U JP 2526579 Y2 JP2526579 Y2 JP 2526579Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bearing
ratio
rolling
steel
life
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP4752491U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0586026U (ja
Inventor
藤井  健次
進 野島
正継 森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NTN Corp filed Critical NTN Corp
Priority to JP4752491U priority Critical patent/JP2526579Y2/ja
Publication of JPH0586026U publication Critical patent/JPH0586026U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2526579Y2 publication Critical patent/JP2526579Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、工作機械の超高速回転
スピンドル等に使用される転がり軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】工作機械の超高速回転スピンドル等の超
高速回転下で使用される転がり軸受では、転動体のスピ
ンすべり、ジャイロすべりが生じやすく軸受温度を上昇
させる一因となっている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】軸受は一般に軸受鋼
(SUJ2等)で形成されるが、図7に示すように、軌
道輪11の軌道溝11aの曲率半径R0と転動体13の半径r0
との比率ρ0(=R0/r0)は、使用条件等を考慮して
軸受寿命に適した値に設定される。一方、軌道輪と転動
体とのヘルツ弾性接触面の中に生じるスピンすべり、ジ
ャイロすべり等の微小すべりを小さく押さえるためには
軌道溝11aの曲率半径R0を大きくすればよいが、逆
に、接触面圧が大きくなって軸受寿命が短くなってしま
う。
【0004】そこで、本考案の目的は、軸受寿命を低下
させることなく上記微小すべりを減少させ、軸受温度上
昇の低減を図ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本考案の転がり軸受は、
外側軌道輪と内側軌道輪との内少なくとも一方を硬度が
HRC65以上の粉末高速度鋼で形成した転がり軸受で
あって、前記粉末高速度鋼で形成した場合の比率ρを、
該軌道輪を軸受鋼で形成した場合の比率ρ0の1.0〜
1.12倍にしたことを特徴とする。
【0006】上記粉末高速度鋼は、急速凝固させて製造
されたガスアトマイズ粉の原料粉を熱処理加工装置にて
熱間等方加圧し、鍛造した鋼で、同一靱性レベルの溶製
高速度鋼に比べて高い耐摩耗性、優れた被研削性を具
え、しかも、巨大炭化物の析出がほとんど無い、軸受材
料として好適な物性を持つ。硬度がHRC65以上の粉
末高速度鋼は、例えば日立金属株式会社製のHAPシリ
ーズHAP40、HAP70などの商品名で知られてい
るが、このHAP材と、軸受鋼(SUJ2)、セラミッ
クの代表物性値を図5に示す。
【0007】
【作用】図6は、HAP40、SUJ2、セラミックの
各材料で形成した12φ×22のころとSUJ2製の鋼
球とをそれぞれ点接触させたときの、ころの転がり寿命
を測定した寿命試験の結果を示す。この粉末高速度鋼の
転がり疲れ寿命はSUJ2材の約2倍であり、高温・高
速下でも寿命の低下が少なく、また、高速回転時の遠心
力による影響も少ない。このような傾向は、粉末高速度
鋼の硬度がHRC65以上である場合に安定して認めら
れる。
【0008】軌道輪を上記粉末高速度鋼で形成すること
により、軸受の耐久性を向上させることができるため、
軌道溝の曲率半径を所定の範囲内で大きくしても、軸受
寿命は従来の転がり軸受に比べて低下しない。
【0009】
【実施例】以下、本考案の実施例について説明する。
【0010】図1は、本考案を適用したアンギュラー玉
軸受を示す。この軸受は、内輪1、外輪2、内輪1・外
輪2間に介在する複数の転動体3、転動体3を円周等間
隔に保持する保持器4で構成され、内輪1・外輪2のう
ち少なくとも一方を硬度がHRC65以上の粉末高速度
鋼(HAP40)で形成し、転動体3をセラミックで形
成したものである。そして、図2に示すように、上記粉
末高速度鋼で形成した軌道輪(例えば、内輪1のみを上
記粉末高速度鋼で形成した場合には内輪1)の場合の比
率ρ(=R/r)を、内輪1を軸受鋼で形成した場合の
比率ρ0(=R0/r0)の1.0〜1.12倍にしてあ
る。
【0011】図3および図4はそれぞれ、上記軸受のト
ルク特性、寿命特性を、内輪1・外輪2ともSUJ2で
形成したアンギュラー玉軸受(軸受Aとする)を基準に
して(軸受Aの特性値を1として)示したものである。
尚、両図のデータは、同一条件下での使用を想定し、遠
心力および熱膨張をも考慮して算出したものであり、縦
軸にはトルク比、寿命比、横軸には軸受Aの比率ρ0
基準とした(ρ0を1とした)場合の倍率(ρ/ρ0)を
とってある。また、両図において、線図aは軸受A、線
図bは内輪1および外輪2をHAP40で形成した軸受
(軸受Bとする)、線図cは内輪1をHAP40、外輪
2をSUJ2で形成した軸受(軸受Cとする)、線図d
は内輪1をSUJ2、外輪2をHAP40で形成した軸
受(軸受Dとする)についての特性値をそれぞれ示す。
例えば、線図b(軸受B)を例にとると、内輪1に対す
る比率ρを、軸受Aの内輪に対する比率ρ0の1.12
倍に、外輪2に対する比率ρを、軸受Aの外輪に対する
比率ρ0の1.12倍に設定した場合に、軸受Bの軸受
Aに対するトルク比が約0.6になり、両軸受の寿命が
略同じになることを示している。このことは、HAP4
0を用いて軌道輪を形成することにより、比率ρを大き
くすること、つまり軌道溝の曲率半径Rを大きくするこ
とによる軸受寿命の低下分をカバーし得ること、そし
て、そのカバーし得る比率ρの倍率が1.0〜1.12
の範囲内にあることを意味する。すなわち、比率ρの倍
率を1.0〜1.12の範囲内で設定することにより、
軸受寿命を低下させることなく、軸受トルクを減少させ
ることができ、これにより転動体と軌道輪とのヘルツ弾
性接触面の中に生じる微小すべりが減少する結果、軸受
温度上昇が低減するのである。
【0012】以上は、転動体3をセラミック製とした場
合ついての説明であるが、転動体3を軸受鋼、あるいは
粉末高速度鋼で形成した場合にも同様の効果が得られ
る。また、本考案は、アンギュラー玉軸受に限らず、転
がり軸受一般に適用することができる。
【0013】
【考案の効果】以上説明したように、本考案によれば、
軌道輪の軌道溝の曲率半径と転動体の半径との比率ρを
所定の範囲内(1.0〜1.12倍)で大きくした場合
にも軸受寿命の低下がなく、特に超高速回転下で使用さ
れる転がり軸受の温度上昇を低減する上で有効な手段を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の転がり軸受の断面図である。
【図2】内輪の溝部分の断面図である。
【図3】倍率とトルク比との関係を示す線図である。
【図4】倍率と寿命比との関係を示す線図である。
【図5】代表物性値を示す表である。
【図6】円筒型転がり疲れ寿命試験の結果を示す表であ
る。
【図7】軌道輪を軸受鋼で形成した軸受の内輪軌道溝部
分の断面図である。
【符号の説明】
1 内輪 2 外輪 3 転動体 r 転動体の半径 R 軌道溝の曲率半径 ρ 比率 ρ0 比率 ρ/ρ0 倍率

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外側軌道輪と内側軌道輪との内少なくと
    も一方を硬度がHRC65以上の粉末高速度鋼で形成し
    た転がり軸受であって、前記粉末高速度鋼で形成した軌
    道輪の軌道溝の曲率半径Rと転動体の半径rとの比率ρ
    (R/r)を、該軌道輪を軸受鋼で形成した場合の該比
    率ρ0の1.0〜1.12倍にしたことを特徴とする転
    がり軸受。
JP4752491U 1991-06-24 1991-06-24 転がり軸受 Expired - Fee Related JP2526579Y2 (ja)

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JPH0586026U JPH0586026U (ja) 1993-11-19
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TWI833113B (zh) * 2020-09-28 2024-02-21 日商日本精工股份有限公司 斜角滾珠軸承

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