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JP2520181B2 - 燃料集合体及び原子炉の炉心並びに下部タイプレ―ト - Google Patents

燃料集合体及び原子炉の炉心並びに下部タイプレ―ト

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Publication number
JP2520181B2
JP2520181B2 JP2064794A JP6479490A JP2520181B2 JP 2520181 B2 JP2520181 B2 JP 2520181B2 JP 2064794 A JP2064794 A JP 2064794A JP 6479490 A JP6479490 A JP 6479490A JP 2520181 B2 JP2520181 B2 JP 2520181B2
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flow
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fuel rods
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泰典 別所
佳彦 石井
貞夫 内川
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潤二郎 中島
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    • G21NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
    • G21CNUCLEAR REACTORS
    • G21C15/00Cooling arrangements within the pressure vessel containing the core; Selection of specific coolants
    • G21C15/02Arrangements or disposition of passages in which heat is transferred to the coolant; Coolant flow control devices
    • GPHYSICS
    • G21NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
    • G21CNUCLEAR REACTORS
    • G21C3/00Reactor fuel elements and their assemblies; Selection of substances for use as reactor fuel elements
    • G21C3/30Assemblies of a number of fuel elements in the form of a rigid unit
    • G21C3/32Bundles of parallel pin-, rod-, or tube-shaped fuel elements
    • G21C3/322Means to influence the coolant flow through or around the bundles
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Structure Of Emergency Protection For Nuclear Reactors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は沸騰水型原子炉に係わり、特に、沸騰水型原
子炉に装架される燃料集合体、その燃料集合体の下部タ
イプレート、燃料集合体により構成される炉心、燃料集
合体を支持する炉心支持板に関する。
〔従来の技術〕
沸騰水型原子炉においては、圧力容器の中央部に炉心
が位置し、この炉心には多数の燃料集合体が装架され、
燃料集合体の側面部には、制御棒駆動装置により挿入量
が調整される十字型制御棒が設けられている。
ところで、原子炉の発熱反応は核分裂の連鎖反応によ
って支持される。すなわち、原子炉内では、中性子がウ
ランに衝突しウランを分裂させ、主に分裂片の運動エネ
ルギーが熱エネルギーとなる。また、ウランが分裂する
際に2〜3個の高速中性子が発生し、減速材中の水素原
子と何回か衝突を繰り返し、炉心を構成する原子と熱平
衡状態となるまで減速された後、次のウランを分裂させ
る。以下連鎖反応によりウランは燃え続ける。この反応
を核分裂というが、ウランと中性子は衝突すれば常に核
分裂を起こすとは限らない。天然に存在するウラン同位
体のうち、中性子と衝突し核分裂反応を起こすのは、ウ
ラン235である。ウラン235の同位体組成割合は0.7%程
度であり、残りは核分裂反応を起こさないウラン238で
ある。そのために、主な商用炉では、ウラン235を数%
程度まで濃縮した濃縮ウランが燃料物質として使われて
いる。
従来の沸騰水型原子炉では、核分裂の連鎖反応を制御
するために、燃料集合体の側面部に設けられる十字型制
御棒を使用している。すなわち、制御棒の内部には、中
性子の吸収材であるB4Cが封入されていて、制御棒の炉
心内への挿入割合を制御棒駆動装置を用いて変化させる
ことによって、連鎖反応の維持に不必要な、余分の中性
子を吸収することによって核分裂反応を制御している。
特に、運転サイクル初期には、サイクル末期までの全運
転期間を通じて反応度を維持するために、燃料物質は潜
在的に高い反応度を有しており、また運転時と冷温時の
反応度差も加わって冷温時における炉停止余裕が厳しく
なる。
そこで、運転サイクル初期の余剰反応度の制御と炉停
止余裕確保の観点より、上述の制御棒を用いた反応度制
御とは別に、燃料物質とガドリニア等の可燃性毒物を混
入する方策がとられている。
ところで、この反応度を制御する他の方法としては、
炉心内の蒸気体積率(以下、ボイド率と呼ぶ)を変化さ
せる方法がある。例えば、炉心流量を変えると、炉心内
のボイド率が変わるが、このボイド率が変わると、減速
材中の水素原子による中性子の減速効果が変化するため
に、反応度も変化する。従って、炉心の反応度制御にボ
イド率を変える方法が利用できる。
第15図に、代表的な沸騰水型原子炉(BWR)燃料の寿
命初期(0GW d/t)における中性子無限増倍率とボイド
率との関係を示す。この図より、ボイド率が小さい程、
中性子無限増倍率が大きくなることが分かる。従って、
流量を増大させるとボイド率が下がり、中性子の減速効
果が促進されて、中性子無限増倍率が上がり、炉心の反
応後が増大する。
第16図(a)〜(c)に、ボイド率を変化させる反応
度制御の運転法を示す。図の横軸は、サイクル増分燃焼
度を、縦軸はそれぞれ、炉心流量、炉心ボイド率、反応
度を示している。第16図(a)に示すように、サイクル
初期においては炉心流量を小さく、サイクル末期に炉心
流量を大きくするように炉心流量を制御する。炉心の反
応度が余っているサイクル初期に流量を小さくすると、
第16図(b)に示すようにボイド率が増加し、第16図
(c)に示すように反応度が低下する。また、この時、
炉心の中性子スペクトルが硬くなり、ウラン238の中性
子共鳴吸収確率が増えて、核分裂性核種であるプルトニ
ウム239の生成が促進される。運転サイクル末期に流量
を大きくすると、サイクル前半に生成されたプルトニウ
ム239の核分裂反応が促進されて運転期間末期における
反応度が増加するので、第16図(c)に示すように、流
量制御を行わない場合よりも、運転期間(燃焼度)を延
ばすことができる。
このように運転期間中に中性子スペクトルを変えて、
運転期間の延長を図る運転方法は、「スペクトルシフト
運転」と呼ばれる。運転期間中にボイド率を変えるスペ
クトルシフト運転法としては、特開昭57−125390号公報
及び特開昭57−12391号公報等に記載の方法がある。
ここで、炉心流量は、下限を限界熱出力によって、上
限をポンプの揚程及び流量安定性基準によって制限され
る。従って、第17図に示すように、定格出力運転時の沸
騰水型原子炉における流量の可変幅は80〜120%程度で
あり、ボイド率変化幅は9%程度となる。従って、流量
変化のみでは、サイクル初期の余剰反応度をすべて制御
できず、制御棒操作を併用した反応度制御が必要とな
る。
他のスペクトルシフト運転法としては、特開昭60−17
7293号公報に記載の方法がある。すなわち、沸騰水型原
子炉において、炉心流量が大きい時に、チャンネルボッ
クスの外側を流れるバイパス流量を増加させることを可
能とするバイパス流量調節構造を炉心支持板に設置し
て、バイパス流のボイド率を運転期間中に変えて、スペ
クトルシフト運転を行っている。
また、さらに他のスペクトルシフト運転法としては、
特開平2−1587号公報に記載の方法がある。すなわち、
下部タイプレートの下端に、1つのリングに多数の丸棒
が互いに間隔をおいて並行に取り付けられた可変オリフ
ィスを形成することにより、炉心流量による原子炉出力
の制御範囲の増大を図り、スペクトルシフト運転効果の
向上を図るものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記特開昭60−177293号公報記載のバ
イパス流量調節構造においては、まず第一に、バイパス
流量調節構造にバネの復元力を利用した流量調整弁を用
いているので、中性子照射下における信頼性に問題があ
り、第二に、炉心支持板に流量調節弁を設置するので、
既存の原子炉に適用することができないという問題があ
った。
また、上記特開平2−1587号公報記載の構造において
は、以下の課題があった。
すなわち、冷却水流量をもたらす再循環ポンプの最大
回転数はプラント側の条件で規定されているが、この公
知技術では、ポンプ回転数が大きくなり流量が増大する
ほど可変オリフィスの圧力損失が低減することから、ポ
ンプ最大回転数における冷却水最大流量が従来より増加
し、高流量側の運転範囲が拡大する。したがって、冷却
水量大流量におけるチャンネルボックス内のボイド率最
小値が従来より低下し、これによって炉心全体のボイド
率最小値も従来より低下する。すなわち、原子炉の低ボ
イド率側の制御範囲が拡大する。ここで、原子炉のスペ
クトルシフトの効果は、炉心全体のボイド率変化幅が大
きいほど大きくなるが、その変化幅を拡大するとき、低
ボイド率側に拡大するよりも、高ボイド率側に拡大する
方がメリットが大きい。その理由は、以下のようであ
る。
一般に、炉心で発生した熱量は、冷却水の温度を蒸気
が盛んに発生する飽和温度まで上昇させるためと、飽和
温度の水から蒸気を発生させるため、の2つに使われ
る。そして、冷却水流量が多くボイド率が小さいときに
は前者に使われる割合が大きくなり、冷却水流量が少な
くボイド率が大きいときには後者に使われる割合が大き
くなる。よって、発生蒸気量を一定にして運転を行うと
すると、低ボイド率側に制御範囲を拡大するよりも、高
ボイド率側に制御範囲を拡大したほうが、より小さなエ
ネルギーで蒸気を発生できるので、熱効率が向上するこ
ととなる。しかしながら、上記公知技術においては、制
御範囲を低ボイド率側に拡大していたので、その分熱効
率を低下させていた。
本発明の目的は、可動部を設けることなくスペクトル
シフト運転の効果を高めるとともに、このときのボイド
率変化幅を高ボイド率側に拡大することによって熱効率
を向上することのできる燃料集合体、及びその燃料集合
体を備えた原子炉の炉心、並びにその燃料集合体の下部
タイプレートを提供することにある。
本発明の他の目的は、既存の沸騰水型原子炉にバック
フィット可能で、スペクトルシフト運転の効果を高めら
れる燃料集合体を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、本発明は、核燃料物質を密
封した複数本の燃料棒と、これら燃料棒の長手方向両端
部を保持する上部および下部タイプレートと、前記燃料
棒相互の間隔を保持するスペーサと、前記燃料棒、上部
および下部タイプレートならびにスペーサを取り囲み、
炉心冷却材を、前記燃料棒を冷却する有効流と燃料棒を
冷却しない漏洩流とに分離するチャンネルボックスとを
有する燃料集合体において、前記下部タイプレートの側
壁に、前記有効流の一部を前記チャンネルボックスの外
側に漏洩させる開口を形成し、前記漏洩流に対する前記
有効流の割合が炉心流量が増加するにしたがって小さく
なるように、前記開口に圧力損失係数が通過冷却材の流
速に依存する可変オリフィス手段を設置したものであ
る。
また、本発明は、複数本の燃料棒と、これら燃料棒の
上端および下端をそれぞれ支持する上部および下部タイ
プレートと、前記燃料棒および上部お下部タイプレート
を取り囲み、炉心冷却材を、前記燃料棒を冷却する有効
流と燃料棒を冷却しない漏洩流とに分離するチャンネル
ボックスとを各々備えた多数の燃料集合体を有し、前記
燃料集合体が、各々、隣接集合体との間に前記漏洩流の
流れるギャップ領域を形成するように配置され、前記下
部タイプレートが、各々、前記ギャップ領域のそれぞれ
の側に位置する側面を有している原子炉の炉心におい
て、前記各下部タイプレートの側面の少なくとも1つ
に、前記有効流の一部を前記第1のギャップ領域に漏洩
させる開口を形成し、前記漏洩流に対する前記有効流の
割合が炉心流量が増加するにしたがって小さくなるよう
に、前記開口に圧力損失係数が通過冷却材の流速に依存
する可変オリフィス手段を設置したものである。
また燃料集合体が、各々、隣接燃料集合体との間に前
記漏洩流の流れる比較的幅の狭い第1のギャップ領域と
比較的幅の広い第2のギャップ領域とを形成するように
配置され、前記下部タイプレートが、各々、前記第1の
ギャップ領域の側に位置する第1の側面と前記第2のギ
ャップ領域の側に位置する第2の側面とを有している原
子炉の炉心においては、好ましくは、前記各下部タイプ
レートの第1の側面に、前記有効流の一部を前記第1の
ギャップ領域に漏洩させるリーク口を形成し、第2の側
面に、前記有効流の一部を前記第1のギャップ領域に漏
洩させる開口を形成し、前記漏洩流に対する前記有効流
の割合が炉心流量が増加するにしたがって小さくなるよ
うに、前記開口に圧力損失係数が通過冷却材の流速に依
存する可変オリフィス手段を設置する。
また燃料集合体が、各々、隣接燃料集合体との間に漏
洩流の流れる幅のほぼ等しいギャップ領域を形成するよ
うに配置され、下部タイプレートが、各々、前記ギャッ
プ領域のそれぞれの側に位置する複数の側面を有してい
る原子炉の炉心においては、好ましくは、前記各下部タ
イプレートの全ての側面に、前記有効流の一部を前記の
ギャップ領域に漏洩させる開口を形成し、前記漏洩流に
対する前記有効流の割合が炉心流量が増加するにしたが
って小さくなるように、前記開口に圧力損失係数が通過
冷却材の流速に依存する可変オリフィス手段を設置す
る。
〔作用〕
冷却材をギャップ領域に漏洩させると共に、圧力損失
係数が通過冷却材の流速に依存する可変オリフィス手段
を下部タイプレートの側壁に設置し、漏洩流に対する有
効流の割合が炉心流量が増加するにしたがって小さくな
るように構成することにより、チャンネルボックス外側
の漏洩領域の減速材密度を大きく変化させることができ
る。
すなわち一般に、冷却水流量をもたらす再循環ポンプ
の最大回転数はプラント側の条件で規定されるが、この
ポンプ最大回転数で冷却水が最大流量となるときに、従
来と同様の漏洩流量が得られるよう可変オリフィス手段
を設計したとすると、ポンプ回転数が小さい低流量側で
は、可変オリフィス手段の圧力損失が大きくなることか
ら、漏洩流の割合が減少するとともにチャンネルボック
ス内を流れる有効流の割合が増加する。よって、炉心限
界熱出力によって制限される冷却水流量の下限を従来よ
りも下げることができ、言い換えれば、従来より低いポ
ンプ回転数でも所定の有効流流量を確保できて、従来よ
りも低流量側の運転範囲が拡大する。
またこのとき漏洩流量が減少し、結果としてチャンネ
ルボックス外のバイパス領域におけるボイド率が増加す
るので、炉心全体のボイド率最大値も従来より増加す
る。したがって、原子炉の高ボイド率側の制御範囲を拡
大することで、スペクトルシフト運転の効果を高めるこ
とができる。
したがって、原子炉の低ボイド率側の制御範囲を拡大
する公知技術よりも熱効率を向上させつつ、スペクトル
シフト運転の効果を高めることができる。
そして、可変オリフィス手段は可動部を有しないの
で、中性子照射下において安定的に機能し、高い信頼性
を確保できる。
また、可変オリフィス手段を燃料集合体の下部タイプ
レートに設けることにより、可変は所定の期間で交換さ
れる燃料集合体の小変更に止どまり、既存の原子炉に容
易に適用可能であり、すなわち、バックフィット可能で
ある。
〔実施例〕
以下、本発明の好適実施例を図面を用いて説明する。
実施例1 まず、本発明の第1の実施例を第1図〜第9図により
説明する。
第1図および第2図において、本実施例の燃料集合体
1は複数本の燃料棒2と、これら燃料棒2の流さ方向両
端部側にそれぞれ設けられ、燃料棒2の上部端栓および
下部端栓をそれぞれ挿入して燃料棒2の上下端を保持す
る上部タイプレート3および下部タイプレート4、燃料
棒2の間隔を保持するスペーサ5、およびこれらを取り
囲むチャンネルボックス6とから構成されている。
下部タイプレート4は、燃料棒2の下端を支持する燃
料支持部8と、燃料支持部8の外周部より先細りに垂下
し、内部に空洞を画定する断面方形の側壁9とを有し、
側壁9の先端には第3図に示すようにノズル部10が開口
しており、側壁9の4つの側面のうち隣接する2面には
開口7が形成され、この開口7に圧力損失係数が通過冷
却材の流速に依存する可変オリフィス11が設置されてい
る。可変オリフィス11は特開昭61−284696号公報に記載
のものである。
第4図に、燃料集合体1を装荷した原子炉の構造を示
す。沸騰水型原子炉においては、圧力容器20の中央に炉
心シュラウド29に囲まれて炉心21が位置し、この炉心21
に多数の燃料集合体1が装荷され、燃料集合体1の側面
部には、制御棒駆動装置22と連動した十字型制御棒23が
設けられている。十字型制御棒23は燃料集合体4体に1
本の割合で設置されており、その4体の燃料集合体は1
つのユニットとして、炉心支持板24に取り付けられた燃
料支持金具25に支持されている。燃料支持金具25は外周
部に冷却材の流入口26が設けられ、かつその中央部を十
字型制御棒23が通る構成となっている。燃料支持金具25
の下端には制御棒ガイドチューブ27が取り付けられ、そ
の下端に制御棒駆動機構22の制御棒駆動ハウジング28が
連結されている。
このような原子炉の炉心21での装荷状態において、燃
料集合体1の周囲には第2図に一点鎖線で示すようにギ
ャップ領域12が形成され、炉心冷却材はチャンネルボッ
クス6により、チャンネルボックス6内の燃料棒2を冷
却する有効流とギャップ領域12内の燃料棒を冷却しない
漏洩流とに分離して流れる。本実施例では、燃料集合体
断面積内の冷却材流路面積に対するギャップ領域12の面
積割合は約32%である。
ギャップ領域12内の十字型制御棒23が挿入される側と
反対側には炉内計装管1が設置されている。従来のBWR
では、炉内計装管13の熱除去の観点より、下部タイプレ
ート4の4つの側面のうち、この炉内計装管13が位置す
る側の2面(第2図の右側および下側の2面)にそれぞ
れ1つづつ、前記有効流の一部をチャンネルボックス外
側のギャップ領域12に漏洩させるためのリーク孔が設け
られている。本実施例では、従来のこのリーク孔の位置
に可変オリフィス11を設置する。
第5図に、可変オリフィス11の構造を示す。この可変
オリフィス11は、リング30内に3本の丸棒31を相互間に
隙間32を設けて並行に並列し、丸棒31の両端をリング30
に取り付けたものであり、隙間32を冷却材が流れる。冷
却材が隙間32を流れるとき、丸棒31は抵抗部材として働
き、丸棒31の表面には境界層が形成され、この境界層は
隙間32の出側で丸棒31の表面から剥離する。この境界層
の剥離点およびその下流側の剥離領域の大きさは隙間32
を流れる冷却材の流速に依存して変化する。一方、剥離
領域は圧力損失をもたらす。すなわち、可変オリフィス
11は、隙間32を通過する流体が丸棒31表面に形成する境
界層の剥離現象を利用して、オリフィスの圧力損失係数
(オリフィス係数Kor)をレイノズル数によって変化さ
せる機能を有する。
第6図に、可変オリフィス11のオリフィス係数Korの
レイノズル数(Re)の依存性を実測した一例を示す。こ
れより、Re=(13〜34)×104の範囲ではKor≒77、Re=
(44〜45)×104の範囲ではKor≒60であり、オリフィス
係数Korを22%程度換えることができる。ここで、Re=3
4×104付近では炉心流量が約80〜85%の時に対応し、Re
=45×104付近は炉心流量が約100〜110%のときに対応
する。
このように、複数の丸棒31を取り付けた可変オリフィ
ス11は、可動部を有していなく、しかも流量の増加によ
ってオリフィス係数が減少する、すなわち、流量増加に
よって圧力損失が低下する機能を有している。なお、こ
の可変オリフィス11は、特開昭61−284696号公報に記載
のように種々の変形が可能である。
次に、本実施例による燃料集合体1の作用を説明す
る。
第7図に、取出燃焼度38GW d/t程度を達成するBWRの
従来の燃料集合体の断面形状を示す。燃料集合体40は多
数本の燃料棒41と1本の水ロッド42を有し、これら燃料
棒および水ロッドをチャンネルボックス43が取り囲んで
いる。定格運転時において、冷却材流量の約90%はチャ
ンネルボックス43の内部を流れ、残りの10%程度はチャ
ンネルボックス43外側のバイパス領域、すなわち、ギャ
ップ領域44に漏洩する。一般的には、水ロッド42内およ
びギャップ領域44の冷却材は飽和水であり、ボイド率は
0%である。炉心流量の変更によるスペクトルシフト運
転を行う場合にボイド率を変えることができるのは、チ
ャンネルボックス43内の沸騰水が流れる領域45のみであ
る。
第8図に、原子炉内における上述の燃料集合体40およ
びその下部部分における冷却材の流れを示す。図中、第
4図に示す部材と同等の部材には同じ符号を付してい
る。燃料集合体40の下部タイプレート46には、前述した
ように、炉内計装管13(第2図参照)の熱除去の観点か
ら、同じ側の隣接する2側面にそれぞれ1つづつ、冷却
材有効流の一部をチャンネルボックス外側のギャップ領
域44に漏洩させるためのリーク孔47が設けられている。
炉心下方から流入する全冷却材48−1のうち、チャン
ネルボックス43内を有効流48−2として流れるのは上述
したように90%程度である。残りの10%は、主に制御棒
ガイドチューブ27と制御棒駆動ハウジング28の間隙を流
れるもの48−3、制御棒ガイドチューブ27と燃料支持金
具25の間隙を流れるもの48−4、炉心支持板24と燃料支
持金具25の間隙を流れるもの48−5、下部タイプレート
46と燃料支持金具25との隙間を流れるもの48−6、下部
タイプレート側面のリーク孔47を流れるもの48−7、下
部タイプレート46とチャンネルボックス43の間隙を流れ
るもの48−8とに分けることができる。これらの全漏洩
流に占める割合が最も大きいものは下部タイプレート側
面のリーク孔47から流れ出るもので、60%程度である。
本実施例においては、このリーク孔47に可変オリフィ
ス11が設置されており、この可変オリフィス11において
は、第6図に示すように、運転サイクル初期の炉心流量
85%時にRe≒34×104でKor≒77、末期の炉心流量110%
時にRe≒45×104でKor≒となる。すなわち、炉心流量を
85〜110%の範囲で変えた場合、オリフィスを通過する
冷却材のレイノルズ数を30%程度変えることができ、オ
リフィス係数を22%程度変えることができる。
従って、炉心流量110%時に可変オリフィス11を通過
する流量が、従来の定格運転時に下部タイプレート側面
のリーク孔47を通過する流量と同じになるように第5図
のオリフィス形状、レイノズル数を設定すれば、炉心流
量85%時のリーク流量を20%程度小さくでき、漏洩流全
体の流量を10%以上小さくできる。その結果、チャンネ
ルボックス6内部を流れる有効流(第8図の48−2)が
増加するので、限界出力に対する熱的余裕が増加し、炉
心流量の下限を2%程度下げることが可能である。すな
わち、炉心平均の水素対ウラン原子数比(H/U比)を小
さくできる。
一方、ギャップ領域44では流量が従来よりも10%以上
減少しており、炉心部で発生した中性子による(n,γ)
反応の発熱によってギャップ領域12のボイド率が大きく
なる。
このような炉心流量の低下とギャップ領域44でのボイ
ド発生の効果の両方から、本実施例ではH/U比を0.05下
げることができる。これを炉心流量の変化のみによるH/
U比の変化量0.30と比較すると、U/H比の変化量は約17%
拡大したことになる。そして、U/H比が小さくなること
により中性子スペクトルが硬くなるので、ウラン238等
の親核種による中性子の共鳴吸収反応が増加し、余剰反
応度が減少すると共に、転換比が増大し、スペクトルシ
フト運転の効果が向上する。
なお、上記したように、本実施例では、ギャップ流領
域44の流量が減少することでギャップ領域44のボイド率
を増加させ、これにより炉心全体のボイド率の最大値を
増加させるものである。すなわち、原子炉の高ボイド率
側の制御範囲を拡大させる。したがって、特開平2−15
87号公報記載のように低ボイド率側の制御範囲を拡大す
る場合よりも少ないエネルギーで蒸気を発生させること
ができるので、運転時の熱効率を向上させることができ
る。
また、本実施例では、冷却材喪失時に、炉心流量が減
少した場合に、チャンネルボックス43内に流れ込む流量
の割合が相対的に増えるので、安全上にも余裕度が向上
する。
さらに、一般的にBWRの燃料集合体においては、チャ
ンネルボックス内部には燃料棒やスペーサ等、冷却材流
れの障害となる構造物が存在し、さらに冷却材が沸騰す
ることによって二相流部の圧力損失が生じており、炉心
下端においてチャンネルボックス内部の圧力の方がギャ
ップ領域の圧力よりも高く(10psi程度)なっている。
第9図に従来のチャンネルボックス内外の圧力差(Δ
P)の炉心高さ方向変化を実線で示す。この圧力差の結
果、チャンネルボックス側面には、内部より外側に向か
う荷重が作用しており、チャンネルボックスが膨れる原
因となっている。チャンネルボックスが膨れると、制御
棒挿入時のチャンネルボックスと制御棒のクリアランス
の減少やチャンネルボックス間の接触等の問題が発生す
る恐れがある。
本実施例では、運転サイクル前半の低流量時に、ギャ
ップ領域44にもボイドが発生し、二相流部の圧力損失が
生じるので、第9図に破線で示すように、チャンネルボ
ックス内外の圧力差が減少し、チャンネルボックス43の
膨れが低減できる。
以上のように、本実施例によれば、可動部を有しない
可変オリフィス11を用いてスペクトルシフト運転の効果
を高めることができ、中性子照射下においても高い信頼
性を確保できる。また、冷却材喪失時の安全性も余裕度
が向上する。
また、運転サイクル前半の低流量時に、チャンネルボ
ックス43の膨れが低減できるので、チャンネルボックス
と制御棒またはチャンネルボックス間の接触の恐れが低
減し、安全性が向上する。
さらに、可変オリフィス11が設置される燃料集合体は
所定の運転サイクル期間で交換されるものであるので、
既存の原子炉に容易に適用可能であり、しかも下部タイ
プレートの小変更で済むのでコスト的にも有利である。
実施例2 本発明の第2の実施例を第10図および第11図により説
明する。本実施例はD格子炉心に装荷される燃料集合体
に係わるものである。
第10図において、燃料集合体1Aの下部タイプレート4A
の側壁9Aには、一方の隣接する側面のそれぞれに第1の
実施例と同様に開口7Aが形成されかつこの開口7Aに圧力
損失係数が流量に存在する可変オリフィス11Aが設置さ
れ、もう一方の隣接する側面のそれぞれに通常のリーク
孔14が設けられている。
燃料集合体1AはD格子炉心用である。D格子炉心と
は、第11図に示すように、燃料集合体間のギャップ領域
のうち、制御棒23が挿入される側のギャップ12A(ワイ
ドギャップ)が、反対側のギャップ12B(ナローギャッ
プ)よりも広くなるように燃料集合体が配列される炉心
のことである。第10図において、可変オリフィス11Aは
ワイドギャップ12A側の下部タイプレート側面に設置さ
れ、リーク孔14はナローギャップ12B側の下部タイプレ
ート側面に形成されている。
D格子炉心を備えた従来のBWRではギャップ領域を飽
和水が流れており、この場合は、ワイドギャップ12A側
の水の量が、ナローギャップ12B側よりも多くなり、中
性子束分布がワイドギャップ12A側にひずんだ形とな
る。その結果、チャンネルボックス内の中性子による照
射伸び量に付近一が生じ、チャンネルボックスの曲がり
が発生する。
本実施例では、ワイドギャップ12A側の側面に可変オ
リフィス11Aを設置し、ナローギャップ12B側の側面に通
常のリーク孔14を設置してある。従って、炉心流量を低
くするサイクル前半に、ワイドギャップ側に漏洩する冷
却材流量がナローギャップ側よりも小さくなって、ボイ
ド率が高くなって、水素原子数密度が小さくなる。その
結果、ワイドギャップ12Aの実効的な面積が小さくなっ
たことによって、上述の中性子束のひずみが解消され
て、チャンネルボックス6の曲がり量が減少する。
実施例3 本発明の第3の実施例を第12図および第13図により説
明する。本実施例はC格子炉心に装荷される燃料集合体
に係わるものである。
第12図において、燃料集合体1Bの下部タイプレート4B
の側壁9Bには、4つの側面全てに第1の実施例と同様に
開口7Bを形成しかつこの開口7Bに圧力損失係数が流量に
依存する可変オリフィス11Bが設置されている。
燃料集合体1BはC格子炉心用である。C格子炉心と
は、第13図に示すように、燃料集合体間のギャップ領域
のに広さがいずれも等しくなるように燃料集合体が配列
される炉心のことである。
従って、D格子炉心の場合のような中性子束のひずみ
はない。そこで、本実施例では、下部タイプレート4Bの
すべての側面に同一の可変オリフィス11Bを設置してい
る。
本実施例によれば、第1の実施例と比べ可変オリフィ
ス11によって制御できる漏洩流の割合が増加するので、
スペクトルシフト運転の効果をさらに増加できる。
実施例4 本発明の第4の実施例を第14図により説明する。図
中、第8図に示す部材と同等の部材には同じ符号を付し
ている。本実施例は、燃料集合体の下部タイプレート以
外の部分に可変オリフィスを設置し、同様の効果を得る
ものである。
第14図において、炉心支持板24Aには冷却材のリーク
孔15が設けられ、そこに圧力損失係数が流量に存在する
可変オリフィス11Cが設置されている。
本実施例では、運転サイクル前半に炉心流量を定格値
よりも小さくすると、可変オリフィス11Cのオリフィス
係数が大きくなり、ギャップ領域44の流量が減少し、炉
心部で発生した中性子による(n,γ)反応の発熱によっ
てギャップ領域44のボイド率が大きくなる。また、チャ
ンネルボックス43内に流れ込む有効冷却材が増えて、熱
的余裕が向上し、炉心流量をより小さくできる。またこ
のとき、原子炉の高ボイド率側の制御範囲を拡大させる
ので、低ボイド率側の制御範囲を拡大する場合に比し熱
効率を向上させつつ、スペクトルシフト運転の効果を高
めることができる。その結果、炉心平均のH/U比が小さ
くなって、中性子スペクトルが硬くなるので、ウラン23
8等の親核種による中性子の共鳴吸収反応が増加し、余
剰反応度が減少すると共に転換比が増大し、スペクトル
シフト運転の効果が高められる。
また、第1の実施例と同様に、冷却材喪失時に、炉心
流量が減少した場合に、チャンネルボックス内に流れ込
む流量の割合が相対的に増えるので、安全上も余裕度が
向上する。また、運転サイクル前半の低流量時に、チャ
ンネルボックス43の膨れが低減できるので、チャンネル
ボックスと制御棒またはチャンネルボックス間の接触の
恐れが低減し、安全性が向上する。
その他 以上、本発明の好適実施例を説明したが、これら実施
例は本発明の精神の範囲内で種々の変形が可能なもので
ある。例えば、本発明は、燃料集合体下部タイプレート
または炉心支持板を小変更するだけの簡単な構造を有し
ているので、他の従来技術、例えば特開昭63−73187号
公報、特開平1−176982号公報等に記載のスペクトルシ
フトロッドと組み合わせて実施することができる。この
場合、本発明によって炉心流量制御幅が広がるので、運
転期間中のスペクトルシフトロッド内の液柱変化量が増
え、より大きなスペクトルシフト効果が得られる。
また、第8図で説明したように、ギャップ領域には下
部タイプレートのリーク孔以外の箇所からも漏洩流48−
3〜48−6,48−8が流入する。従って、これら漏洩流の
流量を低減できれば、本発明の効果は一層増加できる。
例えば、下部タイプレート46の燃料支持金具25の隙間を
塞ぐ構造を採用すれば、漏洩流48−6が低減し、より大
きなスペクトルシフト運転の効果が得られる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、圧力損失係数が流量に存在する可変
オリフィスを用いるだけの構造なので、可動部を有さ
ず、中性子照射下においても高い信頼性を確保しなが
ら、スペクトルシフト運転の効果を高めることができ
る。
また、燃料集合体下部タイプレート構造を小変更する
だけでよいので、既存の原子炉に容易に適用が可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1の実施例による燃料集合体の部分
切除斜視図であり、第2図はその燃料集合体の横断面図
であり、第3図はその燃料集合体の下部タイプレートを
下方から見た図であり、第4図はその燃料集合体を装荷
してなる原子炉の縦断面図であり、第5図(a)は圧力
損失係数が流量に依存する可変オリフィスの平面図であ
り、第5図(b)はその可変オリフィスの断面図であ
り、第6図はその可変オリフィスにおけるオリフィス係
数のレイノズル数依存性を表わす図であり、第7図は従
来の燃料集合体の横断面図であり、第8図は原子炉内に
おける従来の燃料集合体およびその下方部分の構造を示
す縦断面図であり、第9図はチャンネルボックスの内外
圧力差の炉心高さ方向の変化を示す図であり、第10図は
本発明の第2の実施例による燃料集合体における下部タ
イプレートを下方から見た図であり、第11図はその燃料
集合体をD格子炉心に装荷した状態を示す断面図であ
り、第12図は本発明の第3の実施例による燃料集合体に
おける下部タイプレートを下方から見た図であり、第13
図はその燃料集合体をC格子炉心に装荷した状態を示す
断面図であり、第14図は本発明の第4の実施例による炉
心の下部構造の縦断面図であり、第15図は沸騰水型原子
炉における中性子無限増倍率とボイド率の関係を示す図
であり、第16図(a)〜第16図((c)は流量制御によ
るスペクトルシフト運転の効果を説明する図であり、第
17図は沸騰水型原子炉の炉心平均ボイド率の炉心流量依
存性を示す図である。 符号の説明 1……燃料集合体 2……燃料棒 3……上部タイプレート 4……下部タイプレート 5……スペーサ 6……チャンネルボックス 8……燃料支持部 9……側壁 11……可変オリフィス 12……ギャップ領域
フロントページの続き (72)発明者 内川 貞夫 茨城県日立市森山町1168番地 株式会社 日立製作所エネルギー研究所内 (72)発明者 吉本 佑一郎 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式 会社日立製作所日立工場内 (72)発明者 中島 潤二郎 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式 会社日立製作所日立工場内 (56)参考文献 特開 昭53−120089(JP,A) 特開 平2−1587(JP,A) 特開 平1−292290(JP,A) 特開 昭60−177293(JP,A)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】核燃料物質を密封した複数本の燃料棒と、
    これら燃料棒の長手方向両端部を保持する上部および下
    部タイプレートと、前記燃料棒相互の間隔を保持するス
    ペーサと、前記燃料棒、上部および下部タイプレートな
    らびにスペーサを取り囲み、炉心冷却材を、前記燃料棒
    を冷却する有効流と燃料棒を冷却しない漏洩流とに分離
    するチャンネルボックスとを有する燃料集合体におい
    て、 前記下部タイプレートの側壁に、前記有効流の一部を前
    記チャンネルボックスの外側に漏洩させる開口を形成
    し、前記漏洩流に対する前記有効流の割合が炉心流量が
    増加するにしたがって小さくなるように、前記開口に圧
    力損失係数が通過冷却材の流速に依存する可変オリフィ
    ス手段を設置したことを特徴とする燃料集合体。
  2. 【請求項2】請求項1記載の燃料集合体において、前記
    下部タイプレートの側壁が4個の側面を有し、前記4個
    の側面の隣接する2面に前記開口を形成して可変オリフ
    ィス手段を設置したことを特徴とする燃料集合体。
  3. 【請求項3】請求項1記載の燃料集合体において、前記
    下部タイプレートの側壁が4個の側面を有し、前記4個
    の側面の隣接する2面に前記開口を形成して可変オリフ
    ィス手段を設置し、隣接する他の2面に前記有効流の一
    部を前記チャンネルボックスの外側に漏洩させるリーク
    孔を形成したことを特徴とする燃料集合体。
  4. 【請求項4】請求項1記載の燃料集合体において、前記
    下部タイプレートの側壁が4個の側面を有し、前記4個
    の全ての側面に前記開口を形成して可変オリフィスを設
    置したことを特徴とする燃料集合体。
  5. 【請求項5】複数本の燃料棒と、これら燃料棒の上端お
    よび下端をそれぞれ支持する上部および下部タイプレー
    トと、前記燃料棒および上部および下部タイプレートを
    取り囲み、炉心冷却材を、前記燃料棒を冷却する有効流
    と燃料棒を冷却しない漏洩流とに分離するチャンネルボ
    ックスとを各々備えた多数の燃料集合体を有し、前記燃
    料集合体が、各々、隣接燃料集合体との間に前記漏洩流
    の流れるギャップ領域を形成するように配置され、前記
    下部タイプレートが、各々、前記ギャップ領域のそれぞ
    れの側に位置する側面を有している原子炉の炉心におい
    て、 前記各下部タイプレートの側面の少なくとも1つに、前
    記有効流の一部を前記第1のギャップ領域に漏洩させる
    開口を形成し、前記漏洩流に対する前記有効流の割合が
    炉心流量が増加するにしたがって小さくなるように、前
    記開口に圧力損失係数が通過冷却材の流速に依存する可
    変オリフィス手段を設置したことを特徴とする原子炉の
    炉心。
  6. 【請求項6】複数本の燃料棒と、これら燃料棒の上端お
    よび下端をそれぞれ支持する上部および下部タイプレー
    トと、前記燃料棒および上部および下部タイプレートを
    取り囲み、炉心冷却材を、前記燃料棒を冷却する有効流
    と燃料棒を冷却しない漏洩流とに分離するチャンネルボ
    ックスとを各々備えた多数の燃料集合体を有し、前記燃
    料集合体が、各々、隣接燃料集合体との間に前記漏洩流
    の流れる比較的幅の狭い第1のギャップ領域と比較的幅
    の広い第2のギャップ領域とを形成するように配置さ
    れ、前記下部タイプレートが、各々、前記第1のギャッ
    プ領域の側に位置する第1の側面と前記第2のギャップ
    領域の側に位置する第2の側面とを有している原子炉の
    炉心において、 前記各下部タイプレートの第1の側面に、前記有効流の
    一部を前記第1のギャップ領域に漏洩させるリーク口を
    形成し、第2の側面に、前記有効流の一部を前記第1の
    ギャップ領域に漏洩させる開口を形成し、前記漏洩流に
    対する前記有効流の割合が炉心流量が増加するにしたが
    って小さくなるように、前記開口に圧力損失係数が通過
    冷却材の流速に依存する可変オリフィス手段を設置した
    ことを特徴とする原子炉の炉心。
  7. 【請求項7】複数本の燃料棒と、これら燃料棒の上端お
    よび下端をそれぞれ支持する上部および下部タイプレー
    トと、前記燃料棒および上部および下部タイプレートを
    取り囲み、炉心冷却材を、前記燃料棒を冷却する有効流
    と燃料棒を冷却しない漏洩流とに分離するチャンネルボ
    ックスとを各々備えた多数の燃料集合体を有し、前記燃
    料集合体が、各々、隣接燃料集合体との間に前記漏洩流
    の流れる幅のほぼ等しいギャップ領域を形成するように
    配置され、前記下部タイプレートが、各々、前記ギャッ
    プ領域のそれぞれの側に位置する複数の側面を有してい
    る原子炉の炉心において、 前記各下部タイプレートの全ての側面に、前記有効流の
    一部を前記ギャップ領域に漏洩させる開口を形成し、前
    記漏洩流に対する前記有効流の割合が炉心流量が増加す
    るにしたがって小さくなるように、前記開口に圧力損失
    係数が通過冷却材の流速に依存する可変オリフィス手段
    を設置したことを特徴とする原子炉の炉心。
  8. 【請求項8】複数の燃料棒の下端を支持する燃料支持部
    と、前記燃料支持部の外周部より垂下し、内部に空洞を
    画定する側壁とを有し、炉心冷却材を前記燃料棒を冷却
    する有効流と燃料棒を冷却しない漏洩流とに分離するチ
    ャンネルボックスが前記燃料支持部の外周部を取り囲ん
    で配置される下部タイプレートにおいて、 前記側壁に、前記空洞に導入される冷却水の一部を漏洩
    させる開口を形成し、前記漏洩流に対する前記有効流の
    割合が炉心流量が増加するにしたがって小さくなるよう
    に、前記開口に圧力損失係数が通過冷却材の流速に依存
    する可変オリフィス手段を設置したことを特徴とする燃
    料集合体の下部タイプレート。
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