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JP2580631B2 - タンク - Google Patents

タンク

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Publication number
JP2580631B2
JP2580631B2 JP27190187A JP27190187A JP2580631B2 JP 2580631 B2 JP2580631 B2 JP 2580631B2 JP 27190187 A JP27190187 A JP 27190187A JP 27190187 A JP27190187 A JP 27190187A JP 2580631 B2 JP2580631 B2 JP 2580631B2
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JP27190187A
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哲夫 長岡
正光 吉田
晴幸 菅澤
誠一 高田
純一 河西
悦男 赤塚
栄一 中川
望 折井
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Isuzu Motors Ltd
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Isuzu Motors Ltd
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Publication date
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  • Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)
  • Details Of Rigid Or Semi-Rigid Containers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、間隔を隔てた夫々上下張出片を有する一対
の枠材を備えて構成されるシャーシフレーム等のフレー
ム構造を有する自動車や建設機械、農業用機械等の産業
機械に採用して好適なタンクに関する。
[従来の技術] 一般に自動車や産業機械などに設置されるタンク、殊
にガソリンや軽油等の液体燃料を貯蔵するタンクaは、
設置箇所とタンク容積等とを勘案して若干その形状修正
が施されるにせよ、ハンドリングや取付性等の取扱いの
利便を考慮して第81図及び第82図に示すように、凡そ直
方体状に形成されている。またこのタンクaは、防錆処
理等を施した鋼板材をプレス成形してタンク部品となる
プレス成形品bを形成し、これらプレス成形品bを溶接
接合する等して形成されるようになっている。そして更
にこのようなタンクaの機能を確保するために、第83図
に示すようにタンクaには、燃料注入口部k、キャップ
c、燃料流入パイプd、燃料残量検知装置e、エバポレ
ータシステム、ブリーザパイプg、燃料流出パイプh、
リターン燃料流入パイプi、ストレーナj、転倒時の燃
料流出を防止するロールオーバーバルブr、バッフルプ
レートf等が設備されている。尚、これら設備のうちい
くつかは燃料の種類や車両、機械の型式等により省略さ
れているものもあり、例えば軽油を燃料とするディーゼ
ル機関を備えたトラックや機械等の燃料タンクaでは、
エバポレータシステム、ブリーザパイプ、ロールオーバ
ーバルブは設置されずに、内部清浄用のドレーンlが設
備されている。
他方、このようなタンクaの配置としては第84図及び
第85図に示すように、取付性の確保や給油作業のための
燃料注入部kをなるべく車体や機械の外側に設備できる
ように、シャーシフレーム等の枠材mの外側に張り出す
ように設置されている。そしてその取付構造としては例
えば図示するように、枠材mの外側に張り出されタンク
aを抱え込むL字ブラケットnと、タンクaの周側を囲
繞して押え込むスチールバンドpとで枠材mにタンクa
を取付けるようになっている。尚、qはタンクaとブラ
ケットn及びバンドpとの間に設けられたクッションラ
バである。尚、実際には、第84図に示した構造は枠材m
の長手方向の異なる2ケ所に設けられている。
[発明が解決しようとする問題点] ところで、従来のタンクaは鋼板製であるため、次の
ような問題があった。
鋼板製タンクaは重量が重いため、取付作業性が良
くなかった。また鋼板製タンクaが取り付けられる枠材
m等に関し、重い重量を支えるために枠材m自体の強度
を増加させたり、その他ブラケットn等の取付具の剛性
等を確保する必要があり、取付構造上の安全面から車体
や機械全体の重量増加を招くこととなっていた。更に、
鋼板製タンクaの採用による重量増加の影響は、燃費や
動力性能の低下にまで及んでいた。
鋼板製タンクaには防錆を目的として表面処理鋼板
材が採用され、外面には塗装が施されている。ところで
内面に関しては、タンクa内への水の侵入で腐食し易
く、また燃料の種類(アルコール等)によっては内面に
対しても燃料用表面処理を施さなければならなかった。
他方外面に関しても、車両等の場合には車輪からの飛び
石で塗膜や表面処理が傷付いたり、プレス成形品b相互
の溶接部分の表面処理や塗膜が他の部分に比べて劣るも
のであったり、更には表面処理鋼板材の特長として塗膜
の密着性が不十分である等のことからして、充分な防錆
性能を確保できないという問題があった。ここに、この
ような問題を回避して充分な品質を確保するためには、
材料費を含む製造コストや製造設備への投資、管理・検
査費が嵩むこととなってしまう。
そこで、重量軽減並びに腐食の問題に対処し高品質で
低コストな製品を提供すべく、鋼板製に代えてプラスチ
ック製のタンクを採用することが考えられる。
しかしながら、プラスチック製のタンクを採用しても
従来の取付構造における次の,という問題を抜本的
に解決できないと共に、特にプラスチック製にすること
によって,の問題が懸念される。
従来にあっては、枠材mの内側にタンクaを設置す
ると取付性や給油作業性が悪くなるためにタンクaを枠
材mの外側に設置している。例えば車両にあっては、シ
ャーシフレームを構成する枠材mは車幅方向中央に配設
されている。このような場合、枠材mの外側にタンクa
を設けるには、車幅方向左右の重量バランスをとる必要
性が生じ、その他に設備すべき部品や装置の取付位置が
限定されることとなってしまう。
また枠材mの外側は取付性の面から、各種補助装置
を設けるのに有効な場所であるが、タンクaの設置によ
りタンクaが邪魔になってこれら装置を適切に設備する
ことができなかった。
他方タンクa、殊に燃料タンクaを枠材mの外側に
設置することは車体や機械本体から外側へ露出する部分
が多くなり、日光や雨水等に晒され易くなってその外観
や耐久性を確保することが難しく、このため塗料や付属
部品等の材質も良質なものが要求されてコストアップを
招く問題がある。
またタンクaを枠材mの外側に配置することは、衝
突時直接衝突力を受けることになり、またいたずら等も
され易いので、安全性の面でも不十分であった。
尚、関連する技術として、フレーム間に燃料タンクを
設置した「自動車の燃料タンク保護構造」(実開昭60−
137623号公報)が提案されているが、これは単にフレー
ム間にタンクを設けたのみであり、フレーム間に設置す
る場合の必要タンク容量の確保や取付性の面で種々の改
善を必要とすると考えられる。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、上下に張出片を有する一対の枠材を、張出
片を対向させて間隔を隔てて平行に配置し、その枠材間
に挿入されて掛け渡されるタンクにおいて、張出片間隔
よりも短い外形寸法の部分と長い外形寸法の部分とを有
し、この長い外形寸法の部分の両端を張出片の上下間隔
よりも狭くなるように形成すると共に、短い外形寸法の
部分と長い外形寸法の部分とを結ぶ角部に適宜形状で切
り欠いた切欠部を形成して、短い外形寸法を枠材間に収
めるように挿入した後に切欠部が先行して上下の張出片
間に入るように回転させて両端の部分を下張出片に掛け
るように構成したものである。
[作 用] 次に本発明の作用について述べると、間隔を隔てた一
対の枠材夫々の張出片間隔よりも短い外形寸法と張出片
間隔よりも長い外形寸法とでタンクを形成することによ
り、枠材間へのタンクの挿入と、枠材間へ掛け渡す形態
でのタンクの取付とを確保するようになっている。尚、
枠材間に掛け渡すべく張出片に掛けられるタンクの両端
は、各枠材の上下張出片間高さよりも低く形成されて、
その取付が確保される。
[実施例] 以下に本発明の好適実施例を添付図面に従って詳述す
る。
(実施例1) 実施例の説明にあたっては、間隔を隔てた夫々上下張
出片を有する一対の枠材として、第3図〜第6図に示す
ように、中・大型トラック等のシャーシフレーム1を構
成する一対のチャネル状のサイドメンバ2を例示する。
シャーシフレーム1は、第3図(I)及び(II)に夫々
示す平面図及び側面図で理解されるように、車幅方向に
間隔を隔てて並設され車両の長手方向に沿って延長され
た一対のサイドメンバ2と、これらサイドメンバ2を連
結するために車両の長手方向に間隔を隔てて複数配設さ
れたクロスメンバ3とから構成される。
殊に一対のサイドメンバ2は第4図〜第6図に示すよ
うに、上下張出片たる上下ウェッブ4,5を有する断面コ
字状のチャネル材で成り、これら上下ウェッブ4,5で区
画されたチャネル部6が互いに向かい合うように並設さ
れる。またクロスメンバ3は、その両端がチャネル部6
内に上下ウェッブ4,5に挾み込まれて接合され、サイド
メンバ2間に掛け渡されてサイドメンバ2相互を結合す
るようになっている。
尚、第3図中7,8は夫々フロントサスペンション並び
にリヤサスペンションの取付位置である。
このように構成された一対のサイドメンバ2相互間に
は、第7図(I),(II)に示すように車両の長手方向
の適宜位置にタンク、本実施例の対象としては燃料タン
ク9が設けられる。
このタンク9の基本的構成は第1図及び第2図におい
て、一対のサイドメンバ2間に上方から挿入し得るよう
に上ウェッブ4の間隔A1よりも短い外形寸法X1を有する
と共に、サイドメンバ2間に掛け渡して支持させるべく
下ウェッブ5の間隔A1よりも長い外形寸法Y1を有し、更
に下ウェッブ5に掛けられる長い外形寸法の部分9bの両
端10が上下ウェッブ4,5間の高さD1よりも低い外形寸法Z
1で形成される(第4図、第6図及び第8図参照)。
尚、一般に上ウェッブ4と下ウェッブ5の張出し寸法は
同じである。更にその他の外形寸法の制限としては、長
い外形寸法Y1がクロスメンバ3間寸法B1以内であるこ
と、並びに短い外形寸法X1がサイドメンバ2のチャネル
部6の内面間距離C1以内である必要がある(第4図参
照)。また上記説明は、タンク9を上方から挿入する場
合であるが、下方から挿入する場合でも下ウェッブ5と
の関係で同様な条件をタンク9の外形寸法に与えれば良
い。更に具体的に説明するとタンク9は、サイドメンバ
2間に挿入できる短い外形寸法部分9aと、サイドメンバ
2間に掛け渡し得る長い外形寸法部分9bとを有すると共
に、これら部分9a,9bを結ぶ4つの角部の中、相対向す
る(点対称)位置の一対の角部が、タンク9をサイドメ
ンバ2間で回転させ得るように、長い外形寸法Y1の1/2
の半径1/2Y1で描かれる円弧により弧状部9cとして形成
されている。すなわちこの弧状部9cが、角部を適宜形状
で切り欠いた切欠部として形成されている。また他の一
対の角部9dは、サイドメンバ2間におけるタンク9の回
転を規制するために、チャネル部内面間距離C1(長い外
形寸法Y1)よりも長い寸法Q1で形成される。このように
構成されるタンク9をサイドメンバ2間に設置するに際
しては第7図(I)に示すように、短い外形寸法X1をサ
イドメンバ2間に収めるように挿入し、その後弧状部9c
が先行してチャネル部6内に進入するようにタンク9を
回転させる。このように回転させると最終的に、チャネ
ル部内面間距離C1よりも長い寸法Q1を有する角部9dがチ
ャネル部6内で回転変位しようとする時点で回転が規制
されることとなる。この際には第7図(II)に示すよう
に、短い外形寸法X1の方向がサイドメンバ2の長手方向
に揃い、長い外形寸法Y1の方向がサイドメンバ2の間隔
方向に揃うこととなり、タンク9は、その両端10が下ウ
ェッブ5上に掛けられて、サイドメンバ2間に掛け渡さ
れることとなる。ここに、下ウェッブ5に掛けられる両
端10は、上下ウェッブ4,5間高さD1よりも低い寸法Z1
形成されており、チャネル部6内に収容される(第6図
及び第8図参照)。タンク9の具体的数値例を挙げる
と、サイドメンバ2等の寸法が下記のように与えられた
場合、 A1=660mm B1=1053mm C1=800mm D1=230mm 一例としてタンク9の寸法は次のように与え得る。
X1=630mm Y1=790mm Z1=210mm この場合、タンク9の両端10の下ウェッブ5への掛り
具合は第8図に示すように、(Y1−A1)÷2=65mmとな
る。尚、実際的には上述の角部9d並びにタンク9の各縁
部9eには相当の丸味を与えることとなり、例えば第14図
に示すように下ウェッブ5に掛かる両端10の縁部9eに35
mmRの曲率の丸味を与える場合には、掛り具合E1は30mm
となる。
ところで、以上のようにしてサイドメンバ2間に設置
される燃料タンク9の素材としては、その形状の確保
(成形性)や品質、コスト等の観点から、ポリエチレ
ン、ナイロン、飽和ポリエステル樹脂等燃料に対して安
定なプラスチック材料を単独で採用したり、またはこれ
らをブレンド等して採用し、ブロー成形等の一般的なプ
ラスチック成型法で単層若しくは複層に成形することが
好ましい。またタンク9は、一体成形が望ましいが、部
品構成としてこれらを溶着、接着等で形成するようにし
ても良い。また第15図に示すように、タンク9内部にバ
ッフルプレート11等を形成したい場合には、たとえばタ
ンク壁12を部分的に内方へ突出させるように成型すれば
良い(また、これ以外にもバッフルプレートインサート
ブロー成型、バッフルプレート一体インジェクション成
型の分割品の溶着などの方法がある)。
次にタンク9のサイドメンバ2間における取付固定の
構造について、第9図〜第13図に従って説明する。
このタンク9の取付固定に際しては、サイドメンバ2
のチャネル部6内における上下方向へのガタ、左右方向
へのガタ、並びに前後方向へのガタを押えると共に、回
転させて設置されるタンク9の回転の戻りを規制するこ
とが考慮される。
上下方向へのガタの規制は第9図〜第11図に示すよ
うに、段差δを有するブラケット13を、タンク9下方に
その対角線方向に沿ってサイドメンバ2間に斜めに配設
することによって行われる。ブラケット13は、サイドメ
ンバ2の下ウェッブ5に下方から取り付けられる両端取
付部13aに対して、タンク9の底面に当接する中央部13b
が段差δをもって隆起され、第12図に示すように、この
段差δを有する中央部13bでタンク9を上方に押し上げ
てタンク両端10を下ウェッブ5より上方へ浮かせて上ウ
ェッブ4に押し付けるようにし、上ウェッブ4との間で
挾み込んで固定してガタを規制するようになっている。
尚、ブラケット13の中央部分13b並びに上ウェッブ4
の下面と、タンク9外壁との間には、相当の当接面積を
有する緩衝材14が介設される。
左右方向のガタの規制は第9図及び第12図に示すよ
うに、各サイドメンバ2のチャネル部6内面と、タンク
9外壁との間に介設される相当の長さを有する帯状の緩
衝材14によって行われる。
更に、前後方向のガタ並びに回転の規制は第9図及
び第13図に示すように、サイドメンバ2間にタンク9外
壁に沿って一連に掛け渡されたブラケット15と、このブ
ラケット15との間にタンク9を挾み込む反対側でタンク
9の角部9dに係合するブラケット16とで行われる。一方
のブラケット15は、タンク9外壁に密接すべく平板状に
形成され、両端折返部15aで各サイドメンバ2に固定さ
れる。また他方のブラケット16はL字状に形成され、タ
ンク9外壁に沿う片部16aがタンク9の角部9dに当接さ
れると共に、折返片部16bでサイドメンバ2に固定され
る。これらブラケット15,16は、タンク9をサイドメン
バ2の前後方向から挾み込んで、その前後方向のガタを
規制するようになっている。またタンク9の角部9dがチ
ャネル部6から離脱してゆくタンク9の回転の戻りは、
その角部9dがこれらブラケット15,16に係合されてチャ
ネル部6内に保持されることで規制されることになる。
従って、一方のブラケット16は角部9dのみに対応させて
形成され、弧状部9c側は省略される。尚、これらブラケ
ット15,16とタンク9外壁との間には、相当の長さを有
する緩衝材14が介設される。
次にタンク9への給油構造について、第16図〜第20図
に従って説明する。
第16図には、基本的構成が示されている。タタンク9
は、サイドメンバ2間のシャーシフレーム1内方に設置
され、またサイドメンバ2上には根太17を介してリヤボ
ディ18が設置されることから、外部から遮断された空間
に位置されることになる。これに対し給油系19は、外部
からのタンク9への給油を可能とする必要があり、本実
施例にあってはサイドメンバ2に穿設した開口部20を介
して外方に延設される。この際、給油系19に関しては、
外部への露出を避けてリヤボディ18で覆うようにその
下方へ配置すること、タンク9内への給油量を充分に
確保すべく、給油口21はタンク9よりも上方に位置され
ること、製造工程上タンクの据付け及び給油系19の設
備後に根太17やリヤボディ18を設置するため、これらリ
ヤボディ18と干渉しない位置に設備することが考慮され
る。
給油系19は主に、タンク9に一体成型される流入パイ
プ部22と、開口部20を介してサイドメンバ2外方へ延出
されるパイプ23と、これらパイプ23と流入パイプ部22と
を接続するホース24と、パイプ23先端の給油口21を開閉
するキャップ25とから構成される。流入パイプ部22は第
16図〜第18図に示すように、サイドメンバ2の開口部20
に臨むように形成され、殊に流入パイプ部22近傍のタン
ク9形状は第19図に示すように、サイドメンバ2と干渉
することなくホース24との接続作業を行えるように、他
の部分(図中、破線で示す)に対して一部凹み26をつけ
て成形される。ホース24は、一般的な外層クロロプレン
ゴム、内層NBRの2層構造や、ポリ塩化ビニルとNBRのブ
レンド材で成る単層構造で成る。尚、本実施例のホース
24は、強固なサイドメンバ2間に配置されて破損等の心
配がないので、乗用車等で使用されるワイヤブレードに
よる補強等は不要となっている。そしてこのホース24は
第20図に示すように、その両端が一般的なホースバンド
27により流入パイプ部22及びパイプ23に緊締されて、両
者を接続するようになっている。
またパイプ23は第16図、第20図及び第21図に示すよう
に、開口部20を介してサイドメンバ2間から外方へ延出
され、先端部に給油口21を有している。このパイプ23の
外周側には、適宜位置に断面L字状のブラケット28が固
設され、これらブラケット28がサイドメンバ2に取り付
けられることにより、固定されるようになっている。殊
にこのパイプ23は、給油ガンを差し込んで給油する際、
ガン先端との間に適当な空間を確保した液量でタンク9
が満タンとなるように、適当な長さ、形状で形成され
る。またパイプ9の給油口21には一般的な構造として、
キャップ25のフック部29の進入を案内する溝30、フック
部29を係合しつつその回転を案内する環状鍔部31、並び
に鍔部31から突出され鍔部31に沿って回転してくるフッ
ク部29を制止するストッパ部32が形成される。他方キャ
ップ25は第20図及び第22図に示すように、外殻を形成す
るキャップカバ33と、フック部29を有するホルダ34が固
定されるインナキャップ35とが互いに接合されると共
に、ホルダ34とインナキャップ35との間に、パイプ23の
給油口21周縁を液封する環状のシールラバ36が挾み込ま
れて構成される。尚、キャップ25には、燃料供給時タン
ク9内が負圧となるのを防止するためのエアブリーザを
形成してもよい。
次に燃料をタンク9から機関等へ導出するためのアウ
トレット並びに過多燃料等をタンク9へ戻すリターンの
構造について、第23図〜第29図に従って説明する。本実
施例ではこれらは同一構造であるので、アウトレットの
構造を例にとって説明する。
第23図に示すようにタンク9の上壁位置には、これを
貫通してタンク9内外に亘って燃料導出路を形成するコ
ネクタ37が設けられる。このコネクタ37は第24図に示す
ように、ベント管38と取付フランジ39とがタンク9と同
材質で一体的に形成され、取付フランジ39を熱板溶着等
でタンク9に接合することにより、固定される。このコ
ネクタ37には第25図に示すように、そのタンク内端部37
aに、タンク9内奥深くへ挿入されるパイプ40が係合接
続されると共に、タンク外端部37bに、ホース41が接続
される。取付けとしては、予めコネクタ37にパイプ40を
接続してこのパイプ40をタンク9内に差し込み、次いで
コネクタ37をタンク9に接合する。その後タンク9をサ
イドメンバ2間に固定し、最後に第26図に示すような一
般的なバンドクリップ42により、ホース41とコネクタ37
とを接続することになる。なお、図示しないがパイプ40
最下部には、一般にストレーナ(異物、寒地における燃
料中の水分のシャーベット吸込防止)が取り付けられ
る。
次に液量計等の取付構造について、第27図〜第29図に
従って説明する。
図示するようにタンク9には、取付箇所を穿孔して開
孔43が形成され、この開孔43の周辺部44には、周方向に
沿って適宜間隔でボルト45が植立された取付用のリング
状の補強板46がタンク9成形時にインサート成形するこ
となどにより嵌装される。また、この補強板46内方の開
孔43周縁には、シールリング47が嵌着される。液量計等
を取り付ける際には、シールを施した液量計等のユニッ
トを、開孔43を介してタンク9内に差し込み、補強板46
に対して固定すれば良い。尚、本構造はドレーン部に対
しても適用できる。また上記アウトレット並びにリター
ンの構造を液量計等と一体化することにより、諸部品の
取付作業の簡便化を図ることもできる。
以上説明したように給油構造等の構成が裏付けられた
上で、例えば車幅方向中央に配設されるサイドメンバ2
間にタンク9を配設するようにしたので、車幅方向左右
の重量バランスを容易且つ的確に確保することができ、
従ってその他に設備すべき部品や装置の取付けを合理的
且つ効率良く行うことができる。
また、各種装置の取付作業等の利便性から有効なサイ
ドメンバ2の外側を充分に取付スペースとして確保でき
る。
また、サイドメンバ2間は日光や雨水等から遮蔽され
た空間であって環境が比較的緩やかであるため、その外
観や耐久性を充分に確保でき、従って材料コスト等を軽
減できると共に、例えば燃料タンクの場合には、日射に
よる温度変動が少ないため燃料温度の一定化等を確保で
きる。
更に、タンク9が剛性の高いサイドメンバ2間に保護
されることとなり、衝突時等にあっても損傷を受け難く
安全性を向上できる。またこのタンク9をサイドメンバ
2間に設置するに際して、短い外形寸法X1をサイドメン
バ2間に収めるように挿入した後、弧状部9cが先行して
上下のウェッブ4,5間に入るように回転させ、サイドメ
ンバ2の開口している方向から両端10をウェッブ4,5間
に嵌め込むようにしたので、両端10の相当部分を下ウェ
ッブ5に確実に且つ楽に掛けることができる。
そしてこのようなサイドメンバ2間へのタンク9の配
置により、プラスチック製タンク9の導入の実現を達成
することができる。その結果、タンク9の軽量化並びに
その軽量化による周辺部品の軽量化を図ることができ、
動力性能を充分に発揮させることができる。
またプラスチック製タンク9は腐食の心配がないた
め、耐久性向上、長期使用のために必要とされる表面処
理、塗装等の防錆処理を廃止でき、製造コスト、材料コ
スト等の低減を図ることもできる。
第30図及び第31図にはタンク9の形状に関する変形例
が示されている。これらはタンク容量を増加させるため
に、挿入時並びにタンク9を回転させてサイドメンバ2
間に掛け渡した状態において常にサイドメンバ2間に位
置付けられるタンク部分48を、下方または上方及び下方
に膨出させたものである。このようになせば、充分なタ
ンク容量を確保することができる。この際、膨出部分48
の弧状部49の外径R1は、サイドメンバ2との干渉を防ぐ
ために、短い外形寸法X1と同じか、それよりも小径に設
定される。またこのような膨出部分48を形成する場合に
は、下方への膨出に対してはプロペラシャフトとの干渉
が、また上方への膨出に対してはリヤボディ18との干渉
が発生しないように配慮される。
ところで本発明に係るタンク9は、間隔を隔てた夫々
上下張出片を有する一対の枠材間に挿入すべく張出片間
隔よりも短い外形寸法を有すると共に枠材間に掛け渡す
べく張出片間隔よりも長い外形寸法を有し、張出片に掛
けられる両端が上下張出片間高さよりも低く形成される
限りにおいて上記実施例や変形例以外の様々な外形形状
のものを含む。また、強度や成型性、取り付け固定性等
の観点から、凹凸が表面に形成されるものも含む。
第32図〜第35図には、更に他のタンク形状の変形例が
示されている。
第32図及び第33図に示すものは、上記実施例(第1図
参照)のタンク9が略長方形の平面形状を有するのに対
し、略平行四辺形状の平面形状に変更したものである。
上記実施例のタンク9では、長い方の外形寸法Y1がサイ
ドメンバ2間の内面間距離C1に略等しく設定され、その
結果対角線寸法T1(第1図参照)が制限を受けるが、平
行四辺形状に変更することで対角線寸法T2を相当延長さ
せて長い方の外形寸法Y1より大きくとることができ、容
易にタンク容量を増加させることができる。また、タン
ク50をサイドメンバ2間に設置する際の回転角度も小さ
くでき、作業性を改善し得る。尚、本変形例にあっても
下ウェッブ5に掛けられる両端10部分以外には、膨出部
分48が形成されている。尚、本例においては、X2がA1
り小さい寸法に作られていなければならない。
他方第34図及び第35図に示すものは、膨出部分48を形
成してタンク容量を増大させるようにしたものにおい
て、サイドメンバ2間に挿入したタンク51を回転させて
サイドメンバ2間に掛け渡すに際し、膨出部分48がサイ
ドメンバ2に干渉するのを防止するようにしたタンク51
である。このタンク51は、その膨出部分48の外形形状が
上下ウェッブ4,5の間隔A1よりも若干短い外径寸法R2
略円筒体状に形成され、回転作業時におけるサイドメン
バ2との干渉が防止されるようになっている。また形状
が球状に近いため、内圧に対し有利である。
第36図〜第40図に示すものは、タンク9をサイドメン
バ2間に回転挿入する際に、タンク9の高さ位置を上下
ウェッブ4,5間に的確に合わせることが困難であること
を考慮して、高さ位置を設定できる係合フック52をタン
ク9に設けたものである。この係合フック52は、タンク
9をサイドメンバ2間に挿入した際に上ウェッブ4と並
行する外形寸法の長い部分9bのタンク両側部に、タンク
9の回転中心O位置に対応させてタンク9と一体的に又
は溶着等により設けられる。係合フック52の先端部間寸
法G1は上ウェッブ間隔A1よりも長く形成され、また係合
フック52のつけ根部分間寸法G2はタンク9の回転時上ウ
ェッブ4と干渉しないように、上ウェッブ間隔A1よりも
短く形成される。更に係合フック52の幅寸法G3は、回転
されるタンク9が下ウェッブ5上に掛かるまで上ウェッ
ブ4に係合維持される長さで設定される。また係合フッ
ク52の係合面52aとタンク9底面との間の高さ寸法G
4は、上下ウェッブ間高さD1に上ウェッブ4の肉厚tを
加えた高さ(D1+t)よりも若干低めに形成される。
このような係合フック52を備えれば、サイドメンバ2
間に浮かせた状態で取り付ける場合に比して、タンク9
の挿入高さ位置の設定、回転作業時のタンク9の安定性
を向上でき、作業性を改善できる。また挿入作業に際し
て単に係合フック52を上ウェッブ4間に掛ければ良いの
で、作業員自身で簡単に作業でき、クレーン等を利用し
てタンク9を吊り下げて回転させるような大掛りな作業
を廃止でき、それに伴いタンク吊下げ治具等の作業部品
の準備も省略できる。
尚、係合フック52の形状は、タンク9の回転作業に対
応させて第40図に示すように、回転中心O回りの弧状に
形成しても良い。
第41図〜第43図に示すものは、上記変形例(第36図〜
第40図参照)と同様な点に配慮すると共に、タンク53上
部にエアスペース乃至給油スペースを確保できるよう
に、中空状の円形フランジ部54をタンク53に一体成形す
るようにしたものである。この円形フランジ部54は、上
ウェッブ4の肉厚tより大きい深さH1を有し、タンク回
転時に上ウェッブ4との干渉が生じないように回転中心
O回りに上ウェッブ間隔A1で円形に形成された縮径部55
と、その上方に同心で形成され少なくとも外形寸法の長
い部分9bに沿って上ウェッブ4上に掛けられる張出し部
56を形成する上ウェッブ間隔A1よりも大きな外径R3を有
する大径部57とから構成される。またこの大径部57の外
形寸法の短い部分9aに沿う縁部57aは、後工程でサイド
メンバ2上に根太17等を設置する際に邪魔とならないよ
うに、サイドメンバ2の上ウェッブ4に沿って切除され
て形成される。このように構成すれば、上述の係合フッ
ク52を形成する構造において、更に容量確保を達成で
き、合理的なものである。
第44図〜第51図には給油構造についての変形例が示さ
れている。上記実施例(第16図、第20図参照)に示した
給油構造にあっては、特にサイドメンバ2間からサイド
メンバ2外方へ延出されるパイプ23が鋼板製等で剛に形
成されるため、このパイプ23を予めタンク9の流入パイ
プ部22に取り付けておくと、タンク9の回転据付けに際
しパイプ23がサイドメンバ2に干渉して適当な位置まで
回転させることができない。そこでタンク9を回転させ
て据え付けた後に、パイプ23を取り付けることになる
が、サイドメンバ2間であって且つ上下ウェッブ4,5間
という狭隘な場所での取付作業となり、問題である。
ここに本変形例は、タンク9の流入パイプ部22周辺の
凹み26を利用し、この凹み26に収め得ると共にサイドメ
ンバ2外方へ延出させ得る伸縮自在若しくは屈伸自在な
蛇腹様のパイプ58を採用したものである(第46図参
照)。
このように構成すれば、タンク9をサイドメンバ2間
に挿入する作業の前に予め広い場所でキャップ25を取り
付けた状態のパイプ58を流入パイプ部22に取り付けるこ
とができ、タンク9と一緒に取付作業を施すことができ
て作業性を改善できる。また、タンク9の凹み26には、
第44図、第45図、第50図及び第51図に示すように、パイ
プ58の収縮又は屈曲状態を維持させるために、キャップ
25等を係合保持してパイプ58を凹み26内に維持させる係
合凸部59が一体的に形成される。
タンク9を回転させてサイドメンバ2の開口部20にパ
イプ58が近接されたならば、その後パイプ58をサイドメ
ンバ2外方へ引き出すことになる。その後第47図〜第49
図に示すように、パイプ58に設けておいた固定金具60を
サイドメンバ2に接合したり、ボルトナットで締結して
固定する。
(実施例2) 本実施例のタンク61は、基本的構成は上記実施例1の
タンク9等と同様であるが、具体的構成としては第52図
〜第55図に示すように、サイドメンバ2間に挿入できる
短い外形寸法部分9aと、サイドメンバ2間に掛け渡し得
る長い外形寸法部分9bとを有する共に、これら部分9a,9
bを結ぶ4つの角部が、タンク61をサイドメンバ2間で
回転させ得るように長い外形寸法Y1で描かれる円弧によ
り弧状部9cとして形成されて(結果的に、短い外形寸法
部分9a全体が弧状となる)構成される。
このように構成されるタンク61をサイドメンバ2間に
設置するに際しては、第56図(I)に示すように、短い
外形寸法X1をサイドメンバ2間に収めるように挿入し、
その後タンク61を右又は左回りに回転させる。そして、
約90゜回転させ、サイドメンバ2とタンク61の長い外形
寸法部分9bとが直角となったところで固定する。この際
には第56図(II)に示すように、短い外形寸法X1の方向
がサイドメンバ2の長手方向に揃い、長い外形寸法Y1
方向がサイドメンバ2の間隔方向に揃うこととなり、タ
ンク61は、その両端62が下ウェッブ5上に掛けられて、
サイドメンバ2間に掛け渡されることとなる。
具体的数値例としては、上記実施例1に準じたものと
することができる。
次に、タンク61のサイドメンバ2間における取付固定
の構造について、第57図及び第58図に従って説明する。
このタンク61の取付固定に際しては、実施例1と同
様、サイドメンバ2のチャネル部6内における上下方向
へのガタ、左右方向へのガタ、並びに前後方向へのガタ
を押えると共に、その他左右回りの回転を規制すること
が考慮される。
上下方向へのガタ並びに左右方向へのガタの規制は
実施例1と同様に、ブラケット13と緩衝材14とによって
行なわれる(第10図〜第12図参照)。
前後方向へのガタ並びに回転の規制は第57図及び第
58図に示すように、タンク61の前後方向両側を挾み込ん
でサイドメンバ2間に掛け渡される一対のブラケット15
で行なわれる(第13図参照)。本実施例では、タンク61
が左右双方向に回転し得るので実施例1と異なり、一対
のブラケット15双方で4つの角部のチャネル部6からの
離脱を規制して固定するようになっている。
尚、ブラケット15は、その軽量化のために適宜位置に
開孔15bが形成される。
尚、その他の構成は上記実施例1と同様である。
本実施例2にあっても、上記実施例1と同様な効果を
奏することは勿論である。
第59図〜第61図には、タンク61の形状に関する変形例
が示されている。これらは実施例1の第30図及び第31図
に示したものと同様に、タンク容量を増加させるため
に、下方又は上方及び下方に膨出部分48を形成したもの
である。
第62図〜第68図には、実施例1及び実施例2における
取付固定構造に関する変形例が示されている。本変形例
は、サイドメンバ2間に架設される断面コ字状のクロス
メンバ3を利用することにより、固定構造の合理化を図
ったものである。第62図〜第64図には実施例1に対応さ
せた固定構造が示されており、サイドメンバ2間に掛け
渡したタンク9をチャネル部6に沿ってそのままクロス
メンバ3位置まで前後方向にスライドさせ、クロスメン
バ3の内面3aと下フランジ3b及び一対のサイドメンバ2
のチャネル部内面6aと下ウェッブ5でタンク9の位置決
めと支持とを行うようにしたものである。この場合の上
下方向へのガタの規制は、クロスメンバ3側並びにその
反対側の角部9dで行なわれる。クロスメンバ3側では第
62図及び第64図に示すように、タンク9上面にクロスメ
ンバ3の上フランジ3cの長手方向に沿って適宜配設さ
れ、タンク9をクロスメンバ3側に押圧することで上フ
ランジ3cに嵌入される爪体63と、タンク9下面とクロス
メンバ3の下フランジ3bとの間に介設される緩衝材14と
により、タンク9をクロスメンバ3の上下フランジ3b,3
c間に挾み込むことによってガタの規制が行われる。他
方、クロスメンバ3と反対側の角部9dには、下ウェッブ
5に対面する曲折部64aを有する断面L字状のブラケッ
ト64が取り付けられ、この曲折部64aと下ウェッブ5と
の間でタンク9を挾み込んで上下方向を固定するように
なっている。
また前後方向へのガタ並びに回転の規制は、クロスメ
ンバ3と、これに対向する垂直部64bを有するブラケッ
ト64によりタンク9を挾み込むことで行われる。尚、14
はタンク9外壁とクロスメンバ内面3a、サイドメンバ2
の上下ウェッブ4,5並びにブラケット64との間に介設さ
れてガタを防止する緩衝材である。
他方、第65図〜第68図に示すものは実施例2に対応さ
せた固定構造である。
この場合も、クロスメンバ3に対する構造は上述のも
の(第62図及び第64図参照)と同様である。これに対
し、クロスメンバ3側と反対側の固定構造としては、タ
ンク61側壁には、ブラケット15にその長手方向に沿って
適宜間隔で形成される孔部15cに嵌入する係合突起65が
設けられ、これにより上下左右が位置固定されるように
なっている。尚、その他タンク61外壁とクロスメンバ内
面3a、ブラケット15並びにサイドメンバ2のチャネル部
内面6a及び上下ウェッブ4,5との間には、相互間のガタ
を規制する緩衝材14が設けられる。殊にサイドメンバ2
とタンク61との間の緩衝材14の設置の仕方としては第67
図に示すように、下ウェッブ5からチャネル部内面6aを
経過して上ウェッブ4まで囲繞させるように設けても良
いし、第68図に示すように、下ウェッブ5とチャネル部
内面6aに部分的に設けても良い。
このようにすれば、取付構造における軽量化、部品点
数の削減、取付作業の簡略化を図ることができる。
第69図〜第79図には、タンク9,61を回転させて取付け
る実施例1及び実施例2に関し、回転中心を構造的に確
保するようにしたものである。
第69図及び第70図に示すように、タンク9を取り付け
るべき箇所のサイドメンバ2の下ウェッブ5間には、こ
れらに掛け渡して回転規制用のブラケット66が設けられ
る。このブラケット66には、サイドメンバ2間の略中央
位置に対応させて上方に向け凸部67が形成される。他方
第71図及び第72図に示すようにタンク9の底部には、そ
の回転中心位置に、ブラケット66の凸部67に臨ませて互
いに係合する凹部68が形成される。そしてこれら凹部68
及び凸部67を係合させることにより、タンク9をサイド
メンバ2間に挿入した際のサイドメンバ2間におけるタ
ンク9位置が設定されると共に、その後の回転作業にお
ける回転中心が設定されるようになっている。そして第
73図〜第75図に示すように、タンク9をサイドメンバ2
間に挿入してこれら凹部68と凸部67とを係合させ、これ
を回転中心としてタンク9を回転させれば、円滑且つ的
確にタンク9をサイドメンバ2間に掛け渡すことがで
き、回転中心の位置ずれや回転作業中のブレを防止し
て、作業性を改善できる。また、このように的確な回転
作業を施せるので、周辺にハーネス類が配設される場合
であっても、これらに損傷を与えることを防止できる。
このようになされたタンク9の固定は第76図に示すよ
うに、前述したL字形状のブラケット64(第63図参照)
や、ブラケット15の孔部15cに挿入される係合突起65を
タンク9に設けた構造(第66図参照)等を採用すること
により達成される。
更に本変形例においては、上述したような軽量化等の
ためにタンク9をクロスメンバ3位置までスライドさせ
る場合を考慮して、次のような構成を採用しても良い。
先ずタンク9の底部に予め、第77図に示すようにタン
ク9をクロスメンバ3位置までスライドさせた際に上述
の回転規制用ブラケット66の凸部67に相当する位置に、
第2の凹部69を形成しておく(第71図〜第73図参照)。
そして、タンク9を回転させてサイドメンバ2間に掛け
渡した後、凹部68を凸部67から離脱させタンク9をクロ
スメンバ3側へスライドさせてタンク9の一側をクロス
メンバ3の下フランジ3bに掛ければ、第77図及び第78図
に示すように、同時に第2の凹部68をブラケット66の凸
部67に係合させることができ、これによりタンク9を適
切に固定することができる。この場合のズレ規制の構造
としては、前述した爪体63(第64図参照)や、L字形状
のブラケット64(第63図参照)を利用することができ
る。また殊に第78図及び第79図に示すように、回転規制
用のブラケット66に、これとクロスメンバ3との間にタ
ンク9を挾み込むようにL字形状のブラケット70を設け
て、これらによりズレを規制するようにしてもよい。こ
の場合、L字状ブラケット64は省略できる。尚、14は緩
衝材である。
尚、第80図に示すように、すべての実施例においてタ
ンク9底面を支持すべく左右のサイドメンバ2に掛け渡
すブラケット100の中央下部にプロペラシャフト101の抜
け等の万が一の不具合時に、プロペラシャフト101のつ
きあげを防止するためのシャフトガード102を設けるこ
ともできる。
なお本案のタンクをスチールで製造するとなると、部
品点数の増加により製造コストが増加してしまい、もし
スチールで製造したとしてもフレームの捩れ等により、
溶接部に応力が集中し破壊に至る危険性もある。
[発明の効果] 以上要するに本発明によれば次のような優れた効果を
発揮する。
例えば車幅方向中央に配設される枠材間にタンクを配
設するようにしたので、車幅方向左右等の重量バランス
を容易且つ的確に確保することができ、従ってその他に
設備すべき部品や装置の取付けを合理的且つ効率良く行
うことができる。
また、各種装置の取付作業等の利便性から有効な枠材
の外側を充分に取付スペースとして確保できる。またあ
るいはホイールベース長を短縮することも可能となる。
また、枠材間は多くの場合、日光や雨水等から遮蔽さ
れた空間であって環境が比較的緩やかであるため、その
外観や耐久性を充分に確保でき、従って材料コスト等を
軽減できると共に、例えば燃料タンクの場合には、日射
による温度変動が少ないため燃料温度の一定化等を確保
できる。
更に、タンクが枠材間に保護されることとなり、衝突
時等にあっても損傷を受け難く安全性を向上できる。ま
たこのタンクを枠材間に設置するに際して、短い外形寸
法を枠材間に収めるように挿入した後、切欠部が先行し
て上下の張出片間に入るように回転させて、枠材の開口
している方向から両端を張出片間に嵌め込むようにした
ので、両端の相当部分を下張出片に確実に且つ楽に掛け
ることができる。
そしてこのような枠材間へのタンクの配置により、プ
ラスチック製タンクの導入の実現を達成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例1のタンクを示す斜視図、第2
図はその平面図、第3図はシャーシフレームを示す図で
あって、第3図(I)はその平面図、第3図(II)はそ
の側面図、第4図は第3図(I)のA部拡大平面図、第
5図はその正面図、第6図は第4図のB−B線矢視断面
図、第7図はタンクの回転取付状態を説明する図であっ
て、第7図(I)はタンク挿入時の平面図、第7図(I
I)はタンク回転時の平面図、第8図はタンクのサイド
メンバへの掛け渡し状態を説明する図であって、第8図
(I)は正面断面図、第8図(II)は平面図、第9図は
タンクの取付固定状態を示す平面図、第10図は採用され
るブラケットを示す一部破断斜視図、第11図は第9図の
E−E線矢視断面図、第12図は第9図のD−D線矢視断
面図、第13図は第9図のC−C線矢視断面図、第14図は
第8図(I)のF部拡大図、第15図はタンクにバッフル
プレートを一体成型した場合を示す断面図、第16図は給
油構造の基本的構成を示す断面図、第17図はその側面
図、第18図はその一部破断平面図、第19図は流入パイプ
部近傍のタンク形状を示す断面図、第20図は給油構造の
具体的取付例を示す断面図、第21図は採用されるパイプ
の斜視図、第22図は採用されるキャップの側断面図、第
23図はアウトレット構造のタンク取付部を示す断面図、
第24図は採用されるコネクタの斜視図、第25図はアウト
レットの取付接続を示す分解図、第26図は採用されるバ
ンドクリップを示す斜視図、第27図は液量計等の取付部
を示す側断面図、第28図は第27図のG部拡大図、第29図
は採用される補強板を示す斜視図、第30図はタンク形状
の変形例を示す図であって、第30図(I)はその平面
図、第30図(II)はその正面図、第30図(III)はその
側面図、第31図はタンク形状の他の変形例を示す図であ
って、第31図(I)はその平面図、第31図(II)はその
正面図、第31図(III)はその側面図、第32図はタンク
形状の更に他の変形例を示す図であって、第32図(I)
はその平面図、第32図(II)はその正面図、第32図(II
I)はその側面図、第33図は当該タンクの取付けを説明
する図であって、第33図(I)はその平面図、第33図
(II)はサイドメンバの配設を示す正面図、第34図はタ
ンク形状の更に他の変形例を示す図であって、第34図
(I)はその平面図、第34図(II)はその正面図、第34
図(III)はその側面図、第35図は当該タンクの取付け
を示す平面図、第36図は係合フックを有するタンクの挿
入状態を示す平面図、第37図はその回転状態を示す平面
図、第38図は第36図のH−H線矢視断面図、第39図は採
用される係合フックの斜視図、第40図は係合フックの変
形例を示す平面図、第41図はタンク形状の更に他の変形
例を示す平面図、第42図はそのタンクを示す図であっ
て、第42図(I)はその正面図、第42図(II)はその側
面図、第43図はその取付状態を示す平面図、第44図は給
油構造の変形例を示す斜視図、第45図はその要部拡大断
面図、第46図は採用されるパイプを示す斜視図、第47図
は取付状態を示す断面図、第48図はその正面図、第49図
は他の取付構造を示す断面図、第50図は給油構造の他の
変形例を示す斜視図、第51図は給油構造の更に他の変形
例を示す要部拡大断面図、第52図は本発明の実施例2の
タンクを示す斜視図、第53図はそのタンクを示す図であ
って、第53図(I)はその平面図、第53図(II)はその
正面図、第54図は取付状態を示す正面図、第55図はその
平面図、第56図はタンクの回転取付状態を説明する図で
あって、第56図(I)はタンク挿入時の平面図、第56図
(II)はタンク回転時の平面図、第57図は取付固定状態
を示す平面図、第58図は採用されるブラケットを示す斜
視図、第59図はタンクの形状の変形例を示す斜視図、第
60図はそのタンクを示す図であって、第60図(I)はそ
の平面図、第60図(II)はその正面図、第60図(III)
はその側面図、第61図はタンクの形状の他の変形例を示
す図であって、第61図(I)はその平面図、第61図(I
I)はその正面図、第61図(III)はその側面図、第62図
は実施例1のタンクの取付の変形例を示す平面図、第63
図は第62図のI−I線矢視断面図、第64図は第62図及び
第65図のJ−J線矢視断面図、第65図は実施例2のタン
クの取付の変形例を示す平面図、第66図は第65図のK−
K線矢視断面図、第67図は第65図のL−L線矢視断面
図、第68図は第65図のM−M線矢視断面図、第69図は取
付構造の更に他の変形例に採用されるブラケットを示す
平面図、第70図は第69図のN−N線矢視断面図、第71図
はタンクの平面図、第72図は第71図のP−P線矢視断面
図、第73図はタンクの挿入・回転状態を示す平面図、第
74図は採用される凸部、凹部の係合状態を示す第73図の
Q−Q線矢視断面図、第75図はタンクの回転状態を示す
平面図、第76図はタンクの固定状態を示す平面図、第77
図はタンクをクロスメンバ位置まで移動させた状態を示
す平面図、第78図は第77図のR−R線矢視断面図、第79
図は第78図のS部拡大断面図、第80図はシャフトガード
の採用例を示す正面図、第81図は従来のタンクを示す斜
視図、第82図は他の従来のタンクを示す斜視図、第83図
は従来のタンク内部の構造を示す断面図、第84図は従来
の取付構造を示す分解斜視図、第85図は従来の取付状態
を示す正面図である。 図中、2は枠材として例示したサイドメンバ、4,5は上
下張出片として例示した上下ウェッブ、9,50,51,53,61,
71はタンク、10,62はその両端である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高田 誠一 神奈川県藤沢市土棚8 いすゞ自動車株 式会社藤沢工場内 (72)発明者 河西 純一 神奈川県藤沢市土棚8 いすゞ自動車株 式会社藤沢工場内 (72)発明者 赤塚 悦男 神奈川県藤沢市土棚8 いすゞ自動車株 式会社藤沢工場内 (72)発明者 中川 栄一 神奈川県藤沢市土棚8 いすゞ自動車株 式会社藤沢工場内 (72)発明者 折井 望 神奈川県藤沢市土棚8 いすゞ自動車株 式会社藤沢工場内 (56)参考文献 実開 昭61−87727(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上下に張出片を有する一対の枠材を、張出
    片を対向させて間隔を隔てて平行に配置し、その枠材間
    に挿入されて掛け渡されるタンクにおいて、上記張出片
    間隔よりも短い外形寸法の部分と長い外形寸法の部分と
    を有し、該長い外形寸法の部分の両端を張出片の上下間
    隔よりも狭くなるように形成すると共に、上記短い外形
    寸法の部分と長い外形寸法の部分とを結ぶ角部に適宜形
    状で切り欠いた切欠部を形成して、短い外形寸法を枠材
    間に収めるように挿入した後に上記切欠部が先行して上
    下の張出片間に入るように回転させて上記両端の部分を
    下張出片に掛けるように構成したことを特徴とするタン
    ク。
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