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JP2554482B2 - 光記録媒体 - Google Patents

光記録媒体

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JP2554482B2
JP2554482B2 JP61307300A JP30730086A JP2554482B2 JP 2554482 B2 JP2554482 B2 JP 2554482B2 JP 61307300 A JP61307300 A JP 61307300A JP 30730086 A JP30730086 A JP 30730086A JP 2554482 B2 JP2554482 B2 JP 2554482B2
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謙治 内山
秀樹 石崎
勝 高山
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  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 I 発明の背景 技術分野 本発明は、レーザー光等の熱および光を用いて情報の
記録、再生を行う光磁気記録媒体等の光記録媒体に関す
る。
先行技術とその問題点 光記録媒体の一つとして、光磁気メモリ媒体がある。
光磁気メモリの記録媒体としては、 MnBi,MnAlGe,MnSb, MnCuBi,GdFe,TbFe, GdCo,PtCo,TbCo, TbFeCo,GdFeCo, TbFeO3,GdIG,GdTbFe, GdTbFeCoBi,CoFe2O4 等の材料が知られている。これらは、真空蒸着法やスパ
ッタリング法等の方法で、プラスチックやガラス等の透
明基板上に薄膜として形成される。これらの光磁気記録
媒体に共通している特性としては、 磁化容易軸が膜面に垂直方向にあり、 さらに、カー効果やファラデー効果が大きいという点
をあげることができる。
このような媒体に要求されることは、 第1に、キューリー点が100〜200℃程度で、補償点が
室温付近であること、 第2に、ノイズとなる結晶粒界などの欠陥が比較的少
ないこと、 第3に、比較的大面積にわたって磁気的、機械的に均
一な膜が得られることがあげられる。
このような要求に答え、上記材料のなかで、近年、希
土類−遷移金属の非晶質垂直磁性薄膜が大きな注目を集
めている。
しかし、このような希土類−遷移金属非晶質薄膜から
なる光磁気記録媒体において、磁性薄膜層は大気に接し
たまま保存されると、大気中の酸素や水により希土類が
選択的に腐食あるいは酸化されてしまい、情報の記録、
再生が不可能となる。さらには、S/N比を向上させるた
めに、記録の読みとりの際の回転角をできるだけ大きく
する必要がある。
そこで、一般には、前記磁性薄膜層の基板側ないし基
板反対側表面に中間層を設けた構成を有するものが多く
研究されている。
従来、このような防湿性等の耐食性付与のためあるい
は、力一効果に多重干渉の効果やファラデー効果を加え
て回転角を増大させるために中間層としては、一酸化ケ
イ素、二酸化ケイ素、窒化アルミ、窒化ケイ素、硫化亜
鉛等の無機系の真空蒸着膜や樹脂膜等を設けることはよ
く知られている(特開昭58−80142号公報、同第59−524
43号公報等)。
しかし、これらは、いずれも未だ耐食性等の点で満足
できるものではない。
また、中間層の材質として、酸化物と窒化物との混合
物、特に、Si3N4とSiO2との混合物、Si3N4とSiOとの混
合物またはAlNとAl2O3との混合物を用いることも公知で
ある(特開昭60−145525号公報)。
しかしながら、このものについても、耐食性、C/N
比、膜剥離、クラック、初期の記録媒体のソリ等の変
形、成膜速度等の点で満足できるものとはいえない。
なお、このような問題は、いわゆる相転移タイプの記
録層を有する光記録媒体でも同様である。
II 発明の目的 本発明の目的は、記録層の劣化が防止され、耐食性、
耐久性、C/N比の優れた、また膜剥離、クラック、初期
のソリ等が少なく良好な光記録媒体を提供することにあ
る。
III 発明の開示 このような目的は、以下の本発明によって達成され
る。
すなわち、本発明は、基板上に記録層を有し、この記
録層と基板との間に中間層を有する光記録媒体におい
て、 中間層がケイ素およびアルミニウムを含有するもので
あって、40〜80wt%の窒化ケイ素を含有し、残部が窒化
アルミニウム、酸化アルミニウムおよび酸化ケイ素のな
かの少なくとも2種からなることを特徴とする光記録媒
体である。
IV 発明の具体的構成 以下、本発明の具体的構成について詳細に説明する。
本発明の光記録媒体のうち光磁気記録媒体の一実施例
が第1図に示されている。
第1図において、本発明の光磁気記録媒体1は、基板
2上に、中間層31を有し、この上に記録層としての磁性
薄膜層4が設けられている。
本発明においては、さらに必要に応じて磁性薄膜層4
上に、保護層35を設けてもよい。
このような本発明の中間層31は、SiおよびAlを必須元
素として含む。
SiおよびAlは、酸化物、窒化物として含有され、しか
も、窒化ケイ素を必須とし、これに窒化アルミニウム、
酸化アルミニウムおよび酸化ケイ素のなかの少なくとも
2種を含有する。この際、Si、Alは酸化物と窒化物の組
み合わせで含有されることになる。
これら各酸化物および窒化物は通常化学量論組成であ
るが、これから偏奇したものであってもよい。
この場合、窒化ケイ素量は40〜80wt%とする。多すぎ
ても少なすぎても、記録再生特性や耐久性や耐食性が劣
化する。なお、特開昭61−22458号公報および同61−278
062号公報には、窒化ケイ素Si3N490〜95モル%程度(90
wt%程度以上)と、これに酸化アルミニウムAl2O3や窒
化ケイ素AlN等を含むものが開示されているが、これら
では後記実施例から明らかなようにC/Nや耐久性等の点
で不十分である。
なお、酸化物と窒化物との含有率は、窒化物リッチに
することが好ましく、通常、窒素量は酸素量に対して原
子比で1〜20倍程度とすることが好ましい。こうするこ
とにより、優れた記録再生特性を保ち、かつ安定で耐久
性、耐食性に優れた保護層となる。
この範囲未満、すなわちOリッチであると出力が低下
してしまい、また、逆に、Nリッチすぎると層歪が大き
くなり耐久性が低下する。
さらに、このような中間層31においては、厚さ方向に
所定の元素の濃度勾配をつけてもよく、この場合、中間
層31の基板側をN、O、リッチにすることが好ましい。
あるいは相対的に基板側をOリッチ、磁性薄膜側をNリ
ッチとしてもよい。こうすることにより経時劣化が少な
く記録再生特性に優れた記録媒体が得られる。
なお、前述したように、このような中間層材質をさら
に後述する磁性薄膜層の上(基板反対側)に保護層35と
して設けて、前記中間層31と併用することもできる。併
用する場合には、これら中間層と保護層の組成はそれぞ
れ同一であっても、また本発明の所定の範囲内でそれぞ
れ異なった組成としてもよい。
なお、好ましい態様において、金属または半金属とし
てSiとAlとを用いる場合、これらの量比には特に制限は
ないが、通常は原子比でSi/Alは0.5〜20程度とする。
Si/Al比が0.5未満であっても、また、20超であって
も、優れた耐久性が得られない。
このような中間層31の800nmにおける屈折率は、1.8〜
3.0、より好ましくは2.0〜2.5とする。
屈折率が1.8未満であると、カー回転角増幅効果が小
さく、出力が低下する。
また、3.0を超えると、出力が低下し、またノイズが
増加する。
このような中間層は、各種気相成膜法、例えば、スパ
ッタ法、蒸着法、イオンプレーティング法、プラズマCV
D、光CVD、特に2種以上の異なる組成からなるターゲッ
トを用いた多元スパッタ法あるいは酸素を用いる反応性
スパッタ法等によって形成される。
そして、このような中間層の厚さは、また中間層材質
を磁性薄膜層上に設けるときの保護層の厚さは、それぞ
れ300〜3000Å、特に500〜2000Åとすることが好まし
い。
この値が300Å未満であると、カー回転角増大効果が
小さくかつ耐候性が悪く、また3000Åをこえると、感度
が低下し、かつ生産効率も低下する。
また、中間層中の不純物として、成膜雰囲気中に存在
するAr、N2等が入ってもよい。
その他、Fe、Ni、Cr、Cu、Mn、Mg、Ca、Na、K等の元
素が不純物として入りうる。
本発明において記録層として用いる磁性薄膜層4は、
変調された熱ビームあるいは変調された磁界により、情
報が磁気的に記録されるものであり、記録情報は磁気−
光変換して再生するものである。
このような磁性薄膜層4の材質としては、Gd、Tb等の
希土類金属と好ましくはFe、Co等の遷移金属の合金をス
パッタ、蒸着法等により、非晶質膜として形成したもの
である。
この場合、FeとCoの総合有量は、65〜85at%であるこ
とが好ましい。
そして、残部は実質的に希土類金属、特にGdおよび/
またはTbである。
そして、その好適例としては、TbFeCo、GdFeCo、GdTb
FeCo等がある。
なお、これら磁性薄膜層中には10at%以下の範囲でC
r、Al、Ti、Pt、Si、Mo、Mn、V、Ni、Cu、Zn、Ge、Au
等が含有されてもよい。
また、希土類元素として10at%以下の範囲でSc、Y、
La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu
等を含有してもよい。
このような磁性薄膜層の厚さは、通常、100〜10,000
Å程度である。
この他記録層の材質としては、いわゆる相転移タイプ
のものとして、例えば、 Te−Se、Te−Se−Sn、Te−Ge、Te−In、Te−Sn、Te−
Ge−Sb−S、Te−Ge−As−Si、Te−Si、Te−Ge−Si−S
b、Te−Ge−Bi、Te−Ge−In−Ga、Te−Si−Bi−Tl、Te
−Ge−Bi−In−S、Te−As−Ge−Sb、Te−Ge−Se−S、
Te−Ge−Se、Te−As−Ge−Ga、Te−Ge−S−In、Se−Ge
−Tl、Se−Te−As、Se−Ge−Tl−Sb、Se−Ge−Bi、Se−
S(以上、特公昭54−41902号、特許第1004835号など) TeOX+PbOX(特許第974258号)、 TeOX+VOX(特許第974257号)、その他、Te−Tl、Te
−Tl−Si、Se−Zn−Sb、Te−Se−Ga、TeNX等のTe、Seを
主体とするカルコゲン系 Ge−Sn、Si−Sn等の非晶質−結晶質転移を生じる合金 Ag−Zn、Ag−Al−Cu、Cu−Al等の結晶構造変化によっ
て色変化を生じる合金、In−Sb等の結晶粒径の変化を生
じる合金などがある。
このような記録層は、蒸着法、スパッタ法、イオンプ
レーティング法等のドライコーティング方式等を用いて
設層すればよい。そしてその設層厚さは20nm〜1μm程
度とされる。
本発明で用いられる基板2は、通常、ガラスないし樹
脂製であり、好ましい樹脂材質としては、アクリル樹
脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、ポリメチル
ペンテン樹脂などがあげられる。
これらの樹脂のうち、耐久性、特にソリなどに対する
耐性等の点でポリカーボネート樹脂が好ましい。
この場合のポリカーボネート樹脂としては、脂肪族ポ
リカーボネート、芳香族−脂肪族ポリカーボーネート、
芳香族ポリカーボネートのいずれであってもよいが、特
に芳香族ポリカーボネート樹脂であることが好ましい。
これらのうちでは融点、結晶性、とり扱い等の点でビス
フェノールからのポリカーボネート樹脂が好ましい。中
でもビスフェノールAタイプのポリカーボネート樹脂は
最も好ましく用いられる。
また、ポリカーボネート樹脂の数平均分子量は、10,0
00〜15,000程度であることが好ましい。
このような基板2の830nmの屈折率は通常1.55〜1.59
程度である。
なお、記録は基板2をとおして行うので、書き込み光
ないし読み出し光に対する透過率は86%以上とする。
このようなディスク状基板の磁性薄膜層形成面には、
トラッキング用の溝が形成されてもよい。
溝の深さは、λ/8n程度、特にλ/6n〜λ/12n(ここ
に、nは基板の屈折率である)とされる。また、溝の巾
は、0.4〜2.0μm程度とされる。
またアドレス用のピットが形成されていてもよい。
そして、通常、この溝の凹部に位置する磁性薄膜層を
記録トラック部として、書き込み光および読み出し光を
基板裏面側から照射することが好ましい。
このように構成することにより、書き込み感度と読み
出しのC/N比が向上し、しかもトラッキングの制御信号
は大きくなる。
また、その他の基板の形状として、テープ、ドラム等
としてもよい。
また、通常、磁性薄膜層4上(基板2と反対側)ある
いはこの上に設けられる保護層35の上には、有機保護コ
ート層5が設けられる。
保護層35は、前述の中間層材質を用いることができ
る。また、この他、各種ガラス質、SiO、SiO2、Al2O3
TiO2、Si3N4、AlN、TiN、SiC、ZnS等の1種以上を用い
てもよい。
保護層35の厚さは通常300〜3000Å程度とする。
有機保護コート層5の材質としては、通常、公知の種
々の有機系の物質を用いればよい。
より好ましくは、放射線硬化型化合物を電子線、紫外
線等の放射線で硬化させたものを用いるのがよい。
用いる放射線硬化型化合物としては、イオン化エネル
ギーに感応し、ラジカル重合性を示す不飽和二重結合を
有するアクリル酸、メタクリル酸、あるいはそれらのエ
ステ化合物のようなアクリル系二重結合、ジアリルフタ
レートのようなアリル系二重結合、マレイン酸、マレイ
ン酸誘導体等の不飽和二重結合等の放射線照射による架
橋あるいは重合乾燥する基を分子中に含有または導入し
たモノマー、オリゴマーおよびポリマー等を挙げること
ができる。
放射線硬化型モノマーとしては、分子量2000未満の化
合物が、オリゴマーとしては分子量2000〜10000のもの
が用いられる。
これらはスチレン、エチルアクリレート、エチレング
リコールジアクリレート、エチレングリコールジメタク
リレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエ
チレングリコールメタクリレート、1,6−ヘキサングリ
コールジアクリレート、1,6−ヘキサングリコールジメ
タクリレート等も挙げられるが、特に好ましいものとし
ては、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(メタ
クリレート)、ペンタエリスリトールアクリレート(メ
タクリレート)、トリメチロールプロパントリアクリレ
ート(メタクリレート)、トリメチロールプロパンジア
クリレート(メタクリレート)、多官能オリゴエステル
アクリレート(アロニックスM−7100、M−5400、M−
5500、M−5700、M−6250、M−6500、M−8030、M−
8060、M−8100等、東亜合成)、ウレタンエラストマー
(ニッポラン4040)のアクリル変性体、あるいはこれら
のものにCOOH等の官能基が導入されたもの、フェノール
エチレンオキシド付加物のアクリレート(メタクリレー
ト)、下記一般式で示されるペンタエリスリトール縮合
環にアクリル基(メタクリル基)またはε−カプロラク
トン−アクリル基のついた化合物、 1) (CH2=CHCOOCH2−CCH2OH (特殊アクリレートA) 2) (CH2=CHCOOCH2−CCH2OH3 (特殊アクリレートB) 3) 〔CH2=CHCO(OC3H6)n−OCH2〕−CCH2CH3 (特殊アクリレートC) 式中、m=1、a=2、b=4の化合物(以下、特殊
ペンタエリスリトール縮合物Aという)、 m=1、a=3、b=3の化合物(以下、特殊ペンタエ
リスリトール縮合物Bという)、 m=1、a=6、b=0の化合物(以下、特殊ペンタエ
リスリトール縮合物Cという)、 m=2、a=6、b=0の化合物(以下、特殊ペンタエ
リスリトール縮合物Dという)、 および下記式一般式で示される特殊アクリレート類等が
挙げられる。
8) CH2=CHCOO−(CH2CH2O)−COCH=CH2 (特殊アクリレートH) 12) AM−N−M−A A:アクリル酸、 M:2価アルコール N:2塩基酸(特殊アクリレートL) また、放射線硬化型オリゴマーとしては、下記一般式
で示される多官能オリゴエステルアクリレートやウレタ
ンエラストマーのアクリル変性体、あるいはこれらのも
のにCOOH等の官能基が導入されたもの等が挙げられる。
また、熱可塑性樹脂を放射線感応変性することによっ
て得られる放射線硬化型化合物を用いてもよい。
このような放射線硬化性樹脂の具体例としては、ラジ
カル重合性を示す不飽和二重結合を有するアクリル酸、
メタクリル酸、あるいはそれらのエステル化合物のよう
なアクリル系二重結合、ジアリルフタレートのようなア
リル系二重結合、マレイン酸、マレイン酸誘導体等の不
飽和結合等の、放射線放射による架橋あるいは重合する
基を熱可塑性樹脂の分子中に含有、または導入した樹脂
である。
放射線硬化性樹脂に変性できる熱可塑性樹脂の例とし
ては、塩化ビニル系共重合体、飽和ポリエステル樹脂、
ポリビニルアルコール系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノ
キシ系樹脂、繊維素誘導体等を挙げることができる。
その他、放射線感応変性を用いることのできる樹脂と
しては、多官能ポリエステル樹脂、ポリエーテルエステ
ル樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂および誘導体(PVP
オレフィン共重合体)、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹
脂、フェノール樹脂、スピロアセタール樹脂、水酸基を
含有するアクリルエステルおよびメタクリルエステルを
重合成分として少くとも一種含むアクリル系樹脂等も有
効である。
このような放射線硬化型化合物の有機保護コート層5
の膜厚は0.1〜30μm、より好ましくは1〜10μmであ
る。
この膜厚が0.1μm未満になると、一様な膜を形成で
きず、湿度が高い雰囲気中での防湿効果が十分でなく、
磁性薄膜層4の耐久性が向上しない。また、30μmをこ
えると、樹脂膜の硬化の際に伴う収縮により記録媒体の
反りや保護膜中のクラックが生じ、実用に耐えない。
このような塗膜は、通常、スピンナーコート、グラビ
ア塗布、スプレーコート、ディッピング等、種々の公知
の方法を組み合わせて設層すればよい。この時の塗膜の
設層条件は、塗膜組成の混合物の粘度、目的とする塗膜
厚さ等を考慮して適宜決定すればよい。
このような塗膜を硬化させて保護層とするには、電子
線、紫外線等の放射線を塗膜に照射すればよい。
電子線を用いる場合、放射線特性としては、加速電圧
100〜750KV、好ましくは150〜300KVの放射線加速器を用
い、吸収線量を0.5〜20メガラッドになるように照射す
るのが好都合である。
一方、紫外線を用いる場合には、前述したような放射
線硬化型化合物の中には、通常、光重合増感剤が加えら
れる。
この光重合増感剤としては、従来公知のものでよく、
例えばベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエ
ーテル、α−メチルベンゾイン、α−クロルデオキシベ
ンゾイン等のベンゾイン系、ベンゾフェノン、アセトフ
ェノン、ビスジアルキルアミノベンゾフェノン等のケト
ン類、アセトラキノン、フェナントラキノン等のキノン
類、ベンジルジスルフィド、テトラメチルチウラムモノ
スルフィド等のスルフィド類等を挙げることができる。
光重合増感剤は樹脂固形分に対し、0.1〜10重量%の範
囲が望ましい。
そして、このような光重合増感剤と放射線硬化型化合
物を含有する塗膜を紫外線によって硬化させるには、公
知の種々の方法に従えばよい。
たとえば、キセノン放電管、水素放電管などの紫外線
電球等を用いればよい。
このような有機保護コート層5の上には、通常接着剤
層6を介して保護板7が設けられる。
すなわち、前記の基板2の裏面(磁性薄膜層4を設け
ていない側の面)側からのみ記録・再生を行う、いわゆ
る片面記録の場合には、この保護板7を用いる。
このような保護板7の樹脂材質は特別に透明性等を要
求されることはなく、種々の樹脂、例えば、ポリエチレ
ン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリプロピレン、
ポリビニルアルコール、メタクリル樹脂、ポリアミド、
ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネート、ポリアセター
ル、ふっ素樹脂等の各種熱可塑性樹脂、 フェノール樹脂、ユリア樹脂、不飽和ポリエステル樹
脂、ポリウレタン、アルキド樹脂、メラミン樹脂、エポ
キシ樹脂、ケイ素樹脂等の各種熱可塑性樹脂等が使用可
能である。
なお、ガラス、セラミック等の各種無機材質を保護板
7として用いてもよい。
このものの形状、寸法等は上記の基板2のそれとほぼ
同様とされる。
このような保護板7は、前述したように接着剤層6を
介して接着される。接着剤層は、通常、ホットメルト樹
脂等の接着剤であって、この膜厚は1〜100μm程度と
される。
他方、上記の保護板7を用いる代りに、上記の中間層
31、磁性薄膜層4、保護層35、有機保護コート層5等を
有する基板をさらに1セット用いて、両磁性薄膜層を内
側にして対向させて、接着剤層6を用いて貼り合せて、
両基板の裏面側から書き込みを行なう、いわゆる両面記
録タイプとしてもよい。さらに、これらの基板2や保護
板7の裏面(磁性薄膜層4を設けていない側の面)には
各種保護膜としてのコーティングを行うことが好まし
い。
コーティングの材質としては、前述した有機保護コー
ト層5の材質と同様なものとしてもよい。
V 発明の効果 本発明の光記録媒体は、記録層と基板との間に所定の
組成からなる中間層を有する。
従って、本発明の媒体は、耐久性、耐食性、再生出
力、C/N比がきわめて高く、エラーレートが少ないとい
う効果を有する。
VI 発明の具体的実施例 以下、本発明の実施例を挙げ、本発明をさらに詳細に
説明する。
[実施例1] 直径13cm、厚さ1.2mmのビスフェノールA系の光ディ
スクグレードポリカーボネート樹脂からなる基板2上
に、下記表1に示される種々の組成(組成比は、表記の
化合物に換算したものである)および屈折率(800nmに
おける)の中間層31をスパッタリング法、場合により多
元スパッタ法により設層した。なお、屈折率は組成の
他、スパッタ条件(ガス圧・ガス組成)により調整し
た。膜厚は各サンプルにつき全て800Åとした。
このような中間層の上に21at%Tb,68at%Fe,7at%Co,
4at%Cr合金薄膜を、スパッタリングによって厚さ800Å
に設層し、磁性薄膜層4とした。
なお、ターゲットは、FeターゲットにTb、Co、Crチッ
プをのせたものを用いた。
この磁性薄膜層4上に、さらに、保護層35に800Å厚
に設置した。材質はホウケイ酸系ガラスとした。
下記の放射線硬化型化合物を含む塗布組成物を有機保
護コート層5として、スピンナーコートで設層した。
(塗布組成物) 多官能オリゴエステルアクリレート 100重量部 光増感剤 5重量部 このような塗布組成物を設層後、紫外線を15sec照射
し架橋硬化させ、硬化膜とした。
このようにして、下記表1に示されるような種々のサ
ンプルを作製した。
これらについて下記の特性を測定した。
(1)初期のC/N比 線 速 4m/sec 搬送周波数 1.0MHz 分解能 30KHz 記録パワー(830nm) 3〜6mW 再生パワー(830nm) 1mW (2)耐久性 60℃、90%RHにて1,000hr保存し、ビットエラーレー
トの変化、膜の剥離等外観の変化を測定した。
ビットエラーレートは上記(1)の条件にてNRZ信号
を記録し測定した。なお、初期のビットエラーレートは
3×10-6であった。
結果を表1に示す。
以上の結果より本発明の効果は明らかである。
なお、このような効果は、相転移型のTe−Ge、TeOX
Te−Se等の記録層でも、同様に実現した。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の光記録媒体の1例を示す光磁気記録
媒体の断面図である。 符号の説明 1……光磁気記録媒体、 2……基板、 31……中間層、 35……保護層、 4……磁性薄膜層、 5……有機保護コート層、 6……接着剤層、 7……保護板

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に記録層を有し、この記録層と基板
    との間に中間層を有する光記録媒体において、 中間層がケイ素およびアルミニウムを含有するものであ
    って、40〜80wt%の窒化ケイ素を含有し、残部が窒化ア
    ルミニウム、酸化アルミニウムおよび酸化ケイ素のなか
    の少なくとも2種からなることを特徴とする光記録媒
    体。
  2. 【請求項2】前記中間層の800nmにおける屈折率が1.8〜
    3.0である特許請求の範囲第1項に記載の光記録媒体。
JP61307300A 1986-12-23 1986-12-23 光記録媒体 Expired - Fee Related JP2554482B2 (ja)

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