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JP2024530607A - ポリアミド-ポリエーテルブロックコポリマーをベースとしたリサイクル可能な弾性フィラメント - Google Patents

ポリアミド-ポリエーテルブロックコポリマーをベースとしたリサイクル可能な弾性フィラメント Download PDF

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JP2024530607A
JP2024530607A JP2024505009A JP2024505009A JP2024530607A JP 2024530607 A JP2024530607 A JP 2024530607A JP 2024505009 A JP2024505009 A JP 2024505009A JP 2024505009 A JP2024505009 A JP 2024505009A JP 2024530607 A JP2024530607 A JP 2024530607A
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クエンタン ピノー,
ルドヴィク ルーチェ,
セバスチャン ジュン ムニエ,
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Arkema France SA
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Abstract

本発明は、ポリアミドブロックとポリエーテルブロックとを含有するコポリマーを含む弾性フィラメントに関するものであり、-ポリアミドブロックは、PA11、PA12、PA1010、PA1012、PA1014、これらのコポリマー及びこれらの混合物から選択され、-ポリエーテルブロックは、500~3000g/molの数平均モル質量を有するポリテトラメチレングリコールから誘導されるブロックであり、-該コポリマーの融解エンタルピーは15~50J/gである。【選択図】なし

Description

[0001] 本発明は、ポリアミド-ポリエーテルブロックコポリマーをベースとしたリサイクル可能な弾性フィラメントに関する。本発明はまた、本発明による少なくとも1つのフィラメントを含む繊維、織物材料、本フィラメントの製造方法、織布及び不織布材料の製造のための、また織物材料での、繊維の使用を提供する。最終的に、本発明は、本発明の繊維をリサイクルするための方法に関する。
[0002] ポリアミドをベースとした合成織物繊維の使用は長年知られている。繊維製品には、特に繊維マット(ドレッシング、フィルター、フェルト)、ロービング(ドレッシング)、ヤーン(縫製用ヤーン、ニッティングヤーン、ウィービングヤーン)、メリヤス(直線、丸、フルファッション)、生地(伝統的な生地、ジャカード生地、マルチプルファブリック、両面生地、多軸ファブリック、2D及び2.5Dファブリック、3Dファブリック)、その他多数が含まれる。この分野での技術革新はたびたび起こっており、例えばスポーツウェアでは、汗の排出をより容易にする工夫がなされている。更に、ポリウレタンをベースにした弾性繊維製品も1960年代から開発されている。これらの合成繊維は「エラスタン」という名称で知られている。この名称はエラスティックとポリウレタンを縮めたものである。これらの繊維は、特にスポーツの分野で使用され、或いは弾性生地にも使用され、その組成中に2%から10%のエラスタンを含みうる。スポーツタイツ、ゴムバンド或いはソックスの場合、衣服中のエラスタンの含有量は30重量%%まで可能である。
[0003] これらの繊維は、最大600%の伸長率、90%以上の弾性回復率、更に非常に低い重量など、特に有利な特徴を有する。
[0004] 昨今の環境への配慮の観点から、材料のリサイクル性が大きな課題となっており、特に、かなりの量が生産される織物材料のリサイクル性が大きな課題となっている。
[0005] エラスタンは架橋ポリウレタンであることがわかっている。この架橋により、架橋後のこれらの繊維はもはや熱融着性でなくなり、繊維のリサイクルが妨げられる。
[0006] ポリエステルやエラストレフィンなどの代替材料も存在するが、弾性には限界があり、これらの材料はポリアミドと相溶性がない。
[0007] よって、改善された弾性を有し、例えばポリアミドなどの他の織物繊維と相溶性のあるリサイクル可能な弾性フィラメントが望まれている。また、リサイクル処理が簡単な、つまり数工程で済む織物材料が望まれている。また、価値あるリサイクル製品、つまり同じ用途や他の産業用途の高性能製品につながる製品を得ることにも関心が集まっている。
[0008] 本発明の意義の範囲内で、「他の織物繊維と相溶性のあるポリマー」とは、リサイクル中、特に溶融工程の後、溶融材料が均質であることを意味する。
[0009] 本発明によるフィラメントが既存のニーズを満たすことが発見された。
[0010] したがって、本発明の主題は、ポリアミドブロックとポリエーテルブロックを含有するコポリマーを含む弾性フィラメントであり、
- ポリアミドブロックは、PA11、PA12、PA1010、PA1012、PA1014、これらのコポリマー及びこれらの混合物から選択され、
- ポリエーテルブロックは、500~3000g/molの数平均モル質量を有するポリテトラメチレングリコールから誘導されるブロックであり、
- コポリマーの融解エンタルピーは、15~50J/gである。
[0011] 本発明は、以下に定義されるフィラメントから製造されるか、或いは前記フィラメントを含有する繊維を対象とする。
[0012] 本発明は、以下に定義される繊維から製造される織物材料を対象とする。
[0013] 本発明のもう一つの主題は、該繊維の製造方法である。
[0014] 本発明はまた、織物材料を製造するためのフィラメントの使用に関する。
[0015] 最終的に、本発明は、本発明のフィラメント、繊維又は織物材料をリサイクルするための方法に関する。
[0016] 本発明によるフィラメントは、リサイクル可能であるという利点を有する。本発明のフィラメントは、そのレオロジー的安定性により、容易に再溶融してグラニュールを製造するために再利用することができ、例えば新しい繊維などの新規用途のための新しい物体をもたらすことができる。本発明による繊維を数回再溶融したときの特性は、初めて溶融したときの特性に非常に近く、同一でさえある。
発明の詳細な説明
[0017] 本発明の他の特性、態様、主題及び利点は、以下の説明を読めばさらに明らかになるであろう。
[0018] 以下の実施例を含む本発明の説明において:
用語「熱可塑性ポリマー」とは、十分に加熱されると軟化し、冷却すると再び硬くなる性質を持つポリマーを意味する。
用語「熱可塑性エラストマー」とは、柔軟なセグメントと硬いセグメントとを含むポリマーを意味し、例えばブロックコポリマーの形態では、温度が上昇すると硬いセグメントが消失する。或いは、これは、硬い連続熱可塑性相中に分散された、架橋されているか又は架橋されていない柔軟なエラストマー相の存在を組み合わせた混合物であってもよい。混合物は特に、熱可塑性ポリマーとエラストマーの混合物である。
「コポリマー」とは、コモノマーと呼ばれる、化学的に異なる少なくとも2種類のモノマーの共重合から得られるポリマーを意味する。したがってコポリマーは、少なくとも2つの異なる繰り返し単位から形成される。また、3つ以上の繰り返し単位から形成することもできる。より具体的には、「シーケンシャルコポリマー」又は「ブロックコポリマー」という用語は、少なくとも2つの異なるモノマーブロックが共有結合によって連結されている、上記の意味の範囲内のコポリマーを意味する。ブロックの長さは可変である。好ましくは、ブロックは1~1000、好ましくは1~100、特に1~50の繰り返し単位から構成される。2つのモノマーブロック間の連結には、ジャンクションブロックとして知られる中間の非繰り返し単位が必要になることがある。
「溶融温度」とは、少なくとも部分的に結晶性のポリマーが、20℃/分の加熱速度を用いて、NF EN ISO規格11357-3に従って示差走査熱量測定(DSC)により、最初の加熱時に測定された粘性液体状態に変化する温度(Tf1)を意味する。
「融解エンタルピー」とは、規格ISO11357-3:1999に従い、示差走査熱量測定によって測定される、熱可塑性エラストマーの固体/液体転移時に消費される熱を意味する。
[0019] これらのポリアミドを特定するために使用される命名法は、ISO規格1874-1:2011”Plastics-Polyamide(PA) Moulding and Extrusion Materials - Part 1:Designation”の、特に3頁(表1及び2)に記載されており、当業者によく知られている。
[0020] 更に、本明細書で使用される「...と...の間/...~...」(between..and..)及び「...から〈/~)..(まで)」(from..to..)という表現は、言及された各境界値を含むものとして理解されるべきであることが明記される。
[0021] 「ポリアミド」という言葉は、ホモポリアミドとコポリアミドの両方を包含する。
[0022] 本発明の説明では、以下の定義が適用される:
-「織物材料」又は「繊維製品」とは、繊維又はフィラメントから製造される任意の材料を意味し、また、少なくとも300の長さ/厚さ比を特徴とする多孔性膜を形成する任意の材料も意味する;
-「繊維」とは、少なくとも300の長さ/直径比を特徴とする合成又は天然材料を意味する;
-「フィラメント」とは、無限の長さの繊維を意味する。
[0023] 次に、以下の説明において、本発明を詳細に且つ非限定的に説明する。
本発明のフィラメント
[0024] 本発明は、ポリアミドブロックとポリエーテルブロックとを含有するコポリマーを含む弾性フィラメントに関するものであり、
-ポリアミドブロックは、PA11、PA12、PA1010、PA1012、PA1014、これらのコポリマー及びこれらの混合物から選択され、
-ポリエーテルブロックは、500~3000g/molの数平均モル質量を有するポリテトラメチレングリコールから誘導されるブロックであり、
-該コポリマーの融解エンタルピーは15~50J/gである。
[0025] 一般に、このポリエーテルの数平均モル質量は、供給業者によって提供されるデータシートに開示されており、該ポリエーテルは入手可能な市販品である。
[0026] 本発明によるフィラメント中に含まれるポリエーテルブロックの数平均モル質量Mnは、必要に応じて、共重合前に、ISO16014-1:2012に従って、1g/lの濃度で室温で24時間、ヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)を溶出剤として用いるサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)により測定することができ、その後、モル質量が屈折率により測定される。
[0027] ポリアミドブロックとポリエーテルブロックとを含有するコポリマーは、コポリエーテルブロックアミド(又は「PEBA」と略される)としても知られ、とりわけ以下のような、反応性末端を有するポリアミドブロックと反応性末端を有するポリエーテルブロック:
1)ジアミン鎖末端を有するポリアミドブロックとジカルボン酸鎖末端を有するブロック
2)ポリエーテルジオールとして知られ及び水素化によって得られる、ジカルボン酸鎖末端を有するポリアミドブロックとジアミン鎖末端を有するポリオキシアルキレンブロック
3)ジカルボン酸鎖末端を有するポリアミドブロックとポリエーテルジオール(この特定の場合には、得られる生成物はポリエーテルエステルアミドである)
との重縮合によって生じる。
[0028] ジカルボン酸鎖末端を有するポリアミドブロックは、例えば、ジカルボン酸連鎖制限剤(chain limiter)の存在下でのポリアミド前駆体の縮合から生じる。ジアミン鎖末端を有するポリアミドブロックは、例えば、ジアミン連鎖制限剤の存在下でのポリアミド前駆体の縮合から生じる。
硬質なポリアミドブロック
[0029] 本発明によるフィラメント中に含まれるポリアミドブロックとポリエーテルブロックとを含有するコポリマーは、PA11、PA12、PA1010、PA1012、PA1014、これらのコポリマー及びこれらの混合物から選択される少なくとも1つのポリアミドブロックを含む。
[0030] 換言すれば、本発明によるコポリマーに含まれるポリアミドブロックは、ウンデカノラクタム、ラウリルラクタム、11-アミノウンデカン酸(11と表記する)、12-アミノドデカン酸(12と表記する)、デカンジアミンとセバシン酸との重縮合により得られる単位(1010と表記する)、デカンジアミンとドデカン二酸との重縮合により得られる単位(1012と表記する)、デカンジアミンとテトラデカン二酸との重縮合により得られる単位(1014と表記する)から選ばれる少なくとも1つの直鎖脂肪族単位の重縮合によって得られる。好ましくは、本発明によるコポリマーに含まれるPAブロックは、PA11及びPA12、これらのコポリマー、並びにこれらの混合物である。
[0031] 本発明のある実施形態によれば、硬質なポリアミドブロックの数平均モル質量は、500~4000g/mol、好ましくは600~2000g/molである。
[0032] 数平均モル質量は、ポリアミドブロックの合成中に反応媒体に導入される反応物の量から決定することができる。この質量は、NMRによって最終的なコポリマーで確認することができる。
柔軟なポリエーテルブロック
[0033] 本発明によるフィラメント中に構成されるブロック及びポリエーテルブロックを含むコポリマーは、ポリテトラヒドロフランとも呼ばれ、以下PTMGと表記されるテトラメチレングリコール単位からなる少なくとも1つのブロックを含む。テトラメチレングリコール単位からなるブロックは、OH鎖末端を含む。また、これらの末端をアミン機能に変更することも可能である。
[0034] 柔軟なポリエーテルブロックは、NH鎖末端を有するPTMGブロックを含むことができ、そのようなブロックは、PTMGブロックのシアノアセチル化により得ることができる。より具体的には、Huntsman社の市販品であるJeffamine製品(例えばJeffamine(登録商標)D400、D2000、ED2003、XTJ542;日本国特許(JP)第2004346274号、日本国特許(JP)第2004352794号、及び欧州特許(EP)第1482011号に記載)を用いることができる。
[0035] 柔軟なポリエーテルブロックはまた、PPG-NH鎖末端を有するPTMGブロックを含んでもよい。換言すれば、PTMG鎖はプロピレングリコール単位で終わり、次にアミン官能基で終わる。
[0036] 柔軟なPTMGブロックの数平均モル質量は、500~3000g/mol、好ましくは650~2500、より詳細には1000~2000g/molである。
ブロックコポリマー
[0037] 本発明によれば、「弾性」とは、以下の試験条件下で、フィラメント又は繊維が、この同じフィラメント又は繊維に加えられた応力を解放した後、初期の長さL0の少なくとも80%に戻る能力を意味する。
[0038] 弾性率は、最大容量10Nの万能試験機を用いて測定する。フィラメントの初期長さはL0=100mm、変形速度は100mm/分である。これらの条件によって、フィラメントの降伏点を特定することが可能になる。曲線の底部の長さのばらつきを抑えるため、試験開始時に0.02Nの予荷重をかける。各伸長又は弛緩の前に1分間の休憩を入れる。数値は、最低5個の試験片又はフィラメントに基づく。
[0039] 本発明によるフィラメント中に含まれるコポリマーは、上に記載した基準に従って測定して、15~50J/g、好ましくは15~40J/g、より正確には20~40J/gの融解エンタルピーを有する。
[0040] ポリアミドブロック及びポリエーテルブロックの数平均モル質量は、これらのブロックの共重合後にNMRによって決定することができる。測定プロトコールについては、”Synthesis and characterization of poly(copolyethers-block-polyamides) - II. Characterization and properties of the multiblock copolymers”, Marechal et al., Polymer, Volume 41, 2000, 3561-3580及びV. Girardon et al, Eur. Polym. J., Vol 34, p. 363-380, 1998の論文に詳述されている。
[0041] 有利には、本発明によるフィラメントに含まれるコポリマーにおいて、ポリアミドブロックのポリエーテルブロックに対する重量比は、0.3~3、好ましくは0.3~2、より正確には0.5~2である。
本発明によるフィラメントに含まれるコポリマーは、好ましくは、ISO規格868に従って測定され、23℃、相対湿度50%で15日間コンディショニングした1秒後に測定された硬度が30~55ShD、好ましくは30~40ShDである。
[0042] 好ましくは、本発明によるフィラメントは、150℃以下、好ましくは130℃以下の溶融温度;及び/又は2~200cm/10分、好ましくは5~70cm/10分の溶融体積率MVRを有する。
[0043] 本発明による弾性フィラメントは、上に記載したコポリマーから構成されうる。
[0044] 別の実施形態によれば、本発明によるフィラメントは、少なくとも1つの他の熱可塑性材料を含みうる。
[0045] 上記熱可塑性材料は、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、本発明によるもの以外のPEBAコポリマーから選択することができる。
[0046] 本発明による一実施形態によれば、フィラメントは、共押出によって製造することができる。この共押出フィラメントには、2つ又は3つの異なる材料を使用することができる。
[0047] ある実施形態によれば、フィラメントは、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、本発明に記載のもの以外のPEBAコポリマーから選択される別の熱可塑性材料と共押出される。
[0048] 共押出フィラメントは、芯鞘型、海島型又は三葉型の異なる構造を有しうる。
[0049] 本発明の好ましい実施形態によれば、フィラメントは、共押出しされており、上に記載したポリアミドブロックとポリエーテルブロックとを含有するコポリマーとポリアミドを含み、フィラメントの芯は本発明によるPEBAで作られており、フィラメントの鞘はポリアミド製である。
[0050] これらの共押出フィラメントを混合(commingled)して、繊維を製造することができる。
本発明のコポリマーの調製方法
[0051] 本発明によるフィラメントに含まれるブロックコポリマーは、例えば、ポリアミドブロックとPTMGブロックとを溶融状態で混合することにより、当業者に既知の方法で調製することができる。
[0052] 代替的には、該ブロックコポリマーは、ポリアミドブロックとPTMGブロックを構成するモノマーを溶融状態で混合することによって調製することもできる。
[0053] 上に記載したコポリマーを合成するための工程は、以下の工程を含みうる:
-少なくとも1つのPAブロックを少なくとも1つのPTMGブロックと混合し、反応させる工程
-前記コポリマーを回収する工程。
好ましい実施形態によれば、本発明による方法は、以下の工程を含む:
-反応器に、少なくとも1つのPAブロック、少なくとも1つのPTMGブロックを含む混合物を充填する工程
-180℃から340℃、好ましくは200℃から300℃、好ましくは220℃から270℃の範囲内の設定温度(setpoint temperature)まで加熱する工程
-攪拌し、不活性ガスでフラッシュする工程
-100mbar未満、好ましくは50mbar未満、好ましくは10mbar未満の圧力で減圧下に置く工程
-触媒を加える工程
-少なくとも5N・cm、好ましくは少なくとも10N・cm、好ましくは少なくとも20N・cmのトルクに達したときに停止する工程。
本発明のフィラメントの製造方法
[0054] 溶融紡糸の全ての方法、特に、上に記載したコポリマーを1又は複数の孔を含む紡糸口金に通過させることによる方法を使用することができる。マルチフィラメント糸又は繊維の製造には、紡糸、紡糸-延伸、紡糸-延伸-テクスチャリングの工程があり、これらは紡糸速度がどうであれ、統合されていてもいなくてもよい。該ヤーンは、3000m/分以上、優先的には4000m/分以上の紡糸速度の高速紡糸によって製造することができる。このような方法はしばしば以下の用語で示される:ΡΟΥ(半延伸糸)、FOY(延伸糸)、ISD(直接紡糸延伸)(integrated spin-drawing)、HOY(5500m/分以上の速度での高伸度延伸糸)。また、これらの糸又は繊維は、その用途によってはテクスチャード加工されていることもある。これらの方法で得られる糸又は繊維は、織物又は編物の繊維表面の製造に特に適している。本発明によれば、上に記載したコポリマーは、モノフィラメント糸若しくは繊維又はモノフィラメントの、マルチフィラメント糸若しくは繊維又はマルチフィラメントの、連続繊維(リール)の、又は不連続繊維(カット)の製造に使用することができる。不連続フィラメントは、天然繊維との混合に特に適している。
[0055] 個々のフィラメント又はモノフィラメントの場合、線密度は1dtex~1000dtex/フィラメントの範囲にあり、高い線密度は特に工業用途に適している。マルチフィラメント糸又は繊維は、好ましくは15dtex/フィラメント以下の線密度を有する。繊維の製造では、該フィラメントを、例えば、紡糸後直接又はその後の操作において、合わせてロービング又はラップ状にし、延伸、テクスチャード加工、クリンプ加工、及び切断する。
[0056] 通常、本発明のポリマーは溶融状態で紡糸され、次いで室温でその長さの2倍から10倍、好ましくは5倍の長さに延伸され、次いでその糸は室温で収縮し、好ましくは100℃で安定化する。
本発明の繊維
[0057] 本発明はまた、上で定義したような少なくとも1つのフィラメントを含む繊維に関する。
[0058] 本発明による繊維は、上に記載したものとは異なる1つ以上の合成フィラメントを含んでいてもよく、且つ/又は1つ以上の天然フィラメントを含んでいてもよい。
[0059] 本発明による繊維は、不織布又は紡績繊維糸の製造に使用することができる。本発明のフィラメント又繊維は、フロックの製造にも使用できる。本発明のフィラメント及び繊維には、例えば、1つの連続的な工程又は後続の操作における延伸、サイジング剤の堆積、オイル処理、編組、テクスチャリング、クリンピング、延伸、硬化若しくは弛緩熱処理、スローイング、撚糸、及び/又は染色などの様々な処理を施すことができる。
[0060] 染色については、特に浴染め又はジェット染色が挙げられる。好ましい染料は、含金属又は金属不含の酸性染料である。マスターバッチを使用する溶液染色方法も考えられる。
[0061] ある実施形態では、本発明による繊維の引張強度は0.3cN/dTex、特に0.5cN/dTexより大きく、特に0.5~10cN/dTexである。
[0062] 本発明による繊維は、上に記載したPEBAコポリマーとは異なる熱可塑性マトリックスで作られた少なくとも1つの繊維と混合することができる。
[0063] 上記熱可塑性材料は、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、本発明によるもの以外のPEBAコポリマーから選択することができる。
[0064] 本発明による繊維は、連続であっても不連続であってもよい。
織物材料
[0065] 本発明の別の主題は、上で定義した少なくとも1つのフィラメント或いは上で定義した少なくとも1つの繊維を含む織物材料である。
[0066] 好ましくは、本発明による織物材料は、熱可塑性材料で作られた少なくとも1つの繊維を含む。好ましくは、上記熱可塑性材料は、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、本発明によるもの以外のPEBAコポリマーから選択することができる。より詳細には、本発明の繊維は、ポリアミド製であり、好ましくはPA46、PA6、PA66、PA610、PA612、PA1010、PA1012、PA11、PA12、これらのコポリマー及びこれらの混合物から選択される。
[0067] 本発明による織物材料はまた、上に記載したものとは異なる1若しくは複数の合成繊維を含んでいてもよく、且つ/又は1若しくは複数の天然繊維を含んでいてもよい。天然繊維は、綿、羊毛、及び絹から選択することができ、人造繊維は、天然出発材料、金属繊維、及び/又は上に記載のコポリマーフィラメントを含む繊維以外の合成繊維から製造することができる。
[0068] 有利には、前記繊維製品は、バイオベースの出発材料から得られる合成繊維かを含む。好ましくは、本発明による繊維製品は、例えばPA11、PA1010及びバイオベースPEBAをベースとする織物材料のような、バイオベースの出発材料のみから製造される。
[0069] 用語「再生可能な起源の出発材料」又は「バイオベースの出発材料」は、バイオベース炭素又は再生可能な起源の炭素を含む材料を意味する。具体的には、化石物質から得られる材料とは異なり、再生可能な起源の出発材料から構成される材料は、14Cを含有する。「再生可能な起源の炭素の含有量」又は「バイオベース炭素の含有量」は、ASTM規格D 6866 (ASTM D 6866-06)と、必要に応じてASTM規格 D7026 (ASTM D 7026-04)の適用により決定される。第一の規格は、試料の14C/12C比を測定し、それを100%バイオベース起源の基準試料の14C/12C比と比較し、試料中のバイオベースCの相対的割合を求める試験について説明している。この規格は、14C年代測定と同じ概念に基づいているが、年代測定方程式は適用していない。こうして算出された比率は「pMC」(パーセント・モダン・カーボン)と呼ばれる。分析中の材料が生体材料と化石原料(放射性同位体を含まない)との混合物である場合、得られたpMC値は試料中に存在する生体材料の量に直接相関する。ASTM規格 D6866-06は、14C同位体の含有量を測定するためのいくつかの技術を提案しており、これらはLSC(液体シンチレーション計数法)液体シンチレーション分光法又はAMS/IRMS(加速器質量分析法と同位体比質量分析法(Isotope Radio Mass Spectrometry)を組み合わせたもの)に基づいている。本発明の場合に優先的に使用される測定法は、ASTM規格 D6866-06に記載されている質量分析法(「加速器質量分析法」)である。
[0070] ポリアミド11で作られた本発明のポリアミドブロックを含有する本発明の繊維製品は、少なくとも部分的はバイオベースの出発材料に由来し、したがって少なくとも1%のバイオベース炭素の含有量を有し、これは少なくとも1.2 x 10-1412C/14C同位体比に相当する。好ましくは、本発明による繊維製品は、炭素の総質量に対して少なくとも50質量%のバイオベース炭素を含み、これは少なくとも 0.6 x 10-1212C/14C同位体比に相当する。この含有量は有利にはより高く、特に最大で100%であり、これは1.2?x?10-1212C/14C同位体比に相当する。したがって、本発明による繊維製品は、100%バイオベース炭素で構成されることもあれば、逆に化石起源との混合物に由来することもある。
[0071] 本発明による織物材料は、織物、編物、不織布又はラミネート加工された表面であってもよい。
[0072] ある実施形態によれば、本発明による織物材料は、本発明による弾性フィラメントのみから構成されていてもよい。
[0073] 本発明による繊維製品は、有利には、フェルト、フィルター、フィルム、ガーゼ、布、ドレッシング、レイヤー、生地、ニット生地、衣類、衣服、寝具、調度品、カーテン、客室カバー、機能性工業用繊維製品、安定繊維材及び/又は農業用繊維を構成する。
[0074] 前記繊維製品は、医療分野、衛生、荷物、衣服、衣類、宅内機器又は住宅設備、家具、カーペット、自動車、工業、特に工業用濾過、農業及び/又は建築において有利に使用され、より詳細には、前記繊維製品は、衣服、スポーツシューズの部品、スポーツウェア、スポーツソックス、バッグ、医療用織物材料、包帯、サポートストッキング用の織物材料である。
[0075] 本発明はまた、本発明による繊維を、特に溶融ルートによる押出し法、特にシート、フィルム及びフィラメントの押出しによって成形することによって得られる繊維製品に関する。このように、フィルムは平らなダイを使用する上述の方法によって得ることができる。得られたフィルムは、一軸又は二軸延伸、安定化熱処理、帯電防止処理、及び/又はサイジングなどの1つ又は様々な処理工程を経ることができる。
[0076] 本発明はまた、繊維を製造するための、上述のようなフィラメントの使用に関する。
[0077] 本発明の別の主題は、衣類、スポーツシューズの部品、スポーツウェア、ソックス、特にスポーツソックス、バッグ、医療用織物材料、包帯、サポートストッキング用の織物材料を製造するための、上述のようなフィラメントの使用である。
[0078] 本発明のもう一つの主題は、織物材料を製造するための、上述のような繊維の使用である。
リサイクル方法
[0079] 本発明の別の主題は、上で定義されたフィラメント、繊維又は織物材料をリサイクルするための方法であって、以下の連続する工程を含む方法である:
a) 本発明のフィラメント、繊維又は前記材料を粉砕して粒子を得る工程
b) 粒子を溶融して溶融混合物を得る工程、及び
c) 工程b)の終了時に溶融混合物から顆粒を形成する工程。
[0080] これらの工程の前に、本発明のリサイクル方法は、例えば本発明の繊維を含む構造体中の本発明の繊維を分離(剥離)する工程を含んでいてもよい。例えば、繊維製品が本発明による繊維と、本発明による繊維と相溶性のない繊維、すなわち溶融状態で不均質な混合物をもたらす繊維とを含む場合、本発明の繊維を分離する工程が必要であることが判明する可能性がある。
[0081] 粉砕工程は、本発明によるフィラメント又は繊維を含有する材料のサイズを小さくするために行われる。したがって、粉砕後、例えば0.1~10mmのDv50サイズを有する粒子が得られる。
[0082] 粉砕工程は、逆回転ピンミル、すなわち一方向に回転する第1のブラシセットと逆方向に回転する第2のブラシセットとを備えるミルで行うことができる。代替的には、粉砕工程は、ハンマーミル又は旋回ミルで行うこともできる。
[0083] 粉砕工程の後に得られた粒子は、次に、本発明の材料の溶融混合物又は本発明の繊維の溶融混合物を得るために溶融される。特定の実施形態によれば、粒子は、二酸化チタンのような不活性着色剤、充填剤、界面活性剤、架橋剤、核剤、反応性化合物、鉱物又は有機難燃剤、紫外線(UV)若しくは赤外線(IR)光吸収剤、UV若しくはIR蛍光剤、ワックス、熱安定剤(例えばフェノール系またはリン系)、ブロッキング防止剤又は消泡剤を含みうる1つ以上の添加剤の存在下で溶融される。代表的な充填剤には、タルク、炭酸カル水和アルミナ、ガラス微小球、セラミック微小球、熱可塑性微小球、重晶石、及び木粉が含まれる。
[0084] 粒子は、150℃~300℃、好ましくは180℃~280℃、より特に180℃~250℃の範囲の温度で溶融されうる。
[0085] 任意選択的に、本方法は、例えば5μm~1mmの範囲の粒径を有する不純物を除去するために、溶融混合物を濾過する工程を含んでもよい。
[0086] その後、最後に、任意選択的に濾過された溶融混合物を使用して、再生顆粒を形成する。より詳細には、該顆粒は、押出成形によって形成することができる。
[0087] 織物材料が本発明による弾性フィラメントのみを含む場合、そのリサイクル中、該材料は溶融工程の後に均質な混合物になる。得られた顆粒は再利用できる。それは、例えば、弾性フィラメントの製造に使用されうる。
[0088] 織物材料が本発明による弾性フィラメントと非弾性PEBAフィラメントとを含む場合、そのリサイクル中、該材料は溶融工程の後に均質な混合物になる。得られた顆粒は再利用できる。それは、例えば、弾性フィラメントの製造に使用されうる。
[0089] 織物材料が本発明による弾性フィラメントとポリアミドフィラメントとを含む場合、そのリサイクル中、該材料は溶融工程の後に均質な混合物になる。得られた顆粒は再利用できる。それは、例えば、繊維背品の用途とは別の用途に使用することもできる。
[0090] 特定の実施形態によれば、リサイクル顆粒は、本発明による繊維の製造のために使用することができる。
[0091] 他の実施形態によれば、再生顆粒は、特に、押出機又は射出成形機に導入して、押出成形品又は射出成形品を製造することができる。
[0092] 本発明の他の目的と利点は、以下に続く実施例を読めば明らかになるであろうが、これらの実施例はいかなる黙示の限定なしに与えられる。
1.本発明のコポリマーの調製
[0093] 以下の表に示すコポリマーは、溶融状態のモノマーを混合することによって調製される。
この表は、コポリマー中に存在するブロックの数平均モル質量(g/mol)を示している。
Figure 2024530607000001
平均モル質量は、V. Girardon et al, Eur. Polym. J., Vol 34, p. 363-380, 1998の記事に記載されている方法に従い、NMRにより決定される。
ショアD硬度は、ISO規格868に従い、23℃、相対湿度50%で15日間コンディショニングした後、1秒後に測定される。
エンタルピーは、ISO規格 11357-1-3に従って、20℃/分での2回目の加熱で、ポリアミド相の吸熱、すなわち吸熱が複数ある場合は最も高い温度を有する吸熱を総和することにより決定される。
2.第1の方法によるフィラメントの製造
[0094] コポリマー5を溶融し、フィラメントを製造するために紡糸口金に通す。前記フィラメントは、紡糸口金の出口から引き出され、次に空気で冷却される。その後、フィラメントは、室温で4倍の長さに引き伸ばされ、室温で放出される。その後、フィラメントは100℃でヒートセットされる。
3.第2の方法によるフィラメントの製造
[0095] 溶融ルートによってモノフィラメント糸を製造するために、コポリマー1及び2を、一定の流量を保証し、糸当たり0.6mmの紡糸口金で終わるギアポンプシステムに接続された単軸スクリュー押出機を用いて、以下のように押し出した:
-押出温度は220℃である。
-モノフィラメント糸は20℃に熱調整された水中で冷却される。
-糸の固体部分の延伸は3.5/1であり、60℃未満の温度で行われる1.87/1の2つの同一の延伸操作によって行われる。
-延伸後、糸をリールに巻き取る前の糸の弛緩率は、15%である。
-糸の線密度は100デシテックス、すなわち10000メートルあたり100グラムである。
4.コポリマー1及び2の弾性評価
[0096] これらの特性は、100ニュートンの最大容量と0.25ニュートンの精度を持つ万能試験機によって評価される。それはMTS C 42装置である。使用されているグリップは、Bollard 200 Newtonsタイプのものである。変形前に糸に0.02Nの予荷重をかける。この試験は、L0=100mmの長さを持つ糸を100mm/分の速度で値Lmax=50%×L0まで延伸し、その後100mm/分の速度で最初の長さL0に戻すことから構成される。
Figure 2024530607000002
[0097] 弾性回復は、初期長さL0に戻る工程中に力が0ニュートンに達したときの糸の変形に相当する。この値は、次式のL2に相当する:
Figure 2024530607000003
表記の数値は、参照により評価された5つ試料の平均に相当する。
5.コポリマー5の弾性評価
[0098] 弾性率は、10ニュートンの最大容量と0.05ニュートンの精度を持つ万能試験機を用いて測定される。それはMTS C 42装置である。使用されているグリップは、平ゴムタイプのものである。フィラメントの初期長さはL0=100mm、変形速度は100mm/分である。これらの条件によって、フィラメントの降伏点を特定することが可能になる。曲線の底部の長さのばらつきを抑えるため、試験開始時に0.02Nの予荷重をかける。各伸長又は弛緩の前に1分間の休憩を入れる。数値は、最低5個の試験片又はフィラメントに基づく。
Figure 2024530607000004
[0099] これらの条件下で、コポリマー5を用いて製造され、4倍に予備延伸されたモノフィラメントは、225%伸長の場合、95%の平均弾回復を有する。
6.織布の製造
[0100] 生地に弾力性を持たせるために、PA6と10%のコポリマー5のフィラメントとで作られた糸を織ることによって、織物材料が製造される。製織は、既知の技術に従って行われる。
7.織布のリサイクル
[0101] 生地を粉砕し、粒子にする。次に、これを溶融させる。溶融状態の混合物は均質である。顆粒はコンパウンド及び冷却後に回収される。
[0102] これらの顆粒は、弾性フィラメントの製造に再利用できることが観察された。
8.織布の製造
[0103] 弾性織物材料は、コポリマー5で製造されたフィラメントのみを織ることによって製造される。製織は、既知の技術に従って行われる。
9.織布のリサイクル
[0104] 生地を粉砕し、粒子にする。次に、これを溶融させる。溶融状態の混合物は均質である。顆粒はコンパウンド及び冷却後に回収される。
[0105] これらの顆粒は、最初のフィラメントに匹敵する弾性を有するフィラメントを製造するために再利用できることが観察された。

Claims (17)

  1. ポリアミドブロックとポリエーテルブロックとを含有するコポリマーを含む弾性フィラメントであって、
    -ポリアミドブロックが、PA11、PA12、PA1010、PA1012、PA1014、これらのコポリマー及びこれらの混合物から選択され、
    -ポリエーテルブロックが、500~3000g/molの数平均モル質量を有するポリテトラメチレングリコールから誘導されるブロックであり、
    -前記コポリマーの融解エンタルピーは15~50J/gである、
    弾性フィラメント。
  2. ポリアミドブロックのポリエーテルブロックに対する重量比が0.3~3である、請求項1に記載のフィラメント。
  3. 前記コポリマーの硬度が30~55ShDであることを特徴とする、請求項1又は2に記載のフィラメント。
  4. ポリアミドブロックが、PA11、PA12、これらのコポリマー及びこれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のフィラメント。
  5. ポリアミドブロックの数平均モル質量が500~4000g/mol、好ましくは600~2000g/molであることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載のフィラメント。
  6. ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、請求項1から5のいずれか一項に記載のもの以外のPEBAコポリマーから選択される別の熱可塑性材料と共押出されることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載のフィラメント。
  7. 芯鞘型、海島型又は三葉型の構造を有することを特徴とする、請求項6に記載のフィラメント。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載の少なくとも1つのフィラメントを含む繊維。
  9. 請求項1から7のいずれか一項に記載のものとは異なる1つ以上の合成フィラメント及び/又は1つ以上の天然フィラメントを含むことを特徴とする、請求項8に記載の繊維。
  10. 請求項1から5のいずれか一項に記載のコポリマーとは異なる熱可塑性マトリックスで作られた少なくとも1つの繊維と混合されていることを特徴とする、請求項8又は9に記載の繊維。
  11. 連続であるか又は不連続であることを特徴とする、請求項8から10のいずれか一項に記載の繊維。
  12. 請求項1から7のいずれか一項に記載の少なくとも1つのフィラメントを含むか又は請求項8から11のいずれか一項に記載の少なくとも1つの繊維を含む、織物材料。
  13. ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、請求項1から5のいずれか一項に記載のもの以外のPEBAコポリマーから選択される熱可塑性材料で作られた少なくとも1つの繊維を含むことを特徴とし、好ましくは前記繊維はポリアミド製である、請求項12に記載の織物材料。
  14. 織物、編物、不織布又はラミネート加工された表面であることを特徴とする、請求項12又は13に記載の織物材料。
  15. 綿、羊毛及び絹から選択されるような天然繊維、天然出発材料から製造された人造繊維、金属繊維並びに/又は請求項1から6のいずれか一項に記載のコポリマーフィラメントを含む繊維以外の合成繊維を含むことを特徴とする、請求項12から14のいずれか一項に記載の織物材料。
  16. 衣類、スポーツシューズの部品、スポーツウェア、ソックス、バッグ、医療用織物材料、包帯、サポートストッキング用の織物材料を製造するための、請求項1から6のいずれか一項に記載のフィラメントの使用。
  17. 請求項1から15のいずれか一項に記載のフィラメント、繊維又は織物材料をリサイクルするための方法であって、以下の連続する工程:
    a)前記フィラメント、繊維又は織物材料を粉砕して粒子を得る工程
    b)前記粒子を溶融して溶融混合物を得る工程、及び
    c)工程b)の終了時に前記溶融混合物から顆粒を形成する工程
    を含むことを特徴とする、方法。
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