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JP2023150314A - 沸騰式冷却器の製造方法および沸騰式冷却器 - Google Patents

沸騰式冷却器の製造方法および沸騰式冷却器 Download PDF

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JP2023150314A JP2022059362A JP2022059362A JP2023150314A JP 2023150314 A JP2023150314 A JP 2023150314A JP 2022059362 A JP2022059362 A JP 2022059362A JP 2022059362 A JP2022059362 A JP 2022059362A JP 2023150314 A JP2023150314 A JP 2023150314A
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Abstract

【課題】簡単な工程で沸騰伝熱性能の高い沸騰面部を得ることが可能な沸騰式冷却器を提供する。【解決手段】この沸騰式冷却器100の製造方法は、発熱体HSとの熱交換により冷媒を沸騰させる沸騰部10と、沸騰部10により沸騰された冷媒を凝縮させ、沸騰部10に戻す凝縮部20とを備える沸騰式冷却器100の製造方法であって、凝縮部20を形成する工程と、沸騰部10を形成する工程と、を備え、沸騰部10を形成する工程は、発熱体HSの取付面11aと反対側の面11bに設けられ冷媒に接する沸騰面部13の少なくとも一部を、積層造形により形成する工程を含む。【選択図】図2

Description

この発明は、沸騰式冷却器の製造方法および沸騰式冷却器に関し、特に、冷媒を沸騰させる沸騰部と冷媒を凝縮させ沸騰部に戻す凝縮部とを備える沸騰式冷却器の製造方法および沸騰式冷却器に関する。
従来、冷媒を沸騰させる沸騰部と冷媒を凝縮させ沸騰部に戻す凝縮部とを備える沸騰式冷却器が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1では、冷媒を沸騰させる沸騰部と、冷媒を凝縮させ沸騰部に戻す凝縮部とを備えるサーモサイフォン式冷却器(沸騰式冷却器)が開示されている。沸騰部は、冷却対象物が取り付けられる取付面と、取付面の裏側に配置された沸騰面とを含む。沸騰面には、複数のフィンが形成されている。複数のフィンは、板状の部材をコルゲートフィンに加工し、加工したコルゲートフィンを切り出して沸騰面に接合し、接合したコルゲートフィンの頂部をフライス加工により除去することにより、形成される。
特許6744110号公報
上記特許文献1に記載されたサーモサイフォン式冷却器では、沸騰面に複数のフィンを形成するため、沸騰伝熱性能の高い沸騰面を得ることが可能である一方、複数のフィンを形成する際に多くの別々の工程が必要であるため、複雑な工程となる。このため、簡単な工程で沸騰伝熱性能の高い沸騰面部を得ることが望まれている。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、簡単な工程で沸騰伝熱性能の高い沸騰面部を得ることが可能な沸騰式冷却器の製造方法および沸騰式冷却器を提供することである。
上記目的を達成するために、本願発明者らが鋭意検討した結果、沸騰面部を積層造形により形成することにより、沸騰伝熱性能の高い沸騰面部が得られることを見いだし、本発明を完成するに至った。すなわち、第1発明による沸騰式冷却器の製造方法は、発熱体との熱交換により冷媒を沸騰させる沸騰部と、沸騰部により沸騰された冷媒を凝縮させ、沸騰部に戻す凝縮部とを備える沸騰式冷却器の製造方法であって、凝縮部を形成する工程と、沸騰部を形成する工程と、を備え、沸騰部を形成する工程は、発熱体の取付面と反対側の面に設けられ冷媒に接する沸騰面部の少なくとも一部を、積層造形により形成する工程を含む。
第1発明による沸騰式冷却器の製造方法では、上記のように、発熱体の取付面と反対側の面に設けられ冷媒に接する沸騰面部の少なくとも一部を、積層造形により形成する。これにより、積層造形により沸騰伝熱性能の高い沸騰面部を得ることができるとともに、積層造形を用いることにより多くの別々の工程を経ることなく簡単な工程で沸騰面部を得ることができる。その結果、簡単な工程で沸騰伝熱性能の高い沸騰面部を得ることができる。なお、積層造形により沸騰伝熱性能の高い沸騰面部を得ることができる点については、本願発明者らによる後述する実験において確認済みである。
上記第1発明において、好ましくは、沸騰面部の少なくとも一部を積層造形により形成する工程は、沸騰面部の少なくとも一部を金属粉末を用いた積層造形により形成する工程を含む。このように構成すれば、金属粉末を用いた積層造形により、表面に微小な凹凸が存在する沸騰面部を得ることができる。その結果、表面の微小な凹凸により沸騰を促進することができるので、より沸騰伝熱性能の高い沸騰面部を得ることができる。
この場合、好ましくは、沸騰面部の少なくとも一部を積層造形により形成する工程は、沸騰面部の少なくとも一部を積層造形としての粉末床溶融結合により形成する工程を含む。このように構成すれば、粉末床溶融結合により、表面に微小な凹凸が存在する沸騰面部を容易に得ることができるので、より沸騰伝熱性能の高い沸騰面部を容易に得ることができる。
上記第1発明において、好ましくは、沸騰面部の少なくとも一部を積層造形により形成する工程は、基端から先端に向かって徐々に太くなる形状を有する突起が複数並ぶように突起を積層造形により形成する工程を含む。このように構成すれば、突起の間に冷媒を満たすことが可能な空間を有する沸騰面部を得ることができる。その結果、突起およびその周囲で冷媒が沸騰した場合に、突起の間の空間に満たされた冷媒を迅速に供給することができるので、冷媒が沸騰した突起およびその周囲が乾くことを抑制することができる。これにより、突起およびその周囲が乾くことに起因して沸騰が阻害される状況を回避することができるので、沸騰面部の沸騰伝熱性能を高めることができる。また、基端から先端に向かって徐々に太くなる形状を有する複数の突起は、切削加工などの機械加工では形成しにくいが、積層造形であれば、簡単に形成することができる。なお、基端から先端に向かって徐々に太くなる形状を有する突起が複数並ぶように突起を積層造形により形成することにより、高い沸騰伝熱性能の沸騰面部を得ることができる点については、本願発明者らによる後述する実験において確認済みである。
この場合、好ましくは、沸騰面部の少なくとも一部を積層造形により形成する工程は、沸騰面部に略平行な面内で互いに略直交する第1方向および第2方向において、突起がマトリクス状に複数並ぶように突起を積層造形により形成する工程を含む。このように構成すれば、突起をバランスよく配置した沸騰面部を得ることができる。その結果、突起が偏って配置されないので、突起の間に冷媒を満たすことによる沸騰面部の沸騰伝熱性能を高める効果を、沸騰面部のいずれの位置でも均等に発揮することができる。
上記突起を複数並べた構成において、好ましくは、沸騰面部の少なくとも一部を積層造形により形成する工程は、沸騰面部に略平行な面内の第1方向に延びる線状突起が、沸騰面部に略平行な面内で第1方向に略直交する第2方向に複数並び、かつ、線状突起上および第2方向において線状突起の間に突起が複数並ぶように、線状突起および突起を積層造形により形成する工程を含む。このように構成すれば、基端から先端に向かって徐々に太くなる形状を有する突起と、線状突起とを組み合わせた沸騰面部を得ることができる。その結果、線状突起により伝熱面積を増やしつつ、突起の間に冷媒を満たすことによる沸騰面部の沸騰伝熱性能を高める効果を得ることができる。
上記突起を複数並べた構成において、好ましくは、沸騰面部の少なくとも一部を積層造形により形成する工程は、突起の幅よりも小さいピッチで突起が複数並ぶように突起を積層造形により形成する工程を含む。ここで、突起のピッチが大きくなり過ぎると、沸騰面部に配置可能な突起の数が減少するため、沸騰面部の沸騰伝熱性能が低くなる。そこで、上記のように構成すれば、突起のピッチが大きくなり過ぎることを抑制することができるので、沸騰面部に配置可能な突起の数が減少し過ぎることを抑制することができる。その結果、沸騰面部の沸騰伝熱性能を適切に設定することができる。
上記第1発明において、好ましくは、沸騰面部の少なくとも一部を積層造形により形成する工程は、沸騰面部に略平行な面内の第1方向に延びる線状突起が、沸騰面部に略平行な面内で第1方向に略直交する第2方向に複数並ぶように線状突起を積層造形により形成する工程か、または、開口から底部に向かって徐々に太くなる形状を有する窪みが複数並ぶように窪みを含む積層造形体を積層造形により形成する工程を含む。このように構成すれば、線状突起を複数並べた沸騰面部、または、窪みを複数並べた沸騰面部を得ることができる。線状突起を複数並べた沸騰面部を得る場合、沸騰面部を簡単な形状にすることができる。また、窪みを複数並べた沸騰面部を得る場合、窪みが沸騰による気泡が発生しやすい開口から底部に向かって徐々に太くなる形状を有するので、沸騰面部の沸騰伝熱性能を高めることができる。なお、線状突起が複数並ぶように線状突起を積層造形により形成することまたは窪みが複数並ぶように窪みを含む積層造形体を積層造形により形成することにより、高い沸騰伝熱性能の沸騰面部を得ることができる点については、本願発明者らによる後述する実験において確認済みである。
上記第1発明において、好ましくは、沸騰面部の少なくとも一部を積層造形により形成する工程は、積層造形後にブラスト処理を行わずに沸騰面部を形成する工程を含む。このように構成すれば、積層造形後にブラスト処理を行わないことにより、ブラスト処理により沸騰面部の表面の微小な凹凸が除去されることを回避することができるので、沸騰伝熱性能の高い沸騰面部を得ることができる。また、ブラスト処理を行う場合に比べて、沸騰式冷却器の製造工程を簡単にすることができる。
第2発明による沸騰式冷却器は、発熱体との熱交換により冷媒を沸騰させる沸騰部と、沸騰部により沸騰された冷媒を凝縮させ、沸騰部に戻す凝縮部と、を備え、沸騰部は、発熱体の取付面と、取付面と反対側の面に設けられ、冷媒に接し、少なくとも一部が積層造形により形成された沸騰面部と、を含む。
第2発明による沸騰式冷却器では、上記のように、沸騰部を、取付面と反対側の面に設けられ、冷媒に接し、少なくとも一部が積層造形により形成された沸騰面部を含むように構成する。これにより、積層造形により沸騰伝熱性能の高い沸騰面部を得ることができるとともに、積層造形により簡単な工程で沸騰面部を得ることができる。その結果、簡単な工程で沸騰伝熱性能の高い沸騰面部を得ることが可能な沸騰式冷却器を提供することができる。
第3発明による沸騰式冷却器は、発熱体との熱交換により冷媒を沸騰させる沸騰部と、沸騰部により沸騰された冷媒を凝縮させ、沸騰部に戻す凝縮部と、を備え、沸騰部は、発熱体の取付面と、取付面と反対側の面に設けられ冷媒に接する沸騰面部と、を含み、沸騰面部は、基端から先端に向かって徐々に太くなる形状を有する突起を複数並べて構成されている。
第3発明による沸騰式冷却器では、上記のように、沸騰面部を、基端から先端に向かって徐々に太くなる形状を有する突起を複数並べて構成する。これにより、突起の間に冷媒を満たすことができる沸騰面部を得ることができる。その結果、突起およびその周囲で冷媒が沸騰した場合に、突起の間に満たされた冷媒を迅速に供給することができるので、冷媒が沸騰した突起およびその周囲が乾くことを抑制することができる。これにより、突起およびその周囲が乾くことに起因して沸騰が行えない状況を回避することができるので、沸騰面部の沸騰伝熱性能を高めることができる。
上記第3発明において、好ましくは、沸騰面部は、沸騰面部に略平行な面内で互いに略直交する第1方向および第2方向において、複数の突起をマトリクス状に並べて構成されている。このように構成すれば、突起をバランスよく配置した沸騰面部を得ることができる。その結果、突起が偏って配置されないので、突起の間に冷媒を満たすことによる沸騰面部の沸騰伝熱性能を高める効果を、沸騰面部のいずれの位置でも均等に発揮することができる。
上記第3発明において、好ましくは、沸騰面部は、沸騰面部に略平行な面内の第1方向に延びる線状突起を、沸騰面部に略平行な面内で第1方向に略直交する第2方向に複数並べるとともに、線状突起上および第2方向において線状突起の間に突起を複数並べて構成されている。このように構成すれば、基端から先端に向かって徐々に太くなる形状を有する突起と、線状突起とを組み合わせた沸騰面部を得ることができる。その結果、線状突起により伝熱面積を増やしつつ、突起の間に冷媒を満たすことによる沸騰面部の沸騰伝熱性能を高める効果を得ることができる。
上記第3発明において、好ましくは、沸騰面部は、突起の幅よりも小さいピッチで突起を複数並べて構成されている。このように構成すれば、ここで、突起のピッチが大きくなり過ぎると、沸騰面部に配置可能な突起の数が減少するため、沸騰面部の沸騰伝熱性能が低くなる。そこで、上記のように構成すれば、突起のピッチが大きくなり過ぎることを抑制することができるので、沸騰面部に配置可能な突起の数が減少し過ぎることを抑制することができる。その結果、沸騰面部の沸騰伝熱性能を適切に設定することができる。
本発明によれば、上記のように、簡単な工程で沸騰伝熱性能の高い沸騰面部を得ることができる。
第1実施形態による沸騰式冷却器を示した模式的な斜視図である。 第1実施形態による沸騰式冷却器を示した模式的な分解斜視図(1)である。 第1実施形態による沸騰式冷却器を示した模式的な分解斜視図(2)である。 沸騰面部の第1例を示した模式的な斜視図である。 図4の沸騰面部の模式的な部分断面図である。 沸騰面部の第2例を示した模式的な斜視図である。 図6の沸騰面部の模式的な部分断面図である。 沸騰面部の第3例を示した模式的な斜視図である。 図8の沸騰面部の模式的な部分断面図である。 沸騰面部の第4例を示した模式的な斜視図である。 図10の沸騰面部の模式的な部分断面図である。 沸騰面部の第5例を示した模式的な斜視図である。 図12の沸騰面部の模式的な部分断面図である。 第1実施形態による沸騰式冷却器の取付部の凝縮部への取り付けを説明するための図である。 第1実施形態による沸騰式冷却器の発熱体の取付部への取り付けを説明するための図である。 第1実施形態による沸騰式冷却器に発熱体を取り付けた状態を説明するための図である。 第1実施形態の第1変形例による沸騰式冷却器を示した模式的な分解斜視図である。 第1実施形態の第2変形例による沸騰式冷却器を示した模式的な分解斜視図である。 第2実施形態による沸騰式冷却器を示した模式的な斜視図である。 第2実施形態による沸騰式冷却器の沸騰部を示した模式的な分解斜視図(1)である。 第2実施形態による沸騰式冷却器の沸騰部を示した模式的な分解斜視図(2)である。 第2実施形態による沸騰式冷却器の取付部の蒸発部本体への取り付けを説明するための図である。 第2実施形態による沸騰式冷却器の蒸発部の凝縮部への取り付けを説明するための図である。 第2実施形態による沸騰式冷却器に発熱体を取り付けた状態を説明するための図である。 第2実施形態の第1変形例による沸騰式冷却器の蒸発部を示した模式的な分解斜視図である。 第2実施形態の第2変形例による沸騰式冷却器の蒸発部を示した模式的な分解斜視図である。 実施例1および比較例の沸騰面部の沸騰伝熱性能測定結果を示したグラフである。 実施例2および比較例の沸騰面部の沸騰伝熱性能測定結果を示したグラフである。 実施例3および比較例の沸騰面部の沸騰伝熱性能測定結果を示したグラフである。 実施例4および比較例の沸騰面部の沸騰伝熱性能測定結果を示したグラフである。 実施例1~4の沸騰面部の沸騰伝熱性能測定結果を示したグラフである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1~図13を参照して、第1実施形態による沸騰式冷却器100(以下、冷却器100という)の構成について説明する。冷却器100は、冷媒の気化と凝縮との相変化(潜熱)を利用して、発熱体HSからの熱を吸収して、外部に放熱する沸騰冷却方式による冷却器である。発熱体HSは、たとえば、CPU(中央処理装置)である。発熱体HSは、特に限定されない。冷媒は、たとえば、フルオロカーボン、ハイドロカーボン、または、水である。冷媒は、特に限定されない。
以下では、水平面内において、互いに略直交する2つの方向を、それぞれX方向およびY方向とする。水平面(X-Y平面)と略直交する上下方向を、Z方向とする。なお、Z方向は重力方向と平行で、下方向に重力が作用するものとする。
図1~図3に示すように、冷却器100は、沸騰部10と、凝縮部20とを備える。沸騰部10は、発熱体HSとの熱交換により冷媒を沸騰させる。凝縮部20は、沸騰部10により沸騰された冷媒を凝縮させ、沸騰部10に戻す。第1実施形態では、沸騰部10と凝縮部20とは、一体型である。
沸騰部10は、取付部11と、収容部12(図3参照)とを含む。取付部11は、水平方向に延びる板状である。また、取付部11の下側(Z2方向側)の面が、発熱体HSの取付面11aである。取付部11において、取付面11aと反対側の上側(Z1方向側)の面11bに、沸騰面部13が設けられている。収容部12は、液体の冷媒を収容する。収容部12は、凝縮部20に形成された孔部20aと、取付部11の面11bとにより区画されている。収容部12は、下方向(Z2方向)に窪む凹部として設けられている。収容部12内において、沸騰面部13は、液体の冷媒に接する。なお、沸騰面部13の詳細については、後述する。
凝縮部20は、プレートフィン型の熱交換器により構成されている。凝縮部20は、冷媒通路21と、外部通路22とを含む。冷媒通路21と外部通路22とは、仕切板を間に挟んで、交互に配置されている。冷媒通路21は、冷媒を流通させる流路である。冷媒通路21は、沸騰部10の収容部12に連通している。具体的には、1段目(最もZ2方向側)の冷媒通路21が沸騰部10の収容部12に連通し、2段目以上の冷媒通路21も内部で連通している。全ての冷媒通路21に冷媒が流通される。冷媒通路21内には、X方向に延びるコルゲートフィン21a(図3参照)が配置されている。外部通路22は、外部流体を流通させる流路である。外部流体は、冷媒を冷却させる流体であり、たとえば、空気である。外部流体は、特に限定されない。外部通路22は、外部に開口している。外部通路22内には、Y方向に延びるコルゲートフィン22aが配置されている。
発熱体HSの熱が取付部11を介して沸騰面部13に伝達されると、収容部12内の液体の冷媒は、加熱されて沸騰する。沸騰により気化した冷媒は、収容部12に連通する冷媒通路21内に移動し、外部通路22を流通する外部流体により冷却されて凝縮する。凝縮により液化した冷媒は、冷媒通路21内を移動して、収容部12内に戻る。このように、冷却器100内に封入された冷媒は、沸騰部10と凝縮部20との間で循環される。これにより、発熱体HSが冷却される。
(沸騰面部の構成)
ここで、第1実施形態では、沸騰面部13は、少なくとも一部が積層造形により形成されている。具体的には、沸騰面部13は、少なくとも一部が金属粉末を用いた積層造形により形成されている。より具体的には、沸騰面部13は、少なくとも一部が積層造形としての粉末床溶融結合(PBF:Powder Bed Fusion)により形成されている。粉末床溶融結合は、金属粉末の層を形成する工程と、形成した金属粉末の層の造形部分に高エネルギービーム(レーザー光、電子ビームなど)を照射して造形部分の金属粉末を焼結(溶融・硬化)する工程とを繰り返すことにより、3次元の積層造形体(沸騰面部13など)を形成する積層造形である。積層造形により形成された沸騰面部13の表面には、高エネルギービームによる金属粉末の焼結に由来する微小な凹凸が存在する。なお、積層造形で用いる金属粉末、すなわち、沸騰面部13の材質は、特に限られないが、たとえば、アルミニウム(アルミニウム合金を含む)である。アルミニウムの場合、たとえば、Al-Si10-Mgと呼ばれるシリコン系のアルミニウム合金を用いることができる。
図4~図13を参照して、沸騰面部13の構成例を説明する。なお、以下では、沸騰面部13に略平行な面内において、互いに略直交する2つの方向を、それぞれA方向およびB方向とする。沸騰面部13に略平行な面に略直交する方向を、C方向とする。第1実施形態では、C方向はZ方向と一致し、C1方向はZ1方向と一致し、C2方向はZ2方向と一致する。沸騰面部13のC2方向側の部分が、取付部11の面11bに接合される。なお、A方向およびB方向は、それぞれ特許請求の範囲の「第1方向」および「第2方向」の一例である。
(沸騰面部の第1例)
図4および図5に、第1例を示す。第1例では、沸騰面部13は、A方向に延びる線状突起13aを、B方向に複数並べて構成されている。複数の線状突起13aは、底板13b上に設けられており、底板13bからC1方向側に突出している。また、A方向に延びる線状突起13aをB方向に複数並べることにより、B方向における各線状突起13aの間には、A方向に延びてC2方向側に窪む溝がB方向に複数並んでいる。線状突起13aは、直方体状である。
線状突起13aは、幅W1と、高さH1とを有する。幅W1は、B方向における線状突起13aの長さである。高さH1は、C方向における線状突起13aの長さである。また、線状突起13aは、ピッチP1で、B方向に並んで配置されている。ピッチP1は、B方向における隣り合う線状突起13aの間の距離である。ピッチP1は、B方向における溝の幅でもある。図4および図5に示す例では、幅W1と、高さH1と、ピッチP1とは、同じ長さであるが、特に限定されない。たとえば、幅W1と、高さH1と、ピッチP1とは、約2mmである。
(沸騰面部の第2例)
図6および図7に、第2例を示す。第2例では、沸騰面部13は、基端(C2方向側)から先端(C1方向側)に向かって徐々に太くなる形状を有する突起13cを複数並べて構成されている。具体的には、沸騰面部13は、A方向およびB方向において、複数の突起13cをマトリクス状に並べて構成されている。複数の突起13cは、底板13b上に設けられており、底板13bからC1方向側に突出している。また、A方向およびB方向において突起13cをマトリクス状に複数並べることにより、突起13cの間には、冷媒を満たすことが可能な空間が形成されている。突起13cは、C2方向側からC1方向側に向かって徐々に太くなる正四角錐台状である。突起13cは、C2方向側の上底部と、C1方向側の下底部と、上底部と下底部とを接続する4つのテーパ面とを有する。
突起13cは、幅W2と、高さH2とを有する。幅W2は、A方向およびB方向における突起13cの下底部の長さである。高さH2は、C方向における突起13cの長さである。また、突起13cの各テーパ面(側面)は、A-B平面に対して傾斜角度θ2だけ傾斜している。また、突起13cは、ピッチP2で、A方向およびB方向に並んで配置されている。ピッチP2は、A方向およびB方向における隣り合う突起13cの間の距離である。図6および図7に示す例では、幅W2と、高さH2とは、同じ長さであるが、特に限定されない。また、図6および図7に示す例では、ピッチP2は、幅W2よりも小さい。図6および図7に示す沸騰面部13は、突起13cの幅W2よりも小さいピッチでP2で突起13cを複数並べて構成されている。しかしながら、ピッチP2は、特に限定されない。たとえば、幅W2および高さH2は、約0.5mmであり、ピッチP2は、約0.4mmであり、傾斜角度θ2は、約70度である。
(沸騰面部の第3例)
図8および図9に、第3例を示す。第3例では、沸騰面部13は、A方向に延びる線状突起13dを、B方向に複数並べるとともに、線状突起13d上およびB方向において線状突起13dの間(すなわち、溝)に突起13cを複数並べて構成されている。複数の線状突起13dは、底板13b上に設けられており、底板13bからC1方向側に突出している。また、A方向に延びる線状突起13dをB方向に複数並べることにより、B方向における各線状突起13dの間には、A方向に延びてC2方向側に窪む溝がB方向に複数並んでいる。線状突起13dは、C2方向側の部分にテーパ面13daを有する角柱状である。テーパ面13daは、溝に配置された突起13cに対応して設けられている。具体的には、テーパ面13daは、溝に配置されてテーパ面13daに最も近い突起13cにB方向に対向する位置に、この突起13cのテーパ面と反対側に傾斜するように設けられている。突起13cは、線状突起13d上および溝(底板13b上)のいずれにおいてもA方向およびB方向にマトリクス状に並べて配置されている。
線状突起13dは、幅W3と、高さH3とを有する。幅W3は、B方向における線状突起13dの長さである。高さH3は、C方向における線状突起13dの長さである。また、線状突起13dは、ピッチP3で、B方向に並んで配置されている。ピッチP3は、B方向における隣り合う線状突起13dの間の距離である。ピッチP3は、B方向における溝の幅でもある。図8および図9に示す例では、幅W3よりも高さH3が小さく、高さH3よりもピッチP3が大きいが、特に限定されない。また、線状突起13dの各テーパ面13daは、A-B平面に対して傾斜角度θ3だけ傾斜している。傾斜角度θ3は、傾斜角度θ2と同じ値である。たとえば、幅W3は、約2.0mmであり、高さH3は、約1.5mmであり、ピッチP3は、約2.0mmであり、傾斜角度θ3は、約70度である。
(沸騰面部の第4例)
図10および図11に、第4例を示す。第4例では、沸騰面部13は、開口(C1方向側)から底部(C2方向側)に向かって徐々に太くなる形状を有する窪み13eを複数並べて構成されている。具体的には、沸騰面部13は、A方向およびB方向において、複数の窪み13eをマトリクス状に並べて構成されている。複数の窪み13eは、板状の本体13fにおいてC2方向側に窪んでいる。窪み13eは、C1方向側からC2方向側に向かって徐々に太くなる正四角錐台状である。窪み13eは、C2方向側の底部と、C1方向側の開口と、底部と開口とを接続する4つのテーパ面とを有する。窪み13eのような形状では、気泡が発生しやすく(沸騰の起点になりやすく)、沸騰伝熱性能が向上する。また、図6~図9に示す突起13cの間の空間の断面形状が、窪み13eの断面形状と同様の形状になっている。
窪み13eは、幅W4と、高さH4とを有する。幅W4は、A方向およびB方向における窪み13eの開口の長さである。高さH4は、C方向における窪み13eの長さである。また、窪み13eの各テーパ面(側面)は、A-B平面に対して傾斜角度θ4だけ傾斜している。また、窪み13eは、ピッチP4で、A方向およびB方向に並んで配置されている。ピッチP4は、A方向およびB方向における隣り合う窪み13eの間の距離である。図10および図11に示す例では、ピッチP4と、高さH4とは、同じ長さであるが、特に限定されない。また、図10および図11に示す例では、幅W4は、ピッチP4および高さH4よりも小さいが、特に限定されない。たとえば、幅W4は、約0.4mmであり、高さH4は、約0.5mmであり、ピッチP4は、約0.5mmであり、傾斜角度θ4は、約70度である。
(沸騰面部の第5例)
図12および図13に、第5例を示す。第5例の沸騰面部13は、上記第2例の沸騰面部13の底板12bをなくしたものである。第5例の沸騰面部13は、底板12bが設けられていないことを除いて、上記第2例の沸騰面部13と同様の構成である。すなわち、第5例の沸騰面部13は、基端(C2方向側)から先端(C1方向側)に向かって徐々に太くなる形状を有する突起13cを複数並べて構成されている。具体的には、沸騰面部13は、A方向およびB方向において、複数の突起13cをマトリクス状に並べて構成されている。なお、第5例の突起13cは取付部11の面11bに直接積層造形により接合されている。
(沸騰式冷却器の製造方法)
図14~図16を参照して、第1実施形態による冷却器100の製造方法を説明する。
図14に示すように、冷却器100の製造方法は、凝縮部20を形成する工程を備える。凝縮部20を形成する工程は、冷媒通路21となる冷媒通路構成部21bと、外部通路22となる外部通路構成部22bとを接合することにより、凝縮部20を形成する工程を含む。図15に示すように、冷却器100の製造方法は、沸騰部10を形成する工程を備える。沸騰部10を形成する工程は、沸騰面部13を形成する工程と、凝縮部20に取付部11を接合する工程とを含む。
ここで、第1実施形態では、沸騰面部13を形成する工程は、沸騰面部13の少なくとも一部を積層造形により形成する工程である。具体的には、沸騰面部13を形成する工程は、沸騰面部13の少なくとも一部を金属粉末を用いた積層造形により形成する工程を含む。より具体的には、沸騰面部13を形成する工程は、沸騰面部13の少なくとも一部を積層造形としての粉末床溶融結合により形成する工程を含む。すなわち、沸騰面部13を形成する工程は、金属粉末の層を形成する工程と、形成した金属粉末の層の造形部分に高エネルギービームを照射して造形部分の金属粉末を焼結する工程とを繰り返すことにより、沸騰面部13の少なくとも一部を形成する工程を含む。この際、積層造形体としての沸騰面部13の表面には、高エネルギービームによる金属粉末の焼結に由来する微小な凹凸が形成される。
また、沸騰面部13を形成する工程は、上記第1例の場合、A方向に延びる線状突起13aが、B方向に複数並ぶように線状突起13aを積層造形により形成する工程を含む。また、沸騰面部13を形成する工程は、上記第2、第3および第5例の場合、基端から先端に向かって徐々に太くなる形状を有する突起13cが複数並ぶように突起13cを積層造形により形成する工程を含む。また、沸騰面部13を形成する工程は、上記第2および第5例の場合、A方向およびB方向において、突起13cがマトリクス状に複数並ぶように突起13cを積層造形により形成する工程を含む。なお、上記第1、第2および第3例の場合には、底板13bも積層造形により形成され、上記第5例の場合には、底板13bが形成されない。また、沸騰面部13を形成する工程は、上記第2および第5例の場合、突起13cの幅よりも小さいピッチで突起13cが複数並ぶように突起13cを積層造形により形成する工程を含む。
また、沸騰面部13を形成する工程は、上記第3例の場合、A方向に延びる線状突起13dが、B方向に複数並び、かつ、線状突起13d上およびB方向において線状突起13dの間に突起13cを複数並ぶように、線状突起13dおよび突起13cを積層造形により形成する工程を含む。また、沸騰面部13を形成する工程は、上記第4例の場合、開口から底部に向かって徐々に太くなる形状を有する窪み13eが複数並ぶように窪み13eを含む積層造形体を積層造形により形成する工程を含む。なお、上記第1~第5例では、沸騰面部13の全体が、積層造形により形成されている。
また、第1実施形態では、沸騰面部13を形成する工程は、積層造形後にブラスト処理を行わずに沸騰面部13を形成する工程を含む。すなわち、沸騰面部13は、ブラスト処理による表面加工処理が行われることなく、積層造形により形成された表面状態で、冷却器100に用いられる。すなわち、沸騰面部13は、高エネルギービームによる金属粉末の焼結に由来する微小な凹凸が存在する状態で、冷却器100に用いられる。なお、沸騰面部13に対して、熱処理が行われてもよい。
また、沸騰面部13を形成する工程は、取付部11の発熱体HSの取付面11aと反対側の面11bに、沸騰面部13を接合する工程を含む。沸騰面部13を面11bに接合する工程は、特に限定されないが、沸騰面部13を面11bに直接積層造形することによって接合する工程、または、積層造形により形成した積層造形体としての沸騰面部13を、ろう付け、溶接、または、摩擦攪拌接合などの接合方法により、面11bに接合する工程を含む。上記第1~第4例の場合、いずれの方法で沸騰面部13を面11bに接合してもよい。上記第5例の場合、沸騰面部13を積層造形により面11bに直接接合する。沸騰面部13を面11bに接合した後、凝縮部20に取付部11を接合する工程が行われる。
凝縮部20に取付部11を接合する工程は、凝縮部20に取付部11を溶接により接合する工程を含む。この際、たとえば、取付部11が凝縮部20に接する4辺が溶接される。また、凝縮部20に取付部11が溶接により接合されることにより、収容部12が形成される。これにより、沸騰部10が形成され、冷却器100が完成される。そして、図16に示すように、取付部11の取付面11aに、発熱体HSが取り付けられる。
(第1実施形態の効果)
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
積層造形により沸騰伝熱性能の高い沸騰面部13を得ることができるとともに、積層造形を用いることにより多くの別々の工程を経ることなく簡単な工程で沸騰面部13を得ることができる。その結果、簡単な工程で沸騰伝熱性能の高い沸騰面部13を得ることができる。
また、第1実施形態では、金属粉末を用いた積層造形により、表面に微小な凹凸が存在する沸騰面部13を得ることができる。その結果、表面の微小な凹凸により沸騰を促進することができるので、より沸騰伝熱性能の高い沸騰面部13を得ることができる。
また、第1実施形態では、粉末床溶融結合により、表面に微小な凹凸が存在する沸騰面部13を容易に得ることができるので、より沸騰伝熱性能の高い沸騰面部13を容易に得ることができる。
また、第1実施形態では、基端から先端に向かって徐々に太くなる形状を有する突起13cが複数並ぶように突起13cを積層造形により形成することにより、突起13cの間に冷媒を満たすことが可能な空間を有する沸騰面部13を得ることができる。その結果、突起13cおよびその周囲で冷媒が沸騰した場合に、突起13cの間の空間に満たされた冷媒を迅速に供給することができるので、冷媒が沸騰した突起13cおよびその周囲が乾くことを抑制することができる。これにより、突起13cおよびその周囲が乾くことに起因して沸騰が阻害される状況を回避することができるので、沸騰面部13の沸騰伝熱性能を高めることができる。また、基端から先端に向かって徐々に太くなる形状を有する複数の突起13cは、切削加工などの機械加工では形成しにくいが、積層造形であれば、簡単に形成することができる。
また、第1実施形態では、沸騰面部13に略平行な面内で互いに略直交するA方向およびB方向において、突起13cがマトリクス状に複数並ぶように突起13cを積層造形により形成することにより、突起13cをバランスよく配置した沸騰面部13を得ることができる。その結果、突起13cが偏って配置されないので、突起13cの間に冷媒を満たすことによる沸騰面部13の沸騰伝熱性能を高める効果を、沸騰面部13のいずれの位置でも均等に発揮することができる。
また、第1実施形態では、沸騰面部13に略平行な面内のA方向に延びる線状突起13dが、沸騰面部13に略平行な面内でA方向に略直交するB方向に複数並び、かつ、線状突起13d上およびB方向において線状突起13dの間に突起13cが複数並ぶように、線状突起13dおよび突起13cを積層造形により形成することにより、基端から先端に向かって徐々に太くなる形状を有する突起13cと、線状突起13dとを組み合わせた沸騰面部13を得ることができる。その結果、線状突起13dにより伝熱面積を増やしつつ、突起13cの間に冷媒を満たすことによる沸騰面部13の沸騰伝熱性能を高める効果を得ることができる。
また、第1実施形態では、突起13cの幅W2よりも小さいピッチP2で突起13cを複数並べている。ここで、突起13cのピッチP2が大きくなり過ぎると、沸騰面部13に配置可能な突起13cの数が減少するため、沸騰面部13の沸騰伝熱性能が低くなる。そこで、上記のように構成すれば、突起13cのピッチP2が大きくなり過ぎることを抑制することができるので、沸騰面部13に配置可能な突起13cの数が減少し過ぎることを抑制することができる。その結果、沸騰面部13の沸騰伝熱性能を適切に設定することができる。
また、第1実施形態では、線状突起13aを複数並べた沸騰面部13を得る場合、沸騰面部13を簡単な形状にすることができる。また、窪み13eを複数並べた沸騰面部13を得る場合、窪み13eが沸騰による気泡が発生しやすい開口から底部に向かって徐々に太くなる形状を有するので、沸騰面部13の沸騰伝熱性能を高めることができる。
また、第1実施形態では、積層造形後にブラスト処理を行わずに沸騰面部13を形成することにより、ブラスト処理により沸騰面部13の表面の微小な凹凸が除去されることを回避することができるので、沸騰伝熱性能の高い沸騰面部13を得ることができる。また、積層造形後にブラスト処理を行う場合に比べて、沸騰式冷却器100の製造工程を簡単にすることができる。
(第1実施形態の第1変形例)
図17を参照して、上記第1実施形態の第1変形例を説明する。この第1変形例では、凝縮部20に取付部11が溶接により接合された上記第1実施形態と異なり、凝縮部20に取付部11がろう付けにより接合される例を説明する。
図17に示すように、凝縮部20に取付部11を接合する工程は、凝縮部20に取付部11をろう付けにより接合する工程を含む。この場合、凝縮部20と取付部11との間に、心材と、心材の両面に設けられたろう材とを有するブレージングシート30が設けられる。ブレージングシート30を介して、凝縮部20に取付部11がろう付けされる。また、図17に示す例では、上記第1実施形態の孔部20aに代えて、取付部11に凹部11cが設けられている。凝縮部20に取付部11がろう付けされた場合、凹部11cにより収容部12が形成される。これにより、沸騰部10が形成され、冷却器100が完成される。そして、取付部11の取付面11aに、発熱体HSが取り付けられる。
(第1実施形態の第2変形例)
図18を参照して、上記第1実施形態の第2変形例を説明する。この第2変形例では、凝縮部20に取付部11が溶接により接合された上記第1実施形態と異なり、凝縮部20に取付部11がねじ止めにより接合される例を説明する。
図18に示すように、凝縮部20に取付部11を接合する工程は、凝縮部20に取付部11をねじ止めにより接合する工程を含む。この場合、取付部11にねじ40の挿通孔が設けられるとともに、凝縮部20にねじ40の螺合孔が設けられる。また、凝縮部20と取付部11との間に、Oリングなどのシール部材50が設けられる。シール部材50を間に挟んだ状態で、ねじ40により、凝縮部20に取付部11がねじ止めされる。これにより、収容部12が形成されて沸騰部10が形成され、冷却器100が完成される。また、ねじ止めの場合にも、シール部材50により、収容部12内に冷媒を密閉することができる。そして、取付部11の取付面11aに、発熱体HSが取り付けられる。
[第2実施形態]
次に、図19~図21を参照して、本発明の第2実施形態による沸騰式冷却器200(以下、冷却器200という)の構成について説明する。第2実施形態では、沸騰部10と凝縮部20とが一体型である上記第1実施形態とは異なり、沸騰部210と凝縮部220とが分離型である例について説明する。なお、上記第1実施形態と同様の構成については、同一の符号を用いるとともに説明を省略する。
図19~図21に示すように、冷却器200は、沸騰部210と、凝縮部220と、接続部260とを備える。沸騰部210は、発熱体HSとの熱交換により冷媒を沸騰させる。凝縮部220は、沸騰部210により沸騰された冷媒を凝縮させ、沸騰部210に戻す。接続部260は、沸騰部210と凝縮部220とを接続して連通させる接続管である。第2実施形態では、沸騰部210と凝縮部220とは、分離型である。
沸騰部210は、取付部11と、収容部212(図21参照)とを含む。収容部212は、液体の冷媒を収容する。収容部212は、沸騰部210の本体214に形成された凹部214aと、取付部11の面11bとにより区画されている。収容部212は、箱状の空間として設けられている。収容部212内において、沸騰面部13は、液体の冷媒に接する。なお、沸騰面部13は、上記第1実施形態と同様であるので、詳細な説明はしないが、積層造形により形成されている。
凝縮部220は、プレートフィン型の熱交換器により構成されている。凝縮部220は、冷媒通路221と、外部通路222とを含む。冷媒通路221と外部通路222とは、仕切板を間に挟んで、交互に配置されている。冷媒通路221は、冷媒を流通させる流路である。冷媒通路221は、接続部260を介して、沸騰部10の収容部212に連通している。冷媒通路221内には、X方向に延びるコルゲートフィンが配置されている。外部通路222は、外部流体を流通させる流路である。外部通路222は、外部に開口している。外部通路222内には、Y方向に延びるコルゲートフィン222aが配置されている。
発熱体HSの熱が取付部11を介して沸騰面部13に伝達されると、収容部212内の液体の冷媒は、加熱されて沸騰する。沸騰により気化した冷媒は、接続部260を介して収容部212に連通する冷媒通路221内に移動し、外部通路222を流通する外部流体により冷却されて凝縮する。凝縮により液化した冷媒は、冷媒通路221内および接続部260内を移動して、収容部212内に戻る。このように、冷却器200内に封入された冷媒は、沸騰部210と凝縮部220との間で循環される。これにより、発熱体HSが冷却される。
(沸騰式冷却器の製造方法)
図22~図24を参照して、第2実施形態による冷却器200の製造方法を説明する。
図22に示すように、冷却器200の製造方法は、沸騰部210を形成する工程を備える。沸騰部210を形成する工程は、沸騰面部13を形成する工程と、本体214に取付部11を接合する工程とを含む。沸騰面部13を形成する工程は、上記第1実施形態と同様であるので、詳細な説明はしないが、沸騰面部13の少なくとも一部を積層造形により形成する工程である。
本体214に取付部11を接合する工程は、本体214に取付部11を溶接により接合する工程を含む。この際、たとえば、取付部11が本体214に接する4辺が溶接される。また、本体214に取付部11が溶接により接合されることにより、収容部212が形成される。これにより、沸騰部210が形成される。図23に示すように、冷却器200の製造方法は、凝縮部220を形成する工程を備える。凝縮部220を形成する工程は、冷媒通路221となる冷媒通路構成部221bと、外部通路222となる外部通路構成部222bとを接合することにより、凝縮部220を形成する工程を含む。また、冷却器200の製造方法は、沸騰部210と凝縮部220とを接続部260を介して接合する工程を備える。その後、冷却器200が完成される。そして、図24に示すように、取付部11の取付面11aに、発熱体HSが取り付けられる。
第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
(第2実施形態の効果)
第2実施形態による沸騰式冷却器200の製造方法では、発熱体HSの取付面11aと反対側の面11bに設けられ冷媒に接する沸騰面部13の少なくとも一部を、積層造形により形成することにより、上記第1実施形態と同様に、簡単な工程で沸騰伝熱性能の高い沸騰面部13を得ることができる。
第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(第2実施形態の第1変形例)
図25を参照して、上記第2実施形態の第1変形例を説明する。この第1変形例では、本体214に取付部11が溶接により接合された上記第2実施形態と異なり、本体214に取付部11がろう付けにより接合される例を説明する。
図25に示すように、本体214に取付部11を接合する工程は、本体214に取付部11をろう付けにより接合する工程を含む。この場合、本体214と取付部11との間に、心材と、心材の両面に設けられたろう材とを有するブレージングシート230が設けられる。ブレージングシート230を介して、本体214に取付部11がろう付けされる。本体214に取付部11がろう付けされると、収容部212が形成される。これにより、沸騰部210が形成され、冷却器200が完成される。そして、取付部11の取付面11aに、発熱体HSが取り付けられる。
(第2実施形態の第2変形例)
図26を参照して、上記第1実施形態の第2変形例を説明する。この第2変形例では、本体214に取付部11が溶接により接合された上記第1実施形態と異なり、本体214に取付部11がねじ止めにより接合される例を説明する。
図26に示すように、本体214に取付部11を接合する工程は、本体214に取付部11をねじ止めにより接合する工程を含む。この場合、取付部11にねじ240の挿通孔が設けられるとともに、本体214にねじ240の螺合孔が設けられる。また、本体214と取付部11との間に、Oリングなどのシール部材250が設けられる。シール部材250を間に挟んだ状態で、ねじ240により、本体214に取付部11がねじ止めされる。これにより、収容部212が形成されて沸騰部210が形成され、冷却器200が完成される。また、ねじ止めの場合にも、シール部材250により、収容部212内に冷媒を密閉することができる。そして、取付部11の取付面11aに、発熱体HSが取り付けられる。
[実施例]
図27~図31を参照して、沸騰面部の沸騰伝熱性能の測定結果について説明する。
図27~図31において、実施例1~4は、それぞれ積層造形により形成された上記第1~第4例の形状の沸騰面部を備える試験用の冷却器である。実施例1~4の沸騰面部の突起、線状突起および窪みの寸法は、上記第1実施形態に記載された値とした。実施例1~4の沸騰面部は、粉末床溶融結合により形成されている。比較例は、押出成形により形成された上記第1例と同様の形状の沸騰面部を備える試験用の冷却器である。実施例1~4および比較例の沸騰面部の材質は、共通(アルミニウム)とした。冷媒は、ハイドロフルオロカーボンとした。
実施例1~4および比較例の冷却器について、試験用の発熱体により加熱した状況での沸騰伝熱性能の測定を行った。その際、凝縮部の外部通路に対して所定風量で送風した。収容部内の冷媒温度と、取付面の最大温度とを測定し、沸騰伝熱性能の指標として、収容部内の冷媒温度と取付面の最大温度との温度差ΔTを取得した。温度差ΔTが小さいほど、沸騰の熱伝達係数が高く、沸騰面部の沸騰伝熱性能(冷却性能)が高いことを表す。また、発熱体の発熱(熱流束)を段階的に変えて、各熱流束における温度差ΔTを取得した。
図27~図30に、実施例1~4の個別の測定結果のグラフを示す。図31に、実施例1~4の測定結果をまとめたグラフを示す。図27~図31の各グラフでは、横軸が発熱体の熱流束[W/cm]を示し、縦軸が温度差ΔT[K]を示す。
図27~図30のグラフから明らかなように、実施例1~4の沸騰面部によれば、比較例の積層造形を行っていない従来の沸騰面部に比べて、温度差ΔTが低くなり、沸騰伝熱性能(冷却性能)が高くなっている。また、実施例1の沸騰面部および比較例の沸騰面部に着目すると、形状が同様であるにもかかわらず、実施例1の沸騰面部の方が沸騰伝熱性能が高くなっている。これは、積層造形(粉末床溶融結合)により沸騰面部の表面に形成された微小な凹凸が沸騰促進に寄与しているためであると推測される。具体的には、沸騰面部の表面の凹凸が気泡の発生点(沸騰の起点)として機能するため、沸騰伝熱性能が高くなったと推測される。測定結果から、積層造形によれば、沸騰伝熱性能の高い沸騰面部を得られると考えられる。
また、図31のグラフから分かるように、熱流束が低い領域では、実施例1~4のいずれの沸騰面部も、温度差ΔTがそれ程変わらず、沸騰伝熱性能がそれ程変わらない。一方、熱流束が高い領域では、実施例2~4の沸騰面部の方が、実施例1の沸騰面部に比べて、温度差ΔTが低くなり、沸騰伝熱性能(冷却性能)が高くなっている。これは、熱流束が高い領域では、実施例2~4の沸騰面部の形状の効果が発揮されたためであると推測される。
すなわち、実施例2および3については、基端から先端に向かって徐々に太くなる形状を有する突起を複数並べた効果が発揮されたためであると推測される。具体的には、実施例2および3の沸騰面部は、突起の間の空間に冷媒を満たすことが可能な形状である。このため、突起およびその周囲で冷媒が沸騰した場合、突起の間の空間に満たされた冷媒が迅速に供給されるので、突起およびその周囲が乾きにくく、沸騰伝熱性能が高くなったと推測される。また、実施例4については、気泡が発生しやすい、開口から底部に向かって徐々に太くなる形状を有する窪みを複数並べた効果が発揮されたためであると推測される。また、熱流束が低い領域では、これらの形状の効果の影響がそれ程強く発揮されない状況であるため、沸騰伝熱性能がそれ程変わらなかったと推測される。測定結果から、基端から先端に向かって徐々に太くなる形状を有する突起を複数並べた沸騰面部、および、開口から底部に向かって徐々に太くなる形状を有する窪みを複数並べた沸騰面部によれば、より沸騰伝熱性能の高い沸騰面部を得られると考えられる。
また、図31のグラフから分かるように、熱流束が高い領域では、実施例2の沸騰面部の方が、実施例3の沸騰面部に比べて、温度差ΔTが低くなり、沸騰伝熱性能(冷却性能)が高くなっている。これは、線状突起を設けずに突起を設けた実施例2の沸騰面部の方が、線状突起と突起との両方を設けた実施例3の沸騰面部に比べて、上記冷媒が迅速に供給される効果がより発揮されたためであると推測される。測定結果から、線状突起を設けずに突起を複数並べた沸騰面部によれば、より一層沸騰伝熱性能の高い沸騰面部を得られると考えられる。
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記第1および第2実施形態では、沸騰面部が水平な水平型の沸騰式冷却器の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、沸騰式冷却器は、沸騰面部が垂直な垂直型であってもよい。また、上記第1および第2実施形態の沸騰式冷却器は、あくまでも一例であり、沸騰式冷却器の各部の形状や配置などは特に限定されない。
また、上記第1および第2実施形態では、沸騰面部を積層造形としての粉末床溶融結合により形成する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、沸騰面部を粉末床溶融結合以外の積層造形により形成してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、突起がマトリクス状に複数並ぶように突起を積層造形により形成する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、突起が千鳥格子状(ジグザグ状)に複数並ぶように突起を積層造形により形成してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、突起の幅よりも小さいピッチで突起が複数並ぶように突起を積層造形により形成する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、突起の幅以上のピッチで突起が複数並ぶように突起を積層造形により形成してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、沸騰面部を形成する工程が積層造形後にブラスト処理を行わずに沸騰面部を形成する工程を含む例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、沸騰面部を形成する工程が積層造形後にブラスト処理を行って沸騰面部を形成する工程を含んでいてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、基端から先端に向かって徐々に太くなる形状を有する突起を複数並べた沸騰面部を積層造形により形成する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、基端から先端に向かって徐々に太くなる形状を有する突起を複数並べた沸騰面部を、機械加工または機械加工と積層造形との組み合わせにより、形成してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、基端から先端に向かって徐々に太くなる形状を有する突起が、正四角錐台状である例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、基端から先端に向かって徐々に太くなる形状を有する突起が、正四角錐台以外の錐台(他の角錐台や円錐台など)状であってもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、沸騰面部の全体が積層造形により形成される例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、沸騰面部の少なくとも一部が積層造形により形成されていればよい。たとえば、積層造形以外の方法で形成した底板上に、突起を積層造形により形成することにより、沸騰面部を形成してもよい。
10、210 沸騰部
11a 取付面
11b 取付面と反対側の面
13 沸騰面部
13a、13d 線状突起
13c 突起
13e 窪み
20、220 凝縮部
100、200 冷却器(沸騰式冷却器)
HS 発熱体

Claims (14)

  1. 発熱体との熱交換により冷媒を沸騰させる沸騰部と、前記沸騰部により沸騰された前記冷媒を凝縮させ、前記沸騰部に戻す凝縮部とを備える沸騰式冷却器の製造方法であって、
    前記凝縮部を形成する工程と、
    前記沸騰部を形成する工程と、を備え、
    前記沸騰部を形成する工程は、前記発熱体の取付面と反対側の面に設けられ前記冷媒に接する沸騰面部の少なくとも一部を、積層造形により形成する工程を含む、沸騰式冷却器の製造方法。
  2. 前記沸騰面部の少なくとも一部を積層造形により形成する工程は、前記沸騰面部の少なくとも一部を金属粉末を用いた積層造形により形成する工程を含む、請求項1に記載の沸騰式冷却器の製造方法。
  3. 前記沸騰面部の少なくとも一部を積層造形により形成する工程は、前記沸騰面部の少なくとも一部を積層造形としての粉末床溶融結合により形成する工程を含む、請求項2に記載の沸騰式冷却器の製造方法。
  4. 前記沸騰面部の少なくとも一部を積層造形により形成する工程は、基端から先端に向かって徐々に太くなる形状を有する突起が複数並ぶように前記突起を積層造形により形成する工程を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の沸騰式冷却器の製造方法。
  5. 前記沸騰面部の少なくとも一部を積層造形により形成する工程は、前記沸騰面部に略平行な面内で互いに略直交する第1方向および第2方向において、前記突起がマトリクス状に複数並ぶように前記突起を積層造形により形成する工程を含む、請求項4に記載の沸騰式冷却器の製造方法。
  6. 前記沸騰面部の少なくとも一部を積層造形により形成する工程は、前記沸騰面部に略平行な面内の第1方向に延びる線状突起が、前記沸騰面部に略平行な面内で前記第1方向に略直交する第2方向に複数並び、かつ、前記線状突起上および前記第2方向において前記線状突起の間に前記突起が複数並ぶように、前記線状突起および前記突起を積層造形により形成する工程を含む、請求項4に記載の沸騰式冷却器の製造方法。
  7. 前記沸騰面部の少なくとも一部を積層造形により形成する工程は、前記突起の幅よりも小さいピッチで前記突起が複数並ぶように前記突起を積層造形により形成する工程を含む、請求項4~6のいずれか1項に記載の沸騰式冷却器の製造方法。
  8. 前記沸騰面部の少なくとも一部を積層造形により形成する工程は、前記沸騰面部に略平行な面内の第1方向に延びる線状突起が、前記沸騰面部に略平行な面内で前記第1方向に略直交する第2方向に複数並ぶように前記線状突起を積層造形により形成する工程か、または、開口から底部に向かって徐々に太くなる形状を有する窪みが複数並ぶように前記窪みを含む積層造形体を積層造形により形成する工程を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の沸騰式冷却器の製造方法。
  9. 前記沸騰面部の少なくとも一部を積層造形により形成する工程は、積層造形後にブラスト処理を行わずに前記沸騰面部を形成する工程を含む、請求項1~8のいずれか1項に記載の沸騰式冷却器の製造方法。
  10. 発熱体との熱交換により冷媒を沸騰させる沸騰部と、
    前記沸騰部により沸騰された前記冷媒を凝縮させ、前記沸騰部に戻す凝縮部と、を備え、
    前記沸騰部は、前記発熱体の取付面と、前記取付面と反対側の面に設けられ、前記冷媒に接し、少なくとも一部が積層造形により形成された沸騰面部と、を含む、沸騰式冷却器。
  11. 発熱体との熱交換により冷媒を沸騰させる沸騰部と、
    前記沸騰部により沸騰された前記冷媒を凝縮させ、前記沸騰部に戻す凝縮部と、を備え、
    前記沸騰部は、前記発熱体の取付面と、前記取付面と反対側の面に設けられ前記冷媒に接する沸騰面部と、を含み、
    前記沸騰面部は、基端から先端に向かって徐々に太くなる形状を有する突起を複数並べて構成されている、沸騰式冷却器。
  12. 前記沸騰面部は、前記沸騰面部に略平行な面内で互いに略直交する第1方向および第2方向において、複数の前記突起をマトリクス状に並べて構成されている、請求項11に記載の沸騰式冷却器。
  13. 前記沸騰面部は、前記沸騰面部に略平行な面内の第1方向に延びる線状突起を、前記沸騰面部に略平行な面内で前記第1方向に略直交する第2方向に複数並べるとともに、前記線状突起上および前記第2方向において前記線状突起の間に前記突起を複数並べて構成されている、請求項11に記載の沸騰式冷却器。
  14. 前記沸騰面部は、前記突起の幅よりも小さいピッチで前記突起を複数並べて構成されている、請求項11~13のいずれか1項に記載の沸騰式冷却器。
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