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JP2023150361A - 輻射・対流空調システム - Google Patents

輻射・対流空調システム Download PDF

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JP2023150361A
JP2023150361A JP2022059447A JP2022059447A JP2023150361A JP 2023150361 A JP2023150361 A JP 2023150361A JP 2022059447 A JP2022059447 A JP 2022059447A JP 2022059447 A JP2022059447 A JP 2022059447A JP 2023150361 A JP2023150361 A JP 2023150361A
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floor
hot
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air conditioning
space
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JP2022059447A
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政吉 石丸
Masakichi Ishimaru
隆 京村
Takashi Kyomura
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MIMASA BUSSAN KK
Kansai Engineering Co Ltd
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MIMASA BUSSAN KK
Kansai Engineering Co Ltd
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  • Devices For Blowing Cold Air, Devices For Blowing Warm Air, And Means For Preventing Water Condensation In Air Conditioning Units (AREA)
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Abstract

【課題】床下空間の温度の均一化、工事費用の低コスト化、及び、床下のメンテナンスフリーを実現する輻射・対流空調システムを提供することを課題とする。【解決手段】空調機に接続され床上側から床下側への流路となる縦ダクトの下端部の開口部から流出された温冷風を、床下空間に流動させて床材に設けた還流口から室内に還流させる輻射・対流空調システムであって、前記床下空間を前記縦ダクト側空間と前記還流口側空間とに所定の位置で区分可能に、短手方向の上端辺を前記床材の底面に接触させ、下端辺を床スラブの上面に接触させ、長手方向の両端辺を側壁に接触させて立設した、平面視で直線状又は曲線状で薄厚かつ帯状の整流板を設置し、前記整流板の短手方向の上端辺又は前記上端辺近傍に設けた開口部と、下端辺又は前記下端辺近傍に設けた開口部とを、長手方向で交互に設けた輻射・対流空調システムにより課題解決できた。【選択図】図1

Description

本発明は、一戸建て、マンション又はオフィスビルなどの低床構造の室内を、床下空間に温冷風を流動させて輻射・対流により空調する輻射・対流空調システムに関する。
現在実施されている輻射・対流空調システムは、図13に示すように、室内にある空調機に接続され床下まで延設された縦ダクトの最下部の流出口から、空調機からの温冷風を床下空間に流出させ、前記温冷風を前記空調機から離隔した位置の床材に設けた還流口から室内に還流させながら、前記床下空間を流動する温冷風の温度を前記床材に伝熱させて前記床材からの輻射と、前記還流口からの還流による対流とによって室内の温度を制御するシステムがある。
特許文献1には、下部空調エア通路内に送気された空気調和機からの温冷風の空調エアを下部空調エア通路内に送気し、更に該下部空調エア通路から送気孔を介して上部空調エア通路に送気して、各パネルボードを冷却または加温すると共に、下張り下面より冷却または加温して、冷気または暖気を部屋内へ放射する床放射冷暖房装置と、前記下部空調エア通路内に送気された空気調和機からの温冷風の空調エアを、グリルに開口されたスリットを通して部屋へ吹出す床吹出し冷暖房装置との組合せにより構成する住宅用全空気方式床冷暖房システムが開示されている。
特許文献2には、床面を形成する天板部、及びこの天板部の四隅部に設けられた支持脚からなるフロア部材と、底板部、及びこの底板部の両側から上方に向けて形成される側板部からなる断面コの字状の床ダクト材と、を有するフロアの空調構造であって、上記床ダクト材の底板部に、上記フロア部材の支持脚が挿通する脚孔部を設け、上記床ダクト材を室内の床基礎面から所定の高さ位置に配設し、この床ダクト材の底板部と上記床基礎面との間に空間部を形成し、上記床基礎面上に、上記フロア部材を縦方向及び横方向に並べて設置するとともに、上記床ダクト材が配置された個所に上記フロア部材を設置する際には、このフロア部材の支持脚を上記床ダクト材の脚孔部に挿通させて床基礎面に設置し、上記床ダクト材に空調空気を導入して空調を行うフロアの空調構造が開示されている。
特許文献3には、外部から断熱された床下空間を有する家屋の内部を冷房または暖房する冷暖房システムであって、前記家屋外に設置される室外機と、前記室外機からの熱媒体との熱交換により前記家屋内の空気を冷却または加熱する室内機と、前記室内機の下方の前記床下空間に設置されるチャンバーボックスであって、前記室内機により冷却または加熱された空気が供給されるチャンバーボックスと、複数の居住ゾーンに対応して設けられる複数のダクトであって、一端が前記チャンバーボックスに接続された複数のダクトと、前記チャンバーボックスに供給された空気を、対応する前記複数のダクトに供給する複数のファンと、前記複数のファンの動作を制御するコントローラと、を備え、前記複数のダクトの他端は、対応する前記複数の居住ゾーンの下方の前記床下空間内で開放される冷暖房システムが開示されている。
特許文献4には、二重床パネルを用いて床スラブ上に構成した二重床下空間を、空調機からの空調空気供給用チャンバーとして、二重床パネルに備え付けられた床吹出し口から空調空気を室内に吹出すアンダーフロア空調システムにおいて、前記二重床下空間で前記空調機が設置されていない隅部に少なくとも一ヵ所、熱交換器と送風ファンとで構成される補助熱源装置を備えたアンダーフロア空調システムが開示されている。
特開2003-322360号公報 特開2013-185725号公報 特開2013-194947号公報 特開平8-121851号公報
現在実施されている輻射・対流空調システムは、縦ダクトの流出口から流出された温冷風は床下空間内を層流となって還流口に向かって流れる。前記床下空間は、上面を床材の底面、下面を床スラブの表面、周囲の側面を壁部で構成されている。前記床材の底面に沿って温度境界層が生成され、同じように前記床スラブの表面に沿って温度境界層が生成されるが、前記縦ダクトの流出口から離隔するほど前記床下空間を囲繞する床材の底面及び床スラブの表面との摩擦による圧力損失が増加し、前記還流口に近づくほど温冷風の流速が低下することから、前記温度境界層の厚さが厚くなり、前記温度境界層は厚みが厚いほど断熱効果が高まることから、温冷風から床材への対流熱伝達が減少するという問題があった。
特許文献1に記載の発明は、ダクトから流出した温冷風は床下空間を還流口であるグリルに向かって流動するが、床下底面に接する凹部の空間に温冷風を流出させる孔を設けた突起の開口部が温冷風の流れ方向に対して平行な面に開口しているため、温冷風の多くは還流口に流れて、突起内には少ししか流れない。このため、床への対流熱伝達の伝熱量が少ないという問題があり、室内は還流口付近の温度が高く、室内全体の温度分布にムラが大きいという問題があった。
特許文献2に記載の発明は、細長い直線状の管路、T字型管路及びL字型管路を構成する、底壁と側壁に孔を設けたコ字状の床ダクト材と、前記底壁に設けた穴に貫通させる支持脚を垂設させたフロア部材との複雑な組み合わせ構造は高コストになるという問題があった。また、細い管路をコ字状に構成しているので、管摩擦による圧力損失が大きくなり温冷風の流速が低下し、前記管路の孔から流出した温冷風の流速は大きく低下するので、床材の底面には厚みの厚い温度境界層が形成され断熱効果のために室内の温度を温かく又は涼しくするのが一層難しくなり、室内全域にわたって室内の温度差を小さくすることができにくいという問題もあった。
特許文献3に記載の発明は、床下に設置した数本のダクトの温冷風を流出する部位が、各室内への還流口近傍にまで延設されているので、前記流出した温冷風はすぐ近くにある還流口に向けて流れるため、しかも還流口以外に温冷風の流出口はないことから、温冷風は還流口以外の部位である床材の底面全域に流れにくい。このため、温冷風の流速はかなり低下するので、床材の底面には厚みの厚い温度境界層が形成され前記温度境界層の断熱効果により、床材に対する温冷風からの対流熱伝達の伝熱量が小さくなるので、床面からの輻射で室内の温度を変える効果は期待できにくく、室内全域にわたって室内の温度差を小さくすることができにくいという問題があった。また、床下に設けたチャンバーボックス内にファンを設けているためファンのメンテナンスが困難という問題もあった。
特許文献4に記載の発明は、床下のコーナー部ごとに小型水熱交換機及び局所昇圧ファンを設けているので、長年の使用により水漏れや腐食が発生し小型水熱交換機が故障しやすく、かつ小型水熱交換機及び局所昇圧ファンのメンテナンスが困難であるという問題があった。また、複数の小型水熱交換機及び局所昇圧ファンを設けるため工事費用が高くなるという問題もあった。
本発明はこうした問題に鑑み創案されたもので、工事費用の低コスト化、床下のメンテナンスフリーを実現でき、室内全域にわたって室内の温度差を小さくすることができる輻射・対流空調システムを提供することを課題とする。
本発明において、輻射は熱輻射、熱放射、放射と同義語であり、対流は熱伝達、対流熱伝達、熱対流と同義語であるので、以下、対流熱伝達と輻射で記載する。
請求項1に記載の輻射・対流空調システムは、空調機に接続され床上側から床下側への流路となる縦ダクトの下端部の開口部から流出された温冷風を、床下空間に流動させて床材に設けた還流口から室内に還流させる輻射・対流空調システムであって、前記床下空間を前記縦ダクト側空間と前記還流口側空間とに所定の位置で区分可能に、短手方向の上端辺を前記床材の底面に接触させ、下端辺を床スラブの上面に接触させ、長手方向の両端辺を前記床下空間の側壁に接触させて、平面視で直線状又は曲線状で薄厚かつ帯状の整流板を立設し、前記整流板の短手方向の上端辺又は前記上端辺近傍に、長手方向で全長にわたり所定の間隔をあけて複数の開口部を設けたことを特徴とする。
請求項2に記載の輻射・対流空調システムは、空調機に接続され床上側から床下側への流路となる縦ダクトの下端部の開口部から流出された温冷風を、床下空間に流動させて床材に設けた還流口から室内に還流させる輻射・対流空調システムであって、前記床下空間を前記縦ダクト側空間と前記還流口側空間とに所定の位置で区分可能に、短手方向の上端辺を前記床材の底面に接触させ、下端辺を床スラブの上面に接触させ、長手方向の両端辺を前記床下空間の側壁に接触させて立設した、平面視で直線状又は曲線状で薄厚かつ帯状の整流板を設置し、前記整流板の短手方向の上端辺又は前記上端辺近傍に設けた開口部と、下端辺又は前記下端辺近傍に設けた開口部とを、長手方向で全長にわたり交互に設けたことを特徴とする。
請求項3に記載の輻射・対流空調システムは、請求項1又は2において、前記整流板ごとに、前記整流板に設けられた複数の前記開口部の大きさを、温冷風の下流側の位置になるほど前記開口部の大きさを大きくしたことを特徴とする。
請求項4に記載の輻射・対流空調システムは、請求項1~3のいずれかにおいて、前記床材が複数層からなり、前記複数層のうちの最下層に該当する下地材を、前記下地材の上面の全域に熱伝導率の高い材質からなる薄厚シートを張りつけた積層構造にしたことを特徴とする。
本発明の請求項1に記載の輻射・対流空調システムは、縦ダクトの最下端の流出口から流出された温冷風を整流板でせき止めしながら、前記整流板の狭い開口部から温冷風を流出させるので、温冷風は流速を高めることができる。これにより、その流速が高まった温冷風は乱流となって床材底面近傍に向かって流動するので、床材の底面の温度境界層の厚みを薄くすることができ、かつ流速を速くしたのでコアンダ効果により前記温冷風が前記床材の底面に沿って流動しやすくなるという現象が現れる。したがって前記温冷風から前記床材への対流熱伝達が大きくなり、室内の温度をより一層効果的に上げたり下げたりすることができるという効果を奏する。
また、前記整流板は前記床下空間を縦ダクト側空間と還流口側空間とに所定の位置で区分するように立設することから、前記整流板により新たなチャンバーが形成されていき、前記整流板の前記開口部から流出した温冷風を床下空間の各チャンバー内に満遍なく流動させることができ、室内の全域にわたって温度差を一層小さくすることができる。
また、床下空間には薄板状の整流板を立設するが、小型水熱交換機及び局所昇圧ファンなどの機器を床下空間に設けない構成であるので、輻射・対流空調システムの工事費用の低コスト化、及び、床下のメンテナンスフリーを実現することができた。
本発明の請求項2に記載の輻射・対流空調システムは、床材の底面の温度境界層の厚み、及び、床スラブ上面の温度境界層の厚みを薄くすることができ、かつ流速を速くしたのでコアンダ効果により前記温冷風が前記床材の底面に沿って、及び、前記床スラブの上面に沿って流動しやすくなる。したがって前記温冷風から前記床材への、及び、前記床スラブへの対流熱伝達が大きくなり、前記床スラブからの輻射も加わり、室内の温度をより一層効果的に上げたり下げたりすることができるという効果を奏する。
本発明の請求項3に記載の輻射・対流空調システムは、前記縦ダクトの流出口から離隔するほど低下する温冷風の流速を回復させて開口部から次のチャンバーへ流出させるので、床材への対流熱伝達の大きさの差を極小化できるため、室内の温度のムラを極小化できるという効果を奏する。
本発明の請求項4に記載の輻射・対流空調システムは、床材の下地材へ対流熱伝達された熱をより多く床仕上げ材に熱伝導させることができるので、室内の温度をより早く温めたり涼しくしたりすることができる。
本発明の輻射・対流空調システムを設置した状態の室内側からの斜視概要説明図である。 本発明の輻射・対流空調システムを設置した状態の室内側からの平面視の概要説明図である。 本発明の輻射・対流空調システムを設置し、支持脚に固定された床材を未設置の状態の室内側からの斜視概要説明図である。 支持脚に固定された床材の下地材の室内側からの斜視概要説明図である。 床材の床仕上げ材のみの斜め上方からの斜視概要説明図である。 床材の還流口に嵌設される通気体の例示説明図である。 床材の説明図で、(a)は二重層構造の形態の説明図で、(b)は三重層構造の形態の説明図で、(c)は下地材の説明図である。 縦ダクトと床下空間との縦断面視の概要説明図である。 床材と支持脚との構成説明図で、(a)は側面視の全体概要説明図で、(b)は(a)のA部拡大図である。 整流板の説明図で、(a)は正面視の概要説明図で、(b)は平面視の概要説明図で、(c)は左側面視の概要説明図である。 図3の概要説明図における温冷風の流れ方向の説明図である。 本発明の、上側と下側に開口部を設けた整流板を設置した場合の輻射・対流空調システムを設置した状態における温冷風の流れ方向の説明図である。 図12の拡大説明図で、(a)は図12におけるB部拡大図であり、(b)は図12におけるC部拡大図である。 本発明の、真ん中を含む上側に開口部を設けた整流板を設置した場合の輻射・対流空調システムを設置した状態における温冷風の流れ方向の説明図である。 比較例としての一般的な輻射・対流空調システムの概要説明図である。 平面視で整流板の設置例を示した図で、(a)は直線状の整流板を1か所のみ設置した形態の説明図で、(b)は直線状の整流板を2か所列設した形態の説明図で、(c)は直線状の整流板を3か所列設した形態の説明図で、(d)は曲線状の整流板を1か所のみ設置した形態の説明図である。 開口部が切欠けで上辺側と下辺側の両側にある場合の整流板の形態の説明図で、(a)は切欠けを上辺側と下辺側とで長手方向の間をあけることなく交互に設けた形態の説明図で、(b)は切欠けを上辺側と下辺側とで長手方向で間をあけながら交互に設けた形態の説明図である。 開口部が流出孔で上辺側と下辺側の両側にある場合の整流板の形態の説明図で、(a)は流出孔を上辺側と下辺側とで長手方向の間をあけることなく交互に設けた形態の説明図で、(b)は流出孔を上辺側と下辺側とで長手方向で間をあけながら交互に設けた形態の説明図である。 開口部を上側のみに設けた場合の整流板の形態の説明図で、(a)は切欠けを上端辺に所定の間隔をあけて設けた形態の説明図で、(b)は流出孔を上端辺近傍(上端辺に極めて近い位置)に所定の間隔をあけて設けた形態の説明図で、(c)は流出孔を上端辺近傍(上端辺と下端辺との中間位置)に所定の間隔をあけて設けた形態の説明図である。 図18(a)における縦断面図で、(a)は開口部が水平方向の貫通孔の場合のF-F断面で、(b)は開口部が上向き傾斜の貫通孔の場合のF-F断面で、(c)は開口部が下向き傾斜の貫通孔の場合のH-H断面である。 整流板の開口部を長手方向で徐々に大きくした形態の説明図である。
温度境界層と対流熱伝達について説明する。平板上を温冷風が流れるときに、平板表面から十分に離れたところでは流速は一定の層流であるが、温冷風の粘性によって流速は急激に変化し平板表面では温冷風の流速が極小になる。このように速度が変わる範囲を速度境界層というが、該速度境界層の厚みと前記温度境界層の厚みは相似関係にあり、前記温度境界層は断熱効果を有する。そして、対流熱伝達による伝熱量の大きさは、流体の熱伝導率を温度境界層の厚さで除した値と比例することから、温度境界層の厚さが厚くなると対流熱伝達による伝熱量が小さくなり断熱効果が高まり、前記温度境界層の厚さが薄くなると対流熱伝達による伝熱量が大きくなり断熱効果が低下する。また、前記温度境界層の厚みは、温冷風の流速が速くなるほど薄くなり、層流よりも乱流の方が薄くなる。
次に、コアンダ効果と対流熱伝達について説明する。前記コアンダ効果とは、温冷風の流速が速くなるほど温冷風が床材の底面や床スラブの上面に沿って流れる現象を意味し、温冷風の流速が速くなるほど、温冷風は床材の底面に沿って、又は、床スラブの上面に沿って流れるので、温冷風から床材や床スラブへの対流熱伝達の伝熱量が大きくなる。
本発明の輻射・対流空調システムは、一戸建て、マンション又はオフィスビルなどの住宅又は事務所の低床で作られた室内を効果的に冷暖房するシステムである。
比較例として、一般的に床下に温冷風を流す空調システム1は、図15に示すように、室内20側にある空調機(図なし)に接続され床下まで延設された縦ダクト6の最下部の開口部6aから温冷風を床下空間10に流出させ、床下空間10には流路を変更させる部材が存在しないので、前記温冷風は層流となって前記縦ダクト6から離隔した位置の床材7に設けた還流口11へ流動し、前記還流口11から室内20に還流させる構成である。床材7の底面及び床スラブ8の上面との摩擦により温冷風の流速は下流側にいくほど、すなわち前記還流口11に近づくほど徐々に低下する。
そのため、温冷風の流れの下流側にいくほど、床材7の底面には厚みが厚い温度境界層15aが形成され、床スラブ8の上面にも厚みが厚い温度境界層15bが形成されることから、床材7の温度は縦ダクト7寄りの範囲が還流口11寄りの範囲に比較して高く、床材7全体では部位によって温度差が大きく生ずるため輻射による室内20の温度にムラが生じる。
そこで、本発明の発明者は床材7全域にわたる温度差を極小化させ、かつ温冷風から床材7への対流熱伝達による伝熱量を大きくする輻射・対流空調システム1を想到するに至った。本発明の輻射・対流空調システム1は、図1、図2又は図8に示すように、空調機に接続され床上側から床下側への流路となる縦ダクト6の下端部の開口部6aから流出された温冷風を、床下空間10に流動させて床材7に設けた還流口11から室内20に還流させる輻射・対流空調システム1であって、前記床下空間10を前記縦ダクト6側空間と前記還流口11側空間とに所定の位置で区分可能に、短手方向の上端辺を前記床材7の底面に接触させ、下端辺を床スラブ8の上面に接触させ、長手方向の両端辺を前記床下空間10の側壁9に接触させて、平面視で直線状又は曲線状で薄厚かつ帯状の整流板2を立設し、前記整流板2の短手方向の上端辺又は前記上端辺近傍に、長手方向で全長にわたり所定の間隔をあけて複数の開口部2を設けた。
また、本発明の輻射・対流空調システム1は、図1、図2、図8、図10又は図11に示すように、空調機に接続され床上側から床下側への流路となる縦ダクト6の下端部の開口部6aから流出された温冷風を、床下空間10に流動させて床材7に設けた還流口11から室内20に還流させる輻射・対流空調システム1であって、前記床下空間10を前記縦ダクト6側空間と前記還流口11側空間とに所定の位置で区分可能に、短手方向の上端辺を前記床材7の底面に接触させ、下端辺を床スラブ8の上面に接触させ、長手方向の両端辺を前記床下空間10の側壁9に接触させて、平面視で直線状又は曲線状で薄厚かつ帯状の整流板2を立設し、前記整流板2の短手方向の上端辺又は前記上端辺近傍に設けた開口部3aと、下端辺又は前記下端辺近傍に設けた開口部3bとを、長手方向で全長にわたり交互に設けた。
前記室内20は、図1又は図8に示すように、空調機に接続された縦ダクト6が設置され、前記縦ダクト6から離隔された部位の床材7に還流口11が設けられている。そして、前記縦ダクト6の開口部6aから温冷風が床下空間10に流出される。
前記床下空間10は、図1、図2又は図8に示すように、前記床材7の底面と、床スラブ8の上面と、側壁9の各構成部材に囲繞された、各構成部材間の隙間にはシール処置がされた密閉構造の空間である。そして、前記床下空間10は、一戸建て、マンション又はオフィスビルなどの住宅又は事務所の床下空間10であり、低床構造の床下空間10である。前記床下空間10の前記床材7の底面と前記床スラブ8との上下方向の間は約10cmである。
前記低床構造は、図9(a)又は(b)に示すように、床材7が床スラブ8上に立設する複数の支持脚12に支持された構造であり、前記床材7は、二重層構造の場合は、図7(a)に示すように、下側の下地材7bと上側の床仕上げ材7aとを張り合わせた構造からなり、三重層構造の場合は、図7(b)に示すように、下側の下地材7bと、中間層の合板7cと、上側の床仕上げ材7aとを張り合わせた積層構造からなる。
いずれも場合においても、最下層に該当する下地材7bは、図7(c)に示すように、前記下地材7bの上面に熱伝導率の高い材質からなる薄厚シート40を張りつけた積層構造にしている。前記熱伝導率の高い材質からなる薄厚シート40としては、例えばアルミニウム薄厚シート、銅薄厚シート又は炭素繊維薄厚シートがある。
本発明の輻射・対流空調システム1は、図3に示すように、空調機に接続された縦ダクト6が室内20側から床下空間10まで垂設され、例えば、床スラブ8上に整流板2a、2bが立設され、図4に示すように、支持脚12に支持された床材7の下地材7bが前記床スラブ8の上方に前記床スラブ8を覆うように設置され、さらに床材7が二重層構造の場合は、前記下地材7bの上に、図5に示すような、例えばフローリング等の前記床仕上げ材7aが積層構造で張り付けられ、図6に示すような通気構造体11aが前記床材7に設けた還流口11に嵌設される。前記通気構造体11aは、図6に示すような櫛状の形状に限らず、室内20にいる人が落下せず温冷風を通気可能な構造体であればいずれの形状でもよい。
そして、本発明の輻射・対流空調システム1は、前記縦ダクト6の最下端の開口部6aから流出された温冷風が還流口11に向かって流れるが、前記整流板2の狭い開口部3から流出させることにより、前記温冷風の流速を速めたり、前記温冷風を乱流に変えたりして流動させ、前記還流口11から室内20に還流させるシステムである。
よって、本発明の輻射・対流空調システム1は、前記温冷風からの対流熱伝達により温冷化された前記床材7からの輻射により室内20の気温を室内満遍なく温度差が極小となるように温冷化でき、かつ、前記還流口11から室内20に還流した温冷風の対流により室内20の気温を短時間で温冷化させられる輻射・対流空調システムである。
次に、整流板2について説明する。前記整流板2の全体形状は、図10(a)~(c)に示すように、薄板状の帯状体である。そして、図16(a)~(c)に示すように直線状、又は、図16(d)に示すように曲線状がある。前記整流板2の形状は、直線状又は曲線状に限らず、異なる曲線のつなぎ合わせた形状、異なる方向の直線状で折り曲げ部位を有する形状などでもよく、薄板状の帯状体であればいずれの形状でもよい。
次に、前記整流板2に設けられている開口部3の形状について説明する。前記開口部3aの形状は、図17(a)又は図19(a)に示すように前記整流板2の短手方向の上端辺に設けた形態の場合は切欠け部4a、あるいは、図18(a)、図19(b)又は図19(c)に示すように前記整流板2の短手方向の上端辺近傍に設けた形態の場合は流出孔5aがあり、前記開口部3bの形状は、図17(b)に示すように前記整流板2の短手方向の下端辺に設けた形態の場合は欠け部4b、又は、図18(b)に示すように前記整流板2の短手方向の下端辺近傍に設けた形態の場合は流出孔5bがある。
ここで、低床構造であるため、前記床下空間10の上下方向が約10cmしかないので、上端辺近傍には、前記流出孔5aが前記整流板2の上下方向の略中央部に形成される形態も含まれる。この形態の場合にも、前記開口部3aから流出し、流速を速め乱流となった温冷風は前記床材7の底面に十分に到達可能である。
次に、前記整流板2設けた開口部3の位置形態について説明する。第一の形態は、図19に示すように、前記整流板2の短手方向の上端辺又は上端辺近傍に開口部3aを設けた形態である。この形態の場合は、図19(a)に示すように、切欠け部4a(開口部3a)を長手方向で所定の間隔G5をあけて上端辺に形成した形態、図19(b)に示すように、流出孔5a(開口部3a)を長手方向で所定の間隔G5をあけて上端辺近傍(整流板2の高さ方向で中央位置より上端辺寄り)に形成した形態、図19(c)に示すように、流出孔5a(開口部3a)を長手方向で所定の間隔G5をあけて上端辺近傍(整流板2の高さ方向でほぼ中央位置)に形成した形態などがある。
次に、第二の形態は、図17又は図18に示すように、前記整流板2の短手方向の上端辺又は上端辺近傍に設けた開口部3aと、前記整流板2の短手方向の下端辺又は下端辺近傍に開口部3bとを、長手方向で交互に設けた形態である。この形態の場合は、前記整流板2の前記開口部3が上辺側及び下辺側に設けられた場合は、図17(a)に示すように、切欠け部4a(開口部3a)と切欠け部4b(開口部3b)との長手方向の間隔G1を設けずに交互に設けた形態、図17(b)に示すように、切欠け部4a(開口部3a)と切欠け部4b(開口部3b)との長手方向の間隔G2を所定の長さほど設けて交互に設けた形態、図18(a)に示すように、流出孔5a(開口部3a)と流出孔5b(開口部3b)との長手方向の間隔G3を設けずに交互に設けた形態、図17(b)に示すように、流出孔5a(開口部3a)と流出孔5b(開口部3b)との間隔G4を所定の長さほど設けて交互に設けた形態などがある。
また、前記開口部3の流路の上流側から下流側に向けた方向の形態について説明する。前記開口部3の流路としての上流側から下流側に向けた方向の形態は、図20(a)に示すように温冷風を水平方向の流れとして流出させる水平形態、図20(b)に示すように温冷風を上向きの流れに変えて流出させる上向き形態、又は、図20(c)に示すように温冷風を下向きの流れに変えて流出させる下向き形態がある。次のチャンバーに対してどういう方向に流出させるのが伝熱量をより大きくできるかによって選択する。
次に、前記整流板2ごとに、前記整流板2に設けられた複数の前記開口部3の大きさを、温冷風の下流側の位置になるほど前記開口部3の大きさを大きくする。例えば、図21に示すように、整流板2の長手方向から順に設けた開口部31aの長さL1、開口部31bの長さL2、開口部31cの長さL3、開口部31dの長さL4、開口部31eの長さL5と順に少しずつ長くしている。これにより、下流側にいくほど温冷風の流速が低下しても単位時間当たりの流量を流速の速い上流側と、少しずつ遅くなる下流側とで、温冷風の流量の差を極小化させることができ、上流側と下流側とで対流熱伝達による伝熱量の差を極小化させることができる。
次に、前記整流板2の前記床下空間10への配設形態について説明する。前記整流板2は、図1、図3、図11又は図14に示すように、短手方向の上端辺を前記床材7の底面に接触させ、下端辺を前記床スラブ8の上面に接触させ、長手方向の両端を、前記床下空間10を前記縦ダクト6側空間と前記還流口11側空間とに区分するように前記側壁9に接続させて立設する。これにより、前記整流板2が立設されると、図16に示すように新たなチャンバーを形成することになる。
前記整流板2は、図3又は図16に示すように、前記床下空間10を前記縦ダクト6側空間と前記還流口11側空間とに区分可能にする形態であればいずれの形態でもよく、例えば図16(a)に示すように1本の直線状で帯状の整流板2aで前記床下空間10を区分し第一チャンバー22と第二チャンバー23を形成する形態、図16(b)に示すように2本の直線状で帯状の整流板2a、2bで前記床下空間10を区分し第一チャンバー22、第二チャンバー23及び第三チャンバー24を形成する形態、図16(c)に示すように3本の直線状で帯状の整流板2a、2b、2cで前記床下空間10を区分し第一チャンバー22、第二チャンバー23、第三チャンバー24及び第四チャンバー25を形成する形態、又は、図16(d)に示すように1本の曲線状で帯状の整流板2dで区分し第一チャンバー28及び第二チャンバー29を形成する形態などがある。
整流板2で温冷風の流れを堰き止めながら小さい開口部3から温冷風を流出させることは、床下空間10の流路の流路断面積の大きさに比較して、前記整流板2の開口部3の開口面積を極めて小さくすることになり、温冷風が狭い前記開口部3を通過すると、温冷風は流速を速くしかつ乱流となって流動する。このことから、例えば図16(b)に示すように2本の直線状で帯状の整流板2a、2bで前記床下空間10を区分する形態の場合は、温冷風の流速を床下空間10内の流動途中において流速を2回速め2回乱流をつくることができ、図16(c)に示すように3本の直線状で帯状の整流板2a、2b、2cで前記床下空間10を区分する形態の場合は温冷風の流速を床下空間10内の流動途中において流速を3回速め3回乱流をつくることができる。
温冷風の流れを速くしかつ乱流にすることにより、前記温度境界層15a、15bの厚みを薄くでき、前記温冷風の流速を速くすることによりコアンダ効果により前記床材7の底面に沿うように流動させることができるので、温冷風から前記床材7などへの対流熱伝達の伝熱量が大きくすることができる。これにより、前記床材7から室内20への輻射による伝熱量を大きくし、前記還流口11から前記室内20に還流する温冷風による対流による伝熱量を大きくすることができる。また、1つの整流板2の中で下流側に行くほど開口部3の開口面積を大きくするので上流側と下流側との流量の差を極小化でき、これにより室内20の室温のムラを極小化できる。
次に、温冷風の流れと対流熱伝達について、温風を送風する場合で説明する。比較例としての一般的な輻射・対流空調システムの場合は、図15に示すように、縦ダクト6から流下し開口部6aから流出した温風の流れK4は温められていない空気より軽いのでいったん上昇し、その後温められていない空気との対流により温度が低下し、温風の流速S3は層流となって流れ、縦ダクト6側から還流口11側に下流側になるほど摩擦により低下する。また、温風の流れK4は開口部6aから前記還流口11まで層流となって流れるので、床材7の底面には厚みが厚い温度境界層15aが形成されやすく、床スラブ8の上面にも厚みが厚い温度境界層15bが形成されやすいので、前記温度境界層15a、15bの断熱効果により温風から前記床材7への対流熱伝達の伝熱量が小さくなる。さらに、温風の流速S3は下流側にいくほど摩擦により低下するので前記温度境界層15a、15bの厚みは下流側にいきほど厚くなりやすい。
これにより、前記床材7から室内20への輻射による伝熱量が小さくなり、前記還流口11から前記室内20に還流する温風の対流による室内20への伝熱量が小さくなる。また、縦ダクト6側の上流側と、前記還流口11側の下流側とで、温風から床材7への伝熱量に相対的に大きな差が生じるので、室内20の室温にムラが生じる。
これに対して、本発明の輻射・対流空調システム1の場合は、図11、図12又は図13に示すように、縦ダクト6から流出し流出口6aから流出した温風の流れは、例えば流れK1、K2のように種々の流れが生ずるが、例えば、流れK1は、図11に示すように、第一チャンバー22から整流板2aの上端辺に設けた開口部3aである切欠け部4aを通過し、第二チャンバー23に流入後、整流板2bの下端辺に設けた開口部3bである切欠け部4bを通過し、第三チャンバー24に流入し還流口11から室内20に温風が還流するという流れが生ずる。また、流れK2は、図11に示すように、第一チャンバー22から整流板2aの下端辺に設けた開口部3bである切欠け部4bを通過し、第二チャンバー23に流入後、整流板2bの上端辺に設けた開口部3aである切欠け部4aを通過し、第三チャンバー24に流入し還流口11から室内20に温風が還流するという流れが生ずる。
前記流れK1について詳しく説明する。図13(a)に示すように、温風は第一チャンバー22から整流板2aの上端辺に設けた開口部3aである切欠け部4aを通過し第二チャンバー23に流入する。この流入した直後は、温風が第一チャンバー22の流路の流路断面積よりも狭い開口面積を有する開口部3aである切欠け部4aを通過するために流速S1が速くなる。また、狭い開口部3aである切欠け部4aから流出した温風は乱流となる。前記乱流を前記床材7の底面近傍で発生させかつ流速を速くさせることにより温度境界層15aの厚みが薄くなり、流速が速くなると、図13(a)の範囲E1に示すように、コアンダ効果により、温風は床材7の底面に近づき前記底面に沿うように流れる。これにより、温度境界層15aの断熱効果が低下したところに温風が前記底面に沿うように流動するので、温風から床材7への対流熱伝達の伝熱量が前記比較例よりも大きくなる。
さらに、前記床材7には、図7(c)に示すように、下地材7bに熱伝導率の高い材質からなる薄厚シート40を張りつけているので、床仕上げ材7aへの熱伝導の伝熱量を減少しにくくしている。
次に、第二チャンバー23に流入した温風は、第二チャンバー23から整流板2bの下端辺に設けた開口部3bである切欠け部4bを通過し、還流口11に向かって流動する。図13(b)の範囲E2に示すように、この流入した直後は、温風が第二チャンバー23の流路断面積よりも狭い開口面積の開口部3bである切欠け部4bを通過するために流速S1が速くなる。また、狭い開口部3bである切欠け部4bから流出した温風は乱流となる。前記乱流を前記床スラブ8の上面近傍で発生させかつ流速を速くさせることにより温度境界層15bの厚みが薄くなり、流速が速くなると、図13(b)の範囲E3に示すように、コアンダ効果により、温風は床スラブ8の上面に近づき前記上面に沿うように流れる。これにより、温度境界層15bの断熱効果が低下したところに温風が前記上面に沿うように流動するので、温風から床スラブ8への対流熱伝達の伝熱量が前記比較例よりも大きくなる。
ここで、前記床スラブ8の上に熱伝導率が高いアルミニウムを主成分とするアルミシート30を覆設すると、温風から床スラブ8への大きくなった対流熱伝達の伝熱量によりアルミシート30を温め、図13(b)の範囲E3に示すように、前記アルミシート30からの熱放射が生じ、これにより温風を温める効果が生ずる。
そして、温風の流れK1は、温風が温められて図13(b)の範囲E4に示すように上昇気流となって還流口11に向かって流れ、一般的に使用されている図15に示すような、比較例である輻射・対流空調システムに比較して暖かい温風を室内20に還流させることができる。
また、図19に示すような開口部3を上端辺又は前記上端辺近傍に設けた整流板2を設けた場合は、温風の流れは、図14に示すように、縦ダクト6から流出し流出口6aから流出した温風の流れは、例えば、流れK3は、図14に示すように、第一チャンバー22から整流板2aの上端辺に設けた開口部3aを通過し、第二チャンバー23に流入後、整流板2bの上端辺に設けた開口部3bを通過し、第三チャンバー24に流入し還流口11から室内20に温風が還流するという流れが生ずる。
これにより、前記整流板2aの上端辺に設けた開口部3aを通過した温風は、流速S1が速くなり、かつ乱流となることから、温風から床材7の底面に対する伝熱量は前記比較例に比較して大きくなり、次の前記整流板2bの上端辺に設けた開口部3aを通過した温風は、流速S1が速くなり、かつ乱流となることから、温風から床材7の底面に対する伝熱量は前記比較例より大きくなる。
温風から床材7への伝熱量が、整流板2を設置していない前記比較例よりも大きくなるので、室内20を前記比較例よりも短時間で暖かくすることができる。
1 輻射・対流空調システム
2 整流板
3 開口部
4 切欠け部
5 流出孔
6 縦ダクト
6a 流出口
7 床材
7a 床仕上げ材
7b 下地材
8 床スラブ
9 側壁
10 床下空間
11 還流口
11a 通気構造体
12 支持脚
15 温度境界層
18 床材底面ライン
19 床スラブ上面ライン
20 室内
22 第一チャンバー
23 第二チャンバー
24 第三チャンバー
25 第四チャンバー
28 第一チャンバー
29 第二チャンバー
30 アルミシート
31 開口部
40 薄厚シート
E 範囲
G 間隔
K 流れ
L 長さ
S 流速

Claims (4)

  1. 空調機に接続され床上側から床下側への流路となる縦ダクトの下端部の開口部から流出された温冷風を、床下空間に流動させて床材に設けた還流口から室内に還流させる輻射・対流空調システムであって、
    前記床下空間を前記縦ダクト側空間と前記還流口側空間とに所定の位置で区分可能に、短手方向の上端辺を前記床材の底面に接触させ、下端辺を床スラブの上面に接触させ、長手方向の両端辺を前記床下空間の側壁に接触させて、平面視で直線状又は曲線状で薄厚かつ帯状の整流板を立設し、
    前記整流板の短手方向の上端辺又は前記上端辺近傍に、長手方向で全長にわたり所定の間隔をあけて複数の開口部を設けたことを特徴とする輻射・対流空調システム。
  2. 空調機に接続され床上側から床下側への流路となる縦ダクトの下端部の開口部から流出された温冷風を、床下空間に流動させて床材に設けた還流口から室内に還流させる輻射・対流空調システムであって、
    前記床下空間を前記縦ダクト側空間と前記還流口側空間とに所定の位置で区分可能に、短手方向の上端辺を前記床材の底面に接触させ、下端辺を床スラブの上面に接触させ、長手方向の両端辺を前記床下空間の側壁に接触させて立設した、平面視で直線状又は曲線状で薄厚かつ帯状の整流板を設置し、
    前記整流板の短手方向の上端辺又は前記上端辺近傍に設けた開口部と、下端辺又は前記下端辺近傍に設けた開口部とを、長手方向で全長にわたり交互に設けたことを特徴とする輻射・対流空調システム。
  3. 前記整流板ごとに、前記整流板に設けられた複数の前記開口部の大きさを、温冷風の下流側の位置になるほど前記開口部の大きさを大きくしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の輻射・対流空調システム。
  4. 前記床材が複数層からなり、前記複数層のうちの最下層に該当する下地材を、前記下地材の上面の全域に熱伝導率の高い材質からなる薄厚シートを張りつけた積層構造にしたことを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の輻射・対流空調システム。
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