JP2023087475A - 圧縮空気圧回路ユニット - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 圧縮空気Aを生成する圧縮空気圧回路ユニット1であって、エアコンプレッサ10と、エアドライヤ20と、サイクロンセパレータ30と、エアフィルタ40と、オイルミスト吸着装置50とから構成される各種機器を備え、少なくともエアコンプレッサ10と、エアドライヤ20と、オイルミスト吸着装置50とがエア配管3を介して平面視略直線状に配設された状態で一の基板2上に固定されている。また、各種機器の全てが、基板2及び筐体4によりケーシングされている。
【選択図】図1
Description
さらに、特許文献2に記載の技術提案では、サイクロンセパレータによる水分や異物の分離・除去、そして、油吸着装置によるオイルミストやオゾンの分離・除去には有用であるものの、送気される圧縮空気自体が高温のままであり、配管内や各機器内における圧縮空気自体の温度低下によって水分の凝縮が行われ、やはり圧縮空気内に不要な水分がドレン水として発生してしまう、といった問題が生じていた。
そこで、、より効率的に圧縮空気中の水分と塵埃やオイルミスト等の異物を除去しつつ、設置場所をコンパクトに纏め、設置が容易な圧縮空気圧回路のシステムが求められるところであった。
以下、本発明にかかる圧縮空気圧回路ユニット1の実施形態について、図面に基づき説明する。
本発明にかかる圧縮空気圧回路ユニット1は、圧縮空気Aの生成に必要な各種機器、具体的には、少なくともエアコンプレッサ10と、エアドライヤ20と、サイクロンセパレータ30と、エアフィルタ40と、オイルミスト吸着装置50とから構成される各種機器を備えて成る。
また、冷凍式のエアドライヤ20は、圧縮空気A中の含有水分を凝縮・除去する過程において、冷却による飽和水蒸気量の低下によりドレン水Dがエアドライヤ20内に発生するため、ドレン水Dを外部へ送出すべくドレン水送出口25が備えられる。ドレン水送出口25の設置箇所は特に限定はないが、エアドライヤ20内に貯留したドレン水Dの送出が容易となる箇所に設けられる。該ドレン水送出口25には中空管からなるドレン排水管6の基端が接続可能となっており、ドレン水送出口25より流出したドレン水Dは、ドレン排水管6を経由して外部へと排水されることとなる。
水分が取り除かれ乾燥した圧縮空気Aは、サイクロンセパレータ30へエア配管3を介して送気され、塵埃などの異物やエアドライヤ20にて除去できなかったドレン水Dが分離・除去されることとなる。
サイクロンセパレータ30の吸気口31からハウジング32内に流入した圧縮空気Aは、デフレクタを通ることによって遠心力を発生させ、その遠心力によって圧縮空気A中の油水分や固形物をハウジング32内壁に叩き付けて落下させ、エアのみ中央部に備えられるカートリッジ33を介して取り出される構造を有するものである。
また、ハウジング32内にて分離したドレン水Dは、重力に従いハウジング32の内壁に沿って垂下しハウジング32の下部に貯留するため、ドレン水Dを外部へ送出すべくハウジング32の下部所定箇所にドレン水送出口35が備えられる。ドレン水送出口35の設置箇所は特に限定はないが、ハウジング32の下部に貯留したドレン水Dの送出が容易となるよう、ハウジング32の最下部近傍に備える態様が好ましい。また、該ドレン水送出口35には中空管からなるドレン排水管6の基端が接続可能となっており、ドレン水送出口35より流出したドレン水Dは、ドレン排水管6を経由して外部へと排水されることとなる。
水分及び異物を除去された圧縮空気Aは、排気口34に接続されたエア配管3を経由して後段のエアフィルタ40へ送気され、圧縮空気A中に残存する水分や油分、異物(スラッジや微生物)が分離・除去されることとなる。
エアフィルタ40の吸気口41からハウジング42内に流入した圧縮空気Aは、フィルタエレメント43を通過することで油水分や固形物が捕捉され、排気口44に接続されたエア配管3を経由して後段のオイルミスト吸着装置40へ送られ、圧縮空気A中に未だ残存しているオイルミストが分離・除去されることとなる。
尚、ハウジング42内にて分離したドレン水Dは、重力に従いハウジング42の内壁に沿って垂下しハウジング42の下部に貯留するため、ドレン水Dを外部へ送出すべくハウジング42の下部所定箇所にドレン水送出口45が備えられる。ドレン水送出口45の設置箇所は特に限定はないが、ハウジング42の下部に貯留したドレン水Dの送出が容易となるよう、ハウジング42の最下部近傍に備える態様が好ましい。また、該ドレン水送出口45には中空管からなるドレン排水管6の基端が接続可能となっており、ドレン水送出口45より流出したドレン水Dは、ドレン排水管6を経由して外部へと排水されることとなる。
オイルミスト吸着装置50の流入口51からハウジング52内に流入した圧縮空気Aは、ハウジング52内に充填されたオイルミスト吸着材53を透過することにより圧縮空気A内に含有されたオイルミストが分離・除去され、流出口54に接続されたエア配管3から後段へ、清浄な圧縮空気Aとして送気され、各種用途へ使用されることとなる。
また、流入口51及び流出口54は、オイルミストの上方へ向かおうとする慣性を重力によって弱めるために、ハウジング52の下方所定箇所に流入口51を備えると共に、上方所定箇所に流出口54を備えた態様が望ましい。
オイルミスト吸着材53の材質については特に限定するものではなく、ポリエチレンやポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等、従来から用いられている常法のものの中から選択される少なくとも一種若しくは複数種の不織布を含む繊維状物に、酸変性若しくは酸化させた高級脂肪酸あるいはポリオレフィンワックスを添加または塗布し、それを所定長さ・幅・厚さの立方体形状に成形したものを使用する態様が考え得る。この態様により、オイルミスト吸着材53の親油性・オイル保持力を高めることが可能となる。また、オイルミスト吸着材53を立方体形状に成形する際の寸法についても特に限定はなく、例えば、小型の直方体形状に成形したオイルミスト吸着材53を筒状体に充填することで、ハウジング52を透過する圧縮空気Aがオイルミスト吸着材53に接触する表面積を増加させると共に、圧縮空気Aが上昇する際の流路を複雑化させるといった態様が考え得る。
エア配管3の素材については、特に限定するものではなく、例えば銅や鉄等の金属素材や、ゴムやポリエチレン、塩ビ製の樹脂管あるいは炭素素材やガラス素材からなる繊維管など略柔軟性の素材で構成される。尚、後述するドレン排水管6の素材についても同様である。
基板2とは、かかる各種機器を配設するための土台であり、所要長さ・幅・厚さを有する略方形の平板である。該基板2の素材については、特に限定するものではなく、例えば金属製やコンクリート製などが考え得る。
このとき、サイクロンセパレータ30とエアフィルタ40とは、必ずしもエアコンプレッサ10やエアドライヤ20、オイルミスト吸着装置50と平面視略直線状に配設されることを要するものでないが(図2(b))、後述する様にエア配管3の横方向(水平方向)へ屈曲を少なくするためには、サイクロンセパレータ30とエアフィルタ40も含めた各種機器の全てが、平面視略直線状に配設される態様が好適である(図2(a))。
ドレン排水管6の合流態様については、例えば図1で示す様に、鉛直方向へ延伸した各ドレン排水管6の先端を水平方向に延伸した一のドレン合流管6aに接続し、該ドレン合流管6aの所定中間箇所にT字継手8の主管を継合する態様が考え得る。このとき、T字継手8の枝管の開口あるいは該開口に接続された配管の末端が排出口7として機能することとなる。かかる態様により、夫々のドレントラップ5から鉛直方向に排出されたドレン水Dは、ドレン排水管6からドレン合流管6aを介して水平方向に送られ、T字継手8内で合流した後、枝管の開口あるいは該開口に接続された配管の末端を排出口7として、最終的に外部へ排出されることとなる。
まず、エアコンプレッサ10にて生成された圧縮空気Aは、エアコンプレッサ10からエア配管3を経由してエアドライヤ20へ送気される。この時の圧縮空気Aは、大気中の塵埃等の異物や水蒸気を含んだものになる。
次に、エアドライヤ20へ流入した圧縮空気Aは、エアドライヤ20内の乾燥作用により水分が取り除かれ、エア配管3を経由しサイクロンセパレータ30へ送気される。この時の圧縮空気Aは、大気中の塵埃等の異物や乾燥時に取り除かれなかった水蒸気を含んだものとなる。
そして、サイクロンセパレータ30へ流入した圧縮空気Aは、デフレクタにより高速の回転運動を行い、その遠心力によって圧縮空気A中の油水分や塵埃等の異物をハウジング32内壁に叩き付けて落下させる。油水分や異物が分離・除去された圧縮空気Aは、中央部に備えられるカートリッジ33を介して排気口34からエア配管3を経由しエアフィルタ40へ送気される。
エアフィルタ40へ流入した圧縮空気Aは、ハウジング42内に備わるフィルタエレメント43を通過することで、油水分やスラッジや微生物といった異物が捕捉される。油水分や異物が分離・除去された圧縮空気Aは、排気口44からエア配管3を経由しオイルミスト吸着装置50へ送気される。
最後に、オイルミスト吸着装置50の下部にある流入口51からハウジング52内へ流入した圧縮空気Aは、充填されたオイルミスト吸着材53を透過することにより、圧縮空気A中に含有されたオイルミストが分離・除去され、清浄な圧縮空気Aとしてオイルミスト吸着装置50の上部にある流出口54からエア配管3を経由し後段へ送気されることとなる。
すなわち、エアドライヤ20において圧縮空気Aを乾燥させる際に発生するドレン水Dは、ドレントラップ5によってドレン水送出口25からドレン排水管6へ機械的に排出される。同様に、サイクロンセパレータ30において圧縮空気Aを遠心分離にて分離された水分であるドレン水Dは、ドレントラップ5によってドレン水送出口35からドレン排水管6へ機械的に排出される。また同様に、エアフィルタ40において圧縮空気Aがフィルタエレメント43を通過する際に捕捉した水分であるドレン水Dは、ドレントラップ5によってドレン水送出口45からドレン排水管6へ機械的に排出される。
夫々のドレントラップ5から排出されたドレン水Dは、ドレン排水管6からドレン合流管6aを経由し、T字継手8の主管に流入後、T字継手8の枝管の開口あるいは該開口に接続された配管の末端を排出口7として、外部へ排出されることとなる。
その他にも、サイクロンセパレータ30をエアドライヤ20の前段に新たに設け、エアドライヤ20にて発生するドレン水Dを減少させ乾燥効率を上げる態様や、オイルミスト吸着材43に活性炭等を積層させることにより、オゾン等も吸着・除去可能な装置とする態様など、必要に応じて他の各種機器を配設したり、各種機器の仕様を適宜変更することが可能である。
さらに、エアドライヤ20に、露点計9bを備える態様も考え得る(図1)。かかる露点計9bは、エアドライヤ20における圧縮空気Aの乾燥度合を診断することが可能である。すなわち、乾燥が十分である場合には、露点計9bの計測結果は低い値となり、逆にエアドライヤ20の故障などで圧縮空気A中の乾燥が不十分な場合は、露点計9bの計測結果が高い値となる。かかる露点計9bの数値計測により、圧縮空気Aの乾燥状態を容易に把握することができ、エアドライヤ20の性能・故障診断が可能となる。
またさらに、オイルミスト吸着装置50に、差圧計9cを備える態様も好適である(図1)。かかる態様によれば、オイルミスト吸着装置50の流入口51及び流出口54における圧力の差が測定可能であって、オイルミスト吸着装置50内における圧力変化を数値として把握することができるため、充填されたオイルミスト吸着材53における異物による目詰まり等の不具合を診断することが可能となる。
2 基板
3 エア配管
4 筐体
5 ドレントラップ
6 ドレン排水管
6a ドレン合流管
7 排出口
8 T字継手
9a 圧力計
9b 露点計
9c 差圧計
10 エアコンプレッサ
20 エアドライヤ
25 ドレン水送出口
30 サイクロンセパレータ
31 吸気口
32 ハウジング
33 カートリッジ
34 排気口
35 ドレン水送出口
40 エアフィルタ
41 吸気口
42 ハウジング
43 フィルタエレメント
44 排気口
45 ドレン水送出口
50 オイルミスト吸着装置
51 流入口
52 ハウジング
53 オイルミスト吸着材
54 流出口
A 圧縮空気
D ドレン水
このとき、サイクロンセパレータ30とエアフィルタ40とは、必ずしもエアコンプレッサ10やエアドライヤ20、オイルミスト吸着装置50と平面視略直線状に配設されることを要しない態様とすることも考え得るが、後述する様にエア配管3の横方向(水平方向)へ屈曲を少なくするために、本発明では、サイクロンセパレータ30とエアフィルタ40も含めた各種機器の全てが、平面視略直線状に配設される態様を採用する。
Claims (3)
- 圧縮空気を生成する圧縮空気圧回路ユニットであって、
エアコンプレッサと、エアドライヤと、サイクロンセパレータと、エアフィルタと、オイルミスト吸着装置と、から構成される各種機器を備え、
少なくともエアコンプレッサと、エアドライヤと、オイルミスト吸着装置とがエア配管を介して平面視略直線状に配設された状態で一の基板上に固定されて成ることを特徴とする圧縮空気圧回路ユニット。 - 前記圧縮空気圧回路ユニットが、基板及び筐体によりケーシングされて成ることを特徴とする請求項1に記載の圧縮空気圧回路ユニット。
- 前記エアドライヤ、サイクロンセパレータ並びにエアフィルタにドレントラップが備えられ、各ドレントラップに備わるドレン排水管が合流して一の排出口に接続されると共に、各ドレン排水管が互いに平面視略直線状に配設されて成ることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の圧縮空気圧回路ユニット。
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