JP7579013B1 - 圧縮空気生成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】外気の接触による圧縮空気の温度低下及びドレンの発生を防ぎ、性能を最大限に有効活用可能な圧縮空気生成装置を提供する。【解決手段】圧縮空気圧回路を内蔵して成る圧縮空気生成装置であって、該圧縮空気圧回路は、少なくとも前段から順に、給油式コンプレッサと、オイルタンクと、エアドライヤと、油分除去装置と、から構成される各種機器を備え、該各種機器が一の筐体内にケーシングされエア配管を介して夫々接続されて成ると共に、該油分除去装置と筐体から後段へ送気可能な吹出口とがエア配管を介して接続されて成る手段を採る。【選択図】図1
Description
本発明は、圧縮空気圧回路を構成する各種機器、コンプレッサと、オイルタンクと、エアドライヤと、油分除去装置が、一の筐体内にケーシングされて成る圧縮空気生成装置に関するものである。
コンプレッサによって生成される圧縮空気は、スプレー塗装や、電車の自動開閉装置等、様々な用途に使用されている。そして、かかる圧縮空気の用途によっては、コンプレッサから圧縮空気が吐出されるまでの空気圧回路の中間において、エアドライヤやサイクロンセパレータ、油分除去装置といった各種機器が配設される。
しかしながら、従来の圧縮空気圧回路の構成によると、各種機器同士を接続するエア配管が各種機器の配設状況に伴って伸長されると、外気との接触部分が増加し、通過する圧縮空気の温度低下及び飽和水蒸気量が低下し、エア配管内でドレンが生じやすくなる、といった問題があった。また、生じたドレンが、圧縮空気内の油分除去用に使用される油分除去装置へ流入し、充填された除去素材の劣化を早めてしまう、といった問題もあった。
そのため、エア配管の伸長による圧縮空気の温度低下を防ぐと共に、油分除去装置へ水分を流入させることがない技術が求められていた。
そのため、エア配管の伸長による圧縮空気の温度低下を防ぐと共に、油分除去装置へ水分を流入させることがない技術が求められていた。
そこで、本出願人は、エアドライヤと油水分離装置を一体に構成し、コンプレッサにて生成された圧縮空気をエアドライヤで乾燥させることで発生したドレンを、油水分離装置を通過させることで清水化し排出する、といった技術を開発し、特許第3368429号公報(特許文献1)に記載の技術提案を行っている。また、サイクロンセパレータ及び油吸着装置を配設させることで、コンプレッサにて生成された圧縮空気中の水分及びオイルミストの分離・除去を行い、清浄な圧縮空気として後段へ送気する、といった技術を開発し、特許第6713596号公報(特許文献2)に記載の技術提案を行っている。
しかしながら、特許文献1の提案によれば、エアドライヤから油水分離装置までのドレン配管を短くすることによるドレン処理の効率化には有用であるものの、油水分離装置の用途はエアドライヤから排出されるドレンに対して分離・除去を行うものであり、上記問題の解決には至っていない。
また、特許文献2の提案によれば、サイクロンセパレータによる水分や異物の分離・除去には有用ではあるものの、送気される圧縮空気自体が高温のままであり、油吸着装置内との気温差によって圧縮空気の温度が低下し、装置内にてドレンが発生してしまう場合があり、やはり上記問題の解決には至っていない。
また、特許文献2の提案によれば、サイクロンセパレータによる水分や異物の分離・除去には有用ではあるものの、送気される圧縮空気自体が高温のままであり、油吸着装置内との気温差によって圧縮空気の温度が低下し、装置内にてドレンが発生してしまう場合があり、やはり上記問題の解決には至っていない。
本出願人は、以上のような従来の圧縮空気圧回路において、エア配管の伸長によってドレンが生じる現象に着目し、圧縮空気圧回路を構成する各種機器を近接箇所に配設できないものかとの着想の元、一の筐体内にコンプレッサ、オイルタンク、エアドライヤ、油分除去装置を夫々配設しエア配管を短くすることで、エア配管と外気の接触による圧縮空気の温度低下及びドレン生成を防ぐと共に、エアドライヤの後段に油分除去装置を配設することで該油分除去装置内へのドレン流入を防止する圧縮空気生成装置を開発し、本発明にかかる「圧縮空気生成装置」の提案に至るものである。
本発明は、上記問題点に鑑み、外気の接触による圧縮空気の温度低下及びドレンの発生を防ぎ、性能を最大限に有効活用可能な圧縮空気生成装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明は、圧縮空気圧回路を内蔵して成る圧縮空気生成装置であって、該圧縮空気圧回路は、少なくとも前段から順に、給油式コンプレッサと、オイルタンクと、エアドライヤと、油分除去装置と、から構成される各種機器を備え、該各種機器が一の筐体内にケーシングされエア配管を介して夫々接続されて成ると共に、該油分除去装置と筐体から後段へ送気可能な吹出口とがエア配管を介して接続されて成り、エアドライヤと油分除去装置とを繋ぐエア配管は、該油分除去装置の下方域で上方に屈曲して油分除去装置の下面に接続されると共に、該エア配管の上方屈曲箇所にドレン用配管が接続されて成る手段を採る。
また、本発明は、前記各種機器及びエア配管が平面視略直線状に配設され成る手段を採る。
さらに、本発明は、前記オイルタンクと前記エアドライヤとを接続するエア配管の所定中間箇所に、プレクーラーが配設されて成る手段を採る。
本発明にかかる圧縮空気生成装置によれば、各種機器が一の筐体内にケーシングされて成ることにより、各種機器間を接続するエア配管における必要長さを短くすることができると共に、該エア配管が外気と接触する面積を狭くすることが可能となり、該エア配管内に送気される圧縮空気の温度低下の防止に資することとなる。
また、本発明にかかる圧縮空気生成装置によれば、各種機器及びエア配管が平面視略直線状に配設され成ることにより、該エア配管の屈曲箇所を減少させることが可能となり、エア配管内に送気される圧縮空気の圧力損失の低下を低減させることができると共に、屈曲の存在によるドレン発生を抑制することが可能になる、といった優れた効果を奏する。
さらに、本発明にかかる圧縮空気生成装置によれば、オイル管の所定中間箇所にオイルクーラが配設されて成ることにより、圧縮空気の生成時に給油式コンプレッサから放出される潤滑油を、油分としてオイルタンクにて圧縮空気から分離させた後、その分離回収した油分をオイルクーラにて冷却した上でコンプレッサへ送流させ、再度給油式エアコンプレッサの潤滑油として循環させることが可能となる。
本発明にかかる圧縮空気生成装置1は、圧縮空気圧回路を構成する各種機器として、コンプレッサ2、オイルタンク21、エアドライヤ3及び油分除去装置4を筐体10へケーシングする手段を採用したことを最大の特徴とする。
以下、本発明にかかる圧縮空気生成装置1の実施形態について、図面に基づき説明する。
以下、本発明にかかる圧縮空気生成装置1の実施形態について、図面に基づき説明する。
なお、本発明にかかる圧縮空気生成装置1は、以下に述べる実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内、すなわち同一の作用効果を発揮できる形状や寸法、材質等の範囲内で適宜変更することができるものである。
図1及び図2は、本発明にかかる圧縮空気生成装置1の実施形態を示す説明図である。
本発明にかかる圧縮空気生成装置1は、コンプレッサ2、オイルタンク21、エアドライヤ3及び油分除去装置4(以下、各種機器という場合がある。)を一つの筐体10へケーシングした装置であり、コンプレッサ2によって生成された圧縮空気は、オイルタンク21にて油分が分離された後、エアドライヤ3へ送られ、該エアドライヤ3によって水分が分離され乾燥した圧縮空気は、油分除去装置4へ送気されることで、油分が除去された清浄な圧縮空気として吹出口20から送出され、後段の圧縮空気使用機器に供される。
本発明にかかる圧縮空気生成装置1は、コンプレッサ2、オイルタンク21、エアドライヤ3及び油分除去装置4(以下、各種機器という場合がある。)を一つの筐体10へケーシングした装置であり、コンプレッサ2によって生成された圧縮空気は、オイルタンク21にて油分が分離された後、エアドライヤ3へ送られ、該エアドライヤ3によって水分が分離され乾燥した圧縮空気は、油分除去装置4へ送気されることで、油分が除去された清浄な圧縮空気として吹出口20から送出され、後段の圧縮空気使用機器に供される。
各種機器間は、中空管から成るエア配管11によって夫々が接続されており、コンプレッサ2から圧縮空気使用機器まで送気される圧縮空気の流路となる。
各種機器間を接続するエア配管11の径については特に限定はないが、夫々のエア配管11の径を同径とすることで圧縮空気の圧力損失を軽減することが可能となる。また、エア配管11の長さについても特に限定はしないが、各種機器間に配設される該エア配管11の長さを短くし外気と接触する面積を狭くすることで、エア配管11内に送気される圧縮空気の温度変化を防ぐ効果を高めることが可能となる。
各種機器間を接続するエア配管11の径については特に限定はないが、夫々のエア配管11の径を同径とすることで圧縮空気の圧力損失を軽減することが可能となる。また、エア配管11の長さについても特に限定はしないが、各種機器間に配設される該エア配管11の長さを短くし外気と接触する面積を狭くすることで、エア配管11内に送気される圧縮空気の温度変化を防ぐ効果を高めることが可能となる。
本発明にかかるケーシングとは、圧縮空気使用機器へ送気する圧縮空気を生成可能な圧縮空気圧回路を構成する各種機器について、筐体10によって該各種機器全体を覆うことであり、少なくとも側方及び上方を外界から遮ることが可能な構造である。
ケーシングの方法については特に限定はなく、例えば、金属製の箱体によって各種機器全体を完全に覆う態様や、各種機器の側面全体をガラスや強化プラスチック等で構成し、各種機器の一部または全部を目視可能にさせる態様等が考え得る。
筐体10には、図1に図示した通り、各種機器を経由した圧縮空気を筐体10外部へ向け送気するエア配管11dと、後段の圧縮空気使用機器と接続可能な吹出口20が備わっている。また、図示してはいないが、コンプレッサ2が外気を取り込み可能な給気口や、筐体10内の温度管理に用いられる通気口等が必要に応じて設けられることとなる。
各種機器の配設箇所についても特に限定はなく、例えば、平面視略直線状に配設される態様も考え得る。かかる態様を採ることにより、該各種機器同士の接続時に発生するエア配管11の屈曲箇所を減少させることが可能となり、屈曲箇所にて発生していた圧縮空気の衝突による圧力損失やドレン発生を低減させることが可能となる。
ケーシングの方法については特に限定はなく、例えば、金属製の箱体によって各種機器全体を完全に覆う態様や、各種機器の側面全体をガラスや強化プラスチック等で構成し、各種機器の一部または全部を目視可能にさせる態様等が考え得る。
筐体10には、図1に図示した通り、各種機器を経由した圧縮空気を筐体10外部へ向け送気するエア配管11dと、後段の圧縮空気使用機器と接続可能な吹出口20が備わっている。また、図示してはいないが、コンプレッサ2が外気を取り込み可能な給気口や、筐体10内の温度管理に用いられる通気口等が必要に応じて設けられることとなる。
各種機器の配設箇所についても特に限定はなく、例えば、平面視略直線状に配設される態様も考え得る。かかる態様を採ることにより、該各種機器同士の接続時に発生するエア配管11の屈曲箇所を減少させることが可能となり、屈曲箇所にて発生していた圧縮空気の衝突による圧力損失やドレン発生を低減させることが可能となる。
給油式コンプレッサ2は、空気を圧縮して所定気圧(例えば0.7Mpa)へ昇圧し圧縮させた圧縮空気を生成する機器である。
給油式コンプレッサ2には、圧縮空気を生成するための構造によって、往復式や回転式、遠心式など種々の方式が存在する。本発明で使用する給油式コンプレッサ2の方式については、特に限定はなく、いずれの方式・構造のものでも使用することが可能である。また、給油式コンプレッサ2には、生成した圧縮空気をオイルタンク21へ送気するためのエア配管11aが接続されている。
給油式コンプレッサ2の稼働に際し、該給油式コンプレッサ2に使用される潤滑油等が圧縮空気に多く含まれてしまうため、後段にはオイルタンク21を配設し、圧縮空気中の油分を除去することとなる。
給油式コンプレッサ2には、圧縮空気を生成するための構造によって、往復式や回転式、遠心式など種々の方式が存在する。本発明で使用する給油式コンプレッサ2の方式については、特に限定はなく、いずれの方式・構造のものでも使用することが可能である。また、給油式コンプレッサ2には、生成した圧縮空気をオイルタンク21へ送気するためのエア配管11aが接続されている。
給油式コンプレッサ2の稼働に際し、該給油式コンプレッサ2に使用される潤滑油等が圧縮空気に多く含まれてしまうため、後段にはオイルタンク21を配設し、圧縮空気中の油分を除去することとなる。
オイルタンク21は、圧縮空気内に含有される油分をエアドライヤ3へ流入させる前に分離・除去するものである。
オイルタンク21は、給油式コンプレッサにて生成された圧縮空気に含有される油分を、オイルエレメント等のフィルタ機能により分離させることで除去するものである。オイルタンク21により、後段のエアドライヤ3内にて発生するドレンに含有される油分を事前に減少させることが可能であり、更に後段の、油分除去装置4内を通過する圧縮空気内の油分が減少することで、該油分除去装置内の充填物に油分が付着することによる油分除去性能の長寿命化を図ることが可能となる。
オイルタンク21には、給油式コンプレッサ2にて生成された圧縮空気が送気されるエア配管11aと、油分が分離・除去された圧縮空気をエアドライヤ3へ送気するためのエア配管11bが接続されている。
オイルタンク21の形状や内部構造については特に限定はなく、エア配管11aによって流入した圧縮空気から油分を分離・除去し、さらに、除去された油分が該オイルタンク21内部に貯留可能な構造を持つ従来公知のものを使用すれば足りる。例えば、図1に図示したように、中空部を有し、上方及び下方が閉塞された筒状管をオイルタンク21として使用し、給油式コンプレッサ2から延伸したエア配管11aをオイルタンク21の側壁側から中空部まで貫通した状態で進入させ、該エア配管11aの先端部である吐出口15を上方に向けて屈曲させることで、油分を含んだ圧縮空気がオイルタンク21の上方へ向け放出され、オイルタンク21上部に備えられたオイルエレメント22を通過することで油分が分離された圧縮空気が、エアドライヤ3と接続されたエア配管11b内へ流入する、といった作用が行われる構造を採用し得る。
オイルタンク21は、給油式コンプレッサにて生成された圧縮空気に含有される油分を、オイルエレメント等のフィルタ機能により分離させることで除去するものである。オイルタンク21により、後段のエアドライヤ3内にて発生するドレンに含有される油分を事前に減少させることが可能であり、更に後段の、油分除去装置4内を通過する圧縮空気内の油分が減少することで、該油分除去装置内の充填物に油分が付着することによる油分除去性能の長寿命化を図ることが可能となる。
オイルタンク21には、給油式コンプレッサ2にて生成された圧縮空気が送気されるエア配管11aと、油分が分離・除去された圧縮空気をエアドライヤ3へ送気するためのエア配管11bが接続されている。
オイルタンク21の形状や内部構造については特に限定はなく、エア配管11aによって流入した圧縮空気から油分を分離・除去し、さらに、除去された油分が該オイルタンク21内部に貯留可能な構造を持つ従来公知のものを使用すれば足りる。例えば、図1に図示したように、中空部を有し、上方及び下方が閉塞された筒状管をオイルタンク21として使用し、給油式コンプレッサ2から延伸したエア配管11aをオイルタンク21の側壁側から中空部まで貫通した状態で進入させ、該エア配管11aの先端部である吐出口15を上方に向けて屈曲させることで、油分を含んだ圧縮空気がオイルタンク21の上方へ向け放出され、オイルタンク21上部に備えられたオイルエレメント22を通過することで油分が分離された圧縮空気が、エアドライヤ3と接続されたエア配管11b内へ流入する、といった作用が行われる構造を採用し得る。
オイルタンク21内には、圧縮空気中の油分を分離・除去させるオイルエレメント22が備えられる態様が考え得るが、かかる態様において使用される該オイルエレメント22の素材や形状については、圧縮空気中の油分を分離可能なものであれば特に限定はなく、セルロースや合成繊維等を使用したろ過紙を蛇腹状に織り込んだ形状等の従来公知のものを使用すれば足りる。また、オイルエレメント22の構造についても特に限定はなく、例えば、天面部をオイルタンク21とエア配管11bとの接続部分と連結しつつ、底面部を閉塞した略筒状体を設け、側面部を油分フィルタで構成することで、オイルタンク21へ流入した圧縮空気がエア配管11bへの流入前に必ず油分フィルタを経由することとなり、圧縮空気中の油分が分離されるといった構造等が考え得る。
オイルエレメント22等によって圧縮空気から分離・除去された油分や、オイルタンク21内で発生したドレンは、オイルタンク21底部近傍に貯留することとなる。このとき、油分とドレンとは上下に分離した状態、すなわち、上方に油分、下方にドレンと分離した状態で貯留されることとなる。かかるオイルタンク21に貯留した油分については、給油式コンプレッサ2へ戻して潤滑油として再利用する態様が好適であり(図示)、給油式コンプレッサ2とオイルタンク21との間で潤滑油の循環構造が構築されることで、潤滑油の節約並びに有効利用に資することとなる。具体的には、オイルタンク21と給油式コンプレッサ2との間をオイル管13で繋ぎ、オイルタンク21に貯留した油分がオイル管13を介して給油式コンプレッサ2へ送流される態様となる。その際、オイル管13の所定中間箇所には、送流される油分を冷却するためのオイルクーラ23が配設される。給油式コンプレッサ2によって生成された圧縮空気は高温であるため、その圧縮空気に含まれる油分も高温状態にあり、それ故オイルタンク21にて分離・除去された油分も高温状態のまま貯留されることとなる。かかる油分を高温状態のまま給油式コンプレッサ2へ送流すると、潤滑油としての機能低下、さらには給油式コンプレッサ2の不具合等の発生も想定されることから、油分を潤滑油としての当初温度にまで冷却した上で送流することが望ましく、そのためにオイル管13の所定中間箇所にオイルクーラ23が配設される。
また、図示してはいないが、オイル管13におけるオイルクーラ23の前段若しくは後段に、塵埃フィルタ等を介在させ、油分内に残留する塵埃等の異物を除去する態様も好適である。
また、図示してはいないが、オイル管13におけるオイルクーラ23の前段若しくは後段に、塵埃フィルタ等を介在させ、油分内に残留する塵埃等の異物を除去する態様も好適である。
オイルタンク21の底部近傍には、油分と共に貯留されるドレンの排出用として、ドレン用配管7及びドレントラップ5が備えられる。水分であるドレンは油分よりも重いため、既述のとおり上方に油分、下方にドレンと分離した状態でオイルタンク21内に貯留される。したがって、ドレン用配管7は、オイルタンク21の最底部近傍に接続される態様となる。ドレン排出に際し、オイルタンク21内に貯留している油分がドレンと共に外部へ排出されないよう、ドレントラップ5内に油分量検出用のフロート等を内蔵したオイルトラップを使用する態様も採用し得る。
エアドライヤ3は、オイルタンク21からエア配管11bを経由して送られてくる圧縮空気を乾燥させ、水分を取り除くための機器である。
該エアドライヤ3は、水分の除去方式により、冷凍式や中空糸膜式、吸着式などが存在する。本発明で使用するエアドライヤ3は、冷凍式や中空糸膜式、吸着式のいずれかを問うものではなく、特に限定されるものではないが、一般に繁用されているのは、冷凍式のエアドライヤ3である。冷凍式エアドライヤは、冷媒の蒸発潜熱を利用して、圧縮空気を冷却し、含有水分を凝縮して除去するための装置であって、比較的安価に導入することができるため、好適である。
エアドライヤ3には、オイルタンク21にて油分を分離・除去した圧縮空気が送気されるエア配管11bと、水分が取り除かれ乾燥した圧縮空気を油分除去装置4へ送気するためのエア配管11cが接続されている。
また、冷凍式エアドライヤは、圧縮空気中の含有水分を凝縮・除去する過程において、冷却による飽和水蒸気量の低下によりドレンがエアドライヤ3内に発生するため、ドレンを排出すべくドレン用配管7が備えられ、該ドレン用配管7に流入したドレンはドレントラップ5により外部へ排出される。ドレントラップ5は、従来公知のものを使用すれば足り、その排出方法により電磁式やフロート式などが存在するが、特に限定するものではない。
該エアドライヤ3は、水分の除去方式により、冷凍式や中空糸膜式、吸着式などが存在する。本発明で使用するエアドライヤ3は、冷凍式や中空糸膜式、吸着式のいずれかを問うものではなく、特に限定されるものではないが、一般に繁用されているのは、冷凍式のエアドライヤ3である。冷凍式エアドライヤは、冷媒の蒸発潜熱を利用して、圧縮空気を冷却し、含有水分を凝縮して除去するための装置であって、比較的安価に導入することができるため、好適である。
エアドライヤ3には、オイルタンク21にて油分を分離・除去した圧縮空気が送気されるエア配管11bと、水分が取り除かれ乾燥した圧縮空気を油分除去装置4へ送気するためのエア配管11cが接続されている。
また、冷凍式エアドライヤは、圧縮空気中の含有水分を凝縮・除去する過程において、冷却による飽和水蒸気量の低下によりドレンがエアドライヤ3内に発生するため、ドレンを排出すべくドレン用配管7が備えられ、該ドレン用配管7に流入したドレンはドレントラップ5により外部へ排出される。ドレントラップ5は、従来公知のものを使用すれば足り、その排出方法により電磁式やフロート式などが存在するが、特に限定するものではない。
尚、図2で示す様に、オイルタンク21とエアドライヤ3とを接続するエア配管11bの所定中間箇所に、プレクーラー8を配設する態様も好適である。該プレクーラー8は、オイルタンク21とエアドライヤ3とを繋ぐエア配管11bの中間箇所に配設され、エアドライヤ3に流入する圧縮空気を予備冷却するための機器である。プレクーラー8の具体的構造については、予熱を除去できれば特に限定するものではなく、例えば空冷式のアフタ-クーラーなど、既存の機器を使用すれば足りる。かかるプレクーラー8を配設することにより、圧縮空気が事前に冷却された状態でエアドライヤ3に流入することとなるため、該エアドライヤ3の性能を上げることが可能となる。
油分除去装置4は、エアドライヤ3からエア配管11cを経由して送られてくる乾燥した圧縮空気を、油分除去装置4内に備えた充填物と接触させ、圧縮空気に含有される油分を分離・除去し、後段へ清浄な圧縮空気として送気するための機器である。
油分除去装置4の形状や性能に特に限定はなく、空気の圧縮過程及び各種機器にて発生し得る油分に鑑み、後段にて接続される圧縮空気使用機器へ清浄な圧縮空気を送気可能な形状及び性能を有した従来公知のものを使用すれば足りる。
また、油分除去装置4内に備えられる充填物に関しても同様に限定はなく、例えば、立方体形状や直方体形状のポリエチレンやポリプロピレン、ポリエチレンテフタレート、アミン類を不織布に塗布または浸透させたものや、多孔体を有する鉱物であるゼオライト、活性炭等といった、従来公知のものを使用し、上記性能を発揮させることとなる。
油分除去装置4には、エアドライヤ3にて水分が取り除かれ乾燥した圧縮空気が送気されるエア配管11cと、油分が分離・除去された清浄な圧縮空気を吹出口20を介して圧縮空気使用機器へ送気するためのエア配管11dが接続されている。
油分除去装置4の形状や性能に特に限定はなく、空気の圧縮過程及び各種機器にて発生し得る油分に鑑み、後段にて接続される圧縮空気使用機器へ清浄な圧縮空気を送気可能な形状及び性能を有した従来公知のものを使用すれば足りる。
また、油分除去装置4内に備えられる充填物に関しても同様に限定はなく、例えば、立方体形状や直方体形状のポリエチレンやポリプロピレン、ポリエチレンテフタレート、アミン類を不織布に塗布または浸透させたものや、多孔体を有する鉱物であるゼオライト、活性炭等といった、従来公知のものを使用し、上記性能を発揮させることとなる。
油分除去装置4には、エアドライヤ3にて水分が取り除かれ乾燥した圧縮空気が送気されるエア配管11cと、油分が分離・除去された清浄な圧縮空気を吹出口20を介して圧縮空気使用機器へ送気するためのエア配管11dが接続されている。
ところで、図1に図示したように、エアドライヤ3と油分除去装置4とを繋ぐエア配管11cの所定中間箇所に、ドレン用配管7及びドレントラップ5を備える態様も好適である。かかる態様を採ることにより、エアドライヤ3から油分除去装置4に至るまでに発生し得るドレン(エア配管11cの屈曲内壁への衝突に伴い発生するドレン)が該油分除去装置4内へ流入することを防ぐことが可能となる。エア配管11cとドレン用配管7の接続箇所については、ドレン発生が想定される箇所や、油分除去装置4内へのドレン流入を最終的に阻止すること等に鑑みると、エア配管11cにおける最終の屈曲箇所である上方屈曲箇所に接続する態様が好適であり、かかる態様を採用することで、油分除去装置4へのドレン流入防止効果が最大限に発揮されることとなる。
また、エアドライヤ3と油分除去装置4との距離を近接に配置し、これらを繋ぐエア配管11cの距離をより短くする態様も好適である。距離が短いことで、圧縮空気がエア配管11C内を通過する際の冷却作用を極力抑えてドレン発生を抑制することが可能となり、油分除去装置4へのドレン流入防止効果を発揮させつつ、エア配管11Cへのドレン用配管7やドレントラップ5の配設を省略することが可能となる。
エア配管11dにおける吹出口20近傍には、送気量を調整可能なバルブ6を設ける態様が好適である。かかる態様を採用することにより、圧縮空気使用機器への圧縮空気の吹出可否や流量調整が容易となる他、圧縮空気使用機器や各種機器のメンテナンスや異常時に流路を遮断することが可能である。
また同様に、ドレン用配管7におけるドレントラップ5の前段所定中央箇所にも、流量調整が可能なバルブ6を設ける態様が好適であり、ドレンの流量調整や流路遮断が容易に可能となる。
また同様に、ドレン用配管7におけるドレントラップ5の前段所定中央箇所にも、流量調整が可能なバルブ6を設ける態様が好適であり、ドレンの流量調整や流路遮断が容易に可能となる。
以上の構成要素から成る圧縮空気生成装置1について、図1に基づきその主な動作および作用を説明する。
圧縮空気生成装置1は、給油式コンプレッサ2、オイルタンク21、エアドライヤ3、油分除去装置4がエア配管11a~dを介して配設されると共に、給油式コンプレッサ2とオイルタンク21とを繋ぐオイル管13の中間にオイルクーラ23が配設された状態で、その全体が筐体10にケーシングされている。
まず、給油式コンプレッサ2にて圧縮空気が生成され、エア配管11aを介して送気され、吐出口15よりオイルタンク21内へ流入する。この際の圧縮空気には、給油式コンプレッサ2にて使用されている潤滑油がオイルミストとして含有される。オイルタンク21へ流入した圧縮空気は、該オイルタンク21内に備わったオイルエレメント22にて油分(オイルミスト)が分離・除去され、エア配管11bを介してエアドライヤ3へ流入する。エアドライヤ3にて乾燥された圧縮空気は、エア配管11cを介して油分除去装置4へ流入する。油分除去装置4にて油分が除去された清浄な圧縮空気は、エア配管11dを介して吹出口20から圧縮空気使用機器へ送気されることとなる。
そして、オイルタンク21にて圧縮空気から分離された油分は、該オイルタンク21の下部からオイル管13を介してオイルクーラ23へ流入する。オイルクーラ23にて冷却され温度が低下した油分は、オイル管13を介して給油式コンプレッサ2へ供給されることで、潤滑油として再利用に供される。
圧縮空気生成装置1は、給油式コンプレッサ2、オイルタンク21、エアドライヤ3、油分除去装置4がエア配管11a~dを介して配設されると共に、給油式コンプレッサ2とオイルタンク21とを繋ぐオイル管13の中間にオイルクーラ23が配設された状態で、その全体が筐体10にケーシングされている。
まず、給油式コンプレッサ2にて圧縮空気が生成され、エア配管11aを介して送気され、吐出口15よりオイルタンク21内へ流入する。この際の圧縮空気には、給油式コンプレッサ2にて使用されている潤滑油がオイルミストとして含有される。オイルタンク21へ流入した圧縮空気は、該オイルタンク21内に備わったオイルエレメント22にて油分(オイルミスト)が分離・除去され、エア配管11bを介してエアドライヤ3へ流入する。エアドライヤ3にて乾燥された圧縮空気は、エア配管11cを介して油分除去装置4へ流入する。油分除去装置4にて油分が除去された清浄な圧縮空気は、エア配管11dを介して吹出口20から圧縮空気使用機器へ送気されることとなる。
そして、オイルタンク21にて圧縮空気から分離された油分は、該オイルタンク21の下部からオイル管13を介してオイルクーラ23へ流入する。オイルクーラ23にて冷却され温度が低下した油分は、オイル管13を介して給油式コンプレッサ2へ供給されることで、潤滑油として再利用に供される。
以上、本発明にかかる圧縮空気生成装置1の基本的構成態様、並びに、動作・作用について説明したが、本発明は、上記実施形態や図面に示す構成態様に限定するものではない。例えば、筐体10内部に配設されたエアドライヤ3と油分除去装置4を隣接させて備えることで、夫々を接続するエア配管11cの長さをさらに短くすることが可能となり、該エア配管11cを経由することで発生し得る圧縮空気の温度及び飽和水蒸気量の低下を防ぐと共に、油分除去装置4内における水分付着による油分除去素材の性能劣化を防止する態様等も考え得る。
以上のように、本発明にかかる圧縮空気生成装置1は、給油式コンプレッサ2、オイルタンク21、エアドライヤ3、油分除去装置4を一の筐体10でケーシングさせることで、装置間を接続するエア配管11の距離を短縮させ、装置全体の省スペース化を実現し得ると共に、エア配管11の外気接触に伴う温度変化を軽減させてドレン発生を抑制することができ、更には、水分付着による油分除去装置4の性能劣化を防いで長寿命化を図ることが可能となる。
本発明は、食品加工や電子部品、車体塗装等、油分を含まない圧縮空気を必要とするあらゆる分野において、省スペースかつ油分除去性能に優れた圧縮空気生成装置として採用することが可能である。したがって、本発明にかかる「圧縮空気生成装置」の産業上の利用可能性は大であると思料する。
1 圧縮空気生成装置
2 給油式コンプレッサ
3 エアドライヤ
4 油分除去装置
5 ドレントラップ
6 バルブ
7 ドレン用配管
8 プレクーラー
10 筐体
11 エア配管
11a エア配管
11b エア配管
11c エア配管
11d エア配管
13 オイル管
15 吐出口
16 オイルタンク用トラップ
20 吹出口
21 オイルタンク
22 オイルエレメント
23 オイルクーラ
2 給油式コンプレッサ
3 エアドライヤ
4 油分除去装置
5 ドレントラップ
6 バルブ
7 ドレン用配管
8 プレクーラー
10 筐体
11 エア配管
11a エア配管
11b エア配管
11c エア配管
11d エア配管
13 オイル管
15 吐出口
16 オイルタンク用トラップ
20 吹出口
21 オイルタンク
22 オイルエレメント
23 オイルクーラ
Claims (3)
- 圧縮空気圧回路を内蔵して成る圧縮空気生成装置であって、
該圧縮空気圧回路は、少なくとも前段から順に、給油式コンプレッサと、オイルタンクと、エアドライヤと、油分除去装置と、から構成される各種機器を備え、
該各種機器が一の筐体内にケーシングされエア配管を介して夫々接続されて成ると共に、該油分除去装置と筐体から後段へ送気可能な吹出口とがエア配管を介して接続されて成り、
エアドライヤと油分除去装置とを繋ぐエア配管は、該油分除去装置の下方域で上方に屈曲して油分除去装置の下面に接続されると共に、該エア配管の上方屈曲箇所にドレン用配管が接続されて成ることを特徴とする圧縮空気生成装置。
- 前記各種機器及びエア配管が平面視略直線状に配設され成ることを特徴とする請求項1に記載の圧縮空気生成装置。
- 前記オイルタンクと前記エアドライヤとを接続するエア配管の所定中間箇所に、プレクーラーが配設されて成ることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の圧縮空気生成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2023080360A JP7579013B1 (ja) | 2023-05-15 | 2023-05-15 | 圧縮空気生成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2023080360A JP7579013B1 (ja) | 2023-05-15 | 2023-05-15 | 圧縮空気生成装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP7579013B1 true JP7579013B1 (ja) | 2024-11-07 |
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ID=93332277
Family Applications (1)
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JP2023080360A Active JP7579013B1 (ja) | 2023-05-15 | 2023-05-15 | 圧縮空気生成装置 |
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JP (1) | JP7579013B1 (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002115662A (ja) | 2000-10-05 | 2002-04-19 | Hitachi Ltd | 給油式空気圧縮機 |
JP2021173236A (ja) | 2020-04-27 | 2021-11-01 | 株式会社フクハラ | 圧縮空気圧回路ユニット |
-
2023
- 2023-05-15 JP JP2023080360A patent/JP7579013B1/ja active Active
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