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JP2023056637A - 溶接システム、溶接方法及びプログラム - Google Patents

溶接システム、溶接方法及びプログラム Download PDF

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JP2023056637A JP2021165961A JP2021165961A JP2023056637A JP 2023056637 A JP2023056637 A JP 2023056637A JP 2021165961 A JP2021165961 A JP 2021165961A JP 2021165961 A JP2021165961 A JP 2021165961A JP 2023056637 A JP2023056637 A JP 2023056637A
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Abstract

【課題】溶接の品質の低下を抑制する。【解決手段】本発明の一態様は、溶接トーチ及び溶接ワイヤを撮像することができる撮影部と、前記撮影部による撮影により得られた画像データであって開先に対する前記溶接ワイヤの先端の位置が第1の位置である第1画像の画像データと、前記撮影部による撮影により得られた画像データであって開先に対する前記溶接ワイヤの先端の位置が第2の位置である第2画像の画像データと、に基づき、前記溶接ワイヤの先端の画像である先端抽出画像の画像データを生成する先端抽出画像生成部と、を備え、前記第1の位置は、前記第2の位置よりも、開先に遠い位置である、溶接システムである。【選択図】図1

Description

本発明は、溶接システム、溶接方法及びプログラムに関する。
被溶接部材間の溶接を行う技術がある。溶接は、レール上を自走し自動で溶接を行う機械である自走式自動溶接ロボットによって行われる場合がある。
特許第6768985号公報
このような自走式自動溶接ロボットによる溶接では、溶接トーチと被溶接部材間の距離が重要である。しかしながら、溶接ワイヤはリールに巻かれた状態で供給されるため、ワイヤの先端の位置決めが難しい場合があった。その結果、溶接の品質が低下する場合があった。
上記事情に鑑み、本発明は、溶接の品質の低下を抑制する技術を提供することを目的としている。
本発明の一態様は、溶接トーチ及び溶接ワイヤを撮像することができる撮影部と、前記撮影部による撮影により得られた画像データであって開先に対する前記溶接ワイヤの先端の位置が第1の位置である第1画像の画像データと、前記撮影部による撮影により得られた画像データであって開先に対する前記溶接ワイヤの先端の位置が第2の位置である第2画像の画像データと、に基づき、前記溶接ワイヤの先端の画像である先端抽出画像の画像データを生成する先端抽出画像生成部と、を備え、前記第1の位置は、前記第2の位置よりも、開先に遠い位置である、溶接システムである。
本発明により、溶接の品質の低下を抑制することが可能となる。
実施形態の溶接システムの概要を説明する説明図。 実施形態における第1画像の一例を示す図。 実施形態における第2画像の一例を示す図。 実施形態における先端抽出画像の一例を示す図。 実施形態における断面形状測定処理の結果の一例を示す図。 実施形態における制御装置のハードウェア構成の一例を示す図。 実施形態における制御装置が備える制御部の機能構成の一例を示す図。 実施形態における制御装置が実行する処理の流れの一例を示すフローチャート。 変形例における表示部が表示する画像の一例を示す図。 実施形態における断面形状測定処理の一例を説明する第1の説明図。 実施形態における断面形状測定処理の一例を説明する第2の説明図。 実施形態における断面形状測定処理の一例を説明する第3の説明図。 実施形態における断面形状測定処理の一例を説明する第4の説明図。 実施形態における断面形状測定処理の一例を説明する第5の説明図。 実施形態における断面形状測定処理の一例を説明する第6の説明図。 実施形態における断面形状測定処理の一例を説明する第7の説明図。
(実施形態)
図1は、実施形態の溶接システム100の概要を説明する説明図である。溶接システム100は、溶接装置1、制御装置2及びワイヤ送給装置3を備える。溶接装置1は、溶接対象9の溶接を行う。溶接対象9には、一対の辺縁に溝状の開先901が形成されている。開先901は、溶接対象9の部位のうち溶接装置1によって溶接される部位である。溶接システム100は、走行レール11を備える。走行レール11は、開先901に沿って設置されている。溶接装置1は走行レール11に取り付けられている。溶接装置1は、走行レール11に沿って移動可能である。
溶接装置1は、走行レール11に沿って移動するサドル12を備える。サドル12は矩形箱状のケース13を支持する。ケース13の内部には図示しない移動機構が設置されている。移動機構の動作によりケース13は走行レール11に対して近接離隔する方向(以下「Z軸方向」という。)と開先901を横断する方向(以下「X軸方向」という。)とのそれぞれへ移動可能である。Z軸方向は、より具体的には、溶接対象9の表面との交差方向である。X軸方向は、より具体的には、Z軸方向とY軸方向とに直交する方向である。Y軸方向は、開先901及び走行レール11の延伸方向である。
ケース13の開先901に臨む側にはブラケット14が設置され、ブラケット14の先端にはホルダ15が支持され、ホルダ15には溶接トーチ16が保持されている。溶接トーチ16の先端には溶接ワイヤ161が支持されている。ホルダ15は、ブラケット14に回動可能である。またホルダ15は、回動軸Sまわりの任意の角度位置で固定可能である。ホルダ15の角度により溶接トーチ16のねらい角Atは調整される。
溶接ワイヤ161は、ワイヤ送給装置3に接続される。ワイヤ送給装置3は、溶接ワイヤ161を送給する。ワイヤ送給装置3が溶接ワイヤ161を送給することによって溶接ワイヤ161の位置は移動する。したがって、ワイヤ送給装置3は溶接ワイヤ161を送給することによって溶接ワイヤ161の位置を移動させる装置である。
溶接装置1は、照明装置41及び撮影装置42を備える。照明装置41は、ラインレーザ照射装置である。照明装置41は、開先901の横断方向(すなわちX軸方向)に拡がるレーザ光束を開先901の測定部位911に照射することで、測定部位911を開先901の横断方向へ連続して線状に照明する。測定部位911は、溶接対象9の部位のうち撮影装置42によって測定される部位である。照明装置41による測定部位911へのレーザ光束の照明により、断面形状912は周囲よりも明るく浮かび上がる。
撮影装置42は、溶接トーチ16を挟んで両側に設置される。なお、撮影装置42は、必ずしも複数存在する必要は無く、1つだけであってもよい。撮影装置42は、照明装置41によって線状に照明された断面形状912を含む測定部位911を撮影する。照明装置41が撮影により得た画像データは制御装置2に出力される。
撮影装置42は、例えばCCD(Charge Coupled Device)などの固体撮像素子を含んで構成される。撮影装置42は、支持パネル421及び支持アーム422を介して、ケース13の側面に設置された支持レール423に支持されている。撮影装置42は、支持パネル421に対して向きの調整が可能に設置されている。
撮影装置42は、支持レール423に沿ってX軸方向へ移動可能にも設置されている。したがって、撮影装置42の位置、向き又は傾きはユーザ又は制御装置2が変更可能である。そのため、ユーザ又は制御装置2は、撮影する際に視野の調整を行うことができる。視野は、具体的には、測定部位911を含む溶接対象9上の撮影される空間(以下「撮影領域420」という。)である。
溶接装置1は、制御部101を備える。制御部101は、バスで接続されたCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサとメモリとを備え、プログラムを実行する。プログラムの実行により制御部101は、溶接装置1の動作を制御する。制御部101は、制御装置2と通信可能に接続されており、制御装置2による制御を受けて溶接装置1の動作を制御する。制御の内容は、例えば溶接装置1の移動の制御である。
制御装置2は、溶接システム100の動作を制御する。制御装置2は、具体的には、溶接装置1及びワイヤ送給装置3の動作を制御する。
制御装置2は、先端抽出画像生成処理を実行する。先端抽出画像生成処理は、第1画像の画像データと第2画像の画像データとに基づき、溶接ワイヤ161の先端の画像(以下「先端抽出画像」という。)の画像データを生成する処理(以下「主抽出処理」という。)を含む。第1画像は、開先901に対する溶接ワイヤ161の先端の位置が第1の位置である画像である。第2画像は、開先901に対する溶接ワイヤ161の先端の位置が第2の位置である画像である。第1画像及び第2画像は、撮影装置42による撮影により得られた画像データである。
第1の位置は、第2の位置よりも開先901に遠い位置である。例えば第1画像は溶接ワイヤ161の先端が溶接トーチ16に引っ込んだ状態にある画像であり、この場合、第2画像は、例えば、溶接ワイヤ161の先端が溶接トーチ16から突き出た状態にある画像である。すなわち、第1の位置における溶接ワイヤ161の先端は例えば溶接トーチ16に引っ込んだ状態にあり、第2の位置における溶接ワイヤ161の先端は例えば溶接トーチ16の先端から突き出た状態にある。
先端抽出画像生成処理は、溶接トーチ16の先端を撮影するように溶接装置1又はワイヤ送給装置3の動作を制御する処理(以下「撮影制御処理」という。)も含む。撮影制御処理の実行により、第1画像と第2画像とが得られる。したがって主抽出処理は、撮影制御処理の実行後に実行される。
図2は、実施形態における第1画像の一例を示す図である。図2の第1画像には溶接トーチ16の先端の近傍A1に溶接ワイヤ161が存在しない。
図3は、実施形態における第2画像の一例を示す図である。図3の第2画像には溶接トーチ16の先端の近傍A1に溶接ワイヤ161が存在する。
図4は、実施形態における先端抽出画像の一例を示す図である。図4の先端抽出画像には、領域A2に図2の第1画像と図3の第2画像との差分が写っている。差分が、溶接ワイヤ161の像である。したがって先端抽出画像は、溶接ワイヤ161の先端の画像である。このように、先端抽出画像は、例えば、第1画像と第2画像との背景差分により得られた画像である。なお、画像の時系列が動画であるので、先端抽出画像は、例えばフレーム間差分により得られた画像であってもよい。
制御装置2は、先端抽出画像生成処理の実行前に、断面形状測定処理を実行する。断面形状測定処理は、開先901の断面形状912を測定する処理である。断面形状測定処理の具体例は後述する。
図5は、実施形態における断面形状測定処理の結果の一例を示す図である。より具体的には、図5は、断面形状912を写す画像である。線A3が断面形状912の一例である。
制御装置2は、断面形状測定処理及び先端抽出画像生成処理の実行後に、キャリブレーション処理を行う。キャリブレーション処理は、先端抽出画像の画像データと断面形状測定処理の実行により得た断面形状の測定結果とに基づき、予め定められた所定の規則にしたがい溶接装置1のキャリブレーションを行う処理である。キャリブレーションは具体的には、溶接ワイヤ161の先端の位置と開先901の位置との関係が予め定められた所定の条件を満たす関係であるように溶接ワイヤ161の位置を制御する処理である。
図6は、実施形態における制御装置2のハードウェア構成の一例を示す図である。制御装置2は、バスで接続されたCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ91とメモリ92とを備える制御部21を備え、プログラムを実行する。制御装置2は、プログラムの実行によって制御部21、通信部22、入力部23、記憶部24及び表示部25を備える装置として機能する。
より具体的には、制御装置2は、プロセッサ91が記憶部24に記憶されているプログラムを読み出し、読み出したプログラムをメモリ92に記憶させる。プロセッサ91が、メモリ92に記憶させたプログラムを実行することによって、制御装置2は、制御部21、通信部22、入力部23、記憶部24及び表示部25を備える装置として機能する。
制御部21は、制御装置2が備える各種機能部の動作を制御する。また、制御部21は、溶接装置1及びワイヤ送給装置3の動作を制御する。制御部21による溶接装置1の動作の制御とは具体的には、制御部21が制御部101の動作を制御し、制御部101が制御部21の制御にしたがい溶接装置1の動作を制御することである。制御部21によるワイヤ送給装置3の動作の制御の1つは具体的には、ワイヤの送給の制御である。なおワイヤ送給装置3は溶接装置1による溶接の実行中も制御部21の制御対象である。なお、撮影装置42に対する制御は、PC(Personal Computer)等の所定のコンピュータによってPLC(programmable logic controller)である制御部21を介して行われても良い。
通信部22は、制御装置2を外部装置に接続するための通信インタフェースを含んで構成される。通信部22は、有線又は無線を介して外部装置と通信する。外部装置は、例えば溶接装置1である。通信部22は、例えば溶接装置1に制御の指示を示す信号を送信する。
外部装置は、例えばワイヤ送給装置3である。外部装置がワイヤ送給装置3である場合、通信部22はより具体的には、PLCを介してワイヤ送給装置3の動作と通信を行う。通信部22は、ワイヤ送給装置3との通信によって、例えば、ワイヤ送給を実行したことを示す信号をワイヤ送給装置3から受信することもある。通信部22は、ワイヤ送給装置3との通信によって、例えばワイヤ送給装置3にワイヤの送給の開始の指示を示す信号をワイヤ送給装置3に送信する。通信部22は、ワイヤ送給装置3との通信によって、例えばワイヤ送給装置3にワイヤの送給の停止の指示を示す信号をワイヤ送給装置3に送信する。
入力部23は、マウスやキーボード、タッチパネル等の入力装置を含んで構成される。入力部23は、これらの入力装置を制御装置2に接続するインタフェースとして構成されてもよい。入力部23は、制御装置2に対する各種情報の入力を受け付ける。入力部23には、例えば溶接の開始の指示が入力される。
記憶部24は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置などのコンピュータ読み出し可能な記憶媒体装置を用いて構成される。記憶部24は、制御装置2自体を含む溶接システム100に関する各種情報を記憶する。記憶部24は、例えば通信部22又は入力部23を介して入力された情報を記憶する。
記憶部24は、例えば制御部21による処理の実行により生じた各種情報を記憶する。制御部21による処理の実行により生じた各種情報は、例えば第1画像及び第2画像である。記憶部24は、例えばキャリブレーション処理の結果を記憶する。
表示部25は、各種情報を表示する。表示部25は、例えばCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイや液晶ディスプレイ、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等の表示装置を含んで構成される。表示部25は、これらの表示装置を制御装置2に接続するインタフェースとして構成されてもよい。表示部25は、例えば入力部23に入力された情報を出力する。表示部25は、例えば制御部21による処理の実行の結果を表示してもよい。表示部25は、例えば先端抽出画像処理によって生成された画像データの示す画像を表示してもよい。
図7は、実施形態における制御部21の機能構成の一例を示す図である。制御部21は、先端抽出画像生成部210、断面形状測定部220、キャリブレーション部230、溶接制御部240、入力制御部250、記憶制御部260、通信制御部270及び表示制御部280を備える。
先端抽出画像生成部210は、先端抽出画像生成処理を実行する。断面形状測定部220は、断面形状測定処理を実行する。キャリブレーション部230は、キャリブレーション処理を実行する。溶接制御部240は、溶接装置1及びワイヤ送給装置3の動作を制御することで溶接装置1による溶接を制御する。より具体的には、溶接制御部240は、溶接装置1及びワイヤ送給装置3の動作を制御することで溶接トーチ16による溶接を制御する。
入力制御部250は、入力部23の動作を制御する。入力制御部250は、入力部23の動作を制御することで入力部23に入力された情報を取得する。記憶制御部260は、各種情報を記憶部24に記録する。記憶制御部260は、例えば制御部21の動作によって生じた各種情報を記憶部24に記録する。通信制御部270は、通信部22の動作を制御する。通信制御部270は、通信部22の動作を制御することで、通信部22が受信した情報を取得する。通信制御部270は、通信部22の動作を制御することで、制御部21で生じた情報を通信部22の通信先に送信させる。表示制御部280は、表示部25の動作を制御する。
図8は、実施形態における制御装置2が実行する処理の流れの一例を示すフローチャートである。断面形状測定部220が断面形状測定処理を実行する(ステップS101)。次に、先端抽出画像生成部210が先端抽出画像生成処理を実行する(ステップS102)。ステップS102の処理により、先端抽出画像の画像データが生成される。次に、キャリブレーション部230がキャリブレーション処理を実行する(ステップS103)。次に、溶接制御部240が溶接装置1及びワイヤ送給装置3の動作を制御して溶接トーチ16に溶接を実行させる(ステップS104)。
このように構成された実施形態における溶接システム100は、先端抽出画像の画像データに基づき溶接ワイヤ161の先端の位置をキャリブレーションした後、溶接を実行する。そのため、制御装置2は、溶接の品質の低下を抑制することができる。
(変形例)
先端抽出画像生成処理は、先端位置判定処理を含んでもよい。先端位置判定処理は、溶接ワイヤ161の先端の位置が第1の位置と第2の位置とのいずれであるのかを判定する処理である。このような場合、撮影制御処理は、先端位置判定処理の判定の結果に基づき溶接トーチ16の先端を撮影するように撮影装置42の動作を制御する処理であってもよい。撮影装置42は溶接トーチ及び溶接ワイヤを撮像することができる撮像部の一例である。
入力部23には、例えば溶接ワイヤ161の先端の位置の移動の指示(以下「先端移動指示」という。)が入力されてもよい。すなわち、入力部23は、先端移動指示の入力を受け付けてもよい。先端抽出画像生成処理は、先端移動指示に基づいて、溶接ワイヤ161の先端の位置が第1の位置と第2の位置とのいずれであるのかを判定する処理を含んでもよい。
なお、ワイヤ送給装置3は、位置変更部の一例である。位置変更部は、溶接ワイヤ161の先端の位置を移動させる機能部である。したがって、ワイヤ送給装置3は溶接ワイヤ161を送給することによって溶接ワイヤ161の位置を移動させるので、ワイヤ送給装置3は位置変更部の一例である。そのため、このような場合に先端位置判定処理は、ワイヤ送給装置3の動作を示す情報に基づき、溶接ワイヤ161の先端の位置が第1の位置と第2の位置とのいずれであるのかを判定してもよい。ワイヤ送給装置3の動作を示す情報は、位置変更部動作情報の一例である。ワイヤ送給装置3の動作を示す情報は、例えばワイヤ送給装置3から送信され、通信部22を介して制御部21が取得する。ワイヤ送給装置3の動作を示す情報は、例えば溶接制御部240による溶接の制御に際して生成する。
なお、ホルダ15は、位置変更部の一例である。上述したようにホルダ15は、ブラケット14に対して回動可能である。そしてホルダ15の角度により溶接トーチ16のねらい角Atが調整される。すなわち、ホルダ15は、溶接トーチ16を移動させることにより、溶接ワイヤ161の先端の位置を移動させる。したがって、ホルダ15は、位置変更部の一例である。そのため、このような場合に先端位置判定処理は、ホルダ15の動作を示す情報に基づき、溶接ワイヤ161の先端の位置が第1の位置と第2の位置とのいずれであるのかを判定してもよい。ホルダ15の動作を示す情報は、位置変更部動作情報の一例である。ホルダ15の動作を示す情報は、例えば溶接装置1から送信され、通信部22を介して制御部21が取得する。ホルダ15の動作を示す情報は、例えば溶接制御部240が溶接の制御に際して生成する。
先端抽出画像生成処理は、制限処理を含んでもよい。制限処理は、撮影装置42が第1画像の撮影を開始してから第2画像を撮影し終えるまでの間、溶接ワイヤ161による溶接を禁止する制御を少なくとも実行する処理である。制限処理は、撮影装置42が第1画像の撮影を開始してから第2画像を撮影し終えるまでの間、溶接トーチの移動と、ケース13の移動と、撮影装置42の位置、向き又は傾きと、を抑制する制御もさらに実行する処理であってもよい。制限処理が、撮影装置42が第1画像の撮影を開始してから第2画像を撮影し終えるまでの間、このような抑制する制御もさらに実行する処理である場合、溶接ワイヤ161の先端の位置は、溶接ワイヤ161が送給されることで移動する。
先端抽出画像生成処理は、強調表示画像生成処理を含んでもよい。指示画像生成処理は、第1画像の画像データと第2画像の画像データとに基づき、第2の位置に位置する溶接ワイヤ161の先端の位置を示す画像である強調表示画像の画像データを生成する。表示部25は、強調表示画像を先端抽出画像とともに表示してもよい。強調表示画像の一例を以下の図9を用いて示す。
図9は、変形例における表示部25が表示する画像の一例を示す図である。図9は、撮影装置42による撮影中の画像M1を示す。撮影装置42は、例えば所定の周期で繰り返し撮影を行う。すなわち、撮影装置42は画像の時系列を生成する。画像の時系列は動画であるので、撮影装置42は動画を撮影する。画像M1は、動画を構成する画像の一枚である。画像M1には、画像M2が重畳されている。画像M2は、強調表示画像の一例である。図9の例では、強調表示画像は、溶接ワイヤ161の先端を囲う円形の画像である。
図9は、“成功or失敗”という文字の画像M3が表示部25に表示されることを示す。画像M3は、溶接ワイヤ161の先端と開先901との距離が所定の範囲内であれば成功を示す情報を入力部23に入力し、溶接ワイヤ161の先端と開先901との距離が所定の範囲外であれば失敗を示す情報を入力部23に入力することを促す画像である。促す対象は、表示部25の閲覧者である。したがって、画像M3は、溶接ワイヤ161の先端と開先901との距離が所定の範囲内か否かを示す情報の所定の入力先への入力を促す画像の一例である。所定の入力先は、例えば入力部23である。
図9において、“カメラ映像確認”は、撮影装置42の撮影中の動画を表示部25に表示させることを促す画像である。
表示部25は、制限処理の実行中であることを示す画像を表示してもよい。制限処理の最中は、溶接装置1もワイヤ送給装置3も動作しない場合もあるため、ユーザは溶接装置1又はワイヤ送給装置3の故障なのか、正常な動作が行われていないのかを判定することができない場合がある。表示部25が、制限処理の実行中であることを示す画像を表示する場合、溶接装置1又はワイヤ送給装置3の動作が正常なのか故障なのかのユーザによる判定の精度が高まる。
なお、先端位置判定処理は、溶接ワイヤ161の先端の位置が撮影制御処理の実行により第1の位置に位置したと先に判定し、次に、溶接ワイヤ161の先端の位置が撮影制御処理により第2の位置に移動したと判定する処理(以下「特異先端位置判定処理」という。)であってもよい。
先端抽出画像生成処理では、撮影制御処理の実行により、先端位置判定処理の判定の結果を用い、第1撮影制御がまず実行され、次に第2撮影制御が実行される。第1撮影制御は、溶接ワイヤ161の先端が第1の位置に位置する場合の溶接トーチ16の先端を先に撮影するよう撮影装置42の動作を制御する処理である。第2撮影制御は、溶接ワイヤ161の先端が第2の位置に位置する場合の溶接トーチ16の先端を撮影するよう撮影装置42の動作を制御する処理である。
<断面形状測定処理について>
断面形状測定処理の具体例を説明する。断面形状測定処理は、例えば以下の参考文献1に記載の開先形状測定作業を実行する処理である。
参考文献1:特願2020-121035号公報
念のため、開先形状測定作業について図1及び図10~図16を用いて説明する。すなわち、図10~図16それぞれは、断面形状測定処理の一例を説明する説明図である。
図10は、開先形状測定作業の処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、図10において、溶接ロボットは、溶接装置1を意味し、カメラは撮影装置42を意味し、トーチは溶接トーチ16を意味する。
開先形状測定作業は、準備工程S1、撮影工程S2、測定工程S3を含む。準備工程S1は、撮影装置42が撮影した画像データを溶接装置1のロボット座標系に対応させるための準備データを、撮影装置42の位置に応じて準備する。すなわち、準備工程S1においては、照明装置41および撮影装置42を有する溶接装置1を設置し(処理S11)、撮影装置42を開先901に向けて撮影領域を調整する(処理S12)。ロボット座標系とは、制御部101が溶接装置1の位置の制御に使用する座標系であって、座標軸の方向及び単位が予め定められた座標系である。
そして、撮影装置42で開先901を撮影して制御装置2で画像処理を行い、撮影装置42からの画像データを溶接装置1のロボット座標系に対応させる校正関数を準備データとして準備し、画像データを処理する制御装置2にロボット座標系に対応したカメラ座標系を設定するために、カメラ校正処理(処理S13)、移動軸校正処理(処理S14)、原点校正処理(処理S15)を行う。これらのカメラ校正処理(処理S13)、移動軸校正処理(処理S14)、原点校正処理(処理S15)については、のちほど図12~図16を用いて詳述する。なおカメラ座標系とは、溶接装置1に取り付けられた撮影装置42が撮像した測定部位911の画像上の位置を座標が示す座標系であって、座標軸の方向及び単位が予め定められた座標系である。
撮影工程S2においては、撮影装置42で開先901を撮影し、画像データとする。すなわち、図1に示す状態で、開先901の測定部位911に溶接装置1を移動させ(処理S2)、照明装置41により測定部位911を横断方向へ線状に照明し、撮影装置42により測定部位911の画像を撮影する(処理S22)。測定工程S3においては、準備工程S1で準備された準備データを用い、撮影工程S2で撮影された開先901の画像データから、開先901の断面形状情報を検出する。
すなわち、撮影装置42で撮影された画像データから測定部位911の断面形状912の情報を検出し(処理S31)、検出された断面形状912の情報を、測定部位911と断面形状912の情報とを対にして制御装置2の記憶領域(すなわち記憶部24)に記憶する(処理S32)。これらの撮影工程S2および測定工程S3は、開先901の測定部位911を変更しつつ、開先901の全長あるいは一部区間にわたって、複数回繰り返すことができる。これにより開先901の連続方向に沿った断面形状912を得ること(センシング)ができる。
前述の通り、準備工程S1においては、準備データを準備するために、カメラ校正処理(処理S13)、移動軸校正処理(処理S14)、原点校正処理(処理S15)を行う。これらのカメラ校正処理(処理S13)、移動軸校正処理(処理S14)、原点校正処理(処理S15)は、以下の処理を含む。
カメラ校正処理(処理S13)では、パネル5を図11の状態としてゲージ510を撮影装置42の撮影領域420に配置し、撮影装置42でゲージ510を撮影する(処理S131)。パネル5の表面には、直交配置された2本の矢印512、513による二次元のゲージ510が描かれている。ゲージ510の形状情報、具体的にはパネル5における矢印512、513の基端位置、長さ、先端位置の情報は、予め制御装置2に記憶されている。
パネル5は、アーム511を介してブラケット14に支持され、少なくとも下半分が開先901内に入り込むように配置され、パネル5の表面が開先901の連続方向と交差する状態とされている。アーム511は、ブラケット14に対して回動自在に接続され、パネル5は開先901に入り込んだ状態から撮影装置42の視野外まで退避可能である。パネル5を撮影装置42の視野外へ退避させるために、アーム511およびパネル5をブラケット14から取り外し可能としてもよい。
処理S131の次に、撮影したゲージ510の形状から、撮影装置42で撮影された画像におけるカメラ座標系を設定する(処理S132)。計算にあたっては、制御装置2により、予め記憶しておいたゲージ510の形状情報と、撮影したゲージ510の形状とを比較演算を行う。
図12には、カメラ校正処理(処理S13)の具体的な動作が示されている。ゲージ510の基準点514(例えば矢印512,513の交差する基点)に対して、撮影装置42の向きを調整し、撮影装置42の光軸Aを基準点514に向けて固定しておく。溶接装置1により支持された撮影装置42の位置は通常開先901からそれた位置にあり、パネル5の正面(開先901の連続方向であるY軸方向)から見ると、撮影装置42がX軸方向に変位Dx、Z軸方向に変位Dzで配置されている。さらに、撮影装置42の傾きがあり、光軸Aまわりの撮影装置42の傾き角Rとする。
処理S131により撮影された画像42Cでは、前述した撮影装置42の変位Dx、Dzおよび傾き角Rにより、パネル5Cの表面のゲージ510Cの形状(矢印512C,513Cの長さおよび角度)が元の形状に対して変形して表れる。処理S132においては、制御装置2に記憶されている形状情報のゲージ510R(矢印512R,513Rの長さおよび角度)を参照し、画像42Cに表れたゲージ510Cとの比較演算を行うことで、撮影装置42の変位Dx、Dzおよび傾き角Rを計算することができる。
そして、得られた撮影装置42の変位Dx、Dzおよび傾き角Rに対して、例えばホモグラフィ変換などの演算処理により、準備データとして開先901の断面形状を正面つまり開先901の連続方向から見た状態に校正する情報(準備データとしての校正関数)が得られる。このようなカメラ校正処理により、カメラで撮影された被写体の画像上に、ロボット座標系に対応したカメラ座標系を設定することができる。
図10に戻って、カメラ校正処理(処理S13)が済んだら、パネル5を退避させて図1の状態に戻し、移動軸校正処理(処理S14)を実行する。移動軸校正処理(処理S14)では、照明装置41で開先901の測定部位911を照明し、照明された開先901の測定部位911を撮影装置42で撮影し、測定部位911の断面形状912における校正ポイントの検出(1回目)を行う(処理S141)。
なお、カメラとパネル5とがロボットx軸又はz軸上を独立して移動可能な機器構成である場合には、処理S13の実行後であって処理S15の実行開始前に、移動軌跡計算処理が実行されてもよい。移動軌跡計算処理は、カメラを固定した状態で構成ゲージを溶接ロボットが移動させ、基準点514の移動軌跡を制御部21が計算する処理である。なお、ロボットx軸の定義は図1のx軸であり、ロボットz軸の定義は、図1のy軸である。
次に、溶接装置1を開先901と交差方向(例えばZ軸方向)へ移動し(処理S142)、再び撮影装置42で開先901を撮影し、測定部位911の断面形状912における校正ポイントの検出(2回目)を行う(処理S143)。続いて、断面形状912の同じ位置について、1回目の検出における校正ポイントと2回目の検出における校正ポイントとを結ぶ移動軌跡を計算し、得られた校正ポイントの移動軌跡からロボット座標系に合わせてカメラ座標系を校正する(処理S144)。
図13、図14、図15には、移動軸校正処理(処理S14)の具体的な動作が示されている。図13において、処理S141では、照明装置41で開先901の測定部位911を照明し、開先901の測定部位911を撮影装置42で撮影することで、撮影された画像42Cには測定部位911の断面形状912が捉えられる。断面形状912においては、その折曲点が照明装置41のラインレーザにより高輝度で表れ、校正ポイントP11、P21、P31、P41として検出される(1回目の検出)。
図14において、処理S142では、溶接装置1のケース13を、開先901と交差方向であるZ軸方向へ移動させる。この移動に伴って、照明装置41および撮影装置42もZ軸方向へ並進移動する。処理S143では、照明装置41で開先901の測定部位911を照明し、開先901の測定部位911を撮影装置42で撮影することで、撮影された画像42Cには測定部位911の断面形状912が捉えられる。断面形状912においては、その折曲点が照明装置41のラインレーザにより高輝度で表れ、校正ポイントP12,P22、P32、P42として検出される(2回目の検出)。
処理S142、S143で得られた1回目の検出における校正ポイントP11~P41の位置情報、および2回目の検出における校正ポイントP12~P42の位置情報は、それぞれ制御装置2で演算処理される。
図15において、処理S144では、断面形状912の同じ位置について、各ポイントを結ぶ移動軌跡T1、T2、T3、T4を計算する。例えば、1回目の校正ポイントP11から2回目の校正ポイントP12に至る移動軌跡T1を計算し、1回目の校正ポイントP21から2回目の校正ポイントP22に至る移動軌跡T2を計算する。
計算された移動軌跡T1、T2、T3、T4は、それぞれ溶接装置1のZ軸方向(ロボット座標系)の移動方向Zrを示し、これを画像42C(カメラ座標系)において検出することで、カメラ座標系(処理S13で設定されたカメラ座標系および準備データの校正関数)を校正し、実際のロボット座標系に合わせることができる。
図10に戻って、移動軸校正処理(処理S14)が済んだら、原点校正処理(処理S15)を実行する。
原点校正処理(処理S15)では、溶接装置1の溶接トーチ16を開先901のトーチねらい位置に配置し(処理S151)、撮影装置42で撮影された画像42C上のトーチねらい位置をカメラ座標系の原点に設定する(処理S152)。
図16において、処理S151では、断面形状912の任意位置(例えば図13の校正ポイントP11に用いた開先901の折曲点)をトーチねらい位置として選択しておき、溶接装置1をX軸方向およびZ軸方向に移動させ、溶接トーチ16から延びる溶接ワイヤ161の先端をトーチねらい位置(P11)に接触させる。制御装置2においては、その時点のロボット座標系での現在位置からトーチねらい位置が検出される。
処理S151では、撮影装置42で撮影された画像42Cで検出されるトーチねらい位置(P11)をカメラ座標系の原点に設定する。トーチねらい位置(P11)は、ロボット座標系での現在位置として検出されているので、カメラ座標系での原点位置をロボット座標系に変換することができる。
以上のカメラ校正処理(処理S13)、移動軸校正処理(処理S14)、原点校正処理(処理S15)により、撮影装置42で撮影された画像42Cにおいて検出されるカメラ座標系の位置と、溶接装置1に固有のロボット座標系の位置との関係が得られ、その関係を示す関数の逆関数として校正関数が得られる。これにより、準備工程S1において、カメラ座標系で検出された位置をロボット座標系に変換する校正関数を準備データとして準備することができる。
ここで特異先端位置判定処理と先端抽出画像生成処理との奏する効果について説明する。溶接ワイヤ161は、ワイヤ送給装置3に格納されている場合にはリールに巻かれた状態であり、曲がっている。溶接トーチ16から溶接ワイヤ161が突き出る場合、溶接ワイヤ161はこのような曲がった状態から直線状に矯正されて溶接トーチ16から突き出る。しかしながら、曲がった状態から矯正されたとしても溶接トーチ16から突き出た溶接ワイヤ161の形状は完全な直線状ではなく、多少の曲率を有した形状である。
ところで、溶接の開始と溶接トーチ16の先端との関係を考えると、以下のことが言える。すなわち、溶接ワイヤ161の先端が第2の位置に位置する場合の溶接トーチ16の先端を先に撮影し、溶接ワイヤ161の先端が第1の位置に位置する場合の溶接トーチ16の先端を次に撮影すると、溶接を開始するためには、再度、溶接ワイヤ161の先端を第2の位置に位置させる必要がある、ということである。
以下説明の簡単のため、溶接ワイヤ161の先端が第2の位置に位置する場合の溶接トーチ16の先端を先に撮影する処理を、第1処理という。以下説明の簡単のため、溶接ワイヤ161の先端が第1の位置に位置する場合の溶接トーチ16の先端を撮影する処理を第2処理という。以下説明の簡単のため、溶接ワイヤ161の先端を第2の位置に位置させる処理を第3処理という。
しかし、第1処理の実行時に、溶接ワイヤ161は直線状に矯正される。そして、第3処理の実行時に、溶接ワイヤ161はさらに直線状に矯正される。その結果、第1処理及び第2処理の実行により得られた溶接ワイヤ161の先端の位置と、第3処理の実行により得られた溶接ワイヤ161の先端の位置とはズレてしまう。以下、このズレを、先端ズレという。
そこで、先に、溶接ワイヤ161の先端を第1の位置に位置させた状態で溶接トーチ16の先端を撮影し、次に、溶接ワイヤ161の先端を第2の位置に位置させた状態で溶接トーチ16の先端を撮影することを考える。このような場合、溶接ワイヤ161の位置を変更させることなく、そのまま溶接ワイヤ161の先端を第2の位置に位置させた状態で、溶接の開始が可能である。
したがって、先に、溶接ワイヤ161の先端を第1の位置に位置させた状態で溶接トーチ16の先端を撮影し、次に、溶接ワイヤ161の先端を第2の位置に位置させた状態で溶接トーチ16の先端を撮影することで、上述の先端ズレを抑制することができる。
特異先端位置判定処理と先端抽出画像生成処理とはどちらもこのような、先に、溶接ワイヤ161の先端を第1の位置に位置させた状態で溶接トーチ16の先端を撮影し、次に、溶接ワイヤ161の先端を第2の位置に位置させた状態で溶接トーチ16の先端を撮影する処理である。したがって、特異先端位置判定処理と先端抽出画像生成処理とはどちらも上述の先端ズレを抑制することができる。
なお、制御装置2は、ネットワークを介して通信可能に接続された複数台の情報処理装置を用いて実装されてもよい。この場合、制御装置2が備える各機能部は、複数の情報処理装置に分散して実装されてもよい。
なお撮影装置42は撮影部の一例である。
なお、溶接システム100及び制御装置2それぞれの各機能の全て又は一部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やPLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されてもよい。プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置である。プログラムは、電気通信回線を介して送信されてもよい。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
100…溶接システム、 1…溶接装置、 2…制御装置、 3…ワイヤ送給装置、 21…制御部、 22…通信部、 23…入力部、 24…記憶部、 25…表示部、 210…先端抽出画像生成部、 220…断面形状測定部、 230…キャリブレーション部、 240…溶接制御部、 250…入力制御部、 260…記憶制御部、 270…通信制御部、 280…表示制御部、 91…プロセッサ、 92…メモリ、 11…走行レール、 12…サドル、 13…ケース、 14…ブラケット、 15…ホルダ、 16…溶接トーチ、 161…溶接ワイヤ、 41…照明装置、 42…撮影装置、 420…撮影領域、 421…支持パネル、 422…支持アーム、 423…支持レール、 101…制御部、 9…溶接対象、 901…開先、 911…測定部位、 912…断面形状、 5…パネル、 510…ゲージ、 511…アーム

Claims (20)

  1. 溶接トーチ及び溶接ワイヤを撮像することができる撮影部と、
    前記撮影部による撮影により得られた画像データであって開先に対する前記溶接ワイヤの先端の位置が第1の位置である第1画像の画像データと、前記撮影部による撮影により得られた画像データであって開先に対する前記溶接ワイヤの先端の位置が第2の位置である第2画像の画像データと、に基づき、前記溶接ワイヤの先端の画像である先端抽出画像の画像データを生成する先端抽出画像生成部と、
    を備え、
    前記第1の位置は、前記第2の位置よりも、開先に遠い位置である、
    溶接システム。
  2. 前記先端抽出画像生成部は、前記溶接ワイヤの先端の位置が前記第1の位置と前記第2の位置とのいずれであるのかを判定する先端位置判定処理と、前記先端位置判定処理の判定の結果に基づき前記溶接トーチの先端を撮影するように前記撮影部の動作を制御する撮影制御処理と、を実行する、
    請求項1に記載の溶接システム。
  3. 前記溶接ワイヤの先端の位置の移動の指示を取得する入力部、
    を備え、
    前記先端位置判定処理は、前記指示に基づいて、前記溶接ワイヤの先端の位置が前記第1の位置と前記第2の位置とのいずれであるのかを判定する、
    請求項2に記載の溶接システム。
  4. 前記溶接ワイヤの先端の位置を移動させる位置変更部、
    を備え、
    前記先端位置判定処理は、前記位置変更部の動作を示す位置変更部動作情報に基づき、前記溶接ワイヤの先端の位置が前記第1の位置と前記第2の位置とのいずれであるのかを判定する、
    請求項2に記載の溶接システム。
  5. 前記位置変更部は、前記溶接ワイヤを送給することによって前記溶接ワイヤの先端の位置を移動させる、
    請求項4に記載の溶接システム。
  6. 前記位置変更部は、前記溶接トーチを移動させることにより、前記溶接ワイヤの先端の位置を移動させる、
    請求項4に記載の溶接システム。
  7. 前記先端抽出画像生成部は、前記撮影部が前記第1画像の撮影を開始してから前記第2画像を撮影し終えるまでの間、前記溶接ワイヤによる溶接を禁止する制御を実行する、
    請求項1から6のいずれか一項に記載の溶接システム。
  8. 前記先端抽出画像生成部は、前記撮影部が前記第1画像の撮影を開始してから前記第2画像を撮影し終えるまでの間、前記溶接トーチの移動を抑制する制御を実行する、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の溶接システム。
  9. 前記第1の位置における前記溶接ワイヤの先端は前記溶接トーチに引っ込んだ状態にあり、前記第2の位置における前記溶接ワイヤの先端は前記溶接トーチの先端から突き出た状態にある、
    請求項1から8のいずれか一項に記載の溶接システム。
  10. 前記先端抽出画像生成部は、前記第1画像の画像データと前記第2画像の画像データとに基づき、前記第2の位置に位置する前記溶接ワイヤの先端の位置を強調表示する画像である強調表示画像の画像データを生成する、
    請求項1から9のいずれか一項に記載の溶接システム。
  11. 前記先端抽出画像生成部の生成した画像データの示す画像を表示する表示部、
    を備える請求項10に記載の溶接システム。
  12. 前記表示部は、前記強調表示画像を前記先端抽出画像とともに表示する、
    請求項11に記載の溶接システム。
  13. 前記表示部は、前記溶接ワイヤの先端と前記開先との距離が所定の範囲内か否かを示す情報の所定の入力先への入力を促す画像を表示する、
    請求項12に記載の溶接システム。
  14. 前記表示部は、前記先端抽出画像生成部が、前記溶接ワイヤによる溶接を禁止する制御と前記溶接トーチの移動を抑制する制御とを実行していることを示す情報を表示する、
    請求項12又は13に記載の溶接システム。
  15. 前記開先の断面形状を測定する断面形状測定部と、
    前記溶接トーチによる溶接を制御する溶接制御部と、
    を備え、
    前記先端抽出画像生成部は前記断面形状測定部による測定の後に前記先端抽出画像の画像データを生成し、前記溶接制御部は前記断面形状測定部の測定の結果と前記先端抽出画像の画像データとに基づき前記溶接トーチに溶接を実行させる、
    請求項1から14のいずれか一項に記載の溶接システム。
  16. 前記先端抽出画像生成部は、背景差分又はフレーム間差分により、前記先端抽出画像の画像データを生成する、
    請求項1から15のいずれか一項に記載の溶接システム。
  17. 前記先端位置判定処理では、前記溶接ワイヤの先端の位置が前記撮影制御処理の実行により前記第1の位置に位置したと先に判定し、次に、前記溶接ワイヤの先端の位置が前記撮影制御処理により前記第2の位置に移動したと判定される、
    請求項2に記載の溶接システム。
  18. 前記先端抽出画像生成部は、前記撮影制御処理の実行により、前記先端位置判定処理の判定の結果を用い、前記溶接ワイヤの先端が前記第1の位置に位置する場合の前記溶接トーチの先端を先に撮影し、前記溶接ワイヤの先端が前記第2の位置に位置する場合の前記溶接トーチの先端を次に撮影するよう、前記撮影部の動作を制御する、
    請求項2又は17記載の溶接システム。
  19. 溶接トーチ及び溶接ワイヤを撮像することができる撮影ステップと、
    前記撮影ステップによる撮影により得られた画像データであって開先に対する前記溶接ワイヤの先端の位置が第1の位置である第1画像の画像データと、前記撮影ステップによる撮影により得られた画像データであって開先に対する前記溶接ワイヤの先端の位置が第2の位置である第2画像の画像データと、に基づき、前記溶接ワイヤの先端の画像である先端抽出画像の画像データを生成する先端抽出画像生成ステップと、
    を有し、
    前記第1の位置は、前記第2の位置よりも、開先に遠い位置である、
    溶接方法。
  20. 請求項1から18のいずれか一項に記載の溶接システムとしてコンピュータを機能させるためのプログラム。
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