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JP2021090041A - 磁化回転素子、磁気抵抗効果素子、半導体素子、磁気記録アレイ及び磁気抵抗効果素子の製造方法 - Google Patents

磁化回転素子、磁気抵抗効果素子、半導体素子、磁気記録アレイ及び磁気抵抗効果素子の製造方法 Download PDF

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JP2021090041A JP2020173445A JP2020173445A JP2021090041A JP 2021090041 A JP2021090041 A JP 2021090041A JP 2020173445 A JP2020173445 A JP 2020173445A JP 2020173445 A JP2020173445 A JP 2020173445A JP 2021090041 A JP2021090041 A JP 2021090041A
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Yugo Ishitani
優剛 石谷
智生 佐々木
Tomoo Sasaki
智生 佐々木
陽平 塩川
Yohei SHIOKAWA
陽平 塩川
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Abstract

【課題】データの書き込み電圧を下げることができる磁化回転素子、磁気抵抗効果素子、半導体素子及び磁気記録アレイを提供する。【解決手段】この磁化回転素子は、スピン軌道トルク配線と、前記スピン軌道トルク配線に対し第1方向にあり、前記スピン軌道トルク配線からスピンが注入される第1強磁性層と、を備え、前記スピン軌道トルク配線は、前記第1方向に、複数のスピン生成層と、前記複数のスピン生成層の間にある挿入層と、を有し、前記挿入層は、前記スピン生成層より電気抵抗率が低い。【選択図】図3

Description

本発明は、磁化回転素子、磁気抵抗効果素子、半導体素子、磁気記録アレイ及び磁気抵抗効果素子の製造方法に関する。
強磁性層と非磁性層の多層膜からなる巨大磁気抵抗(GMR)素子、及び、非磁性層に絶縁層(トンネルバリア層、バリア層)を用いたトンネル磁気抵抗(TMR)素子は、磁気抵抗効果素子として知られている。磁気抵抗効果素子は、磁気センサ、高周波部品、磁気ヘッド及び不揮発性ランダムアクセスメモリ(MRAM)への応用が可能である。
MRAMは、磁気抵抗効果素子が集積された記憶素子である。MRAMは、磁気抵抗効果素子における非磁性層を挟む二つの強磁性層の互いの磁化の向きが変化すると、磁気抵抗効果素子の抵抗が変化するという特性を利用してデータを読み書きする。強磁性層の磁化の向きは、例えば、電流が生み出す磁場を利用して制御する。また例えば、強磁性層の磁化の向きは、磁気抵抗効果素子の積層方向に電流を流すことで生ずるスピントランスファートルク(STT)を利用して制御する。
STTを利用して強磁性層の磁化の向きを書き換える場合、磁気抵抗効果素子の積層方向に電流を流す。書き込み電流は、磁気抵抗効果素子の特性劣化の原因となる。
近年、書き込み時に磁気抵抗効果素子の積層方向に電流を流さなくてもよい方法に注目が集まっている。その一つの方法が、スピン軌道トルク(SOT)を利用した書込み方法である(例えば、特許文献1)。SOTは、スピン軌道相互作用によって生じたスピン流又は異種材料の界面におけるラシュバ効果により誘起される。磁気抵抗効果素子内にSOTを誘起するための電流は、磁気抵抗効果素子の積層方向と交差する方向に流れる。すなわち、磁気抵抗効果素子の積層方向に電流を流す必要がなく、磁気抵抗効果素子の長寿命化が期待されている。
特開2017−216286号公報
大きなSOTを得るためには、大きなスピン軌道相互作用を示す材料を配線に用いる必要がある。例えば、TaやWのような重金属は、スピンホール角が大きく、大きなスピン軌道相互作用を示す材料と言われている。しかしながら、これらの重金属は電気抵抗が大きい。データを書き込むための書き込み配線の電気抵抗が大きいと、書き込み電圧が大きくなってしまう。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、データの書き込み電圧を下げることができる磁化回転素子、磁気抵抗効果素子、半導体素子、磁気記録アレイ及び磁気抵抗効果素子の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を提供する。
(1)第1の態様にかかる磁化回転素子は、スピン軌道トルク配線と、前記スピン軌道トルク配線に対し第1方向にあり、前記スピン軌道トルク配線からスピンが注入される第1強磁性層と、を備え、前記スピン軌道トルク配線は、前記第1方向に、複数のスピン生成層と、前記複数のスピン生成層の間にある挿入層と、を有し、前記挿入層は、前記スピン生成層より電気抵抗率が低い。
(2)上記態様にかかる磁化回転素子において、前記挿入層は、Mg、Al、Si、Ti、Cr、Fe、Co、Cu、Ga、Ge、Agからなる群から選択されるいずれかの元素を含んでもよい。
(3)上記態様にかかる磁化回転素子において、前記スピン生成層は、Mo、Ru、Rh、Pd、Ta、W、Ir、Pt、Au、Biからなる群から選択されるいずれかの元素を含んでもよい。
(4)上記態様にかかる磁化回転素子において、前記挿入層の厚みは、前記挿入層を構成する材料のスピン拡散長以下であってもよい。
(5)上記態様にかかる磁化回転素子において、前記挿入層は複数あり、前記挿入層の層数は、6層以下であってもよい。
(6)上記態様にかかる磁化回転素子において、前記スピン軌道トルク配線は、前記第1方向からの平面視で、前記第1強磁性層と重なる重畳領域と重ならない非重畳領域とを有し、前記挿入層は、前記重畳領域を挟んで前記非重畳領域に亘って延びてもよい。
(7)上記態様にかかる磁化回転素子において、前記挿入層の厚さは、前記スピン生成層のそれぞれの厚さより薄くてもよい。
(8)上記態様にかかる磁化回転素子において、前記挿入層の厚さは、前記挿入層を構成する元素の結合半径の5倍以下であってもよい。
(9)上記態様にかかる磁化回転素子において、前記挿入層の厚さは、10Å以下であってもよい。
(10)上記態様にかかる磁化回転素子において、前記スピン生成層の厚さは、それぞれ8Å以上20Å以下であってもよい。
(11)上記態様にかかる磁化回転素子において、前記挿入層は、前記スピン生成層を構成する元素を含んでもよい。
(12)上記態様にかかる磁化回転素子において、前記第1方向及び前記スピン軌道トルク配線の長さ方向に沿って切断した断面において、前記挿入層を挟んで前記第1強磁性層から遠くにあるスピン生成層の断面積は、前記挿入層を挟んで前記第1強磁性層の近くにあるスピン生成層の断面積より大きくてもよい。
(13)上記態様にかかる磁化回転素子において、前記スピン軌道トルク配線の厚さは、20nm以下であってもよい。
(14)上記態様にかかる磁化回転素子において、前記複数のスピン生成層のうち前記第1強磁性層の最も近くにある第1スピン生成層の膜厚は、他のスピン生成層の膜厚より厚くてもよい。
(15)第2の態様にかかる磁化回転素子は、配線と、前記配線に対し第1方向にある第1強磁性層と、を備え、前記配線は、Mo、Ru、Rh、Pd、Ta、W、Ir、Pt、Au、Biからなる群から選択されるいずれかの元素を含む第1層と、Mg、Al、Si、Ti、Cr、Fe、Co、Cu、Ga、Ge、Agからなる群から選択されるいずれかの元素を含む第2層と、を備え、前記第1層は、前記第1方向に前記第2層を挟む。
(16)第3の態様にかかる磁気抵抗効果素子は、上記態様にかかる磁化回転素子と、前記磁化回転素子の前記第1強磁性層に対し、前記第1方向にある第2強磁性層と、前記第1強磁性層と前記第2強磁性層とに挟まれる非磁性層と、を備える。
(17)第4の態様にかかる半導体素子は、上記態様にかかる磁気抵抗効果素子と、前記磁気抵抗効果素子と電気的に接続されたスイッチング素子と、を備える。
(18)上記態様にかかる半導体素子において、前記スイッチング素子は、電界効果型トランジスタであり、前記電界効果型トランジスタのソースとドレインとの間の距離が、30nm以下であってもよい。
(19)第5の態様にかかる半導体素子は、上記態様にかかる磁気抵抗効果素子を複数有する、磁気記録アレイ。
(20)第6の態様にかかる磁気抵抗効果素子の製造方法は、第2強磁性層と非磁性層と第1強磁性層と第1スピン生成層が順に積層された積層体を形成する成膜工程と、前記積層体をエッチングして柱状体を形成する加工工程と、前記柱状体の第1面に、挿入層とスピン生成層とを順に成膜し、スピン軌道トルク配線を形成する配線形成工程と、を備え、前記挿入層は、前記第1スピン生成層及び前記スピン生成層より電気抵抗率が低い。
(21)上記態様にかかる磁気抵抗効果素子の製造方法において、前記加工工程は、前記積層体の第1面の一部に積層されたハードマスク層を介して行い、前記配線形成工程前に前記ハードマスク層を除去し、前記柱状体の第1面に前記第1スピン生成層を露出させてもよい。
(22)上記態様にかかる磁気抵抗効果素子の製造方法において、前記加工工程は、前記積層体の第1面の一部に積層されたハードマスク層を介して行い、前記ハードマスク層は、前記第1スピン生成層と同じ材料からなってもよい。
(23)上記態様にかかる磁気抵抗効果素子の製造方法において、前記第1スピン生成層の厚みは、前記スピン生成層より厚くてもよい。
本実施形態にかかる磁化回転素子、磁気抵抗効果素子、半導体素子及び磁気記録アレイは、データの書き込み電圧を下げることができる。
第1実施形態にかかる磁気記録アレイの模式図である。 第1実施形態にかかる磁気記録アレイの要部の断面図である。 第1実施形態にかかる磁気抵抗効果素子の断面図である。 第1実施形態にかかる磁気抵抗効果素子の平面図である。 第1変形例にかかる磁気抵抗効果素子の断面図である。 第2変形例にかかる磁気抵抗効果素子の断面図である。 第2変形例にかかる磁気抵抗効果素子の挿入層の平面図である。 第3変形例にかかる磁気抵抗効果素子の断面図である。 ボトムピン構造の磁気抵抗効果素子の別の例の断面図である。 ボトムピン構造の磁気抵抗効果素子の製造方法の一例を示す図である。 ボトムピン構造の磁気抵抗効果素子の製造方法の一例を示す図である。 第4変形例にかかる磁気抵抗効果素子の断面図である。 第5変形例にかかる磁気抵抗効果素子の断面図である。 第6変形例にかかる磁気抵抗効果素子の断面図である。 第2実施形態にかかる磁化回転素子の断面図である。 実施例1のスピン軌道トルク配線の配線抵抗を示す図である。 実施例1の磁気抵抗効果素子の書き込み電流を示す図である。 実施例1の磁気抵抗効果素子の書き込み電圧を示す図である。 実施例2のスピン軌道トルク配線の配線抵抗を示す図である。 実施例2の磁気抵抗効果素子の書き込み電流を示す図である。 実施例2の磁気抵抗効果素子の書き込み電圧を示す図である。
以下、本実施形態について、図を適宜参照しながら詳細に説明する。以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などは実際とは異なっていることがある。以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではなく、本発明の効果を奏する範囲で適宜変更して実施することが可能である。
まず方向について定義する。後述する基板Sub(図2参照)の一面の一方向をx方向、x方向と直交する方向をy方向とする。x方向は、後述するスピン軌道トルク配線20が延びる方向であり、スピン軌道トルク配線20の長さ方向である。z方向は、x方向及びy方向と直交する方向である。z方向は、第1方向の一例である。以下、+z方向を「上」、−z方向を「下」と表現する場合がある。上下は、必ずしも重力が加わる方向とは一致しない。
本明細書で「x方向に延びる」とは、例えば、x方向、y方向、及びz方向の各寸法のうち最小の寸法よりもx方向の寸法が大きいことを意味する。他の方向に延びる場合も同様である。また本明細書で「接続」とは、物理的に接続される場合に限定されない。例えば、二つの層が物理的に接している場合に限られず、二つの層の間が他の層を間に挟んで接続している場合も「接続」に含まれる。また2つの部材が電気的に接続されている場合も「接続」に含まれる。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態にかかる磁気記録アレイ200の構成図である。磁気記録アレイ200は、複数の磁気抵抗効果素子100と、複数の書き込み配線Wp1〜Wpnと、複数の共通配線Cm1〜Cmnと、複数の読み出し配線Rp1〜Rpnと、複数の第1スイッチング素子110と、複数の第2スイッチング素子120と、複数の第3スイッチング素子130とを備える。磁気記録アレイ200は、例えば、磁気メモリ等に利用できる。
書き込み配線Wp1〜Wpnは、電源と1つ以上の磁気抵抗効果素子100とを電気的に接続する。共通配線Cm1〜Cmnは、データの書き込み時及び読み出し時の両方で用いられる配線である。共通配線Cm1〜Cmnは、基準電位と1つ以上の磁気抵抗効果素子100とを電気的に接続する。基準電位は、例えば、グラウンドである。共通配線Cm1〜Cmnは、複数の磁気抵抗効果素子100のそれぞれに設けられてもよいし、複数の磁気抵抗効果素子100に亘って設けられてもよい。読み出し配線Rp1〜Rpnは、電源と1つ以上の磁気抵抗効果素子100とを電気的に接続する。電源は、使用時に磁気記録アレイ200に接続される。
図1に示す第1スイッチング素子110、第2スイッチング素子120、第3スイッチング素子130は、複数の磁気抵抗効果素子100のそれぞれに接続されている。第1スイッチング素子110は、磁気抵抗効果素子100のそれぞれと書き込み配線Wp1〜Wpnとの間に接続されている。第2スイッチング素子120は、磁気抵抗効果素子100のそれぞれと共通配線Cm1〜Cmnとの間に接続されている。第3スイッチング素子130は、磁気抵抗効果素子100のそれぞれと読み出し配線Rp1〜Rpnとの間に接続されている。
第1スイッチング素子110及び第2スイッチング素子120をONにすると、所定の磁気抵抗効果素子100に接続された書き込み配線Wp1〜Wpnと共通配線Cm1〜Cmnとの間に書き込み電流が流れる。第2スイッチング素子120及び第3スイッチング素子130をONにすると、所定の磁気抵抗効果素子100に接続された共通配線Cm1〜Cmnと読み出し配線Rp1〜Rpnとの間に読み出し電流が流れる。
第1スイッチング素子110、第2スイッチング素子120及び第3スイッチング素子130は、電流の流れを制御する素子である。第1スイッチング素子110、第2スイッチング素子120及び第3スイッチング素子130は、例えば、トランジスタ、オボニック閾値スイッチ(OTS:Ovonic Threshold Switch)のように結晶層の相変化を利用した素子、金属絶縁体転移(MIT)スイッチのようにバンド構造の変化を利用した素子、ツェナーダイオード及びアバランシェダイオードのように降伏電圧を利用した素子、原子位置の変化に伴い伝導性が変化する素子である。
第1スイッチング素子110、第2スイッチング素子120、第3スイッチング素子130のいずれかは、同じ配線に接続された磁気抵抗効果素子100で、共用してもよい。例えば、第1スイッチング素子110を共有する場合は、書き込み配線Wp1〜Wpnの上流に一つの第1スイッチング素子110を設ける。例えば、第2スイッチング素子120を共有する場合は、共通配線Cm1〜Cmnの上流に一つの第2スイッチング素子120を設ける。例えば、第3スイッチング素子130を共有する場合は、読み出し配線Rp1〜Rpnの上流に一つの第3スイッチング素子130を設ける。
図2は、第1実施形態に係る磁気記録アレイ200を構成する半導体素子の断面図である。図2は、磁気抵抗効果素子100を後述するスピン軌道トルク配線20のy方向の幅の中心を通るxz平面で切断した断面である。磁気抵抗効果素子100に第1スイッチング素子110又は第2スイッチング素子120が接続されたものを半導体素子と称する場合がある。
図2に示す第1スイッチング素子110及び第2スイッチング素子120は、トランジスタTrである。第3スイッチング素子130は、電極Eと電気的に接続され、例えば、y方向に位置する。トランジスタTrは、例えば電界効果型のトランジスタであり、ゲート電極Gとゲート絶縁膜GIと基板Subに形成されたソースS及びドレインDとを有する。基板Subは、例えば、半導体基板である。
トランジスタTrのソースSとドレインDとの間の距離は、例えば、30nm以下であり、好ましくは20nm以下であり、さらに好ましくは10nm以下である。ソースSとドレインDとの間の距離が近くなると、一つのトランジスタTrが占める面積が小さくなり、磁気記録アレイ200の集積率に直結するトランジスタTrの専有面積が小さくなる。他方、ソースSとドレインDとの間の距離が近くなるとトランジスタTrの耐電圧が小さくなる。トランジスタTrの耐電圧が小さいと、磁気抵抗効果素子100の書き込み電圧が低くなり、少ない書き込み電圧で磁気抵抗効果素子100を動作させる必要がある。例えば、ソースSとドレインDとの間の距離が10nm程度の場合、トランジスタTrは0.5V以下で動作させることが好ましい。
トランジスタTrのそれぞれと磁気抵抗効果素子100とは、導電部Cwを介して、電気的に接続されている。導電部Cwは、例えば、接続配線、ビアと言われることがある。導電部Cwは、導電性を有する材料を含む。導電部Cwは、z方向に延びる。
磁気抵抗効果素子100とトランジスタTrとは、導電部Cwを除いて、絶縁層90によって電気的に分離されている。絶縁層90は、多層配線の配線間や素子間を絶縁する絶縁層である。絶縁層90は、例えば、酸化シリコン(SiO)、窒化シリコン(SiN)、炭化シリコン(SiC)、窒化クロム、炭窒化シリコン(SiCN)、酸窒化シリコン(SiON)、酸化アルミニウム(Al)、酸化ジルコニウム(ZrO)等である。
電極Eは、導電性を有する材料からなる。電極Eは、例えば、透明電極材料からなる。電極Eは、例えば、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、インジウム−スズ酸化物(ITO)、酸化スズ(SnO)、酸化アンチモン−酸化スズ系(ATO)、酸化亜鉛(ZnO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、酸化インジウム(In)等である。電極Eが透明であると、磁化M1,M2の配向方向を外部から読み取りやすくなる。
図3は、第1実施形態に係る磁気抵抗効果素子100の断面図である。図4は、第1実施形態に係る磁気抵抗効果素子100の平面図である。図3は、スピン軌道トルク配線20のy方向の幅の中心を通るxz平面で磁気抵抗効果素子100を切断した断面である。図4は、磁気抵抗効果素子100をz方向から平面視した平面図である。
磁気抵抗効果素子100は、抵抗変化部10とスピン軌道トルク配線20とを有する。抵抗変化部10は、スピン軌道トルク配線20のz方向にある。抵抗変化部10は、例えば、スピン軌道トルク配線20上に積層されている。抵抗変化部10のz方向の抵抗値は、スピン軌道トルク配線20からスピンが注入されることで変化する。磁気抵抗効果素子100は、スピン軌道トルク(SOT)を利用した磁性素子であり、スピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子、スピン注入型磁気抵抗効果素子、スピン流磁気抵抗効果素子と言われる場合がある。
抵抗変化部10は、z方向に、スピン軌道トルク配線20と電極Eとに挟まれる(図2参照)。抵抗変化部10は、柱状体である。抵抗変化部10のz方向からの平面視形状は、例えば、図4に示すようにx方向に長軸を有する楕円である。抵抗変化部10のz方向からの平面視形状は楕円に問わず、例えば円形、矩形等でもよい。抵抗変化部10の外周長又は直径は、例えば、スピン軌道トルク配線20に近づくにつれて大きくなる。
抵抗変化部10は、第1強磁性層1と第2強磁性層2と非磁性層3とを有する。第1強磁性層1は、スピン軌道トルク配線20のz方向にある。第1強磁性層1は、例えば、スピン軌道トルク配線20と接し、スピン軌道トルク配線20上に積層されている。第1強磁性層1にはスピン軌道トルク配線20からスピンが注入される。第1強磁性層1の磁化M1は、注入されたスピンによりスピン軌道トルク(SOT)を受け、配向方向が変化する。第2強磁性層2は、第1強磁性層1のz方向にある。第1強磁性層1と第2強磁性層2は、z方向に非磁性層3を挟む。
第1強磁性層1及び第2強磁性層2は、それぞれ磁化M1,M2を有する。第2強磁性層2の磁化M2は、所定の外力が印加された際に第1強磁性層1の磁化M1よりも配向方向が変化しにくい。第1強磁性層1は磁化自由層と言われ、第2強磁性層2は磁化固定層、磁化参照層と言われることがある。抵抗変化部10は、非磁性層3を挟む第1強磁性層1と第2強磁性層2との磁化M1,M2の相対角の違いに応じて抵抗値が変化する。第1強磁性層1及び第2強磁性層2の磁化M1,M2は、例えば、x方向に配向する。
第1強磁性層1及び第2強磁性層2は、強磁性体を含む。強磁性体は、例えば、Cr、Mn、Co、Fe及びNiからなる群から選択される金属、これらの金属を1種以上含む合金、これらの金属とB、C、及びNの少なくとも1種以上の元素とが含まれる合金等である。強磁性体は、例えば、Co−Fe、Co−Fe−B、Ni−Fe、Co−Ho合金、Sm−Fe合金、Fe−Pt合金、Co−Pt合金、CoCrPt合金である。
第1強磁性層1及び第2強磁性層2は、ホイスラー合金を含んでもよい。ホイスラー合金は、XYZまたはXYZの化学組成をもつ金属間化合物を含む。Xは周期表上でCo、Fe、Ni、あるいはCu族の遷移金属元素または貴金属元素であり、YはMn、V、CrあるいはTi族の遷移金属又はXの元素種であり、ZはIII族からV族の典型元素である。ホイスラー合金は、例えば、CoFeSi、CoFeGe、CoFeGa、CoMnSi、CoMn1−aFeAlSi1−b、CoFeGe1−cGa等である。ホイスラー合金は高いスピン分極率を有する。
抵抗変化部10は、第2強磁性層2の非磁性層3と反対側の面に、スペーサ層を介して反強磁性層を有してもよい。第2強磁性層2、スペーサ層、反強磁性層は、シンセティック反強磁性構造(SAF構造)となる。シンセティック反強磁性構造は、非磁性層を挟む二つの磁性層からなる。第2強磁性層2と反強磁性層とが反強磁性カップリングすることで、反強磁性層を有さない場合より第2強磁性層2の保磁力が大きくなる。反強磁性層は、例えば、IrMn,PtMn等である。スペーサ層は、例えば、Ru、Ir、Rhからなる群から選択される少なくとも一つを含む。
抵抗変化部10は、第1強磁性層1、第2強磁性層2及び非磁性層3以外の層を有してもよい。例えば、スピン軌道トルク配線20と抵抗変化部10との間に下地層を有してもよい。また例えば、電極Eと抵抗変化部10との間にキャップ層を有してもよい。下地層及びキャップ層は、抵抗変化部10を構成する各層の結晶性を高める。
スピン軌道トルク配線20は、第1強磁性層1のz方向にある。スピン軌道トルク配線20は配線の一例であり、磁気抵抗効果素子100にデータを書き込むための書き込み配線である。スピン軌道トルク配線20は、例えば、z方向から見てx方向の長さがy方向より長く、x方向に延びる。スピン軌道トルク配線20の少なくとも一部は、z方向において、非磁性層3と共に第1強磁性層1を挟む。
スピン軌道トルク配線20は、z方向からの平面視で、第1強磁性層1と重なる領域を重畳領域と、重ならない領域を非重畳領域と称する。重畳領域のz方向の厚みは、例えば、非重畳領域のz方向の厚みより厚い。非重畳領域のz方向の厚みは、例えば、重畳領域に近づくほど厚くなる。スピン軌道トルク配線20の平均厚みは、例えば、20nm以下である。平均厚みは、x方向の位置が異なる10点におけるスピン軌道トルク配線20のz方向の厚みの平均値である。スピン軌道トルク配線20の平均厚みが十分厚いと、スピン軌道トルク配線20の表面の平坦性が高まり、積層される第1強磁性層1の結晶性が高まる。結晶性の高い第1強磁性層1は、保磁力が大きく、磁気抵抗効果素子100のデータの保持安定性が高まる。一方で、スピン軌道トルク配線20の平均厚みが十分薄いと、第1強磁性層1へのスピン注入効率が高まる。スピン軌道トルク配線20を構成する重金属はスピン拡散長が短い場合が多く、スピン軌道トルク配線20の厚みを薄くすることで、発生したスピン流を効率よく第1強磁性層1へ注入できる。スピン軌道トルク配線20の厚みが薄いと、例えば、スピン軌道トルク配線20の第1強磁性層1から遠い部分で発生したスピン流も、スピン軌道トルク配線20内で拡散されずに第1強磁性層1へ到達する。
スピン軌道トルク配線20は、電流Iが流れる際のスピンホール効果によってスピン流を発生させ、第1強磁性層1にスピンを注入する。スピン軌道トルク配線20は、例えば、第1強磁性層1の磁化を反転できるだけのSOTを第1強磁性層1の磁化に与える。スピンホール効果は、電流を流した場合にスピン軌道相互作用に基づき、電流の流れる方向と直交する方向にスピン流が誘起される現象である。スピンホール効果は、運動(移動)する電荷(電子)が運動(移動)方向を曲げられる点で、通常のホール効果と共通する。通常のホール効果は、磁場中で運動する荷電粒子の運動方向がローレンツ力によって曲げられる。これに対し、スピンホール効果は磁場が存在しなくても、電子が移動するだけ(電流が流れるだけ)でスピンの移動方向が曲げられる。
スピン軌道トルク配線20は、スピン生成層20Aと挿入層20Bとを有する。スピン軌道トルク配線20は、z方向に、スピン生成層20Aと挿入層20Bとが積層された積層体である。スピン生成層20Aは2層以上であり、挿入層20Bは1層以上である。挿入層20Bは、z方向にスピン生成層20Aの間にある。スピン生成層20Aは第1層の一例であり、挿入層20Bは第2層の一例である。
スピン生成層20Aは、例えば、主成分として非磁性の重金属を含む。重金属は、イットリウム(Y)以上の比重を有する金属を意味する。非磁性の重金属は、例えば、最外殻にd電子又はf電子を有する原子番号39以上の原子番号が大きい非磁性金属である。
スピン生成層20Aは、例えば、Mo、Ru、Rh、Pd、Ta、W、Ir、Pt、Au、Biからなる群から選択されるいずれかの元素を含む。スピン生成層20Aは、例えば、Mo、Ru、Rh、Pd、Ta、W、Ir、Pt、Au、Biからなる群から選択されるいずれかの元素の金属、合金、金属間化合物、金属硼化物、金属炭化物、金属珪化物、金属燐化物のいずれである。非磁性の重金属は、その他の金属よりスピン軌道相互作用が強く生じる。スピンホール効果はスピン軌道相互作用により生じ、スピン軌道トルク配線20内にスピンが偏在しやすく、スピン流Jが発生しやすくなる。
スピン生成層20Aに電流Iが流れると、一方向に配向した第1スピンS1と、第1スピンS1と反対方向に配向した第2スピンS2とが、それぞれ電流Iの流れる方向と直交する方向にスピンホール効果によって曲げられる。例えば、−y方向に配向した第1スピンS1が+z方向に曲げられ、+y方向に配向した第2スピンS2が−z方向に曲げられる。
非磁性体(強磁性体ではない材料)は、スピンホール効果により生じる第1スピンS1の電子数と第2スピンS2の電子数とが等しい。すなわち、+z方向に向かう第1スピンS1の電子数と−z方向に向かう第2スピンS2の電子数とは等しい。第1スピンS1と第2スピンS2は、スピンの偏在を解消する方向に流れる。第1スピンS1及び第2スピンS2のz方向への移動において、電荷の流れは互いに相殺されるため、電流量はゼロとなる。電流を伴わないスピン流は特に純スピン流と呼ばれる。
第1スピンS1の電子の流れをJ、第2スピンS2の電子の流れをJ、スピン流をJと表すと、J=J−Jで定義される。スピン流Jは、z方向に生じる。第1スピンS1は、スピン生成層20Aから第1強磁性層1に注入される。
スピン生成層20Aは、それぞれxy面内に広がる。スピン生成層20Aのそれぞれの厚さは、例えば、8Å以上20Å以下である。それぞれのスピン生成層20Aの厚みは、同じでも異なってもよい。
例えば、複数のスピン生成層20Aのうち第1強磁性層1の最も近くにある第1スピン生成層の膜厚は、他のスピン生成層20Aの膜厚より厚くてもよい。第1強磁性層1に接するスピン生成層20Aが厚いと、第1強磁性層1の界面磁気異方性が強くなる。
また例えば、yz平面で切断した断面において、挿入層20Bを挟んで第1強磁性層1から遠くにあるスピン生成層20Aの断面積は、第1強磁性層1の近くにあるスピン生成層20Aの断面積より大きくてもよい。また例えば、xz平面で切断した断面において、挿入層20Bを挟んで第1強磁性層1から遠くにあるスピン生成層20Aの断面積は、第1強磁性層1の近くにあるスピン生成層20Aの断面積より大きくてもよい。第1強磁性層1から遠い位置のスピン生成層20Aで多くのスピンを生み出すことで、第1強磁性層1に届くスピンの量が増え、第1強磁性層1の磁化を反転させるのに必要な反転電流密度を下げることができる。
挿入層20Bは、スピン生成層20Aの間にある。挿入層20Bの電気抵抗率は、スピン生成層20Aの電気抵抗率より低い。
挿入層20Bは、スピン生成層20Aより電気伝導性に優れた材料からなる。挿入層20Bは、例えば、Mg、Al、Si、Ti、Cr、Fe、Co、Cu、Ga、Ge、Agからなる群から選択されるいずれかの元素を含む。挿入層20Bは、Mg、Al、Si、Ti、Cr、Fe、Co、Cu、Ga、Ge、Agからなる群から選択されるいずれかの元素の金属、合金、金属間化合物、金属硼化物、金属炭化物、金属珪化物、金属燐化物のいずれである。挿入層20Bは、例えば、単体のCu、Agである。
挿入層20Bは、スピン生成層20Aよりスピンホール角が小さく、スピン生成層20Aと比較してスピン軌道相互作用が生じにくい。すなわち、挿入層20Bは、スピン生成層20Aより第1強磁性層1に注入されるスピンを生み出しにくい。挿入層20Bは、スピン生成層20Aを構成する元素を含んでもよい。挿入層20Bがスピン生成層20Aを構成する元素を含むことで、挿入層20Bで生じるスピン流を大きくできる。
挿入層20Bは、例えば、xy面内に広がる。挿入層20Bは、例えば、重畳領域を挟んで非重畳領域の間に亘って、x方向に延びる。挿入層20Bはスピン生成層20Aより電流が流れやすいため、x方向への電流経路が確保され、スピン軌道トルク配線20に電流を流しやすくなる。
挿入層20Bの厚さは、スピン生成層20Aのそれぞれの厚さより薄い。挿入層20Bの厚さは、スピン生成層20Aの平均厚さの2分の1以下であることが好ましい。挿入層20Bは、上述のように、スピン生成層20Aより電気が流れやすい。挿入層20Bとスピン生成層20Aとの厚みが同じの場合、挿入層20Bへの分流比はスピン生成層20Aへの分流比より大きい。挿入層20Bは、スピン生成層20Aと比較してスピン軌道相互作用が生じにくい。すなわち、第1強磁性層1に注入されるスピンの多くはスピン生成層20Aで生成される。電流のスピン生成層20Aへの分流比が高まると、第1強磁性層1に注入されるスピン量が増える。
挿入層20Bの厚みは、例えば、挿入層20Bを構成する材料のスピン拡散長以下である。スピン拡散長は、スピンの情報を保存したまま電子が移動できる距離である。また例えば、挿入層20Bの厚さは、挿入層20Bを構成する元素の結合半径の5倍以下である。結合半径は、挿入層20Bを構成する元素の結晶の再隣接原子間距離の半分の値である。結合半径は、国立研究開発法人物質材料研究機構(NIMS)のデータベース(https://crystdb.nims.go.jp/)に記載の結晶格子の大きさから算出できる。挿入層20Bが結晶化していなくても、結合半径は結晶格子の大きさから算出する。挿入層20Bの厚さは、具体的には例えば、10Å以下である。挿入層20Bの厚みが十分薄いことで、第1強磁性層1から遠い位置のスピン生成層20Aで生じたスピンも第1強磁性層1に届き、第1強磁性層1に注入されるスピン量が増える。
挿入層20Bを構成する元素は、挿入層20Bの成膜中、または成膜後に、スピン生成層20A内に拡散してもよい。スピン生成層20A内に拡散した挿入層20Bを構成する元素は、例えば挿入層20Bを基準にZ方向に分布する。この場合でも、電気抵抗率の低い挿入層20Bを構成する元素は、電流経路であるX方向に散在するため、抵抗は下がる。挿入層20Bを成膜中に拡散させる方法として、例えば、成膜中の基板加熱をしてもよいし、挿入層20Bを高いレートで成膜してもよい。基板加熱の温度は100℃以上が好ましく、150℃以上がより好ましい。挿入層20Bの成膜レートは0.7Å/秒以上が好ましく、1.0Å/秒以上がより好ましい。挿入層20Bを成膜後に拡散させる方法としては、例えば、成膜後の薄膜状態での後加熱をしてもよいし、磁気抵抗効果素子を形成した状態で後加熱をしてもよい。後加熱の温度は300℃以上が好ましく、350℃以上がより好ましい。
またスピン軌道トルク配線20は、スピン生成層20Aを構成する元素と、挿入層20Bを構成する元素との複合材料でもよい。また挿入層20Bは、スピン生成層20Aを構成する元素と、挿入層20Bを構成する元素との複合材料でもよい。複合材料は、合金のようにスピン生成層20Aを構成する元素と、挿入層20Bを構成する元素が溶融した状態(合金、金属間化合物など)でもよいし、母材であるスピン生成層20Aの内部にクラスター状に挿入層20Bを構成する元素からなる領域が散在していてもよい。スピン生成層と挿入層の複合材料の作り方は、例えば、スピン軌道トルク配線を成膜する際に、スピン生成層20Aを構成する元素と挿入層20Bを構成する元素を同時にスパッタリングしてもよいし、スピン生成層20Aを構成する元素と挿入層20Bを構成する元素を混ぜ合わせたターゲット材料を用いてスパッタリングしてもよい。
スピン軌道トルク配線20は、この他に、磁性金属を含んでもよい。磁性金属は、強磁性金属又は反強磁性金属である。非磁性体に含まれる微量な磁性金属は、スピンの散乱因子となる。微量とは、例えば、スピン軌道トルク配線20を構成する元素の総モル比の3%以下である。スピンが磁性金属により散乱するとスピン軌道相互作用が増強され、電流に対するスピン流の生成効率が高くなる。
スピン軌道トルク配線20は、トポロジカル絶縁体を含んでもよい。トポロジカル絶縁体は、物質内部が絶縁体又は高抵抗体であるが、その表面にスピン偏極した金属状態が生じている物質である。トポロジカル絶縁体は、スピン軌道相互作用により内部磁場が生じる。トポロジカル絶縁体は、外部磁場が無くてもスピン軌道相互作用の効果で新たなトポロジカル相が発現する。トポロジカル絶縁体は、強いスピン軌道相互作用とエッジにおける反転対称性の破れにより純スピン流を高効率に生成できる。
トポロジカル絶縁体は、例えば、SnTe、Bi1.5Sb0.5Te1.7Se1.3、TlBiSe、BiTe、Bi1−xSb、(Bi1−xSbTeなどである。トポロジカル絶縁体は、高効率にスピン流を生成することが可能である。
次いで、第1実施形態に係る磁気抵抗効果素子100の動作について説明する。磁気抵抗効果素子100は、データの書き込み動作とデータの読み出し動作がある。
まずデータを磁気抵抗効果素子100に記録する動作について説明する。まず、データを記録したい磁気抵抗効果素子100に繋がる第1スイッチング素子110及び第2スイッチング素子120をONにする。第1スイッチング素子110及び第2スイッチング素子120をONにすると、スピン軌道トルク配線20に書き込み電流が流れる。スピン軌道トルク配線20に書き込み電流が流れるとスピンホール効果が生じ、スピンが第1強磁性層1に注入される。第1強磁性層1に注入されたスピンは、第1強磁性層1の磁化M1にスピン軌道トルク(SOT)を加え、第1強磁性層1の磁化M1の配向方向を変える。電流の流れ方向を反対にすると、第1強磁性層1に注入されるスピンの向きが反対になるため、磁化M1の配向方向は自由に制御できる。
抵抗変化部10の積層方向の抵抗値は、第1強磁性層1の磁化M1と第2強磁性層2の磁化M2とが平行の場合に小さく、第1強磁性層1の磁化M1と第2強磁性層2の磁化M2とが反平行の場合に大きくなる。抵抗変化部10の積層方向の抵抗値として、磁気抵抗効果素子100にデータが記録される。
次いで、データを磁気抵抗効果素子100から読み出す動作について説明する。まず、データを記録したい磁気抵抗効果素子100に繋がる第1スイッチング素子110又は第2スイッチング素子120と、第3スイッチング素子130をONにする。各スイッチング素子をこのように設定すると、抵抗変化部10の積層方向に読み出し電流が流れる。オームの法則により抵抗変化部10の積層方向の抵抗値が異なると、出力される電圧が異なる。そのため、例えば抵抗変化部10の積層方向の電圧を読み出すことで、磁気抵抗効果素子100に記録されたデータを読み出すことができる。
次いで、磁気抵抗効果素子100の製造方法について説明する。磁気抵抗効果素子100は、各層の積層工程と、各層の一部を所定の形状に加工する加工工程により形成される。各層の積層は、スパッタリング法、化学気相成長(CVD)法、電子ビーム蒸着法(EB蒸着法)、原子レーザデポジッション法等を用いることができる。各層の加工は、フォトリソグラフィー等を用いて行うことができる。
まず基板Subの所定の位置に、不純物をドープしソースS、ドレインDを形成する。次いで、ソースSとドレインDとの間に、ゲート絶縁膜GI、ゲート電極Gを形成する。ソースS、ドレインD、ゲート絶縁膜GI及びゲート電極GがトランジスタTrとなる。
次いで、トランジスタTrを覆うように絶縁層90を形成する。また絶縁層90に開口部を形成し、開口部内に導電体を充填することで導電部Cwが形成される。書き込み配線Wp、共通配線Cmは、絶縁層90を所定の厚みまで積層した後、絶縁層90に溝を形成し、溝に導電体を充填することで形成される。
次いで、絶縁層90及び導電部Cwの一面に、配線層、強磁性層、非磁性層、強磁性層を順に積層し、これらを所定の形状に加工し、スピン軌道トルク配線20、第1強磁性層1、非磁性層3、第2強磁性層2を作製する。その他の部分は絶縁層90で埋め、最後に電極Eを作製することで、磁気抵抗効果素子100が得られる。
作製したスピン軌道トルク配線20のスピン生成層20Aと挿入層20Bとは、透過型電子顕微鏡(TEM)とエネルギー分散型X線分析(EDS)を用いて観察することができる。Y方向に20nm以下まで薄片化したスピン軌道トルク配線20に対して、直径1nm以下の電子線径を用いたEDS組成マッピングを行うと、スピン生成層20Aに挟まれた挿入層20Bが層状に確認することができる。一方で、20nmより厚い薄片化の場合は、奥行きの組成情報が重畳されるため層状ではなく不均一に分布したように見えることがある。また、直径1nmより大きな電子線形で観察した場合は、隣接する元素のエネルギーが重畳されるため、層状ではなく不均一に分布したように見えることがある。
第1実施形態にかかる磁気記録アレイ200及び磁気抵抗効果素子100は、スピン軌道トルク配線20が挿入層20Bを有することで、データの書き込み電圧を下げることができる。挿入層20Bはスピン生成層20Aより電気伝導性に優れるため、挿入層20Bを挿入することでスピン軌道トルク配線20の電気伝導性は向上する。スピン軌道トルク配線20の電気伝導性が向上すると、スピン軌道トルク配線20の両端の電位差が小さくても十分な電流がスピン軌道トルク配線20内を流れる。第1強磁性層1の磁化M1が反転するか否かは、スピン軌道トルク配線20を流れる電流の電流密度に依存する。スピン軌道トルク配線20に挿入層20Bを設けることで、書き込み電圧が小さくても、スピン軌道トルク配線20に十分な電流密度の電流が流れる。
一方で、挿入層20Bは、上述のように、スピン生成層20Aと比較してスピン軌道相互作用が生じにくく、第1強磁性層1に注入されるスピンの生成効率が低い。第1強磁性層1の磁化M1は、注入されるスピンが加えるトルクによって反転する。スピン軌道トルク配線20に挿入層20Bを設けると、第1強磁性層1に注入されるスピン量が減少し、第1強磁性層1の磁化M1が反転しにくくなる恐れがある。挿入層20Bの厚さをスピン生成層20Aの厚さより薄くすることで、挿入層20Bに過剰な電流が流れることを抑制できる。多くの電流がスピン生成層20Aに流れることで第1強磁性層1に注入されるスピン量を確保し、かつ、挿入層20Bによってデータの書き込み電圧を小さくすることができる。
さらに、データの書き込み電圧が小さくなると、磁気抵抗効果素子100を動作させるトランジスタTrのサイズを小さくできる。トランジスタTrのサイズとは、具体的には、ソース−ドレイン間の距離である。現在の技術レベルにおいて、磁気記録アレイ200におけるトランジスタTrのサイズは、磁気抵抗効果素子100のサイズと比較して大きい。そのため、磁気記録アレイ200の集積性は、トランジスタTrのサイズに律速することが多い。トランジスタTrのサイズを小さくできると、磁気記録アレイ200の集積性が向上する。
以上、第1実施形態の一例について詳述したが、この例に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
(第1変形例)
図5は、第1変形例にかかる磁気抵抗効果素子101の断面図である。第1変形例にかかる磁気抵抗効果素子101は、スピン軌道トルク配線21が挿入層20Bを複数有する点が、図3に示す磁気抵抗効果素子100と異なる。図3に示す磁気抵抗効果素子100と同様の構成には同一の符号を付し、説明を省く。
スピン軌道トルク配線21は、複数のスピン生成層20Aと複数の挿入層20Bとを有する。複数の挿入層20Bはそれぞれ、スピン生成層20Aの間に挿入されている。スピン生成層20Aと挿入層20Bは、z方向に交互に積層されている。挿入層20Bの数は、例えば、2層以上6層以下である。それぞれの挿入層20Bの厚みは、同じでも異なってもよい。
図5に示す挿入層20Bは、いずれも重畳領域を挟んで非重畳領域の間に亘って、x方向に延びる。例えば、挿入層20Bのうち第1強磁性層1から最も離れた位置の挿入層20Bは、例えば、スピン軌道トルク配線21の両端の導電部Cwと重なる位置まで延びている。当該構成によりx方向への電流経路が確保され、スピン軌道トルク配線21に電流を流しやすくなる。
第1変形例にかかる磁気抵抗効果素子101は、挿入層20Bを有するため、図3に示す磁気抵抗効果素子100と同様の効果を示す。また挿入層20Bの数が増えることで、スピン生成層20Aと挿入層20Bの界面の数が増える。これらの界面の数が増えると、界面ラシュバ効果により第1強磁性層1の磁化M1を反転させるのに必要な反転電流密度を下げることができる。
(第2変形例)
図6は、第2変形例にかかる磁気抵抗効果素子102の断面図である。第2変形例にかかる磁気抵抗効果素子102は、スピン軌道トルク配線22の挿入層22Bが第1領域R1と第2領域R2とを有する点が、図3に示す磁気抵抗効果素子100と異なる。図3に示す磁気抵抗効果素子100と同様の構成には同一の符号を付し、説明を省く。
挿入層22Bは、第1領域R1と第2領域R2とを有する。第1領域R1は、上述の挿入層20Bと同様の材料からなる。第2領域R2は、スピン生成層20Aと同様の材料からなる。
図7は、第2変形例にかかる挿入層22Bのz方向からの平面図である。第1領域R1はxy面内に広がり、第2領域R2はxy面内に点在している。第1領域R1と第2領域R2との位置関係は、反対でもよい。
挿入層22Bは、同じ材料からなりxy面内にひろがる均質な層でなくても、電流を流しやすくするという効果を有する。そのため、第2変形例にかかる磁気抵抗効果素子102は、挿入層22Bを有することで、図3に示す磁気抵抗効果素子100と同様の効果を示す。
第1変形例及び第2変形例を提示したが、第1実施形態の変形例はこれらに限られない。例えば、磁気抵抗効果素子は、ボトムピン構造でもよい。図8は、ボトムピン構造の磁気抵抗効果素子103の断面図である。図8に示す磁気抵抗効果素子103は、抵抗変化部10とスピン軌道トルク配線20の位置関係が、図3に示す磁気抵抗効果素子100と逆転している。
磁気抵抗効果素子103は、抵抗変化部10及び絶縁層90上に、スピン軌道トルク配線20が積層されている。磁気抵抗効果素子103において、第2強磁性層2は第1強磁性層1より基板Subの近くにある。磁気抵抗効果素子103は、抵抗変化部10とスピン軌道トルク配線20の位置関係が逆転しただけであり、図3に示す磁気抵抗効果素子100と同様の動作をする。
図9は、ボトムピン構造の磁気抵抗効果素子の別の例の断面図である。図9に示す磁気抵抗効果素子103Aは、抵抗変化部10及び絶縁層90上に、スピン軌道トルク配線23が積層されている。スピン軌道トルク配線23は、複数のスピン生成層23Aと複数の挿入層23Bとを有する。図9では、挿入層23Bが複数層の場合を例示しているが、挿入層23Bは一層でもよい。
複数のスピン生成層23Aのうち最も第1強磁性層1の最も近くにあるスピン生成層23Aを以下、第1スピン生成層23A1と称する。第1スピン生成層23A1の膜厚は、他のスピン生成層23Aの膜厚より厚い。第1スピン生成層23A1の膜厚が厚いと、第1強磁性層1の磁気異方性が高まる。図9は、磁化M1がxy面内に面内配向している場合を例示しているが、磁化M1がz方向に垂直配向した場合において、第1スピン生成層23A1の膜厚が厚いと、第1強磁性層1の磁気異方性が特に高まる。
第1スピン生成層23A1は、例えば、x方向の長さが他のスピン生成層23Aのx方向の長さより短い。第1スピン生成層23A1の側面は、抵抗変化部10の側面と連続していてもよい。側面が連続するとは、接平面の傾き角が連続的に変化する又は一定であることを意味する。
図9に示す磁気抵抗効果素子103Aは、例えば、以下の方法で作製できる。磁気抵抗効果素子103Aは、成膜工程と加工工程と配線形成工程とを経て、製造される。
まず成膜工程では、図10に示すように、基板Subに近い側から順に強磁性層32、非磁性層33、強磁性層31、導電層34を順に積層し、積層体を形成する。加工後に、強磁性層31は第1強磁性層1となり、強磁性層32は第2強磁性層2となり、非磁性層33は非磁性層3となり、導電層34は第1スピン生成層23Aとなる。各層は、例えば、スパッタリングで成膜する。そして、導電層34の上面の一部に、ハードマスク層35を形成する。ハードマスク層35は、導電層34と同じ材料でも異なる材料でもよい。
次いで、加工工程では、ハードマスク層35を介してエッチングを行い、柱状体を形成する。ハードマスク層35が、スピン生成層23に適用できる材料以外の場合は、ハードマスク層35を除去する。ハードマスク層35が除去されることで、導電層34の一部が第1スピン生成層23Aとなる。他方、ハードマスク層35が、スピン生成層23に適用できる材料の場合は、ハードマスク層35の全て又は一部を除去する。ハードマスク層35の一部を除去する場合は、導電層34とハードマスク層35の一部が第1スピン生成層23A1となり、ハードマスク層35の全ても除去する場合は、導電層34の一部が第1スピン生成層23A1となる。加工工程後に、第1スピン生成層23A1が露出する。
次いで、配線形成工程では、挿入層23B、スピン生成層23Aを順に成膜する。スピン生成層23Aの膜厚は、第1スピン生成層23A1の膜厚より薄くする。これらの層を成膜後に、y方向の不要部分をエッチングで除去し、スピン軌道トルク配線23が形成される。上記の手順で、磁気抵抗効果素子103Aが得られる。
また例えば、図3では磁化M1,M2がxy面内に配向している面内配向の場合を例示したが、図12に示す磁気抵抗効果素子104のように磁化M1,M2がz方向に配向した垂直配向でもよい。また図3では、抵抗変化部10の平面視形状がx方向に長軸を有する楕円の場合を例示したが、図13に示す磁気抵抗効果素子105のように抵抗変化部10の平面視形状がy方向に長軸を有する楕円でもよいし、図14に示す磁気抵抗効果素子106のように抵抗変化部10の平面視形状がx方向及びy方向から傾いた方向に長軸を有する楕円でもよい。図13の場合、磁化M1,M2はy方向に配向しやすく、図14の場合、磁化M1,M2はx方向及びy方向から傾いた楕円の長軸方向に配向しやすい。
[第2実施形態]
図15は、第2実施形態にかかる磁化回転素子107の断面図である。図15は、磁化回転素子107をスピン軌道トルク配線20のy方向の幅の中心を通るxz平面で切断した断面である。第2実施形態に係る磁化回転素子107は、非磁性層3及び第2強磁性層2を有さない点が、第1実施形態に係る磁気抵抗効果素子100と異なる。その他の構成は、第1実施形態に係る磁気抵抗効果素子100と同様であり、説明を省く。
磁化回転素子107は、第1強磁性層1に対して光L1を入射し、第1強磁性層1で反射した光L2を評価する。磁気カー効果により磁化の配向方向が変化すると、反射した光L2の偏向状態が変わる。磁化回転素子107は、光L2の偏向状態の違いを利用した例えば映像表示装置等の光学素子として用いることができる。
この他、磁化回転素子107は、単独で、異方性磁気センサ、磁気ファラデー効果を利用した光学素子等としても利用できる。
第2実施形態にかかる磁化回転素子107は、非磁性層3及び第2強磁性層2を除いただけであり、第1実施形態にかかる磁気抵抗効果素子100と同様の効果を得ることができる。
以上、本発明は上記の実施形態及び変形例に限定されるものではない。例えば、第2実施形態に第1実施形態の変形例を適用してもよいし、第1実施形態のそれぞれの変形例を組み合わせてもよい。
「実施例1」
実施例1では、スピン生成層の間に挿入層を挿入したスピン軌道トルク配線を作製した。スピン軌道トルク配線の厚さは5nmとし、挿入層の厚さは0.2nmとした。スピン軌道トルク配線のスピン生成層はWからなり、挿入層はCu又はAgとした。そして、スピン軌道トルク配線の一面に、第1強磁性層としてCoFeBを積層した。第1強磁性層は、直径200nmの円柱とした。挿入層の層数を変えて、スピン軌道トルク配線の配線抵抗、第1強磁性層の磁化を反転させるのに必要な書き込み電流、第1強磁性層の磁化を反転させるのに必要な書き込み電圧を測定した。
図16は、実施例1のスピン軌道トルク配線の配線抵抗を示す図である。図17は、実施例1の磁気抵抗効果素子の書き込み電流を示す図である。図18は、実施例1の磁気抵抗効果素子の書き込み電圧を示す図である。
図16に示すように、スピン軌道トルク配線に挿入層を設けることで、スピン軌道トルク配線の抵抗値が減少しているのが分かる。また図17に示すように、書き込み電流は、挿入層の層数が3層に至るまでは減少し、3層を超えると増加した。これは第1強磁性層1に注入するスピンを生み出しにくい挿入層に多くの電流が流れることで、スピン軌道トルク配線に流れる電流量は増加したが、第1強磁性層1に注入されるスピンの量が十分確保されなかったためと考えられる。また図18に示すように挿入層を設けることで、スピン軌道トルク配線に電流が流れやすくなり、書き込み電圧が下がった。
「実施例2」
実施例2では、スピン生成層の間に挿入層を挿入したスピン軌道トルク配線を作製した。スピン軌道トルク配線の厚さは5nmとし、挿入層の厚さを変化させた。スピン軌道トルク配線のスピン生成層はWからなり、挿入層はCu又はAgとした。挿入層の層数は1層とした。そして、スピン軌道トルク配線の一面に、第1強磁性層としてCoFeBを積層した。第1強磁性層は、直径200nmの円柱とした。挿入層の層数を変えて、スピン軌道トルク配線の配線抵抗、第1強磁性層の磁化を反転させるのに必要な書き込み電流、第1強磁性層の磁化を反転させるのに必要な書き込み電圧を測定した。
図19は、実施例2のスピン軌道トルク配線の配線抵抗を示す図である。図20は、実施例2の磁気抵抗効果素子の書き込み電流を示す図である。図21は、実施例2の磁気抵抗効果素子の書き込み電圧を示す図である。
図19に示すように、スピン軌道トルク配線に挿入層を設けることで、スピン軌道トルク配線の抵抗値が減少しているのが分かる。また図20に示すように、書き込み電流は、挿入層が一定の厚みになるまでは減少し、一定の厚みを超えると増加した。挿入層がCuの場合は一定の厚みは0.6nmであり、Agの場合は一定の厚みは1.0nmである。これは第1強磁性層1に注入するスピンを生み出しにくい挿入層に多くの電流が流れることで、スピン軌道トルク配線に流れる電流量は増加したが、第1強磁性層1に注入されるスピンの量が十分確保されなかったためと考えられる。また図21に示すように挿入層を設けることで、スピン軌道トルク配線に電流が流れやすくなり、書き込み電圧が下がった。
1 第1強磁性層
2 第2強磁性層
3 非磁性層
10 抵抗変化部
20、21、22、23 スピン軌道トルク配線
20A、23A スピン生成層
23A1 第1スピン生成層
20B、22B、23B 挿入層
31、32 強磁性層
33 非磁性層
34 導電層
35 ハードマスク層
90 絶縁層
100、101、102、103、103A、104、105、106 磁気抵抗効果素子
107 磁化回転素子
110 第1スイッチング素子
120 第2スイッチング素子
130 第3スイッチング素子
200 磁気記録アレイ
Cm1〜Cmn 共通配線
Cw 導電部
D ドレイン
G ゲート電極
GI ゲート絶縁膜
M1,M2 磁化
Rp1〜Rpn 読み出し配線
S ソース
Sub 基板
Tr トランジスタ
Wp1〜Wpn 書き込み配線

Claims (23)

  1. スピン軌道トルク配線と、
    前記スピン軌道トルク配線に対し第1方向にあり、前記スピン軌道トルク配線からスピンが注入される第1強磁性層と、を備え、
    前記スピン軌道トルク配線は、前記第1方向に、複数のスピン生成層と、前記複数のスピン生成層の間にある挿入層と、を有し、
    前記挿入層は、前記スピン生成層より電気抵抗率が低い、磁化回転素子。
  2. 前記挿入層は、Mg、Al、Si、Ti、Cr、Fe、Co、Cu、Ga、Ge、Agからなる群から選択されるいずれかの元素を含む、請求項1に記載の磁化回転素子。
  3. 前記スピン生成層は、Mo、Ru、Rh、Pd、Ta、W、Ir、Pt、Au、Biからなる群から選択されるいずれかの元素を含む、請求項1又は2に記載の磁化回転素子。
  4. 前記挿入層の厚みは、前記挿入層を構成する材料のスピン拡散長以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の磁化回転素子。
  5. 前記挿入層は複数あり、
    前記挿入層の層数は、6層以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の磁化回転素子。
  6. 前記スピン軌道トルク配線は、前記第1方向からの平面視で、前記第1強磁性層と重なる重畳領域と重ならない非重畳領域とを有し、
    前記挿入層は、前記重畳領域を挟んで前記非重畳領域に亘って延びる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の磁化回転素子。
  7. 前記挿入層の厚さは、前記スピン生成層のそれぞれの厚さより薄い、請求項1〜6のいずれか一項に記載の磁化回転素子。
  8. 前記挿入層の厚さは、前記挿入層を構成する元素の結合半径の5倍以下である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の磁化回転素子。
  9. 前記挿入層の厚さは、10Å以下である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の磁化回転素子。
  10. 前記スピン生成層の厚さは、それぞれ8Å以上20Å以下である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の磁化回転素子。
  11. 前記挿入層は、前記スピン生成層を構成する元素を含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の磁化回転素子。
  12. 前記第1方向及び前記スピン軌道トルク配線の長さ方向に沿って切断した断面において、前記挿入層を挟んで前記第1強磁性層から遠くにあるスピン生成層の断面積は、前記挿入層を挟んで前記第1強磁性層の近くにあるスピン生成層の断面積より大きい、請求項1〜11のいずれか一項に記載の磁化回転素子。
  13. 前記スピン軌道トルク配線の厚さは、20nm以下である、請求項1〜12のいずれか一項に記載の磁化回転素子。
  14. 前記複数のスピン生成層のうち前記第1強磁性層の最も近くにある第1スピン生成層の膜厚は、他のスピン生成層の膜厚より厚い、請求項1〜13のいずれか一項に記載の磁化回転素子。
  15. 配線と、
    前記配線に対し第1方向にある第1強磁性層と、を備え、
    前記配線は、
    Mo、Ru、Rh、Pd、Ta、W、Ir、Pt、Au、Biからなる群から選択されるいずれかの元素を含む第1層と、
    Mg、Al、Si、Ti、Cr、Fe、Co、Cu、Ga、Ge、Agからなる群から選択されるいずれかの元素を含む第2層と、を備え、
    前記第1層は、前記第1方向に前記第2層を挟む、磁化回転素子。
  16. 請求項1〜15のいずれか一項に記載の磁化回転素子と、
    前記磁化回転素子の前記第1強磁性層に対し、前記第1方向にある第2強磁性層と、
    前記第1強磁性層と前記第2強磁性層とに挟まれる非磁性層と、を備える、磁気抵抗効果素子。
  17. 請求項16に記載の磁気抵抗効果素子と、
    前記磁気抵抗効果素子と電気的に接続されたスイッチング素子と、を備える、半導体素子。
  18. 前記スイッチング素子は、電界効果型トランジスタであり、
    前記電界効果型トランジスタのソースとドレインとの間の距離が、30nm以下である、請求項17に記載の半導体素子。
  19. 請求項16に記載の磁気抵抗効果素子を複数有する、磁気記録アレイ。
  20. 第2強磁性層と非磁性層と第1強磁性層と第1スピン生成層が順に積層された積層体を形成する成膜工程と、
    前記積層体をエッチングして柱状体を形成する加工工程と、
    前記柱状体の第1面に、挿入層とスピン生成層とを順に成膜し、スピン軌道トルク配線を形成する配線形成工程と、を備え、
    前記挿入層は、前記第1スピン生成層及び前記スピン生成層より電気抵抗率が低い、磁気抵抗効果素子の製造方法。
  21. 前記加工工程は、前記積層体の第1面の一部に積層されたハードマスク層を介して行い、
    前記配線形成工程前に前記ハードマスク層を除去し、前記柱状体の第1面に前記第1スピン生成層を露出させる、請求項20に記載の磁気抵抗効果素子の製造方法。
  22. 前記加工工程は、前記積層体の第1面の一部に積層されたハードマスク層を介して行い、
    前記ハードマスク層は、前記第1スピン生成層と同じ材料からなる、請求項20に記載の磁気抵抗効果素子の製造方法。
  23. 前記第1スピン生成層の厚みは、前記スピン生成層より厚い、請求項21又は22に記載の磁気抵抗効果素子の製造方法。
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