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JP2020111109A - ステアリング装置 - Google Patents

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JP2020111109A
JP2020111109A JP2019001842A JP2019001842A JP2020111109A JP 2020111109 A JP2020111109 A JP 2020111109A JP 2019001842 A JP2019001842 A JP 2019001842A JP 2019001842 A JP2019001842 A JP 2019001842A JP 2020111109 A JP2020111109 A JP 2020111109A
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hole
steering device
worm gear
cover
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Application number
JP2019001842A
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English (en)
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齊藤 敦
Atsushi Saito
敦 齊藤
雅彦 広瀬
Masahiko Hirose
雅彦 広瀬
山内 優
Masaru Yamauchi
優 山内
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JTEKT Corp
Original Assignee
JTEKT Corp
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Abstract

【課題】転舵シャフトを収容するハウジングの内外で空気を流通させる通気弁の製造コストを低廉化し、以って低コスト化を図ることが可能なステアリング装置を提供する。【解決手段】ステアリング装置1は、ラック軸2と、電動モータ32の回転を減速してラック軸2に軸方向の移動力を付与する減速機構33と、ラック軸2を減速機構33と共に収容するハウジング4と、ハウジング4の開口部460に取り付けられた通気弁5とを備える。通気弁5は、成形体6とフィルタ部材7とを有し、成形体6は、通り穴612が設けられた蓋部61と、通り穴612を覆うカバー部62と、蓋部61に対してカバー部62を支持する支持部63とを一体に有する。支持部63には、通り穴612に連通してカバー部62の突出方向に対して交差する方向に開口する通気孔630が設けられている。フィルタ部材7が通り穴612を塞ぐように蓋部61に取り付けられている。【選択図】図6

Description

本発明は、車両用のステアリング装置に関する。
従来、電動モータによって運転者の操舵操作を補助する操舵補助機能を備えたステアリング装置(電動パワーステアリング装置)には、ステアリングホイールと共に回転するコラムシャフトにアシストトルクを付与するコラムアシスト式の他、リンク機構を介して転舵輪に連結された転舵シャフト(ラックシャフト)に車幅方向の移動力を操舵補助力として付与するラックアシスト式のものがある。転舵シャフトは、その両端部を除き、操舵補助機構と共にハウジングに収容されている。転舵シャフトの両端部には、ボールジョイントによってそれぞれタイロッドが揺動可能に連結されている。転舵シャフトが導出されるハウジングの開口は、タイロッド及びハウジングのそれぞれの外周面に端部が締付固定された蛇腹構造のベローズによって覆われている。ベローズは、ハウジング内部への水分や粉塵等の異物の侵入を抑止している。
特許文献1に記載のパワーステアリング装置では、ハウジング内部の空気の温度変化による膨張や収縮による影響を排除するための呼吸構造として、呼吸弁をハウジングに設けている。呼吸弁は、樹脂材料で形成された呼吸穴形成部材と、多孔質膜からなるフィルタとを有している。呼吸穴形成部材は、ハウジングの貫通孔に係止されるスナップフィット状の係止部と、フィルタが取り付けられる鍔部とが一体に成形されている。また、呼吸穴形成部材は、フィルタとの間に所定の軸方向隙間を介して鍔部及びフィルタを覆う庇部を有している。この呼吸弁によってハウジングの内外で空気の流通を可能にすることで、ハウジング内外の気圧差による各部の隙間からの水等の浸入が抑制されている。
特開2013−141969号公報(段落[0024]、図4参照)
特許文献1に記載の呼吸弁は、鍔部と庇部との間にフィルタを配置する構成上、係止部及び鍔部と庇部とを別体とし、鍔部にフィルタを取り付けた後にこれらを組み合わせる必要がある。このため、呼吸弁の製造コストが嵩んでいた。
そこで、本発明は、転舵シャフトを収容するハウジングの内外で空気を流通させる通気弁の製造コストを低廉化し、以って低コスト化を図ることが可能なステアリング装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記の目的を達成するため、リンク機構を介して転舵輪に連結された転舵シャフトと、電動モータの回転を減速して前記転舵シャフトに軸方向の移動力を付与する減速機構と、前記転舵シャフトを前記減速機構と共に収容するハウジングと、前記ハウジングの開口部に取り付けられた通気弁とを備えたステアリング装置であって、前記通気弁は、所定形状に成形された成形体と、通気性及び防水性を有するフィルタ部材とを有し、前記成形体は、前記ハウジングの前記開口部の周縁に嵌合される嵌合部を外縁に有すると共に通り穴が設けられた蓋部と、前記通り穴を覆うように前記蓋部から前記ハウジングの外方に突出して設けられたカバー部と、前記蓋部に対して前記カバー部を支持する支持部とを一体に有し、前記支持部には、前記通り穴に連通して前記カバー部の突出方向に対して交差する方向に開口する通気孔が設けられており、前記フィルタ部材が前記通り穴を塞ぐように前記蓋部に取り付けられている、ステアリング装置を提供する。
本発明によれば、ステアリング装置の低コスト化が可能となる。
本発明の第1の実施の形態に係るステアリング装置の概略図である。 ステアリング装置のハウジングを車両の上方から見た外観図である。 ウォームギヤ収容部の内部をその周辺部と共に示す断面図である。 通気弁を示す斜視図である。 図4のA−A線における通気弁の断面を示す断面図である 図5の要部拡大図である。 通気弁の一部を示す断面斜視図である。 通気弁の一部を示す断面斜視図である。 成形体の製造方法を示す説明図である。 第2の実施の形態に係るステアリング装置の一部を示す断面図である。
[第1の実施の形態]
本発明の実施の形態について、図1乃至図9を参照して説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、本発明を実施する上での好適な具体例として示すものであり、技術的に好ましい種々の技術的事項を具体的に例示している部分もあるが、本発明の技術的範囲は、この具体的態様に限定されるものではない。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るステアリング装置を模式的に示す概略図である。図2は、ステアリング装置のハウジングを車両の上方から見た外観図である。図1では、ステアリング装置を車両前方から見た状態を示し、図面左側が車両の右側にあたり、図面右側が車両の左側にあたる。図1における符号中の文字「R」は車両の右側を示し、文字「L」は車両の左側を示している。本明細書において、「上」、「下」、「左」、「右」とは、ステアリング装置が車両に搭載された状態における車両上下方向ならびに車両左右方向における各方向をいう。
ステアリング装置1は、運転者が操舵操作するステアリングホイール100が一端部に取り付けられたステアリングシャフト11と、ステアリングホイール100に付与される操舵トルクを検出するトルクセンサ12と、操舵操作に応じて車幅方向に進退移動する転舵シャフトとしてのラック軸2と、ラック軸2の両端部に取り付けられたボールジョイントソケット13L,13Rと、ボールジョイントソケット13L,13Rに揺動可能に連結された一対のタイロッド14L,14Rと、トルクセンサ12によって検出された操舵トルクに応じてラック軸2に軸方向の移動力を操舵補助力として付与する操舵補助装置3と、ラック軸2等を収容するハウジング4と、タイロッド14L,14R及びハウジング4のそれぞれの外周面に端部が締付固定された蛇腹構造の一対のベローズ15L,15Rと、後述する通気弁5を備えている。
ステアリングシャフト11は、ステアリングホイール100が一端部に固定されたコラムシャフト111と、コラムシャフト111の他端部に自在継手112を介して連結されたインターミディエイトシャフト113と、インターミディエイトシャフト113に自在継手114を介して連結されたピニオンシャフト115とを有している。ピニオンシャフト115は、自在継手114側とは反対側の端部にピニオン歯部115aを有している。また、ピニオンシャフト115は、自在継手114側の端部とピニオン歯部115aとの間にトーションバー115bを有している。トーションバー115bは、ステアリングホイール100に付与される操舵トルクに応じて捩れ、操舵トルクが大きいほどその捩じれ量が大きくなる。トルクセンサ12は、トーションバー115bの捩じれ量を磁気的に検出した検出信号を出力する。
操舵補助装置3は、トルクセンサ12の検出信号を取得可能な制御装置31と、制御装置31から出力されるモータ電流によってトルクを発生する電動モータ32と、電動モータ32の出力軸321の回転を減速してラック軸2に軸方向の移動力を付与する減速機構33とを備えている。減速機構33は、電動モータ32の出力軸321と一体回転するように連結され、電動モータ32によって回転駆動されるウォームギヤ34と、ウォームギヤ34に噛み合うウォームホイール35と、ウォームホイール35と共に回転するピニオンシャフト36とを備えている。ピニオンシャフト36は、その一端部にピニオン歯部36aを有している。
ラック軸2の両端部には、ボールジョイントソケット13L,13Rが取り付けられており、タイロッド14L,14Rの一方の端部に設けられた球状の連結部141,141がそれぞれボールジョイントソケット13L,13Rのソケット部131,131に収容されている。タイロッド14L,14Rの他方の端部は、転舵輪である左右の前輪17L,17Rを支持するナックルのナックルアーム16L,16Rに回動可能に連結されている。
このように、ラック軸2は、タイロッド14L,14Rをリンク部材(節)として有するリンク機構を介して前輪17L,17Rに連結されている。ラック軸2が車幅方向(左右方向)に進退移動すると、左右のタイロッド14L,14Rがラック軸2と共に移動しながらラック軸2に対して揺動し、左右の前輪17L,17Rがそれぞれ転舵される。
ラック軸2は、第1ラック歯部21及び第2ラック歯部22を有している。ピニオンシャフト115のピニオン歯部115aは、第1ラック歯部21に噛み合っている。ピニオンシャフト36のピニオン歯部36aは、第2ラック歯部22に噛み合っている。ラック軸2は、ピニオンシャフト115,36の回転によって車幅方向に直線移動する。
ハウジング4は、ラック軸2を減速機構33と共に収容している。本実施の形態では、ハウジング4が例えばダイキャスト成形されたアルミニウム合金からなり、図2に示すように、ラック軸2を収容する管状のラック軸収容部41と、ピニオンシャフト115を収容する第1ピニオンシャフト収容部42と、ピニオンシャフト115と共にトルクセンサ12を収容するセンサ収容部43と、ピニオンシャフト36を収容する第2ピニオンシャフト収容部44と、ウォームホイール35を収容するウォームホイール収容部45と、ウォームギヤ34を収容するウォームギヤ収容部46とを有している。ハウジング4は、これらの各収容部41〜46を一体に有していてもよく、各収容部41〜46の一部が他の部分に例えばボルトによって締結された別体であってもよい。
ハウジング4のラック軸収容部41の長手方向両端部における外周面には、ベローズ15L,15Rのそれぞれの一端部が締付具151によって締付固定されている。ベローズ15L,15Rのそれぞれの他端部は、タイロッド14L,14Rの外周面に締付部152によって締付固定されている。また、センサ収容部43は、上方に向かって開口し、その開口部がカバー431によって閉塞されている。ピニオンシャフト115は、カバー431の中心部から上方に向かって突出している。
ウォームホイール収容部45は、第2ピニオンシャフト収容部44の上方に設けられ、円筒状に形成されている。また、ウォームホイール収容部45は、上方に向かって開口しており、その開口部が蓋体451によって閉塞されている。ウォームギヤ収容部46は、ウォームホイール収容部45の側面に連通している。電動モータ32は、ウォームギヤ収容部46に取り付けられている。
図3は、ウォームギヤ収容部46の内部をその周辺部と共に示す断面図である。ウォームギヤ収容部46は、円筒状に形成された円筒部461と、円筒部461から徐々に拡径するテーパ状の拡径部462とを有し、拡径部462側の端部の開口が電動モータ32によって閉塞されている。ウォームギヤ34は、円筒部461に収容され、その拡径部462側の端部が玉軸受38によって軸支されている。円筒部461における拡径部462とは反対側の端部における開口部460は、通気弁5によって閉塞されている。
電動モータ32の出力軸321とウォームギヤ34とは、連結器37により連結されている。連結器37は、出力軸321に固定されたモータ側ジョイント371と、ウォームギヤ34に固定されたウォーム側ジョイント372と、モータ側ジョイント371とウォーム側ジョイント372との間に配置された弾性体からなるカップリング373とを有している。ウォームギヤ34は、開口部460側の端部が付勢機構39によってウォームホイール35側に付勢されている。付勢機構39は、玉軸受392と、玉軸受392を保持する保持部材392と、保持部材392をウォームホイール35側に付勢するコイルばね393とを有している。
ウォームギヤ34は、付勢機構39と玉軸受38との間でウォームホイール35に噛み合っている。ウォームギヤ34とウォームホイール35との噛み合いは、グリスにより潤滑される。ウォームホイール35は、ピニオンシャフト36に結合された金属製の基部351と、基部351の外周に形成された樹脂からなる歯部352とを有している。歯部352は、ウォームギヤ34に噛み合わされ、これらの噛み合い部のバックラッシが付勢機構39により抑制されている。
付勢機構39は、開口部460から円筒部461の内部に収容されて組み付けられている。開口部460は、付勢機構39を組み付けた後に通気弁5によって閉塞されている。通気弁5は、付勢機構39とウォームギヤ34の軸方向に沿って対向して開口部460に取り付けられている。
通気弁5は、開口部460から円筒部461内への水や粉塵等の異物の侵入を防ぐと共に、ハウジング4の内外で空気の流通を可能にしている。これにより、ハウジング4内外の気圧差によるハウジング4の内部への水等の浸入が抑制されている。つまり、仮にハウジング4の気密性が高い場合には、例えば温度低下によってハウジング4の内部の空気が収縮してハウジング4内が負圧になると、ベローズ15L,15Rとタイロッド14L,14Rやラック軸収容部41との間の僅かな隙間、あるいはカバー431もしくは蓋体451の周囲の僅かな隙間から水等がハウジング4内に浸入しやすくなる。特にラック軸2及び減速機構33がハウジング4に収容されたラックアシスト式のものでは、ハウジング4内の容積が大きくなるので、よりハウジング4内に水等が浸入しやすくなる。しかし、本実施の形態では、通気弁5によってハウジング4の内外で空気が流通することにより、ハウジング4内が負圧になることを抑制している。
なお、ハウジング4への通気弁5の取り付け箇所(ウォームギヤ収容部46の開口部460)は、ハウジング4への追加工が少ないこと、及びグリスが付着しにくいことを考慮して定められたものである。つまり、例えば通気弁5を取り付けるためにハウジング4に新たな開口を形成する場合には製造コストが増大してしまうが、本実施の形態では、付勢機構39を組み込むために設けられていたウォームギヤ収容部46の開口部460に通気弁5を取り付けるので、ハウジング4への追加工が少なくなる。また、グリスが通気弁5に付着すると通気性が低下してしまうおそれがあるが、本実施の形態では、ウォームギヤ34とウォームホイール35との噛み合いを潤滑するグリスが仮に飛散したとしても、付勢機構39によって通気弁5への付着が抑えられる。以下、この通気弁5の構成を詳細に説明する。
図4は、通気弁5を示す斜視図である。図5は、図4のA−A線における通気弁5の断面を示す断面図である。図6は、図5の要部拡大図である。図7及び図8は。通気弁5の一部を示す断面斜視図である。
通気弁5は、所定形状に成形された成形体6と、通気性及び防水性を有するフィルタ部材7とを有している。成形体6は、弾性変形可能な樹脂からなり、射出成形されている。フィルタ部材7は、多孔質の樹脂素材をシート状に形成したものであり、本実施の形態では、この樹脂素材としてPTFE(ポリテトラフルオロエチレン )が用いられている。
成形体6は、全体として円盤状であり、蓋部61と、カバー部62と、蓋部61に対してカバー部62を支持する支持部63とを一体に有している。蓋部61は、ハウジング4の開口部460の周縁に嵌合される嵌合部611を外縁に有すると共に、中心部に通り穴612が設けられている。また、蓋部61には、フィルタ部材7を取り付けるための取付穴613が通り穴612に連通して形成されている。取付穴613は、通り穴612よりも内径が大きく、かつ通り穴612よりもウォームギヤ収容部46の内方(付勢機構39側)に設けられている。
フィルタ部材7は、通り穴612を塞ぐように蓋部61に取り付けられている。より詳細には、フィルタ部材7が通り穴612におけるカバー部62とは反対側の開口端面612aに熱により溶着されている。
カバー部62は、通り穴612を覆うように蓋部61からハウジング4の外方に突出して設けられている。より具体的には、フィルタ部材7とは反対側の通り穴612の開口を覆うように、カバー部62がフィルタ部材7に対向して設けられている。蓋部61に対するカバー部62の突出方向は、蓋部61の外面61aに対して垂直で、成形体6の中心軸線Cに平行な方向である。なお、本実施の形態では、中心軸線C方向から見たカバー部62の形状が円形状であり、カバー部62が笠形に形成されているが、カバー部62の形状はこれに限らず、例えば多角形状であってもよい。
支持部63には、カバー部62の突出方向に対して交差する方向に開口する通気孔630が通り穴612に連通して設けられている。本実施の形態では、カバー部62の周方向に沿って等間隔に4つの通気孔630が設けられており、通気孔630がカバー部62の突出方向に対して垂直な方向(蓋部61の外面61aと平行な方向)に開口している。カバー部62の突出方向における支持部63の高さH(図6参照)は、例えば0.3mmである。本実施の形態では、通気孔630が支持部63の高さ方向の全体にわたって形成されており、カバー部62の突出方向における通気孔630の開口幅Wが支持部63の高さHと同じである。ただし、通気孔630の開口幅Wが支持部63の高さHより小さくてもよい。
蓋部61の通り穴612の内面612bは、カバー部62の突出方向に沿って通気孔630に繋がる部分では、カバー部62の突出方向に対して平行であり、それ以外の部分では、カバー部62側ほど内径が小さくなるようにカバー部62の突出方向に対して傾斜している。通気孔630に繋がる部分における通り穴612の内面612bの中心軸線Cからの距離は、カバー部62の半径と同等である。カバー部62の突出方向に対して傾斜した部分の通り穴612の内面612bは、開口端面612a側の端部における中心軸線Cとの距離が内面612bの中心軸線Cからの距離と同等である。
蓋部61の嵌合部611には、ウォームギヤ収容部46の外方に向かって拡径する漏斗状に形成された係止部614、及びシール部材としてのOリング51が嵌着される環状溝615が設けられている。係止部614は、ウォームギヤ収容部46の開口部460における内周面に環状に形成された係止溝460aに係止されており、これにより通気弁5がウォームギヤ収容部46に対して抜け止めされている。また、係止部614には、放射状に延在する複数の凹部614aが形成されており、係止溝460aに係止部614を嵌合する際に係止部614が容易に弾性変形するように構成されている。
Oリング51は、係止溝460aよりも内側(付勢機構39側)におけるウォームギヤ収容部46の内周面に弾接し、成形体6の外周側からのウォームギヤ収容部46内への水等の浸入を抑止している。
また、嵌合部611には、カバー部62との間に所定の間隔を有して突起616が設けられている。突起616は、複数の通気孔630のそれぞれに向かい合うように、蓋部61の平坦な外面61aからカバー部62の突出方向に沿って突出しており、本実施の形態では4つの突起616が嵌合部611に設けられている。それぞれの突起616は、中心軸線C方向から見た形状が円弧状であり、カバー部62を囲うように並んでいる。ただし、突起616をカバー部62の全周を囲う環状に形成してもよい。
図6に示すように、カバー部62の突出方向における突起616の高さHは、通気孔630の開口幅Wよりも高い。また、カバー部62と突起616との間の距離Lは、突起616の高さHよりも狭い。これにより、通気性を確保しながらも、雨天の走行時や洗車時等において水沫が通気孔630内に入り込むことが、突起616によって抑制されている。
次に、成形体6を製造する際の製造方法について、図9を参照して説明する。図9は、成形体6の製造方法を示す説明図である。成形体6は、上型81及び下型82を有する金型を用いた射出成形により製造される。下型82は、通り穴612及び取付穴613のそれぞれに対応する第1突起821及び第2突起822を有している。上型81は、カバー部62と突起616との間の空間に対応する形状の凸部811を有している。
成形体6は、上型81と下型82との間に形成される空洞(キャビティ)に溶融した樹脂を流し込むことにより、カバー部62及び突起616を含む蓋部61の中心部が形成される。なお、環状溝615は、上型81及び下型82の相対移動方向に対して交差する方向に移動する図略のスライド型によって成形される。
(第1の実施の形態の作用及び効果)
以上説明した第1の実施の形態によれば、成形体6の蓋部61、カバー部62、及び支持部63を一体に成形することができるので、通気弁5の製造コストを低廉化することができ、ひいてはステアリング装置1の低コスト化が可能となる。
[第2の実施の形態]
次に、図10を参照して本発明の第2の実施の形態について説明する。図10は、第2の実施の形態に係るステアリング装置の一部を示す断面図である。図10において、第1の実施の形態において説明したものに対応する部材等については、第1の実施の形態に用いたものと同一の符号を付して重複した説明を省略する。
本実施の形態では、ウォームホイール35を収容するハウジング4のウォームホイール収容部45に形成された開口部450に、通気弁5がウォームホイール35と対向して取り付けられている。本実施の形態では、通気弁5が第1の実施の形態よりも大きく形成されているが、通気弁5の構造は第1の実施の形態と同様である。
ウォームホイール収容部45の開口部450における内周面には、係止溝450aが環状に形成されており、この係止溝450aに通気弁5の係止部614が係止されている。フィルタ部材7は、取付穴613内に配置されたピニオンシャフト36の軸方向端面36bに向かい合っている。ピニオンシャフト36は、ピニオン歯部36aを軸方向に挟む2箇所において玉軸受91及び針状ころ軸受92によって支持されている。ラック軸2の第2ラック歯部22は、ラックガイド機構93のコイルばね931によって付勢されたサポートヨーク932によってピニオン歯部36aに押し付けられている。
この第2の実施の形態によっても、第1の実施の形態と同様の作用及び効果が得られる。また、フィルタ部材7が取付穴613の底面にあたる通り穴612の開口端面612aに固定されていることにより、ウォームギヤ34とウォームホイール35との噛み合い部から飛散したグリスがフィルタ部材7に付着することが抑制されている。
(付記)
以上、本発明を第1及び第2の実施の形態に基づいて説明したが、これらの実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
また、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変形して実施することが可能である。例えば、上記の実施の形態では、ラック軸2が第1ラック歯部21及び第2ラック歯部22を有し、このうち第2ラック歯部22に噛み合うピニオンシャフト36に電動モータ32の回転をウォームギヤ34及びウォームホイール35によって減速して伝達する場合について説明したが、これに限らず、第1ラック歯部21に噛み合うピニオンシャフト115に電動モータ32の回転を減速して伝達してもよい。この場合、ピニオンシャフト115に組み合わされるウォームギヤ及びウォームホイールのうち、何れかを収容する収容部の開口部に本発明に係る通気弁を取り付ける。
また、所謂ステアバイワイヤシステムや自動運転車のステアリング装置にも、本発明を適用することが可能である。
1…ステアリング装置 17L,17R…前輪(転舵輪)
2…ラック軸(転舵シャフト) 32…電動モータ
33…減速機構 34…ウォームギヤ
35…ウォームホイール 39…付勢機構
4…ハウジング 45…ウォームホイール収容部
450…開口部 46…ウォームギヤ収容部
460…開口部 5…通気弁
6…成形体 61…蓋部
611…嵌合部 612…通り穴
612a…開口端面 616…突起
62…カバー部 63…支持部
630…通気孔 7…フィルタ部材

Claims (7)

  1. リンク機構を介して転舵輪に連結された転舵シャフトと、電動モータの回転を減速して前記転舵シャフトに軸方向の移動力を付与する減速機構と、前記転舵シャフトを前記減速機構と共に収容するハウジングと、前記ハウジングの開口部に取り付けられた通気弁とを備えたステアリング装置であって、
    前記通気弁は、所定形状に成形された成形体と、通気性及び防水性を有するフィルタ部材とを有し、
    前記成形体は、前記ハウジングの前記開口部の周縁に嵌合される嵌合部を外縁に有すると共に通り穴が設けられた蓋部と、前記通り穴を覆うように前記蓋部から前記ハウジングの外方に突出して設けられたカバー部と、前記蓋部に対して前記カバー部を支持する支持部とを一体に有し、
    前記支持部には、前記通り穴に連通して前記カバー部の突出方向に対して交差する方向に開口する通気孔が設けられており、
    前記フィルタ部材が前記通り穴を塞ぐように前記蓋部に取り付けられている、
    ステアリング装置。
  2. 前記フィルタ部材は、前記通り穴における前記カバー部とは反対側の開口端面に溶着されている、
    請求項1に記載のステアリング装置。
  3. 前記蓋部には、前記カバー部との間に所定の間隔を有して突起が設けられており、
    前記突起が前記通気孔に向かい合っている、
    請求項1又は2に記載のステアリング装置。
  4. 前記カバー部の突出方向における前記突起の高さが、同方向における前記通気孔の幅よりも高い、
    請求項3に記載のステアリング装置。
  5. 前記所定の間隔は、前記突起の高さよりも狭い、
    請求項3又は4に記載のステアリング装置。
  6. 前記減速機構は、前記電動モータによって回転駆動されるウォームギヤと、前記ウォームギヤに噛み合うウォームホイールとを有し、
    前記ハウジングは、前記ウォームギヤを収容するウォームギヤ収容部の内部に前記ウォームギヤの端部を前記ウォームホイール側に付勢する付勢機構が収容されており、
    前記通気弁は、前記ウォームギヤ収容部に形成された前記開口部に前記付勢機構と対向して取り付けられている、
    請求項1乃至5の何れか1項に記載のステアリング装置。
  7. 前記減速機構は、前記電動モータによって回転駆動されるウォームギヤと、前記ウォームギヤに噛み合うウォームホイールとを有し、
    前記通気弁は、前記ウォームホイールを収容する前記ハウジングのウォームホイール収容部に形成された前記開口部に前記ウォームホイールと対向して取り付けられている、
    請求項1乃至5の何れか1項に記載のステアリング装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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