JP2020033066A - キャップ付ボトル缶及びその密栓方法 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1に開示のキャップは、キャップのナールに設けられたナール凹部に開口形成され開栓時に内圧を開放する線状のナールスリット(ベントホール)と、円筒部のナール非形成領域に形成されるとともにナールスリットよりも下方側に配され、ボトル缶を密栓した状態で所定の内圧になると開口する線状の弱化ラインとを有しており、この弱化ラインが所定の内圧開放値で開口して内部のガスを放出し内圧を開放させることができる。この場合、弱化ラインとして、断続的に形成された複数のスリットによるもの、及び一本の長いスリットによるものが開示されている。
そこで、雄ねじ部の始端部の付近、具体的には始端部の手前10°の位置から雄ねじ部に沿って90°の角度範囲には弱化ラインの長さ方向の中心位置が配置されないようにして、漏れの発生を抑制したものである。
特に、雄ねじ部の始端部が明確に識別できず、ねじ山が一定の高さとなるまでの間に不完全ねじ部が周方向に長く形成されたボトル缶において、弱化ラインの位置を定めるのに有効である。
本実施形態のキャップ付ボトル缶100に用いられるキャップ10は、図1(b)に示すように、例えば直径38mm口径のアルミニウム又はアルミニウム合金製(金属製)のボトル缶20の口部21に装着されて密接するピルファープルーフキャップ(以下、PPキャップとも称す。)となるものである。
このキャップ10は、アルミニウム又はアルミニウム合金製の板材をカップ状に成形したもので、図2に示すように、天面部41とその天面部41の周縁から略垂下されてなる円筒部42とを備えるキャップ本体40と、そのキャップ本体40の天面部41の内面に設けたライナ50とを有する。
このボトル缶20の口部21に被せられたキャップ10は、雄ねじ部23に螺合するキャップ側ねじ部13が円筒部42に形成され、円筒部42の下端部が膨出部22の下面に係止され、ライナ50がカール部24に圧接されて、ボトル缶20を密封状態としてキャップ付ボトル缶100とされる。
また、ベントホール32の上部突起部33の先端は、挿入された際のライナ50の外周縁よりも半径方向内方に位置されているとともに、下部突起部34の先端と半径方向で同位置又はその先端よりも半径方向外方に位置している。さらに、上部突起部33の先端部は、さらに下方に折り曲げられて先端面が下方に向けられている。
このボトル缶20の口部21に被せられたキャップ10は、天面部41の周縁部が絞り加工され、雄ねじ部23の外径に沿うキャップ側ねじ部13を筒上部43に形成するとともに、膨出部22の下部に沿うピルファープルーフ部14を筒下部44に形成することにより、ボトル缶20の口部21に被着されている。また、キャップ10のライナ50がカール部24に密接することによってボトル缶20の開口部20aがシールされている。
また、雄ねじ部23の始端部23aでは、カール部24の上端からねじ山の稜線までの距離L1が小さく、かつねじ山が半径方向外方に大きく突出しており、キャップ10が装着されると、ボトル缶20の口部21外面とキャップ10の周壁内面との間に、図7(a)で示すように大きな空間部Xが形成される。
このボトル缶20の口部21の形状が大きく変化する部分、あるいは、カール部24の上端からねじ山の稜線までの距離L1が小さく、大きな空間部Xが形成される部分に内圧開放スリット35が配置されると、落下衝撃時等に内圧開放スリット35が不用意に開口してしまうおそれがある。一方、雄ねじ部23の始端部23aより手前の部分では、前述したようにテーパ面25が急傾斜面で、カール部24の上端から雄ねじ部23のねじ山の稜線までの距離L2が長いので、図7(b)で示すように、装着されたキャップ10の周壁も口部21の外面に接近して配置される。このため、落下衝撃時等のキャップ10の変形も少なくなる。
前述の大きな空間部Xが形成される状態は、雄ねじ部23の始端部23a付近から雄ねじ部23に沿ってしばらくの間続くので、雄ねじ部23の始端部23aの手前10°までの範囲と、始端部23aから周方向に80°進んだ位置までの範囲には、内圧開放スリット35が配置されないようにしているのである。
なお、この雄ねじ部23の始端部23aから周方向に80°進んだ位置は、口径38mmのボトル缶においては、口部21の開口端(カール部24の上端)から雄ねじ部23のねじ山の稜線までの距離が後述するように約4.85mmとなるので、雄ねじ部23の始端部23aの手前10°の範囲と、口部21の開口端から雄ねじ部23のねじ山の稜線までの距離が4.90mm未満となる領域を避けて内圧開放スリット35の長さ方向の中心位置が配置されるようにするとよい。
そして、密栓工程では、キャップ10を軸中心に回転する機構と、前述のスカートローラ84と同様のスカートローラとを有するキャッピング装置を用い、ボトル缶20の口部21にキャップ10を回転させながら被せ、ボトル缶20の雄ねじ部23にキャップ側ねじ部13をねじ込み、その後、スカートローラで膨出部33に下端部を巻き付ければよい。
この密栓方法では、キャップ10をボトル缶20の口部21に被せる際に周方向の位置決めは必要ない。
ただし、ボトル缶によっては、中子と外子とによる缶体の挟み込みが緩やかに行われ、このため、雄ねじ部の始端部が明確に識別できずに、不完全ねじ部が周方向に長く形成されたボトル缶も存在する。
そのような雄ねじ部の始端部が明確に識別できないボトル缶の場合でも、カール部の上端から雄ねじ部のねじ山の稜線までの距離が所定寸法となるまでの範囲に内圧開放スリットが配置されないようにする必要がある。
このようなボトル缶の場合は、前述したように、口部21の開口端から雄ねじ部23のねじ山の稜線までの距離が4.90mm未満となる領域を避けて内圧開放スリット35の長さ方向の中心位置が配置されるようにするとよい。このボトル缶では、雄ねじ部23に始端部が明確に現われないので、前述した実施形態のように始端部23aの手前の部分は考慮する必要はない。
各ボトル缶としては、直径38mm口径の口部を有する内容量390ml用アルミニウム製ボトル缶を用いた。また、各キャップには、アルミニウム製キャップ本体に、ナール凹部及びベントホールとともに、長さ10mmの内圧開放スリットを形成した。
そして、ボトル缶に390mlの水を充填してキャップを装着した。このとき、キャップの内圧開放スリットとボトル缶の雄ねじ部の始端部との周方向距離が異なる種々のキャップ付ボトル缶を作製した。
落下衝撃試験は、30cmの高さから10°傾斜した鉄板上に、内圧開放スリットが形成されている天面外周部が衝突するように倒立(垂直)姿勢で落下させた後、正置して1日放置した。そして、落下前後の内圧を測定し、内圧低下(漏れ)が確認されたものの本数を確認した。
表1に結果を示す。角度の欄は、雄ねじ部の始端部の位置を基準(0°)として、キャップの内圧開放スリットの長さ方向(周方向)の中心位置までの周方向に沿う角度であり、欄の上段と下段で角度範囲を示す。上段は記載の数値未満、下段は記載の数値以上とする。
この結果から、内圧開放スリットの長さ方向の中心位置が雄ねじ部の始端部から周方向に沿って手前に10°の位置と、始端部から雄ねじ部に沿って周方向に80°進んだ位置との間に区画される領域を避けて設けることで、漏れの発生は防止できることがわかる。
また、ボトル缶の口部の開口端(カール部の上端)から雄ねじ部のねじ山の稜線までの距離は、雄ねじ部の始端部において最も短く、約4.42mmあり、雄ねじ部の始端部から70°以上80°未満の位置において約4.85mmであった。そして、その距離は80°以上に進むにしたがって徐々に大きくなる。したがって、雄ねじ部の始端部が明確に識別できないボトル缶の場合等には、ボトル缶の口部の開口端(カール部の上端)から雄ねじ部のねじ山の稜線までの距離が4.90mm未満となる領域を避けて内圧開放スリットの長さ方向の中心位置が配置されるようにするとよい。
13 キャップ側ねじ部
14 ピルファープルーフ部
17 スリット
17a ブリッジ
20 ボトル缶
21 口部
22 膨出部
23 雄ねじ部
24 カール部
31 ナール凹部
32 ベントホール
35 内圧開放スリット(弱化ライン)
40 キャップ本体
41 天面部
42 円筒部
43 筒上部
44 筒下部
50 ライナ
100 キャップ付ボトル缶(キャップ付ボトル缶)
Claims (6)
- ボトル缶の口部に形成された雄ねじ部にキャップを装着して密栓したキャップ付ボトル缶であって、前記キャップに、開栓時に内圧を開放するベントホールと、所定の内圧になると開口する周方向に沿う線状の弱化ラインとが設けられており、前記弱化ラインの長さ方向の中心位置は、前記雄ねじ部の始端部から周方向に沿って手前に10°の位置と、前記始端部から前記雄ねじ部に沿って周方向に80°進んだ位置との間に区画される領域を避けて設けられていることを特徴とするキャップ付ボトル缶。
- ボトル缶の口部に形成された雄ねじ部にキャップを装着して密栓したキャップ付ボトル缶であって、前記キャップに、開栓時に内圧を開放するベントホールと、所定の内圧になると開口する周方向に沿う線状の弱化ラインとが設けられており、前記弱化ラインの長さ方向の中心位置は、前記口部の開口端から前記雄ねじ部のねじ山の稜線までの距離が4.90mm未満となる領域を避けて設けられていることを特徴とするキャップ付ボトル缶。
- ボトル缶の口部に形成された雄ねじ部にキャップを装着して密栓する方法であって、開栓時に内圧を開放するベントホールと、所定の内圧になると開口する周方向に沿う線状の弱化ラインとを有するキャップを形成するキャップ形成工程と、前記第2弱化部の長さ方向の中心位置が前記雄ねじ部の始端部から周方向に沿って手前に10°の位置と、前記始端部から前記雄ねじ部に沿って周方向に80°進んだ位置との間に区画される領域を避けて配置されるように、前記ボトル缶口部の雄ねじ部に前記キャップを密栓する密栓工程とを備えることを特徴とするキャップ付ボトル缶の密栓方法。
- ボトル缶の口部に形成された雄ねじ部にキャップを装着して密栓する方法であって、開栓時に内圧を開放するベントホールと、所定の内圧になると開口する周方向に沿う線状の弱化ラインとを有するキャップを形成するキャップ形成工程と、前記第2弱化部の長さ方向の中心位置が前記口部の開口端から前記雄ねじ部のねじ山の稜線までの距離が4.90mm未満となる領域を避けて配置されるように、前記ボトル缶口部の雄ねじ部に前記キャップを密栓する密栓工程とを備えることを特徴とするキャップ付ボトル缶の密栓方法。
- 前記密栓工程では、前記キャップの前記弱化ラインの中心位置が前記領域を避けた位置となるように位置決めして、前記ボトル缶の前記口部に前記キャップを被せた後、前記雄ねじ部に倣いながら前記キャップのキャップ側ねじ部を形成して密栓することを特徴とする請求項3又は4記載のキャップ付ボトル缶の密栓方法。
- 前記キャップ形成工程では、前記キャップに前記ボトル缶の前記雄ねじ部に螺合可能なキャップ側ねじ部を形成するとともに、前記キャップ側ねじ部において前記雄ねじ部に螺合したときに前記弱化ラインの長さ方向の中心位置が前記領域を避けて配置されるように、前記弱化ラインを形成し、前記密栓工程では、前記ボトル缶の前記口部に、前記キャップを回転させながら前記雄ねじ部に前記キャップ側ねじ部をねじ込むことを特徴とする請求項3又は4記載のキャップ付ボトル缶の密栓方法。
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