JP2008230635A - キャップ及びボトル - Google Patents
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Abstract
【課題】 キャップ及びボトルにおいて、低圧域での内圧開放や開放圧のばらつきを低減すること。
【解決手段】 上方に配された天面部4と、該天面部4の周縁から略垂下されてなる円筒部5とを備えボトル本体の口金部を密栓するキャップ1であって、円筒部5が、天面部4近傍であって一部の非形成領域を除いて周方向に複数並べて形成されたナール凹部12と、ナール凹部12に開口形成され開栓時に内圧を開放するナールスリット12aと、非形成領域に形成されボトル本体の口金部を密栓した状態で所定の内圧になると開口する弱化ライン13aとを有し、弱化ライン13aの周方向中央近傍に周囲よりも弱化加工された開口基点部17が形成されている。
【選択図】 図1
【解決手段】 上方に配された天面部4と、該天面部4の周縁から略垂下されてなる円筒部5とを備えボトル本体の口金部を密栓するキャップ1であって、円筒部5が、天面部4近傍であって一部の非形成領域を除いて周方向に複数並べて形成されたナール凹部12と、ナール凹部12に開口形成され開栓時に内圧を開放するナールスリット12aと、非形成領域に形成されボトル本体の口金部を密栓した状態で所定の内圧になると開口する弱化ライン13aとを有し、弱化ライン13aの周方向中央近傍に周囲よりも弱化加工された開口基点部17が形成されている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、飲料用等のボトルにおける口部を密栓するキャップ及びこれを被着したボトルに関する。
従来、スチールやアルミニウム合金等の金属製ボトルにおける口金部に被着されるキャップにおいて、例えば特許文献1では、一旦開栓された後に内容物の腐敗・発酵等によって内圧が上昇した際に内部のガスを放出させるスリット状の弱化部がキャップ上端部近傍に形成されたものが提案されている。このいわゆる防爆機能を有するキャップでは、内圧が所定以上に上昇した際に、弱化部が隙間をひろげるよう変形し内部のガスを外部に排出することで、内圧を低下させ容器(ボトル)の破裂を防いでいる。この特許文献1に記載のキャップでは、弱化部であるナール部排気孔を有するナール凹部と同じ高さ位置に非ナール部が設けられ、該非ナール部にも弱化部である非ナール部排気孔が形成されている。
上記従来の技術には、以下の課題が残されている。
特許文献1に記載の従来のキャップでは、非ナール部排気孔が形成されているが、このような非ナール部排気孔を有するキャップでは、非ナール部排気孔の上下開口端部の曲げ加工や下部ビード加工による補強策など、軸方向には相応の加工を施してキャップとしての基本性能維持を図っている。しかしながら、この従来のキャップにおいて、意図している防爆性能は、キャップ個体差(孔部加工状態や材料圧延方向の孔部位置関係など)やキャッピング影響(絞り加工量や状態・ネジかしめ開始との孔部位置関係など)により、内圧開放値がばらつき易いという不安定さがあった。特に、低圧域での内圧開放や開放圧のばらつきが大きくなる不都合があった。
特許文献1に記載の従来のキャップでは、非ナール部排気孔が形成されているが、このような非ナール部排気孔を有するキャップでは、非ナール部排気孔の上下開口端部の曲げ加工や下部ビード加工による補強策など、軸方向には相応の加工を施してキャップとしての基本性能維持を図っている。しかしながら、この従来のキャップにおいて、意図している防爆性能は、キャップ個体差(孔部加工状態や材料圧延方向の孔部位置関係など)やキャッピング影響(絞り加工量や状態・ネジかしめ開始との孔部位置関係など)により、内圧開放値がばらつき易いという不安定さがあった。特に、低圧域での内圧開放や開放圧のばらつきが大きくなる不都合があった。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、特に低圧域での内圧開放や開放圧のばらつきを低減することができるキャップ及びこれを装着したボトルを提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、第1の発明のキャップは、上方に配された天面部と、該天面部の周縁から略垂下されてなる円筒部とを備えボトルの口部を密栓するキャップであって、前記円筒部が、前記天面部近傍であって一部の非形成領域を除いて周方向に複数並べて形成されたナール凹部と、前記ナール凹部に開口形成され開栓時に内圧を開放する線状の第1の弱化部と、前記非形成領域に形成され前記ボトルの口部を密栓した状態で所定の内圧になると開口する線状の第2の弱化部とを有し、前記第2の弱化部の周方向中央近傍に周囲よりも弱化加工された開口基点部が形成されていることを特徴とする。
このキャップでは、第2の弱化部の周方向中央近傍に周囲よりも弱化加工された開口基点部が形成されているので、異常内圧の開放時に第2の弱化部内でさらに局所的又は部分的な弱化部とされた開口基点部が開口の基点になって第2の弱化部が開口して内圧を開放する。したがって、第2の弱化部内に内圧開放を誘発させるために局所的又は部分的に低剛性化された開口基点部を設けることで、より低圧域での内圧開放や開放圧のばらつきを低減することができる。
また、第2の発明のキャップは、第1の発明のキャップにおいて、前記開口基点部が、薄肉加工されて形成されていることを特徴とする。すなわち、このキャップでは、薄肉加工されて開口基点部が形成されているので、薄肉化により容易にかつ多様な形状で低剛性な開口基点部を得ることができる。
さらに、第3の発明のキャップは、第1又は第2の発明のキャップにおいて、前記開口基点部が、前記円筒部の内側に形成された凹部であることを特徴とする。すなわち、このキャップでは、円筒部の内側に凹部とされた開口基点部が形成されているので、開口基点部が所定の異常内圧でより高精度に開口し易く、さらに内圧開放のばらつきを低減することができる。
また、第4の発明のキャップは、第1又は第2の発明のキャップにおいて、前記開口基点部が、前記円筒部の外側に形成された凹部であることを特徴とする。すなわち、このキャップでは、加工のし易い円筒部の外側に凹部とされた開口基点部が形成されるので、成形し易く高い生産性を得ることができる。
また、第5の発明のキャップは、第1の発明のキャップにおいて、前記開口基点部が、スリット加工されて形成されていることを特徴とする。すなわち、このキャップでは、スリット加工で開口基点部が形成されているので、スリット(切り込み)によって容易にかつ明確に弱化加工された開口基点部を得ることができる。
第6の発明のボトルは、ボトル本体と、該ボトル本体の口部に被着されるキャップとを備え、前記キャップが、第1から第5の発明のいずれか一つのキャップであることを特徴とする。すなわち、このボトルでは、上記第1から第5の発明いずれか一つのキャップを備えているので、開放圧力の低減及び開放圧力のばらつきの低減を図ることができる。
本発明によれば、以下の効果を奏する。
すなわち、本発明に係るキャップ及びボトルによれば、第2の弱化部の周方向中央近傍に周囲よりも弱化加工された開口基点部が形成されているので、異常内圧の開放時に開口基点部が開口の基点になって第2の弱化部が開口して内圧を開放することで、より低圧域での内圧開放や開放圧のばらつきを低減することができる。
すなわち、本発明に係るキャップ及びボトルによれば、第2の弱化部の周方向中央近傍に周囲よりも弱化加工された開口基点部が形成されているので、異常内圧の開放時に開口基点部が開口の基点になって第2の弱化部が開口して内圧を開放することで、より低圧域での内圧開放や開放圧のばらつきを低減することができる。
以下、本発明に係るキャップ及びボトルの第1実施形態を、図1から図4を参照しながら説明する。
本実施形態のキャップ1は、図1、図2及び図4の(a)に示すように、例えば直径38mm口径のアルミニウム又はアルミニウム合金製(金属製)ボトル本体2の口金部(口部)3に被着されて密栓するピルファープルーフキャップ(以下、PPキャップとも称す)となるものである。このキャップ1は、アルミニウム又はアルミニウム合金板材をカップ状に成形したもので、上方に配された天面部4と、該天面部4の周縁から略垂下されてなる円筒部5とを備えている。
上記円筒部5は、周方向に断続的に形成されたスリット6を介して上下に分割された筒上部7と筒下部8とを有し、隣接するスリット6間に形成される複数のブリッジ6aによって筒上部7と筒下部8とを連結した形状としたものである。
図2に示すように、このキャップ1が被着されるボトル本体2の口金部3には、ねじ山3a及び膨出部3bが形成されており、ここに被せられたキャップ1はねじ山3a、膨出部3b等の形状に沿うように塑性変形される。これによって、キャップ1がPPキャップ10として口金部3に被着され、ボトル本体2を密封状態とすることで、ボトル100が得られる。
図2に示すように、このキャップ1が被着されるボトル本体2の口金部3には、ねじ山3a及び膨出部3bが形成されており、ここに被せられたキャップ1はねじ山3a、膨出部3b等の形状に沿うように塑性変形される。これによって、キャップ1がPPキャップ10として口金部3に被着され、ボトル本体2を密封状態とすることで、ボトル100が得られる。
上記円筒部5は、天面部4近傍であって一部の非形成領域11を除いて周方向に複数並べて形成されたナール凹部12と、ナール凹部12に開口形成され開栓時に内圧を開放するナールスリット(線状の第1の弱化部)12aと、非形成領域11に形成されていると共にナールスリット12aよりも下方側に配されボトル本体2の口金部3を密栓した状態で所定の内圧(例えば、6kgf/cm2)になると開口する弱化ライン(線状の第2の弱化部)13aとを有している。
上記ナール凹部12は、開栓時にPPキャップ10と把持する指との間の摩擦抵抗を増大させるものであり、これにより手を滑らせることなく容易に開栓可能とするものである。
上記ナールスリット12aは、ナール凹部12の上端部にナール凹部12の幅と同じ長さに周方向に形成されている。このナールスリット12aは、PPキャップ10がブリッジ6aを破断しつつ上方に回転操作された際、ボトル本体2内のガスを外部に放出するためのベントホールである。
上記ナールスリット12aは、ナール凹部12の上端部にナール凹部12の幅と同じ長さに周方向に形成されている。このナールスリット12aは、PPキャップ10がブリッジ6aを破断しつつ上方に回転操作された際、ボトル本体2内のガスを外部に放出するためのベントホールである。
上記弱化ライン13aは、非形成領域11に形成された凹部13の下端に形成され、周方向に延在しナールスリット12aよりも長いロングスリットである。本実施形態の弱化ライン13aは、例えば長さ12mmのロングスリットである。なお、弱化ライン13aは、スリットタイプ以外に例えば線状溝形状としたスコアタイプでも構わない。
また、弱化ライン13aとナールスリット12aとの高さ位置間隔は、0.5mmから2.0mmの範囲内に設定されている。
この弱化ライン13aは、内容物が発酵する等してボトル本体2の内圧が過剰に上昇した際に、所定の内圧開放値(例えば、5〜6kgf/cm2)で開口して内部のガスを放出する、いわゆる防爆機能の役目を果たすものである。
また、弱化ライン13aとナールスリット12aとの高さ位置間隔は、0.5mmから2.0mmの範囲内に設定されている。
この弱化ライン13aは、内容物が発酵する等してボトル本体2の内圧が過剰に上昇した際に、所定の内圧開放値(例えば、5〜6kgf/cm2)で開口して内部のガスを放出する、いわゆる防爆機能の役目を果たすものである。
この弱化ライン13aの周方向中央近傍であって弱化ライン13a上の凹部13には、周囲よりも弱化加工された開口基点部17が形成されている。
この開口基点部17は、スコア加工によって円筒部5の軸線に沿って弱化ライン13aから天面部4に向けて1本の線状溝形状に薄肉化されて形成されている。また、開口基点部17は、円筒部5の内側に形成されている。
この開口基点部17は、スコア加工によって円筒部5の軸線に沿って弱化ライン13aから天面部4に向けて1本の線状溝形状に薄肉化されて形成されている。また、開口基点部17は、円筒部5の内側に形成されている。
次に、口金部3に上記キャップ1を被着させてなるPPキャップ10及び該PPキャップ10により密閉されたボトル100を、図1及び図2を参照しながら説明する。
本実施形態のボトル100は、飲料等の液体が充填されアルミニウム又はアルミニウム合金からなるボトル本体2と、該ボトル本体2の口金部3に被着されたPPキャップ10(キャップ1)とを備えている。PPキャップ10は、ねじ山3aの外形に沿うねじ部14を筒上部7に形成すると共に膨出部3bの下部に沿うピルファープルーフ部15を筒下部8に形成することにより、ボトル本体2の口金部3に被着したものである。なお、PPキャップ10の天面部4内側にはライナー16が設けられ、該ライナー16によってボトル本体2の開口部がシールされている。
上記ボトル本体2において、上記PPキャップ10を開栓するために回転させると、ねじ部14が形成された筒上部7がボトル本体2のねじ山3aに沿って上方へ持ち上がりながら回転する。一方、ピルファープルーフ部15が形成された筒下部8はボトル本体2の膨出部3bに係止され、筒上部7と一体に持ち上がらずに回転する。
この際、上方向に引っ張る力と周方向に引っ張る力(摩擦力)とを加えられた各ブリッジ6aが単独に順次破断していく。そして、全ブリッジ6aが破断した際に、PPキャップ10の筒上部7と筒下部8とが分断される。この後、筒上部7をねじ山3aに対してさらに回転させることにより、ボトル本体2からPPキャップ10の筒上部7が外れて開栓させることができる。一方、PPキャップ10の筒下部8は、リング状のピルファープルーフ部15としてボトル本体2側に残される。
また、このようにPPキャップ10(キャップ1)により密封されたボトル本体2を初めて開栓する際、天面部4内側のライナー16と口金部3との間を経て、ボトル本体2内のガスが開口したナールスリット12aから外部に放出される。
さらに、PPキャップ10が一旦開栓されて内容物が大気と接触し、その状態で長時間高温下に曝された際に内容物が発酵すると共にボトル本体2の内圧が過剰に上昇した場合、弱化ライン13aが、所定の内圧開放値で開口基点部17を基点に開口して内部のガスを放出し内圧を開放させる。これにより、缶内圧の異常上昇によるキャップ飛び等を防ぐことができる。
さらに、PPキャップ10が一旦開栓されて内容物が大気と接触し、その状態で長時間高温下に曝された際に内容物が発酵すると共にボトル本体2の内圧が過剰に上昇した場合、弱化ライン13aが、所定の内圧開放値で開口基点部17を基点に開口して内部のガスを放出し内圧を開放させる。これにより、缶内圧の異常上昇によるキャップ飛び等を防ぐことができる。
このように本実施形態では、弱化ライン13aの周方向中央近傍に周囲よりも弱化加工された開口基点部17が形成されているので、異常内圧の開放時に弱化ライン13a内でさらに局所的又は部分的な弱化部とされた開口基点部17が開口の基点になって弱化ライン13aが開口して内圧を開放する。したがって、弱化ライン13a内に内圧開放を誘発させるために局所的又は部分的に低剛性化された開口基点部17を設けることで、より低圧域での内圧開放や開放圧のばらつきを低減することができる。
また、薄肉加工されて開口基点部17が形成されているので、薄肉化により容易にかつ多様な形状で低剛性な開口基点部17を得ることができる。さらに、円筒部5の内側に凹部とされた開口基点部17が形成されているので、開口基点部17が所定の異常内圧でより高精度に開口し易く、さらに内圧開放のばらつきを低減することができる。
本実施形態の他の例1として、図3に示すように、開口基点部17を円筒部5の外側に形成しても構わない。この場合、加工のし易い円筒部5の外側に凹部とされた開口基点部17が形成されるので、成形し易く高い生産性を得ることができる。
また、本実施形態の他の例2として、図4の(b)に示すように、開口基点部17を弱化ライン13aの周方向中央近傍に3本形成しても構わない。さらに、本実施形態の他の例3として、図4の(c)に示すように、開口基点部17をV字状に形成しても構わない。なお、図4の(b)(c)のいずれの場合も、開口基点部17を円筒部5の内側及び外側の少なくとも一方に形成することができる。
また、本実施形態の他の例2として、図4の(b)に示すように、開口基点部17を弱化ライン13aの周方向中央近傍に3本形成しても構わない。さらに、本実施形態の他の例3として、図4の(c)に示すように、開口基点部17をV字状に形成しても構わない。なお、図4の(b)(c)のいずれの場合も、開口基点部17を円筒部5の内側及び外側の少なくとも一方に形成することができる。
次に、本発明に係るキャップの第2実施形態から第4実施形態について、図5から図7を参照して以下に説明する。なお、以下の各実施形態の説明において、上記実施形態において説明した同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
第2実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、開口基点部17がスコア加工によって弱化加工された線状溝形状であるのに対し、第2実施形態のキャップでは、図5に示すように、開口基点部27がディンプル加工によって弱化加工され、円柱状に薄肉化されている点である。すなわち、第2実施形態では、例えばディンプルタイプ押し型で弱化加工されたものであって、弱化ライン13aから円筒部5の軸線に沿って外側に凸部円柱状に薄肉化された開口基点部27を凹部13に有している。
また、第3実施形態と第2実施形態との異なる点は、第2実施形態では、開口基点部27がディンプル加工によって弱化加工されているのに対し、第3実施形態のキャップでは、図6に示すように、開口基点部37がデボス加工によって弱化加工され、半球状に薄肉化されている点である。すなわち、第3実施形態では、例えばデボスタイプ押し型で弱化加工されたものであって、弱化ライン13aから凹部半球状に薄肉化された開口基点部37を凹部13に有している。
これら第2実施形態及び第3実施形態によっても、ディンプル加工及びデボス加工によって弱化加工された開口基点部27、37を有しているので、第1実施形態と同様に、従来に比べて、より低圧域での内圧開放や開放圧のばらつきを低減することができる。
第4実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、開口基点部17がスコア加工によって弱化加工された線状溝形状であるのに対し、第4実施形態のキャップでは、図7に示すように、開口基点部47がスリット(切り込み)加工によって弱化加工されたスリット状とされている点である。すなわち、第4実施形態では、弱化ライン13aから円筒部5の軸線に沿って凹部13上にスリット加工された1本の縦スリット状開口基点部47を有している。この開口基点部47のスリット加工位置は、図1及び図4aに示す開口基点部と同位置である。
この第4実施形態では、スリット加工で開口基点部47が形成されているので、スリット加工によって容易にかつ明確に弱化加工された開口基点部47を得ることができる。したがって、第4実施形態においても、縦スリット状の開口基点部47が内圧開放を誘発させることで、従来に比べて、より低圧域での内圧開放や開放圧のばらつきを低減することができる。
なお、本発明の技術範囲は上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、本発明は、上述したようにアルミニウム製又はアルミニウム合金製のキャップに好適であるが、樹脂製のキャップに適用しても構わない。
例えば、本発明は、上述したようにアルミニウム製又はアルミニウム合金製のキャップに好適であるが、樹脂製のキャップに適用しても構わない。
次に、本発明に係るキャップ及びボトル本体を実際に作製して、内圧開放値について評価した。
評価サンプルとしては、開口基点部が形成されていない従来品(評価サンプル1)、円筒部5の内側にスコア加工により開口基点部を1本、3本、V字状にそれぞれ形成したもの(評価サンプル2〜4)、円筒部5の外側にスコア加工により開口基点部を1本、3本にそれぞれ形成したもの(評価サンプル5、6)、ディンプル加工により開口基点部を形成したもの(評価サンプル7)、デボス加工により開口基点部を形成したもの(評価サンプル8)、スリット加工により縦スリット状に1本の開口基点部を形成したもの(評価サンプル9)を用意し、評価した。
上記スコア加工は、加工深度を0.15mmとした。また、上記ディンプル加工は、φ0.6mmの円柱状のディンプル押し型を用い、加工深度を0.3mmとした。さらに、上記デボス加工は、φ0.6mmの半球状のデボス押し型を用い、加工深度を0.3mmとした。また、上記スリット加工は、スリット幅を0.5mmとした。
内圧開放値の評価は、ボトル本体2の底部より毎分2kgf/cm2で加圧し、弱化ライン13aより内圧を開放した際の値(単位:kgf/cm2)を測定し、その平均(ave)及び標準偏差(σ)を算出した。また、評価サンプル数は、各20とした。この評価結果を、以下の表1に示す。
内圧開放値の評価は、ボトル本体2の底部より毎分2kgf/cm2で加圧し、弱化ライン13aより内圧を開放した際の値(単位:kgf/cm2)を測定し、その平均(ave)及び標準偏差(σ)を算出した。また、評価サンプル数は、各20とした。この評価結果を、以下の表1に示す。
この結果からわかるように、本実施例の評価サンプル2〜9はいずれも従来品である評価サンプル1よりも内圧開放値の平均値が低いと共に、ばらつきも大幅に低減されている。
1…ピルファープルーフ用キャップ、2…ボトル本体、3…口金部(口部)、3a…ねじ山、3b…膨出部、4…天面部、5…円筒部、6a…ブリッジ、7…筒上部、8…筒下部、10…PPキャップ、12…ナール凹部、12a…ナールスリット(第1の弱化部)、13a…弱化ライン(第2の弱化部)、14…ねじ部、15…ピルファープルーフ部、17、27、37、47…開口基点部、100…ボトル
Claims (6)
- 上方に配された天面部と、該天面部の周縁から略垂下されてなる円筒部とを備えボトルの口部を密栓するキャップであって、
前記円筒部が、前記天面部近傍であって一部の非形成領域を除いて周方向に複数並べて形成されたナール凹部と、
前記ナール凹部に開口形成され開栓時に内圧を開放する線状の第1の弱化部と、
前記非形成領域に形成され前記ボトルの口部を密栓した状態で所定の内圧になると開口する線状の第2の弱化部とを有し、
前記第2の弱化部の周方向中央近傍に周囲よりも弱化加工された開口基点部が形成されていることを特徴とするキャップ。 - 請求項1に記載のキャップにおいて、
前記開口基点部が、薄肉加工されて形成されていることを特徴とするキャップ。 - 請求項1又は2に記載のキャップにおいて、
前記開口基点部が、前記円筒部の内側に形成された凹部であることを特徴とするキャップ。 - 請求項1又は2に記載のキャップにおいて、
前記開口基点部が、前記円筒部の外側に形成された凹部であることを特徴とするキャップ。 - 請求項1に記載のキャップにおいて、
前記開口基点部が、スリット加工されて形成されていることを特徴とするキャップ。 - ボトル本体と、該ボトル本体の口部に被着されるキャップとを備え、
前記キャップが、請求項1から5のいずれか一項に記載のキャップであることを特徴とするボトル。
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