JP2020066248A - 乗物用シート - Google Patents
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Abstract
【課題】チルトダウン可能な乗物用シートをフルフラットにも切り換えられるようにすること。【解決手段】シートバック2を前に折り畳んだ状態でシートクッション3を前下方向に沈み込ませて両者を重ね合わせ状に格納するチルトダウン機構10と、シートバック2のフロアFに対する背凭れ角度を調節するリクライナ6と、を有するシート1において、チルトダウン機構10が、シートクッション3の前部をフロアFに対してシート前後方向に揺動可能なように連結するフロントリンク11と、シートクッション3の後部をフロアFに対してシート前後方向に揺動可能なように連結するリヤリンク12と、を備える4節リンク機構10Aを有し、リクライナ6が、シートバック2の下部をリヤリンク12に対してシート前後方向に角度調節可能なように連結する。【選択図】図7
Description
本発明は、乗物用シートに関する。詳しくは、シートバックを前に折り畳んだ状態でシートクッションを前下方向に沈み込ませて両者を重ね合わせ状に格納するチルトダウン機構と、シートバックの乗物フロアに対する背凭れ角度を調節するリクライニングアジャスタと、を有する乗物用シートに関する。
従来、乗物用シートにおいて、シートバックの前倒しと共にシートクッションを前下方向に沈み込ませて両者を重ね合わせ状に格納できるチルトダウン機構を備えた構成が知られている(特許文献1)。同特許文献1に開示のチルトダウン機構は、シートクッションの前部を乗物フロアに対してシート前後方向に揺動可能なように連結するフロントリンクと、シートクッションの後部をシートバックに対してシート前後方向に揺動可能なように連結するL字状の連結リンクと、を有する。シートバックは、乗物フロア上に設置されたベースに対して、ラウンドリクライナによりシート前後方向に背凭れ角度を調節できるように連結されている。
上記構成により、乗物用シートは、シートバックの前倒しと共にシートクッションが連結リンクを介して前に押される。それにより、フロントリンクが前に倒されてシートクッションが乗物フロア上に落とし込まれる。そして、同シートクッションの上部に重ね合わされるようにシートバックが前に倒される。
上記従来技術では、シートバックが後側にフルリクライニングした際に、同シートバックとL字状の連結リンクを介して連結されたシートクッションとの間に段差が生じてしまう。そのため、乗物用シートをフルフラットにすることができない。本発明は、上記問題を解決するものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、チルトダウン可能な乗物用シートをフルフラットにも切り換えられるようにすることにある。
上記課題を解決するために、本発明の乗物用シートは次の手段をとる。
すなわち、本発明の乗物用シートは、シートバックを前に折り畳んだ状態でシートクッションを前下方向に沈み込ませて両者を重ね合わせ状に格納するチルトダウン機構と、シートバックの乗物フロアに対する背凭れ角度を調節するリクライニングアジャスタと、を有する乗物用シートである。チルトダウン機構が、シートクッションの前部を乗物フロアに対してシート前後方向に揺動可能なように連結するフロントリンクと、シートクッションの後部を乗物フロアに対してシート前後方向に揺動可能なように連結するリヤリンクと、を備える4節リンク機構を有する。リクライニングアジャスタが、シートバックの下部をリヤリンクに対してシート前後方向に角度調節可能なように連結する。
上記構成によれば、チルトダウン機構を、シートバックのリクライニング動作とは連動しない別個の動作構造とすることができる。上記構成によれば、リクライニングアジャスタによるシートバックの前倒しと4節リンク機構によるシートクッションの前下方向への沈み込みとにより、シートバックとシートクッションとを乗物フロア上に重ね合わせ状に格納することができる。また、シートバックを後側にフルリクライニングさせることで、この動きには連動しないシートクッションとの間でフルフラット状の天板面を形成することができる。
また、本発明の乗物用シートは、更に次のように構成されていてもよい。乗物用シートが、更に、4節リンク機構のいずれかのピン接合部に、同ピン接合部の回転を解除可能にロックすることのできるロック部を有する。
上記構成によれば、チルトダウン機構を、シートバックのリクライニング動作とは切り離して、シートバックと共にシートクッションを沈み込ませたり、シートクッションを沈み込ませることなくシートバックだけをリクライニングさせたりすることができる。
また、本発明の乗物用シートは、更に次のように構成されていてもよい。リクライニングアジャスタのリクライニングヒンジセンタが、リヤリンクの乗物フロアとの連結点からシートクッションとの連結点を越えて後上方向に延びる延長部に設定される。
上記構成によれば、シートバックをシートクッションと干渉させにくい形にリクライニング動作させることができる。
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を用いて説明する。
《第1の実施形態》
始めに、本発明の第1の実施形態に係るシート1(乗物用シート)の構成について、図1〜図7を用いて説明する。なお、以下の説明において、前後上下左右等の各方向を示す場合には、各図中に示されたそれぞれの方向を指すものとする。また、「シート幅方向」と示す場合には、シート1の左右方向を指し、「シート前後方向」と示す場合には、シート1の前後方向を指し、「シート高さ方向」と示す場合には、シート1の上下方向を指すものとする。
始めに、本発明の第1の実施形態に係るシート1(乗物用シート)の構成について、図1〜図7を用いて説明する。なお、以下の説明において、前後上下左右等の各方向を示す場合には、各図中に示されたそれぞれの方向を指すものとする。また、「シート幅方向」と示す場合には、シート1の左右方向を指し、「シート前後方向」と示す場合には、シート1の前後方向を指し、「シート高さ方向」と示す場合には、シート1の上下方向を指すものとする。
図1に示すように、本実施形態に係るシート1は、2列シートを備えた自動車の後部側座席として構成されている。上記シート1は、着座乗員の背凭れ部となるシートバック2と、着座部となるシートクッション3と、頭凭れ部となるヘッドレスト4と、を備える。シートバック2とシートクッション3とは、それぞれ、車両のフロアF(乗物フロア)上に設置されたベース5に対して、後述するチルトダウン機構10を構成する4節リンク機構10Aを介して連結されている。ヘッドレスト4は、シートバック2の上部に装着されている。
4節リンク機構10Aは、シートクッション3の前部をベース5の前部に対してシート前後方向に揺動可能なように連結する左右一対のフロントリンク11と、シートクッション3の後部をベース5の後部に対してシート前後方向に揺動可能なように連結する左右一対のリヤリンク12と、を有する。また、4節リンク機構10Aは、各リヤリンク12とシートクッション3とのピン接合部(連結軸12A)を解除可能に回転ロックすることのできる左右一対のロック部13を有する。
上記4節リンク機構10Aは、通常、シート1が着座使用される着座使用モードM1(図1の状態)とされている時には、各ロック部13による回転ロックにより、各フロントリンク11とリヤリンク12とがベース5上から起し上げられた回転姿勢にて保持される。同保持により、シートクッション3がベース5上から持ち上げられた着座使用位置P1にて保持される。シートバック2は、その左右各側のサイドフレーム2Aの下端部が、それぞれ、回転ロック可能な回転軸装置として機能する略円板状のリクライナ6(ラウンドリクライナ)を介して、各リヤリンク12の後上側に延び出す延長部12Cに連結されている。ここで、各リクライナ6が本発明の「リクライニングアジャスタ」に相当する。
各リクライナ6は、通常、シート1が着座使用される着座使用モードM1とされている時には、それらの回転ロックにより、シートバック2をシートクッション3の後部から起立させた起立位置Q1にて保持する。各リクライナ6は、シートクッション3の外側部に設けられた不図示のリクライニングレバーが使用者によって操作されることにより、それらの回転ロックが一斉に解除される。同解除により、各リクライナ6は、図2に示すように、互いの同軸線上の位置に並ぶリクライニングヒンジセンタ6Aのまわりにシートバック2の背凭れ角度をシート前後方向に揺動させて調節できる状態となる。
各リクライナ6は、上記シートバック2の背凭れ角度の調節後に、上記不図示のリクライニングレバーの操作が解かれることにより、付勢により回転ロック状態へと戻される。それにより、シートバック2がその調節された背凭れ角度に固定される。各リクライナ6は、シートバック2を図3に示すように後側に略水平となる角度まで倒し込むフルリクライニング位置Q2と、図4に示すように前側に略水平となる角度まで倒し込む前倒れ位置Q3と、の間の約180度の回転域において揺動させられるようになっている。
図3に示すように、シートバック2を後側にフルリクライニング位置Q2まで倒すことにより、シート1をシートバック2とシートクッション3とがフルフラット状の天板面1Aを成すフルフラットモードM2にすることができる。また、図4に示すように、シートバック2を前倒れ位置Q3まで倒すことにより、シート1をシートクッション3の上部にシートバック2が折り畳まれた折り畳みモードM3にすることができる。
上記シートバック2は、図2に示すように、各リクライナ6の回転ロックが解かれることにより、各リヤリンク12との間に掛着された不図示のバネの付勢力により、前倒れ方向に押し回されるように回転アシストされる。したがって、シート1に人が座った状態で各リクライナ6の回転ロックが解かれることにより、シートバック2は、上記バネ付勢力による回転アシストによって着座乗員の背中に押し当てられる。そして、上記シートバック2は、着座乗員の背中が前後に傾動される動きに追従する形で、その背凭れ角度が適宜位置に調節される。そのような構成のため、シートバック2は、シート1に人が座っていない状態で各リクライナ6の回転ロックが解かれることにより、上記バネ付勢力による回転アシストによって、図4に示す前倒れ位置Q3まで倒されるようになっている。
上記シート1は、シートクッション3をベース5上から持ち上げた着座使用位置P1(図4参照)と、同着座使用位置P1から前下方向に沈み込ませてフロアF上に重ね合わせ状に落とし込んだ格納位置P2(図5参照)と、の間で移動させることのできるチルトダウン機構10を備える。同チルトダウン機構10は、図1に示すように、上述したシートクッション3をベース5に対して左右一対のフロントリンク11とリヤリンク12とによってシート前後方向に揺動可能なように連結する4節リンク機構10Aにより構成される。
4節リンク機構10Aは、シートクッション3が図1に示す着座使用位置P1にある状態から、同シートクッション3の外側部に設けられた不図示のチルトダウンレバーが使用者によって操作されることにより、各ロック部13による回転ロックが一斉に解除される。同解除により、4節リンク機構10Aは、各フロントリンク11とリヤリンク12とをシート前後方向に揺動させられる状態となる。
したがって、シート1を図4に示す折り畳みモードM3に切り換えた状態から、不図示のチルトダウンレバーを操作してシートクッション3をフロアF上の格納位置P2へと落とし込むことにより、図5に示すようにシート1をフロアF上に折り畳み姿勢で落とし込んだ格納モードM4へと切り換えることができる。上記シート1の格納モードM4への切り換えにより、荷室を拡大することができる。
また、シート1を図3に示すフルフラットモードM2に切り換えた状態から、不図示のチルトダウンレバーを操作してシートクッション3をフロアF上の格納位置P2へと落とし込むことにより、図6に示すようにシート1をフロアF上にフルリクライニング姿勢で落とし込んだ荷室フラットモードM5へと切り換えることができる。上記シート1の荷室フラットモードM5への切り換えにより、荷室を拡大することができる。
上記4節リンク機構10Aは、各ロック部13のロックが解かれることにより、各フロントリンク11とベース5とのピン接合部(連結軸11B)及び各リヤリンク12とベース5とのピン接合部(連結軸12B)に設けられた不図示のバネの付勢力により、前倒れ方向に押し回されるようにアシストされる。上記シート1を図5に示す格納モードM4から図1に示す着座使用モードM1へと切り換えるには、次のようにすれば良い。
先ず、使用者が上記シート1をバネの付勢力に抗してフロアF上から後上方向に持ち上げるように操作する。それにより、4節リンク機構10Aが、バネの付勢力に抗して後側に起こし上げられる方向に回される。そして、上記回転により、シートクッション3が着座使用位置P1(図4の位置)に戻されると、各ロック部13が不図示のバネ付勢構造により4節リンク機構10Aの回転をロックするように作動する。同ロックにより、シートクッション3が着座使用位置P1に保持される。
次に、上記シートクッション3の上部に折り畳まれているシートバック2を使用者が後側に起こし上げるように操作する。それにより、シートバック2が上記回転ロックされた4節リンク機構10Aの各リヤリンク12に対して、リクライニングヒンジセンタ6Aのまわりに後側に起こされる。そして、同起こし上げにより、シートバック2が直立位置(各リクライナ6の初段ロック位置)に戻されると、各リクライナ6がそれぞれの内部に設けられた不図示のバネ付勢構造によりシートバック2の回転をロックするように作動する。同ロックにより、シートバック2が直立位置に保持されて、シート1が着座使用モードM1へと戻される。
各リクライナ6は、シートバック2が直立姿勢となる角度位置から前倒れ位置Q3(図4の位置)までの約90度の角度領域では、シートバック2を回転ロックしない構造となっている。したがって、シートバック2を前倒れ位置Q3(図4の位置)から直立位置へと起こし上げる時には、前出の不図示のリクライニングレバーの操作を行う必要はない。なお、各リクライナ6は、特開2017−210022号公報等の文献に開示された公知の構成と略同一の構成となっている。したがって、これらの具体的な構成についての説明は省略することとする。
図1に示すように、4節リンク機構10Aの各フロントリンク11は、互いに縦長状に延びる左右対称形状のリンク部材から成る。各リヤリンク12も同様に、互いに縦長な略三角形状に延びる左右対称形状のリンク部材から成る。
各フロントリンク11は、それらの上端部が、シート幅方向に軸を向ける連結軸11Aにより、シートクッション3の左右各側のサイドフレーム3Aの前部に対して、互いに同軸回りに回転可能なように連結されている。また、各フロントリンク11は、それらの下端部が、シート幅方向に軸を向ける連結軸11Bにより、ベース5の左右各側の前部に対して、互いに同軸回りに回転可能なように連結されている。
各リヤリンク12は、それらの三角形の前側の頂点部が、シート幅方向に軸を向ける連結軸12Aにより、シートクッション3の左右各側のサイドフレーム3Aの後部に対して、互いに同軸回りに回転可能なように連結されている。また、各リヤリンク12は、それらの下端部(三角形の下側の頂点部)が、シート幅方向に軸を向ける連結軸12Bにより、ベース5の左右各側の後部に対して、互いに同軸まわりに回転可能なように連結されている。
各フロントリンク11と各リヤリンク12とは、互いのシートクッション3とベース5とを連結する有効リンク長が略同一の関係とされている。具体的には、各フロントリンク11のシートクッション3とベース5とを連結する各連結軸11A,11B間を結ぶ線分L1の長さ(有効リンク長)と、各リヤリンク12の同連結軸12A,12B間を結ぶ線分L2の長さ(有効リンク長)とが、略同一の関係とされている。上記構成により、シートクッション3を、図1に示す着座使用位置P1と図5に示す格納位置P2との間で、シート高さ方向に大きく向き変化させることなく、略水平状に僅かにシート高さ方向に向き変化させながら揺動させることができる。
各フロントリンク11は、シートクッション3を図1に示す着座使用位置P1に持ち上げた回転位置にある時には、各連結軸11A,11B間を結ぶ線分L1が、鉛直向きより僅かに後傾する回転姿勢とされる。また、各リヤリンク12は、シートクッション3を図1に示す着座使用位置P1に持ち上げた回転位置にある時には、各連結軸12A,12B間を結ぶ線分L2が、上記各フロントリンク11の線分L1よりも僅かに後傾気味となる回転姿勢とされる。
そして、各フロントリンク11は、それらの前回転によりシートクッション3を図5に示す格納位置P2へと落とし込んだ回転位置の時には、それらの線分L1が水平より僅かに上向きとなる倒伏姿勢となる。また、各リヤリンク12は、それらの前回転によりシートクッション3を図5に示す格納位置P2へと落とし込んだ回転位置の時には、それらの線分L2が上記各フロントリンク11の線分L1よりも僅かに上向きとなる前傾姿勢となる。
すなわち、各フロントリンク11は、図7に示すように、シートクッション3を着座使用位置P1から格納位置P2へと移動させる動きによって、略鉛直向きの角度から略水平向きの角度まで約90度倒される回転域を通る。一方、各リヤリンク12は、シートクッション3を着座使用位置P1から格納位置P2へと移動させる動きによって、各フロントリンク11よりは水平方向(シート前後方向)成分の移動が大きい回転域を通る。
上記構成により、4節リンク機構10Aは、シートクッション3を着座使用位置P1にて前上がり状の形で支えつつ、同シートクッション3をフロアF上の格納位置P2ではフロアFと平行な形に倒伏させられるようになっている。
図1に示すように、上記シートバック2と各リヤリンク12とを連結する各リクライナ6のリクライニングヒンジセンタ6Aは、シートクッション3が着座使用位置P1にある状態では、シートクッション3と各リヤリンク12とのピン接合部である連結軸12Aから後側に離れて位置する。そのため、シートクッション3が着座使用位置P1にある状態では、シートバック2がリクライニングヒンジセンタ6Aのまわりにシート前後方向にリクライニング動作しても、シートバック2のリクライニングヒンジセンタ6Aまわりの前面部分がシートクッション3の後面部分と干渉しにくい。
また、上記リクライニングヒンジセンタ6Aは、図5に示すように、シートクッション3が4節リンク機構10Aの回転により格納位置P2に落とし込まれた状態では、シートクッション3と各リヤリンク12とのピン接合部である連結軸12Aから上側に離れて位置する。そのため、シートクッション3が格納位置P2にある状態では、シートバック2がリクライニングヒンジセンタ6Aのまわりにシートクッション3の上部に重なる形に折り畳まれても、シートバック2の背凭れ面部分がシートクッション3の上面部分と干渉しにくい。したがって、シートバック2をシートクッション3の上部に広く重ね合わせる形に折り畳むことができる。
以上をまとめると、第1の実施形態に係るシート1は、次のような構成となっている。すなわち、乗物用シート(1)は、シートバック(2)を前に折り畳んだ状態でシートクッション(3)を前下方向に沈み込ませて両者を重ね合わせ状に格納するチルトダウン機構(10)と、シートバック(2)の乗物フロア(F)に対する背凭れ角度を調節するリクライニングアジャスタ(6)と、を有する。
チルトダウン機構(10)が、シートクッション(3)の前部を乗物フロア(F)に対してシート前後方向に揺動可能なように連結するフロントリンク(11)と、シートクッション(3)の後部を乗物フロア(F)に対してシート前後方向に揺動可能なように連結するリヤリンク(12)と、を備える4節リンク機構(10A)を有する。リクライニングアジャスタ(6)が、シートバック(2)の下部をリヤリンク(12)に対してシート前後方向に角度調節可能なように連結する。
上記構成によれば、チルトダウン機構(10)を、シートバック(2)のリクライニング動作とは連動しない別個の動作構造とすることができる。上記構成によれば、リクライニングアジャスタ(6)によるシートバック(2)の前倒しと4節リンク機構(10A)によるシートクッション(3)の前下方向への沈み込みとにより、シートバック(2)とシートクッション(3)とを乗物フロア(F)上に重ね合わせ状に格納することができる。また、シートバック(2)を後側にフルリクライニングさせることで、この動きには連動しないシートクッション(3)との間でフルフラット状の天板面(1A)を形成することができる。
また、乗物用シート(1)が、更に、4節リンク機構(10A)のいずれかのピン接合部(12A)に、同ピン接合部(12A)の回転を解除可能にロックすることのできるロック部(13)を有する。上記構成によれば、チルトダウン機構(10)を、シートバック(2)のリクライニング動作とは切り離して、シートバック(2)と共にシートクッション(3)を沈み込ませたり、シートクッション(3)を沈み込ませることなくシートバック(2)だけをリクライニングさせたりすることができる。
また、リクライニングアジャスタ(6)のリクライニングヒンジセンタ(6A)が、リヤリンク(12)の乗物フロア(F)とのピン接合部(12B)からシートクッション(3)とのピン接合部(12A)を越えて後上方向に延びる延長部(12C)に設定される。上記構成によれば、シートバック(2)をシートクッション(3)と干渉させにくい形にリクライニング動作させることができる。
《その他の実施形態について》
以上、本発明の実施形態を1つの実施形態を用いて説明したが、本発明は上記実施形態のほか、以下に示す様々な形態で実施することができるものである。
以上、本発明の実施形態を1つの実施形態を用いて説明したが、本発明は上記実施形態のほか、以下に示す様々な形態で実施することができるものである。
1.本発明の乗物用シートは、鉄道等の自動車以外の車両に適用されるシートや、航空機、船舶等の様々な乗物用に供されるシートにも広く適用することができるものである。また、乗物用シートは、一人掛けシートの他、二人以上腰掛けることができるベンチシートとして構成されるものであってもよい。
2.リクライニングアジャスタは、シートバックの片側のサイド部をラウンドリクライナによってリヤリンクに回転ロック可能に連結し、他側のサイド部をリヤリンクに対して回転フリーにピン接合する構成であってもよい。また、リクライニングアジャスタは、ラウンドリクライナの他、特開2011−042270号公報等の文献に開示されているようなバックロックタイプの回転ロック機構から成るものであっても良い。すなわち、シートバックの片側のサイド部をバックロック機構により乗物側壁に対して回転ロック可能に連結し、シートバックの両下端部を各リヤリンクに対してそれぞれ回転フリーにピン接合するタイプである。
3.チルトダウン機構やリクライニングアジャスタは、シートを電動操作によってチルトダウン動作させたりリクライニング動作させたりするものであっても良い。また、チルトダウン機構と乗物フロアとの間に、シートの前後方向の位置を調節可能なスライドレール装置(特開2015−209064号公報等の文献に開示された公知のスライドレール装置)が介在する構成であってもよい。
4.リクライニングアジャスタは、シートクッションとリヤリンクとのピン接合部と同軸線上の位置にリクライニングヒンジセンタを持つ構成であってもよい。4節リンク機構の回転ロックを行うロック部は、4節リンク機構のいずれのピン接合部に設定されていても良い。また、上記ロック部は、4節リンク機構のいずれかのリンク部に他部と係合ロックさせるように設けられる構成であっても良い。
1 シート(乗物用シート)
1A 天板面
2 シートバック
2A サイドフレーム
3 シートクッション
3A サイドフレーム
4 ヘッドレスト
5 ベース
6 リクライナ(リクライニングアジャスタ)
6A リクライニングヒンジセンタ
10 チルトダウン機構
10A 4節リンク機構
11 フロントリンク
11A 連結軸
11B 連結軸
12 リヤリンク
12A 連結軸(ピン接合部)
12B 連結軸(ピン接合部)
12C 延長部
13 ロック部
F フロア(乗物フロア)
M1 着座使用モード
M2 フルフラットモード
M3 折り畳みモード
M4 格納モード
M5 荷室フラットモード
P1 着座使用位置
P2 格納位置
Q1 起立位置
Q2 フルリクライニング位置
Q3 前倒れ位置
L1 線分
L2 線分
1A 天板面
2 シートバック
2A サイドフレーム
3 シートクッション
3A サイドフレーム
4 ヘッドレスト
5 ベース
6 リクライナ(リクライニングアジャスタ)
6A リクライニングヒンジセンタ
10 チルトダウン機構
10A 4節リンク機構
11 フロントリンク
11A 連結軸
11B 連結軸
12 リヤリンク
12A 連結軸(ピン接合部)
12B 連結軸(ピン接合部)
12C 延長部
13 ロック部
F フロア(乗物フロア)
M1 着座使用モード
M2 フルフラットモード
M3 折り畳みモード
M4 格納モード
M5 荷室フラットモード
P1 着座使用位置
P2 格納位置
Q1 起立位置
Q2 フルリクライニング位置
Q3 前倒れ位置
L1 線分
L2 線分
Claims (3)
- シートバックを前に折り畳んだ状態でシートクッションを前下方向に沈み込ませて両者を重ね合わせ状に格納するチルトダウン機構と、前記シートバックの乗物フロアに対する背凭れ角度を調節するリクライニングアジャスタと、を有する乗物用シートであって、
前記チルトダウン機構が、前記シートクッションの前部を前記乗物フロアに対してシート前後方向に揺動可能なように連結するフロントリンクと、前記シートクッションの後部を前記乗物フロアに対してシート前後方向に揺動可能なように連結するリヤリンクと、を備える4節リンク機構を有し、
前記リクライニングアジャスタが、前記シートバックの下部を前記リヤリンクに対してシート前後方向に角度調節可能なように連結する乗物用シート。 - 請求項1に記載の乗物用シートであって、
当該乗物用シートが、更に、前記4節リンク機構のいずれかのピン接合部に、該ピン接合部の回転を解除可能にロックすることのできるロック部を有する乗物用シート。 - 請求項1又は請求項2に記載の乗物用シートであって、
前記リクライニングアジャスタのリクライニングヒンジセンタが、前記リヤリンクの前記乗物フロアとのピン接合部から前記シートクッションとのピン接合部を越えて後上方向に延びる延長部に設定される乗物用シート。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018198267A JP2020066248A (ja) | 2018-10-22 | 2018-10-22 | 乗物用シート |
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JP2018198267A JP2020066248A (ja) | 2018-10-22 | 2018-10-22 | 乗物用シート |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN112477709A (zh) * | 2020-12-17 | 2021-03-12 | 重庆延锋安道拓汽车部件系统有限公司 | 座靠联动结构 |
CN115179824A (zh) * | 2022-07-29 | 2022-10-14 | 麦格纳座椅研发(重庆)有限公司 | 车辆座椅靠背和坐垫联动机构 |
JP7423698B2 (ja) | 2022-06-28 | 2024-01-29 | 日本発條株式会社 | 車両用シートフレーム及び車両用シート |
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- 2018-10-22 JP JP2018198267A patent/JP2020066248A/ja active Pending
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