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JP2019158841A - 放射線検出モジュール、放射線検出器、および放射線検出モジュールの製造方法 - Google Patents

放射線検出モジュール、放射線検出器、および放射線検出モジュールの製造方法 Download PDF

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JP2019158841A JP2018050000A JP2018050000A JP2019158841A JP 2019158841 A JP2019158841 A JP 2019158841A JP 2018050000 A JP2018050000 A JP 2018050000A JP 2018050000 A JP2018050000 A JP 2018050000A JP 2019158841 A JP2019158841 A JP 2019158841A
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篤也 吉田
Atsuya Yoshida
篤也 吉田
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Canon Electron Tubes and Devices Co Ltd
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Abstract

【課題】シンチレータの厚みが漸減する領域の平面寸法が小さい放射線検出モジュール、放射線検出器、および放射線検出モジュールの製造方法を提供することである。【解決手段】実施形態に係る放射線検出モジュールは、複数の光電変換素子が設けられた有効画素領域を有するアレイ基板と、前記有効画素領域の上に設けられたシンチレータと、を備えている。前記シンチレータの周縁近傍は、外側になるに従い厚みが漸減している。前記シンチレータの周縁近傍の前記シンチレータの厚みが漸減する第1の領域の、前記有効画素領域側の厚みが、前記有効画素領域の中心の位置の上方における前記シンチレータの厚みよりも薄くなっている。前記第1の領域と、前記有効画素領域の中心の位置と、の間の第2の領域において、前記第1の領域に向かうに従い、前記シンチレータの厚みが、前記第1の領域よりも緩やかに漸減している。【選択図】図5

Description

本発明の実施形態は、放射線検出モジュール、放射線検出器、および放射線検出モジュールの製造方法に関する。
放射線検出器の一例にX線検出器がある。X線検出器には、X線を蛍光に変換するシンチレータと、蛍光を電気信号に変換するアレイ基板とが設けられている。
ここで、柱状結晶を有するシンチレータとすれば、X線を蛍光に変換する機能と、発生した蛍光を伝達する機能(ライトガイド効果)とを備えたシンチレータとすることができる。例えば、真空蒸着法を用いて、基板の上にタリウム賦活ヨウ化セシウムなどからなる膜を形成すれば、柱状結晶を有するシンチレータが形成される。
ところが、真空蒸着法を用いてシンチレータを形成すると、シンチレータの周縁近傍の厚みが、シンチレータの外側になるに従い薄くなる。シンチレータの厚みが変化すると、発生する蛍光の明るさが変化するので画像班が生じるおそれがある。この場合、シンチレータの厚みの変化が緩やかであれば、シェーディング補正により画像班を除去することができる。
しかしながら、シンチレータの周縁近傍においては、シンチレータの厚みの変化が急激となる。そのため、シンチレータの周縁近傍に対応する位置に生じた画像班は、シェーディング補正により除去することができない。
そのため、一般的には、シンチレータの周縁近傍において厚みが漸減する領域は、アレイ基板の有効画素領域の外側に設けられる。この場合、シンチレータの厚みが漸減する領域は、余分なスペースとなるので、シンチレータの厚みが漸減する領域の平面寸法(基板の表面に平行な方向における寸法)を小さくできれば、その分、X線検出モジュールなどの小型化を図ることができる。
そこで、シンチレータの厚みが漸減する領域の平面寸法を小さくすることができる技術の開発が望まれていた。
特開2013−171012号公報
本発明が解決しようとする課題は、シンチレータの厚みが漸減する領域の平面寸法が小さい放射線検出モジュール、放射線検出器、および放射線検出モジュールの製造方法を提供することである。
実施形態に係る放射線検出モジュールは、複数の光電変換素子が設けられた有効画素領域を有するアレイ基板と、前記有効画素領域の上に設けられたシンチレータと、を備えている。前記シンチレータの周縁近傍は、外側になるに従い厚みが漸減している。前記シンチレータの周縁近傍の前記シンチレータの厚みが漸減する第1の領域の、前記有効画素領域側の厚みが、前記有効画素領域の中心の位置の上方における前記シンチレータの厚みよりも薄くなっている。前記第1の領域と、前記有効画素領域の中心の位置と、の間の第2の領域において、前記第1の領域に向かうに従い、前記シンチレータの厚みが、前記第1の領域よりも緩やかに漸減している。
本実施の形態に係るX線検出器およびX線検出モジュールを例示するための模式斜視図である。 X線検出モジュールの模式断面図である。 X線検出器のブロック図である。 X線検出器およびX線検出モジュールの模式平面図である。 X線検出モジュールの模式断面図である。 シンチレータ形成装置を例示するための模式図である。 比較例に係るシンチレータの形成状態を例示するための模式断面図である。 本実施の形態に係るシンチレータの形成状態を例示するための模式断面図である。
以下、図面を参照しつつ、実施の形態について例示をする。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
また、本発明の実施形態に係る放射線検出器は、X線のほかにもγ線などの各種放射線に適用させることができる。ここでは、一例として、放射線の中の代表的なものとしてX線に係る場合を例にとり説明をする。したがって、以下の実施形態の「X線」を「他の放射線」に置き換えることにより、他の放射線にも適用させることができる。
また、放射線検出器は、例えば、一般医療などに用いることができる。ただし、放射線検出器の用途は、一般医療に限定されるわけではない。
(X線検出モジュールおよびX線検出器)
図1は、本実施の形態に係るX線検出器1およびX線検出モジュール10を例示するための模式斜視図である。
なお、煩雑となるのを避けるために、図1においては、防湿体4などを省いて描いている。
図2は、X線検出モジュール10の模式断面図である。
図3は、X線検出器1のブロック図である。
図4は、X線検出器1およびX線検出モジュール10の模式平面図である。
図5は、X線検出モジュール10の模式断面図である。
X線検出器1は、X線画像を検出するX線平面センサである。
図1〜図5に示すように、X線検出器1には、X線検出モジュール10、回路基板5、画像処理部6などが設けられている。
X線検出モジュール10は、アレイ基板2、シンチレータ3、および防湿体4を有する。
アレイ基板2は、シンチレータ3によりX線から変換された蛍光を信号電荷に変換する。
アレイ基板2は、基板2a、光電変換部2b、制御ライン(又はゲートライン)2c1、データライン(又はシグナルライン)2c2、配線パッド2d1、2d2、および保護層2fなどを有する。
なお、光電変換部2b、制御ライン2c1、およびデータライン2c2などの数は例示をしたものに限定されるわけではない。
基板2aは、板状を呈し、無アルカリガラスなどの透光性材料から形成されている。基板2aの平面形状は、四角形とすることができる。
光電変換部2bは、基板2aの一方の面に複数設けられている。光電変換部2bの平面形状は四角形とすることができる。光電変換部2bは、制御ライン2c1とデータライン2c2とにより画された領域に設けられている。複数の光電変換部2bは、マトリクス状に並べられている。なお、1つの光電変換部2bは、X線画像の1つの画素(pixel)に対応する。
複数の光電変換部2bのそれぞれには、光電変換素子2b1と、スイッチング素子である薄膜トランジスタ(TFT;Thin Film Transistor)2b2が設けられている。
また、光電変換素子2b1において変換した信号電荷を蓄積する蓄積キャパシタ2b3を設けることができる。蓄積キャパシタ2b3は、例えば、矩形平板状を呈し、各薄膜トランジスタ2b2の下に設けることができる。ただし、光電変換素子2b1の容量によっては、光電変換素子2b1が蓄積キャパシタ2b3を兼ねることができる。
光電変換素子2b1は、例えば、フォトダイオードなどとすることができる。
薄膜トランジスタ2b2は、蓄積キャパシタ2b3への電荷の蓄積および放出のスイッチングを行う。薄膜トランジスタ2b2は、ゲート電極、ドレイン電極及びソース電極を有している。薄膜トランジスタ2b2のゲート電極は、対応する制御ライン2c1と電気的に接続される。薄膜トランジスタ2b2のドレイン電極は、対応するデータライン2c2と電気的に接続される。薄膜トランジスタ2b2のソース電極は、対応する光電変換素子2b1と蓄積キャパシタ2b3とに電気的に接続される。また、光電変換素子2b1のアノード側と蓄積キャパシタ2b3は、グランドに電気的に接続される。
制御ライン2c1は、所定の間隔をあけて互いに平行に複数設けられている。制御ライン2c1は、例えば、行方向に延びている。
1つの制御ライン2c1は、基板2aの周縁近傍に設けられた複数の配線パッド2d1のうちの1つと電気的に接続されている。1つの配線パッド2d1には、フレキシブルプリント基板2e1に設けられた複数の配線のうちの1つが電気的に接続されている。フレキシブルプリント基板2e1に設けられた複数の配線の他端は、回路基板5に設けられた読み出し回路5aとそれぞれ電気的に接続されている。
データライン2c2は、所定の間隔をあけて互いに平行に複数設けられている。データライン2c2は、例えば、行方向に直交する列方向に延びている。
1つのデータライン2c2は、基板2aの周縁近傍に設けられた複数の配線パッド2d2のうちの1つと電気的に接続されている。1つの配線パッド2d2には、フレキシブルプリント基板2e2に設けられた複数の配線のうちの1つが電気的に接続されている。フレキシブルプリント基板2e2に設けられた複数の配線の他端は、回路基板5に設けられた信号検出回路5bとそれぞれ電気的に接続されている。
制御ライン2c1およびデータライン2c2は、例えば、アルミニウムやクロムなどの低抵抗金属を用いて形成することができる。
保護層2fは、第1層2f1および第2層2f2を有する。第1層2f1は、光電変換部2b、制御ライン2c1、およびデータライン2c2を覆っている。第2層2f2は、第1層2f1の上に設けられている。
第1層2f1および第2層2f2は、絶縁性材料から形成することができる。絶縁性材料は、例えば、酸化物絶縁材料、窒化物絶縁材料、酸窒化物絶縁材料、および樹脂材料などとすることができる。
シンチレータ3は、複数の光電変換部2bの上に設けられ、入射するX線を蛍光に変換する。シンチレータ3は、少なくとも有効画素領域Aの上に設けられている。有効画素領域Aは、基板2a上の複数の光電変換素子2b1が設けられている領域とすることができる。図2、図4、および図5に示すように、有効画素領域Aは、基板2aの一方の端部の近傍に設けられた光電変換素子2b1の当該端部側の辺と、一方の端部に対峙する他方の端部の近傍に設けられた光電変換素子2b1の当該対峙する端部側の辺と、の間の領域とすることができる。
シンチレータ3は、例えば、ヨウ化セシウム(CsI):タリウム(Tl)、ヨウ化ナトリウム(NaI):タリウム(Tl)、あるいは臭化セシウム(CsBr):ユーロピウム(Eu)などを用いて形成することができる。シンチレータ3は、真空蒸着法を用いて形成することができる。真空蒸着法を用いてシンチレータ3を形成すれば、複数の柱状結晶の集合体からなるシンチレータ3が形成される。
後述するように、真空蒸着法を用いてシンチレータ3を形成する際には、開口106aを有するマスク106が用いられる。マスク106を用いれば、アレイ基板2上の開口106aに対峙する位置(有効画素領域Aの上)にシンチレータ3を形成することができる。ところが、蒸着による膜は、マスク106の表面にも形成される。そして、マスク106の開口106aの近傍においては、膜は、開口106aの内部に徐々に張り出すように成長する。開口106aの内部に膜が張り出すと、開口106aの近傍において、アレイ基板2への蒸着が抑制される。
そのため、図1および図2に示すように、シンチレータ3の周縁近傍は、外側になるに従い厚みが漸減している。シンチレータ3の周縁近傍における、シンチレータ3の厚みが漸減する領域(第1の領域の位置例に相当する)においては、蛍光の量が漸減するので、画像班が生じるおそれがある。この場合、シンチレータ3の厚みの変化が緩やかであれば、シェーディング補正により画像班を除去することができる。ところが、シンチレータ3の周縁近傍においては、シンチレータ3の厚みの変化が急激となる。そのため、シンチレータ3の周縁近傍に対応する位置に生じた画像班は、シェーディング補正により除去することができない。
なお、以降、シンチレータ3の周縁近傍における、シンチレータ3の厚みが漸減する領域を、単に、シンチレータ3の厚みが漸減する領域と称する。
そのため、一般的には、シンチレータ3の厚みが漸減する領域は、アレイ基板2の有効画素領域Aの外側に設けられる。
また、後述する防湿体4のつば(鍔)部4cもアレイ基板2の有効画素領域Aの外側に接着される。
ここで、有効画素領域Aの外側に設けられるシンチレータ3の厚みが漸減する領域は、X線検出モジュール10の機能に関係のない余分なスペースとなる。そのため、シンチレータ3の厚みが漸減する領域の平面寸法(基板2aの表面に平行な方向における寸法)を小さくできれば、その分、X線検出モジュール10などの小型化を図ることができる。
本発明者の得た知見によれば、シンチレータ3を形成する際に、図5に示すように、シンチレータ3の厚みが漸減する領域の、有効画素領域A側の厚みが、有効画素領域Aの中心の位置におけるシンチレータ3の厚みよりも薄くなるようにすれば、シンチレータ3の厚みが漸減する領域の平面寸法を小さくすることができる。すなわち、シンチレータ3の周縁側の厚みがシンチレータ3の中央の厚みよりも薄くなるようにすれば、シンチレータ3の厚みが漸減する領域の平面寸法を小さくすることができる。
例えば、有効画素領域Aの中心Cの位置におけるシンチレータ3の厚みをTミリメートル、有効画素領域Aの中心Cから有効画素領域Aの周端までの距離をLミリメートル、有効画素領域Aの中心Cから「0.9×Lミリメートル」の位置におけるシンチレータ3の厚みをTミリメートルとした場合に、「T≦0.95×T」となるようにすることが好ましい。
この様にすれば、シンチレータ3の厚みが漸減する領域の平面寸法B1、B2を小さくすることができる。
なお、平面寸法B1、B2を小さくできることに関する詳細は後述する。
前述したように、シンチレータ3の厚みが漸減する領域は、X線検出モジュール10の機能に関係のない余分なスペースとなる。そのため、平面寸法B1、B2が小さくなれば、その分、X線検出モジュール10などの小型化を図ることができる。
また、アレイ基板2の、シンチレータ3の外側に位置する領域には、防湿体4のつば部4cが接着される。そのため、平面寸法B1、B2が小さくなれば、その分、つば部4cの長さを長くすることができる。つば部4cの長さが長くなれば、つば部4cとアレイ基板2との間の封止性を確保し、且つ高い信頼性を得ることができる。
なお、ハット形状を有する防湿体4を例に挙げて説明したが、防湿体が透湿係数の小さい樹脂などからなる膜の場合も同様である。透湿係数の小さい樹脂は、例えば、ポリパラキシリレンなどである。
また、図5に示すように、シンチレータ3の厚みが漸減する領域と、有効画素領域Aの中心Cの位置と、の間の領域(第2の領域の一例に相当する)において、シンチレータ3の厚みが漸減する領域に向かうに従い、シンチレータ3の厚みが漸減するようにすることができる。
シンチレータ3の厚みが漸減する領域の、有効画素領域A側の厚みが、有効画素領域Aの中心Cの位置の上方におけるシンチレータ3の厚みよりも薄くなっている。
シンチレータ3の厚みが漸減する領域と、有効画素領域Aの中心Cの位置と、の間の領域において、シンチレータ3の厚みが漸減する領域に向かうに従い、シンチレータ3の厚みが、シンチレータ3の厚みが漸減する領域よりも緩やかに漸減している。
この場合、シンチレータ3の厚みの減少率は、シンチレータ3の厚みが漸減する領域に向かうに従い増大するようにすることができる。
なお、シンチレータ3の厚みが漸減する領域における厚みの減少率は、シンチレータ3の厚みが漸減する領域と、有効画素領域Aの中心Cの位置と、の間の領域における厚みの減少率よりも大きくなるようにすることができる。
ここで、有効画素領域Aの上方において、シンチレータ3の厚みが漸減すると蛍光の量が漸減するので画像班が生じるおそれがある。しかしながら、シンチレータ3の厚みの変化が緩やかであれば、シェーディング補正により画像班を除去することができる。
本発明者の得た知見によれば、「T≧0.5×T」となるようにすれば、シェーディング補正により画像班を除去することができる。
また、「0.7×T≦T≦0.8×T」となるようにすれば、平面寸法B1、B2をさらに小さくすることができ、且つ、シェーディング補正による画像班の除去が容易となる。
以上は、平面寸法B1、B2がほぼ等しい場合である。
ここで、図4に示すように、アレイ基板2の、配線パッド2d1、2d2が設けられていない側の辺と、有効画素領域Aとの間の距離L2、L4は、アレイ基板2の、配線パッド2d1、2d2が設けられている側の辺と、有効画素領域Aとの間の距離L1、L3よりも短くできる場合が多い。
ところが、距離L2、L4を単に短くすると、アレイ基板2の有効画素領域Aの外側のスペースが小さくなるので、防湿体4のつば部4cの幅寸法を長くするのが困難となる。 この場合、配線パッド2d1、2d2が設けられていない側の、シンチレータ3の側面3a(第1の側面の一例に相当する)と、アレイ基板2とがなす角度θ1が、当該側面と反対側の側面(第2の側面の一例に相当する)と、アレイ基板2とがなす角度θ2よりも大きくなるようにすることができる。
なお、角度θ2となる側面3aが設けられる側の周縁近傍には、複数の配線パッド2d1、2d2が設けられている。
角度θ1が、角度θ2よりも大きくなれば、配線パッド2d1、2d2が設けられていない側の平面寸法B1を配線パッド2d1、2d2が設けられている側の平面寸法B2よりも小さくすることができる。
平面寸法B1が平面寸法B2よりも小さくなれば、距離L2、L4を短くしても防湿体4のつば部4cの幅寸法を長くすることができる。
なお、平面寸法B1、B2の制御や、角度θ1、θ2の制御に関する詳細は後述する。
防湿体4は、空気中に含まれる水蒸気により、シンチレータ3の特性が劣化するのを抑制するために設けられている。防湿体4は、シンチレータ3を覆っている。なお、シンチレータ3の上に反射層が設けられる場合には、防湿体4は、シンチレータ3と反射層を覆う。反射層は、例えば、光散乱粒子(例えば、TiO粒子)をバインダ材(例えば、ブチラール樹脂)に分散させた材料をシンチレータ3の上に塗布することで形成することができる。反射層の厚みは、例えば、100μm〜200μm程度とすることができる。 防湿体4は、透湿係数の小さい材料から形成することができる。例えば、防湿体4は、アルミニウム、アルミニウム合金、低透湿防湿材料などから形成することができる。低透湿防湿材料は、例えば、樹脂層と無機材料(アルミニウムなどの軽金属、SiO、SiON、Alなどのセラミック系材料)の層とが積層されたものとすることができる。
防湿体4は、ハット形状を呈するものとすることができる。ハット形状を呈する防湿体4とすれば、透湿係数の小さい樹脂などからなる膜と比べて高い防湿性を得ることができる。
ハット形状を呈する防湿体4は、表面部4a、周面部4b、及びつば部4cを有する。表面部4a、周面部4b、及びつば部4cは、一体成形することができる。例えば、防湿体4は、厚みが0.1mmのアルミニウム箔をプレス成形して形成することができる。
表面部4aおよび周面部4bは、シンチレータ3を覆う。つば部4cは、アレイ基板2の、光電変換部2bが設けられる側の面に接着される。
図1に示すように、回路基板5は、アレイ基板2の、シンチレータ3が設けられる側とは反対側に設けられている。
図3に示すように、回路基板5には、読み出し回路5aおよび信号検出回路5bが設けられている。なお、これらの回路を1つの基板に設けることもできるし、これらの回路を複数の基板に分けて設けることもできる。
読み出し回路5aは、薄膜トランジスタ2b2のオン状態とオフ状態を切り替える。
読み出し回路5aは、複数のゲートドライバ5aaと行選択回路5abとを有する。
行選択回路5abには、画像処理部6などから制御信号S1が入力される。行選択回路5abは、X線画像の走査方向に従って、対応するゲートドライバ5aaに制御信号S1を入力する。
ゲートドライバ5aaは、対応する制御ライン2c1に制御信号S1を入力する。
例えば、読み出し回路5aは、フレキシブルプリント基板2e1を介して、制御信号S1を各制御ライン2c1毎に順次入力する。制御ライン2c1に入力された制御信号S1により薄膜トランジスタ2b2がオン状態となり、蓄積キャパシタからの電荷(画像データ信号S2)が受信できるようになる。
信号検出回路5bは、複数の積分アンプ5ba、複数の選択回路5bb、および複数のADコンバータ5bcを有している。
1つの積分アンプ5baは、1つのデータライン2c2と電気的に接続されている。積分アンプ5baは、光電変換部2bからの画像データ信号S2を順次受信する。そして、積分アンプ5baは、一定時間内に流れる電流を積分し、その積分値に対応した電圧を選択回路5bbへ出力する。この様にすれば、所定の時間内にデータライン2c2を流れる電流の値(電荷量)を電圧値に変換することが可能となる。すなわち、積分アンプ5baは、シンチレータ3において発生した蛍光の強弱分布に対応した画像データ情報を、電位情報へと変換する。
選択回路5bbは、読み出しを行う積分アンプ5baを選択し、電位情報へと変換された画像データ信号S2を順次読み出す。
ADコンバータ5bcは、読み出された画像データ信号S2をデジタル信号に順次変換する。デジタル信号に変換された画像データ信号S2は、配線6aを介して画像処理部6に入力される。
画像処理部6は、デジタル信号に変換された画像データ信号S2に基づいてX線画像を構成する。画像処理部6は、配線6aを介して、回路基板5と電気的に接続されている。なお、画像処理部6は、回路基板5と一体化することもできる。
(X線検出モジュールの製造方法)
次に、X線検出モジュール10の製造方法について説明する。
まず、基板2aの上に、基板2a、光電変換部2b、制御ライン2c1、データライン2c2、配線パッド2d1、2d2、および保護層2fなどを順次形成してアレイ基板2を製造する。
アレイ基板2の製造には、既知の半導体製造プロセスを用いることができる。そのため、アレイ基板2の製造に関する詳細は省略する。
次に、少なくとも有効画素領域Aを覆うようにシンチレータ3を形成する。
シンチレータ3の形成には、シンチレータ形成装置100を用いることができる。
図6は、シンチレータ形成装置100を例示するための模式図である。
図6に示すように、シンチレータ形成装置100には、チャンバ101、第1のるつぼ102、第2のるつぼ103、シャッター104、回転機構105、およびマスク106が設けられている。
第1のるつぼ102、第2のるつぼ103、およびマスク106は、チャンバ101の内部に設けられている。
マスク106には回転機構105が接続されている。また、マスク106には、アレイ基板2が載置される。回転機構105は、アレイ基板2が載置されたマスク106を回転させる。
第1のるつぼ102には、所定の量のヨウ化セシウムを収納することができる。
第2のるつぼ103には、所定の量のタリウムを収納することができる。
第1のるつぼ102および第2のるつぼ103は、アレイ基板2と対峙するように設けられている。
シャッター104は、第1のるつぼ102および第2のるつぼ103と、アレイ基板2との間に設けられている。
シンチレータ3は、以下のようにして形成することができる。
図示しないポンプによりチャンバ101の内部のガスを排気して、内部圧力が0.4Pa程度となるようにする。
回転機構105によりアレイ基板2を回転させる。この際、図示しないヒータを用いて、アレイ基板2の温度が150℃程度となるようにする。
第1のるつぼ102および第2のるつぼ103を図示しない加熱手段で加熱する。この際、第1のるつぼ102の温度が700℃程度となるようにする。第2のるつぼ103の温度が400℃程度となるようにする。
第1のるつぼ102に収納されたヨウ化セシウムの蒸発、および第2のるつぼ103に収納されたタリウムの蒸発が安定した場合には、シャッター104を退避位置に移動させる。ヨウ化セシウムの蒸気とタリウムの蒸気がチャンバ101の内部の空間で混合され、混合された蒸気がマスク106の開口106aを介してアレイ基板2の表面に到達する。アレイ基板2の表面に蒸気が到達することで、開口106aに対峙する位置にシンチレータ3が形成される。
この場合、ヨウ化セシウムの蒸気の量が多いのでヨウ化セシウムの結晶が形成される。一部のヨウ化セシウムの結晶においては、セシウムイオンが配置されるサイトにタリウムが配置される。そのため、タリウム賦活ヨウ化セシウムを含むシンチレータ3が形成される。
シンチレータ3の厚みが所定の値となった場合には、シャッター104を移動させて蒸気の供給を遮断する。シンチレータ3の厚みは、例えば、600μm程度とすることができる。
その後、アレイ基板2、第1のるつぼ102、および第2のるつぼ103の加熱を停止し、チャンバ101内の温度を常温に戻す。続いて、チャンバ101内に窒素ガスを供給して、チャンバ101内の圧力を大気圧に戻す。続いて、チャンバ101からシンチレータ3が形成されたアレイ基板2を取り出す。
次に、平面寸法B1、B2の制御について説明する。
図7は、比較例に係るシンチレータ3の形成状態を例示するための模式断面図である。 図7は、アレイ基板2の表面に形成される膜の厚みが均一となるようにした場合である。
図7に示すように、蒸着が進むに従い、アレイ基板2の表面に形成される膜の厚みが徐々に厚くなる。
また、膜はマスク106の表面にも形成される。そのため、蒸着が進むに従い、マスク106の表面に形成される膜の厚みが徐々に厚くなる。この場合、マスク106の開口106aの近傍においては、膜は、開口106aの内部に徐々に張り出すように成長する。 開口106aの内部に膜が張り出すと、開口106aの近傍において、アレイ基板2への蒸着が抑制される。そのため、形成されたシンチレータ3の周縁近傍は、外側になるに従い厚みが薄くなる。
この場合、マスク106の開口106aの近傍に形成される膜の厚みが厚くなるほど張り出しが大きくなるので、シンチレータ3の厚みが漸減する領域の平面寸法B1、B2が大きくなる。
図8は、本実施の形態に係るシンチレータ3の形成状態を例示するための模式断面図である。
本実施の形態に係るシンチレータ3の形成においては、シンチレータ3の周縁側の厚みがシンチレータ3の中央の厚みよりも薄くなるようにする。そのため、有効画素領域Aの周縁近傍に到達する蒸気の量が、有効画素領域Aの中央近傍に到達する蒸気の量よりも少なくされる。この様にすれば、マスク106の開口106aの近傍に形成される膜の厚みが薄くなるので、図8に示すように、開口106aの内部への膜の張り出しを抑制することができる。そのため、シンチレータ3の厚みが漸減する領域の平面寸法B1、B2を小さくすることができる。
例えば、前述した寸法関係(T≦0.95×T)を満たすようにすれば、平面寸法B1、B2を小さくするのが容易となる。
この場合、「T≧0.5×T」となるようにすれば、シェーディング補正により画像班を除去することができる。
また、「0.7×T≦T≦0.8×T」となるようにすれば、平面寸法B1、B2をさらに小さくすることができ、且つ、シェーディング補正による画像班の除去が容易となる。
平面寸法B1、B2の制御、すなわち、アレイ基板2の表面に形成される膜の厚みの分布は、蒸着条件により制御することができる。
例えば、第1のるつぼ102および第2のるつぼ103の位置を、有効画素領域Aの中央側に寄せることで、有効画素領域Aの周縁近傍に到達する蒸気の量が、有効画素領域Aの中央近傍に到達する蒸気の量よりも少なくなるようにすることができる。
また、第1のるつぼ102および第2のるつぼ103と、アレイ基板2との間に、蒸着量を制御するためのマスクやシャッターなどを設けることもできる。例えば、マスクやシャッターなどにより、有効画素領域Aの周縁近傍に到達する蒸気の量が少なくなるようにすることができる。
なお、第1のるつぼ102および第2のるつぼ103と、アレイ基板2との位置関係や、マスクやシャッターなどの形状や位置関係などは、実験やシミュレーションを行うことで適宜決定することができる。
以上に説明したように、本実施の形態に係るX射線検出モジュール10の製造方法は、以下の工程を備えることができる。
真空蒸着法を用いて、マスク106の開口106aに対峙する位置にシンチレータ3を形成する工程。
そして、このシンチレータ3を形成する工程において、マスク106の開口106aの周縁近傍に到達する蒸気の量を、マスク106の開口106aの中央近傍に到達する蒸気の量よりも少なくする。
以上、本発明のいくつかの実施形態を例示したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更などを行うことができる。これら実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
1 X線検出器、2 アレイ基板、2a 基板、2b 光電変換部、2b1 光電変換素子、3 シンチレータ、5 回路基板、6 画像処理部、10 X線検出モジュール、106 マスク、106a 開口、A 有効画素領域

Claims (7)

  1. 複数の光電変換素子が設けられた有効画素領域を有するアレイ基板と、
    前記有効画素領域の上に設けられたシンチレータと、
    を備え、
    前記シンチレータの周縁近傍は、外側になるに従い厚みが漸減し、
    前記シンチレータの周縁近傍の前記シンチレータの厚みが漸減する第1の領域の、前記有効画素領域側の厚みが、前記有効画素領域の中心の位置の上方における前記シンチレータの厚みよりも薄く、
    前記第1の領域と、前記有効画素領域の中心の位置と、の間の第2の領域において、前記第1の領域に向かうに従い、前記シンチレータの厚みが、前記第1の領域よりも緩やかに漸減している放射線検出モジュール。
  2. 前記シンチレータの厚みの減少率は、前記第1の領域に向かうに従い増大している請求項1記載の放射線検出モジュール。
  3. 前記有効画素領域の中心の位置における前記シンチレータの厚みをT
    前記有効画素領域の中心から前記有効画素領域の周端までの距離をL、
    前記有効画素領域の中心から0.9×Lの位置における前記シンチレータの厚みをT
    とした場合に、以下の式を満足する請求項1または2に記載の放射線検出モジュール。
    ≦0.95×T
  4. 前記第1の領域における厚みの減少率は、前記第2の領域における厚みの減少率よりも大きい請求項1〜3のいずれか1つに記載の放射線検出モジュール。
  5. 前記シンチレータの第1の側面と、前記アレイ基板とがなす角度は、前記第1の側面と反対側の第2の側面と、前記アレイ基板とがなす角度よりも大きい請求項1〜4のいずれか1つに記載の放射線検出モジュール。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つに記載の放射線検出モジュールと、
    前記放射線検出モジュールに設けられたアレイ基板に電気的に接続された回路基板と、
    を備えた放射線検出器。
  7. 真空蒸着法を用いて、マスクの開口に対峙する位置にシンチレータを形成する工程を備え、
    前記シンチレータを形成する工程において、前記マスクの開口の周縁近傍に到達する蒸気の量を、前記マスクの開口の中央近傍に到達する蒸気の量よりも少なくする放射線検出モジュールの製造方法。


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