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JP2019031024A - 画像処理装置および画像処理方法 - Google Patents

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JP2019031024A JP2017153588A JP2017153588A JP2019031024A JP 2019031024 A JP2019031024 A JP 2019031024A JP 2017153588 A JP2017153588 A JP 2017153588A JP 2017153588 A JP2017153588 A JP 2017153588A JP 2019031024 A JP2019031024 A JP 2019031024A
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Abstract

【課題】ある色材と、その色材と補色関係にある色相を有する色材と、を用いて画像を記録する場合に、ブラック色相の低階調領域の画像の粒状感を抑えることができる画像処理装置を提供する。【解決手段】画像データを取得する取得手段と、画像データを複数の色材に対応する色材データに変換する変換手段と、色材データを量子化し、複数の色材の記録に用いる記録データを生成する生成手段と、を有し、変換手段は、取得手段が無彩色であり、且つ、色再現のための階調範囲の中間の階調以下の階調を有する色を示す画像データを取得した場合、第1の色材の記録量と第2の色材の記録量が複数の色材のうちの第1、第2の色材と異なる色材の記録量よりも多くなるように、画像データを色材データに変換し、生成手段は、記録データによって第1と第2の色材の記録が定められる画素が互いに異なる位置となるように、記録データを生成することを特徴とする。【選択図】図10

Description

本発明は、画像処理装置および画像処理方法に関する。
記録画像に対応する多値の画像データを各画素に対してインクの吐出または非吐出を定めるための閾値が定められた閾値マトリクスを用いて量子化し、記録に用いる記録データを生成することが従来より知られている。このとき、各色のインクの画像データに対して同じ閾値マトリクスを用いて量子化を行うと、各色の画像データの値が同じであると、同じ画素に各色のインクの吐出を定めるような記録データが生成される。このような記録データに基づいてインクの吐出を行うと、記録媒体上の各画素領域に対して各色のインクが重畳して付与されてしまい、粒状感の目立つ画像が形成されてしまう虞がある。
これに対し、特許文献1には、各色のインクをグループ分けし、グループごとに順次閾値マトリクス内の閾値をオフセットしながら量子化を行うことが開示されている。詳細には、特許文献1では各色のインクを2つにグループ分けし、同じグループに属する第1の色のインクと第2の色のインクついて、まず所定の閾値マトリクスを用いて第1の色のインクの画像データを量子化する。次に所定の閾値マトリクス内の各閾値から第1の色のインクの画像データの値を差し引き(オフセットし)、そのオフセット後の所定の閾値マトリクスを用いて第2の色のインクの画像データを量子化する。オフセット後の所定の閾値マトリクスでは、オフセット前の所定の閾値マトリクス内で第1の色のインクの画像データの値よりも小さい閾値が定められていた画素、すなわち第1の色のインクの吐出が定められた画素については、大きい閾値が定められることになる。このようなオフセット後の所定の閾値マトリクスを用いることにより、第1の色のインクの非吐出が定められた画素に対して第2の色のインクの吐出が定められ易くなる。そのため、第1の色のインクと第2の色のインクが重畳して付与されることによる粒状感が発生しにくくなる。以降の説明では簡単のため、このような複数色間での閾値マトリクスのオフセットを伴う処理を色間処理と称する。
一方、近年では記録媒体上の低階調(高明度)の画像が記録される領域における粒状感を低減するため、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのインク(以下、基本色インクとも称する)に加え、淡色インクを更に用いることが知られている。淡色インクを用いると、少ない数の画素領域(例えば1/8画素領域)に基本色インクを吐出することで再現可能なような低階調の画像であっても、淡色のインクでは比較的多い数の画素(例えば4/8画素領域)に吐出を行うことで同等の明度を再現することができる。そのため、少ない数の画素領域にしかインクを吐出しないことに由来する粒状感を生じにくくすることができる。
上述のような淡色インクとして、従来ではブラックの色相を有するグレーインク、シアンの色相を有するライトシアンインク、マゼンタの色相を有するライトマゼンタインク等を用いることが一般的であった。しかしながら近年では上記以外の淡色インクを用いることも知られており、特許文献2にはシアンとマゼンタの間の色相と、シアン、マゼンタよりも高い明度と、を有するライトブルーインクを淡色インクとして用いることが記載されている。シアンとマゼンタの2次色であるブルー色相は、シアン、マゼンタインク自体の明度が比較的低いため、粒状感が特に目立ち易い。ライトシアンインクとライトマゼンタインクを用いれば上述のブルー色相における低階調の画像を記録するときの粒状感を低減することはできるが、基本色インクに加えて更に2種類のインクを用いることになるため、コストの増大を引き起こしてしまう。これに対し、特許文献2に記載されたライトブルーインクを用いると、粒状感が目立ち易いブルー色相における低階調の画像を記録する際であっても、1種類のインクで粒状感の目立ちにくい画像を記録することが可能となる。
特開2017−38127号公報 特開2017−35793号公報
しかしながら、特許文献2に開示されたようなライトブルーインクを用いる場合において、特許文献1に開示されたような処理を行うと、粒状感が十分に低減できなくなる虞があることがわかった。
特許文献1では、基本色インクに加えてグレーインクを淡色インクとして用いる場合、ブラック、シアン、グレーを1つ目のグループ、マゼンタ、イエローを2つ目のグループとしてグループ分けする。そして、ブラック、シアン、グレー間で第1の閾値マトリクスを用いて色間処理を行い、マゼンタ、イエロー間で第1の閾値マトリクスと閾値の配置が異なる第2の閾値マトリクスを用いて色間処理を行う。そのため、ブラック、シアン、グレーについては排他的な画素にインクを吐出可能であるし、マゼンタ、イエローについても互いに排他的な画素にインクを吐出可能である。
ここで、ブラック色相における各階調(いわゆるグレーライン)を再現するための各色インクの付与量をみると、グレーインクを用いる場合には、ブラック色相であるブラック、グレーインクをシアン、マゼンタ、イエローインクに比べて多量に付与することになる。特にブラック色相の低階調(高明度)な画像を記録するときには、殆どグレーインクのみを用いることになる。そのため、特許文献1の色間処理において、ブラック色相の低階調領域においてはグレーインクの画像データは高い値となるが、他のインクの画像データは低い値となるため、他のインクについてはそもそもインクの吐出が殆ど定められない。そのため、特許文献1の色間処理を行ったとしても、グレーインクは他の色のインクと重畳して付与されないので、粒状感は目立ちにくい。
しかしながら、特許文献2に開示されたようなライトブルーインクを用いる場合には、ブラック色相の低階調領域を記録するとき、ライトブルーインクだけでなく、イエローインクを用いる必要がある。これは、無彩色であるブラック色相を再現するためには、ライトブルーに対して補色関係にあるイエローを混ぜなければならないためである。
ここで、特許文献1におけるグレーインクの代わりにライトブルーインクを用いるとする。そうすると、ライトブルーインクは1つ目のグループに、イエローインクは2つ目のグループに属することになる。特許文献1の色間処理では、グループ内では各色のインクが重畳して付与されることを抑制することができるが、グループ間ではある程度インクが重畳して付与されてしまう。そのため、ライトブルーインクとイエローインクを多量に使用するブラック色相の低階調領域において、ライトブルーインクとイエローインクが同じ画素領域に重畳して付与されてしまい、粒状感が目立ち易くなってしまうのである。
なお、ここではイエローインクとライトブルーインクを用いる場合について説明したが、ある基本色インクと、その基本色インクと補色関係にある色相を有するインクと、を用いる場合においては、同様の課題は発生し得る。例えば、シアンインクとライトレッドインクを用いる場合や、マゼンタインクとライトグリーンインクを用いる場合においても生じ得る。
本発明は上記の課題を鑑みて為されたものであり、ある色材と、その色材と補色関係にある色相を有する色材と、を用いて画像を記録する場合に、ブラック色相の低階調領域の画像の粒状感を抑えることを目的とする。
そこで、本発明は、第1の色材と、前記第1の色材の色と補色関係にある色相を有する第2の色材と、を少なくとも含む複数の色材を用いて記録媒体上に画像を記録するために、前記画像に対応する画像データを処理する画像処理装置であって、前記画像データを取得する取得手段と、前記画像データを前記複数の色材に対応する色材データに変換する変換手段と、前記色材データを量子化し、前記複数の色材の記録に用いる記録データを生成する生成手段と、を有し、前記変換手段は、前記取得手段が無彩色であり、且つ、色再現のための階調範囲の中間の階調以下の階調を有する色を示す前記画像データを取得した場合、前記第1の色材の記録量と前記第2の色材の記録量が前記複数の色材のうちの前記第1、第2の色材と異なる色材の記録量よりも多くなるように、前記画像データを前記色材データに変換し、前記生成手段は、前記記録データによって前記第1の色材の記録が定められる画素と前記第2の色材の記録が定められる画素が互いに異なる位置となるように、前記記録データを生成することを特徴とする。
本発明に係る画像処理装置によれば、ある色材と、その色材と補色関係にある色相を有する色材と、を用いて画像を記録する場合に、ブラック色相の低階調領域の画像の粒状感を抑える低減した記録を行うことが可能となる。
実施形態における記録装置の内部構成を示す図である。 実施形態における記録ヘッドの斜視図である。 実施形態における記録ヘッド内の吐出口形成面を示す図である。 実施形態における記録制御系を示す図である。 実施形態における画像処理の過程を説明するための図である。 実施形態における各濃度階調におけるインク記録率を示す図である。 実施形態における量子化処理を説明するための図である。 実施形態における閾値マトリクスを説明するための図である。 実施形態における色間処理を説明するための図である。 実施形態における量子化結果を説明するための図である。 実施形態における量子化結果を説明するための図である。 実施形態における量子化結果を説明するための図である。 実施形態における量子化結果を説明するための図である。
(第1の実施形態)
図1は本実施形態におけるインクジェット記録装置(以下、記録装置とも称する)の内部構成を示す図である。なお、図1(a)は記録装置の上面図を、図1(b)は記録装置の側断面図をそれぞれ示している。
記録装置内に供給された記録媒体Pは、搬送ローラ206とピンチローラ207による第1ローラ対、および排出ローラ204と拍車205による第2ローラ対に挟持された状態で、これらの回転に伴って+Y方向(搬送方向)に搬送される。第1、第2ローラ対の間には、記録ヘッド103を搭載しながらX方向(走査方向)に往復移動が可能なキャリッジ208が設けられている。キャリッジ208は、ガイドシャフト209に案内支持されており、キャリッジ208および記録ヘッド103がX方向に移動する間に、記録ヘッド103から後述する記録データにしたがってインクが−Z方向に吐出される。このインクの吐出を伴う記録ヘッド103の移動が行われた後、搬送ローラ206および排出ローラ204が回転し、記録媒体を+Y方向に搬送する。このようなインクの吐出を伴う記録ヘッド103の移動と記録媒体Pの搬送を交互に繰り返すことにより、記録媒体Pに段階的に画像が形成されていく。なお、記録ヘッド103によって記録される領域にある記録媒体Pは、プラテン210によってその背面から支持され、記録面が平滑に保たれている。
記録ヘッド103には、各色の色材を含有する各色のインクを供給するためのインクタンクが搭載されている。記録ヘッド103のメンテナンス処理を行うとき、キャリッジ208はホームポジションHに移動する。ホームポジションHには、記録ヘッド103に対する吸引処理、ワイピング処理、予備吐出処理を行うための様々な機構が配備されている。
(記録ヘッド)
図2は記録ヘッド103の吐出口形成部を示す拡大図である。
本実施形態における記録ヘッド103には、インクタンクに接続される共通液室21が合計8つ形成されており、1つの共通液室21には1つの吐出口列群LGが形成されている。そして、各吐出口列群LGは複数の吐出口列から構成されており、それらの吐出口列に配置された吐出口の径(吐出口径)は吐出口列群ごとに異なっている。
それぞれの吐出口は、共通液室21を形成する部材(以下、共通液室形成部材とも称する)に接続されたノズルプレートに開口している。共通液室形成部材には、各吐出口に対向する位置に電気熱変換素子(以下、記録素子、ヒータとも称する)が配置されている。
各吐出口列群LGについて以下に詳細に説明する。
1.イエローインクの吐出口列群
本実施形態における記録ヘッド103には、イエローインクの吐出口列群が1つだけ設けられている(LG(Y))。このイエローインクの吐出口列群LG(Y)は、2つの吐出口列から構成されている。
図3(a)はイエローインクの吐出口列群LG(Y)の詳細を示す図である。
イエローインクの吐出口列群LG(Y)においては、共通液室21の両側に吐出口の直径が約16μmであって、吐出されるインク滴のサイズが約5plと比較的大きい吐出口22を有する2つの吐出口列が設けられている。これらの吐出口列には、それぞれ264個の吐出口22が600dpi(約42.3μm)の間隔でY方向に配列されている。また、これらの吐出口列はY方向に互いに1200dpi(約21.2μm)の間隔だけずれて配置されている。
また、上述のように吐出口22と対向する位置にはヒータ28が設けられている。更に、ヒータ28を囲むようにして発泡室25が設けられており、発泡室25と共通液室21との間を接続するようにしてインク流路26が設けられているである。また、インク中の異物がインク流路26内に入ることを阻止するために異物阻害柱27が設けられている。なお、これらのヒータ28、発泡室25、インク流路26、異物阻害柱27の構成は他の吐出口列群においても同様であるため、以降は説明を省略する。
2.ブラックインク、シアンインク、マゼンタインクの吐出口列群
本実施形態における記録ヘッド103には、ブラックインクの吐出口列群が2つ設けられている(LG(K1)、LG(K2))。これらのブラックインクの吐出口列群LG(K1)、LG(K2)は、それぞれ2つの吐出口列から構成されている。
図3(b)はブラックインクの吐出口列群LG(K1)の詳細を示す図である。
ブラックインクの吐出口列群LG(K1)においては、共通液室21の一方側(左側)に吐出口の直径が約16μmであって、吐出されるインク滴のサイズが約5plと比較的大きい吐出口22を有する1つの吐出口列が設けられている。また、共通液室21の他方側(右側)には吐出口の直径が約12μmであって、吐出されるインク滴のサイズが約2plと中程度の吐出口24を有する1つの吐出口列が設けられている。これらの吐出口列には、それぞれ264個の吐出口22、24が600dpi(約42.3μm)の間隔でY方向に配列されている。また、これらの吐出口列はY方向に互いに1200dpi(約21.2μm)の間隔だけずれて配置されている。
なお、ブラックインクの吐出口列群LG(K2)もまた、吐出口列群LG(K1)と同様に吐出口の直径が約16μmの吐出口列と吐出口の直径が約12μmの吐出口列を有している。但し、2つの吐出口列群LG(K1)、LG(K2)は、それぞれに配置された2つの吐出口列のX方向における配置が逆である点で異なっている。また、吐出口列群LG(K1)、LG(K2)内の同じ直径の吐出口を有する2つの吐出口列は、Y方向に互いに1200dpi(約21.2μm)の間隔だけずれた位置となるように設けられている。
なお、シアンインクの吐出口列群LG(C1)とマゼンタインクの吐出口列LG(M1)は、それぞれブラックインクの吐出口列群LG(K1)と同じ構成を有している。また、シアンインクの吐出口列群LG(C2)とマゼンタインクの吐出口列LG(M2)は、それぞれブラックインクの吐出口列群LG(K2)と同じ構成を有している。
3.ライトブルーインクの吐出口列群
本実施形態における記録ヘッド103には、ライトブルーインクの吐出口列群が1つ設けられている(LG(LB))。このライトブルーインクの吐出口列群LG(LB)は4つの吐出口列から構成されている。
図3(c)はライトブルーインクの吐出口列群LG(LB)の詳細を示す図である。
図3(c)に示すように、ライトブルーインクの吐出口列群LG(LB)においては、共通液室21の一方側(左側)には2つの吐出口列が設けられている。ひとつは吐出口の直径が約12μmであって、吐出されるインク滴のサイズが約2plと中程度の吐出口24を有する吐出口列であって、より共通液室21に近い位置に設けられている。もうひとつは吐出口の直径が約9μmであって、吐出されるインク滴のサイズが約1plと比較的小さい吐出口23を有する吐出口列であって、共通液室21から遠い位置に設けられている。共通液室21の他方側(右側)についても同様であり、吐出口の直径が約12μmの吐出口列と吐出口の直径が約9μmの吐出口列の2つが設けられている。このように、ライトブルーインクの吐出口列群には吐出口の直径が約12μmの吐出口列が2つ、吐出口の直径が約9μmの吐出口列が2つ、合計4つの吐出口列が設けられている。
これらの吐出口列には、それぞれ264個の吐出口23、24が600dpi(約42.3μm)の間隔でY方向に配列されている。また、共通液室21に対して同じ側に位置する2つの吐出口列(吐出口の直径が約16μmの吐出口列と吐出口の直径が約12μmの吐出口列)は、Y方向に1200dpi(約10.6μm)の間隔だけずれて配置されている。
4.チップ内の吐出口列群の配置順序
図2に示すように、本実施形態における記録ヘッド103は、上述した各吐出口列群が、左側からシアンインクの吐出口列群LG(C1)、マゼンタインクの吐出口列群LG(M1)、ライトブルーインクの吐出口列群LG(LB)、ブラックインクの吐出口列群LG(K1)、イエローインクの吐出口列群LG(Y)、ブラックインクの吐出口列群LG(K2)、マゼンタインクの吐出口列群LG(M2)、シアンインクの吐出口列群LG(C2)の順序で各吐出口列群が配置されることで構成されている。
(記録制御系)
図4は本実施形態における記録装置1内の記録制御系の概略構成を示すブロック図である。主制御部300は、演算、選択、判別、制御などの処理動作、記録動作を実行するCPU301と、CPU301によって実行すべき制御プログラム等を格納するROM302と、記録データのバッファ等として用いられるRAM303、および入出力ポート304等を備えている。メモリ313には、画像データやマスクパターン、量子化パターン等が格納されている。そして、入出力ポート304には、搬送モータ(LFモータ)309、キャリッジモータ(CRモータ)310、記録ヘッド103におけるアクチュエータなどの各駆動回路305、306、307が接続されている。さらに、主制御部300はインターフェイス回路311を介してホストコンピュータであるPC312に接続されている。
(画像処理)
図5は、本実施形態における画像データの処理を説明するためフローチャートである。本処理は、主制御部300に備えられたCPU301が、ROM302に記憶されたプログラムに従って実行する。図5において、ホストコンピュータ31より注目画素の画像データが入力されると(ステップS200)、主制御部300は、まずステップS201において色補正を実行する。ここで、ホストコンピュータ312から入力された画像データは、sRGB等の規格化された色空間を表現するための、R(レッド)、G(グリーン)およびB(ブルー)の8bit輝度データである。ステップS201では、これら輝度データを記録装置固有の色空間に対応するRGB12bitの輝度データに変換する。信号値を変換する方法は、予めROMなどに格納されたルックアップテーブル(LUT)を参照する等の公知の方法を採用することが出来る。
ステップS202において、主制御部300は、変換後のRGBデータを記録装置のインク色である、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、Bk(ブラック)、LB(ライトブルー)それぞれの16bit階調データ(色材データ、インクデータ)に分解する。インク色分解処理においても、色補正処理と同様、予めROMなどに格納されたルックアップテーブル(LUT)を参照することが出来る。このインク色分解処理の一例については後に詳細に説明する。
ステップS203において、主制御部300は、インク色のそれぞれに対応する16bit階調データに対し所定の量子化処理を行い、1bitの記録データに変換するこの量子化処理については、後に詳細に説明する。この後、記録データを記録に用いるデータとして出力する(ステップS204)。以上で図5に示す画像処理が終了する。
なお、以上ではS200〜S204の処理のすべてを記録装置1内のCPU301が実行する形態について記載したが、他の形態による実施も可能である。例えば、S200〜S205の処理のすべてをホストコンピュータ312が実行する形態であっても良い。また、例えばインク色分解処理(S202)までをホストコンピュータ312が、量子化処理(S203)以降を記録装置1が実行する形態であっても良い。
(インク色分解処理)
本実施形態において、ホワイトからグレーを通りブラックまでの各階調、所謂グレーライン上の各色を再現する場合におけるインク色分解処理について詳細に説明する。
図6は本実施形態におけるインク色分解処理の結果、上述のグレーラインを再現するために使用される各色インクの記録率を示している。図6では、縦軸が各色のインクの記録率を、横軸は色再現のための階調範囲であり、グレーライン上の各色に対応するRGB値で階調を示している。なお、インクの記録率は、全画素に1回ずつインクが付与された場合の記録量に対する、インクの実際の記録量の比率にて定義される。また、ここではグレーライン、すなわちブラック色相のRGBデータについて示しているため、各階調においてR値、G値、B値は互いに同じ値となる。例えば、横軸の左端の階調はホワイトに対応しており、(R,G,B)=(255,255,255)となる。一方、右端の階調はブラックに対応しており、(R,G,B)=(0,0,0)となる。また、階調範囲における中間(中央)の階調はグレーに対応しており、(R,G,B)=(128,128,128)となり、このときに再現される濃度を中間濃度と呼ぶ。
図6からわかるように、本実施形態ではブラック色相の低階調領域(ホワイトからグレーまで)については、ライトブルー、イエローインクの使用量が多くなり、シアン、マゼンタ、ブラックインクについては殆ど用いない。低階調領域においては低明度のインクのドットを少量だけ形成するより、高明度のインクを多量に形成した方が、記録媒体の被覆面積を大きくし、粒状感を目立ちにくくすることができる。そのため、低階調領域においては淡色インクであるライトブルーインクを多く用いる。
一方、ライトブルーインクはブルー色相を有するため、ライトブルーインクだけでは無彩色であるブラック色相は再現できない。したがって、本実施形態ではブルー色相と補色関係にある色相を有するイエローインクをライトブルーインクとともに用い、ブラック色相を再現する。
一方、ブラック色相の高階調領域(グレーからブラックまで)については、他のインクもある程度用いるが、階調が高くなるにつれてブラックインクの使用量が多くなる。高階調領域では既に多量のインクが付与されており記録媒体上に紙白部分が殆どないため、低明度のインクのドットを形成しても粒状感はそれ程目立たない。また、高明度のインクのみでは濃度が足りず、高階調領域を再現することができない。したがって、高階調領域では低明度のブラックインクを多く使用するのである。
(量子化処理)
図6を用いて説明したように、グレーインクを用いずにライトブルーインクを用いて記録を行う場合、グレーライン上の低階調領域の画像を記録するときにはライトブルーインクとイエローインクを主に用いることになる。そのため、ライトブルーインクとイエローインクが同じ画素領域に吐出されるように量子化処理を行うと、ライトブルーインクとイエローインクが重畳し、粒状感が低下してしまう。
この点を鑑み、本実施形態では、ライトブルーインクとイエローインクが異なる画素領域に吐出されるように量子化処理を実行する。
図7は本実施形態において実行される量子化処理の詳細を説明するための図である。本実施形態おける量子化処理では、まずシアン、マゼンタ、イエロー、ブラック、ライトブルー各色に対応する色材データの入力値に関する処理が施され、次に閾値に関する処理が施され、最後にディザ法による量子化処理が施される。これら一連の処理は色毎(チャンネル毎)に並列処理される。以下、図7を参照しながら詳細に説明する。
色材データ取得部351は、複数の画素それぞれにおける階調を示す12bit(456階調)の色材データを取得する。本実施形態の色材データ取得部351は、最大12bitの信号を8色分受信することができるものとする。ここでは、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック、ライトブルーの5色分の12bitデータが入力される状態を示している。
次にディザ処理部359において、上記の5色分の12bitデータのうち、量子化すべき12bitデータ(以下、処理対象データと称する)はそのまま量子化処理部356に送信される。
一方、処理対象データ以外の色の12bitデータのうち、特定の色の12bitデータは、参照データとして色間処理部354に入力される。ここで、各色の処理対象データにおいていずれの色のデータを参照データとするかは予め定められている。この点については後に詳細に説明する。
そして、色間処理部354では、閾値マトリクス901〜903から閾値取得部355が取得した各画素における閾値に対し、参照データに基づいて色間処理を施して最終的な閾値を決定し、これを量子化処理部356に送信する。この色間処理と閾値マトリクス901〜903については後に詳細に説明する。
その後、量子化処理部356において、画素ごとに処理対象データを色間処理部354より入力された閾値と比較し、処理対象データの値の方が閾値以上の場合には処理対象データに対応するインクの吐出(色材の記録)を、処理対象データの値の方が閾値よりも小さい場合には処理対処データに対応するインクの非吐出(色材の非記録)を、それぞれの画素について決定し、その結果生成された2値のデータを量子化結果出力部357に送信する。そして、インク色ごとに量子化処理部356での各画素に対する量子化結果をまとめ、記録データとして量子化結果出力部357より送信する。
(閾値マトリクス)
本実施形態では、3つの閾値マトリクスを用いて量子化処理を実行する。
図8(a)、(b)、(c)は、それぞれ本実施形態で用いる第1の閾値マトリクス901、第2の閾値マトリクス902、第3の閾値マトリクス903を示す図である。なお、ここでは簡単のため、各閾値マトリクス901〜903内の10画素×10画素からなる領域を示しているが、実際には512画素×512画素のサイズを有している。
各閾値マトリクス901〜903の各画素には、1〜4095の閾値のいずれかが定められている。また、これらの1〜4095の閾値は、1つの閾値マトリクス内でほぼ同じ数だけ配置されている。
ここで、図8(a)に示す第1の閾値マトリクス901は、ブルーノイズ特性を有するように各閾値が配置されている。具体的には、1〜512の閾値が定められた画素、すなわち色材データの階調値が低くとも記録データにおいてインクの吐出(1)が定められ易い画素において、分散性が高くなるように、第1の閾値マトリクス901内の各画素に閾値が配置されている。なお、ここでは1〜4095の閾値のうち1〜512の閾値が定められた画素の分散性が高くなるよう配置されていることをブルーノイズ特性を有すると称したが、他の範囲の閾値の分散性が高くなるよう配置されていても良い。例えば1〜1024の閾値が定められた画素の分散性が高くなるよう配置されていることをブルーノイズ特性を有すると称しても良い。
また、図8(c)に示す第3の閾値マトリクス903についても、同じくブルーノイズ特性を有するように各閾値が配置されている。但し、第3の閾値マトリクス903における閾値の配置は、第1の閾値マトリクス901における閾値の配置と異なるものとなっている。
一方、図8(b)に示す第2の閾値マトリクス902は、各画素において、第1の閾値マトリクス901での閾値と第2の閾値マトリクス902の閾値の和が固定値(=4096)となるよう、各画素に閾値が配置されている。例えば、第1の閾値マトリクス901の最も左上の画素の閾値は2504、第2の閾値マトリクス902の最も左上の画素の閾値は1592であり、和は4096である。つまり、各画素について、固定値(4096)から第1の閾値マトリクス901の閾値を差し引くことで、第2の閾値マトリクス902の閾値を決定している。以降の説明では簡単のため、上記の関係を、第2の閾値マトリクスは第1の閾値マトリクスを反転した閾値マトリクスであるとして称する。
閾値取得部355では、これらの閾値マトリクス901〜903から各画素における閾値を取得する。
(色間処理)
本実施形態で実行する色間処理の詳細について説明する。
図9(a)は色間処理部354の詳細を示す図である。また、図9(b)は本実施形態における制御プログラムが実行する色間処理のフローチャートである。
図9(a)に示すように、色間処理部354は、閾値オフセット量算出部360と閾値オフセット量加算部361から構成される。以降の説明では、ある対象画素(x、y)における、処理対象データの値をIn_Tag(x、y)、参照データの値をIn_Ref(x、y)、色間処理前の閾値マトリクスの閾値をDth(x、y)、色間処理後の閾値マトリクスの閾値をDth´(x、y)、後述するオフセット量をOfs(x、y)と称する。
量子化処理部356で処理対象データIn_Tagを量子化する際、参照データIn_Refを取得し(S401)、その参照データIn_Refに基づいて閾値オフセット量算出部360にて閾値マトリクス内の閾値をオフセットさせるオフセット量Ofsを算出する(S402)。ここで、各画素におけるオフセット量Ofs(x、y)は[式1]で算出される。
Ofs(x、y)=ΣIn_Tag(x、y) [式1]
参照データIn_Refは処理対象データIn_Tagの色によって複数色分のデータとなることがある。[式1]におけるΣは、複数色分の参照データIn_Refがある場合にそれらの和をとることを示している。参照データIn_Refが1色分しかなければOfs(x、y)=In_Tag(x、y)となるし、参照データIn_Refがそもそも存在しない(参照データがnullである)場合にはOfs(x、y)=0となる。
[式1]にしたがって各色分の処理対象データIn_Tagについてオフセット量が算出されると、次に閾値取得部355で色間処理前の閾値マトリクスの閾値Dthを取得し(S403)、その後閾値オフセット量反映部361において、閾値Dthに対して閾値オフセット量算出部で算出されたオフセット量Ofsを反映する処理を行い、色間処理後の閾値マトリクスの閾値Dth´を生成する(S404)。ここで、各画素における色間処理後の閾値マトリクスの閾値Dth´(x、y)は[式2]で算出される。
Dth´(x、y)=Dth(x、y)−Ofs(x、y)
このとき、[式2]で算出された色間処理後の閾値マトリクスの閾値Dth´(x、y)が負の値となった場合には、下記の[式3]で色間処理後の閾値マトリクスの閾値Dth´(x、y)を更新する。
Dth´(x、y)=Dth´(x、y)+Dth_Max
[式3]において、左辺のDth´(x、y)が更新後の閾値マトリクスの閾値を、右辺のDth´(x、y)が更新後の閾値マトリクスの閾値をそれぞれ示している。また、Dth_Maxは閾値マトリクス内での閾値の最大値であり、本実施形態で用いる閾値マトリクス901〜903においてはDth_Max=4095である。
[式2]、[式3]によって色間処理後の閾値マトリクスの閾値Dth´(x、y)が算出されると、量子化処理部356にて、処理対象データに対して色間処理後の閾値マトリクスを適用し、量子化が行われ、各画素に対するインクの吐出(1)または非吐出(0)が決定される。以上のようにして記録データが生成される(S405)。
(処理対象データ、閾値マトリクス、参照データの組み合わせ)
本実施形態における各色のインクの処理対象データにおいて、用いる閾値マトリクスと選択する参照データの組み合わせを[表1]に示す。
Figure 2019031024
[表1]からわかるように、ブラック、シアンの処理対象データIn_Tagについては、第3の閾値マトリクス903を共通に用いて量子化を行う。
但し、ブラックについては参照データを用いない(nullとする)のに対し、シアンについてはブラックを参照データとする。したがって、まず、ブラックインクについては、ブラックの処理対象データIn_Tagの値によるが、第3の閾値マトリクス903の中の低い閾値が定められた画素から順番にブラックインクの吐出を定めるような記録データが生成される。ここで、第3の閾値マトリクス903はブルーノイズ特性を有しているため、ブラックインクが吐出される画素の分散性は高くなる。
そして、シアンインクについては、ブラックの参照データIn_Refをオフセット量Ofsとし、[式2]、[式3]に基づいて第3の閾値マトリクス903にオフセット量Ofsを反映する。ここで、シアン、ブラックには第3の閾値マトリクス903を共通に用いている。そのため、[式2]によって算出された閾値Dth´が負の値となるのは、オフセット量Ofsであるブラックの参照データIn_Refが第3の閾値マトリクス903の閾値Dthよりも大きい場合、すなわちブラックインクの記録データで吐出が定められた画素である。上述したように、[式2]によって算出された閾値Dth´が負の値となると、[式3]に基づいてDth_Maxが加算され、色間処理後の閾値マトリクスの閾値Dth´は大きくなる。そのため、シアンインクは、その閾値Dth´が定められた画素にはインクの非吐出を定め易くなる。つまり、シアンインクとブラックインクを排他的な画素に吐出することが可能となる。
このように、ブラック、シアンで共通の閾値マトリクスを用い、色間処理を行うことにより、ブラックについては分散性を高くして記録することができる。更に、シアンについては、ブラックに比べれば分散性は多少低くなるものの、ブラックと排他的な画素にインクを吐出することができる。
また、[表1]からわかるように、マゼンタ、ライトブルーの処理対象データIn_Tagについては、第1の閾値マトリクス901を共通に用い、マゼンタについては参照データを用いず、ライトブルーについてはマゼンタを参照データとして量子化を行う。したがって、上述したブラック、シアンの処理対象データIn_Tagを量子化する場合と同様に、マゼンタについては分散性を高くし、ライトブルーについてはマゼンタと排他的な画素にインクを吐出することができる。
更に、[式1]からわかるように、イエローの処理対象データIn_Tagについては、第2の閾値マトリクス902を用い、且つ、参照データは用いずに量子化を行う。ここで、上述したように、第2の閾値マトリクス902は第1の閾値マトリクス901を反転したものである。そのため、第1の閾値マトリクス901にて低い閾値が定められていた画素に対し、第2の閾値マトリクス902では高い閾値が定められている。そのため、第1の閾値マトリクス901を用いて量子化を行ったマゼンタ、ライトブルーに対応する記録データにてインクの吐出が定められていない画素に対し、イエローインクの吐出を定めるような記録データが生成される。したがって、イエローについては、マゼンタ、ライトブルーと排他的な画素にインクを吐出することができる。
ここで、[表1]のように各色のインクの処理対象データに対する閾値マトリクスと参照データの組み合わせを定めた理由について、以下に詳細に説明する。
1.色間処理の組み合わせ
ブラックとシアンの組み合わせ、およびマゼンタとライトブルーの組み合わせにおいて同じ閾値マトリクスを用いて色間処理を行った理由は、上述したように、各組み合わせにおいて排他的な画素にインクを吐出するためである。
基本色であり、明度が低いブラックとシアンは特に高階調領域において同時に使用する(ブラックとシアンの両方を吐出して記録を行う)ことが多い。したがって、ブラックとシアンに色間処理を行い、排他的な画素に各インクを付与することにより、高階調領域における粒状感を低減する。また、ブルーはマゼンタとシアンの中間色相であるため、マゼンタとライトブルーは特にマゼンタ寄りのブルー色相において同時に使用することが多い。そのため、マゼンタとライトブルーについても色間処理を行い、マゼンタ寄りのブルー色相における粒状感を低減する。
2.色間処理の順序
上述のように、ブラックとシアンの色間処理において、ブラックは参照データを用いずに量子化を行い(以降簡単のため先に量子化を行う、とも称する)、シアンはブラックを参照データとして量子化を行う(以降簡単のため後に量子化を行う、とも称する)。同様に、マゼンタとライトブルーの色間処理において、マゼンタは先に量子化を行い、ライトブルーは後に量子化を行う。これは、明度が低いインクの方が分散性が低くなった際の画質低下の影響が大きいためである。
先に量子化を行う方は、閾値マトリクス内の低い閾値が定められた画素から順番にインクの吐出が定められる。本実施形態で用いる閾値マトリクス901、903はブルーノイズ特性を有するため、低い閾値が定められた画素については分散性が高くなるよう定められている。したがって、先に量子化を行う方は分散性を高くすることができる。
一方、後に量子化を行う方は、先に量子化を行う方にてインクの吐出が定められた画素を除いた上で、低い閾値が定められた画素から順番にインクの吐出が定められる。後に量子化を行う方においても、基本的には低い閾値が定められた画素がインクの吐出が定められるため、ある程度分散性は高くできる。しかし、例えば0〜10等、閾値マトリクス内の最も低い範囲の閾値が定められた画素は先に量子化を行う方でインクの吐出が定められるため、先に量子化を行う方の色材データの値によるが、後に量子化を行う方では基本的にインクの非吐出が定められることになる。その分、後に量子化を行う方は、先に量子化を行う方に比べると分散性は低くなる。
ここで、記録媒体上にインクを付与した際のドットは、明度が低いほど視認され易い。そのため、明度が高いインクに比べて明度が低いインクでは分散性が低くなったときの画質低下が目立ち易くなる。したがって、明度が低い方、具体的にはブラック、シアンの中ではブラックを、マゼンタ、ライトブルーの中ではマゼンタを先に量子化を行う方に設定し、画質低下を抑制する。
3.イエローインク
ライトブルーインクを用いる場合、ブラック色相の低階調領域を記録するときに、ブルーと補色関係にあるイエローのインクを用いる必要がある。したがって、図6を用いて説明したように、ブラック色相の低階調領域ではライトブルーとシアンのインクを他の組み合わせのインクよりも多量に使用することになる。そのため、ライトブルーインクとシアンインクについては、同じ画素に重畳して付与されると、ブラック色相の低階調領域において粒状感が目立ち易くなり、画質低下が生じる。
そこで本実施形態では、イエローインクについては、ライトブルーインクに対して用いた第1の閾値マトリクス901を反転した第2の閾値マトリクス902を用い、量子化を行う。そのため、イエローインクはライトブルーインクが吐出される画素と異なる画素に吐出され易くなる。したがって、ブラック色相の低階調領域においてイエローインクとライトブルーインクが重畳して付与されることに由来する粒状感を低下させることが可能となる。
(処理対象データの量子化結果)
本実施形態における色間処理を伴う量子化を行った際の量子化結果について以下に詳細に説明する。
図10は図6の第1の階調(R,G,B=160,160,160)に対応する各色の色材データに対し、本実施形態における色間処理を伴う量子化を行った際のマゼンタ、ライトブルー、イエローが吐出される画素を説明するための図である。なお、図10の矢印方向は第1の閾値マトリクス901内の閾値に対応しており、各目盛は5%のインク記録率に対応しており、目盛は20個示している。したがって、第1の閾値マトリクス901内の閾値の最大値は4096であるので、1目盛は約205(=4096/20)の閾値範囲に対応している。このうち、黒く塗り潰された領域が対応するインクが付与される画素を示している。例えば、マゼンタについては左端から2目盛分の領域において黒く塗り潰されているが、これは第1の閾値マトリクス901内の0〜410(=4096×2/20)の閾値が定められた画素に対してマゼンタインクの吐出を定める記録データが生成されることを意味している。
図6に示すように、ブラック色相の第1の階調における各色のインクの記録率は、ブラックが0%、シアン、マゼンタが10%、イエローが35%、ライトブルーが45%程度である。このとき、マゼンタ、ライトブルー、イエローのインクが吐出される画素は、図10のようになる。
まず、マゼンタについては、第1の閾値マトリクス901を用い、且つ、参照データIn_Refは用いずに量子化を行う。ここで、マゼンタの記録率は10%であるため、第1の閾値マトリクス901のうちの1〜410の閾値が定められた画素に対してインクの吐出を定めるように、マゼンタの記録データが生成される。ここで、410の閾値は10(=410/4096×100)%の記録率に対応している。
次に、ライトブルーについては、第1の閾値マトリクス901を用い、且つ、マゼンタのデータを参照データIn_Refとして用いて量子化を行う。したがって、第1の閾値マトリクス901を参照データIn_Ref=410だけオフセットして、色間処理が行われる。ここで、ライトブルーの記録率は45%であるため、第1の閾値マトリクス901を色間処理した後の閾値マトリクスのうちの1〜1843の閾値が定められた画素に対してインクの吐出を定めるように、ライトブルーの記録データが生成される。ここで、1843の閾値は45(=1843/4096×100)%の記録率に対応している。上述のように、色間処理後の閾値マトリクスは第1の閾値マトリクス901を参照データIn_Ref=410だけオフセットされている。したがって、[式2]からわかるように、色間処理後の閾値マトリクスにおいて1〜1843の閾値が定められた画素は、第1の閾値マトリクス901において411(=1+410)〜2253(=1843+410)の閾値が定められた画素に対応する。つまり、第1の閾値マトリクス901のうちの411〜2253の閾値が定められた画素に対してインクの吐出を定めるように、ライトブルーの記録データが生成される。
そして、イエローについては、第2の閾値マトリクス902を用い、且つ、参照データIn_Refは用いずに量子化を行う。ここで、イエローの記録率は35%であるため、第2の閾値マトリクス902のうちの1〜1434の閾値が定められた画素に対してインクの吐出を定めるように、イエローの記録データが生成される。ここで、1434の閾値は35(=1434/4096×100)%の記録率に対応している。上述のように、第2の閾値マトリクス902は第1の閾値マトリクス901を反転したものである。したがって、第2の閾値マトリクス902において1〜1434の閾値が定められた画素は、第1の閾値マトリクス901において2662(=4096−1434)〜4095(=4096−1)の閾値が定められた画素に対応する。つまり、第1の閾値マトリクス901のうちの2662〜4095の閾値が定められた画素に対してインクの吐出を定めるように、イエローの記録データが生成される。
以上の記載と図10からわかるように、本実施形態によれば、ライトブルーとイエローが同じ画素に重畳して付与されないように、各色の記録データを生成することができる。したがって、ライトブルーとイエローが同時に用いられるようなブラック色相の低階調領域を記録する際、ライトブルーインクとイエローインクが同じ画素に重畳して付与されることによる粒状感を低減した記録を行うことが可能となる。
(第2の実施形態)
上述した第1の実施形態では、イエローの処理対象データに対し、ライトブルーの処理対象データに対して用いる閾値マトリクスを反転した閾値マトリクスを用いる形態について記載した。
これに対し、本実施形態では、イエロー、ライトブルーの処理対象データに対して同じ閾値マトリクスを用い、色間処理を行う形態について記載する。
なお、上述した第1の実施形態と同様の部分については説明を省略する。
(処理対象データ、閾値マトリクス、参照データの組み合わせ)
本実施形態における各色のインクの処理対象データにおいて、用いる閾値マトリクスと選択する参照データの組み合わせを[表2]に示す。
Figure 2019031024
[表2]からわかるように、ブラック、シアン、マゼンタ、ライトブルーの処理対象データIn_Tagについては、[表1]に示す第1の実施形態と同様の組み合わせで量子化を行う。
一方、イエローの処理対象データIn_Tagについては、マゼンタ、ライトブルーの処理対象データIn_Tagと同じく、第1の閾値マトリクス901を用いる。但し、イエローの処理対象データについては、マゼンタおよびライトブルーを参照データIn_Refとする。
(処理対象データの量子化結果)
本実施形態における色間処理を伴う量子化を行った際の量子化結果について以下に詳細に説明する。
図11は図6の第1の階調に対応する各色の色材データに対し、本実施形態における色間処理を伴う量子化を行った際のマゼンタ、ライトブルー、イエローが吐出される画素を説明するための図である。図11における目盛や黒く塗り潰された領域は図10と同じものを示している。
図6に示すように、ブラック色相の第1の階調における各色のインクの記録率は、ブラックが0%、シアン、マゼンタが10%、イエローが35%、ライトブルーが45%程度である。このとき、本実施形態では、マゼンタ、ライトブルー、イエローのインクが吐出される画素は図11のようになる。
マゼンタ、ライトブルーについては、図10に示す第1の実施形態によって量子化を行った際の量子化結果と同じであるため、説明を省略する。
一方、イエローについては、第1の閾値マトリクス901を用い、且つ、マゼンタおよびライトブルーのデータを参照データIn_Refとして用いて量子化を行う。ここで、第1の実施形態で記載したように、マゼンタの参照データIn_Refは410である。また、ライトブルーの参照データIn_Refは1843(=45×4096/100)である。したがって、第1の閾値マトリクス901をマゼンタの参照データIn_Ref=410とライトブルーの参照データIn_Ref=1843の和(ΣIn_Ref)である2253だけオフセットして、色間処理が行われる。
ここで、イエローの記録率は35%であるため、色間処理後の閾値マトリクスのうちの1〜1434の閾値が定められた画素に対してインクの吐出を定めるように、イエローの記録データが生成される。ここで、1434の閾値は35(=1434/4096×100)%の記録率に対応している。上述のように、色間処理後の閾値マトリクスは第1の閾値マトリクス901を参照データΣIn_Ref=2253だけオフセットされている。したがって、[式2]からわかるように、色間処理後の閾値マトリクスにおいて1〜1434の閾値が定められた画素は、第1の閾値マトリクス901において2254(=1+2253)〜3687(=1434+2253)の閾値が定められた画素に対応する。つまり、第1の閾値マトリクス901のうちの2254〜3687の閾値が定められた画素に対してインクの吐出を定めるように、イエローの記録データが生成される。
以上の記載と図11からわかるように、本実施形態によっても、ライトブルーとイエローが同じ画素に重畳して付与されないように、各色の記録データを生成することができ、ブラック色相の低階調領域を記録する際に粒状感を低減した記録を行うことが可能となる。
(第1、第2の実施形態の比較)
上述した第1、第2の実施形態では、図10、図11にそれぞれ示したように、いずれにおいても図6のブラック色相の第1の階調においてライトブルーとイエローによる粒状感を低減することができた。
しかし、第2の実施形態に比べ、第1の実施形態の方がより好ましい記録を行うことができる。以下、この点について詳細に説明する。
ブラック色相の低階調領域を記録する際にライトブルーとイエローを同時に使用する(ライトブルーとイエローの両方を用いてある色を再現する)ことが多い点、およびマゼンタ寄りのブルー色相を記録する際にライトブルーとマゼンタを同時に使用することが多い点については上述した。ここで、マゼンタとイエローについてみると、これらのインクもマゼンタとイエローの中間色相であるレッド色相を再現する際に同時に使用することは多い。したがって、マゼンタとイエローが同じ画素に重畳して付与されることによる粒状感を低減するため、マゼンタとイエローについても排他的な画素に付与することが好ましい。
ここで、ライトブルーとイエローが同じ画素に重畳して付与される場合、マゼンタとイエローが同じ画素に重畳して付与される場合、イエローとライトブルーが同じ画素に重畳して付与される場合の3通りにおける粒状感を比較すると、イエローとライトブルーの組み合わせにおける粒状感が最も画質低下に対して寄与する影響が弱い。これは、マゼンタはライトブルー、イエローよりも明度が著しく低いため、ドットの視認性が高く、ライトブルーやイエローと重畳して付与された際の粒状感も目立ち易いためである。すなわち、高階調領域を記録するときなど、マゼンタ、ライトブルー、イエローの少なくともいずれか2つを重畳して付与せざるを得ない場合には、マゼンタとライトブルーを同じ画素に重畳して付与したり、マゼンタとイエローを同じ画素に重畳して付与するよりは、ライトブルーとイエローを同じ画素に重畳して付与した方が、粒状感の低下は生じにくいのである。
以上の点を踏まえ、図6の第2の階調(R,G,B=128,128,128)に対応する各色の色材データに対し、第1、第2の実施形態それぞれにおける量子化を行った際の量子化結果について以下に詳細に説明する。なお、図6に示すように、ブラック色相の第2の階調における各色のインクの記録率は、ブラックが0%、シアン、マゼンタが20%、イエローが40%、ライトブルーが60%程度である。
図12は図6の第2の階調に対応する各色の色材データに対し、第1の実施形態における色間処理を伴う量子化を行った際のマゼンタ、ライトブルー、イエローが吐出される画素を説明するための図である。図12における目盛や黒く塗り潰された領域は図10と同じものを示している。
まず、マゼンタについては、第1の閾値マトリクス901を用い、且つ、参照データIn_Refは用いずに量子化を行う。ここで、マゼンタの記録率は20%であるため、第1の閾値マトリクス901のうちの1〜819の閾値が定められた画素に対してインクの吐出を定めるように、マゼンタの記録データが生成される。ここで、819の閾値は20(=819/4096×100)%の記録率に対応している。
次に、ライトブルーについては、第1の閾値マトリクス901を用い、且つ、マゼンタのデータを参照データIn_Refとして用いて量子化を行う。したがって、第1の閾値マトリクス901を参照データIn_Ref=819だけオフセットして、色間処理が行われる。ここで、ライトブルーの記録率は60%であるため、第1の閾値マトリクス901を色間処理した後の閾値マトリクスのうちの1〜2458の閾値が定められた画素に対してインクの吐出を定めるように、ライトブルーの記録データが生成される。ここで、2458の閾値は60(=2458/4096×100)%の記録率に対応している。上述のように、色間処理後の閾値マトリクスは第1の閾値マトリクス901を参照データIn_Ref=819だけオフセットされている。したがって、[式2]からわかるように、色間処理後の閾値マトリクスにおいて1〜2458の閾値が定められた画素は、第1の閾値マトリクス901において820(=1+819)〜3277(=2458+819)の閾値が定められた画素に対応する。つまり、第1の閾値マトリクス901のうちの820〜3277の閾値が定められた画素に対してインクの吐出を定めるように、ライトブルーの記録データが生成される。
そして、イエローについては、第2の閾値マトリクス902を用い、且つ、参照データIn_Refは用いずに量子化を行う。ここで、イエローの記録率は40%であるため、第2の閾値マトリクス902のうちの1〜1638の閾値が定められた画素に対してインクの吐出を定めるように、イエローの記録データが生成される。ここで、1638の閾値は40(=1638/4096×100)%の記録率に対応している。上述のように、第2の閾値マトリクス902は第1の閾値マトリクス901を反転したものである。したがって、第2の閾値マトリクス902において1〜1638の閾値が定められた画素は、第1の閾値マトリクス901において2458(=4096−1638)〜4095(=4096−1)の閾値が定められた画素に対応する。つまり、第1の閾値マトリクス901のうちの2458〜4095の閾値が定められた画素に対してインクの吐出を定めるように、イエローの記録データが生成される。
以上の記載と図12からわかるように、第1の実施形態の量子化処理を行うと、図6のブラック色相の第2の階調を記録するときには、ライトブルーとイエローは一部同じ画素に重畳して付与されるが、マゼンタとライトブルーについては排他的な画素に付与される。同じく、イエローとマゼンタについても排他的な画素に付与される。
一方、図13は図6の第2の階調に対応する各色の色材データに対し、第2の実施形態における色間処理を伴う量子化を行った際のマゼンタ、ライトブルー、イエローが吐出される画素を説明するための図である。図13における目盛や黒く塗り潰された領域は図10と同じものを示している。
マゼンタ、ライトブルーについては、図12に示す第1の実施形態によって量子化を行った際の量子化結果と同じであるため、説明を省略する。
一方、イエローについては、第1の閾値マトリクス901を用い、且つ、マゼンタおよびライトブルーのデータを参照データIn_Refとして用いて量子化を行う。ここで、マゼンタの参照データIn_Refは819(=20×4096/100)であり、ライトブルーの参照データIn_Refは2458(=60×4096/100)である。したがって、第1の閾値マトリクス901をマゼンタの参照データIn_Ref=819とライトブルーの参照データIn_Ref=2458の和(ΣIn_Ref)である3277だけオフセットして、色間処理が行われる。
ここで、イエローの記録率は40%であるため、色間処理後の閾値マトリクスのうちの1〜1638の閾値が定められた画素に対してインクの吐出を定めるように、イエローの記録データが生成される。ここで、1638の閾値は40(=1638/4096×100)%の記録率に対応している。
上述のように、色間処理後の閾値マトリクスは第1の閾値マトリクス901を参照データΣIn_Ref=3277だけオフセットされている。したがって、[式2]、[式3]からわかるように、色間処理後の閾値マトリクスにおいて1〜1638の閾値が定められた画素は、第1の閾値マトリクス901において1〜819(1638+3277−4096)、3278(=1+3277)〜4096の閾値が定められた画素に対応する。つまり、第1の閾値マトリクス901のうちの1〜819、3278〜4096の閾値が定められた画素に対してインクの吐出を定めるように、イエローの記録データが生成される。
以上の記載と図13からわかるように、第2の実施形態の量子化処理を行うと、図6のブラック色相の第2の階調を記録するときには、イエローとマゼンタは一部同じ画素に重畳して付与されるが、ライトブルーとイエローについては排他的な画素に付与される。同じく、イエローとマゼンタについても排他的な画素に付与される。
このように、ブラック色相における第2の階調を記録する際には、第2の実施形態ではイエローとマゼンタが一部同じ画素に重畳して付与されてしまうのに対し、第1の実施形態ではライトブルーとイエローが一部同じ画素に重畳して付与されることになる。上述したように、イエローとマゼンタが同じ画素に付与されることによる粒状感よりは、ライトブルーとイエローが同じ画素に付与されることによる粒状感の方が視認されにくいため、第1の実施形態の方が画質低下を抑えた記録を行うことができる。
(第3の実施形態)
上述した第1、第2の実施形態では、ブラックとシアンの組み合わせ、およびマゼンタとライトブルーの組み合わせのそれぞれにおいて、同じ閾値マトリクスを用い、色間処理を実行した。
これに対し、本実施形態では第1、第2の実施形態における組み合わせから、シアンとマゼンタを入れ替える。
なお、上述した第1、第2の実施形態と同様の部分については説明を省略する。
(処理対象データ、閾値マトリクス、参照データの組み合わせ)
本実施形態における各色のインクの処理対象データにおいて、用いる閾値マトリクスと選択する参照データの組み合わせを[表3]に示す。
Figure 2019031024
[表3]からわかるように、本実施形態では、ブラック、マゼンタの処理対象データIn_Tagについては、第3の閾値マトリクス903を共通に用い、且つ、ブラックについては参照データIn_Refを用いずに、マゼンタについてはブラックのデータを参照データIn_Refとして用いて量子化を行う。したがって、ブラックについては分散性を高くして記録することができる。また、マゼンタについては、ブラックに比べれば分散性は多少低くなるものの、ブラックと排他的な画素にインクを吐出することができる。
また、シアン、ライトブルーの処理対象データIn_Tagについては、第1の閾値マトリクス901を共通に用い、且つ、シアンについては参照データIn_Refを用いずに、ライトブルーについてはシアンのデータを参照データIn_Refとして量子化を行う。したがって、シアンについては分散性を高くして記録することができる。また、ライトブルーについては、シアンに比べれば分散性は多少低くなるものの、シアンと排他的な画素にインクを吐出することができる。
更に、イエローの処理対象データIn_Tagについては、第2の閾値マトリクス902を用い、且つ、参照データIn_Refを用いずに量子化を行う。したがって、例えば図6のブラック色相における第1の階調を記録するときには、シアン、ライトブルーと排他的な画素にイエローインクを付与することができる。また、図6のブラック色相における第2の階調を記録するときには、図12を用いて説明したときと同様に考えれば、シアン、ライトブルーではインクを重畳させず、シアン、イエローでもインクを重畳させず、ライトブルー、イエローでインクを重畳させるようにインクを付与することがわかる。マゼンタと同様に、シアンも明度が低いため、他の色のインクと重畳して付与したときの粒状感は目立ち易い。本実施形態によれば、シアン、イエロー、ライトブルーのうちでいずれか2つを重畳して付与せざるを得ない場合においては、最も粒状感が目立ちにくいイエロー、ライトブルーを重畳させることができるため、画質低下を抑制することができる。
(第4の実施形態)
上述した第1、第2の実施形態では、マゼンタとライトブルーの組み合わせにおいて、同じ閾値マトリクスを用いて色間処理を行い、その閾値マトリクスを反転した閾値マトリクスをイエローに対して用いる形態について記載した。
これに対し、本実施形態では第1、第2の実施形態からライトブルーとイエローを入れ替える。
なお、上述した第1、第2の実施形態と同様の部分については説明を省略する。
本実施形態における各色のインクの処理対象データにおいて、用いる閾値マトリクスと選択する参照データの組み合わせを[表4]に示す。
Figure 2019031024
[表4]からわかるように、本実施形態ではブラック、シアン、マゼンタの処理対象データIn_Tagについては第1の実施形態と同様に量子化処理を行う。
一方、イエローの処理対象データIn_Tagについては、第1の閾値マトリクス901をマゼンタと共通に用い、且つ、マゼンタのデータを参照データIn_Refとして用いて量子化を行う。そのため、イエローについては、マゼンタに比べると分散性は低くなるものの、イエローと排他的な画素にインクを吐出することができる。
また、ライトブルーの処理対処データIn_Tagについては、第2の閾値マトリクス902を用い、且つ、参照データIn_Refは用いずに量子化を行う。したがって、例えば図6のブラック色相における第1の階調を記録するときには、マゼンタ、イエローと排他的な画素にライトブルーインクを付与することができる。また、図6のブラック色相における第2の階調を記録するときには、図12を用いて説明したときと同様に考えれば、マゼンタ、ライトブルーではインクを重畳させず、マゼンタ、イエローでもインクを重畳させず、ライトブルー、イエローでインクを重畳させるようにインクを付与することがわかる。本実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、マゼンタ、イエロー、ライトブルーのうちでいずれか2つを重畳して付与せざるを得ない場合においては、最も粒状感が目立ちにくいイエロー、ライトブルーを重畳させることができるため、画質低下を抑制することができる。
(その他の実施形態)
各実施形態には、ある色の処理対象データに対して所定の閾値マトリクスを用い、他の色の処理対象データに対して所定の閾値マトリクスを反転した閾値マトリクスを用いる形態について記載したが、他の形態による実施も可能である。反転した関係を有していなくとも、2つの閾値マトリクスにおける閾値の配置がある程度異なっていれば良い。詳細には、一方の閾値マトリクスにおいて比較的低い閾値が定められている画素に対し他方の閾値マトリクスにおいて比較的高い閾値が定められており、一方の閾値マトリクスにおいて比較的高い閾値が定められている画素に対し他方の閾値マトリクスにおいて比較的低い閾値が定められていれば良い。このとき、比較的低い閾値、比較的高い閾値としては、閾値マトリクス内の最大の閾値の半分より低い閾値を比較的低い閾値、最大の閾値の半分より高い閾値を比較的高い閾値として扱えば良い。
また、各実施形態には、例えば図10に示すように、ブラック色相の低階調領域を記録するときであれば、ライトブルーインクとイエローインクが排他的な画素に付与されるように制御を行う形態について記載したが、排他でなくとも、ライトブルーインクとイエローインクがある程度異なる画素に付与されるような形態であれば良い。おおよそ90%程度の画素においてライトブルーインクとイエローインクが異なる画素に付与される形態であれば、各実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、各実施形態には量子化処理を行った結果生成されたデータをそのまま記録データとして扱う形態について記載したが、他の形態による実施も可能である。例えば、量子化処理において4値まで量子化し、その後インデックス展開処理を行って2値のデータを生成し、それを記録データとしても良い。ここで、インデックス展開処理とは、ある領域に対する多値の値に応じてインクを吐出する画素の数および位置を規定したインデックスパターンを用い、多値のデータを2値のデータとするための処理である。また、記録媒体上の所定領域に対して記録ヘッドを複数回走査させて記録を行うマルチパス記録方式において、量子化処理あるいはインデックス展開処理によって生成された2値のデータを、複数回の走査に分配するための分配処理を行っても良い。この分配処理は、2値のデータによってインクの吐出が定められている場合にインクの吐出を許容する画素と非許容する画素が配置されたマスクパターンを用いて行うことができる。
また、各実施形態にはCPU301やROM302を1つずつ有する形態について記載したが、複数ずつ有しても良い。例えばCPU301を複数有する場合、各実施形態に記載した処理の一部の処理を1つのCPU301で、他の処理を別のCPU301で分けて実行することも可能である。同様に、ROM302を複数有する場合には、各実施形態で用いたプログラムや閾値マトリクスなどのうちの一部を1つのROM302に、他を別のROM302に記憶することもできる。
また、各実施形態にはライトブルーインクとイエローインクを用いる場合において、これらのインクを排他的な画素に付与するように制御する形態について記載したが、他の形態による実施も可能である。ライトブルーとイエローだけでなく、補色関係にある2色のインクであり、少なくとも一方が淡色であれば、無彩色の低階調領域を記録する際に同時に使用することは多い。例えば、ライトレッドインクとシアンインクを用いる場合や、ライトグリーンインクとマゼンタインクを用いる場合においても、無彩色の低階調領域を記録するときにこれらのインクを同時に用いることが多くなる。したがって、これらの組み合わせのインクを用いる場合においても、これらのインクを各実施形態におけるライトブルーインク、イエローインクに置き換えることで、各実施形態と同様の効果を得ることが可能である。
また、各実施形態には記録装置、および記録装置を用いた記録方法について記載したが、各実施形態に記載の記録方法を行うためのデータを生成する画像処理装置または画像処理方法にも適用できる。また、各実施形態に記載の記録方法を行うためのプログラムを記録装置と別体に用意する形態にも適用できる。
301 CPU
302 ROM

Claims (22)

  1. 第1の色材と、前記第1の色材の色と補色関係にある色相を有する第2の色材と、を少なくとも含む複数の色材を用いて記録媒体上に画像を記録するために、前記画像に対応する画像データを処理する画像処理装置であって、
    前記画像データを取得する取得手段と、
    前記画像データを前記複数の色材に対応する色材データに変換する変換手段と、
    前記色材データを量子化し、前記複数の色材の記録に用いる記録データを生成する生成手段と、を有し、
    前記変換手段は、前記取得手段が無彩色であり、且つ、色再現のための階調範囲の中間の階調以下の階調を有する色を示す前記画像データを取得した場合、前記第1の色材の記録量と前記第2の色材の記録量が前記複数の色材のうちの前記第1、第2の色材と異なる色材の記録量よりも多くなるように、前記画像データを前記色材データに変換し、
    前記生成手段は、前記記録データによって前記第1の色材の記録が定められる画素と前記第2の色材の記録が定められる画素が互いに異なる位置となるように、前記記録データを生成することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記生成手段は、前記記録データによって前記第1の色材の記録が定められる画素と前記第2の色材の記録が定められる画素が互いに排他的な位置となるように、前記記録データを生成することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記生成手段は、(i)前記第1の色材に対応する色材データと、各画素に対して色材の記録または非記録を定めるための閾値が定められた第1の閾値マトリクスと、に基づいて、前記第1の色材に対応する記録データを生成し、(ii)前記第2の色材に対応する色材データと、各画素に対して色材の記録または非記録を定めるための閾値が定められた第2の閾値マトリクスと、に基づいて、前記第2の色材に対応する記録データを生成することを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. 前記第1の閾値マトリクス内の閾値と前記第2の閾値マトリクス内の閾値の和は、各画素について同じ値であることを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 前記複数の色材は、前記第1、第2の色材よりも低い明度を有する第3の色材を更に含み、
    前記生成手段は、(i)前記第3の色材に対応する色材データと、前記第1の閾値マトリクスと、のみに基づいて、前記第3の色材に対応する記録データを生成し、(ii)前記第2の色材に対応する色材データと、前記第1の閾値マトリクスと、前記第3の色材に対応する色材データと、に基づいて、前記第2の色材に対応する記録データを生成することを特徴とする請求項3または4に記載の画像処理装置。
  6. 前記生成手段は、各画素について、前記第3の色材に対応する色材データが示す値だけ前記第1の閾値マトリクス内の閾値をオフセットし、前記第2の色材に対応する色材データと、オフセット後の前記第1の閾値マトリクスと、に基づいて前記第2の色材に対応する記録データを生成することを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
  7. 前記複数の色材は、前記第1、第2の色材よりも低い明度を有する第4の色材と、前記第1、第2、第3、第4の色材よりも低い明度を有する第5の色材と、を更に含み、
    前記生成手段は、(i)前記第5の色材に対応する色材データと、各画素に対して色材の記録または非記録を定めるための閾値が定められた第3の閾値マトリクスと、のみに基づいて、前記第5の色材に対応する記録データを生成し、(ii)前記第4の色材に対応する色材データと、前記第3の閾値マトリクスと、前記第5の色材に対応する色材データと、に基づいて、前記第4の色材に対応する記録データを生成することを特徴とする請求項5または6に記載の画像処理装置。
  8. 前記生成手段は、各画素について、前記第5の色材に対応する色材データが示す値だけ前記第3の閾値マトリクス内の閾値をオフセットし、前記第4の色材に対応する色材データと、オフセット後の前記第3の閾値マトリクスと、に基づいて前記第4の色材に対応する記録データを生成することを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置。
  9. 前記第1の閾値マトリクスと前記第3の閾値マトリクスは、所定の閾値よりも小さい閾値が定められた画素が互いに異なる位置となるように、各画素に対する閾値が定められていることを特徴とする請求項7または8に記載の画像処理装置。
  10. 前記第1の閾値マトリクスと前記第3の閾値マトリクスは、それぞれブルーノイズ特性を有することを特徴とする請求項7から9のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  11. 前記第1の色材の色と前記第2の色の一方はイエロー、他方はライトブルーであり、前記第5の色材の色はブラックであり、前記第3の色と前記第4の色の一方はシアン、他方はマゼンタであることを特徴とする請求項7から10のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  12. 前記複数の色材それぞれは、インクに含有されていることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  13. 前記複数の色材を含有する複数のインクを吐出するための記録ヘッドを更に有することを特徴とする請求項12に記載の画像処理装置。
  14. 第1の色材と、前記第1の色材の色と補色関係にある色相を有する第2の色材と、を少なくとも含む複数の色材を用いて記録媒体上に画像を記録するために、前記画像に対応する画像データを処理する画像処理装置であって、
    前記画像データを取得する取得手段と、
    前記画像データを前記複数の色材に対応する色材データに変換する変換手段と、
    各画素に対する色材の記録または非記録を定めるための閾値が定められた閾値マトリクスを用いて前記色材データを量子化し、前記複数の色材の記録に用いる記録データを生成する生成手段と、を有し、
    前記変換手段は、前記取得手段が無彩色であり、且つ、色再現のための階調範囲の中間の階調以下の階調を有する色を示す前記画像データを取得した場合、前記第1の色材の記録量と前記第2の色材の記録量が前記複数の色材のうちの前記第1、第2の色材と異なる色材の記録量よりも多くなるように、前記画像データを前記色材データに変換し、
    前記生成手段は、(i)前記第1の色材に対応する色材データと、各画素に対して色材の記録または非記録を定めるための閾値が定められた第1の閾値マトリクスと、に基づいて、前記第1の色材に対応する記録データを生成し、(ii)前記第2の色材に対応する色材データと、各画素に対して色材の記録または非記録を定めるための閾値が定められた第2の閾値マトリクスと、に基づいて、前記第2の色材に対応する記録データを生成し、
    前記第1の閾値マトリクス内の閾値と前記第2の閾値マトリクス内の閾値の和は、各画素について同じ値であることを特徴とする画像処理装置。
  15. 前記複数の色材は、前記第1、第2の色材よりも低い明度を有する第3の色材を更に含み、
    前記生成手段は、(i)前記第3の色材に対応する色材データと、前記第1の閾値マトリクスと、のみに基づいて、前記第3の色材に対応する記録データを生成し、(ii)前記第2の色材に対応する色材データと、前記第1の閾値マトリクスと、前記第3の色材に対応する色材データと、に基づいて、前記第2の色材に対応する記録データを生成することを特徴とする請求項14に記載の画像処理装置。
  16. 前記生成手段は、各画素について、前記第3の色材に対応する色材データが示す値だけ前記第1の閾値マトリクス内の閾値をオフセットし、前記第2の色材に対応する色材データと、オフセット後の前記第1の閾値マトリクスと、に基づいて前記第2の色材に対応する記録データを生成することを特徴とする請求項15に記載の画像処理装置。
  17. 前記第1の色材の色と前記第2の色の一方はイエロー、他方はライトブルーであり、前記第3の色はシアン、マゼンタのいずれかであることを特徴とする請求項14から16のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  18. イエローインクとライトブルーインクを少なくとも含む複数のインクを用いて記録媒体上に画像を記録するために、前記画像に対応する画像データを処理する画像処理装置であって、
    前記画像データを取得する取得手段と、
    前記画像データを前記複数のインクに対応するインクデータに変換する変換手段と、
    前記インクデータを量子化し、前記複数のインクの記録に用いる記録データを生成する生成手段と、を有し、
    前記生成手段は、前記記録データによって前記イエローインクの記録が定められる画素と前記ライトブルーインクの記録が定められる画素が互いに異なる位置となるように、前記記録データを生成することを特徴とする画像処理装置。
  19. イエローインクとライトブルーインクを少なくとも含む複数のインクを用いて記録媒体上に画像を記録するために、前記画像に対応する画像データを処理する画像処理装置であって、
    前記画像データを取得する取得手段と、
    前記画像データを前記複数のインクに対応するインクデータに変換する変換手段と、
    各画素に対するインクの記録または非記録を定めるための閾値が定められた閾値マトリクスを用いて前記インクデータを量子化し、前記複数のインクの記録に用いる記録データを生成する生成手段と、を有し、
    前記生成手段は、(i)前記イエローインクに対応するインクデータと、各画素に対してインクの記録または非記録を定めるための閾値が定められた第1の閾値マトリクスと、に基づいて、前記イエローインクに対応する記録データを生成し、(ii)前記ライトブルーインクに対応するインクデータと、各画素に対してインクの記録または非記録を定めるための閾値が定められた第2の閾値マトリクスと、に基づいて、前記ライトブルーインクに対応する記録データを生成し、
    前記第1の閾値マトリクス内の閾値と前記第2の閾値マトリクス内の閾値の和は、各画素について同じ値であることを特徴とする画像処理装置。
  20. 前記複数のインクは、マゼンタインクを更に含み、
    前記生成手段は、(i)前記マゼンタインクに対応するインクデータと、前記第1の閾値マトリクスと、のみに基づいて、前記マゼンタインクに対応する記録データを生成し、(ii)前記イエローインクに対応するインクデータと、前記第1の閾値マトリクスと、前記マゼンタインクに対応するインクデータと、に基づいて、前記ライトブルーインクに対応する記録データを生成することを特徴とする請求項19に記載の画像処理装置。
  21. 第1の色材と、前記第1の色材の色と補色関係にある色相を有する第2の色材と、を少なくとも含む複数の色材を用いて記録媒体上に画像を記録するために、前記画像に対応する画像データを処理する画像処理方法であって、
    前記画像データを取得する取得工程と、
    前記画像データを前記複数の色材に対応する色材データに変換する変換工程と、
    前記色材データを量子化し、前記複数の色材の記録に用いる記録データを生成する生成工程と、を有し、
    前記変換工程において、前記取得工程において無彩色であり、且つ、色再現のための階調範囲の中間の階調以下の階調を有する色を示す前記画像データを取得した場合、前記第1の色材の記録量と前記第2の色材の記録量が前記複数の色材のうちの前記第1、第2の色材と異なる色材の記録量よりも多くなるように、前記画像データを前記色材データに変換し、
    前記生成工程において、前記記録データによって前記第1の色材の記録が定められる画素と前記第2の色材の記録が定められる画素が互いに異なる位置となるように、前記記録データを生成することを特徴とする画像処理方法。
  22. 第1の色材と、前記第1の色材の色と補色関係にある色相を有する第2の色材と、を少なくとも含む複数の色材を用いて記録媒体上に画像を記録するために、前記画像に対応する画像データを処理する画像処理方法であって、
    前記画像データを取得する取得工程と、
    前記画像データを前記複数の色材に対応する色材データに変換する変換工程と、
    各画素に対する色材の記録または非記録を定めるための閾値が定められた閾値マトリクスを用いて前記色材データを量子化し、前記複数の色材の記録に用いる記録データを生成する生成工程と、を有し、
    前記変換工程において、前記取得工程において無彩色であり、且つ、色再現のための階調範囲の中間の階調以下の階調を有する色を示す前記画像データを取得した場合、前記第1の色材の記録量と前記第2の色材の記録量が前記複数の色材のうちの前記第1、第2の色材と異なる色材の記録量よりも多くなるように、前記画像データを前記色材データに変換し、
    前記生成工程において、(i)前記第1の色材に対応する色材データと、各画素に対して色材の記録または非記録を定めるための閾値が定められた第1の閾値マトリクスと、に基づいて、前記第1の色材に対応する記録データを生成し、(ii)前記第2の色材に対応する色材データと、各画素に対して色材の記録または非記録を定めるための閾値が定められた第2の閾値マトリクスと、に基づいて、前記第2の色材に対応する記録データを生成し、
    前記第1の閾値マトリクス内の閾値と前記第2の閾値マトリクス内の閾値の和は、各画素について同じ値であることを特徴とする画像処理方法。
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