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JP2018117872A - 内視鏡挿入部の先端部構造及び内視鏡 - Google Patents

内視鏡挿入部の先端部構造及び内視鏡 Download PDF

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Abstract

【課題】内視鏡挿入部の先端部本体にパイプ部材を確実に固定しつつ、修理時にはパイプ部材を先端部本体から容易に取り外すことができる内視鏡挿入部の先端部構造及び内視鏡を提供する。【解決手段】本発明によれば、先端部本体48の位置決め溝124に鉗子パイプ102の突出部106を係合させて、装着孔82に対する鉗子パイプ102の中心軸周りの回転を規制する。また、本発明によれば、鉗子パイプ102のねじ受け穴108にねじ132を係合させて、装着孔82に対する鉗子パイプ102の中心軸方向の位置を規制する。ねじ132は、先端部本体48に形成されたねじ孔130に螺入されている。ねじ孔130は、装着孔82から先端部本体48の外面48Bにかけて形成されている。【選択図】図6

Description

本発明は内視鏡挿入部の先端部構造及び内視鏡に係り、特に内視鏡挿入部の先端部本体にパイプ部材を固定するための内視鏡挿入部の先端部構造及び内視鏡に関する。
内視鏡挿入部(以下、挿入部と言う。)は、基端側から先端側に向けて軟性部と、湾曲部と、先端硬質部とが連結されて構成されている。また、挿入部の内部には、処置具挿通用チューブ、ライトガイド、送気送水チューブ、イメージガイド又は信号ケーブル等の複数の挿通部材が挿通配置されており、これらの挿通部材の先端側が先端硬質部の先端部本体に固定される。
例えば、処置具挿通用チューブ、ライトガイド又は送気送水チューブは、各々の先端側にパイプ又は口金が固定されており、パイプ又は口金が先端部本体に形成されている装着孔又は凹溝に挿入されて固定される。また、イメージガイドの先端側には、光学系が内部に保持された鏡筒が連結され、信号ケーブルの先端側には、光学系が内部に保持された鏡筒を有する撮像光学系が連結されており、これらの鏡筒が先端部本体の装着孔又は凹溝に挿入されて固定される。なお、前述したパイプ、口金及び鏡筒は、ともにパイプ状の部材なので、本願明細書ではパイプ、口金及び鏡筒をパイプ部材と総称する場合もある。
特許文献1、2には、先端硬質部の先端部本体に挿通部材のパイプ部材を固定するための内視鏡挿入部の先端部構造が開示されている。
特許文献1には、鉗子チューブ(挿通部材に相当)の先端側を、先端構成部(先端硬質部に相当)の本体(先端部本体に相当)の鉗子孔(装着孔に相当)に固定する先端部構造が開示されている。具体的には、鉗子チューブの先端側に硬質部(パイプ部材に相当)が形成されており、この硬質部を鉗子孔に嵌入した後、止めねじによって硬質部を本体に固定している。特許文献1の本体は、鉗子孔から本体の外面にかけて貫通したねじ孔を有し、このねじ孔に止めねじが螺入されている。特許文献1によれば、止めねじを螺入して硬質部に押し付けることにより、鉗子孔に対する硬質部の中心軸周りの回転と、鉗子孔に対する硬質部の中心軸方向の位置とを規制している。
一方、特許文献2には、処置具挿通チャンネル(処置具挿通用チューブに相当)の処置具挿通パイプ(パイプ部材に相当)を、先端硬質部の保持部(先端部本体に相当)に固定する先端部構造が開示されている。特許文献2の保持部には、その外周面側から半径方向内向きに凹溝が形成されており、処置具挿通パイプは、保持部の半径方向外側から凹溝内に挿通される。また、処置具挿通パイプの外周面には突起が突出形成され、この突起が嵌合する凹部が、凹溝の溝底部に設けられている。すなわち、特許文献2には、保持部の半径方向外側から凹溝内に処置具挿通パイプを挿入し、処置具挿通パイプの突起を凹溝の凹部に嵌合させる先端部構造が開示されている。特許文献2によれば、突起を凹部に嵌合させることにより、凹溝に対する処置具挿通パイプの中心軸周りの回転と、凹溝に対する処置具挿通パイプの軸方向の位置とを規制している。
以上の如く、従来の内視鏡挿入部の先端部構造は、挿通部材の先端側に固定されたパイプ部材をねじによって先端部本体に固定したり(特許文献1参照)、パイプ部材の外周面に形成された凸部を、凹溝の凹部に係合させてパイプ部材を先端部本体に固定したり(特許文献2参照)する構造のものが一般的であった。
特開2000−325297号公報 特開2001−83436号公報
しかしながら、特許文献1のような先端部構造は、装着孔に対するパイプ部材の中心軸周りの回転方向の固定強度を高めることが特に難しい。つまり、回転方向の固定強度を高めるためには、ねじの締め付け力(軸力とも言う。)を大きくする必要があるが、ねじの締め付け力を大きくすると、その力によってパイプ部材が変形したり損傷したりするからである。このような問題によって、特許文献1の先端部構造では、ねじの締め付け力を大きくすることができず、パイプ部材の回転方向の固定強度を高めることが困難であった。よって、特許文献1の先端部構造では、パイプ部材に回転方向の力が加わると、装着孔に対してパイプ部材が容易に回転してしまうという問題があった。
一方、特許文献2の先端部構造は、保持部の半径方向外側から凹溝内に処置具挿通パイプを挿入し、処置具挿通パイプの突起を凹溝の凹部に嵌合させる構造である。つまり、特許文献2の先端部構造は、処置具挿通パイプの軸方向に直交する方向に、保持部と処置具挿通パイプとを相対的に移動させて処置具挿通パイプを凹溝内に挿入し、突起を凹部に嵌合させる構造である。換言すれば、特許文献2の先端部構造は、処置具挿通パイプの軸方向に直交する方向に、保持部と処置具挿通パイプとを相対的に退避移動させなければ、保持部から処置具挿通パイプを取り外すことができない構造である。
ここで、挿入部の先端硬質部の修理時には、パイプ部材を先端部本体から取り外す作業が行われるが、この場合、パイプ部材の軸方向にパイプ部材を引き抜くことができれば、パイプ部材の取り外し作業が容易になる。しかしながら、特許文献2の先端部構造は、処置具挿通パイプの突起が凹溝の凹部に嵌合しているため、保持部に対して処置具挿通パイプを処置具挿通パイプの軸方向に引き抜くことができない。つまり、特許文献2の先端部構造は、処置具挿通パイプの軸方向に直交する方向に、保持部と処置具挿通パイプとを相対的に退避移動させなければ、保持部から処置具挿通パイプを取り外すことができない。よって、特許文献2の先端部構造は、修理時にパイプ部材を先端部本体から容易に取り外すことができないという問題があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、内視鏡挿入部の先端部本体にパイプ部材を確実に固定しつつ、修理時にはパイプ部材を先端部本体から容易に取り外すことができる内視鏡挿入部の先端部構造及び内視鏡を提供することを目的とする。
本発明は、本発明の目的を達成するために、内視鏡挿入部の先端側に設けられた先端部本体と、内視鏡挿入部の内部に挿通された挿通部材の先端側に設けられるパイプ部材と、先端部本体の基端面に開口して形成され、パイプ部材が装着される装着孔と、装着孔に対するパイプ部材の中心軸周りの回転を規制する回転規制部と、装着孔に対するパイプ部材の中心軸方向の位置を規制する軸方向規制部と、を備え、回転規制部は、パイプ部材の外周面に設けられた突出部と、装着孔の内周面に設けられ、突出部の外形に対応した形状を有する位置決め溝と、を有し、突出部と位置決め溝とを係合させることにより、装着孔に対するパイプ部材の中心軸周りの回転を規制し、軸方向規制部は、パイプ部材の外周面に設けられた係合穴と、装着孔の内周面から先端部本体の外面にかけて形成された貫通孔とを有し、貫通孔に軸部材を貫通配置して、軸部材を係合穴に係合させることにより、装着孔に対するパイプ部材の中心軸方向の位置を規制する、内視鏡挿入部の先端部構造を提供する。
本発明の内視鏡挿入部の先端部構造によれば、突出部の外形に対応した形状を有する位置決め溝に突出部を係合させて、装着孔に対するパイプ部材の中心軸周りの回転を規制したので、パイプ部材に回転方向の力が作用しても、装着部に対してパイプ部材が回転方向にずれることを確実に防止することができる。また、本発明によれば、軸部材をパイプ部材の係合穴に係合させて、装着孔に対するパイプ部材の中心軸方向の位置を規制したので、パイプ部材に抜け方向の力が作用しても、装着孔に対してパイプ部材が抜け方向にずれることを確実に防止することができる。この場合、軸部材を係合穴に係合させるだけでよいので、軸部材に大きな軸力を与えることなく、装着孔に対するパイプ部材の中心軸方向の位置を規制することができる。よって、軸部材からパイプ部材に大きな軸力を与えることに起因する、パイプ部材の変形又は損傷を防止することができる。更に、本発明によれば、先端部本体の修理時には、軸部材を緩めて軸部材を係合穴から退避させるだけで、パイプ部材を中心軸に沿って装着孔から引き抜くことができる。
したがって、本発明によれば、先端部本体にパイプ部材を確実に固定しつつ、修理時にはパイプ部材を先端部本体から容易に取り外すことができる。
本発明の一態様は、パイプ部材は、挿通部材の内部に処置具が挿通される挿通部材の先端側に設けられることが好ましい。
本発明の一態様によれば、処置具が挿通される挿通部材のパイプ部材を、先端部本体に確実に固定しつつ、修理時にはそのパイプ部材を先端部本体から容易に取り外すことができる。
本発明の一態様は、先端部本体には、先端部本体に取り付けられる内蔵物の取付孔が形成され、位置決め溝は、取付孔に連通されることが好ましい。
本発明の一態様によれば、位置決め溝に係合された突出部の一部を、取付孔に収納することができるので、位置決め溝を先端部本体に設けることに起因する先端部本体の大径化を抑制することができる。
本発明の一態様は、取付孔は、撮像光学系を取り付けるための取付孔であることが好ましい。
本発明の一態様によれば、位置決め溝に係合された突出部の一部を、取付孔の空間のうち撮像光学系が配置された空間を除くデッドスペースに収納することができる。
本発明の一態様は、貫通孔はねじ孔であり、軸部材はねじ孔に螺合されたねじであることが好ましい。
本発明の一態様によれば、ねじをねじ孔に螺入することによって、ねじを係合穴に容易に係合させることができる。
本発明の一態様は、パイプ部材の係合穴にシール剤を充填した状態で、軸部材が係合穴に係合されることが好ましい。
本発明の一態様によれば、係合穴と軸部材との係合力をシール剤によって高めることができる。
本発明の一態様は、先端部本体とパイプ部材とを導通させる導通部が備えられ、導通部は、装着孔の内周面から先端部本体の外面にかけて形成された導通用孔を有し、導通用孔に導通部材を貫通配置して、導通部材をパイプ部材に当接させることにより、先端部本体とパイプ部材とを導通させることが好ましい。
本発明の一態様によれば、先端部本体の導通用孔に導通部材を貫通配置し、この導通部材をパイプ部材に当接させることで、先端部本体とパイプ部材とを導通させることができる。
本発明の一態様は、パイプ部材の外周面には、環状に突出されたフランジ部が形成され、導通部材は、フランジ部の基端側面に接触することにより、装着孔に対するパイプ部材の抜けを規制することが好ましい。
本発明の一態様によれば、導通部材は、フランジ部の基端側面に接触するので、装着孔に対するパイプ部材の抜けを規制することができる。
本発明の一態様は、フランジ部の基端側面は、パイプ部材の基端側に傾斜した傾斜面に形成され、導通部材は、傾斜面に対し、パイプ部材の中心軸と直交する方向に押し付けられることにより、パイプ部材を先端側に付勢することが好ましい。
本発明の一態様によれば、フランジ部の基端側面に導通部材を押し付けることによって、パイプ部材に、パイプ部材の先端側に向いた付勢力を与えることができる。
本発明の一態様は、フランジ部は、パイプ部材のフランジ部よりも先端側の外周面と装着孔との間に充填されたシール剤が、パイプ部材のフランジ部よりも基端側へ漏出することを規制することが好ましい。
本発明の一態様によれば、パイプ部材のフランジ部よりも先端側の外周面と装着孔との間に充填されたシール剤が、パイプ部材のフランジ部よりも基端側へ漏出することを規制することができる。
本発明の一態様は、導通用孔はねじ孔であり、導通部材はねじ孔に螺合されたねじであることが好ましい。
本発明の一態様によれば、導通部材であるねじを、導通用孔であるねじ孔に容易に貫通配置することができる。
本発明は、本発明の目的を達成するために、本発明の内視鏡挿入部の先端部構造を備える内視鏡を提供する。
本発明の内視鏡によれば、内視鏡挿入部の先端部本体にパイプ部材を確実に固定しつつ、修理時にはパイプ部材を先端部本体から容易に取り外すことができる。
本発明によれば、内視鏡挿入部の先端部本体にパイプ部材を確実に固定しつつ、修理時にはパイプ部材を先端部本体から容易に取り外すことができる。
実施形態の湾曲部が適用された内視鏡の全体構成図 図1に示した内視鏡の先端硬質部の要部拡大斜視図 挿入部の長手軸に沿った先端硬質部の断面図 先端硬質部を先端硬質部の基端側から見た斜視図 先端硬質部を先端硬質部の基端側から背面図 先端硬質部の側面図 鉗子パイプを先端側から見た鉗子パイプの斜視図 鉗子パイプの側面図 鉗子パイプを先端側から見た鉗子パイプの正面図 装着孔に鉗子パイプが装着された先端部構造の断面図 平面視矩形状の凹部を有する鉗子パイプの斜視図
以下、添付図面に従って本発明に係る内視鏡挿入部の先端部構造及び内視鏡の好ましい実施形態について詳説する。
図1は、本発明の実施形態の内視鏡挿入部の先端部構造が適用された内視鏡10の全体構成図である。
内視鏡10は、施術者が把持する手元操作部12と、手元操作部12に基端部が連結されて体腔内に挿入される挿入部14とを備える。手元操作部12には、ユニバーサルケーブル16の基端部が接続され、ユニバーサルケーブル16の先端部にはライトガイドコネクタ18が設けられる。ライトガイドコネクタ18は、光源装置20に接続され、これによって後述する照明窓22、24(図2参照)に光源装置20からの照明光が送られる。また、ライトガイドコネクタ18には、ケーブル25を介して電気コネクタ26が接続され、電気コネクタ26はプロセッサユニット28に接続される。
手元操作部12には、施術者によって操作される送気送水ボタン30と、吸引ボタン32と、シャッターボタン34とが並設されるとともに、一対のアングルノブ36、38が回動可能に設けられる。また、手元操作部12の先端側には、鉗子等の処置具を挿入するための鉗子挿入部40が設けられる。
挿入部14は、挿入部14の挿入方向に沿った長手軸Aを有している。また、挿入部14は、手元操作部12の基端部から先端部に向けて軟性部42と、湾曲部44と、先端硬質部46とが連結されて構成される。湾曲部44は、手元操作部12のアングルノブ36、38を回動することによって遠隔的に湾曲操作される。これにより、先端硬質部46を所望の方向に向けることができる。
図2は、先端硬質部46を先端側から見た先端硬質部46の要部拡大斜視図である。図3は、先端硬質部46の断面図であって、図1に示した挿入部14の長手軸Aに沿った断面図である。
図3の如く、先端硬質部46は、挿入部14(図1参照)の先端側に設けられた先端部本体48とキャップ50とを備える。先端部本体48は、導通性のあるステンレス等の金属によって円柱状に構成されて、長手軸Aに沿った中心軸Bを有する。また、キャップ50は、樹脂製であり、先端部本体48の先端面52に着脱自在に設けられる。先端部本体48は、筒状の外皮チューブ54に被覆され、この外皮チューブ54の先端部は、紐状の固定部材56によって先端部本体48に固定される。固定部材56は、接着剤58によって外皮チューブ54に接着される。
図2の如く、キャップ50の先端面60には、観察窓62が配置される貫通孔64と、前述した照明窓22、24と、送気送水ノズル66と、ウォータージェットノズル68と、鉗子口70とが設けられる。
図4は、先端硬質部46を先端硬質部46の基端側から見た斜視図であり、図5は、先端硬質部46を先端硬質部46の基端側から見た背面図である。また、図6は、先端硬質部46の側面図である。なお、図6には、後述する処置具挿通用チューブ100と鉗子パイプ102とが図示されている。
図4及び図5の如く、先端硬質部46の先端部本体48には、円形の装着孔72、74、76、78、80、82が先端部本体48の基端面48Aに開口して形成される。これらの装着孔72、74、76、78、80、82は、先端部本体48の基端面48Aから先端部本体48の先端面52(図3参照)に向けて形成された貫通孔である。
図4及び図5において装着孔72は、中心軸Bの上方位置に形成され、図2に示したキャップ50の貫通孔64に対向される。この装着孔72には、図3の如く鏡筒84が挿入されて装着される。鏡筒84の内部の先端側には観察窓62が固定され、鏡筒84の内部において観察窓62の基端側には、複数のレンズからなる光学系部材85が固定される。このように構成された鏡筒84は、先端部本体48の基端側から中心軸Bに沿って装着孔72に挿入され、鏡筒84の先端部がキャップ50の貫通孔64に嵌入されることにより装着孔72に固定される。
また、図4及び図5の如く、先端部本体48の装着孔72の基端側には、装着孔72に連通した凹部86が設けられる。凹部86は、先端部本体48の外周面側から半径方向内向きに形成されている。図3の如く、凹部86には、鏡筒84の基端部に連結されたプリズム88と、撮像素子90と、基板92とが収納される。なお、本実施形態では、本発明の内蔵物の一例として、鏡筒84と、プリズム88と、撮像素子90と、基板92とからなる撮像光学系を例示する。また、この撮像光学系が取り付けられる本発明の取付孔の一例として、装着孔72と凹部86とからなる取付孔73を例示する。
基板92には、信号ケーブル94の先端部が接続される。信号ケーブル94の基端部は、図1の挿入部14と、手元操作部12と、ユニバーサルケーブル16と、ケーブル25とに挿通されて電気コネクタ26まで延設され、プロセッサユニット28に接続される。よって、図3の観察窓62から取り込まれた観察像は、鏡筒84の光学系部材85とプリズム88を介して撮像素子90の受光面に結像される。受光面に結像された観察像は、撮像素子90によって電気信号に変換された後、信号ケーブル94を介してプロセッサユニット28(図1参照)に出力され、映像信号に変換される。これにより、プロセッサユニット28に接続されたモニタ96に観察画像が表示される。なお、撮像素子90としては、CCD(Charge Coupled Device)型イメージセンサ又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサを用いることができる。
図4及び図5において装着孔74、76は、中心軸Bの上方位置であって装着孔72の左右両側に形成される。装着孔74、76は、図2の照明窓22、24に対向して配置され、挿通部材であるライトガイド(不図示)の先端部に設けられたパイプ部材(不図示)が挿入されて装着される。このライトガイドの基端部は、図1の挿入部14と、手元操作部12と、ユニバーサルケーブル16とに挿通され、ライトガイドコネクタ18まで延設される。したがって、ライトガイドコネクタ18が光源装置20に接続されると、光源装置20からの照明光がライトガイドを介して図2の照明窓22、24に伝送され、照明窓22、24から前方に照射される。
図4及び図5において装着孔78は、中心軸Bの左側方であって装着孔74の下方に形成される。装着孔78は、図2の送気送水ノズル66に対向して配置され、挿通部材である送気送水チューブ(不図示)の先端部に設けられたパイプ部材(不図示)が挿入されて装着される。送気送水チューブの基端部は、図1の挿入部14と手元操作部12に挿通され、送気送水ボタン30によって開閉操作されるバルブ(不図示)に連通される。このバルブは、ライトガイドコネクタ18に備えられた送気送水コネクタ98にチューブ(不図示)を介して接続される。送気送水コネクタ98には送気送水装置(不図示)が接続され、この送気送水装置からエア又は液体が前述のチューブを介してバルブに供給される。したがって、送気送水ボタン30を操作してバルブを開放することにより、図2の送気送水ノズル66からエア又は液体を観察窓62に向けて噴射することができる。
図4及び図5において装着孔80は、中心軸Bの右側方であって装着孔76の下方に形成される。装着孔80は、図2のウォータージェットノズル68に対向して配置され、挿通部材である送水チューブ(不図示)の先端部に設けられたパイプ部材(不図示)が挿入されて装着される。送水チューブの基端部は、図1の挿入部14と、手元操作部12と、ユニバーサルケーブル16とに挿通され、ライトガイドコネクタ18に備えられた送水コネクタ99に接続される。送水コネクタ99にはスイッチを有する送水装置(不図示)が接続される。スイッチによって送水装置を駆動することにより、送水装置から液体が送水チューブを介してウォータージェットノズル68(図2参照)に供給される。これにより、ウォータージェットノズル68から被検査部に向けて液体を直接噴射することができる。
図4及び図5において装着孔82は、中心軸Bの下方であって、装着孔72と凹部86とからなる取付孔73の下方に形成される。この装着孔82は、図2の鉗子口70に対向して配置される。
図6の如く、装着孔82には、鉗子パイプ102が挿入されて装着される。この鉗子パイプ102は、挿通部材である処置具挿通用チューブ100の先端部に設けられている。なお、本実施形態では、本願発明の装着孔の一例として装着孔82を例示し、本発明の挿通部材の一例として処置具挿通用チューブ100を例示し、本願発明のパイプ部材の一例として鉗子パイプ102を例示する。鉗子パイプ102は、導通性のあるステンレス等の金属によって構成されている。
処置具挿通用チューブ100の基端部は、図1の挿入部14の内部に挿通配置され、手元操作部12の内部に設けられた鉗子チャンネル(不図示)を介して鉗子挿入部40に連通されている。よって、鉗子挿入部40から、鉗子又は高周波メス等の処置具が挿入されると、処置具は、処置具挿通用チューブ100と鉗子パイプ102を介して図2の鉗子口70から導出される。また、前述の鉗子チャンネルは、図1の吸引ボタン32の操作によって開閉される吸引バルブ(不図示)に連通され、更にこの吸引バルブは、ライトガイドコネクタ18に備えられた吸引コネクタ105にチューブ(不図示)を介して接続される。したがって、吸引コネクタ105に吸引ポンプ(不図示)を接続し、吸引ボタン32を操作して吸引バルブを開放することにより、鉗子口70から残渣又は汚物等を、処置具挿通用チューブ100及び鉗子チャンネルを介して吸引することができる。
以下、先端部本体48の装着孔82に対する鉗子パイプ102の固定構造を例にとって、本発明の内視鏡挿入部の先端部構造について説明する。
図7は、鉗子パイプ102を先端側から見た鉗子パイプ102の斜視図であり、図8は、鉗子パイプ102の側面図である。また、図9は、鉗子パイプ102を先端側から見た鉗子パイプ102の正面図である。
鉗子パイプ102は中心軸Cを有し、中心軸C方向における鉗子パイプ102の基端側の円筒部102Aに処置具挿通用チューブ100(図6参照)の先端部が外装される。円筒部102Aに外装された処置具挿通用チューブ100の先端部には、図6の如く押えパイプ104が外装される。これにより、処置具挿通用チューブ100と鉗子パイプ102との接続部が押えパイプ104によって保護される。
また、中心軸C方向における鉗子パイプ102の中央部の外周面には、鉗子パイプ102の半径方向外向きに設けられた突出部106と、半径方向内向きに設けられた平面視円形のねじ受け穴108とが備えられている。なお、本実施形態では、本願発明の係合穴の一例として、ねじ受け穴108を例示する。
突出部106は、上面110と、左右両側の側面112、114と、先端側面116とを有し、外形が直方体形状に形成されている。
ねじ受け穴108は、鉗子パイプ102の外周面に砲台状に突出形成された凸状部122の表面に設けられている。
突出部106とねじ受け穴108とは、中心軸C方向の位置が互いに同じとなる位置に設けられ、中心軸Cを中心とした周方向の位置が互いに異なる位置に設けられる。すなわち、突出部106とねじ受け穴108とは、鉗子パイプ102の外周面の同一円周上において離間して形成されているが、鉗子パイプ102の外周面の異なる円周上に突出部106とねじ受け穴108とを形成することも可能である。
図4及び図5の如く、装着孔82の内周面には、先端部本体48の基端面48Aから先端側に向けて設けられた矩形の位置決め溝124が備えられる。この位置決め溝124は、装着孔82の半径方向外向きに形成されて、装着孔82に隣接した凹部86に連通される。また、位置決め溝124は、後述するように突出部106の外形に対応した形状を有している。この位置決め溝124に鉗子パイプ102の突出部106を係合させることにより、その係合部が本発明の回転規制部として構成される。
すなわち、位置決め溝124に突出部106を係合すると、図3及び図5の如く、位置決め溝124を画成する先端側縁125に突出部106の先端側面116が当接され、位置決め溝124を画成する図4の左右両側の縁部126、128に、図7の突出部106の左右両側の側面112、114が当接される。すなわち、位置決め溝124は、突出部106の矩形の外形に対応した矩形の形状を有している。これにより、装着孔82に対する鉗子パイプ102の中心軸C周りの回転が確実に規制される。よって、位置決め溝124に突出部106を係合させることにより、装着孔82に対する鉗子パイプの中心軸C周りの回転が規制される。
本実施形態では、本願発明の位置決め溝の一例として、凹部86に連通された位置決め溝124を例示する。これにより、図3の如く、位置決め溝124に係合される突出部106の上面110を含む上部を、凹部86のデッドスペース87に収納することができる。デッドスペース87とは、凹部86の全空間のうち、プリズム88と撮像素子90と基板92とからなる撮像装置の体積分を除いた空間である。このようなデッドスペース87に突出部106の上部を収納配置することにより、位置決め溝124を先端部本体48に設けることに起因する先端部本体48の大径化を抑制することができる。なお、本願発明の位置決め溝は、装着孔82に隣接する他の装着孔78、80に連通した位置決め溝であってもよい。また、本願発明の位置決め溝は、装着孔の内周面に設けられ底部を有する凹状の溝であってもよい。すなわち、本願発明の位置決め溝は、他の孔に連通しない底部を有する凹状の溝であってもよい。
図4及び図5の如く、装着孔82には、装着孔82の内周面から先端部本体48の外面48Bにかけて形成されたねじ孔130が備えられている。このねじ孔130には、図6の如く、鉗子パイプ102のねじ受け穴108に係合されるねじ132が螺入されて貫通配置されている。
ここで、図10は、装着孔82に鉗子パイプ102が装着された状態を示す先端部構造の断面図である。
図10の如く、ねじ132がねじ孔130に螺入されると、ねじ132の先端部がねじ孔130から突出されて、鉗子パイプ102のねじ受け穴108に係合される。ねじ受け穴108にねじ132を係合させることにより、その係合部が本発明の軸方向規制部として構成される。
ねじ受け穴108にねじ132を係合すると、装着孔82に対する鉗子パイプ102の中心軸C方向の移動が確実に規制される。よって、ねじ受け穴108にねじ132を係合させることにより、装着孔82に対する鉗子パイプの中心軸C方向の位置が規制される。このねじ132は、鉗子パイプ102と先端部本体48とを導通させるために、導通性のあるステンレス等の金属で構成されている。
本実施形態では、本願発明の貫通孔の一例としてねじ孔130を例示し、本発明の軸部材の一例として、ねじ孔130に螺入されたねじ132を例示している。これにより、軸部材であるねじ132を、貫通孔であるねじ孔130に脱落することなく貫通配置することができる。また、ねじ132をねじ孔130に螺入することで、ねじ132をねじ受け穴108に容易に係合させることができる。
なお、本発明の貫通孔を通し孔として構成し、本発明の軸部材をピン等の円柱部材で構成し、通し孔に円柱部材を貫通配置して、円柱部材をねじ受け穴108に係合させてもよい。
一方、装着孔82には、装着孔82の内周面であって、ねじ孔130の周囲に凹溝134が形成される。この凹溝134は、鉗子パイプ102の凸状部122を収容する溝であり、装着孔82の半径方向外向きに形成されている。位置決め溝124に突出部106を係合した際に、凹溝134に凸状部122が収容される。すなわち、位置決め溝124に突出部106を係合した際に、ねじ孔130とねじ受け穴108との位置決めが行われる。これにより、ねじ132をねじ受け穴108に確実に係合させることができる。
次に、鉗子パイプ102を装着孔82に固定する手順について説明する。
図6の如く、まず、装着孔82に対する鉗子パイプ102の挿入方向(鉗子パイプ102の中心軸C方向)において、装着孔82の位置決め溝124に鉗子パイプ102の突出部106を合わせ、且つ装着孔82のねじ孔130に鉗子パイプ102のねじ受け穴108を合わせて、鉗子パイプ102を装着孔82に鉗子パイプ102の中心軸Cに沿って挿入する。これにより、突出部106が位置決め溝124に係合するので、装着孔82に対する鉗子パイプ102の中心軸C周りの回転が規制される。そして、このとき、装着孔82の凹溝134に鉗子パイプ102の凸状部122が収容され、ねじ孔130とねじ受け穴108とが位置決めされる。
次に、ねじ孔130に螺入されているねじ132を、鉗子パイプ102に向けて螺入していき、ねじ132をねじ受け穴108に係合させる。これにより、装着孔82に対する鉗子パイプ102の中心軸C方向の位置が規制される。
本実施形態の内視鏡挿入部の先端部構造によれば、突出部106の外形に対応した形状を有する位置決め溝124に突出部106を係合させて、装着孔82に対する鉗子パイプ102の中心軸C周りの回転を規制した。これにより、鉗子パイプ102に回転方向の力が作用しても、装着孔82に対して鉗子パイプ102が回転方向にずれることを確実に防止することができる。
また、本実施形態の内視鏡挿入部の先端部構造によれば、ねじ132を鉗子パイプ102のねじ受け穴108に係合させて、装着孔82に対する鉗子パイプ102の中心軸C方向の位置を規制した。これにより、鉗子パイプ102に抜け方向の力が作用しても、装着孔82に対して鉗子パイプ102が抜け方向にずれることを確実に防止することができる。
よって、本実施形態の内視鏡挿入部の先端部構造によれば、先端部本体48に鉗子パイプ102を確実に固定することができる。この場合、ねじ132をねじ受け穴108に係合させるだけでよいので、ねじ132に大きな軸力を与えることなく、装着孔82に対する鉗子パイプ102の中心軸C方向の位置を規制することができる。よって、ねじ132から鉗子パイプ102に大きな軸力を与えることに起因する、鉗子パイプ102の変形又は損傷を防止することができる。
また、先端部本体48の修理時には、ねじ132を緩めてねじ132をねじ受け穴108から退避させるだけで、鉗子パイプ102を中心軸Cに沿って装着孔82から引き抜くことができる。
よって、本実施形態の内視鏡挿入部の先端部構造によれば、修理時に鉗子パイプ102を先端部本体48から容易に取り外すことができる。
以上の如く、本実施形態の内視鏡挿入部の先端部構造によれば、先端部本体48に鉗子パイプ102を確実に固定しつつ、修理時には鉗子パイプ102を先端部本体48から容易に取り外すことができる。
ところで、ねじ受け穴108に緩み防止用シール剤を充填した状態で、ねじ132をねじ受け穴108に係合させることが、ねじ受け穴108とねじ132の係合力を高めるために好ましい。
一方、緩み防止用シール剤は、一般的に絶縁体のため、ねじ受け穴108に緩み防止用シール剤を充填した場合には、ねじ132を介して鉗子パイプ102と先端部本体48とを導電させることが困難になる。なお、内視鏡の分野では、挿通部材のパイプ部材と先端部本体との間の導電性を確保することで、EMC(Electro-Magnetic-Compatibility)特性等を改善させる設計が一般的に行われている。よって、ねじ受け穴108に絶縁体の緩み防止用シール剤を充填する場合には、ねじ受け穴108に係合されるねじ132とは別に、鉗子パイプ102と先端部本体48の間の導電性を確保するための導通部を別途設けることが必要となる。
本実施形態では、導通部を構成する本発明の導通部材として、図6の如く、ステンレス等の金属製のねじ140を例示し、導通部を構成する導通用孔として、ねじ140が螺入されるねじ孔142を例示する。これにより、導通部材であるねじ140を、導通用孔であるねじ孔142に容易に貫通配置することができる。なお、ねじ140に代えてピン等の導通部材を適用してもよく、ねじ孔142に代えて通し孔を適用してもよい。
以下に、ねじ140とねじ孔142とからなる導通部の構成を説明する。
図4及び図6の如く、ねじ孔142は、装着孔82の内周面から先端部本体48の外面48Bにかけて形成される。また、ねじ孔142は、ねじ孔130よりも先端部本体48の先端側に形成されている。更に、ねじ孔142は、装着孔82に装着された鉗子パイプ102の中心軸Cと直交する方向に形成される。
一方、鉗子パイプ102の先端側の円筒部102Bの外周面には、環状に突出されたフランジ部103が形成される。このフランジ部103は、円筒部102Bの外周面において中心軸Cに垂直な周方向に沿って、鉗子パイプ102の半径方向外側に突出形成される。鉗子パイプ102が装着孔82に挿入されると、装着孔82の内周面にフランジ部103の外周面が接する。
また、ねじ孔142に貫通配置されたねじ140を装着孔82に向けて螺入すると、ねじ140がフランジ部103の基端側面103Aに当接される。これにより、鉗子パイプ102と先端部本体48とがねじ140を介して導通され、且つ装着孔82に対する鉗子パイプ102の抜け方向の移動がねじ140によって規制される。
ところで、装着孔82に鉗子パイプ102を固定する場合には、鉗子パイプ102と装着孔82との間の気密を確保するために、鉗子パイプ102のフランジ部103よりも先端側の円筒部102Bの外周面と装着孔82との間に、気密用シール剤を充填することが好ましい。気密用シール剤は、フランジ部103よりも先端側の円筒部102Bの外周面に塗布された状態で、鉗子パイプ102を装着孔82に挿入することにより充填される。なお、気密用シール剤も一般的に絶縁体である。
ここで、ねじ孔142にねじ140を貫通配置して、鉗子パイプ102と先端部本体48との導通を確保する導通部では、気密用シール剤がねじ140に付着しない構造を鉗子パイプ102に設ける必要がある。このため、鉗子パイプ102の外周面に前述のフランジ部103が設けられている。つまり、フランジ部103の外周面が装着孔82の内周面に接しているので、フランジ部103が堰として機能し、フランジ部103から基端側に気密用シール剤が漏出することを防止することができる。よって、気密用シール剤がねじ140に付着することを防止することができる。
また、ねじ受け穴108に充填された緩み防止用シール剤がねじ受け穴108から漏出して、ねじ140に付着することを防止する必要がある。そこで、本発明の係合穴の一例であるねじ受け穴108は、図6の如く平面視円形の凹部として構成されている。これにより、ねじ受け穴108から緩み防止用シール剤が漏出することを抑制することができる。なお、本発明の係合穴の形状は、平面視円形の凹部に限定されるものではない。
図11は、本発明の係合穴の他の例である、平面視矩形状の凹部144を有する鉗子パイプ102の斜視図である。平面視矩形状の凹部144であっても、凹部144に充填された緩み防止用シール剤が、凹部144から漏出することを抑制することができる。この場合、凹部144を画成する4面の内壁面のうち先端側の内壁面144Aを、他の壁面よりも高く形成することにより、凹部144からねじ140に向けて緩み防止用シール剤が漏出することを更に抑制することができる。
一方、図7に示す鉗子パイプ102は、環状の先端面102Cを有している。この先端面102Cが、図3の如く、装着孔82の先端部に形成された環状の突き当て面146に突き当てられ、この状態で鉗子パイプ102が装着孔82に固定される。ここで、装着孔82の突き当て面146と鉗子パイプ102の先端面102Cとの間に隙間が生じると、その隙間から汚れが侵入し、装着孔82と鉗子パイプ102との間の隙間に汚れが溜まる原因となる。
このような問題を解消するためには、鉗子パイプ102の先端面102Cを、装着孔82の突き当て面148にしっかりと突き当てた状態で、鉗子パイプ102を装着孔82に固定する必要がある。
そこで、実施形態の内視鏡挿入部の先端部構造は、フランジ部103の基端側面103Aを、図10の要部拡大図の如く、フランジ部103の外周から基端側に傾斜した傾斜面として構成している。また、ねじ孔142は、前述したように、装着孔82に装着された鉗子パイプ102の中心軸Cと直交する方向に形成される。よって、ねじ孔142に螺入されたねじ140は、鉗子パイプ102の中心軸Cに直交する矢印D方向から基端側面103Aに押し付ける。これにより、鉗子パイプ102は、鉗子パイプ102の矢印Eで示す先端側に付勢され、鉗子パイプ102の先端面102Cが突き当て面146にしっかりと突き当てられた状態で装着孔82に固定される。よって、このような構成によって、装着孔82の突き当て面146と鉗子パイプ102の先端面102Cとの間には隙間が生じないので、その隙間から汚れが侵入することを防止することができる。
また、図10の如く、装着孔82の内周面に、フランジ部103の先端側面103Bが突き当てられる環状の突き当て面148を形成してもよい。前述のようにねじ140を基端側面103Aに押し付けて、鉗子パイプ102を鉗子パイプ102の先端側に付勢することで、フランジ部103の先端側面103Bを、突き当て面148にしっかりと突き当てることができる。これにより、フランジ部103から基端側に気密用シール剤が漏出することを確実に防止することができる。
なお、実施形態の内視鏡挿入部の先端部構造では、ねじ132が緩んで、ねじ132による鉗子パイプ102の中心軸C方向の位置の規制が解除されたとしても、ねじ140の先端部がフランジ部103の基端側面103Aに当接されているので、鉗子パイプ102の脱落を防ぐことができる。
以上説明した本実施形態では、本発明の内視鏡挿入部の先端部構造として、先端部本体48の装着孔82に対する鉗子パイプ102の固定構造を例示して説明したが、これに限定されるものではない。例えば、装着孔74、76に対するライトガイドのパイプ部材の固定構造、装着孔78に対する送気送水チューブのパイプ部材の固定構造、又は装着孔80に対する送水チューブのパイプ部材の固定構造に、本発明の内視鏡挿入部の先端部構造を適用してもよい。
10 内視鏡
12 手元操作部
14 挿入部
16 ユニバーサルケーブル
18 ライトガイドコネクタ
20 光源装置
22 照明窓
24 照明窓
25 ケーブル
26 電気コネクタ
28 プロセッサユニット
30 送気送水ボタン
32 吸引ボタン
34 シャッターボタン
36 アングルノブ
38 アングルノブ
40 鉗子挿入部
42 軟性部
44 湾曲部
46 先端硬質部
48 先端部本体
48A 基端面
48B 外面
50 キャップ
52 先端面
54 外皮チューブ
56 固定部材
58 接着剤
60 先端面
62 観察窓
64 貫通孔
66 送気送水ノズル
68 ウォータージェットノズル
70 鉗子口
72 装着孔
73 取付孔
74 装着孔
76 装着孔
78 装着孔
80 装着孔
82 装着孔
84 鏡筒
85 光学系部材
86 凹部
86A 壁
86B 段部
87 デッドスペース
88 プリズム
90 撮像素子
92 基板
94 信号ケーブル
96 モニタ
98 送気送水コネクタ
99 送水コネクタ
100 処置具挿通用チューブ
102 鉗子パイプ
102A 円筒部
102B 円筒部
102C 先端面
103 フランジ部
103A 基端側面
103B 先端側面
104 押えパイプ
105 吸引コネクタ
106 突出部
108 ねじ受け穴
110 上面
112 側面
114 側面
116 先端側面
122 凸状部
124 位置決め溝
126 縁部
128 縁部
130 ねじ孔
132 ねじ
134 凹溝
140 ねじ
142 ねじ孔
144 凹部
144A 内壁面
146 突き当て面
148 突き当て面

Claims (12)

  1. 内視鏡挿入部の先端側に設けられた先端部本体と、
    前記内視鏡挿入部の内部に挿通された挿通部材の先端側に設けられるパイプ部材と、
    前記先端部本体の基端面に開口して形成され、前記パイプ部材が装着される装着孔と、
    前記装着孔に対する前記パイプ部材の中心軸周りの回転を規制する回転規制部と、
    前記装着孔に対する前記パイプ部材の中心軸方向の位置を規制する軸方向規制部と、
    を備え、
    前記回転規制部は、前記パイプ部材の外周面に設けられた突出部と、前記装着孔の内周面に設けられ、前記突出部の外形に対応した形状を有する位置決め溝と、を有し、前記突出部と前記位置決め溝とを係合させることにより、前記装着孔に対する前記パイプ部材の中心軸周りの回転を規制し、
    前記軸方向規制部は、前記パイプ部材の外周面に設けられた係合穴と、前記装着孔の内周面から前記先端部本体の外面にかけて形成された貫通孔とを有し、前記貫通孔に軸部材を貫通配置して、前記軸部材を前記係合穴に係合させることにより、前記装着孔に対する前記パイプ部材の中心軸方向の位置を規制する、
    内視鏡挿入部の先端部構造。
  2. 前記パイプ部材は、前記挿通部材の内部に処置具が挿通される前記挿通部材の先端側に設けられる、
    請求項1に記載の内視鏡挿入部の先端部構造。
  3. 前記先端部本体には、前記先端部本体に取り付けられる内蔵物の取付孔が形成され、
    前記位置決め溝は、前記取付孔に連通される、
    請求項1又は2に記載の内視鏡挿入部の先端部構造。
  4. 前記取付孔は、撮像光学系を取り付けるための取付孔である、
    請求項3に記載の内視鏡挿入部の先端部構造。
  5. 前記貫通孔はねじ孔であり、前記軸部材は前記ねじ孔に螺合されたねじである、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の内視鏡挿入部の先端部構造。
  6. 前記パイプ部材の前記係合穴にシール剤を充填した状態で、前記軸部材が前記係合穴に係合される、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の内視鏡挿入部の先端部構造。
  7. 前記先端部本体と前記パイプ部材とを導通させる導通部が備えられ、
    前記導通部は、前記装着孔の内周面から前記先端部本体の外面にかけて形成された導通用孔を有し、前記導通用孔に導通部材を貫通配置して、前記導通部材を前記パイプ部材に当接させることにより、前記先端部本体と前記パイプ部材とを導通させる、
    請求項6に記載の内視鏡挿入部の先端部構造。
  8. 前記パイプ部材の外周面には、環状に突出されたフランジ部が形成され、
    前記導通部材は、前記フランジ部の基端側面に接触することにより、前記装着孔に対する前記パイプ部材の抜けを規制する、
    請求項7に記載の内視鏡挿入部の先端部構造。
  9. 前記フランジ部の前記基端側面は、前記パイプ部材の基端側に傾斜した傾斜面に形成され、
    前記導通部材は、前記傾斜面に対し、前記パイプ部材の中心軸と直交する方向に押し付けられることにより、前記パイプ部材を先端側に付勢する、
    請求項8に記載の内視鏡挿入部の先端部構造。
  10. 前記フランジ部は、前記パイプ部材の前記フランジ部よりも先端側の外周面と前記装着孔との間に充填されたシール剤が、前記パイプ部材の前記フランジ部よりも基端側へ漏出することを規制する、
    請求項8又は9に記載の内視鏡挿入部の先端部構造。
  11. 前記導通用孔はねじ孔であり、前記導通部材は前記ねじ孔に螺合されたねじである、
    請求項7から10のいずれか1項に記載の内視鏡挿入部の先端部構造。
  12. 請求項1から11のいずれか1項に記載の内視鏡挿入部の先端部構造を備える、内視鏡。
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