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JP2018007374A - インバータトレイ及びその製造方法 - Google Patents

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JP2018007374A JP2016129575A JP2016129575A JP2018007374A JP 2018007374 A JP2018007374 A JP 2018007374A JP 2016129575 A JP2016129575 A JP 2016129575A JP 2016129575 A JP2016129575 A JP 2016129575A JP 2018007374 A JP2018007374 A JP 2018007374A
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Abstract

【課題】トレイ本体の剛性を確保しつつ、冷媒流路部の複雑な形状成形を実現するインバータトレイ及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】インバータトレイ5には、インバータ4と冷媒流路5Aが設けられる。このインバータトレイ5において、インバータ4が取り付けられるトレイ基礎部51と、冷媒流路5Aを形成する冷媒流路部52と、を備える。トレイ基礎部51は、強度・剛性を持つ金属材で形成される。冷媒流路部52は、変形性を持ち金属材とは異なる樹脂材で形成される。
【選択図】図4

Description

本発明は、トレイ基礎部と冷媒流路部が異なる材料で形成されるインバータトレイ及びその製造方法に関する。
従来、電動車両において、インバータ一体型モータが知られている。即ち、その電動車両において、インバータ部とモータ部は一つのアウターハウジングを共有することで、一体化されている。そのモータ部の内側には、モータのコイル(ステータコイル)が備わっている。また、インバータ部では、インバータが直方体形状の放熱板(インバータトレイ)に取り付けられている。その放熱板は、モータ部と一体の取付部に取り付けられている(例えば、特許文献1参照)。
特開2011-182480号公報
ところで、モータハウジングにステータを取り付ける際、焼嵌めや圧入等によって取り付ける。例えば、焼嵌めの場合、熱によって膨張させたモータハウジングの収縮を利用して、モータハウジングの内周面にステータを固定するので、モータハウジングの内径が拡大する(変形する)おそれがある。その焼嵌めを、従来の車両に適用すると、熱によってアウターハウジングのモータ部の内径が拡大するおそれがある。このようにモータ部の内径が拡大してしまうと、取付部も変形してしまう。このため、インバータトレイには、取付部の変形に対応する弾性力が要求されると共に、長期の荷重に耐える剛性も要求される。また、インバータトレイには水路等の複雑な形状を成形するため、変形性も要求される。しかし、インバータトレイを、電子部品で使用される一種の材料で形成すると、インバータトレイの剛性を確保しつつ、水路部の複雑な形状成形を実現できない、という問題がある。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、トレイ本体の剛性を確保しつつ、冷媒流路部の複雑な形状成形を実現するインバータトレイ及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、インバータと冷媒流路が設けられる。このインバータトレイにおいて、インバータが取り付けられるトレイ基礎部と、冷媒流路を形成する冷媒流路部と、を備える。
トレイ基礎部は、強度・剛性を持つ金属材で形成される。
冷媒流路部は、変形性を持ち金属とは異なる樹脂材で形成される。
この結果、トレイ基礎部の剛性を確保しつつ、冷媒流路部の複雑な形状成形を実現するインバータトレイ及びその製造方法を提供することができる。
実施例1のインバータトレイが適用された機電一体駆動ユニットを示す分解斜視図である。 実施例1のインバータトレイが適用されたインバータの詳細構成を示す斜視図である。 実施例1におけるインバータトレイとパワーモジュールの断面図であって、図2のI−I線における断面図である。 実施例1におけるインバータトレイの表面を示す斜視図である。 実施例1におけるインバータトレイの裏面を示す斜視図である。 実施例1におけるインバータトレイのトレイ基礎部を示す斜視図であって、実施例1におけるインバータトレイの製造方法のトレイ基礎部形成工程を示す斜視図である。 実施例1におけるインバータトレイのトレイ基礎部と流路基礎部の断面図であって、図4のII−II線における断面図であると共に、実施例1におけるインバータトレイの製造方法の流路基礎部成形工程示す断面図である。 実施例1におけるインバータトレイの第1冷媒流路部の拡大断面図であって、図3のIII領域の拡大断面図である。 実施例1におけるインバータトレイの第2冷媒流路部の拡大断面図であって、図3のIV領域の拡大断面図である。 実施例1におけるインバータトレイの凹み流路形状部を示す斜視図であって、実施例1におけるインバータトレイの製造方法の流路形状部成形工程を示す斜視図である。 実施例1におけるインバータトレイのトレイ基礎部と位置決めピンの概略断面図と概略平面図であって、実施例1におけるインバータトレイの製造方法の流路基礎部成形工程を示す概略断面図と概略平面図である。 実施例1におけるインバータトレイの製造方法の冷媒流路部形成工程を示す斜視図である。 インバータトレイのトレイ基礎部と端子台とナットの概略断面図と概略平面図であって、インバータトレイの製造方法の流路基礎部成形工程における構造部品の追加例を示す概略断面図と概略平面図である。 インバータトレイのトレイ基礎部とコンデンサケースの概略断面図であって、インバータトレイの製造方法の流路基礎部成形工程における構造部品の追加例を示す概略断面図である。
以下、本発明のインバータトレイ及びその製造方法を実現する最良の形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
実施例1におけるインバータトレイ及びその製造方法は、電気自動車において走行用駆動源として搭載されるモータ/ジェネレータのインバータに適用したものである。以下、実施例1の構成を、「全体構成」と、[インバータトレイの詳細構成]と、「インバータトレイの製造方法」に分けて説明する。
[全体構成]
図1は、実施例1のインバータトレイが適用された機電一体駆動ユニットの分解斜視図を示す。図2は、実施例1のインバータトレイが適用されたインバータの詳細構成の斜視図を示す。図3は、実施例1におけるインバータトレイとパワーモジュールの断面図を示す。以下、図1〜図3に基づいて、実施例1の機電一体駆動ユニットの全体構成を説明する。
機電一体駆動ユニット1は、図1に示すように、共通ハウジング2と、モータ3と、インバータ4(電力変換部)と、インバータトレイ5(基礎部品)と、エンドプレート10と、減速機11と、カバー12と、を備える。機電一体駆動ユニット1は、モータ3とインバータ4とが一体化した機電一体型のユニットである。
前記共通ハウジング2は、図1に示すように、モータハウジング部21と、インバータハウジング部22と、を一体に有する。なお、共通ハウジング2は、不図示の冷媒流入口と冷媒流出口を有する。冷媒流入口と冷媒流出口には、冷媒(例えば、冷却水)が流れる。
前記モータハウジング部21は、図1に示すように、ほぼ円筒形状である。モータハウジング部21は、図1に示すように、第1MH開口部211と、第2MH開口部212と、複数のMH冷媒流路部213と、を有する。モータハウジング部21には、図1に示すように、モータ3が収容される。
前記第1MH開口部211と前記第2MH開口部212は、図1に示すように、X方向に開口される。第1MH開口部211は、図1に示すように、X方向においてエンドプレート10側に形成される。第2MH開口部212は、図1に示すように、X方向において減速機11側に形成される。第1MH開口部211は、エンドプレート10により閉塞される。第2MH開口部212は、図1に示すように、減速機11の減速機ハウジング11aにより閉塞される。
前記複数のMH冷媒流路部213は、MH冷媒流路を形成する。MH冷媒流路には、冷媒(例えば、冷却水)が流れる。複数のMH冷媒流路部213は、図1に示すように、周方向に等間隔に8つ配置される。複数のMH冷媒流路部213は、図1に示すように、モータハウジング部21の外周面21aと内周面21bとの間に形成される。複数のMH冷媒流路部213は、図1に示すように、第1MH開口部211から第2MH開口部212まで、モータハウジング部21のX方向に沿ってそれぞれ延びる。複数のMH冷媒流路部213のうちモータハウジング部21の周方向に隣り合うMH冷媒流路部213は、モータハウジング部21の外周面21aと内周面21bとの間で連通される。複数のMH冷媒流路部213のうち1つのMH冷媒流路部213は、後述する第2連通流路部72と連通される。また、複数のMH冷媒流路部213のうち後述する第2連通流路部72と連通されない1つのMH冷媒流路部213は、不図示の冷媒流出口に連通される。
前記インバータハウジング部22は、図1に示すように、直方体形状である。インバータハウジング部22は、図1に示すように、底面部22aと側面部22bから構成される。インバータハウジング部22の底面部22aは、図1に示すように、モータハウジング部21の上部をZ方向に肉厚にしたものである。インバータハウジング部22の側面部22bは、図1に示すように、プレート形状である。インバータハウジング部22の側面部22bは、図1に示すように、底面部22aからZ方向に突出している。インバータハウジング部22には、図1に示すように、ボルト穴部22cが開穴される。インバータハウジング部22は、図1に示すように、IH開口部221と、トレイ取付部222と、を有する。インバータハウジング部22には、図1に示すように、インバータ4と、インバータトレイ5と、連通流路部7と、が収容される。
前記IH開口部221は、図1に示すように、Z方向のカバー12側に開口される。IH開口部221は、図1に示すように、カバー12により閉塞される。カバー12は、図1に示すように、カバー固定ボルト12aによりインバータハウジング部22に固定される。なお、カバー12は、図1に示すように、プレート形状である。
前記トレイ取付部222は、図1に示すように、方形形状である。トレイ取付部222は、図1に示すように、インバータハウジング部22の内部に形成される。トレイ取付部222は、図1に示すように、底面部22aからZ方向に突出している。これにより、トレイ取付部222は、インバータトレイ5の四辺を支持する。トレイ取付部222には、図1に示すように、複数のボルト穴部222aと、複数の位置決めピン挿入穴部222bと、が開穴される。各ボルト穴部222aには、トレイ固定ボルト6が挿入され、トレイ取付部222にインバータトレイ5が固定される。各位置決めピン挿入穴部222bには、後述するインバータトレイ5の位置決めピン54が挿入される。これにより、インバータハウジング部22におけるインバータトレイ5の位置が決まり、トレイ取付部222の所定の位置にインバータトレイ5が載置される。
前記モータ3は、三相交流同期型モータである。モータ3は、図1に示すように、モータシャフト31(モータ中心軸)と、ロータ32と、ステータ33と、モータ端子34(図2参照)等と、を備える。モータシャフト31は、エンドプレート10と減速機11に接続される。ロータ32は、モータシャフト31に固定される。ステータ33は、圧入嵌合状態により、モータハウジング部21の内周面21bに固定される。モータ端子34は、図2に示すように、ステータ33におけるステータコイルのU相・V相・W相の各相に対応するモータ端子34U,34V,34Wを有する。モータ端子34U,34V,34Wの一端のそれぞれは、不図示のステータコイルのU相・V相・W相に接続される。モータ端子34U,34V,34Wの他端は、図2に示すように、後述する交流バスバー411に接続される。
ここで、「圧入嵌合状態」とは、焼嵌めや圧入等の手段を用いて、モータハウジング部21の内径21R(図1参照)を拡大する状態のことである。
前記インバータ4は、不図示の電源からの電力を変換して、モータ3へ供給するための電力を出力する。具体的には、インバータ4は、直流電流を三相交流電流に変換して、モータ3へ供給する。なお、直流電流は、車両の駆動用高電圧バッテリからジャンクションボックスを介して給電される。また、直流電流は、後述するパワーモジュール41によって三相交流電流に変換される。その三相交流電流は、モータ3のモータ回転数に同期した周波数で目標トルクに応じた値の電流である。三相交流電流は、PWM信号によって、半導体スイッチング素子をスイッチングすることにより生成される。インバータ4は、図1と図2に示すように、インバータトレイ5に支持された状態で、トレイ取付部222に取り付けられる。インバータ4は、図1と図2に示すように、パワーモジュール41と、平滑コンデンサ42と、不図示の制御基板等の各種電子部品と、を有する。インバータ4は、インバータトレイ5に、パワーモジュール41や平滑コンデンサ42等を配置するモジュール構造である。
パワーモジュール41は、図2に示すように、半導体スイッチング素子等を樹脂モールド成形して一体化したものである。パワーモジュール41は、図2に示すように、PM固定ボルト41bによりインバータトレイ5に固定される。パワーモジュール41は、図2に示すように、交流バスバー411と、直流バスバー412と、PM冷媒流路部413(図3参照)と、を有する。
前記交流バスバー411は、図2に示すように、ステータ33におけるステータコイルのU相・V相・W相の各相に対応する交流バスバー41U,41V,41Wを有する。図2に示すように、交流バスバー41U,41V,41Wの一端はパワーモジュール41に接続され、交流バスバー41U,41V,41Wのそれぞれの他端はステータ33側のモータ端子34U,34V,34Wのそれぞれに接続される。
前記直流バスバー412は、図2に示すように、平滑コンデンサ42のP相・N相の各相に対応する直流バスバー41P,41Nを有する。図2に示すように、直流バスバー41P,41Nの一端はパワーモジュール41に接続され、直流バスバー41P,41Nのそれぞれの他端は平滑コンデンサ42のP相・N相のそれぞれに接続される。
前記PM冷媒流路部413は、PM冷媒流路を形成する。PM冷媒流路には、冷媒(例えば、冷却水)が流れる。PM冷媒流路部413は、図3に示すように、樹脂モールド成形により樹脂モールド部41aの内部に形成される。PM冷媒流路部413は、図3に示すように、PM冷媒流入口413aと、PM冷媒連通流路部413bと、PM冷媒流出口413cと、を有する。
前記PM冷媒流入口413aは、図3に示すように、樹脂モールド部41aにおいてX方向の後述する第3開口部513側に設けられる。PM冷媒流入口413aは、図3に示すように、不図示のOリングを介して、後述する第2冷媒流路口Bと接続される。
前記PM冷媒連通流路部413bは、図3に示すように、PM冷媒流入口413aとPM冷媒流出口413cに連通される。PM冷媒連通流路部413bは、図3に示すように、樹脂モールド部41aにおいてX方向に沿って延びる。
前記PM冷媒流出口413cは、図3に示すように、樹脂モールド部41aにおいてX方向の後述する第2開口部512側に設けられる。PM冷媒流出口413cは、図3に示すように、不図示のOリングを介して、後述する第3冷媒流路口Cと接続される。
前記平滑コンデンサ42は、電圧が高いときに蓄電し、電圧が低いときに放電して電圧の変動を抑える(電圧変動を平滑にする)インバータ回路部品である。この平滑コンデンサ42は、図2に示すように、直方体形状である。平滑コンデンサ42は、後述する第3開口部513の位置に配置される。平滑コンデンサ42は、パワーモジュール41と不図示の電源との間に設けられる。平滑コンデンサ42は、パワーモジュール41と不図示の電源のそれぞれと接続される。平滑コンデンサ42は、図2に示すように、平滑コンデンサ端子421を有する。
前記平滑コンデンサ端子421は、図2に示すように、平滑コンデンサ端子42P,42Nの一端は平滑コンデンサ42に接続され、平滑コンデンサ端子42P,42Nのそれぞれの他端は電源に接続される。
前記インバータトレイ5には、図1と図2に示すように、インバータ4が取り付けられる。インバータトレイ5は、トレイ固定ボルト6によりトレイ取付部222に固定される。
前記連通流路部7は、連通流路を形成する。連通流路には、冷媒(例えば、冷却水)が流れる。連通流路部7は、図2に示すように、第1連通流路部71と第2連通流路部72を有する。前記第1連通流路部71の一端は、不図示の冷媒流入口に接続される。また、第1連通流路部71の他端は、後述する第1冷媒流路口Aに接続される(図2参照)。前記第2連通流路部72の一端は、図3に示すように、後述する第4冷媒流路口Dに接続される。また、第2連通流路部72の他端は、複数のMH冷媒流路部213のうち1つのMH冷媒流路部213に連通される。
[インバータトレイの詳細構成]
図4、実施例1におけるインバータトレイの表面の斜視図を示し、図5は、実施例1におけるインバータトレイの裏面の斜視図を示す。図6は、実施例1におけるインバータトレイのトレイ基礎部の斜視図を示す。図7は、実施例1におけるインバータトレイのトレイ基礎部と流路基礎部の断面図を示す。図8は、実施例1におけるインバータトレイの第1冷媒流路部の拡大断面図を示す。図9は、実施例1におけるインバータトレイの第2冷媒流路部の拡大断面図を示す。図10は、実施例1におけるインバータトレイの凹み流路形状部の斜視図を示す。図11は、実施例1におけるインバータトレイのトレイ基礎部と位置決めピンの概略断面図と概略平面図を示す。以下、図3〜図11に基づいて、実施例1のインバータトレイの詳細構成を説明する。
インバータトレイ5は、図4と図5等に示すように、トレイ基礎部51と冷媒流路部52と位置決めピン54(構造部材)を有する。なお、冷媒流路部52や位置決めピン54等は、トレイ基礎部51と一体に形成される。
前記トレイ基礎部51は、図4〜図6等に示すように、ほぼプレート形状である。トレイ基礎部51は、強度・剛性を持つ金属材(例えば鋼板)で形成される。トレイ基礎部51のトレイ表面FS側には、図3等に示すように、パワーモジュール41等が取り付けられる。トレイ基礎部51のトレイ裏面BS側には、図3等に示すように、冷媒流路5Aが形成される。トレイ基礎部51には、図6等に示すように、第1開口部511(開口部)と、第2開口部512(開口部)と、第3開口部513と、を有する。また、トレイ基礎部51には、図6等に示すように、複数のトレイ固定ボルト穴部514と、複数の位置決めピン穴部515と、複数の部品取付穴部516と、が開穴される。
前記第1開口部511には、図6等に示すように、第1内側フランジ511b(内側フランジ)が形成される。前記第1内側フランジ511bは、図6等に示すように、第1開口部511の内面511aから内側に突出する。第1開口部511は、図6に示すように、平面視では1つの屈曲部を有する屈曲形状である。
前記第2開口部512には、図6等に示すように、第2内側フランジ512b(内側フランジ)が形成される。前記第2内側フランジ512bは、図6等に示すように、第2開口部512の内面512aから内側に突出する。第2開口部512は、図6に示すように、平面視では楕円形状である。
前記第3開口部513は、図6等に示すように、ほぼ方形形状である。第3開口部513には、平滑コンデンサ42が配置される。
前記複数のトレイ固定ボルト穴部514には、トレイ固定ボルト6が挿入され、トレイ取付部222にインバータトレイ5が固定される。
前記複数の位置決めピン穴部515のそれぞれには、図4と図5に示すように、位置決めピン54が形成される。各位置決めピン54は、各位置決めピン挿入穴部222bに挿入される。これにより、インバータハウジング部22におけるインバータトレイ5の位置が決まり、トレイ取付部222の所定の位置にインバータトレイ5が載置される。
前記複数の部品取付穴部516は、インバータ4(パワーモジュール41等)を取り付けるための穴部である。例えば、複数の部品取付穴部516のうち6つの穴部のそれぞれに、PM固定ボルト41b(図2参照)等が挿入され、インバータトレイ5にパワーモジュール41が固定される。
前記冷媒流路部52は、図3等に示すように、冷媒流路5Aを形成する。冷媒流路5Aには、冷媒(例えば、冷却水)が流れる。冷媒流路部52は、変形性を持ち金属板とは異なる樹脂材で形成される。冷媒流路部52は、図4と図5等に示すように、第1冷媒流路部521(冷媒流路部)と第2冷媒流路部531(冷媒流路部)を有する。
前記第1冷媒流路部521は、図4と図5等に示すように、第1流路基礎部522(流路基礎部)と第1凹み流路形状部523(凹み流路形状部)を有する。
前記第1流路基礎部522は、図3と図4等に示すように、第1開口部511に形成される。第1流路基礎部522は、図4において、平面視では1つの屈曲部を有する屈曲形状である。第1流路基礎部522は、図7と図8に示すように、第1内側フランジ511bを挟み込み(サンドし)、トレイ基礎部51と一体に形成される。第1流路基礎部522のZ方向の厚みは、図8に示すように、トレイ基礎部51のZ方向の厚みよりも薄くなっている。トレイ表面FS側では、図8に示すように、トレイ基礎部51の面と第1流路基礎部522の面との間に段差は無く同一平面(フラット)である。第1流路基礎部522のトレイ裏面BS側には、図8等に示すように、第1固定溝部522aが第1流路基礎部522の周状に形成される(図12参照)。第1流路基礎部522のトレイ裏面BS側は、図5等に示すように、第1凹み流路形状部523で覆われる。第1流路基礎部522には、図4等に示すように、第1冷媒流路口Aと第2冷媒流路口Bが形成される。
前記第1冷媒流路口Aと前記第2冷媒流路口Bは、図7等に示すように、トレイ表面FS側からトレイ裏面BS側へ貫通している。第2冷媒流路口Bのトレイ表面FS側には、図8等に示すように、不図示のOリングを配置する第1Oリング溝部522bが形成される。第1冷媒流路口Aのトレイ表面FS側は、図2に示すように、第1連通流路部71の他端と接続される。第2冷媒流路口Bのトレイ表面FS側は、図8等に示すように、不図示のOリングを介して、PM冷媒流入口413aと接続される。第1冷媒流路口Aと第2冷媒流路口Bのトレイ裏面BS側は、図8等に示すように、第1凹み流路形状部523で覆われる。
前記第1凹み流路形状部523は、図8と図10に示すように、第1凹み流路形状523aと第1外周フランジ523bを有する。第1凹み流路形状部523は、図10に示すように、平面視では1つの屈曲部を有する屈曲形状である。
前記第1凹み流路形状523aは、図3と図8に示すように、第1流路基礎部522への溶着固定状態で第1冷媒流路5A1(冷媒流路)を形成する。即ち、図5と図8等に示すように、第1流路基礎部522と第1凹み流路形状部523が張り合わされるモナカ構造により、第1冷媒流路5A1(張り合わせの冷媒流路)が形成される。
前記第1外周フランジ523bは、図8と図10に示すように、凹凸形状である。第1外周フランジ523bは、図8等に示すように、第1流路基礎部522のトレイ裏面BS側に対し、熱溶着によって固定される。特に、図8に示すように、第1外周フランジ523bの凹凸のうち真ん中の凸部と、第1固定溝部522aと、を一致させて、熱溶着によって固定される。これにより、図8に示すように、第1外周フランジ523bと第1固定溝部522aにより、凹凸状のラビリンスシール構造が形成される。
前記第2冷媒流路部531は、図4と図5等に示すように、第2流路基礎部532(流路基礎部)と第2凹み流路形状部533(凹み流路形状部)を有する。
前記第2流路基礎部532は、図3と図4等に示すように、第2開口部512に形成される。第2流路基礎部532は、図4において、平面視では楕円形状である。第2流路基礎部532は、図7と図9に示すように、第2内側フランジ512bを挟み込み(サンドし)、トレイ基礎部51と一体に形成される。第2流路基礎部532のZ方向の厚みは、図9に示すように、トレイ基礎部51のZ方向の厚みよりも薄くなっている。トレイ表面FS側では、図8に示すように、トレイ基礎部51の面と第2流路基礎部532の面との間に段差は無く同一平面(フラット)である。第2流路基礎部532のトレイ裏面BS側には、図9等に示すように、第2固定溝部532aが第2流路基礎部532の周状に形成される(図12参照)。第2流路基礎部532のトレイ裏面BS側は、図5等に示すように、第2凹み流路形状部533で覆われる。第2流路基礎部532には、図4等に示すように、第3冷媒流路口Cと第4冷媒流路口Dが形成される。
前記第3冷媒流路口Cと前記第4冷媒流路口Dは、図7等に示すように、トレイ表面FS側からトレイ裏面BS側へ貫通している。第4冷媒流路口Dのトレイ表面FS側には、図9等に示すように、不図示のOリングを配置する第2Oリング溝部532bが形成される。第3冷媒流路口Cのトレイ表面FS側は、図3等に示すように、不図示のOリングを介して、PM冷媒流出口413cと接続される。第4冷媒流路口Dのトレイ表面FS側は、図2に示すように、第2連通流路部72の一端と接続される。第3冷媒流路口Cと第4冷媒流路口Dのトレイ裏面BS側は、図9等に示すように、第2凹み流路形状部533で覆われる。
前記第2凹み流路形状部533は、図9と図10に示すように、第2凹み流路形状533aと第2外周フランジ533bを有する。第2凹み流路形状部533は、図10に示すように、平面視では楕円形状である。
前記第2凹み流路形状533aは、図3と図9に示すように、第2流路基礎部532への溶着固定状態で第2冷媒流路5A2(冷媒流路)を形成する。即ち、図5と図9等に示すように、第2流路基礎部532と第2凹み流路形状部533が張り合わされるモナカ構造により、第2冷媒流路5A2(張り合わせの冷媒流路)が形成される。
前記第2外周フランジ533bは、図9と図10に示すように、凹凸形状である。第2外周フランジ533bは、図9等に示すように、第2流路基礎部532(トレイ裏面BS側)に対し、熱溶着によって固定される。特に、図9に示すように、第2外周フランジ533bの凹凸のうち真ん中の凸部と、第2固定溝部532aと、を一致させて、熱溶着によって固定される。これにより、図9に示すように、第2外周フランジ533bと第2固定溝部532aにより、凹凸状のラビリンスシール構造が形成される。
前記複数の位置決めピン54(実施例1では4つ)は、インバータハウジング部22におけるインバータトレイ5の位置を決めるためのピンである。各位置決めピン54(実施例1では4つ)は、図11等に示すように、変形性を持ち金属板とは異なる樹脂材で位置決めピン穴部515に形成される。各位置決めピン54は、図11に示すように、トレイ基礎部51を挟み込み(サンドし)、トレイ基礎部51と一体に形成される。
[インバータトレイの製造方法]
図6は、トレイ基礎部形成工程を示し、図7は、流路基礎部成形工程を示し、図10は、流路形状部成形工程を示し、図11は、位置決めピンを成形する流路基礎部成形工程を示し、図12は、冷媒流路部形成工程を示す。以下、図4〜図12に基づいて、実施例1におけるインバータトレイの製造方法を構成する各工程を説明する。
インバータトレイ5の製造を開始する前の初期状態では、金属材と、樹脂材と、第1金型と、第2金型と、を用意する。金属材は、強度・剛性を持つ。樹脂材は、変形性を持ち金属材とは異なる。第1金型は、流路基礎部(第1流路基礎部522と第2流路基礎部532、以下「流路基礎部522,532」とも記載する)と複数の位置決めピン54を成形するための金型である。第2金型は、凹み流路形状部(第1凹み流路形状部523と第2凹み流路形状部533、以下「凹み流路形状部523,533」とも記載する)を成形するための金型である。そして、トレイ基礎部形成工程(図6)と、流路基礎部成形工程(図7)と、流路形状部成形工程(図10)と、冷媒流路部形成工程(図12)と、を経過してインバータトレイ5(図4と図5)が製造される。
前記トレイ基礎部形成工程では、金属材をプレス成形して、図6に示すように、インバータ4が取り付けられるトレイ基礎部51を形成する。このプレス成形では、図6に示すように、第1開口部511と、第2開口部512と、第3開口部513と、複数のトレイ固定ボルト穴部514と、複数の位置決めピン穴部515と、複数の部品取付穴部516と、を成形する。また、トレイ基礎部51を形成するとき、図6に示すように、第1開口部511には内面511aから内側に突出する第1内側フランジ511bを成形し、第2開口部512には内面512aから内側に突出する第2内側フランジ512bを成形する。
前記流路基礎部成形工程では、トレイ基礎部形成工程に続き、トレイ基礎部51を構成する金属材に対して、第1金型を使用して、樹脂材で、図7(全体図は図4参照)に示すように、冷媒流路5A(第1冷媒流路5A1と第2冷媒流路5A2)の一部である流路基礎部522,532を成形する。即ち、トレイ基礎部形成工程に続き、第1金型内にトレイ基礎部51を配置する。次いで、トレイ基礎部51を構成する金属材に対して、第1金型内に樹脂材を注入し、図7(全体図は図4参照)に示すように、第1開口部511に第1流路基礎部522を成形する。また同時に、図7(全体図は図4参照)に示すように、第2開口部512に第2流路基礎部532を成形する。このとき、図7に示すように、第1内側フランジ511bを樹脂材で挟み込んで、トレイ基礎部51に第1流路基礎部522を一体にアウトサート成形する。また同時に、図7に示すように、第2内側フランジ512bを樹脂材で挟み込んで、トレイ基礎部51に第2流路基礎部522を一体にアウトサート成形する。これにより、第1開口部511に第1流路基礎部522を固定する。また、第2開口部512に第2流路基礎部532を固定する。さらに、流路基礎部522,532を成形すると同時に、トレイ基礎部51を構成する金属材に対して、第1金型を使用して、図7に示すように、複数の位置決めピン54を成形する。このとき、図11に示すように、トレイ基礎部51(位置決めピン穴部515)を樹脂材で挟み込んで、トレイ基礎部51に位置決めピン54を一体にアウトサート成形する。なお、流路基礎部成形工程では、1つの第1金型により、流路基礎部522,532と複数の位置決めピン54が成形される。
前記流路形状部成形工程では、流路基礎部成形工程とは別に、第2金型を使用して、図10に示すように、樹脂材で冷媒流路5Aの残りの部分である凹み流路形状部523,533を成形する。即ち、流路基礎部成形工程とは別に、第2金型内に樹脂材を注入し、図10に示すように、凹み流路形状部523,533を成形する。
前記冷媒流路部形成工程では、流路基礎部成形工程と流路形状部成形工程の後、図12に示すように、流路基礎部522,532に凹み流路形状部523,533を固定する。そして、図3等に示すように、冷媒流路5Aを有する冷媒流路部52(第1冷媒流路部521と第2冷媒流路部531)を形成する。即ち、流路基礎部成形工程と流路形状部成形工程の後、第1外周フランジ523bと第2外周フランジ533bを、加熱する。次いで、第1外周フランジ523bを、図8に示すように、第1固定溝部522aに溶着固定する。その後、溶着固定の部分を冷却する。このため、図8に示すように、第1流路基礎部522と第1凹み流路形状部523が一体になる。これにより、第1流路基礎部522と第1凹み流路形状523aによって、図8等に示すように、第1冷媒流路口Aから第2冷媒流路口Bへと冷媒が流れる第1冷媒流路5A1が形成される。また、第2外周フランジ533bを、図9に示すように、第2固定溝部532aに溶着固定する。その後、溶着固定の部分を冷却する。このため、図9に示すように、第2流路基礎部532と第2凹み流路形状部533が一体になる。これにより、第2流路基礎部532と第2凹み流路形状533aによって、図9等に示すように、第3冷媒流路口Cから第4冷媒流路口Dへと冷媒が流れる第2冷媒流路5A2が形成される。このように、流路基礎部522,532を構成する樹脂材に対して、凹み流路形状部523,533を構成する樹脂材を、溶着固定する(樹脂材と樹脂材の溶着)。なお、第1外周フランジ523bと第2外周フランジ533bの加熱に限らず、第1固定溝部522aと第2固定溝部532a及びその付近を加熱しても良い。
従って、トレイ基礎部形成工程と、流路基礎部成形工程と、流路形状部成形工程と、冷媒流路部形成工程と、を経過することにより、図4と図5に示すように、インバータトレイ5が製造される。
次に作用を説明する。
実施例1のインバータトレイ及びその製造方法における作用を、「冷却水の流れ作用」と、「機電一体駆動ユニットの基本特徴作用」と、「インバータトレイ及びその製造方法の特徴作用」と、に分けて説明する。
[冷却水の流れ作用]
以下、冷却水の流れについて説明する。
冷却水は、共通ハウジング2の外部から冷媒流入口へ流入される。次いで、冷媒流入口から流入された冷却水は、第1連通流路部71の一端を介して、連通流路(第1連通流路部71)へ流入される。次いで、連通流路へ流入された冷却水は、図2に示すように、第1連通流路部71の他端と第1冷媒流路口Aを介して、第1冷媒流路5A1(第1冷媒流路部521)へ流入される。次いで、第1冷媒流路5A1へ流入された冷却水は、図3に示すように、第2冷媒流路口BとOリングとPM冷媒流入口413aを介して、PM冷媒流路(PM冷媒流路部413)へ流入される。次いで、PM冷媒流路へ流入された冷却水は、図3に示すように、PM冷媒連通流路部413bとPM冷媒流出口413cとOリングと第3冷媒流路口Cを介して、第2冷媒流路5A2(第2冷媒流路部531)へ流入される。つまり、PM冷媒流路へ冷却水が流入される。これにより、パワーモジュール41が冷却される。
次いで、第2冷媒流路5A2へ流入された冷却水は、図3に示すように、第4冷媒流路口Dと第2連通流路部72(連通流路)の一端を介して、連通流路(第2連通流路部72)へ流入される。次いで、連通流路へ流入された冷却水は、第2連通流路部72の他端と複数のMH冷媒流路部213のうち1つのMH冷媒流路部213を介して、MH冷媒流路へ流入される。次いで、その1つのMH冷媒流路部213を介してMH冷媒流路へ流入された冷却水は、各MH冷媒流路部213のMH冷媒流路へ流入されながら、全てのMH冷媒流路へ流入される。次いで、MH冷媒流路へ流入された冷却水は、複数のMH冷媒流路部213のうち第2連通流路部72と連通されない1つのMH冷媒流路部213を介して、冷媒流出口へ流入される。次いで、冷媒流出口へ流入された冷却水は、共通ハウジング2の外部へ流出される。つまり、MH冷媒流路へ冷却水が流入される。これにより、モータ3が冷却される。
[機電一体駆動ユニットの基本特徴作用]
実施例1のような電気自動車では、モータ3とインバータ4とが一体化した機電一体型のユニットとされる。このため、強電ハーネスや冷却水ホースの廃止、筺体の統合による大物部品削減のメリットがある。
実施例1では、インバータ4はモジュール構造とされる。
例えば、モータとインバータを機電一体構造とした電動車両においては、モータの製造工程にてインバータを組み立てる必要があり、製造ラインのクリーン化や静電対策を講じる必要があった。また、モータ、インバータを通して製造を行わなければならず、製造ラインが長大化してしまう、という問題がある。
これに対し、実施例1では、インバータ4部分をインバータトレイ5に組み付けるモジュール構造とした。また、インバータトレイ5には冷媒流路部52を設けることにより、冷却が必要となるインバータ4部分を冷却できる構造とした。
このため、インバータトレイ5を用いたインバータモジュールをモータ製造工程にてサブアセンブリとして組み付けることにより、製造ラインが長大化することを抑制すること(生産工程における組立てメインライン工程の短縮)ができる。加えて、インバータ4の構造をモジュール構造とすることにより、複数のサプライヤーからの供給を受けることができ、商品力が向上するメリットがある。
実施例1では、インバータトレイ5に、パワーモジュール41や平滑コンデンサ42等の部品が配置される。
例えば、トレイが無い機電一体型のユニットでは、モータハウジングは、インバータ設計に合わせて形状を設計する。しかし、インバータが有するパワーモジュールやコンデンサ等の部品は、技術進歩が速く、小型化などの形状変更が生じやすい。このため、その都度、インバータに合わせたモータハウジングを用意する必要がある。
これに対し、実施例1では、インバータトレイ5を有する機電一体型のユニットであるので、モータハウジング部21の種類を増やさずに、インバータ4の変更が可能となる。
[インバータトレイ及びその製造方法の特徴作用]
例えば、インバータ一体型モータを備えた電動車両を比較例とする。この比較例の車両によれば、インバータ部とモータ部は一つのアウターハウジングを共有することで、一体化されている。また、そのモータ部の内側には、モータのステータコイルが備わっている。さらに、インバータ部では、インバータが直方体形状のインバータトレイに取り付けられている。そのインバータトレイは、モータ部と一体の取付部に取り付けられている。
ところで、モータハウジングにステータを取り付ける際、焼嵌めや圧入等によって取り付ける。例えば、焼嵌めの場合、熱によって膨張させたモータハウジングの収縮を利用して、モータハウジングの内周面にステータを固定するので、モータハウジングの内径が拡大する(変形する)おそれがある。その焼嵌めを、比較例の車両に適用すると、熱によってアウターハウジングのモータ部の内径が拡大するおそれがある。このようにモータ部の内径が拡大してしまうと、取付部も変形してしまう。このため、インバータトレイには、取付部の変形に対応する弾性力が要求されると共に、長期の荷重に耐える剛性も要求される。また、インバータトレイには水路等の複雑な形状を成形するため、変形性も要求される。しかし、インバータトレイを、電子部品で使用される一種の材料で形成すると、インバータトレイの剛性を確保しつつ、水路部の複雑な形状成形を実現できない、という課題がある。
具体的に、インバータトレイを、電子部品で使用される鋼板製とすると、長期の荷重に耐える剛性は確保できるが、複雑な形状のプレス成型が困難である、という課題がある。特にインバータを冷却するための水路をトレイに溶接する際に、溶接の熱により、トレイが熱変形するおそれ等の課題がある。その他、インバータトレイを鋼板製とすると、コンデンサを収納するコンデンサケースをそのトレイに設けるためには、カラーを用いてバーリングタップ部にネジ止めする必要がある。また、そのトレイにバスバーを取り付けるためには、樹脂製端子台をトレイにネジ止めし、バスバーをその上に固定する必要がある。このように、位置合わせやネジ止め等の作業工程が増加すると共に、ネジ等の部品点数も増加する。
また、インバータトレイを、電子部品で使用される樹脂製とすると、複雑形状の成形は容易であるが、長期の荷重に耐える剛性が不足する、という課題がある。長期の荷重に耐える剛性を確保するためには、樹脂トレイの厚みを厚くすれば良いが、その分の樹脂が必要になると共に、その厚くなった分のスペースを確保する必要がある。また、樹脂トレイの厚みを厚くすればするほど、弾性力が不足する。このため、小型化の点で不利になる。その他、インバータトレイを樹脂製とすると、コンデンサケースをそのトレイに設けるためには、樹脂トレイにカラーを設置してネジ止めする必要がある。このように、位置合わせやネジ止め等の作業工程が増加すると共に、ネジ等の部品点数も増加する。
これに対し、実施例1のインバータトレイ5では、トレイ基礎部51は、強度・剛性を持つ金属材で形成される。冷媒流路部52(第1冷媒流路部521と第2冷媒流路部531)は、変形性を持ち金属材とは異なる樹脂材で形成される構成とした(図4と図5)。
即ち、トレイ基礎部51と冷媒流路部52を異種材料にて構成することにより、金属材で形成されるトレイ基礎部51において、製品強度・剛性が確保される。また、トレイ基礎部51と冷媒流路部52を異種材料にて構成することにより、樹脂材で形成される冷媒流路部52において、トレイ基礎部51の金属材では成形が困難である複雑な形状成形ができる。
この結果、トレイ基礎部51の強度・剛性が確保されつつ、冷媒流路部52の複雑な形状成形が実現される。
また、例えば、トレイ基礎部51と冷媒流路部52を両方とも金属材とすると、インバータを冷却するための水路をトレイに溶接する際に、溶接の熱により、トレイが熱変形してしまうおそれがある。
これに対し、実施例1のインバータトレイ5では、トレイ基礎部51を金属材で形成し、冷媒流路部52を樹脂材で形成する。即ち、冷媒流路部52は樹脂材で形成されるので、トレイ基礎部51は溶接による熱変形がなくなる。このため、インバータトレイ5が、精度良く形成される(精密形状)。
実施例1のインバータトレイ5の製造方法では、トレイ基礎部形成工程(図6)では、トレイ基礎部51を金属材で形成する。続いて、流路基礎部成形工程(図7)では、金属材に対して、第1金型を使用して、樹脂材で、冷媒流路5Aの一部である流路基礎部522,532を成形する。流路形状部成形工程(図10)では、流路基礎部成形工程とは別に、第2金型を使用して、樹脂材で冷媒流路5Aの残りの部分である凹み流路形状部523,533を成形する。そして、冷媒流路部形成工程(図12)では、流路基礎部成形工程と流路形状部成形工程の後、流路基礎部522,532に凹み流路形状部523,533を固定して、冷媒流路5Aを有する冷媒流路部52を形成する。
即ち、トレイ基礎部51と冷媒流路部52を異種材料にて製造することにより、金属材で形成されるトレイ基礎部51において、製品強度・剛性が確保される。また、トレイ基礎部51と冷媒流路部52を異種材料にて製造することにより、樹脂材で形成される冷媒流路部52において、トレイ基礎部51の金属材では成形が困難である複雑な形状成形ができる。
この結果、トレイ基礎部51の剛性が確保されつつ、冷媒流路部52の複雑な形状成形が実現される。
実施例1のインバータトレイ5の製造方法では、トレイ基礎部51を金属材で形成し、冷媒流路部52を樹脂材で形成する(図4と図5)。即ち、冷媒流路部52は樹脂材で形成されるので、トレイ基礎部51は溶接による熱変形がなくなる。このため、インバータトレイ5が、精度良く形成される(精密形状)。
実施例1のインバータトレイ5の製造方法では、トレイ基礎部形成工程は、トレイ基礎部51を形成するとき、開口部511,512の内面511a,512aから内側に突出する内側フランジ511b,512bを形成する(図6)。流路基礎部成形工程は、第1金型を使用して、開口部511,512に流路基礎部522,532を成形するとき、内側フランジ511b,512bを樹脂材で挟み込んで、トレイ基礎部51に流路基礎部522,532を一体にアウトサート成形する(図7)。
即ち、1つの流路基礎部成形工程で、トレイ基礎部51に流路基礎部522,532が一体にアウトサート成形される。言い換えれば、流路基礎部522,532を、別部品として成形した後、別工程にて、トレイ基礎部51と流路基礎部522,532を機械的に組み立てる必要がない。
従って、流路基礎部522,532を別部品として機械的に組み立てるよりも、工程が簡略化される。加えて、機械的に組み立てるよりも、寸法精度を出しやすい。
実施例1のインバータトレイ5の製造方法では、流路基礎部成形工程は、流路基礎部522,532を成形すると同時に、トレイ基礎部51を構成する金属材に対して、第1金型を使用して、位置決めピン54(構造部材)を成形する(図7と図11)。
即ち、1つの流路基礎部成形工程で、トレイ基礎部51に流路基礎部522,532と位置決めピン54が成形される。言い換えれば、位置決めピン54を、別部品として成形した後、別工程にて、トレイ基礎部51と位置決めピン54を機械的に組み立てる必要がない。または、第1金型とは別の金型を用いて、別工程にて、トレイ基礎部51と一体に成形する必要がない。これにより、1つの流路基礎部成形工程において、流路基礎部522,532の他に、位置決めピン54を取り込める。
従って、位置決めピン54を別部品として機械的に組み立てるよりも、工程が簡略化される。加えて、機械的に組み立てるよりも、寸法精度を出しやすい。さらに、流路基礎部522,532と同時に別の構造部材を取り込めるため、取り込まない場合よりもコストを低減することができる。
次に、効果を説明する。
実施例1のインバータトレイ5及びその製造方法にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) インバータ4と冷媒流路5A(第1冷媒流路5A1と第2冷媒流路5A2)が設けられた。
このインバータトレイ5において、インバータ4が取り付けられるトレイ基礎部51と、冷媒流路5A(第1冷媒流路5A1と第2冷媒流路5A2)を形成する冷媒流路部52(第1冷媒流路部521と第2冷媒流路部531)と、を備える。
トレイ基礎部51は、強度・剛性を持つ金属材で形成される(図4と図5)。
冷媒流路部52(第1冷媒流路部521と第2冷媒流路部531)は、変形性を持ち金属材とは異なる樹脂材で形成される(図4と図5)。
このため、トレイ基礎部51の強度・剛性を確保しつつ、冷媒流路部52(第1冷媒流路部521と第2冷媒流路部531)の複雑な形状成形を実現するインバータトレイ5を提供することができる。
(2) インバータ4と冷媒流路5A(第1冷媒流路5A1と第2冷媒流路5A2)が設けられた。
このインバータトレイ5の製造方法において、トレイ基礎部形成工程(図6)と、流路基礎部成形工程(図7)と、凹み流路形状部成形工程(図10)と、冷媒流路部形成工程(図12)と、を有する。
トレイ基礎部形成工程(図6)は、インバータ4が取り付けられるトレイ基礎部51を、強度・剛性を持つ金属材で形成する。
流路基礎部成形工程(図7)は、トレイ基礎部形成工程に続き、トレイ基礎部51を構成する金属材に対して、第1金型を使用して、変形性を持ち金属材とは異なる樹脂材で、冷媒流路5A(第1冷媒流路5A1と第2冷媒流路5A2)の一部である流路基礎部(第1流路基礎部522と第2流路基礎部532)を成形する。
凹み流路形状部成形工程(図10)は、流路基礎部成形工程とは別に、第2金型を使用して、樹脂材で冷媒流路(第1冷媒流路5A1と第2冷媒流路5A2)の残りの部分である凹み流路形状部(第1凹み流路形状部523と第2凹み流路形状部533)を成形する。
冷媒流路部形成工程(図12)は、流路基礎部成形工程及び凹み流路形状部成形工程の後、流路基礎部(第1流路基礎部522と第2流路基礎部532)に凹み流路形状部(第1凹み流路形状部523と第2凹み流路形状部533)を固定して、冷媒流路5A(第1冷媒流路5A1と第2冷媒流路5A2)を有する冷媒流路部52(第1冷媒流路部521と第2冷媒流路部531)を形成する。
このため、トレイ基礎部51の強度・剛性を確保しつつ、冷媒流路部52(第1冷媒流路部521と第2冷媒流路部531)の複雑な形状成形を実現するインバータトレイ5の製造方法を提供することができる。
(3) トレイ基礎部形成工程は、トレイ基礎部51を形成するとき、トレイ基礎部51に開口部を形成すると共に、開口部(第1開口部511と第2開口部512)の内面511a,512aから内側に突出する内側フランジ(第1内側フランジ511bと第2内側フランジ512b)を形成する(図6)。
流路基礎部成形工程は、第1金型を使用して、開口部(第1開口部511と第2開口部512)に流路基礎部(第1流路基礎部522と第2流路基礎部532)を成形するとき、内側フランジ(第1内側フランジ511bと第2内側フランジ512b)を樹脂材で挟み込んで、トレイ基礎部51に流路基礎部(第1流路基礎部522と第2流路基礎部532)を一体にアウトサート成形する(図7)。
このため、(2)の効果に加え、流路基礎部(第1流路基礎部522と第2流路基礎部532)を別部品として機械的に組み立てるよりも、工程を簡略化することができる。
(4) 流路基礎部成形工程は、流路基礎部(第1流路基礎部522と第2流路基礎部532)を成形すると同時に、トレイ基礎部を構成する金属材に対して、第1金型を使用して、単数又は複数の構造部材を成形する(図7)。
このため、(2)または(3)の効果に加え、構造部材(位置決めピン54)を別部品として機械的に組み立てるよりも、工程を簡略化することができる。
以上、本発明のインバータトレイ5及びその製造方法を実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、実施例1に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1では、冷媒流路部52を2つとする例を示した。しかし、インバータトレイ5のレイアウトに合わせて、冷媒流路部52を1つとしても良いし、3つ以上の複数としても良い。また、パワーモジュールの41に限らず、平滑コンデンサ42等のインバータ4を冷却できるように、冷媒流路部52をレイアウトしても良い。このため、冷媒流路部52の形状は、平面視で屈曲形状や楕円形状に限られない。
実施例1では、流路基礎部522,532と、凹み流路形状部523,533と、を熱により溶着固定する例を示した。しかし、これに限られない。例えば、流路基礎部522,532と、凹み流路形状部523,533と、を接着材により接着固定しても良い。
実施例1では、流路基礎部成形工程は、流路基礎部522,532を成形すると同時に、トレイ基礎部51を構成する金属材に対して、第1金型を使用して、複数の位置決めピン54を成形する例を示した。しかし、流路基礎部522,532を成形すると同時に、複数の位置決めピン54に加えて、端子台100を成形しても良い。例えば、流路基礎部522,532を成形すると同時に、トレイ基礎部51を構成する金属材に対して、第1金型を使用して、図13に示すように、端子台100(構造部品)を成形する。このとき、図13に示すように、トレイ基礎部51(例えば、1つ以上の部品取付穴部516)を樹脂材で挟み込みつつ、樹脂材にナット101(構造部品)を組み込んで、トレイ基礎部51に端子台100を一体にアウトサート成形する。ナット101は、バスバー(例えば、交流バスバー41Uとモータ端子34U)をボルトで固定するために樹脂材に組み込む。これにより、端子台100をトレイ基礎部51にネジ止めしなくて良いので、その分の工程を簡略化することができる。加えて、機械的に組み立てるよりも、寸法精度を出しやすい。さらに、流路基礎部522,532と同時に別の複数の構造部材を取り込めるため、取り込まない場合よりもコストを低減することができる。
また、流路基礎部522,532を成形すると同時に、コンデンサケース110等(構造部品)を成形しても良い。コンデンサケース110は、平滑コンデンサ42を収納する。例えば、流路基礎部522,532を成形すると同時に、トレイ基礎部51を構成する金属材に対して、第1金型を使用して、図14に示すように、コンデンサケース110を成形する。このとき、図14に示すように、トレイ基礎部51(例えば、第3開口部513と1つ以上の部品取付穴部516)を樹脂材で挟み込んで、トレイ基礎部51にコンデンサケース110を一体にアウトサート成形する。これにより、コンデンサケース110を、カラーを用いてバーリングタップ部にネジ止めする必要もなく、樹脂トレイにカラーを設置してネジ止めする必要もない。これにより、コンデンサケース110をトレイ基礎部51にネジ止めしなくて良いので、その分の工程を簡略化することができる。加えて、機械的に組み立てるよりも、寸法精度を出しやすい。さらに、流路基礎部522,532と同時に別の構造部材を取り込めるため、取り込まない場合よりもコストを低減することができる。
実施例1では、平面視で円形の位置決めピン穴部515(図6参照)に、位置決めピン54を形成する例を示した。しかし、位置決めピン穴部515が円形になっているため、位置決めピン54が回転する。このため、位置決めピン54とは別に、トレイ基礎部51に四角形や貫通部や端子台100等を別で設けて位置決めピン54と繋げれば位置決めピン54の回転防止になる。
実施例1では、冷媒を冷却水とする例を示した。しかし、冷媒は、冷却風(空気)等でも良い。要するに、モータ3やパワーモジュール41等を冷却することができるものであれば良い。
実施例1では、第1連通流路部71の一端を、冷媒流入口に接続する例を示した。また、第2連通流路部72の他端を、複数のMH冷媒流路部213のうち1つのMH冷媒流路部213に連通する例を示した。しかし、第2連通流路部72の他端を冷媒流入口に接続し、第1連通流路部71の一端を複数のMH冷媒流路部213のうち1つのMH冷媒流路部213に連通しても良い。即ち、冷却水を、冷媒流入口→第2連通流路部72(連通流路)→と第4冷媒流路口D→第2冷媒流路5A2→第3冷媒流路口C→PM冷媒流路→第2冷媒流路口B→第1冷媒流路5A1→第1冷媒流路口A→第1連通流路部71(連通流路)→MH冷媒流路→冷媒流出口の順で流しても良い。
実施例1では、冷媒流入口と連通流路と冷媒流路8とPM冷媒流路とMH冷媒流路と冷媒流出口を直列に繋ぐ例を示した。しかし、直列に限らず、並列に繋いでも良い。例えば、第2連通流路部72を2つに分岐させ、1つを冷媒流出口へ向かう流路とし、もう1つをMH冷媒流路へ向かう流路としても良い。
実施例1では、本発明のインバータトレイ及びその製造方法を、電気自動車において走行用駆動源として搭載されるモータ/ジェネレータの交流/直流の変換装置として用いられるインバータに適用する例を示した。しかし、燃料電池車やハイブリッド車両等において走行用駆動源として搭載されるモータのインバータやインホイールモータ等のインバータに対しても、本発明のインバータトレイ及びその製造方法を適用しても良い。その他、車両に限らず乗り物等に用いられるモータ等のインバータに対しても、本発明の本発明のインバータトレイ及びその製造方法を適用しても良い。
1 機電一体駆動ユニット
2 共通ハウジング
21 モータハウジング部
22 インバータハウジング部
3 モータ
4 インバータ
5 インバータトレイ(基礎部品)
5A 冷媒流路
5A1 第1冷媒流路(冷媒流路)
5A2 第2冷媒流路(冷媒流路)
51 トレイ基礎部
511 第1開口部(開口部)
511a (第1開口部の)内面
511b 第1内側フランジ(内側フランジ)
512 第2開口部(開口部)
512a (第2開口部の)内面
512b 第2内側フランジ(内側フランジ)
52 冷媒流路部
521 第1冷媒流路部(冷媒流路部)
522 第1流路基礎部(流路基礎部)
523 第1凹み流路形状部(凹み流路形状部)
531 第2冷媒流路部(冷媒流路部)
532 第2流路基礎部(流路基礎部)
533 第2凹み流路形状部(凹み流路形状部)
54 位置決めピン(構造部材)

Claims (4)

  1. インバータと冷媒流路が設けられたインバータトレイにおいて、
    前記インバータが取り付けられるトレイ基礎部と、
    前記冷媒流路を形成する冷媒流路部と、を備え、
    前記トレイ基礎部は、強度・剛性を持つ金属材で形成され、
    前記冷媒流路部は、変形性を持ち前記金属材とは異なる樹脂材で形成される
    ことを特徴とするインバータトレイ。
  2. インバータと冷媒流路が設けられたインバータトレイの製造方法において、
    前記インバータが取り付けられるトレイ基礎部を、強度・剛性を持つ金属材で形成するトレイ基礎部形成工程と、
    前記トレイ基礎部形成工程に続き、前記トレイ基礎部を構成する前記金属材に対して、第1金型を使用して、変形性を持ち前記金属材とは異なる樹脂材で、前記冷媒流路の一部である流路基礎部を成形する流路基礎部成形工程と、
    前記流路基礎部成形工程とは別に、第2金型を使用して、前記樹脂材で前記冷媒流路の残りの部分である凹み流路形状部を成形する凹み流路形状部成形工程と、
    前記流路基礎部成形工程及び凹み流路形状部成形工程の後、前記流路基礎部に前記凹み流路形状部を固定して、前記冷媒流路を有する冷媒流路部を形成する冷媒流路部形成工程と、
    を有することを特徴とするインバータトレイの製造方法。
  3. 請求項2に記載されたインバータトレイの製造方法において、
    トレイ基礎部形成工程は、前記トレイ基礎部を形成するとき、前記トレイ基礎部に開口部を形成すると共に、前記開口部の内面から内側に突出する内側フランジを形成し、
    前記流路基礎部成形工程は、第1金型を使用して、前記開口部に流路基礎部を成形するとき、前記内側フランジを樹脂材で挟み込んで、前記トレイ基礎部に前記流路基礎部を一体にアウトサート成形する
    ことを特徴とするインバータトレイの製造方法。
  4. 請求項2または請求項3に記載されたインバータトレイの製造方法において、
    前記流路基礎部成形工程は、前記流路基礎部を成形すると同時に、前記トレイ基礎部を構成する金属材に対して、前記第1金型を使用して、単数又は複数の構造部材を成形する
    ことを特徴とするインバータトレイの製造方法。
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