以下、添付図面を参照して、計量システム及び販売データ処理装置の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、計量システム及び販売データ処理装置の一実施形態であって、その構成や仕様等を限定するものではない。本実施形態は、配送業者の営業所に導入された配送する物品の重量に基づいた価格を算出する計量システムへの適用例である。
図1は、本実施形態に係る計量システム1の構成の一例を示す説明図である。計量システム1は、POS(Point Of Sales)端末10と、電子秤20と、カメラ30とを備える。POS端末10と、電子秤20と、カメラ30とは、接続ケーブル等を介して接続している。なお、POS端末10と、電子秤20と、カメラ30とは、接続ケーブル以外の方法によって接続されていてもよい。例えば、POS端末10と、電子秤20と、カメラ30とは、無線により接続されていてもよい。
電子秤20は、配送する物品の重量を計量する計量部である。電子秤20は、一又は複数の計量対象の物品を載置する秤皿(不図示)を備える。電子秤20は、秤皿に載置された物品の重量を計量する。
カメラ30は、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)等の撮像素子を有する撮像部である。カメラ30は、例えば、電子秤20の秤皿の上部に配置される。カメラ30は、電子秤20の秤皿に載置された一又は複数の物品を撮像する。すなわち、カメラ30は、電子秤20に載置された計量対象となる一又は複数の物品を撮像する。
POS端末10は、物品の配送に係る販売データ登録処理を実行する販売データ登録処理装置である。すなわち、POS端末10は、物品の配送にかかる配送価格を算出する。ここで、配送価格は、配送する物品の重量等に基づいて算出される。POS端末10は、カメラ30が撮像した画像データに対して所定の画像処理等を実行することにより配送する物品を認識することができる。さらに、POS端末10は、認識した物品の重量を電子秤20が計量した計量値から算出することができる。
ここで、配送される物品は、内容物と、内容物を入れる容器とを有している。例えば、物品を配送する配送業者は、内容物を入れる容器を顧客に提供してもよい。そして、POS端末10は、物品の重量から容器の重量を除いた内容物の重量に基づいて、配送価格を算出する。さらに、POS端末10は、配送する物品が入れられた容器に付属品が貼り付けられている場合等には、物品の重量から容器と付属品との重量を除いた内容物の重量に基づいて、配送価格を算出する。ここで、付属品とは、ステープラー、ガムテープ、紐、輪ゴム、宛先伝票等の容器に付属する物品である。このように、配送業者は、容器や付属品等の顧客が配送して欲しい物品以外の物品の重量について、配送価格の算出からは除外することにより顧客満足度を高めることができる。
次に、POS端末10の詳細について説明する。図2は、POS端末10の外観の一例を示す外観斜視図である。POS端末10は、ドロワ11の上に載置されており、ドロワ11の引出し12の開放動作を制御することができる。ドロワ11は、顧客から受領した現金や、釣銭等に使用する現金を収納する。なお、POS端末10は、ドロワ11に代えて、又はドロワ11と共に自動釣銭機を備えていてもよい。POS端末10の本体ハウジング13は、上面右側にキーボード14と第1表示部15とを設ける。
キーボード14は、POS端末10を操作する各種キーを備える。キーボード14は、例えば、締めキー141を備える。締めキー141は、一取引に係る販売データ処理の終了を宣言するキーである。
第1表示部15は、表示面上にタッチパネルが積層されたタッチパネル式の液晶表示装置(LCD)である。第1表示部15は、例えば、店舗の店員などの操作者が主に見る画面を表示する。なお、第1表示部15は、液晶表示装置に限らず、有機EL表示装置等であってもよい。本体ハウジング13は、上面後方には、第2表示部16を設ける。第2表示部16は、表示面上にタッチパネルが積層されたタッチパネル式の液晶表示装置(LCD)である。第2表示部16は、例えば、商品を購入する顧客が主に見る画面を表示する。なお、第2表示部16は、液晶表示装置に限らず、有機EL表示装置等であってもよい。
POS端末10は、本体ハウジング13の上面左側にはプリンタ17を設ける。プリンタ17は、取引単位のレシート及びジャーナルを印字発行する。
POS端末10は、本体ハウジング13の右側面の溝に、カードリーダライタ18を設ける。カードリーダライタ18は、カードからカード情報の読み取り等をするためにスキャンする。
また、POS端末10は、手持ち式のスキャナ装置19を設ける。スキャナ装置19は、配送する物品の外観や商品に付されたコードシンボル等の物品を読み取る。
次に、POS端末10のハードウェア構成について説明する。
図3は、POS端末10のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。POS端末10は、制御部101、記憶部102、通信インタフェース103、第1接続インタフェース104、第2接続インタフェース105、スキャナ装置19、キーボード14、第1表示部15、第2表示部16、プリンタ17、カードリーダライタ18、及び非接触カードリーダライタ106を備える。制御部101、記憶部102、通信インタフェース103、第1接続インタフェース104、第2接続インタフェース105、スキャナ装置19、キーボード14、第1表示部15、第2表示部16、プリンタ17、カードリーダライタ18、及び非接触カードリーダライタ106は、システムバス107を介して相互に接続している。
制御部101は、POS端末10の全体の動作を制御し、POS端末10が有する各種の機能を実現する。制御部101は、CPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)と、RAM(Random Access Memory)とを備える。CPUは、POS端末10の動作を統括的に制御する。ROMは、各種プログラムやデータを記憶する記憶媒体である。RAMは、各種プログラムを一時的に記憶したり、各種データを書き換えたりする記憶媒体である。そして、CPUは、RAMをワークエリア(作業領域)としてROM又は記憶部102等に格納されたプログラムを実行する。
記憶部102は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)などの記憶装置である。記憶部102は、制御プログラムPR1と、容器マスタM1と、付属品マスタM2と、配送物品登録テーブルT1とを記憶する。
制御プログラムPR1は、オペレーティングシステムや、POS端末10が備えている機能を発揮させるためのプログラムである。制御プログラムPR1には、本実施形態に係る特徴的な機能を発揮させるプログラムが含まれる。
容器マスタM1は、物品の一部を構成する容器に係る情報を記憶する。ここで、図4は、容器マスタM1のデータ構成の一例を示す説明図である。容器マスタM1は、容器コードと、容器名称と、容器照合情報と、容器重量と、単価とを関連付けて記憶する。容器コードは、容器を識別可能な識別情報である。容器名称は、容器の名称である。容器照合情報は、容器の照合に使用される各容器の特徴量を示す情報である。さらに詳しくは、POS端末10は、カメラ30が撮像した画像データから容器を検出する。そして、POS端末10は、検出した画像データから抽出した容器の特徴量と、容器照合情報として記憶された各容器の特徴量とを比較して、検出した容器が何れの容器に該当するかを識別する。容器照合情報は、この時の照合に使用される情報である。なお、特徴量としては、例えば、容器の縦方向の大きさ、容器の横方向の大きさ、容器の高さ方向の大きさ、容器の形状や、容器の色彩、表面の凹凸等の容器の質感、又は、これらの組み合わせ等が記憶されている。容器重量は、容器の重量を示す情報である。容器の重量の単位は、例えば、グラムで表現される。単価は、特定の容器に入れられた商品の配送にかかる単位重量あたりの配送価格である。さらに詳しくは、容器ごとに、単位重量あたりの配送価格が定められている場合がある。単価は、単位重量あたりの配送価格が定められている場合における単価である。
付属品マスタM2は、配送する物品を入れる容器に付属する付属品に係る情報を記憶する。ここで、図5は、付属品マスタM2のデータ構成の一例を示す説明図である。付属品マスタM2は、付属品コードと、付属品名称と、付属品照合情報と、付属品重量とを関連付けて記憶する。付属品コードは、付属品を識別可能な識別情報である。付属品名称は、付属品の名称である。付属品照合情報は、付属品の照合に使用される各付属品の特徴量を示す情報である。さらに詳しくは、POS端末10は、カメラ30が撮像した画像データから付属品を検出する。そして、POS端末10は、検出した画像データから抽出した付属品の特徴量と、付属品照合情報として記憶された各付属品の特徴量とを比較して、検出した付属品が何れの付属品に該当するかを識別する。付属品照合情報は、この時の照合に使用される情報である。なお、特徴量としては、例えば、付属品の縦方向の大きさ、付属品の横方向の大きさ、付属品の高さ方向の大きさ、付属品の形状、付属品の色彩、表面の凹凸等の付属品の質感、又は、これらの組み合わせ等が記憶されている。付属品重量は、付属品の重量を示す情報である。付属品の重量の単位は、例えば、グラムで表現される。
配送物品登録テーブルT1は、電子秤20に載置されている既に重量に基づいた価格が算出済みの物品の各種情報が登録されたものである。ここで、図6は、配送物品登録テーブルT1のデータ構成の一例を示す説明図である。配送物品登録テーブルT1は、物品番号と、容器コードと、容器重量と、付属品と、内容物重量と、単価と、配送価格とを関連付けて記憶する。物品番号は、配送される物品の各々に割り当てられる番号である。容器コードは、配送される物品の一部を構成する容器の容器コードである。容器重量は、容器の重量である。付属品は、配送される物品の付属品に係る情報である。付属品は、一又は複数の付属品コードと、合計重量とを関連付けて記憶する。付属品コードは、配送される物品における一又は複数の付属品の付属品コードである。合計重量は、配送される物品における一又は複数の付属品の合計重量である。内容物重量は、配送される物品において容器の重量と、付属品の重量とを除いた物品の重量である。すなわち、内容物重量は、配送される物品の内容物の重量である。単価は、配送される物品における単位重量あたりの価格である。配送価格は、物品の配送にかかる価格である。なお、配送物品登録テーブルT1には、配送価格の算出までが完了したことを条件に、上述した各種情報が登録される。
通信インタフェース103は、ネットワークと接続するためのインタフェースである。
第1接続インタフェース104は、電子秤20と接続するためのインタフェースである。第2接続インタフェース105は、カメラ30と接続するためのインタフェースである。
非接触カードリーダライタ106は、NFC(Near Field Communication)などの近距離無線通信により、非接触ICカードのICタグに対して、情報の書き込み及び読み込みを実行する。
次に、計量システム1のPOS端末10が有する特徴的な機能について説明する。ここで、図7は、POS端末10が有する特徴的な機能構成を示すブロック図である。
制御部101のCPUは、記憶部102の制御プログラムPR1をRAMに展開し、制御プログラムPR1に従って動作することで、図7に示す各機能部をRAM上に生成する。具体的には、制御部101は、機能部として、第1接続制御部1001と、第2接続制御部1002と、計量制御部1003と、撮像制御部1004と、物品検出部1005と、物品識別部1006と、付属品検出部1007と、付属品識別部1008と、重量算出部1009と、価格算出部1010と、配送物品登録部1011と、会計処理部1012と、操作制御部1013と、表示制御部1014とを備える。
第1接続制御部1001は、第1接続インタフェース104を制御して、電子秤20と通信する。例えば、第1入力手段である第1接続制御部1001は、電子秤20に載置された一又は複数の計量対象の物品の計量値の入力を受け付ける。
第2接続制御部1002は、第2接続インタフェース105を制御して、カメラ30と通信する。例えば、第2入力手段である第2接続制御部1002は、電子秤20に載置された物品を撮像した画像データの入力を受け付ける。
計量制御部1003は、電子秤20を制御して、電子秤20の秤皿に載置された一又は複数の物品の重量を計量する。計量制御部1003は、電子秤20の秤皿に載置された一又は複数の物品の重量を示す計量値を第1接続制御部1001に受信させる。
撮像制御部1004は、カメラ30を制御して、電子秤20の秤皿に載置された一又は複数の物品を撮像させる。すなわち、撮像制御部1004は、撮像要求を第2接続制御部1002に送信させる。
ここで、撮像要求は、撮像の停止が要求されるまで定期的に撮像した画像データの送信を要求するものであってもよいし、その都度撮像した画像データの送信を要求するものであってもよい。定期的な撮像を要求する撮像要求であることを条件に、カメラ30は、所定の期間が経過するごとに、電子秤20に載置された一又は複数の物品を撮像する。そして、カメラ30は、撮像するごとに画像データをPOS端末10に送信する。一方、その都度の撮像を要求する撮像要求であることを条件に、カメラ30は、撮像要求ごとに、電子秤20に載置された一又は複数の物品を撮像する。そして、カメラ30は、撮像した画像データをPOS端末10に送信する。
また、その都度の撮像を要求する撮像要求を送信する場合において、撮像制御部1004は、所定の期間が経過するごとに、撮像要求を第2接続制御部1002に送信させる。または、撮像制御部1004は、電子秤20の計量値に基づいて、撮像要求を第2接続制御部1002に送信させる。すなわち、撮像制御部1004は、電子秤20の秤皿に物品が載置されたことを検知したことを条件に、撮像要求を第2接続制御部1002に送信させる。
物品検出部1005は、カメラ30が撮像した画像データに含まれている物品を検出する。更に詳しくは、物品検出部1005は、カメラ30が撮像した画像データからパターンマッチング技術等を用いて物品を検出する。物品検出部1005は、画像データを2値化した画像から輪郭線等を抽出する。そして、物品検出部1005は、物品が撮像されていない画像と、物品が撮像された画像から抽出された輪郭線とを比較した差分に基づいて物品を検出する。
識別手段である物品識別部1006は、物品検出部1005が検出した物品を識別する。すなわち、物品識別部1006は、物品検出部1005が検出した物品の一部を構成する物品の容器を識別する。更に詳しくは、物品識別部1006は、物品検出部1005が物品を検出したことを条件に、物品を検出した画像データから物品の特徴量を抽出する。物品識別部1006は、抽出した特徴量と、容器マスタM1に容器照合情報として登録された各容器の特徴量とを比較して、検出した物品の一部を構成する物品の容器が何れの容器であるかを識別する。そして、検出手段である物品識別部1006は、配送物品登録テーブルT1に記憶されている物品と、物品識別部1006が識別した物品とを比較して、配送物品登録テーブルT1に記憶されていない物品を検出することができるか否かを判定する。すなわち、物品識別部1006は、配送物品登録テーブルT1に記憶されていない未登録の物品であって、新たに電子秤20の秤皿に載置された物品を順次検出する。
付属品検出部1007は、物品識別部1006が検出した未登録の物品から付属品を検出する。すなわち、付属品検出部1007は、物品識別部1006が未登録の物品を検出した画像データの物品部分から付属品を検出する。更に詳しくは、付属品検出部1007は、カメラ30が撮像した画像データの物品部分からパターンマッチング技術等を用いて付属品を検出する。
付属品識別部1008は、付属品検出部1007が検出した付属品を識別する。更に詳しくは、付属品識別部1008は、付属品検出部1007が付属品を検出したことを条件に、付属品を検出した画像データから付属品の特徴量を抽出する。付属品識別部1008は、抽出した特徴量と、付属品マスタM2に付属品照合情報として登録された各付属品の特徴量とを比較して、検出した付属品が何れの付属品であるかを識別する。付属品識別部1008は、識別結果に該当する付属品の付属品重量を付属品マスタM2から抽出する。そして、付属品識別部1008は、付属品検出部1007が検出した全ての付属品に対して処理を実行する。さらに、付属品識別部1008は、識別した付属品の各々の付属品重量を合算して、全ての付属品の重量を示す合計重量を算出する。
第1算出手段である重量算出部1009は、物品識別部1006が検出した未登録の物品が電子秤20に載置される前の計量結果と、物品識別部1006が検出した未登録の物品が電子秤20に載置された後の計量結果とを比較することにより、未登録の物品の重量を算出する。ここで、配送物品登録テーブルT1には、配送価格の算出までが完了した物品に係る情報が登録されている。すなわち、未登録の物品が電子秤20に載置される前の計量結果は、配送物品登録テーブルT1に登録されている情報を用いることができる。そこで、重量算出部1009は、各物品の容器重量の合計と、各物品の付属品の合計重量の合計と、各物品の内容物重量の合計とを加算することにより、配送物品登録テーブルT1に登録された各物品の重量の合計値を示す登録重量を算出する。一方、未登録の物品が電子秤20に載置された後の計量結果は、物品識別部1006が未登録の物品を検出した際に、電子秤20が計量した一又は複数の物品の重量の計量値を用いることができる。よって、重量算出部1009は、電子秤20に未登録の物品が載置された後の計量値から登録重量を減算することにより、未登録の物品の重量を示す物品重量を算出する。
ここで、配送価格は、重量に応じて変化することを想定している。そして、容器や付属品は、本来であれば顧客が配送して欲しいものではない。配送業者は、容器や付属品の重量を除いた物品の重量に応じて、配送価格を請求することにより顧客満足度を向上させることができる。そこで、重量算出部1009は、容器や付属品の重量を除いた未登録の物品の重量を算出する。更に詳しくは、重量算出部1009は、物品重量から、物品識別部1006が抽出した容器重量と、付属品識別部1008が抽出した全ての付属品の合計重量とを減算する。これにより、重量算出部1009は、容器や付属品の重量を除いた、配送価格の対象となる内容物の重量を示す内容物重量を算出する。
第2算出手段である価格算出部1010は、重量算出部1009が算出した物品の内容物の重量に基づいて、物品の配送にかかる価格を示す配送価格を算出する。すなわち、価格算出部1010は、重量算出部1009が算出した内容物重量に、物品の単位重量あたりの価格を乗算することで配送価格を算出する。ここで、設定手段である価格算出部1010は、物品の単位重量あたりの価格として、容器マスタM1の単価を設定する。すなわち、価格算出部1010は、物品識別部1006が画像データから抽出した特徴量と、容器マスタM1に容器照合情報として登録された各容器の特徴量とを比較することで識別した容器に関連付けられた単価を設定する。
なお、単価は、他の方法により設定してもよい。例えば、価格算出部1010は、価格を算出する対象となる未登録の物品が含まれている画像データから抽出した情報に基づいて単価を設定してもよい。更に詳しくは、価格算出部1010は、価格の設定に用いる価格設定情報を画像データから抽出する。価格算出部1010は、価格設定情報が示している値を単価として設定する。ここで、価格設定情報は、如何なる形態により表現されていてもよい。例えば、価格算出部1010は、バーコードや2次元コード等のコードシンボルにより表現された価格設定情報から読み取った値を単価として設定する。または、価格算出部1010は、所定のマークや図形等において色彩、形状、サイズ、又はこれらの組み合わせを変更することにより表現された価格設定情報から読み取った値を単価として設定する。または、価格算出部1010は、文字や数字により表現された価格設定情報から読み取った値を単価として設定する。または、価格算出部1010は、容器が透けていることを条件に、内容物の色調分布により単価を設定してもよい。または、価格算出部1010は、後述する操作制御部1013が受け付けた操作に基づいて、単価を設定してもよい。
配送物品登録部1011は、電子秤20に順次載置された一又は複数の物品の各々の各種情報を配送物品登録テーブルT1に順次登録する。配送物品登録部1011は、物品識別部1006が識別した容器の容器コード、及び容器コードに関連付けられた容器重量を容器マスタM1から抽出して配送物品登録テーブルT1に登録する。更に、配送物品登録部1011は、付属品識別部1008が識別した付属品の付属品コード、及び付属品識別部1008が算出した全ての付属品の重量を示す合計重量を配送物品登録テーブルT1に登録する。更に、配送物品登録部1011は、重量算出部1009が算出した内容物重量を配送物品登録テーブルT1に登録する。更に、配送物品登録部1011は、価格算出部1010が設定した単価、及び価格算出部1010が算出した配送価格を配送物品登録テーブルT1に登録する。なお、配送物品登録部1011は、配送価格の算出が完了した後に上述した各種情報を配送物品登録テーブルT1に登録する。
会計処理部1012は、会計処理を実行する。すなわち、会計処理部1012は、一取引において配送される一又は複数の物品の配送価格の合計価格を示す合計配送価格を算出する。更に詳しくは、会計処理部1012は、配送物品登録部1011が配送物品登録テーブルT1に順次登録した各物品の配送価格を加算することにより合計配送価格を算出する。
操作制御部1013は、キーボード14から各種操作を受け付ける。または、操作制御部1013は、第1表示部15や第2表示部16に積層されたタッチパネルから各種操作を受け付ける。
表示制御部1014は、第1表示部15や第2表示部16に各種画面を表示させる。例えば、表示制御部1014は、物品載置禁止画面を表示させる。ここで、図8は、物品載置禁止画面G1の一例を示す説明図である。POS端末10は、画像データに基づいて識別した未登録の物品の単価に、未登録の物品の重量を乗算することにより配送価格を算出する。従って、POS端末10は、未登録の物品の一部を構成する容器を識別する前や、未登録の物品の重量を示す計量値が安定する前に、新たに物品が秤皿に載置されてしまうと正しい値を算出することができない。そこで、表示制御部1014は、物品載置禁止画面G1を表示して、新たに物品が秤皿に載置されてしまうことを防止する。すなわち、物品載置禁止画面G1は、電子秤20の秤皿に新たな物品を追加する載置を禁止する画面である。物品載置禁止画面G1は、例えば「新たに物品を電子秤に載置しないで下さい。」等のメッセージを表示して新たに物品が秤皿に載置されてしまうことを防止する。
または、表示制御部1014は、物品確認画面を表示させる。ここで、図9は、物品確認画面G2の一例を示す説明図である。物品確認画面G2は、電子秤20の秤皿に載置された未登録の物品の確認を要求する画面である。すなわち、物品確認画面G2は、電子秤20の秤皿に載置された物品の一部を構成する物品の容器の確認を要求する画面である。物品確認画面G2は、識別物品表示領域G21と、OKボタンG22と、NGボタンG23とを備える。識別物品表示領域G21は、物品識別部1006が検出した未登録の物品の容器を表示する領域である。OKボタンG22は、物品識別部1006が検出した未登録の物品の容器が正しいことを条件に押下するボタンである。NGボタンG23は、物品識別部1006が検出した未登録の物品の容器が間違っていることを条件に押下するボタンである。なお、物品確認画面G2は、物品識別部1006が検出した未登録の物品の容器に限らず、他の事項について確認を要求してもよい。例えば、物品確認画面G2は、付属品識別部1008が識別した付属品や、価格算出部1010が設定した単価等について確認を要求してもよい。または、物品確認画面G2は、未登録の物品自体を識別していることを条件に、未登録の物品の確認を要求してもよい。
または、表示制御部1014は、物品載置許可画面を表示させる。ここで、図10は、物品載置許可画面G3の一例を示す説明図である。物品載置許可画面G3は、電子秤20の秤皿に物品を載置することを許可する画面である。表示制御部1014は、配送物品登録部1011が配送物品登録テーブルT1に各種情報を登録したことを条件に、物品載置許可画面G3を表示させる。または、表示制御部1014は、未登録の物品の重量を示す計量値が安定したことを条件に、物品載置許可画面G3を表示させる。すなわち、表示制御手段である表示制御部1014は、電子秤20における未登録の物品の重量を示す計量値の揺らぎが一定範囲であることを条件に、物品載置許可画面G3を表示させる。または、表示制御部1014は、これら両方の要件が満たされたことを条件に、物品載置許可画面G3を表示させる。なお、表示制御部1014は、他の要件が満たされたことを条件に、物品載置許可画面G3を表示させてもよい。
次に、POS端末10が実行する配送に係る販売データ処理について説明する。ここで、図11は、実施形態のPOS端末10が実行する配送に係る販売データ処理の一例を示すフローチャート図である。
まず、POS端末10の撮像制御部1004は、カメラ30による定期的な撮像を開始させる(ステップS1)。次いで、POS端末10の物品検出部1005は、カメラ30が撮像した画像データから物品を検出することができるか否かを判定する(ステップS2)。
画像データから物品を検出したことを条件に(ステップS2;Yes)、POS端末10の表示制御部1014は、物品載置禁止画面G1を表示させる(ステップS3)。
次いで、POS端末10は、後述する物品識別処理を実行する(ステップS4)。
次いで、POS端末10の配送物品登録部1011は、物品識別処理により識別された物品が、配送物品登録テーブルT1に登録されていない未登録の物品を検出することができるか否かを判定する(ステップS5)。すなわち、配送物品登録部1011は、新たな物品が電子秤20に載置されたか否かを判定する。配送物品登録テーブルT1に登録済みの物品であることを条件に(ステップS5;No)、POS端末10は、ステップS1に移行する。
一方、配送物品登録テーブルT1に未登録の物品であることを条件に(ステップS5;Yes)、POS端末10の付属品検出部1007は、電子秤20に載置された未登録の物品は付属品を有しているか否かを判定する(ステップS6)。電子秤20に新たに載置された未登録の物品が付属品を有していないことを条件に(ステップS6;No)、POS端末10は、ステップS8に移行する。
一方、電子秤20に新たに載置された未登録の物品が付属品を有していることを条件に(ステップS6;Yes)、POS端末10は、後述する付属別識別処理を実行する(ステップS7)。
次いで、POS端末10の表示制御部1014は、物品確認画面G2を表示させる(ステップS8)。次いで、POS端末10の操作制御部1013は、物品確認画面G2のOKボタンG22の押下を検出するか否かを判定する(ステップS9)。
OKボタンG22の押下を検出しないことを条件に(ステップS9;No)、POS端末10の操作制御部1013は、物品確認画面G2のNGボタンG23の押下を検出するか否かを判定する(ステップS10)。NGボタンG23の押下を検出しないことを条件に(ステップS10;No)、POS端末10は、ステップS9に移行する。一方、NGボタンG23の押下を検出したことを条件に(ステップS10;Yes)、POS端末10は、ステップS1に移行して処理を再実行する。
一方、OKボタンG22の押下を検出したことを条件に(ステップS9;Yes)、POS端末10の計量制御部1003は、電子秤20の計量値が安定したか否かを判定する(ステップS11)。電子秤20の計量値が安定していないことを条件に(ステップS11;No)、POS端末10は、計量値が安定するまで待機する。
一方、電子秤20の計量値が安定したことを条件に(ステップS11;Yes)、POS端末10は、後述する配送価格算出処理を実行する(ステップS12)。
次いで、POS端末10の配送物品登録部1011は、配送価格算出処理で算出された配送価格を含む各種情報を配送物品登録テーブルT1に登録する(ステップS13)。次いで、POS端末10の表示制御部1014は、物品載置許可画面G3を表示させる(ステップS14)。そして、POS端末10は、ステップS1に移行して、再度処理を実行する。
ステップS2において、画像データから未登録の物品を検出しないことを条件に(ステップS2;No)、締めキー141の押下を検出するか否かを判定する(ステップS15)。締めキー141の押下を検出しないことを条件に(ステップS15;No)、POS端末10は、ステップS1に移行する。
一方、締めキー141の押下を検出したことを条件に(ステップS15;Yes)、POS端末10の会計処理部1012は、一取引において配送される一又は複数の物品の配送価格の合計を示す合計配送価格を算出する(ステップS16)。
次いで、POS端末10の表示制御部1014は、合計配送価格を含む各種情報を表示させる(ステップS17)。
以上により、POS端末10は、配送に係る販売データ処理を終了する。
次に、POS端末10が実行する物品識別処理について説明する。物品識別処理は、電子秤20の秤皿に載置された物品の一部を構成する物品の容器を識別する処理である。ここで、図12は、実施形態のPOS端末10が実行する物品識別処理の一例を示すフローチャート図である。
まず、POS端末10の物品識別部1006は、物品検出部1005が検出した物品の容器の特徴量を画像データから抽出する(ステップS21)。
次いで、POS端末10の物品識別部1006は、抽出した特徴量と、容器マスタM1に容器照合情報として登録された各容器の特徴量とを比較することで容器を識別する(ステップS22)。
以上により、POS端末10は、物品識別処理を終了する。
次に、POS端末10が実行する付属品識別処理について説明する。付属品識別処理は、電子秤20の秤皿に載置された物品が有する付属品を識別する処理である。ここで、図13は、実施形態のPOS端末10が実行する付属品識別処理の一例を示すフローチャート図である。
まず、POS端末10の付属品識別部1008は、付属品検出部1007が検出した付属品の特徴量を画像データから抽出する(ステップS31)。
次いで、POS端末10の付属品識別部1008は、抽出した特徴量と、付属品マスタM2に付属品照合情報として登録された各付属品の特徴量とを比較することで付属品を識別する(ステップS32)。
次いで、POS端末10の付属品識別部1008は、識別した付属品の付属品重量を付属品マスタM2から抽出する(ステップS33)。
次いで、POS端末10の付属品識別部1008は、付属品検出部1007が検出した全ての付属品に対して処理を実行したか否かを判定する(ステップS34)。処理を未実行の付属品があることを条件に(ステップS34;No)、POS端末10は、ステップS31に移行して再度処理を実行する。
一方、付属品検出部1007が検出した全ての付属品に対して処理を実行したことを条件に(ステップS34;Yes)、全ての付属品の付属品重量を合算して付属品の合計重量を算出する(ステップS35)。
以上により、POS端末10は、付属品識別処理を終了する。
次に、POS端末10が実行する配送価格算出処理について説明する。配送価格算出処理は、電子秤20の秤皿に載置された物品の配送価格を算出する処理である。ここで、図14は、実施形態のPOS端末10が実行する配送価格算出処理の一例を示すフローチャート図である。
まず、POS端末10の重量算出部1009は、配送物品登録テーブルT1に登録された各物品の重量の合計値を示す登録重量を算出する(ステップS41)。
次いで、POS端末10の重量算出部1009は、電子秤20の計量値から登録重量を減算することで、電子秤20に新たに載置された未登録の物品の重量を示す物品重量を算出する(ステップS42)。
次いで、POS端末10の重量算出部1009は、物品重量から容器重量と付属品の合計重量とを減算することで、内容物の重量を示す内容物重量を算出する(ステップS43)。
次いで、POS端末10の価格算出部1010は、検出した未登録の物品、すなわち、検出した未登録の容器の単価を容器マスタM1から抽出する(ステップS44)。
次いで、POS端末10の価格算出部1010は、内容物重量と単価とを乗算することで、検出した物品の配送価格を算出する(ステップS45)。
以上により、POS端末10は、配送価格算出処理を終了する。
以上のように、本実施形態に係る計量システム1によれば、電子秤20は、秤皿に載置された一又は複数の物品の重量を計量する。カメラ30は、秤皿に載置された一又は複数の物品を撮像する。POS端末10の物品識別部1006は、カメラ30が撮像した画像データを用いて秤皿に載置された物品を識別する。物品識別部1006は、識別した物品から配送物品登録テーブルT1に記憶されていない未登録の物品を検出することができるか否かを判定する。POS端末10の重量算出部1009は、未登録の物品が検出されたことを条件に、未登録の物品が電子秤20に載置される前の重量と、未登録の物品が電子秤20に載置された後の重量とを比較することにより、未登録の物品の重量を算出する。POS端末10の価格算出部1010は、重量算出部1009が算出した未登録の物品の重量と、単位重量あたりの価格とに基づいて、未登録の物品の配送価格を算出する。POS端末10の会計処理部1012は、一取引において配送される複数の物品の配送価格の合計を算出する。従って、計量システム1は、単位重量あたりの価格の異なる物品の各々の重量に応じた価格を容易に算出することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
また、上記実施形態では、計量システム1は、配送業者の営業所に導入された配送する物品の重量の計量に用いられる場合を例に説明した。しかしながら、計量システム1は、配送する物品の重量の計量以外の用途にも適用することができる。計量システム1は、物品の重量に応じて価格が決まる様々な用途に適用することができる。例えば、計量システム1は、お惣菜や生成食品等の食品の量り売り等に適用することができる。または、計量システム1は、食品に限らず、香水の量り売り等に適用することができる。
上記実施形態や変形例の各装置で実行されるプログラムは、各装置が備える記憶媒体(ROM又は記憶部)に予め組み込んで提供するものとするが、これに限らないものとする。例えば、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。さらに、記憶媒体は、コンピュータ或いは組み込みシステムと独立した媒体に限らず、LANやインターネット等により伝達されたプログラムをダウンロードして記憶又は一時記憶した記憶媒体も含まれる。
また、上記実施形態や変形例の各装置で実行されるプログラムをインターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよいし、インターネット等のネットワーク経由で提供又は配布するように構成してもよい。