JP2017024206A - 印刷装置 - Google Patents

Abstract

【課題】搬送誤差をリアルタイムに補正して画像品質を向上させた印刷装置を提供すること。【解決手段】印刷装置は、記録媒体を改行する無端ベルトのベルト移動手段と、ベルト移動手段のベルト送り量を算出する送り量算出手段と、無端ベルトの実移動量を画像処理計測する移動量計測手段と、を備え、送り量算出手段は、無端ベルトを送り出したベルト送り量と移動量計測手段により計測された無端ベルトの実移動量とに基づいて無端ベルトを送り出すベルト送り量を算出し、ベルト移動手段は、算出されたベルト送り量で無端ベルトを移動させる。【選択図】図５

Description

本発明は、印刷装置に関する。

近年、綿、絹、ウール、化学繊維、混紡等の布帛に対する捺染では、布帛の表面に向かってインクを吐出し布帛に模様などの印刷を行うインクジェット方式の印刷装置が使用されている。捺染で使用される印刷装置は、伸縮性のある布帛を記録媒体として扱うために、粘着性を有する無端ベルトに記録媒体を載置して移動させるベルト送り手段を備えている。このような印刷装置では、無端ベルトを移動させるベルト駆動ローラーの偏心や無端ベルトの厚み方向の寸法ばらつきなどにより、無端ベルトの移動量に誤差が生じる。このため、例えば、特許文献１には、テスト印刷により搬送ベルト（無端ベルト）の送り位置に応じた補正送り量を求め、無端ベルトの送り量を補正送り量に補正するインクジェット記録装置（印刷装置）が開示されている。これにより、無端ベルトの接合部の厚さに起因する送り量の変動を制御できると記されている。

特許第５３３２８８４号公報

無端ベルトを備えた印刷装置で記録媒体に連続して印刷を行った場合、無端ベルトとベルト駆動ローラーとの間の滑りや、無端ベルトの摩耗などによる搬送誤差が徐々に生じる。特許文献１に記載の印刷装置は、印刷開始前のテスト印刷により無端ベルトの送り量補正を行うが、その後の連続印刷により生じる搬送誤差を補正する手段を備えていなかった。

本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。

［適用例１］本適用例に係る印刷装置は、記録媒体を改行する無端ベルトのベルト移動手段と、前記ベルト移動手段のベルト送り量を算出する送り量算出手段と、前記無端ベルトの実移動量を画像処理計測する移動量計測手段と、を備え、前記送り量算出手段は、前記無端ベルトを送り出したベルト送り量と前記移動量計測手段により計測された実移動量とに基づいて前記無端ベルトを送り出すベルト送り量を算出し、前記ベルト移動手段は、算出されたベルト送り量で前記無端ベルトを移動させること、を特徴とする。

本適用例によれば、印刷装置は、無端ベルトの実移動量を計測する移動量計測手段を備えているので、無端ベルトをベルト移動手段で送り出したベルト送り量と無端ベルトが実際に移動した実移動量とを比較することで、この無端ベルトの移動で生じた誤差（搬送誤差）を求めることができる。この移動で求められた搬送誤差を、次に無端ベルトを移動する際のベルト送り量に反映して無端ベルトを移動することで、搬送誤差をリアルタイムに補正することができる。したがって、搬送誤差をリアルタイムに補正して画像品質を向上させた印刷装置を提供することができる。

［適用例２］上記適用例に記載の印刷装置において、前記ベルト移動手段は、前記無端ベルトを第１送り量で移動させる第１移動と、第２送り量で移動させる第２移動と、により前記記録媒体を改行させ、前記第２送り量には、前記無端ベルトを送り出した前記第１送り量と、前記移動量計測手段で計測された前記第１移動での前記無端ベルトの実移動量と、の差異を補正する補正送り量が含まれていること、が好ましい。

本適用例によれば、ベルト移動手段は、記録媒体の改行を、無端ベルトの第１移動と第２移動との２回に分けて移動させる。第２移動には、第１移動で生じた誤差を補正する補正送り量が含まれているので記録媒体の改行精度を向上させることができる。

［適用例３］上記適用例に記載の印刷装置において、前記第１送り量は、前記記録媒体を所定の改行量で改行させる基準移動量であり、前記第２送り量は、前記補正送り量であること、が好ましい。

本適用例によれば、第１移動では、記録媒体を所定の改行量で改行させる基準移動量を第１送り量として無端ベルトをベルト移動手段で送り出し、第２移動では、第１移動で生じた誤差を補正する補正送り量を第２送り量として無端ベルトをベルト移動手段で送り出す。これにより、第１移動で生じた誤差が第２移動で補正されるので記録媒体の改行精度を向上させることができる。

［適用例４］上記適用例に記載の印刷装置において、前記第１送り量は、前記記録媒体を所定の改行量で改行させる基準移動量から所定値を減じたベルト送り量であり、前記第２送り量は、前記補正送り量に所定値を加えたベルト送り量であり、前記第２移動では、前記無端ベルトが前記第１移動で移動させた移動方向と同一の方向に移動されること、が好ましい。

本適用例によれば、第１移動では、記録媒体を所定の改行量で改行させる基準移動量から所定値を減じたベルト送り量を第１送り量として無端ベルトをベルト移動手段で送り出し、第２移動では、第１移動で生じた誤差を補正する補正送り量に所定値を加えたベルト送り量を第２送り量として無端ベルトをベルト移動手段で送り出す。この所定値は、第２移動において、無端ベルトの移動方向が第１移動の移動方向と同一になる値に設定される。これにより、無端ベルトを逆方向に移動させることにより生じる搬送誤差の影響を排除することができる。したがって、さらに記録媒体の改行精度を向上させることができる。

実施形態１に係る印刷装置の概略全体構成を示す模式図。 無端ベルトを拡大表示した斜視図。 移動量計測手段としての移動量検出センサーの断面図。 印刷装置の電気的な構成を示す電気ブロック図。 印刷装置の印刷動作を説明するフローチャート図。 実施形態２に係る印刷装置の印刷動作を説明するフローチャート図。 実施形態３に係る印刷装置の印刷動作を説明するフローチャート図。 変形例に係る印刷装置の概略全体構成を示す模式図。

以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の各図においては、各層や各部材を認識可能な程度の大きさにするため、各層や各部材の尺度を実際とは異ならせている。
また、図１から図３及び図８では、説明の便宜上、互いに直交する三軸として、Ｘ軸、Ｙ軸及びＺ軸を図示しており、軸方向を図示した矢印の先端側を「＋側」、基端側を「−側」としている。また、以下では、Ｘ軸に平行な方向を「Ｘ軸方向」、Ｙ軸に平行な方向を「Ｙ軸方向」、Ｚ軸に平行な方向を「Ｚ軸方向」という。

（実施形態１）
＜印刷装置の概略構成＞
図１は、実施形態１に係る印刷装置の概略全体構成を示す模式図である。印刷装置１００は、記録媒体９５に画像などを形成することで記録媒体９５の捺染を行うものである。記録媒体９５としては、例えば、綿、ウール、化学繊維、混紡などの布帛が用いられる。本実施形態では、帯状の記録媒体９５に対してロール方式で画像を形成する構成を例に上げて説明するが、これに限定するものではない。例えば、枚葉式などの方式であってもよい。

図１に示すように、印刷装置１００は、記録媒体供給部１０、記録媒体搬送部２０、記録媒体回収部３０、印刷部４０、洗浄ユニット５０、及び媒体密着部６０などを備えている。そして、これらの各部を制御する制御部１を有している。印刷装置１００の各部は、フレーム部９２に取り付けられている。

記録媒体供給部１０は、画像を形成させる記録媒体９５を印刷部４０側に供給するものである。記録媒体供給部１０は、供給軸部１１及び軸受部１２を有している。供給軸部１１は、円筒状又は円柱状に形成されており、円周方向に回転可能に設けられている。供給軸部１１には、帯状の記録媒体９５がロール状に巻かれている。供給軸部１１は、軸受部１２に対して着脱可能に取り付けられている。これにより、予め供給軸部１１に巻かれた状態の記録媒体９５は、供給軸部１１と共に軸受部１２に取り付けできるようになっている。

軸受部１２は、供給軸部１１の軸方向の両端を回転可能に支持している。記録媒体供給部１０は、供給軸部１１を回転駆動させる回転駆動部（図示せず）を有している。回転駆動部は、記録媒体９５が送り出される方向に供給軸部１１を回転させる。回転駆動部の動作は、制御部１によって制御される。

記録媒体搬送部２０は、記録媒体９５を記録媒体供給部１０から記録媒体回収部３０まで搬送するものである。記録媒体搬送部２０は、搬送ローラー２１、搬送ローラー２２、無端ベルト２３、ベルト回転ローラー２４、ベルト駆動ローラー２５、搬送ローラー２６、乾燥ユニット２７及び搬送ローラー２８を備えている。搬送ローラー２１，２２は、記録媒体９５を記録媒体供給部１０から無端ベルト２３まで中継する。

無端ベルト２３は、帯状のベルトの両端部が接続されて無端状に形成されており、ベルト回転ローラー２４及びベルト駆動ローラー２５に掛けられている。無端ベルト２３は、ベルト回転ローラー２４とベルト駆動ローラー２５との間の部分が床面９９に対して平行になるように、所定の張力が作用した状態で保持されている。無端ベルト２３の表面（支持面）２３ａには、記録媒体９５を粘着させる粘着層２９が設けられている。無端ベルト２３は、搬送ローラー２２から供給され、後述する媒体密着部６０で粘着層２９に密着された記録媒体９５を支持（保持）している。これにより、伸縮性のある布帛などを記録媒体９５として扱うことができる。

ベルト回転ローラー２４及びベルト駆動ローラー２５は、無端ベルト２３の内周面２３ｂを支持する。なお、ベルト回転ローラー２４とベルト駆動ローラー２５との間に、無端ベルト２３を支持する支持部が設けられた構成であってもよい。

ベルト駆動ローラー２５は、記録媒体９５を改行する無端ベルト２３のベルト移動手段である。ベルト移動手段としてのベルト駆動ローラー２５が駆動されるとベルト駆動ローラー２５の回転に伴って無端ベルト２３が回転し、無端ベルト２３の回転によりベルト回転ローラー２４が回転する。無端ベルト２３の回転により、無端ベルト２３に支持された記録媒体９５が所定の搬送方向への搬送によって改行される。記録媒体９５の改行と、後述する印刷部４０におけるインクの吐出と、を繰り返すことで記録媒体９５に画像が形成される。本実施形態では、無端ベルト２３の表面２３ａが印刷部４０と対向する側（＋Ｚ軸側）において記録媒体９５が支持され、記録媒体９５が無端ベルト２３と共にベルト回転ローラー２４側からベルト駆動ローラー２５側に搬送される。また、無端ベルト２３の表面２３ａが洗浄ユニット５０と対向する側（−Ｚ軸側）においては、無端ベルト２３のみがベルト駆動ローラー２５側からベルト回転ローラー２４側に移動する。

なお、ここで言う「改行」とは、後述する吐出ヘッド４２を記録媒体９５の幅方向に１行分走査（移動）してインク滴を吐出した後に記録媒体９５の次の行にインク滴を吐出するために、記録媒体９５（すなわち記録媒体９５を支持する無端ベルト２３）を搬送方向に送ることを意味する。また、「改行」には、ライン型の吐出ヘッドによって記録媒体９５の幅方向への走査をせずにインク滴を吐出した後に記録媒体を搬送方向に送ることも含む。

搬送ローラー２６は、画像の形成された記録媒体９５を無端ベルト２３の粘着層２９から剥離させる。搬送ローラー２６，２８は、記録媒体９５を無端ベルト２３から記録媒体回収部３０まで中継する。

記録媒体回収部３０は、記録媒体搬送部２０によって搬送された記録媒体９５を回収する。記録媒体回収部３０は、巻取り軸部３１及び軸受部３２を有している。巻取り軸部３１は、円筒状又は円柱状に形成されており、円周方向に回転可能に設けられている。巻取り軸部３１には、帯状の記録媒体９５がロール状に巻き取られている。巻取り軸部３１は、軸受部３２に対して着脱可能に取り付けられている。これにより、巻取り軸部３１に巻き取られた状態の記録媒体９５は、巻取り軸部３１と共に取り外せるようになっている。

軸受部３２は、巻取り軸部３１の軸線方向の両端を回転可能に支持している。記録媒体回収部３０は、巻取り軸部３１を回転駆動させる回転駆動部（図示せず）を有している。回転駆動部は、記録媒体９５が巻き取られる方向に巻取り軸部３１を回転させる。回転駆動部の動作は、制御部１によって制御される。

なお、本実施形態では、搬送ローラー２６と搬送ローラー２８との間に乾燥ユニット２７が配置されている。乾燥ユニット２７は、記録媒体上に形成された画像を乾燥するものである。乾燥ユニット２７には、例えば、ＩＲヒーターを含み、ＩＲヒーターを駆動させることにより記録媒体９５上に形成された画像を短時間で乾燥させることができる。これにより、画像の形成された帯状の記録媒体９５を巻取り軸部３１に巻き取ることができる。

媒体密着部６０は、記録媒体９５を無端ベルト２３に密着させるものである。媒体密着部６０は、記録媒体９５の搬送方向に対して印刷部４０よりも上流側（−Ｘ軸側）に配置されている。媒体密着部６０は、押圧ローラー６１、押圧ローラー駆動部６２及びローラー支持部６３を有している。押圧ローラー６１は、円筒状又は円柱状に形成されており、円周方向に回転可能に設けられている。押圧ローラー６１は、搬送方向に沿った方向に回転するように、軸線方向が搬送方向と交差するように配置されている。ローラー支持部６３は、無端ベルト２３を挟んで押圧ローラー６１と対向する無端ベルト２３の内周面２３ｂ側に設けられている。

押圧ローラー駆動部６２は、押圧ローラー６１を鉛直方向の下方側（−Ｚ軸側）に押圧しながら搬送方向（＋Ｘ軸方向）、及び搬送方向と逆向きの方向（−Ｘ軸方向）に押圧ローラー６１を移動させる。搬送ローラー２２から搬送され、無端ベルト２３に重ね合された記録媒体９５は、押圧ローラー６１とローラー支持部６３との間で無端ベルト２３に押し当てられる。これにより、無端ベルト２３の表面２３ａに設けられている粘着層２９に記録媒体９５を確実に粘着させることができ、無端ベルト２３上での記録媒体９５の浮きの発生を防止することができる。

印刷部４０は、記録媒体９５に向けてインクを液滴として吐出するインクジェット方式の吐出ヘッド４２と、吐出ヘッド４２が搭載されたキャリッジ４３を移動させるキャリッジ移動手段４１などを有している。印刷部４０は、無端ベルト２３の配置位置に対して上方（＋Ｚ軸側）に配置されている。吐出ヘッド４２には、複数のノズル列４５が形成されている吐出面４４が備えられている。例えば、吐出面４４には、４つのノズル列４５が形成され、ノズル列４５毎に異なる色のインク（例えば、シアン：Ｃ、マゼンタ：Ｍ、イエロー：Ｙ、ブラック：Ｋ）が吐出されるようになっている。吐出面４４は、無端ベルト２３によって搬送される記録媒体９５と対向している。

キャリッジ移動手段４１は、記録媒体９５の搬送方向と交差する方向（記録媒体９５の幅方向（Ｙ軸方向））に吐出ヘッド４２を移動させる。キャリッジ４３は、Ｙ軸方向に沿って配置されたガイドレール（図示せず）に支持され、キャリッジ移動手段４１によって±Ｙ軸方向に往復移動可能に構成されている。キャリッジ移動手段４１としては、例えば、ボールねじとボールナットとを組み合わせた機構や、リニアガイド機構などを採用することができる。

さらに、キャリッジ移動手段４１には、キャリッジ４３をＹ軸方向に沿って移動させるための動力源として、モーター（図示せず）が設けられている。制御部１の制御によりモーターが駆動されると、吐出ヘッド４２は、キャリッジ４３と共にＹ軸方向に沿って往復移動する。なお、本実施形態では、吐出ヘッド４２として、可動のキャリッジに搭載され記録媒体９５の幅方向（±Ｙ軸方向）に移動しながらインクを吐出するシリアルヘッド式を例示したが、記録媒体９５の幅方向（Ｙ軸方向）に延在し固定して配列されたラインヘッド式であってもよい。

印刷装置１００は、無端ベルト２３を洗浄するための洗浄ユニット５０を備えている。詳しくは、洗浄ユニット５０は、洗浄部５１、押圧部５２及び移動部５３で構成されている。移動部５３は、床面９９に沿って洗浄ユニット５０を一体的に移動させて所定の位置に固定することが可能である。洗浄ユニット５０は、Ｘ軸方向においてベルト回転ローラー２４とベルト駆動ローラー２５の間に配置されている。

押圧部５２は、例えば、エアーシリンダー５６とボールブッシュ５７とで構成された昇降装置であり、その上部に備えられている洗浄部５１を洗浄位置と退避位置とに移動可能にさせている。洗浄位置とは、洗浄ローラー５８及びブレード５５が無端ベルト２３と当接する位置である。退避位置とは、洗浄ローラー５８及びブレード５５が無端ベルト２３と離間する位置である。洗浄部５１は、洗浄位置において、ベルト回転ローラー２４とベルト駆動ローラー２５との間で所定の張力が作用した状態で掛けられている無端ベルト２３の表面（支持面）２３ａを下方（−Ｚ軸方向）から洗浄する。なお、図１は、洗浄部５１を上昇させて洗浄位置に配置させた場合を示している。

洗浄部５１は、洗浄槽５４、洗浄ローラー５８及びブレード５５を有している。洗浄槽５４は、無端ベルト２３の表面２３ａに付着したインクや異物の洗浄に用いる洗浄液を貯留する槽であり、洗浄ローラー５８及びブレード５５は洗浄槽５４の内側に設けられている。洗浄液としては、例えば、水や水溶性溶剤（アルコール水溶液など）を用いることができ、必要に応じて界面活性剤や消泡剤を添加してもよい。

洗浄ローラー５８の下側（−Ｚ軸側）は、洗浄槽５４に貯留されている洗浄液に浸漬している。洗浄位置において洗浄ローラー５８が回転すると、洗浄液が無端ベルト２３の表面２３ａに供給されると共に、洗浄ローラー５８と無端ベルト２３とが摺動する。これにより、無端ベルト２３に付着したインクや記録媒体９５としての布帛の繊維などが洗浄ローラー５８で取り除かれる。

ブレード５５は、例えば、シリコンゴムなどの可撓性の材料で形成することができる。ブレード５５は、無端ベルト２３の搬送方向において洗浄ローラー５８よりも下流側に設けられている。無端ベルト２３とブレード５５とが摺動することにより、無端ベルト２３の表面２３ａに残っている洗浄液が除去される。

図２は、無端ベルトを拡大表示した斜視図である。図３は、移動量計測手段としての移動量検出センサーの断面図である。図２及び図３を用いて無端ベルト２３の移動量を求めるために備えられている移動量検出センサー７０について説明する。

移動量検出センサー７０は、無端ベルト２３の実移動量を画像処理計測する移動量計測手段である。移動量計測手段としての移動量検出センサー７０は、無端ベルト２３の移動前と移動後との位置を比較して無端ベルト２３が実際に移動した実移動量を求めるための画像を撮像するためのものである。図２及び図３に示すように、移動量検出センサー７０は、無端ベルト２３を挟んで印刷部４０（図１参照）と対向する位置に設けられ、無端ベルト２３の内周面２３ｂを撮像する。

なお、本実施形態では、移動量検出センサー７０が無端ベルト２３の内周面２３ｂに設けられた構成を示したが、これに限定するものではない。移動量検出センサー７０は、無端ベルト２３の粘着層２９が形成されていない表面２３ａや無端ベルト２３に載置されている記録媒体９５（図１参照）の表面を撮像可能な位置に設けてもよい。また、移動量検出センサー７０は、印刷部４０の近傍に設けられていることが好ましい。また、無端ベルト２３の表面２３ａ又は内周面２３ｂを撮像する場合は、被撮像部の表面に凹凸が形成されていることが好ましい。これにより、鮮明な画像が撮像されるので無端ベルト２３の移動量の算出精度が向上する。

図３に示すように、移動量検出センサー７０は、ケース７６の内部に発光部７２、集光レンズ７３、撮像素子７４などを備えている。
ケース７６は、移動量検出センサー７０の外装を構成している。ケース７６は、円錐台筒状をなしており、その先端部（上端部）に透光ガラス７１が取着されている。この透光ガラス７１は、無端ベルト２３の内周面２３ｂとの間に隙間を介在させた状態で上下に対向している。

発光部７２は、無端ベルト２３に向かって光を照射するものである。発光部７２は、透光ガラス７１に向かって光を出射可能な角度姿勢でケース７６の内壁面に設けられている。発光部７２には、例えば、発光ダイオード（ＬＥＤ）などを用いることができる。
集光レンズ７３は、発光部７２から出射されて透光ガラス７１を透過した光が無端ベルト２３の内周面２３ｂで反射した後に再び透光ガラス７１を透過してケース７６内に入射した反射光を集光させるものであり、ケース７６の筒状部に設けられている。

撮像素子７４は、集光レンズ７３により集光された無端ベルト２３の内周面２３ｂの像を撮像するものであり、像が結像される位置に撮像面７４ａを有している。撮像素子７４は、ケース７６の内底面に設けられている。なお、集光レンズ７３は、撮像素子７４の撮像面７４ａ上に無端ベルト２３の内周面２３ｂの像が結像され得る高さに、保持部材７５を介して保持されている。

移動量検出センサー７０は、撮像素子７４で撮像された撮像データを制御部１に出力する。制御部１は、無端ベルト２３の移動前後の撮像データを比較し、無端ベルト２３が実際に移動した実移動量を算出する。

＜印刷装置の電気的構成＞
図４は、印刷装置の電気的な構成を示す電気ブロック図である。次に、印刷装置１００の電気的構成について図４を用いて説明する。

制御部１は印刷装置１００の制御を行うための制御ユニットである。制御部１は、制御回路４と、インターフェイス部（Ｉ／Ｆ）２と、ＣＰＵ（Ｃｅｎｔｒａｌ Ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ Ｕｎｉｔ）３と、記憶部５とを含んで構成されている。インターフェイス部２は、コンピューターやデジタルカメラなどの画像を取り扱う外部装置６と印刷装置１００との間でデータの送受信を行うためのものである。ＣＰＵ３は、検出器群７からの入力信号処理や印刷装置１００全体の制御を行うための演算処理装置である。検出器群７は、無端ベルト２３の移動量計測手段としての移動量検出センサー７０を含んでいる。

記憶部５は、ＣＰＵ３のプログラムを格納する領域や作業領域などを確保するためのものであり、ＲＡＭ（Ｒａｎｄｏｍ Ａｃｃｅｓｓ Ｍｅｍｏｒｙ）、ＥＥＰＲＯＭ（Ｅｌｅｃｔｒｉｃａｌｌｙ Ｅｒａｓａｂｌｅ Ｐｒｏｇｒａｍｍａｂｌｅ Ｒｅａｄ−Ｏｎｌｙ Ｍｅｍｏｒy）などの記憶素子を有している。

ＣＰＵ３は、制御回路４により、無端ベルト２３を搬送方向に移動させるベルト駆動ローラー２５、吐出ヘッド４２が搭載されているキャリッジ４３を搬送方向と交差する方向に移動させるキャリッジ移動手段４１、記録媒体９５に向かってインクを吐出させる吐出ヘッド４２、及び図示しない各装置を制御する。

＜印刷装置の印刷動作＞
図５は、印刷装置の印刷動作を説明するフローチャート図である。図４及び図５を用いて印刷装置１００の印刷動作について説明する。

ステップＳ１では、無端ベルト２３を移動する。制御部１は、ベルト駆動ローラー２５を制御して無端ベルト２３を移動し、記録媒体９５を所定の位置に搬送する。

ステップＳ２では、無端ベルト２３を撮像する。制御部１は、移動量計測手段としての移動量検出センサー７０を制御して記録媒体９５を改行させる無端ベルト２３の移動前の内周面２３ｂを撮像し撮像データを記憶部５に格納する。

ステップＳ３では、無端ベルト２３を移動する。制御部１は、無端ベルト２３をベルト移動手段としてのベルト駆動ローラー２５で移動する。制御部１は、ベルト駆動ローラー２５を駆動して、無端ベルト２３を記憶部５に格納されているベルト送り量で送り出す。これにより、無端ベルト２３に載置された記録媒体９５が搬送方向に改行される。記憶部５には、記録媒体９５を所定の改行量で改行させる基準移動量に直前の改行時に求められた補正送り量（ステップＳ７参照）を加えた値がベルト送り量として格納されている。なお、最初の改行時には、制御部１は、基準移動量で無端ベルト２３を移動する。
制御部１は、無端ベルト２３の移動後、キャリッジ移動手段４１及び吐出ヘッド４２を制御して、キャリッジ４３を記録媒体９５の搬送方向と交差する方向に移動しながら吐出ヘッド４２から記録媒体９５に向かってインクを吐出して改行した行の印刷を行う。

ステップＳ４では、次の改行があるかを判断する。ＣＰＵ３は、記憶部５に格納されている印刷データを参照して、記録媒体９５の改行データがあるかを判断する。次の改行がある場合（ステップＳ４：Ｙｅｓ）には、印刷装置１００の印刷動作は、ステップＳ５に進む。次の改行がない場合（ステップＳ４：Ｎｏ）には、制御部１は印刷装置１００の印刷動作を終了する。なお、帯状の記録媒体９５に連続して捺染印刷をする場合には、制御部１は印刷装置１００の印刷動作をステップＳ１から再スタートする。

ステップＳ５では、無端ベルト２３を撮像する。ＣＰＵ３は、移動量計測手段としての移動量検出センサー７０を制御して、記録媒体９５を改行させた無端ベルト２３の移動後の内周面２３ｂを撮像し撮像データを記憶部５に格納する。

ステップＳ６では、無端ベルト２３の実移動量を算出する。ＣＰＵ３は、移動量検出センサー７０により撮像した撮像データに基づいて無端ベルト２３の実移動量を算出する。詳しくは、ＣＰＵ３は、無端ベルト２３の移動前に撮像し記憶部５に格納されている撮像データと、ステップＳ５で撮像し記憶部５に格納されている無端ベルト２３の移動後の撮像データと、を参照し比較することで無端ベルト２３が実際に移動した実移動量を算出する。なお、最初の改行時においては、ＣＰＵ３は、ステップＳ２で撮像した撮像データを無端ベルト２３の移動前の撮像データとして参照する。また、２回目以降の改行においては、ＣＰＵ３は、前回の改行時にステップＳ５で撮像した撮像データを、無端ベルト２３の移動前の撮像データとして参照する。

ステップＳ７では、ベルト駆動ローラー２５のベルト送り量を算出する。ＣＰＵ３は、無端ベルト２３を送り出したベルト送り量と、移動量計測手段としての移動量検出センサー７０により計測された無端ベルト２３の実移動量と、に基づいて無端ベルト２３を送り出すベルト送り量を算出する。詳しくは、ＣＰＵ３は、ステップＳ３で記録媒体９５を改行した際に無端ベルト２３をベルト駆動ローラー２５で送り出したベルト送り量と、ステップＳ６で算出した無端ベルト２３の実移動量の差（搬送誤差）を補正送り量として算出する。そして、ＣＰＵ３は、次の改行時の無端ベルト２３のベルト送り量として、基準移動量に補正送り量を加算した値を記憶部５に格納する。これにより、記録媒体９５の改行により生じた無端ベルト２３の搬送誤差を、記録媒体９５の次の改行時に補正することができる。なお、ステップＳ７におけるＣＰＵ３の動作が、ベルト移動手段としてのベルト駆動ローラー２５の送り量を算出する送り量算出手段に相当する。

以上述べたように、本実施形態に係る印刷装置１００によれば、以下の効果を得ることができる。
印刷装置１００は、移動量計測手段として無端ベルト２３の内周面２３ｂを撮像する移動量検出センサー７０を備えている。制御部１は、移動量検出センサー７０で撮像された無端ベルト２３の移動前後の撮像データを比較することで無端ベルト２３の実移動量を計測することができる。ＣＰＵ３は、記録媒体９５を改行させる際に無端ベルト２３をベルト駆動ローラー２５で送り出したベルト送り量と、無端ベルト２３の実移動量と、から求めた搬送誤差を補正送り量として算出し、記録媒体９５の次の改行の際の無端ベルトのベルト送り量に反映する。これにより、印刷装置１００を連続使用することにより生じる搬送誤差をリアルタイムに補正することができる。したがって、搬送誤差をリアルタイムに補正して画像品質を向上させた印刷装置１００を提供することができる。

（実施形態２）
図６は、実施形態２に係る印刷装置の印刷動作を説明するフローチャート図である。図４及び図６を用いて印刷装置１００の印刷動作について説明する。なお、実施形態２では、記録媒体９５の改行は、無端ベルト２３を第１送り量で移動させる第１移動と、第２送り量で移動させる第２移動と、の２回の移動で実行される。

ステップＳ１１では、無端ベルト２３を移動する。制御部１は、ベルト駆動ローラー２５を制御して無端ベルト２３を移動し、記録媒体９５を所定の印刷開始位置に搬送する。
制御部１は、無端ベルト２３の移動後、キャリッジ移動手段４１及び吐出ヘッド４２を制御して、キャリッジ４３を記録媒体９５の搬送方向と交差する方向に移動しながら吐出ヘッド４２から記録媒体９５に向かってインクを吐出して最初の行の印刷を行う。

ステップＳ１２では、無端ベルト２３を撮像する。制御部１は、移動量計測手段としての移動量検出センサー７０を制御して記録媒体９５を改行させる無端ベルト２３の第１移動前の内周面２３ｂを撮像し撮像データを記憶部５に格納する。

ステップＳ１３では、無端ベルト２３を第１移動する。制御部１は、ベルト移動手段としてのベルト駆動ローラー２５で無端ベルト２３を第１送り量で移動する第１移動を実行する。制御部１は、ベルト駆動ローラー２５を駆動して、無端ベルト２３を記憶部５に格納されている第１送り量で送り出す。記憶部５には、第１送り量として記録媒体９５を所定の改行量で改行させる基準移動量が格納されている。

ステップＳ１４では、無端ベルト２３を撮像する。ＣＰＵ３は、移動量検出センサー７０を制御して、無端ベルト２３の第１移動後の内周面２３ｂを撮像し撮像データを記憶部５に格納する。

ステップＳ１５では、無端ベルト２３の実移動量を算出する。ＣＰＵ３は、移動量計測手段としての移動量検出センサー７０により撮像した撮像データに基づいて無端ベルト２３が第１移動で移動した実移動量を算出する。詳しくは、ＣＰＵ３は、ステップＳ１２で撮像し記憶部５に格納されている無端ベルト２３の第１移動前の撮像データと、ステップＳ１４で撮像し記憶部５に格納されている無端ベルト２３の第１移動後の撮像データと、を参照し比較することで無端ベルト２３が第１移動で実際に移動した実移動量を算出する。

ステップＳ１６では、第２送り量を算出する。ＣＰＵ３は、ステップＳ１３において無端ベルト２３をベルト駆動ローラー２５で送り出した第１送り量と、ステップＳ１５で算出した無端ベルト２３の第１移動における実移動量との差異（搬送誤差）を補正する補正送り量を算出する。そして、ＣＰＵ３は、この補正送り量を無端ベルト２３の第２移動時の第２送り量として記憶部５に格納する。なお、ステップＳ１６におけるＣＰＵ３の動作が、ベルト移動手段としてのベルト駆動ローラー２５の送り量（第２送り量）を算出する送り量算出手段に相当する。

ステップＳ１７では、無端ベルト２３を第２移動する。制御部１は、ベルト移動手段としてのベルト駆動ローラー２５で無端ベルト２３を第２送り量で移動する第２移動を実行する。制御部１は、ベルト駆動ローラー２５を駆動して、無端ベルト２３を記憶部５に格納されている第２送り量で送り出す。無端ベルト２３を第２送り量（補正送り量）で移動させる第２移動により、第１移動で生じた搬送誤差が補正されるので記録媒体９５の改行精度を向上させることができる。
制御部１は、無端ベルト２３の第２移動後、キャリッジ移動手段４１及び吐出ヘッド４２を制御して、キャリッジ４３を記録媒体９５の搬送方向と交差する方向に移動しながら吐出ヘッド４２から記録媒体９５に向かってインクを吐出して改行した行の印刷を行う。

ステップＳ１８では、次の改行があるかを判断する。ＣＰＵ３は、記憶部５に格納されている印刷データを参照して、記録媒体９５の改行データがあるかを判断する。次の改行がある場合（ステップＳ１８：Ｙｅｓ）には、印刷装置１００の印刷動作は、ステップＳ１２に戻り、ステップＳ１２からステップＳ１８を繰り返す。次の改行がない場合（ステップＳ１８：Ｎｏ）には、制御部１は印刷装置１００の印刷動作を終了する。なお、帯状の記録媒体９５に連続して捺染印刷をする場合には、制御部１は印刷装置１００の印刷動作をステップＳ１１から再スタートする。

以上述べたように、本実施形態に係る印刷装置１００によれば、以下の効果を得ることができる。
印刷装置１００は、ベルト移動手段としてのベルト駆動ローラー２５の駆動により、無端ベルト２３の第１移動と第２移動との２回の移動で記録媒体９５を改行させる。第１移動は、記録媒体９５を所定の改行量で改行させる基準移動量を第１送り量として、無端ベルト２３を移動する。第２移動は、第１移動で無端ベルト２３を送り出した第１送り量と無端ベルト２３の実移動量との差異（搬送誤差）を第２送り量（補正送り量）として、無端ベルト２３を移動する。これにより、第１移動で生じた搬送誤差が第２移動で補正されるので、記録媒体９５の改行精度及び記録媒体９５に記録される画像品質が向上する。

（実施形態３）
図７は、実施形態３に係る印刷装置の印刷動作を説明するフローチャート図である。図４及び図７を用いて印刷装置１００の印刷動作について説明する。なお、実施形態３では、第１送り量及び第２送り量が実施形態２と異なっている。また、図７に示すフローチャートの内、ステップＳ２１、ステップＳ２２、ステップＳ２４は、実施形態２の図６で示したフローチャートのステップＳ１１、ステップＳ１２、ステップＳ１４と同一の動作であるので、その説明を省略する。

ステップＳ２３では、無端ベルト２３を第１移動する。制御部１は、ベルト移動手段としてのベルト駆動ローラー２５で無端ベルト２３を第１送り量で移動する第１移動を実行する。制御部１は、ベルト駆動ローラー２５を駆動して、無端ベルト２３を記憶部５に格納されている第１送り量で送り出す。記憶部５には、第１送り量として記録媒体９５を所定の改行量で改行させる基準移動量から所定値を減じたベルト送り量が格納されている。

ステップＳ２５では、無端ベルト２３の実移動量を算出する。ＣＰＵ３は、移動量計測手段としての移動量検出センサー７０により撮像した撮像データに基づいて無端ベルト２３が第１移動で移動した実移動量を算出する。詳しくは、ＣＰＵ３は、ステップＳ２２で撮像し記憶部５に格納されている無端ベルト２３の第１移動前の撮像データと、ステップＳ２４で撮像し記憶部５に格納されている無端ベルト２３の第１移動後の撮像データと、を参照し比較することで無端ベルト２３が第１移動で実際に移動した実移動量を算出する。

ステップＳ２６では、第２送り量を算出する。ＣＰＵ３は、ステップＳ２３において無端ベルト２３をベルト駆動ローラー２５で送り出した第１送り量と、ステップＳ２５で算出した無端ベルト２３の第１移動における実移動量との差異（搬送誤差）を補正する補正送り量を算出する。そして、ＣＰＵ３は、この補正送り量に所定値を加えたベルト送り量を第２移動時の第２送り量として記憶部５に格納する。なお、ステップＳ２６におけるＣＰＵ３の動作が、ベルト移動手段としてのベルト駆動ローラー２５の送り量（第２送り量）を算出する送り量算出手段に相当する。

ステップＳ２７では、無端ベルト２３を第２移動する。制御部１は、ベルト移動手段としてのベルト駆動ローラー２５で無端ベルト２３を第２送り量で移動する第２移動を実行する。制御部１は、ベルト駆動ローラー２５を駆動して、無端ベルト２３を記憶部５に格納されている第２送り量で送り出す。この第２移動では、無端ベルト２３は第１移動で移動させた移動方向と同一の方向に移動する。換言すると、第１送り量を求める際に減じ、第２送り量を求める際に加えた所定値は、無端ベルト２３を基準移動量で移動させた場合に想定される最大搬送誤差の絶対値であり、第２移動において無端ベルト２３が第１移動と逆方向に移動しない値に設定されている。これにより、無端ベルト２３を移動させるベルト駆動ローラー２５を回転方向も同じになる。ベルト駆動ローラー２５の回転方向が異なると無端ベルト２３の搬送量も異なるので、これにより生じる搬送誤差を防ぐことができる。

ステップＳ２８では、次の改行があるかを判断する。ＣＰＵ３は、記憶部５に格納されている印刷データを参照して、記録媒体９５の改行データがあるかを判断する。次の改行がある場合（ステップＳ２８：Ｙｅｓ）には、印刷装置１００の印刷動作は、ステップＳ２２に戻り、ステップＳ２２からステップＳ２８を繰り返す。次の改行がない場合（ステップＳ２８：Ｎｏ）には、制御部１は印刷装置１００の印刷動作を終了する。なお、帯状の記録媒体９５に連続して捺染印刷をする場合には、制御部１は印刷装置１００の印刷動作をステップＳ２１から再スタートする。

なお、印刷装置１００は、実施形態１から実施形態３で示した印刷動作を含む複数の印刷モードを備え、各印刷モードを選択可能な構成としてもよい。

以上述べたように、本実施形態に係る印刷装置１００によれば、実施形態２の効果に加え、以下の効果を得ることができる。
印刷装置１００は、ベルト移動手段としてのベルト駆動ローラー２５の駆動により、無端ベルト２３の第１移動と第２移動との２回の移動で記録媒体９５を改行させる。第１移動は、記録媒体９５を所定の改行量で改行させる基準移動量に所定値を減じたベルト送り量を第１送り量として、無端ベルト２３を移動する。第２移動は、第１移動での搬送誤差に所定値を加えたベルト送り量を第２送り量（補正送り量）として、無端ベルト２３を移動する。所定値は、無端ベルト２３を基準移動量で移動させた場合に想定される最大搬送誤差の絶対値であるので、第１移動と第２移動との無端ベルト２３の移動方向が同じなり、無端ベルト２３を移動させるベルト駆動ローラー２５の回転方向も同じになる。これにより、ベルト駆動ローラー２５を回転方向が異なることにより生じる搬送誤差の影響を排除することができる。

（変形例）
図８は、変形例に係る印刷装置の概略全体構成を示す模式図である。
上記実施形態１から実施形態３では、無端ベルト２３には、粘着層２９が設けられ、記録媒体９５として布帛を使用するものと説明したが、この構成に限定するものではない。
以下、変形例に係る印刷装置２００について説明する。なお、実施形態１と同一の構成部位については、同一の番号を附し、重複する説明は省略する。

無端ベルト１２３は、帯状のベルトの両端部が接続されて無端状に形成されており、ベルト回転ローラー２４及びベルト駆動ローラー２５に掛けられている。無端ベルト１２３は、ベルト回転ローラー２４とベルト駆動ローラー２５との間の部分が床面９９に対して平行になるように、所定の張力が作用した状態で保持されている。無端ベルト１２３は、可撓性の材料で構成されている。

無端ベルト１２３を介して印刷部４０と対向する位置には、搬送方向（Ｘ軸方向）に延在するプラテン１６５が設けられている。プラテン１６５には、図示しない電極が含まれている。また、プラテン１６５の上流端には、搬送ローラー２２から搬送され無端ベルト１２３に重ね合された記録媒体１９５を無端ベルト１２３に押し当てるニップローラー１６０が備えられている。プラテン１６５に含まれている電極に電圧が印加されると、記録媒体１９５は、静電気力によって無端ベルト１２３に吸着され、搬送方向に搬送される。これにより、紙などの記録媒体１９５を無端ベルト１２３で搬送することができる。

実施形態１から実施形態３で示した印刷動作を、印刷装置２００に適用することで、同様の効果を得ることができる。

１…制御部、２…インターフェイス部、３…ＣＰＵ、４…制御回路、５…記憶部、７…検出器群、２３，１２３…無端ベルト、２４…ベルト回転ローラー、２５…ベルト駆動ローラー、４０…印刷部、４１…キャリッジ移動手段、４２…吐出ヘッド、４３…キャリッジ、７０…移動量検出センサー、９５，１９５…記録媒体、１００，２００…印刷装置。

Claims (4)

1. 記録媒体を改行する無端ベルトのベルト移動手段と、
   前記ベルト移動手段のベルト送り量を算出する送り量算出手段と、
   前記無端ベルトの実移動量を画像処理計測する移動量計測手段と、
   を備え、
   前記送り量算出手段は、前記無端ベルトを送り出したベルト送り量と前記移動量計測手段により計測された前記無端ベルトの実移動量とに基づいて前記無端ベルトを送り出すベルト送り量を算出し、
   前記ベルト移動手段は、算出されたベルト送り量で前記無端ベルトを移動させること、を特徴とする印刷装置。
2. 前記ベルト移動手段は、前記無端ベルトを第１送り量で移動させる第１移動と、第２送り量で移動させる第２移動と、により前記記録媒体を改行させ、
   前記第２送り量には、前記無端ベルトを送り出した前記第１送り量と、前記移動量計測手段で計測された前記第１移動での前記無端ベルトの実移動量と、の差異を補正する補正送り量が含まれていること、を特徴とする請求項１に記載の印刷装置。
3. 前記第１送り量は、前記記録媒体を所定の改行量で改行させる基準移動量であり、
   前記第２送り量は、前記補正送り量であること、を特徴とする請求項２に記載の印刷装置。
4. 前記第１送り量は、前記記録媒体を所定の改行量で改行させる基準移動量から所定値を減じたベルト送り量であり、
   前記第２送り量は、前記補正送り量に所定値を加えたベルト送り量であり、
   前記第２移動では、前記無端ベルトが前記第１移動で移動させた移動方向と同一の方向に移動されること、を特徴とする請求項２に記載の印刷装置。

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