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JP2017015033A - 噴射制御装置 - Google Patents

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JP2017015033A
JP2017015033A JP2015134226A JP2015134226A JP2017015033A JP 2017015033 A JP2017015033 A JP 2017015033A JP 2015134226 A JP2015134226 A JP 2015134226A JP 2015134226 A JP2015134226 A JP 2015134226A JP 2017015033 A JP2017015033 A JP 2017015033A
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Hajime Kataoka
一 片岡
柴田 仁
Hitoshi Shibata
仁 柴田
溝渕 剛史
Takashi Mizobuchi
剛史 溝渕
孝範 鬼頭
Takanori Kito
孝範 鬼頭
後藤 守康
Moriyasu Goto
守康 後藤
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Nippon Soken Inc
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

【課題】燃料の噴射量が微小な場合であっても、実際の噴射量と目標噴射量との間のずれを抑制することのできる噴射制御装置を提供する。
【解決手段】噴射制御装置20は、燃料噴射弁10からの燃料の噴射量の目標値である目標噴射量が、所定の閾噴射量よりも大きい場合には、ニードル400が、噴射率が最大となる最大噴射位置まで移動するように圧電アクチュエータ500の動作を制御し、
目標噴射量が前記閾噴射量以下である場合には、
ニードル400が、最大噴射位置よりも開度が小さくなる位置として予め設定された抑制噴射位置、を超えない範囲で動作するように、圧電アクチュエータ500の動作を制限する。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関における燃料噴射弁の動作を制御する噴射制御装置に関する。
内燃機関において燃料の噴射を行う燃料噴射弁は、内部に設けられた弁体の移動によって噴射口の開度を変化させ、これにより燃料の噴射率(単位時間当たりに噴射される燃料の量)を変化させるものである。燃料噴射弁の内部には、弁体を移動させるためのアクチュエータが備えられている。噴射制御装置は、このアクチュエータの動作を制御することによって弁体の位置、すなわち噴射口の開度を調整し、燃料噴射弁からの燃料の噴射量を目標噴射量に一致させる。
下記特許文献1に記載の燃料噴射弁では、アクチュエータとして圧電アクチュエータが用いられている。圧電アクチュエータに印加される駆動電圧が大きくなるほど、弁体は開弁側(噴射口とは反対側)に移動する。弁体が、その移動範囲のうち最も開弁側となる位置に到達した後は、開弁状態となっている時間が調整されることにより、燃料の噴射量が調整される。
特開2009−299494号公報
上記特許文献1に記載されている燃料噴射弁のように、弁体の位置を変化させることにより開度を変化させる構成の燃料噴射弁においては、微小量の燃料を噴射させようとした際に、実際の噴射量と目標噴射量との間のずれが大きくなってしまう傾向がある。これは、弁体が最も開弁側となる位置に到達した際に、燃料噴射弁の内壁に弁体が衝突して跳ね返り、弁体が一時的に閉弁側の位置に戻ってしまうことに起因している。
燃料の噴射量が比較的大きいときには、上記のような弁体の跳ね返りが生じた後で弁体は再び(最大の)開弁位置に戻るので、燃料の噴射量に対する跳ね返りの影響は小さい。しかしながら、燃料の噴射量が比較的小さいときには、跳ね返った弁体が元の位置に戻るよりも前に燃料の噴射が終了することとなるので、燃料の噴射量に対する跳ね返りの影響が大きくなってしまう。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、燃料の噴射量が微小な場合であっても、実際の噴射量と目標噴射量との間のずれを抑制することのできる噴射制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る噴射制御装置は、内燃機関における燃料噴射弁の動作を制御する噴射制御装置であって、燃料噴射弁は、噴射口の開度を変化させるための弁体をアクチュエータによって移動させ、これにより燃料の噴射率を変化させる構成となっており、燃料噴射弁からの燃料の噴射量の目標値である目標噴射量が、所定の閾噴射量よりも大きい場合には、弁体が、噴射率が最大となる最大噴射位置まで移動するようにアクチュエータの動作を制御し、目標噴射量が閾噴射量以下である場合には、弁体が、最大噴射位置よりも開度が小さくなる位置として予め設定された抑制噴射位置、を超えない範囲で動作するように、アクチュエータの動作を制限する。
このような噴射制御装置では、目標噴射量が比較的小さく閾噴射量以下である場合には、弁体の動作が制限される。具体的には、予め設定された抑制噴射位置を超えない範囲で弁体が動作するように、アクチュエータの動作が制限される。燃料噴射時における弁体の位置が、閉弁位置から抑制噴射位置までの範囲に収まるよう制限されるので、弁体が最も開弁側の位置まで到達して跳ね返ってしまうような現象の発生が抑制される。その結果、跳ね返りの影響により燃料の噴射量が低減されてしまう現象は生じにくくなり、実際の噴射量と目標噴射量との間のずれが抑制される。
本発明によれば、燃料の噴射量が微小な場合であっても、実際の噴射量と目標噴射量との間のずれを抑制することのできる噴射制御装置が提供される。
本発明の実施形態に係る噴射制御装置、及びその制御対象となる燃料噴射弁の構成を模式的に示す図である。 噴射指令値として入力される矩形波と、圧電アクチュエータに印加される駆動電圧の変化との例を示す図である。 噴射指令値と噴射量との関係を示す図である。 様々な噴射指令値に対応する実際の駆動電圧の波形の例を示す図である。 図4に示される駆動電圧が入力された場合における、実際の燃料の噴射率の変化を示す図である。 図1の噴射制御装置で実行される処理の流れを示すフローチャートである。 従来の制御が行われた場合における、噴射指令値として入力される矩形波と、圧電アクチュエータに印加される駆動電圧の変化との例を示す図である。 従来の制御が行われた場合における、噴射指令値として入力される矩形波と、圧電アクチュエータに印加される駆動電圧の変化との例を示す図である。 従来の制御が行われた場合における、噴射指令値と噴射量との関係を示す図である。 従来の制御が行われた場合における、様々な噴射指令値に対応する実際の駆動電圧の波形の例を示す図である。 図10に示される駆動電圧が入力された場合における、実際の燃料の噴射率の変化を示す図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
図1を参照しながら、本発明の実施形態に係る噴射制御装置20、及び、噴射制御装置20の制御対象である燃料噴射弁10について説明する。先ず、燃料噴射弁10の具体的な構造について説明する。
燃料噴射弁10は、車両の内燃機関(不図示)に燃料を噴射するためのものであって、所謂インジェクタとも称されるものである。燃料噴射弁10は、ハウジング100と、キャップ200と、ノズルボディ300と、ニードル400と、圧電アクチュエータ500と、ピストン600と、を備えている。
ハウジング100は、略円筒形状の容器として形成された部分である。ハウジング100の内部には、後述の圧電アクチュエータ500及びピストン600が収納されている。ハウジング100の側面には燃料供給管110が接続されている。燃料供給管110は、フューエルポンプ(不図示)からの燃料を燃料噴射弁10に供給するための配管である。フューエルポンプから送り込まれる燃料は、燃料供給管110を通じてハウジング100の内部に流入した後、ノズルボディ300の先端に形成された噴射口310から噴射される。
ハウジング100の内部空間は、仕切り板120によって仕切られている。圧電アクチュエータ500及びピストン600の一部は、仕切り板120よりも上方側(ノズルボディ300とは反対側)の空間に収納されている。ピストン600の他の一部は、仕切り板120よりも下方側(ノズルボディ300側)の空間に収納されている。燃料供給管110を通じて燃料噴射弁10に供給される燃料は、仕切り板120よりも下方側の空間にのみ流入し、圧電アクチュエータ500が配置されている方の空間には流入しない。
ハウジング100のうち仕切り板120よりも下方側には、流路130が形成されている。流路130は、その一端(上端)が燃料供給管110の内部と繋がっており、その他端(下端)がハウジング100の下端まで伸びるように形成された流路となっている。
キャップ200は蓋状の部材であって、ハウジング100の一端側(図1では下端側)を覆うように配置されている。キャップ200の内周面には雌螺子加工が施されており、ハウジング100の外周面には雄螺子加工が施されている。キャップ200は、ハウジング100に対してねじ込まれた状態で固定されている。キャップ200には、後述のノズルボディ300を挿通させるための貫通穴201が形成されている。
キャップ200の内部のうち、ハウジング100とノズルボディ300との間には、略円板状の仕切り板210が両者に挟み込まれた状態で配置されている。仕切り板210の上面211にはハウジング100の下端が当接している。また、仕切り板210の下面212にはノズルボディ300の上端が当接している。
仕切り板210には、上面211から下面212までを貫くように、2つの貫通穴213、214が形成されている。貫通穴213の上端は、流路130の下端と対向する位置において開口している。また、貫通穴213の下端は、ノズルボディ300の中心軸と略一致する位置において開口している。貫通穴213によって、流路130と、ニードル400の背圧室410(後述)とが連通されている。
貫通穴214の上端は、ピストン600の下端面と対向する位置において開口している。また、貫通穴214の下端は、ニードル400の外周側に形成された流路330の上端と対向する位置において開口している。貫通穴214によって、加圧室140(後述)と流路330とが連通されている。
ノズルボディ300は、ニードル400を内部に収容する部材であって、その一部がキャップ200の内部に配置されており、他の一部が貫通穴201から外部(図1では下方側)に向かって突出している。この突出している部分の先端には、燃料の出口である噴射口310が形成されている。また、ノズルボディ300の内壁面のうち噴射口310の近傍には、ニードル400の先端が当接する部分である弁座320が設けられている。
ニードル400は、細長い棒状に形成された部材であって、燃料噴射弁10の開度を調整するための弁体として機能するものである。ニードル400は、ノズルボディ300の内部空間に収容されており、図1の上下方向に沿って移動可能な状態で保持されている。ニードル400のうち仕切り板210寄りの部分は、他の部分よりも径が大きくなっている。以下では、当該部分のことを「拡径部430」と表記する。
ニードル400の内部には背圧室410が形成されている。背圧室410は、ニードル400の長手方向(上下方向)に沿って形成された細長い空間であって、その上端が開口している。当該開口と対向する位置には、貫通穴213の下端が配置されている。
背圧室410の下端は、ニードル400の下端よりも高い位置となっている。また、背圧室410の下端部近傍には、背圧室410と外部とを連通させる開口420が複数形成されている。このため、燃料供給管110を通じて供給される燃料は、流路130、貫通穴213を順に通って背圧室410に流入した後、開口420を通ってニードル400の外側(ノズルボディ300の内部)に流出する。
ただし、ニードル400の位置が図1のように最も下方側(噴射口310側)となっており、ニードル400の先端が弁座320に当接している状態においては、開口420を通った燃料は噴射口310から噴射されない。ニードル400が上方側(噴射口310とは反対側)に移動し、ニードル400の先端と弁座320とが離間した状態になると、開口420を通った燃料は噴射口310から噴射される。
ニードル400が上方側にあるほど、すなわち、噴射口310の開度が大きくなるほど、燃料の噴射率(噴射口310から単位時間当たりに噴射される燃料の量)は大きくなる。ニードル400がその可動範囲のうち最も上方側にあり、ニードル400の上端面440が仕切り板210の下面212に当接しているときには、燃料の噴射率は最大となる。
背圧室410にはバネ301が収納されている。ニードル400は、バネ301の弾性力によって下方側に付勢されている。このため、燃料の噴射が行われていない状態においては、ニードル400の先端がバネ301の弾性力によって弁座320に押し付けられている。
ニードル400の外周側には円筒形状のスリーブ350が配置されている。スリーブ350は、その内周面が拡径部430の外周面に当接している。スリーブ350は、ニードル400に対して上下方向に摺動可能な状態で、ノズルボディ300の内部空間に収納されている。
スリーブ350の外周面と、ノズルボディ300の内壁面との間には、流路330が形成されている。流路330の上端部は、貫通穴214の下端と繋がっている。また、流路330の下端部は、拡径部430の下方側に形成された空間である駆動室340と繋がっている。つまり、貫通穴214と駆動室340とが、流路330によって連通されている。
流路330にはバネ360が収納されている。スリーブ350は、バネ360の弾性力によって上方側に付勢されている。このため、スリーブ350は、その上端部が仕切り板210の下面212に押し付けられた状態となっている。
圧電アクチュエータ500は、ピエゾ素子により構成されたアクチュエータであって、外部から印加される駆動電圧の大きさに応じて伸縮する。圧電アクチュエータ500は、その上端部510がハウジング100の天板に固定されており、その下端部がピストン600の上端部に当接している。駆動電圧が増加すると、圧電アクチュエータ500の長手方向の寸法が大きくなり、ピストン600は下方側に押し下げられる。また、駆動電圧が減少すると、圧電アクチュエータ500の長手方向の寸法が小さくなり、ピストン600は(後述のバネ150により)上方側に引き上げられる。
圧電アクチュエータ500の上端部510は、ハウジング100の天板に形成された貫通穴に挿通されており、その一部が外部に露出している。圧電アクチュエータ500に対する駆動電圧の印加は、当該部分を介して行われる。上端部510とハウジング100との間にはシールリング520が配置されている。
ピストン600は、圧電アクチュエータ500の伸縮に応じて上下に移動する部材である。ピストン600は全体が略円柱形状となっており、その長手方向をハウジング100の長手方向と一致させた状態で配置されている。ピストン600のうち上方側(圧電アクチュエータ500側)の部分は、その断面の直径が比較的小さい小径部610となっている。また、ピストン600のうち下方側(仕切り板210側)の部分は、その断面の直径が比較的大きい大径部620となっている。
小径部610のうち圧電アクチュエータ500寄りとなる位置には、板状のスプリングシート611が固定されている。また、スプリングシート611と仕切り板120との間にはバネ150が配置されている。スプリングシート611は、バネ150の弾性力によって上方側に付勢されている。このため、ピストン600の上端は、圧電アクチュエータ500の下端に対して常に押し付けられた状態となっている。
ピストン600の小径部610は、仕切り板120を貫いた状態となっている。小径部610と仕切り板120との間にはシールリング630が配置されている。シールリング630により、仕切り板120よりも圧電アクチュエータ500側に燃料が漏出してしまうことが防止されている。
大径部620の下端面と仕切り板210の上面211との間には隙間が形成されており、当該隙間が加圧室140となっている。加圧室140は、常に燃料で満たされている。加圧室140の容積は、ピストン600の移動に伴って変化する。
燃料噴射弁10の動作について説明する。圧電アクチュエータ500に駆動電圧が印加されておらず、圧電アクチュエータ500の長手方向の寸法(以下、単に「長さ」と表記する)が最も短くなっているときには、ニードル400の先端はバネ301の弾性力によって弁座320に押し付けられている。このため、噴射口310からの燃料の噴射は行われない。
圧電アクチュエータ500に駆動電圧が印加され、圧電アクチュエータ500の長さが長くなると、これに伴ってピストン600は下方側に移動する。加圧室140の容積は小さくなり、加圧室140に充填されていた燃料の一部が貫通穴214を通って流路330及び駆動室340に流入する。これにより、駆動室340における燃料の圧力が高くなり、ニードル400は上方側に向かう力を受ける。ニードル400は上方側に移動し、その先端が弁座320から離間する。その結果、噴射口310からの燃料の噴射が開始される。
圧電アクチュエータ500に印加される駆動電圧が大きくなり、圧電アクチュエータ500の長さが更に長くなると、これに伴ってピストン600は更に下方側へと移動する。ニードル400は更に上方側へ移動し、噴射口310の開度が大きくなるので、燃料の噴射率は大きくなる。このように、圧電アクチュエータ500に印加される駆動電圧の大きさに応じて、燃料の噴射率は大きくなる。
噴射制御装置20について説明する。噴射制御装置20は、CPU、ROM、RAM等を備えたコンピュータシステムとして構成された制御装置である。噴射制御装置20は、圧電アクチュエータ500に対して印加される駆動電圧を調整することにより、燃料噴射弁10からの燃料の噴射率や噴射量(1回の噴射で噴射される燃料の総量をいう。以下においても同様)を制御するための装置である。
燃料供給管110の途中には、圧力検出装置30が設けられている。圧力検出装置30は、燃料供給管110の内部における燃料の圧力を計測するための装置である。圧力検出装置30によって計測された燃料の圧力は噴射制御装置20に入力される。
噴射制御装置20は、燃料の噴射時における圧力の変動を圧力検出装置30から取得し、当該変動に基づいて実際の燃料の噴射量を算出することが可能となっている。つまり、圧力検出装置30は本発明の「噴射量検知部」に該当するものである。尚、圧力の変動(例えば圧力変化の振幅)と噴射量との対応関係は、予め実験などで求められており、当該対応関係がマップとして噴射制御装置20に記憶されている。噴射制御装置20は、当該マップを参照することにより、計測された圧力の変動から噴射量を算出する。
本実施形態では、燃料の噴射時における駆動電圧の調整方法において、従来の制御方法と異なっている。本実施形態による制御方法について説明するに先立ち、図7乃至図11を参照しながら従来の制御方法について説明することとする。
図7(A)に示されるのは、燃料の噴射量についての指令値として生成される信号の波形を示すグラフである。当該波形は、噴射制御装置20の内部で生成され、圧電アクチュエータ500に駆動電圧を出力するためのドライバ(不図示)に対して入力される。
図7(A)の例では、時刻t0から時刻t20までの期間において、電圧の大きさが値V01となるような矩形波となっている。ドライバは、このような矩形波が入力されると、時刻t0から時刻t20までの期間の長さに応じた噴射量となるように、圧電アクチュエータ500への駆動電圧を出力する。
図7(B)には、圧電アクチュエータ500に印加される駆動電圧の波形が示されている。尚、当該波形は直線状に描かれているのであるが、実際の波形は後述の図10に示されるように曲線状となる。
図7(B)に示されるように、ドライバに対する矩形波の入力が開始された時刻t0以降は、駆動電圧は次第に増加して行く。これに伴い、ニードル400は仕切り板210側に移動して行き、噴射口310の開度は次第に大きくなって行く。噴射口310からは燃料が噴射され始めて、その噴射率は次第に大きくなって行く。
その後の時刻t10において、駆動電圧は最大値(値V10)となる。噴射口310の開度は最大となり、噴射率も最大となる。このとき、ニードル400はその上端が仕切り板210に当接した状態となっている。
時刻t10以降は、噴射率が最大となっている状態が維持される。このときの駆動電圧は、値V10のままで概ね一定に維持される(実際には、次第に低下して行く)。その間、最大の噴射率での燃料の噴射が継続される。
ドライバに対する矩形波の入力が終了した時刻t20以降は、駆動電圧は次第に減少して行く。これに伴い、ニードル400は弁座320側に移動して行き、噴射口310の開度は次第に小さくなって行く。燃料の噴射率は次第に小さくなって行き、ニードル400が弁座320に当接すると同時に0となる(時刻t30)。
燃料の噴射量は、図7(B)のグラフで囲まれた図形の面積に概ね比例したものとなる。また、図7(A)に示される矩形波のパルス幅、すなわち、電圧が値V01となっている期間の長さが長い程、実際の噴射量は大きくなる。噴射制御装置20には、噴射量とパルス幅との関係がマップとして記憶されている。噴射制御装置20は、噴射量についての指令値である噴射指令値(目標噴射量)を、これに対応するパルス幅の矩形波としてドライバに入力する。以下の説明においては、ドライバに入力される矩形波のパルス幅を示す語として「噴射指令値」を用いることとする。
図7(B)において、時刻t0から時刻t10までの期間は、圧電アクチュエータ500に印加される駆動電圧が増加する期間となっている。当該期間は、圧電アクチュエータ500に電荷が蓄積されて行く期間ともいえるから、以下では当該期間のことを「充電期間」とも称する。
時刻t10から時刻t20までの期間は、圧電アクチュエータ500に印加される駆動電圧が概ね一定のまま維持される期間となっている。以下では当該期間のことを「維持期間」とも称する。
時刻t20から時刻t30までの期間は、圧電アクチュエータ500に印加される駆動電圧が減少する期間となっている。当該期間は、圧電アクチュエータ500から電荷が放出されて行く期間ともいえるから、以下では当該期間のことを「放電期間」とも称する。
燃料噴射弁10からの噴射量を微少とする際には、噴射指令値が小さくなる。このため、図8に示されるように、駆動電圧が値V10に到達する前に放電が開始されるような場合も生じ得る。図8の例では、時刻t10よりも前の時刻t08において充電期間が終了しており、これと同時に(維持期間を経ることなく)放電期間が開始されている。印加される駆動電圧の最大値は、値V10よりも小さな値V08となっている。尚、図8(B)の点線DL1は、図7(B)のグラフと同一の波形を示すものである。
ところで、図8の例のように噴射指令値(パルス幅)が比較的小さく、充電期間の終了と同時に放電期間が開始されるような場合には、噴射指令値を増加させても実際の噴射量が増加しない領域が生じる傾向がある。
図9に示されるように、噴射指令値を増加させて行くと、これに概ね比例して、噴射量は値Q10まで増加する。しかしながら、それ以降においては、噴射指令値を増加させても噴射量は増加しない。その後、更に噴射指令値を増加させて行くと、噴射量は再び増加し始める。
このような現象は、充電期間においてニードル400がその位置を変化させていく際に、ニードル400の上端面440が仕切り板210の下面212に衝突してしまうことにより生じるものである。
つまり、ニードル400は、仕切り板210との衝突の衝撃で跳ね返り、その位置が一時的に弁座320側(閉弁側)に戻ってしまう。これにより、噴射口310の開度が小さくなり、噴射率が一時的に低下してしまうのである。
図7の例のように噴射指令値が大きいときには、上記のようなニードル400の跳ね返りが生じた後で、ニードル400は再び元の位置(仕切り板210に当接する位置)に戻る。このため、燃料の噴射量に対する跳ね返りの影響は小さい。しかしながら、図8の例のように噴射指令値が小さいときには、跳ね返ったニードル400が元の位置に戻るよりも前に燃料の噴射が終了することとなるので、燃料の噴射量に対する跳ね返りの影響が大きくなってしまうのである。跳ね返りの影響により、噴射指令値と実際の噴射量との間における線形性が崩れてしまうと、燃料噴射弁10からの噴射量を正確に制御することが難しくなってしまう。
図10に示されるのは、様々な噴射指令値に対応する実際の駆動電圧の波形の例である。これら複数の波形のうち線G20に示されるものは、最も大きな噴射指令値に対応する駆動電圧の波形である。当該波形においては、時刻t0から時刻t10までの期間が充電期間となっており、駆動電圧は時刻t10において最大値に到達している。また、時刻t10から時刻t20までの期間が維持期間となっており、時刻t20以降の期間が放電期間となっている。つまり、図10の線G20は、図7(B)の実際の波形を示すもの、ということができる。
図10に示される波形のうち線G10に示されるものは、最も小さな噴射指令値に対応する駆動電圧の波形である。線G10と線G20との間に示された複数の波形は、噴射指令値を一定値ずつ増加させて行きながら、それぞれの噴射指令値に対応する駆動電圧の波形を描いて行ったものである。
図10に示される波形のうち線G20に示されるもの以外は、いずれも比較的小さな噴射指令値に対応するものであり、維持期間が存在しないものとなっている。つまり、充電期間が終了すると同時に放電期間が開始されるような波形となっている。
図11には、図10に示される駆動電圧が圧電アクチュエータ500に入力された場合における、それぞれの噴射率の時間変化が示されている。これら複数の波形のうち線G21に示されるものは、図10の線G20に示される駆動電圧が入力された場合における噴射率の時間変化である。また、線G11に示されるものは、図10の線G10に示される駆動電圧が入力された場合における噴射率の時間変化である。燃料の噴射量は、それぞれの波形に囲まれた各図形の面積に等しい。
既に述べたように、図10に示される複数の波形は、噴射指令値を一定値ずつ増加させて行きながら描かれたものである。従って、図11に示される各噴射率の波形も、互いに等間隔となるように描かれるはずである。しかしながら、図11において点線A2で囲まれた部分のように、一部においては波形同士の間隔が非常に狭くなっている。このことは、既に説明したようなニードル400の跳ね返りが生じた結果、噴射指令値を変化させても噴射量(つまり各グラフの面積)があまり変化していないことを示している。
更に、図11において点線A1で囲まれた部分のように、噴射率が増加する際においてはその波形に脈動が生じる場合がある。これは、ニードル400が移動する期間(充電期間)が比較的長いことに起因して生じる現象であると考えられる。このような脈動が生じると、燃料噴射弁10からの噴射量を正確に制御することが更に難しくなってしまう。
本実施形態に係る噴射制御装置20では、以上に説明したようなニードル400の跳ね返りや噴射率の脈動を防止するために、従来とは異なる制御が行われる。当該制御の内容について、図2を参照しながら説明する。
図2は、図7や図8と同様の図である。すなわち、図2(A)に示されているのは、不図示のドライバに入力される矩形波の波形であり、図2(B)に示されているのは、上記波形が入力された際において圧電アクチュエータ500に印加される駆動電圧の波形である。図2(A)に示される矩形波の波形は、図8(A)に示される矩形波の波形と同一である。従って、図2(B)に示される駆動電圧の波形は、噴射指令値が図8の例と同一となっている場合において、圧電アクチュエータ500に印加される駆動電圧の波形、ということになる。尚、図2(B)の点線DL1は、図7(B)のグラフと同一の波形を示すものである。
図7や図8を参照しながら説明した従来の制御とは異なり、本実施形態においては、噴射指令値が所定の閾値以下であるときには、印加される駆動電圧の大きさが値V05を超えないように調整がなされる。
ここでいう「所定の閾値」とは、図7等における時刻t0から時刻t10までの期間の長さと一致するような噴射指令値(矩形波のパルス幅)のことである。つまり、図7等に示される従来の制御が行われる場合には、印加される駆動電圧がV10まで増加した直後に放電が行われるような噴射指令値のことである。ただし、「所定の閾値」は必ずしも上記のような値である必要はない。時刻t0から時刻t10までの期間の長さよりも短い値に設定されていてもよく、時刻t0から時刻t10までの期間の長さよりも長い値に設定されていてもよい。
図2(B)に示されるように、本実施形態でも、時刻t0以降は点線DL1と同じ傾きで駆動電圧が増加して行く。しかしながら、時刻t05において駆動電圧が値V05に到達すると、以降は駆動電圧が値V05のままで維持される。その後、時刻t08においてドライバに対する矩形波の入力が終了すると、放電が開始される。駆動電圧は、値V05から次第に小さくなって行き、最終的には0となる。
駆動電圧の上限として設定された値V05は、値V10よりも小さく、且つ0よりも大きな値である。このため、ニードル400は、値V10の駆動電圧に対応する位置、すなわち、仕切り板210に当接するような位置(最大噴射位置)までは移動せず、それよりも弁座320寄りとなる位置までしか移動しない。値V05の駆動電圧に対応するニードル400の位置は、本発明の「抑制噴射位置」に該当するものである。
このように、駆動電圧の調整により圧電アクチュエータ500の動作が制限される結果、ニードル400は、その可動範囲の全体を移動するのではなく、上記の抑制噴射位置を越えない範囲で動作することとなる。その結果、ニードル400が仕切り板210に衝突して跳ね返ってしまうような現象の発生が抑制される。
尚、噴射指令値が非常に短く、時刻t0から時刻t05までの期間の長さよりも短い場合には、駆動電圧が値V05に到達する前に放電が開始されることとなる。このため、ニードル400の動作は、従来の制御が行われた場合における動作と同一となる。
また、噴射指令値が所定の閾値を超えている場合には、上記のように駆動電圧を値V05以下に制限するような制御は行われない。この場合には、図7を参照しながら説明した従来の制御と同様に、駆動電圧は値V10まで増加する。すなわち、噴射率が最大となる最大噴射位置までニードル400が移動する。
以上のような制御が行われる結果、本実施形態における噴射指令値と噴射量との関係は、図9のようなものとはならず、図3に示されるようなものとなる。図3の点線DL2は、図9のグラフと同一の波形を示すものである。また、図3においては、噴射指令値についての上記閾値(時刻t0から時刻t10までの期間の長さと一致するような噴射指令値)が、値TM10として示されている。
本実施形態では、噴射指令値が値TM10よりも小さい場合には、上記のように駆動電圧が値V05以下となるように制限される。このため、従来の制御が行われる場合に比べると、矢印AR1で示されるように噴射量は小さくなっている。図3に示されるグラフの波形を見ると明らかなように、噴射指令値と噴射量との関係はほぼ比例関係となっており、線形性が保たれている。従って、燃料噴射弁10からの噴射量を正確に(噴射指令値通りとなるように)制御することが従来に比べて容易なものとなっている。
図4は図10と同様の図であって、本実施形態に係る制御が行われた場合における、様々な噴射指令値に対応する実際の駆動電圧の波形の例である。これら複数の波形のうち線G40に示されるものは、最も大きな噴射指令値に対応する駆動電圧の波形である。また、線G30に示されるものは、最も小さな噴射指令値に対応する駆動電圧の波形である。線G30と線G40との間に示された複数の波形は、噴射指令値を一定値ずつ増加させて行きながら、それぞれの噴射指令値に対応する駆動電圧の波形を描いて行ったものである。
本実施形態に係る制御では、印加される駆動電圧が値V05以下となるように制限される。このため、図4に示されるいずれの波形においても、遅くとも時刻t05には充電期間が終了している。
図5は図11と同様の図であって、図4に示される駆動電圧が圧電アクチュエータ500に入力された場合における、それぞれの噴射率の時間変化が示されている。これら複数の波形のうち線G41に示されるものは、図4の線G40に示される駆動電圧が入力された場合における噴射率の時間変化である。また、線G31に示されるものは、図4の線G30に示される駆動電圧が入力された場合における噴射率の時間変化である。図5においても、燃料の噴射量は、それぞれの波形に囲まれた各図形の面積に等しい。
図5のグラフにおいては、図11の点線A1で示されるような噴射率の脈動は生じていない。また、図11の点線A2で示されるような、噴射率の波形同士の間隔が局所的に狭くなっているような領域は存在しない。これは、駆動電圧の制限によって充電期間が短くなったこと、及び、ニードル400と仕切り板210との衝突が抑制されたことによるものである。
図6を参照しながら、噴射制御装置20において行われる具体的な処理の内容について説明する。図6に示される一連の処理は、駆動電圧の上限値を設定するために行われる処理であって、所定の周期が経過する毎に繰り返し実行されている。また、当該処理と並行して、内燃機関における燃料の噴射も繰り返し行われている。
最初のステップS01では、噴射指令値が閾値(値TM10)以下であるか否かが判定される。すなわち、噴射指令値が、時刻t0から時刻t10までの期間の長さ以下であるか否かが判定される。
既に述べたように、噴射制御装置20には、図3に示されるような噴射量とパルス幅との関係が予めマップとして記憶されている。当該関係は、燃料噴射弁10の内部における燃料の圧力に応じて変化する。このため、噴射制御装置20には、燃料の圧力に応じた複数のマップが記憶されている。
噴射制御装置20では、圧力検出装置30で計測された圧力に基づいて適切なマップが選択される。その後、当該マップに基づいて、必要な噴射量(噴射量の目標値)が噴射指令値に換算される。ステップS01において値TM10と比較される噴射指令値は、以上のような方法で算出されたものである
噴射指令値が値TM10以下であれば、ステップS02に移行する。ステップS02では、駆動電圧の上限値が、値V10から値V05へと変更される。以降においては、図2を参照しながら説明したように、圧電アクチュエータ500に印加される駆動電圧の大きさは、0から値V05までの範囲内となる。その後、燃料噴射弁10では、このように駆動電圧が制限された状態において燃料の噴射が行われる。
ステップS02に続くステップS03では、実際の噴射量が算出される。既に述べたように、当該算出は、圧力検出装置30によって計測された圧力の変動に基づいて行われる。
ステップS03に続くステップS04では、噴射量のずれが所定の許容範囲に収まっているか否かが判定される。ここでいう噴射量のずれとは、燃料噴射弁10からの実際の噴射量と、図3に示されるマップに基づいて算出される噴射量と、差の絶対値のことである。噴射量のずれが許容範囲内であれば、ステップS05に移行する。
ステップS05では、ステップS01において噴射量指令値の算出に用いられたマップが更新される。具体的には、今回の噴射指令値に対応する噴射量の値が、ステップS03で算出された実際の噴射量の値となるようにマップが書き換えられる。これにより、燃料噴射弁10の状態が経年劣化などによって変化した場合であっても、実際の噴射量が噴射量指令値から大きくずれてしまうようなことが抑制される。
ステップS04において、噴射量のずれが所定の許容範囲に収まっていなかった場合には、ステップS06に移行する。ステップS06に移行したということは、駆動電圧が上限値(値V05)以下となるように制限されても、噴射指令値と噴射量との関係が図3のように線形とはならなかったということである。換言すれば、設定された上限値(値V05)が適切ではなかったということである。このため、ステップS06では上限値の値が補正される。
例えば、噴射量指令値に対応する噴射量に比べて、実際の噴射量が少なかった場合には、上限値の値を増加させるような補正が行われる。逆に、噴射量指令値に対応する噴射量に比べて、実際の噴射量が多かった場合には、上限値の値を減少させるような補正が行われる。その後、ステップS02以降の処理が繰り返される。このような上限値の補正が行われる結果、噴射量のずれは次第に小さくなり、燃料の噴射量はより正確な値に近づくこととなる。
このように、本実施形態では、圧力検出装置30によって検知された実際の噴射量に基づいて、駆動電圧の上限値が変更される。換言すれば、ニードル400が移動し得る範囲のうちの上端(最も仕切り板210に近づいた場合の位置)である抑制噴射位置が変更される。実際の噴射量に基づいて抑制噴射位置が変更されるので、噴射指令値と噴射量との関係をより確実に線形に近づけることができる。
ステップS01において、噴射指令値が値TM10を超えている場合には、図6に示される一連の処理を終了する。この場合、駆動電圧の上限値は制限されず、0から値V10までの範囲で圧電アクチュエータに印加されることとなる。すなわち、図7や図8を参照しながら説明したような従来と同様の制御が行われる。
本実施形態では、圧力検出装置30で計測された圧力の変動に基づいて実際の燃料の噴射量が算出されている。このような態様に替えて、燃料の噴射量が別の方法で算出又は測定されることとしてもよい。例えば、ニードル400の移動速度を測定し、その測定結果に基づいて燃料の噴射量が算出されることとしてもよい。
また、駆動電圧の上限値が、実際の噴射量以外のパラメータに基づいて調整されることとしてもよい。例えば、ニードル400の移動速度等に基づいて噴射率特性が算出され、当該噴射率特性に基づいて駆動電圧の上限値が調整されることとしてもよい。
燃料噴射弁10の内部に搭載されるアクチュエータは、本実施形態のようなピエゾ素子からなる圧電アクチュエータであってもよいが、ソレノイドからなるアクチュエータであってもよい。この場合、噴射制御装置は、ソレノイドに対して供給される電流の大きさを制限することにより、ニードル400の動作範囲を調整することとなる。
車両の複数気筒のそれぞれに燃料噴射弁10が設けられており、これらの制御が噴射制御装置20によって行われる場合には、それぞれの燃料噴射弁10について検出された圧力の波形(圧力検出装置30で検出された波形)を比較することによって気筒間の噴射量の差を低減するような制御が行われてもよい。例えば、検出されたそれぞれの圧力の波形に基づいて、燃料噴射弁10に入力される矩形波の波形を気筒毎に調整すればよい。具体的には、圧力の波形のピーク値や、立ち上がり又は立下りのタイミングに基づいて開弁期間や閉弁期間を算出し、上記矩形波の波形を修正すればよい。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。すなわち、これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、前述した各具体例が備える各要素およびその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
10:燃料噴射弁
20:噴射制御装置
30:圧力検出装置
310:噴射口
400:ニードル
500:圧電アクチュエータ

Claims (3)

  1. 内燃機関における燃料噴射弁(10)の動作を制御する噴射制御装置(20)であって、
    前記燃料噴射弁は、噴射口(310)の開度を変化させるための弁体(400)をアクチュエータ(500)によって移動させ、これにより燃料の噴射率を変化させる構成となっており、
    前記燃料噴射弁からの燃料の噴射量の目標値である目標噴射量が、所定の閾噴射量よりも大きい場合には、前記弁体が、噴射率が最大となる最大噴射位置まで移動するように前記アクチュエータの動作を制御し、
    前記目標噴射量が前記閾噴射量以下である場合には、
    前記弁体が、前記最大噴射位置よりも開度が小さくなる位置として予め設定された抑制噴射位置、を超えない範囲で動作するように、前記アクチュエータの動作を制限することを特徴とする噴射制御装置。
  2. 前記燃料噴射弁からの燃料の噴射量を検知する噴射量検知部(30)を備えており、
    前記噴射量検知部で検知された噴射量に基づいて、前記抑制噴射位置が変更されることを特徴とする、請求項1に記載の噴射制御装置。
  3. 前記噴射量検知部は、前記燃料噴射弁の内部における燃料の圧力変動に基づいて噴射量を検知するものであることを特徴とする、請求項2に記載の噴射制御装置。
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