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JP2017041700A - 端局装置及び帯域割当方法 - Google Patents

端局装置及び帯域割当方法 Download PDF

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JP2017041700A JP2015161219A JP2015161219A JP2017041700A JP 2017041700 A JP2017041700 A JP 2017041700A JP 2015161219 A JP2015161219 A JP 2015161219A JP 2015161219 A JP2015161219 A JP 2015161219A JP 2017041700 A JP2017041700 A JP 2017041700A
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Abstract

【課題】終端装置の優先度に応じた遅延制御を行う。
【解決手段】端局装置12は、複数の終端装置13から時分割多元接続によりデータを受信する。端局装置12の帯域割当部123は、帯域割当周期ごとに、終端装置13に送信を許可する帯域量を割当て、割当てた帯域量のデータの送信開始のタイミングを、終端装置13の優先度に応じた順番となるように決定する。
【選択図】図2

Description

本発明は、端局装置及び帯域割当方法に関する。
FTTH(Fiber To The Home)に代表される光アクセスでは、端局装置と複数の終端装置とが接続された受動光通信網(PON:Passive Optical Network)を用いることによって、経済的なサービス提供を実現している。受動光通信網では、端局装置と終端装置の間の通信が時分割多重方式により多重化されている。一方、終端装置から端局装置への通信(以降、「上り通信」と記載。)は、MPCP(Multi-Point Control Protocol)と呼ばれる制御プロトコルを用いて実現される(例えば、非特許文献1参照)。各終端装置の上り通信における送信量及び送信開始時刻は端局装置において集中制御されており、その制御方法は、送信量を固定的に与える静的帯域割当と、送信量を動的に変化させる動的帯域割当に大別できる。動的帯域割当の一つとして、各終端装置からの要求量を用いて送信量を決定することにより、高い帯域利用効率を達成するものがある(例えば、特許文献1参照)。
LTE(Long Term Evolution)やLTE−advancedに代表される移動体無線通信サービス網(以下、「モバイル網」と記載。)に受動光通信網を適用してネットワークの経済化を図る検討も行われている。例えば、従来の無線基地局の機能を、ベースバンド処理を担う基地局装置部と無線処理を担う無線装置部とに分割する。そして、基地局装置部を収容局に集約して無線装置部を張り出す構成とし、その基地局装置部と無線装置部との間の伝送システムに受動光通信網を適用する(例えば、特許文献2参照)。モバイル網では再送制御(HARQ:hybrid automatic repeat request)を行うために、基地局装置部と無線装置部の間の遅延時間に対する要求条件が厳しい。そこで、終端装置から端局装置への上り通信の送信開始時刻及び送信許可量を、上位装置から下位装置を介してユーザ装置に対して通知される上り通信のスケジューリング情報に基づいて算出し、通知する(例えば、特許文献2参照)。これにより、下位装置から上位装置への上り信号を、低遅延で転送することを可能にしている。
特許第3768421号公報 国際公開第2014/077168号
"IEEE Std. 802.3-2012",IEEE,2012年
上記のようにFTTHやモバイル網がともにそれらの通信を中継する伝送システムとして受動光通信網を使用する場合、その経済性を最大限活用するために、同一の受動光通信網によりFTTHとモバイル網の両サービス網システムを収容することが想定される。しかし、これら両サービス網システムに要求される遅延性は異なっており、モバイル網はHARQに対応するため、FTTHよりも厳しい低遅延性が要求される。また、受動光通信網には、今後さらに要求される遅延性が異なる多様なサービス網システムが収容されることも想定される。伝送システムがサービス網システムを収容する場合、終端装置ごとにデータを中継するサービスが異なり得るため、各終端装置の優先度を考慮した遅延の制御が求められていた。
上記事情に鑑み、本発明は、終端装置の優先度に応じた遅延制御を行うことができる端局装置及び帯域割当方法を提供することを目的としている。
本発明の一態様は、時分割多元接続により複数の終端装置からデータを受信する端局装置であって、帯域割当周期ごとに、前記終端装置に送信を許可する帯域量を割当て、前記帯域量のデータの送信開始のタイミングを、前記終端装置の優先度に応じた順番となるように決定する帯域割当部、を備える。
また、本発明の一態様は、上述した端局装置であって、前記終端装置及び前記複数の終端装置は、前記端局装置に接続される上位装置と前記終端装置に接続される下位装置との間の複数のサービスの通信を中継し、前記帯域割当部は、前記帯域量のデータの送信開始のタイミングを、前記終端装置が通信を中継するサービスの優先度に応じた順番となるように決定する。
また、本発明の一態様は、上述した端局装置であって、サービスの通信のスケジュールを示すスケジューリング情報を受信し、前記スケジューリング情報が示す通信のデータを中継する前記終端装置の優先度を判断する優先度判断部をさらに備える。
また、本発明の一態様は、上述した端局装置であって、複数の前記サービスには、少なくとも無線サービスが含まれる。
また、本発明の一態様は、上述した端局装置であって、前記帯域割当部は、前記終端装置に割当てられた前記帯域量を分割し、分割した前記帯域量ごとにデータの送信開始のタイミングを、前記終端装置の優先度に応じて決定する。
また、本発明の一態様は、時分割多元接続により複数の終端装置からデータを受信する端局装置が実行する帯域割当方法であって、帯域割当周期ごとに、前記終端装置に送信を許可する帯域量を割当て、前記帯域量のデータの送信開始のタイミングを、前記終端装置の優先度に応じた順番となるように決定する帯域割当ステップ、を有する。
本発明により、終端装置の優先度に応じた遅延制御を行うことが可能となる。
第1の実施形態による通信システムの構成図である。 同実施形態による端局装置の構成を示す機能ブロック図である。 同実施形態による端局装置の帯域割当部が実行する帯域割当工程の動作フローを示す図である。 同実施形態による送信開始時刻の決定方法の例を示す図である。 同実施形態による送信開始時刻の決定方法の例を示す図である。 第2の実施形態による通信システムの構成図である。 同実施形態による端局装置の構成を示す機能ブロック図である。 同実施形態による端局装置の情報抽出部が実行する情報抽出工程の動作フローを示す図である。 同実施形態による端局装置の要求量算出部が実行する要求量算出工程の動作フローを示す図である。 同実施形態による端局装置の優先度情報保存部が実行する優先度情報保存工程の動作フローを示す図である。 同実施形態による端局装置の帯域割当部が実行する帯域割当工程の動作フローを示す図である。 同実施形態による送信開始時刻の決定方法の例を示す図である。 同実施形態による送信開始時刻の決定方法の例を示す図である。 同実施形態による送信開始時刻の決定方法の例を示す図である。
本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、本明細書および図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。
[第1の実施形態]
図1は、本実施形態による通信システム10の構成図である。同図に示すように、通信システム10は、端局装置12と、K台(Kは1以上の整数)の終端装置13とを備えて構成される。同図では、K台の終端装置13をそれぞれ終端装置13−1〜13−Kと記載している。
端局装置12及び終端装置13は、受動光通信網(PON:Passive Optical Network)を構成する。例えば、端局装置12は、OLT(Optical Line Terminal:光加入者線終端装置)であり、終端装置13は、ONU(Optical Network Unit:光加入者線ネットワーク装置)である。端局装置12と、終端装置13との間は1対多で、光ファイバ6および光スプリッタ7を用いた中継網により接続される。すなわち、端局装置12と終端装置13とは、1本の光ファイバ6で伝送される通信信号を、光スプリッタ7によって複数に分配することにより接続される。端局装置12は、終端装置13−1〜13−Kに送信する信号(下り信号)をTDM方式により多重して送信する。光スプリッタ7は多重された下り信号をそのまま終端装置13−1〜13−Kに転送する。また、終端装置13−1〜13−Kから端局装置12に送信される信号(上り信号)は、光スプリッタ7によりTDMA(時分割多元接続)方式で多重され、端局装置12に送信される。
図2は、本実施形態における端局装置12の構成を示す機能ブロック図であり、本実施形態と関係する機能ブロックのみを抽出して示してある。端局装置12は、下位送受信部121、優先度情報保存部122、及び、帯域割当部123を備える。
下位送受信部121は、終端装置13との間のデータの送受信を担うインタフェースである。優先度情報保存部122は、優先度情報を記憶する。優先度情報は、各終端装置13の優先度を示す。帯域割当部123は、帯域割当周期ごとに、各終端装置13に対する上り通信の送信を許可する帯域量(送信許可量)と、上り通信のデータの送信開始のタイミングとを決定する。帯域量は、例えば、データ長により示される。帯域割当部123は、終端装置13の優先度が高いほど早いタイミングとなるように、各終端装置13の送信開始のタイミングを決定する。帯域割当部123が算出した送信開始のタイミング及び帯域量は、下位送受信部121を介して終端装置13へ通知される。
図3は、端局装置12の帯域割当部123が実行する帯域割当工程の動作フローを示す図である。帯域割当部123は、帯域割当周期の間隔で帯域割当工程を実行する。
帯域割当工程において、まず、帯域割当部123は、残余帯域Cを当該帯域割当周期における割当可能量で初期化する(ステップS101)。
帯域割当部123は、各終端装置13の送信許可量を決定する(ステップS102)。具体的には、帯域割当部123は、終端装置13を任意の順に又は予め決められた順に選択し、選択した終端装置13のそれぞれについて、以下のステップS103〜ステップS104の処理を実行する。
帯域割当部123は、残余帯域Cのうち、選択した終端装置13に対する分配量を決定する(ステップS103)。分配量の決定は、任意の方法で行うことができる。例えば、帯域割当部123は、全ての終端装置13に同一の帯域を分配してもよく、固定の帯域を分配してもよい。また、帯域割当部123は、終端装置13から通知された上り通信のデータ量や、終端装置13の上り通信のスケジュールから得られた上り通信のデータ量に基づいて分配量を決定してもよい。あるいは、帯域割当部123は、終端装置13からの上りトラヒックを監視し、過去の終端装置13のトラヒック量から予測される帯域要求量に基づいて分配量を決定してもよい。帯域割当部123は、決定した分配量を、選択した終端装置13への送信許可量として割当てる(ステップS104)。
帯域割当部123は、全ての終端装置13についてステップS103〜ステップS104の処理を実行したと判断した場合、ステップS105の処理を行う。すなわち、帯域割当部123は、各終端装置13に割当てられた送信許可量に基づいて、各終端装置13に送信を許可する時間長を決定する。さらに、帯域割当部123は、各終端装置13に送信を許可する時間長と、優先度情報保存部122から取得した各終端装置13の優先度に基づいて、各終端装置13に割当てる送信開始時刻を決定する(ステップS105)。下位送受信部121は、帯域割当部123が決定した送信開始時刻と送信許可量を示す送信許可を、制御信号により各終端装置13に通知する。なお、帯域割当部123は、光ファイバ6とは異なる回線により、各終端装置13に対して中継網用送信許可を通知してもよい。
図4は、送信開始時刻の決定方法の例を示す図である。ここでは、5台の終端装置13を終端装置#1〜#5とする。そして、終端装置#1、終端装置#2、終端装置#3、終端装置#4、終端装置#5の順に優先度が高い。帯域割当部123は、帯域割当周期内で、優先度が高い順に送信開始時刻が早くなるように、帯域割当周期の先頭から終端装置#1、#2、#3、#4、#5の順に送信開始時刻を割当てる。
図5は、送信開始時刻の決定方法の他の例を示す図である。同図では、帯域割当部123は、各終端装置#1〜#5の送信許可量をN分割(Nは2以上の整数)する。同図では、N=2の場合を示している。帯域割当部123は、帯域割当周期を複数回(N回)に分ける。帯域割当部123は、N分割された帯域割当周期のそれぞれにおいて、優先度が高い順に送信開始時刻が早くなるように、終端装置#1、#2、#3、#4、#5の順に、送信開始時刻を割当てる。
1台の終端装置13の送信間隔が大きいと、他の終端装置13が次の送信タイミングを待つまでの時間が延び、遅延が増加する。そこで、1台の終端装置13の送信機会を複数回に分割することで、終端装置13全体の送信間隔を狭め、遅延を削減することができる。よって、終端装置13全体への高頻度の帯域割当が可能となる。
上述したように、複数の終端装置と接続される端局装置は、帯域割当周期ごとに、終端装置に送信を許可する帯域量を割当て、割当てた帯域量のデータの送信開始のタイミングを、終端装置の優先度に応じた順番となるように決定する。このように、帯域割当周期ごとに、各終端装置の優先度に応じた順番でデータ送信を許可するため、優先度の高い終端装置ほど、短い遅延で上りデータを送信することができる。
[第2の実施形態]
本発明の実施形態では、伝送システムに複数のサービスを同時に収容する。以下では、伝送システムに受動光通信網システムを用いた場合を例に説明する。伝送システム、又は、伝送システムを構成する装置がサービスを収容するとは、そのサービスの通信を中継することを示す。
図6は、本実施形態による通信システム20の構成図である。同図に示すように、通信システム20は、上位装置21a及び21bと、端局装置22と、P台(Pは1以上の整数)の終端装置23aと、Q台(Qは1以上の整数)の終端装置23bと、P台の下位装置24aと、Q台の下位装置24bとを備えて構成される。
同図では、P台の終端装置23aをそれぞれ終端装置23a−1〜23a−Pと記載し、Q台の終端装置23bをそれぞれ終端装置23b−1〜23b−Qと記載している。また、同図では、P台の下位装置24aをそれぞれ下位装置24a−1〜24a−Pと記載し、Q台の下位装置24bをそれぞれ下位装置24b−1〜24b−Qと記載している。終端装置23a−p(pは1以上P以下の整数)は下位装置24a−pと接続され、終端装置23b−q(qは1以上Q以下の整数)は下位装置24b−qと接続される。
以下では、上位装置21a及び21bを総称して上位装置21と記載し、終端装置23a及び終端装置23bを総称して終端装置23と記載し、下位装置24aと下位装置24bを総称して下位装置24と記載する。
上位装置21と下位装置24は、収容するサービスごとに異なる。ここでは、上位装置21a及び下位装置24aがAシステムを収容し、上位装置21b及び下位装置24bがBシステムを収容する。Aシステムは、例えば移動体無線通信サービスを収容するモバイル網である。Aシステムにおいて、上位装置21aは基地局装置部であり、下位装置24aは無線装置部である。Bシステムは、例えばデータ通信サービスを収容するFTTHである。Bシステムにおいて、上位装置21bは集線スイッチであり、下位装置24bは、ホームゲートウェイである。上位装置21a及び上位装置21bは、それぞれ上位網と接続される。モバイル網の場合、下位装置24の先にさらに1台以上のユーザ装置が接続される。
端局装置22及び終端装置23は、受動光通信網を構成する。例えば、端局装置22は、OLTであり、終端装置23は、ONUである。端局装置22と、終端装置23との間は1対多で、光ファイバ6および光スプリッタ7を用いた中継網により接続される。すなわち、端局装置22と終端装置23a−1〜23a−P及び終端装置23b−1〜23b−Qとは、1本の光ファイバ6で伝送される通信信号を、光スプリッタ7によって複数に分配することにより接続される。端局装置22は、終端装置23a−1〜23a−P及び終端装置23b−1〜23b−Qに送信する信号(下り信号)をTDM方式により多重して送信する。光スプリッタ7は多重された下り信号をそのまま終端装置23a−1〜23a−P及び終端装置23b−1〜23b−Qに転送する。また、終端装置23a−1〜23a−P及び終端装置23b−1〜23b−Qから端局装置22に送信される信号(上り信号)は、光スプリッタ7によりTDMA方式で多重され、端局装置22に送信される。
図7は、本実施形態における端局装置22の構成を示す機能ブロック図であり、本実施形態と関係する機能ブロックのみを抽出して示してある。端局装置22は、上位送受信部221、下位送受信部222、情報抽出部223、要求量算出部224、優先度情報保存部225、優先度判断部226、及び、帯域割当部227を備える。
上位送受信部221は、上位装置21との間のデータの送受信を担うインタフェースである。下位送受信部222は、終端装置23との間のデータの送受信を担うインタフェースである。情報抽出部223は、システムAの通信のスケジュールを示すスケジューリング情報を上位装置21aから受信して必要情報を抽出する。要求量算出部224は、情報抽出部223が抽出した情報に基づいて、Aシステムに属する終端装置23aが上り通信に必要な帯域量である中継網要求量を算出する。優先度情報保存部225は、優先度情報を記憶する。優先度判断部226は、スケジューリング情報に基づいて終端装置23の優先度を判断する。帯域割当部227は、各終端装置23に対する上り通信の中継網用送信許可を算出する。中継網用送信許可は、送信開始時刻及び送信許可量を含む。帯域割当部227は、終端装置23の優先度が高いほど送信開始時刻が早くなるように、各終端装置23の送信開始時刻を決定する。帯域割当部227が算出した中継網用送信許可を示す情報は、下位送受信部222を介して終端装置23へ通知される。
なお、本実施形態では、上位装置21aから、主信号(上位装置21aからユーザ装置又は下位装置24a宛ての信号)とは異なるインタフェースによりスケジューリング情報が通知されるものとしているが、スケジューリング情報が主信号内に含まれてもよい。この場合は、端局装置22はスケジューリング情報受信用のインタフェースを設けず、上位送受信部221は、上位装置21aから受信した主信号からスケジューリング情報をスヌープして情報抽出部223に転送する。
図8は、端局装置22の情報抽出部223が実行する情報抽出工程の動作フローを示す図である。情報抽出部223は、上位装置21aからスケジューリング情報を受信するたびに情報抽出工程を実行する。なお、情報抽出部223は、受信したスケジューリング情報をまとめて一定周期間隔で情報抽出工程を実行してもよい。
情報抽出工程において、情報抽出部223は、受信したスケジューリング情報から宛先のユーザ装置を示す宛先情報と、ユーザ装置の上り信号の送信に関する割当情報を抽出する(ステップS301)。割当情報は、ユーザ装置に対して割当てられた上り通信の送信タイミングと送信量を取得可能な情報である。情報抽出部223は、スケジューリング情報を受信した時刻を用いて、ユーザ装置からの上り通信のデータ(上り信号)が終端装置23aへ到着する時刻を推測する(ステップS302)。推測した時刻を、推測到着時刻とする。情報抽出部223は、宛先情報、割当情報、及び、推測到着時刻を要求量算出部224に転送する(ステップS303)。
図9は、端局装置22の要求量算出部224が実行する要求量算出工程の動作フローを示す図である。要求量算出部224は、帯域割当周期の間隔で要求量算出工程を実行する。
要求量算出工程において、要求量算出部224は、情報抽出部223から受信した宛先情報、割当情報、及び推測到着時刻を用いて、帯域割当周期ごとに各終端装置23aに到着するデータ量を算出する(ステップS401)。要求量算出部224は、次の帯域割当周期における終端装置23aごとの到着データ量を、当該終端装置23aの送信要求量、すなわち、中継網要求量として帯域割当部227に転送する(ステップS402)。
図10は、端局装置22の優先度情報保存部225が実行する優先度情報保存工程の動作フローを示す図である。優先度情報保存部225は、任意の終端装置23の優先度情報が変更されるたびに優先度情報保存工程を実行する。優先度情報保存工程において、優先度情報保存部225は、任意の終端装置23の優先度情報が変更された際に、当該終端装置23の変更後の優先度情報を記憶するとともに、帯域割当部227に転送する(ステップS501)。
優先度情報保存部225が記憶する優先度情報は、例えば、終端装置23を特定する情報と、優先度を表す情報を対応付けた情報である。優先度を表す情報は、終端装置23が収容するサービスを表す情報であってもよい。終端装置23が収容するサービスの優先度が、その終端装置23の優先度となる。この場合、優先度情報保存部225に、サービス毎の優先度の情報が記憶される。
優先度情報は、手動で登録や変更が入力されてもよく、優先度判断部226がスケジューリング情報に基づいて判断し、設定してもよい。手動のみで登録や変更を行う場合、端局装置22は、優先度判断部226を備えなくてもよい。スケジューリング情報に基づいて優先度情報が設定される場合、優先度判断部226は、上位装置21aから受信したスケジューリング情報に基づいて終端装置23の優先度を判断し、さらに、優先度情報保存部225が記憶している優先度情報と比較して優先度の変更の有無を判断する。優先度判断部226は、優先度が変更されたと判断した場合、終端装置23の変更後の優先度を優先度情報保存部225に出力する。
上位装置Aから受信したスケジューリング情報には、Aシステムに属する終端装置23を特定可能な情報が設定されている。例えば、Aシステムの上位装置21aから受信したスケジューリング情報に、下位装置24又はユーザ装置を特定する情報が含まれているとする。優先度判断部226は、スケジューリング情報が示す下位装置24、又は、スケジューリング情報が示すユーザ装置を収容する下位装置24と接続される終端装置23の優先度を、Aシステムが収容するサービスに対応した優先度と判断する。また、スケジューリング情報に、サービスを特定する情報、又は、優先度自体が設定されてもよい。スケジューリング情報を用いるサービスには、少なくとも、無線サービス(モバイル網が提供するサービスを含む。)が含まれる。
図11は、端局装置22の帯域割当部227が実行する帯域割当工程の動作フローを示す図である。帯域割当部227は、帯域割当周期の間隔で帯域割当工程を実行する。
帯域割当工程において、まず、帯域割当部227は、残余帯域Cを当該帯域割当周期における割当可能量で初期化する(ステップS601)。
帯域割当部227は、まずAシステムに属する各終端装置23aの送信許可量を決定する(ステップS602)。具体的には、帯域割当部227は、Aシステムに属する終端装置23aを任意の順に又は予め決められた順に選択し、選択した終端装置23aのそれぞれについて、以下のステップS603〜ステップS604の処理を実行する。
帯域割当部227は、選択した終端装置23aの要求量と現在の残余帯域Cを基に送信許可量を決定する(ステップS603)。つまり、帯域割当部227は、選択した終端装置23aの送信許可量を、その終端装置23aの中継網要求量(送信要求量)と、残余帯域Cのいずれか小さい方とする。帯域割当部227は、残余帯域Cを、現在の値から、選択した終端装置23aの送信許可量を減算した値に更新する(ステップS604)。帯域割当部227は、Aシステムに属する全ての終端装置23aについてステップS603〜ステップS604の処理を実行したと判断した場合、ステップS605の処理を行う。
帯域割当部227は、Bシステムに属する各終端装置23bの送信許可量を決定する(ステップS605)。具体的には、帯域割当部227は、Bシステムに属する終端装置23bを任意の順に又は予め決められた順に順番で選択し、選択した終端装置23bのそれぞれについて以下のステップS606〜ステップS607の処理を実行する。すなわち、帯域割当部227は、残余帯域Cのうち、選択した終端装置23bに対する分配量を決定する(ステップS606)。分配量の決定は、任意の方法で行うことができる。例えば、帯域割当部227は、全ての終端装置23bに同一の帯域を分配してもよく、固定の帯域を分配してもよい。また、帯域割当部227は、終端装置23bから通知された上り通信のデータ量や、終端装置23bの上り通信のスケジュールから得られた上り通信のデータ量に基づいて分配量を決定してもよい。あるいは、帯域割当部227は、終端装置23bからの上りトラヒックを監視し、過去の終端装置23bのトラヒック量から予測される帯域要求量に基づいて分配量を決定してもよい。帯域割当部227は、決定した分配量を、選択した終端装置23bへの送信許可量として割当てる(ステップS607)。
帯域割当部227は、Bシステムに属する全ての終端装置23bについてステップS606〜ステップS607の処理を実行したと判断した場合、ステップS608の処理を行う。すなわち、帯域割当部227は、各終端装置23に割当てられた分配量に基づいて、各終端装置23に送信を許可する時間長を決定する。さらに、帯域割当部227は、各終端装置23に送信を許可する時間長と、優先度情報保存部225から取得した各終端装置23の優先度に基づいて、各終端装置23に割当てる送信開始時刻を決定する(ステップS608)。下位送受信部222は、帯域割当部227が決定した送信開始時刻と送信許可量を示す中継網用送信許可を、制御信号により各終端装置23に通知する。なお、帯域割当部227は、光ファイバ6とは異なる回線により、各終端装置23に対して中継網用送信許可を通知してもよい。
図12は、送信開始時刻の決定方法の例を示す図である。同図では、終端装置#1、#2がAシステムに属する終端装置23aであり、終端装置#3〜#5がBシステムに属する終端装置23bである。Aシステムを収容する終端装置23aのほうが、Bシステムを収容する終端装置23bよりも優先度が高い。あるいは、Aシステムが提供するサービスのほうが、Bシステムが提供するサービスよりも優先度が高い。帯域割当部227は、帯域割当周期内で、Aシステムの終端装置23a(終端装置#1、#2)に優先的に帯域割当周期の先頭にまとめて送信開始時刻を割当て、Bシステムの終端装置23b(終端装置#3〜#5)には、Aシステムの終端装置23aに割当てた送信開始時刻よりも後の送信開始時刻を割当てる。
なお、送信開始時刻の決定方法はこれに限らず、図13または図14に示すように決定してもよい。
図13は、送信開始時刻の決定方法の他の例を示す図である。帯域割当部227は、Aシステムの終端装置23aそれぞれの送信許可量をN分割し、分割送信許可量Da(1)〜Da(N)とする。帯域割当部227は、帯域割当周期をN分割し、分割帯域割当周期C(1)〜C(N)とする。Nは2以上の整数であるが、同図では、N=2の場合を示している。帯域割当部227は、分割帯域割当周期C(i)(iは1以上N以下の整数)の先頭にまとめて、Aシステムの終端装置23a(終端装置#1、#2)に、分割送信許可量Da(i)の送信開始時刻を割当てる。帯域割当部227は、Aシステムの終端装置23aに送信開始時刻を割当てた後、Bシステムの終端装置23b(終端装置#3〜#5)に送信開始時刻を割当てる。
このようにAシステムの送信許可量をN分割して、複数回に分けて送信開始時刻を決定する場合、Bシステムの終端装置23bについては残余時間帯に送信開始時刻を割当てることとなる。そのため、Aシステムの送信時間と重複しないよう、Bシステムの一部の終端装置23bの送信許可量を分割して複数回に分けて送信開始時刻を決定することもある。同図では、終端装置#4の送信許可量が分割されている。
これにより、例えば、少なくとも無線サービスを利用する終端装置23への割当量をN分割し、送信頻度をN倍にしてデータ送信を許可することができる。
図14は、送信開始時刻の決定方法のさらに他の例を示す図である。帯域割当部227は、Aシステムの終端装置23aそれぞれの送信許可量をN分割し、分割送信許可量Da(1)〜Da(N)とする。さらに、帯域割当部227は、Bシステムの終端装置23bそれぞれの送信許可量もN分割し、分割送信許可量Db(1)〜Db(N)とする。Nは2以上の整数であるが、同図では、N=2の場合を示している。帯域割当部227は、帯域割当周期をN分割し、分割帯域割当周期C(1)〜C(N)とする。帯域割当部227は、分割帯域割当周期C(i)(iは1以上N以下の整数)のそれぞれにおいて、Aシステムの終端装置23aの送信開始時刻がBシステムの終端装置23bの送信開始時刻よりも早くなるように、終端装置23a(終端装置#1、#2)の分割送信許可量Da(i)の送信開始時刻を先頭にまとめて割当てた後、Bシステムの終端装置23b(終端装置#3〜#5)の分割送信許可量Db(i)の送信開始時刻を割当てる。このように両システムとも帯域をN分割し、少ない帯域を高頻度で割当てる方式である。
本実施形態によれば、端局装置22及び複数の終端装置23は、端局装置22に接続される上位装置21と終端装置23に接続される下位装置24との間の複数のサービスの通信を中継する。端局装置22の帯域割当部227は、帯域割当周期内における各終端装置23の送信開始のタイミングを、終端装置23が通信を中継するサービスの優先度に応じて決定する。
優先度に応じた送信開始のタイミングの割当てを行うことによって、特に無線システムが接続された際に、低遅延化の効果を奏する。
なお、サービスに応じた所定の優先度は、上位装置からのスケジューリング情報に基づき設定することができる。
また、端局装置22は、Aシステムの各終端装置23aからの上り送信については、スケジューリング情報を用いることによって、上りデータが到着する前に上りデータ量を把握し、帯域割当を行うことができる。よって、Aシステムの上り送信の低遅延化が可能となる。
本実施形態は、上位装置と下位装置を含めた構成で、サービスに応じた優先度によりDBA(Dynamic Bandwidth Allocation、動的帯域割当)内を配置する。本実施形態により、バッファ等を考慮しても、例えば、無線サービスに対して優先的に、帯域割当てを行うことができる。
以上説明した実施形態によれば、端局装置は、終端装置の優先度に従って、終端装置に割当てる帯域を配置することができる。よって、無線サービスなど遅延に対する制約が厳しいサービスを含んだ複数のサービスを収容する受動光通信網を構成する端局装置の提供を可能とする。
上述した実施形態における端局装置12、及び、端局装置22の機能をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この端局装置12、及び、端局装置22の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
時分割多元接続により通信を行うシステムに利用可能である。
6 光ファイバ
7 光スプリッタ
10 通信システム
12 端局装置
13、13−1〜13−K 終端装置
20 通信システム
21a 上位装置
21b 上位装置
22 端局装置
23、23a−1〜23a−P、23b−1〜23b−Q 終端装置
24a−1〜24a−P、24b−1〜24b−Q 下位装置
121 下位送受信部
122 優先度情報保存部
123 帯域割当部
221 上位送受信部
222 下位送受信部
223 情報抽出部
224 要求量算出部
225 優先度情報保存部
226 優先度判断部
227 帯域割当部

Claims (6)

  1. 時分割多元接続により複数の終端装置からデータを受信する端局装置であって、
    帯域割当周期ごとに、前記終端装置に送信を許可する帯域量を割当て、前記帯域量のデータの送信開始のタイミングを、前記終端装置の優先度に応じた順番となるように決定する帯域割当部、
    を備えることを特徴とする端局装置。
  2. 前記終端装置及び前記複数の終端装置は、前記端局装置に接続される上位装置と前記終端装置に接続される下位装置との間の複数のサービスの通信を中継し、
    前記帯域割当部は、前記帯域量のデータの送信開始のタイミングを、前記終端装置が通信を中継するサービスの優先度に応じた順番となるように決定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の端局装置。
  3. サービスの通信のスケジュールを示すスケジューリング情報を受信し、前記スケジューリング情報が示す通信のデータを中継する前記終端装置の優先度を判断する優先度判断部をさらに備える、
    ことを特徴とする請求項2に記載の端局装置。
  4. 複数の前記サービスには、少なくとも無線サービスが含まれる、
    ことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の端局装置。
  5. 前記帯域割当部は、前記終端装置に割当てられた前記帯域量を分割し、分割した前記帯域量ごとにデータの送信開始のタイミングを、前記終端装置の優先度に応じて決定する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の端局装置。
  6. 時分割多元接続により複数の終端装置からデータを受信する端局装置が実行する帯域割当方法であって、
    帯域割当周期ごとに、前記終端装置に送信を許可する帯域量を割当て、前記帯域量のデータの送信開始のタイミングを、前記終端装置の優先度に応じた順番となるように決定する帯域割当ステップ、
    を有することを特徴とする帯域割当方法。
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