JP2016208620A - 制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電動機の出力制限を行う時期を調整することで、車両の走行性能を出来る限り確保しながら、電動機の長寿命化を図る。【解決手段】制御装置は、電圧指令値Vが上限値Vmaxの電圧範囲内で制御されるように、電圧指令値Vと大気圧Pとの履歴に基づいて、電圧指令値Vに対する上限値Vmaxの設定を行う際に、電圧指令値Vと大気圧Pと電圧指令値Vに基づく電圧が印加される印加時間tとをパラメータとする関数A=∫f(V,P)dtの値を算出し、関数Aの値を前回の累積値An−1に加算することで、関数Aの累積値An=A+An−1を更新し、当該累積値Anが閾値Athを超えた場合に、電圧指令値Vに対する上限値Vmaxの値を低下して再設定する。【選択図】図3
Description
この発明は制御装置に関し、特に、車両に搭載された電動機および電気機器を制御する制御装置に関する。
近年、環境問題対策の一環として、ハイブリッド車、燃料電池車、および、電気自動車などの低公害車が開発されている。これらの車両は、電動機からの駆動力により走行する。このような車両においては、電動機に電力を供給するインバータ回路等の電気機器が搭載され、高電圧で電動機を駆動している。
このような電動機が搭載された車両が高地で走行する場合が当然ながら想定される。高地においては、一般に、大気圧が低いことが知られている。そのような環境下では、空気の誘電率が上昇する。空気の誘電率が上昇すると、電気機器および電動機においては、絶縁体内への部分放電量が増加するという問題がある。部分放電量が増加すると、絶縁体の絶縁性能が劣化し、さらには、絶縁体の耐久寿命も劣化する。
そのため、車両が検知した大気圧に応じて電動機および電気機器に供給する電圧を設定し、設定された電圧に基づいて電動機を制御する制御装置が搭載された車両が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
また、特許文献1には記載されていないが、電動機の温度が高い場合にも、絶縁体の絶縁性能が劣化し、耐久寿命が劣化する。
上記の特許文献1に記載のように、大気圧に応じて電圧を変更した場合、高地などの大気圧が低い領域では、電動機の出力は常に制限されてしまい、車両の走行性能が常に低下してしまうという問題点があった。
この発明はかかる問題点を解決するためになされたものであり、高地などの大気圧が低い領域においても、電動機の出力制限を行う時期を調整することで、車両の走行性能を出来る限り確保しながら、電動機の長寿命化を図ることができる制御装置を提供することを目的とする。
この発明は、車両に搭載された電動機の制御装置であって、前記車両は、前記電動機に電力を供給するための電気機器と、前記車両の周囲の大気圧Pを検知するための大気圧センサとを備えており、前記制御装置は、前記車両の走行時に、前記電動機が必要とする出力に応じて、前記電動機および前記電気機器に印加される印加電圧を制御するための電圧指令値Vを算出する電圧指令値算出部と、前記電圧指令値Vと前記大気圧Pとの履歴を記憶する記憶部と、前記電圧指令値算出部で算出される前記電圧指令値Vが上限値Vmaxの電圧範囲内で制御されるように、前記記憶部に記憶された前記電圧指令値Vと前記大気圧Pとの履歴に基づいて、前記電圧指令値Vに対する上限値Vmaxを設定する上限値設定部と、前記電圧指令値Vと前記大気圧Pと前記印加電圧の印加時間tとをパラメータとする関数A=∫f(V,P)dtの値を算出し、前記関数Aの値を、前回算出した累積値An−1に加算することで、前記関数Aの累積値An=A+An−1を更新する累積値算出部とを備え、前記上限値設定部は、前記累積値算出部によって算出される前記累積値Anが閾値Athを超えた場合に、前記電圧指令値Vに対する上限値Vmaxの値を低下させて再設定する、制御装置である。
この発明においては、前記上限値設定部が、前記累積値算出部によって算出される前記累積値Anが閾値Athを超えた場合に、前記電圧指令値Vに対する上限値Vmaxの値を低下して再設定するようにしたので、累積値が閾値Athに達するまでは、電動機の出力を制限を行わないので、その間は、電動機の最大性能を確保することができる。また、前記累積値Anが閾値Athを超えた場合には、前記電圧指令値Vに対する上限値Vmaxの値を低下して再設定するため、電動機の内部の部分放電量の増加を抑え、電動機の絶縁性の劣化を防止し、電動機の絶縁破壊を抑制することができるので、電動機の絶縁性・信頼性を確保することができる。これにより、高地などの大気圧が低い領域においても、電動機の出力制限を行う時期を適切に調整することで、車両の走行性能を出来る限り確保しながら、電動機の長寿命化を図ることができる。
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態に係る制御装置について説明する。以下の各実施の形態においては、各図面において同一または相当する構成については同一の符号を付して示し、それらについての詳細な説明は繰返さないこととする。また、この発明は主に移動体の制御を行うための制御装置に関する。当該移動体の例としては、電動機が搭載された車両が挙げられ、当該車両であれば特に限定されるものではない。具体的には、たとえば、ハイブリッド車両、電気自動車あるいは燃料電池自動車などが挙げられる。なお、以下の各実施の形態においては、移動体をハイブリッド車両として説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の本実施の形態に係る制御装置が搭載された車両の構成を示したブロック図である。図1に示すように、当該車両には、HV−ECU(Hybrid Vehicle - El ectronic Control Unit)1と、車両ECU2と、DC/DCコンバータ4と、電池5と、インバータ6と、モータ7とが搭載されている。
図1は、この発明の本実施の形態に係る制御装置が搭載された車両の構成を示したブロック図である。図1に示すように、当該車両には、HV−ECU(Hybrid Vehicle - El ectronic Control Unit)1と、車両ECU2と、DC/DCコンバータ4と、電池5と、インバータ6と、モータ7とが搭載されている。
車両ECU2は、車両に設けられた各種センサにより検知される各種情報(たとえば、アクセル開度、吸入空気量、車速等)に基づいて、車両に搭載されたエンジン(図示せず)の出力を制御する。車両ECU2は、HV−ECU1と通信可能に接続されている。また、車両ECU2には、大気圧センサ3が接続されている。車両ECU2は、プロセッサが、車両ECU2に接続された記憶装置(図示せず)に記憶されたプログラムを実行することにより実現される。また、複数のプロセッサおよび複数の記憶装置が連携して、車両ECU2の機能を実行してもよい。
大気圧センサ3は、車両の周囲の大気圧を検知する。大気圧センサ3は、検知された大気圧に対応する検知信号を車両ECU2に送信する。なお、大気圧センサ3は、周知の技術を用いればよいため、その詳細な説明は行なわない。
HV−ECU1は、本実施の形態に係る制御装置を構成している。HV−ECU1は、プロセッサが、HV−ECU1に接続された記憶装置(図示せず)に記憶されたプログラムを実行することにより実現される。また、複数のプロセッサおよび複数の記憶装置が連携して、HV−ECU1の機能を実行してもよい。当該プログラムに基づいて、HV−ECU1は、車両の走行時に、モータ7の回転速度およびモータ7が必要とする出力に応じて、モータ7およびインバータ6に印加する印加電圧を制御するための電圧指令値Vを算出する。さらに、当該プログラムには、後述する「モータ絶縁保護ルーチン」が含まれる。HV−ECU1は、大気圧と電圧指令値との履歴に基づいて、「モータ絶縁保護ルーチン」に従い、電圧指令値に対する上限値を決定し、当該上限値をDC/DCコンバータ4において出力される昇圧電圧の最大値として設定し、DC/DCコンバータ4において出力される昇圧電圧が当該最大値を超えないように、当該最大値の範囲でDC/DCコンバータ4に対する電圧指令値Vを出力して、DC/DCコンバータ4を制御する。
DC/DCコンバータ4は、HV−ECU1から受信した電圧指令値Vに応じて、電池5からの直流電圧を昇圧する。
電池5は、例えば、リチウムイオン電池またはニッケル水素電池等の充電可能な2次電池から構成されている。
インバータ6は、モータ7に電力を供給する電気機器である。インバータ6は、DC/DCコンバータ4において昇圧された直流電圧を交流電圧に変換して、モータ7に供給する。インバータ6は、HV−ECU1から受信した制御信号に応じて、モータ7に供給する交流電圧を制御する。
モータ7は電動機から構成されている。モータ7は、インバータ6から供給される交流電圧に基づいて駆動される。モータ7は、車両の駆動輪(図示せず)に連結され、供給される交流電圧に応じた駆動力を駆動輪に発生させる。モータ7を構成する電動機の例としては、たとえば3相交流同期電動機が挙げられる。しかしながら、モータ7は、3相交流同期電動機に限定されるものではなく、例えば5相または7相等の多相交流電動機であってもよい。但し、その場合には、インバータ6等も多相巻線に対応した回路構成とする。
車両が走行する際には、車両の動作状態に応じて、DC/DCコンバータ4は、HV−ECU1から指示された電圧指令値Vに基づく昇圧電圧値V1を出力する。それにより、インバータ6およびモータ7に電力が供給される。
図2は、大気圧と昇圧電圧値V1とモータ7の絶縁性・信頼性との関係をグラフで示した図である。図2において、横軸が「大気圧」、縦軸が「モータ7の絶縁破壊または寿命に至るまでの時間」である。図2においては、昇圧電圧値V1が、500V、600V、700Vの3種類の場合のグラフを示している。この時、図2に示すように、大気圧が小さくなるにつれ、また、昇圧電圧値V1が大きくなるにつれ、モータ内部の部分放電量が増加し、モータ7の絶縁性を劣化させ、モータ7の絶縁破壊が生じやすくなり、モータ7の寿命が短くなることがわかる。
そこで、本実施の形態においては、大気圧と電圧指令値との履歴を記憶装置に記憶しておき、当該履歴に基づいて、電圧指令値Vの上限値を調整することで、高地などの大気圧が低い領域においても、モータ7の出力制限をすぐに行わずに、大気圧と電圧指令値との履歴が一定レベルに到達するまでは、モータ7の走行性能を確保し、その後に、大気圧と電圧指令値との履歴が当該一定レベルに達した段階で、モータ7の出力制限を行うことで、モータ内部の部分放電量の増加を抑える構成とした。これにより、大気圧と電圧指令値との履歴が一定レベルまでは走行性能が確保されるので、出力制限をすぐに行っていた従来技術に比べて、その分の走行性能が改善されるとともに、大気圧と電圧指令値との履歴が一定レベルを超えたときから、モータ7の出力制限を行うことで、モータ7の絶縁性の劣化を防止し、モータ7の絶縁破壊を防ぐようにしたので、従来技術に比べ、モータ7の寿命を長くすることができる。
このことを具体的に説明する。HV−ECU1には、大気圧と電圧指令値との履歴に関する関数Aが、以下のように予め設定されている。すなわち、HV−ECU1から指示される電圧指令値をV、HV−ECU1が大気圧センサ3により検出された大気圧をP、電圧指令値Vに基づくモータ7への電圧の印加時間をtとしたとき、HV−ECU1において、電圧指令値Vと大気圧Pと印加時間tとをパラメータとした下記の式(1)で与えられる関数Aが予め設定されている。なお、印加時間tは、単に、電圧指令値Vの出力時間としてもよい。
式(1)からわかるように、関数Aは、電圧指令値Vと大気圧Pとをパラメータとする関数f(V,P)を、印加時間tで積分した値として、定義されている。
車両が走行する際に、HV−ECU1は、関数Aの初期値をA0=0として、現時点の電圧指令値Vと大気圧Pと印加時間tの値を用いて、関数Aの値を算出する。こうして求めた関数Aの値を、初期値A0に加算して、A1(=A+A0)を算出する。次に、同様にして、A2(=A+A1)を算出する。HV−ECU1は、予め設定された周期で、この演算を繰り返し、An=A+An−1の値が閾値Athに達した場合に、電圧指令値Vに対する上限値Vmaxを低下させる。以下、A1,A2,・・・,An−1,Anを、関数Aの累積値または単に累積値と呼ぶこととする。なお、閾値Athは、適宜、予め設定して記憶装置に記憶しておくものとする。
なお、上記の説明においては、関数AのパラメータVに関し、HV−ECU1から指示された電圧指令値Vを式(1)のパラメータVとすると説明したが、その場合に限らず、DC/DCコンバータ4からインバータ6に出力される昇圧電圧値V1を式(1)のパラメータVとしてもよい。但し、その場合には、DC/DCコンバータ4からインバータ6に出力される昇圧電圧値V1を検出するための電圧センサを設けておく必要がある。当該電圧センサで検出された電圧値は、HV−ECU1に出力される。
このように、本実施の形態に係る制御装置を構成するHV−ECU1は、車両の走行時に、モータ7の回転速度およびモータ7が必要とする出力に応じて、モータ7およびインバータ6に供給される印加電圧を制御するための電圧指令値Vを算出する電圧指令値算出部(図示せず)と、電圧指令値Vと大気圧Pとの履歴を記憶する記憶装置(図示せず)と、電圧指令値算出部で算出される電圧指令値Vが上限値Vmaxの電圧範囲内で制御されるように、記憶装置に記憶された電圧指令値Vと大気圧Pとの履歴に基づいて、電圧指令値Vに対する上限値Vmaxを設定する上限値設定部(図示せず)と、電圧指令値Vと大気圧Pと印加電圧の印加時間tとをパラメータとする上記式(1)の関数Aの値を算出し、当該関数Aの値を、前回算出された累積値An−1に加算することで、関数Aの累積値An=A+An−1を更新する累積値算出部(図示せず)とを備えている。上限値設定部は、累積値算出部によって算出される累積値Anが閾値Athを超えた場合に、電圧指令値Vに対する上限値Vmaxの値を低下して再設定する。
以下、図3のフローチャートを参照して、本実施の形態に係るHV−ECU1における上限値Vmaxを決定する動作について説明する。なお、ここでは、図3に示すルーチンを「モータ絶縁保護ルーチン」と呼ぶこととする。
本実施の形態における「モータ絶縁保護ルーチン」においては、図3に示すように、まず、ステップS10にて、HV−ECU1は、自身からDC/DCコンバータ4に出力する電圧指令値Vを読み込み、記憶装置(図示せず)に記憶する。このとき、当該電圧指令値Vに基づく昇圧電圧値V1のインバータ6への印加時間tも同時に読み込み、記憶装置に記憶する。
次に、ステップS11にて、HV−ECU1は、大気圧センサ3から車両ECU2を介して受信する大気圧の検知信号に基づいて、大気圧Pを検知して、それを読み込み、記憶装置に記憶する。
次に、ステップS12にて、HV−ECU1は、記憶装置(図示せず)に記憶された電圧指令値Vと大気圧Pと印加時間tとを用いて、上記式(1)の関数Aの値を算出する。
次に、ステップS13にて、前回のルーチンで算出し記憶した累積値An−1に、今回求めた関数Aの値を加算して、今回のルーチンにおける累積値An=A+An−1を算出し、記憶装置に記憶する。
次に、ステップS14にて、HV−ECU1は、ステップS13で求めた累積値Anが、あらかじめ設定された閾値Athを超えているか否かを判定する。判定の結果、累積値Anが閾値Athを超えていた場合には、ステップS15に進む。一方、判定の結果、累積値Anが閾値Ath以下の場合は、ステップS16に進む。
ステップS15では、HV−ECU1は、HV−ECU1からDC/DCコンバータ4に指示する電圧指令値Vの上限値Vmaxを、現在の上限値である第1の上限値Vmax1から第2の上限値Vmax2に変更する。第2の上限値Vmax2は、第1の上限値よりも低い値に設定されている。なお、第1の上限値Vmax1および第2の上限値Vmax2の値は、予め決定しておき、記憶装置に記憶しておくようにする。
一方、ステップS16では、HV−ECU1は、HV−ECU1からDC/DCコンバータ4への電圧指令値Vの上限値を第1の上限値Vmax1のままとし、変更しない。
このようにして、本実施の形態に係るHV−ECU1は、図3に示すルーチンに従って、電圧指令値Vの上限値Vmaxを決定する。
そして、HV−ECU1は、ステップS15またはステップS16にて決定された上限値Vmax以下の電圧範囲内にて、DC/DCコンバータ4から出力される昇圧電圧値を制御する。すなわち、HV−ECU1から出力される電圧指令値Vが上限値Vmax以下の場合には電圧指令値Vの値をそのまま出力し、一方、上限値Vmaxを超える場合には、当該電圧指令値Vを上限値Vmaxに置き換えることにより、当該電圧指令値Vを上限値Vmaxに丸めて出力する。DC/DCコンバータ4は、当該電圧指令値Vに基づいて昇圧電圧値V1を出力するため、昇圧電圧値V1が上限値Vmaxを超えることはない。
図4に、以上のような構成および動作に基づく、本実施の形態に係る制御装置を構成するHV−ECU1で演算される関数Aによる累積値Anの動きと電圧指令値Vの上限値Vmaxの変化を示す。図4において、横軸は「時間」、縦軸は「関数Aの累積値An」である。
図4に示すように、初期の上限値VmaxはVmax1に設定されている。車両が走行している場合において、電圧指令値Vと検出された大気圧Pとから、上記の式(1)で示される関数Aの値を算出し、前回のルーチンで算出し記憶された累積値An−1に関数Aの値を加算して、今回の累積値An(=A+An−1)を算出する。
このとき、車両での電圧指令値Vが低い場合、または、車両が平地などを走行していて大気圧Pが高い場合の場合、または、その両方の場合は、関数Aの値は小さく、累積値Anの傾きは緩やかな上昇をつづける(例えば図4のX1の領域)。
逆に、車両での電圧指令値Vが高い場合、且つ、車両が山間部等の高地を走行していて大気圧Pが低い場合は、関数Aの値は大きく、累積値Anの傾きは急な上昇をつづける(例えば図4のX2の領域)。
こうして、累積値Anが、あらかじめ定められた閾値Athに達していない間は、電圧指令値の上限値VmaxはVmax1に設定されたままである。
その後、累積値Anがあらかじめ定められた閾値Athに達した時点、すなわち、図4のY1の時点で、電圧指令値Vの上限値VmaxはVmax2に変更される。このとき、Vmax2<Vmax1と設定されている。
以後、HV−ECU1からの電圧指令値VはVmax2以下の範囲で動作されることになる。
本実施の形態においては、HV−ECU1が、以上のように上限値Vmaxを制御することにより、高地などの大気圧が低い領域でも、モータ7の絶縁性および信頼性を確保しつつ、閾値Athに達するまでの期間は、モータ7の走行性能を確保できるので、高地での急な上り坂が必要な場合においても、モータ7の性能を最大限に発揮することができ、車両の走行性能を低下させることがなくなる。また、閾値Athに達した時点で、モータ7の出力制限を行うようにしたので、その時点からの車両の走行性能は下がるものの、モータ7の絶縁性の劣化を防げるので、モータ7の短寿命化を防止することができる。このようにして、本実施の形態においては、車両の走行性能とモータの絶縁性・信頼性との両立を図っている。
本実施の形態では、車両ECU2に大気圧センサ3で検知された大気圧に対応する検出信号を送信しているが、その場合に限らず、大気圧センサ3からHV−ECU1に検出信号を送信するようにしてもよい。
本実施の形態では、関数Aを、電圧指令値Vの印加時間tの積算としているが、印加時間tに対応する他の物理量で積算するようにしてもよい。当該物理量としては、例えばインバータ6内部にあるパワー半導体素子のスイッチング回数などが挙げられる。
本実施の形態では、車両ECU2に大気圧センサ3が接続されているが、HV−ECU1に直接接続されていても良い。また、大気圧センサ3とHV−ECU1とDC/DCコンバータ4とインバータ6とを一体型とし、一体化された内部で大気圧センサ3とHV−ECU1を接続してもよい。内部に大気圧センサ3を配置することにより、検出信号を送信するための配線がなくなり、コスト低減となる。
以上のように、本実施の形態に係る制御装置であるHV−ECU1は、車両の走行時に、モータ7が必要とする出力に応じて、モータ7およびインバータ6に供給される印加電圧を制御するための電圧指令値Vを算出する電圧指令値算出部と、電圧指令値Vと大気圧Pとの履歴を記憶する記憶装置と、電圧指令値算出部で算出される電圧指令値Vが上限値Vmaxの電圧範囲内で制御されるように、記憶装置に記憶された電圧指令値Vと大気圧Pとの履歴に基づいて、電圧指令値Vに対する上限値Vmaxを設定する上限値設定部と、電圧指令値Vと大気圧Pと印加電圧の印加時間tとをパラメータとする関数A=∫f(V,P)dtの値を算出し、当該関数Aの値を、前回の累積値An−1に加算することで、関数Aの累積値An=A+An−1を更新する累積値算出部とを備えている。このとき、上限値設定部は、累積値算出部によって算出される累積値Anが閾値Athを超えた場合に、電圧指令値Vに対する上限値Vmaxの値を低下して再設定する。これにより、車両が高地などの大気圧が低い領域を走行する場合でも、モータ7の絶縁性・信頼性を確保しつつ、一定レベルに達するまでの間は、モータ7の最大性能を確保できるので、高地での急な上り坂が必要な場合においても、モータ7の性能を最大限に発揮することができ、車両の走行性能を低下させることがなくなる。
実施の形態2.
図5は、この発明の本実施の形態に係る制御装置が搭載された車両の構成を示したブロック図である。図1と図5との違いは、図5においては、図1のモータ7の代わりに、モータ7Aが設けられている点である。モータ7Aは、モータ7と基本的には同じ構成および動作であるが、モータ7との違いは、モータ7Aには、モータ7Aを構成する電動機のステータコイルなどの電流通電部にサーミスタが取り付けられている点である。このサーミスタにより、モータ7Aのステータ温度Tを検出することが可能となっている。他の構成については、図1と同じであるため、ここでは、同一符号により示し、それらについての説明を省略する。
図5は、この発明の本実施の形態に係る制御装置が搭載された車両の構成を示したブロック図である。図1と図5との違いは、図5においては、図1のモータ7の代わりに、モータ7Aが設けられている点である。モータ7Aは、モータ7と基本的には同じ構成および動作であるが、モータ7との違いは、モータ7Aには、モータ7Aを構成する電動機のステータコイルなどの電流通電部にサーミスタが取り付けられている点である。このサーミスタにより、モータ7Aのステータ温度Tを検出することが可能となっている。他の構成については、図1と同じであるため、ここでは、同一符号により示し、それらについての説明を省略する。
図6は、モータ7Aのステータ温度と昇圧電圧値V1とモータ7Aの絶縁性・信頼性との関係をグラフで示した図である。図6において、横軸が「ステータ温度」、縦軸が「モータ7Aの絶縁破壊または寿命に至るまでの時間」である。図6においては、昇圧電圧値V1が、500V、600V、700Vの3種類の場合のグラフを示している。図6に示すように、モータ7Aのステータ温度が高くなるにつれ、また、昇圧電圧値V1が大きくなるにつれ、モータ内部の絶縁性能が劣化し、モータ7Aの絶縁破壊が生じやすくなり、モータ7Aの寿命が短くなることがわかる。
そこで、本実施の形態においては、HV−ECU1からの電圧指令値Vと、大気圧センサ3により検出された大気圧Pと、モータ7Aのステータ温度Tとの履歴に基づいて、電圧上限値Vmaxの制御を行う。
具体的には、HV−ECU1から指示される電圧指令値をV、大気圧センサ3により検出された大気圧をP、電圧指令値Vによる昇圧電圧の印加時間をt、モータ7Aのステータ温度をTとしたとき、HV−ECU1は、電圧指令値Vと大気圧Pと印加時間tとステータ温度Tとをパラメータとした下記の式(2)で与えられる関数Aを予め設定しておく。なお、印加時間tは、単に、電圧指令値Vの出力時間としてもよい。
式(2)からわかるように、関数Aは、電圧指令値Vと大気圧Pとステータ温度Tとをパラメータとする関数f(V,P,T)を、印加時間tで積分した値として、定義されている。
このとき、初期値をA0=0として、HV−ECU1は、現時点の電圧指令値Vと大気圧Pとステータ温度Tと印加時間tとの値を用いて、式(2)の関数Aの値を算出する。こうして求めた関数Aの値を、初期値A0に加算して、A1(=A+A0)を算出する。次に、同様にして、A2(=A+A1)を算出する。この演算を繰り返し、An=A+An−1の値が予め設定された閾値Athに達した場合に、電圧指令値Vの上限値Vmaxを低下させる。以下、A1,A2,・・・,An−1,Anを、実施の形態1と同様に、累積値と呼ぶこととする。
以下、図7のフローチャートを参照して、本実施の形態に係るHV−ECU1の動作について説明する。なお、ここでは、図7に示すルーチンを「モータ絶縁保護ルーチン」と呼ぶこととする。
本実施の形態における「モータ絶縁保護ルーチン」においては、図7に示すように、まず、ステップS20にて、HV−ECU1は、HV−ECU1からDC/DCコンバータ4に出力する電圧指令値Vを読み込み、記憶装置(図示せず)に記憶する。このとき、当該電圧指令値Vに基づく電圧値の印加時間tも同時に読み込み、記憶装置に記憶する。
次に、ステップS21にて、HV−ECU1は、大気圧センサ3から受信する検知信号に基づいて、大気圧Pを検知して、それを読み込み、記憶装置に記憶する。
次に、ステップS22にて、HV−ECU1は、モータ7Aから受信するサーミスタにより検知された検知信号に基づいて、ステータ温度Tを検知して、それを読み込み、記憶装置に記憶する。
次に、ステップS23にて、HV−ECU1は、記憶装置(図示せず)に記憶された電圧指令値Vと大気圧Pとステータ温度Tと印加時間tを用いて、上記式(2)の関数Aの値を算出する。
次に、ステップS24にて、前回のルーチンで算出し記憶装置に記憶した累積値An−1に、今回求めた関数Aの値を加算して、今回のルーチンにおける累積値An=A+An−1を算出し、記憶装置に記憶する。
次に、ステップS25にて、HV−ECU1は、ステップS24で求めた累積値Anが、あらかじめ設定された閾値Athを超えているか否かを判定する。判定の結果、累積値Anが閾値Athを超えていた場合には、ステップS26に進む。一方、判定の結果、累積値Anが閾値Ath以下の場合は、ステップS27に進む。
ステップS26では、HV−ECU1は、HV−ECU1からDC/DCコンバータ4に指示する電圧指令値Vの上限値Vmaxを、現在の上限値である第1の上限値Vmax1を、第2の上限値Vmax2に変更する。第2の上限値Vmax2は、第1の上限値よりも低い値に設定されている。なお、第1の上限値Vmax1および第2の上限値Vmax2の値は、予め決定しておき、記憶装置に記憶しておくようにする。
一方、ステップS27では、HV−ECU1は、HV−ECU1からDC/DCコンバータ4に指示する電圧指令値Vの上限値Vmax1を変更しない。
本実施の形態に係るHV−ECU1は、上記のようにして、電圧指令値Vの上限値Vmaxを決定する。
そして、HV−ECU1は、ステップS26またはステップS27にて決定された上限値Vmax以下の電圧範囲内にて、DC/DCコンバータ4の出力電圧を制御する。すなわち、HV−ECU1から出力される電圧指令値Vが上限値Vmaxを超える場合には、当該電圧指令値Vを上限値Vmaxに置き換えることにより、当該電圧指令値Vを上限値Vmaxに丸めて出力する。
電圧、大気圧、ステータ温度に対する、絶縁性の劣化度合いを考慮し、前記関数Aは、下記の式(3)とすることが好適である。
ここで、k,α,βは共に予め設定された係数である。
その他は実施の形態1と同様であり、ここでは説明を省略する。
なお、上記の説明においては、関数AのパラメータVとして、HV−ECU1から指示された電圧指令値Vを式(2)および式(3)のパラメータVとすると説明したが、その場合に限らず、DC/DCコンバータ4からインバータ6側に出力される昇圧電圧値V1をパラメータVとしてもよい。但し、その場合には、DC/DCコンバータ4からインバータ6側に出力される昇圧電圧値V1を検出する電圧センサを設けておく必要がある。当該電圧センサで検出された電圧値は、HV−ECU1に出力される。
図8に、以上のような構成および動作に基づく、本実施の形態に係る制御装置を構成するHV−ECU1で演算される関数Aの累積値Anの動きと電圧指令値Vの上限値Vmaxの変化を示す。図8において、横軸は「時間」、縦軸は「関数Aの累積値An」である。
図8に示すように、初期の上限値VmaxはVmax1に設定されている。このとき、車両での電圧指令値Vが低い場合、または、車両が平地などを走行していて大気圧Pが高い場合、または、ステータ温度Tが低い場合、または、少なくともこれらのうちの1つの場合は、関数Aの値は小さく、累積値Anの傾きは緩やかな上昇をつづける(例えば図8のX1の領域)。
逆に、車両での電圧指令値Vが高い場合、および、車両が山間部等の高地を走行していて大気圧Pが低い場合は、関数Aの値は大きく、累積値Anの傾きは急な上昇をつづける(例えば図8のX2の領域)。
その他は実施の形態1と同様であり、省略する。
本実施の形態においては、同一電圧および同一気圧の場合でもステータ温度Tも考慮することにより、実施の形態1に対して、累積値Anの傾きを緩やかにすることができ、上限値Vmaxを低下させるまでの時間をより長くすることができる。
本実施の形態においては、上述したように、ステータ温度Tの絶縁性劣化も考慮することにより、モータ7Aの絶縁性・信頼性を確保しつつ、さらに長い時間、モータ7Aの最大性能を確保できる。
以上のように、本実施の形態においては、上記の実施の形態1と同様の効果がえられるとともに、さらに、本実施の形態においては、モータ7Aが、モータ7Aのステータ温度Tを検知するための温度センサであるサーミスタを備え、前記関数Aは、当該ステータ温度Tをもパラメータとする関数A=∫f(V,P,T)dtであって、HV−ECU1に設けられた前記上限値設定部は、記憶装置に記憶された電圧指令値Vと大気圧Pとステータ温度Tとの履歴に基づいて、電圧指令値Vに対する上限値Vmaxを設定するようにした。これにより、ステータ温度Tによるモータ7Aの絶縁性劣化も考慮することにより、モータ7Aの絶縁性・信頼性をさらに確保しつつ、より長い時間、モータ7Aの最大性能を確保することができる。
さらに、関数Aを上記式(3)のように設定して、電圧、大気圧、ステータ温度に対する、絶縁性の劣化度合いを考慮した関数とした場合には、モータの絶縁性に対する、電圧指令値Vの上限値Vmaxを変更するタイミングを精度よく判定することができ、モータの絶縁性・信頼性を確保しつつ、さらに長い時間、電動機の最大性能を確保できる。
実施の形態3.
本実施の形態は、上記の実施の形態2の変形例である。
本実施の形態は、上記式(2)または式(3)を用いて関数Aの値を算出する点は実施の形態2と同じであるが、実施の形態2と異なる点は、本実施の形態においては、電圧指令値Vが閾値Vth以上で、且つ、大気圧センサ3により検出された大気圧Pが閾値Pth以下の場合に限り、関数Aを算出する点に特徴を有する。
本実施の形態は、上記の実施の形態2の変形例である。
本実施の形態は、上記式(2)または式(3)を用いて関数Aの値を算出する点は実施の形態2と同じであるが、実施の形態2と異なる点は、本実施の形態においては、電圧指令値Vが閾値Vth以上で、且つ、大気圧センサ3により検出された大気圧Pが閾値Pth以下の場合に限り、関数Aを算出する点に特徴を有する。
以下、図9のフローチャートを参照して、本実施の形態に係るHV−ECU1の動作について説明する。なお、ここでは、図9に示すルーチンを「モータ絶縁保護ルーチン」と呼ぶこととする。
本実施の形態における「モータ絶縁保護ルーチン」においては、図9に示すように、まず、ステップS30にて、HV−ECU1は、HV−ECU1からDC/DCコンバータ4に出力する電圧指令値Vを読み込み、記憶装置(図示せず)に記憶する。このとき、当該電圧指令値Vに基づく昇圧電圧値V1の印加時間tも同時に読み込み、記憶装置に記憶する。なお、印加時間tは、単に、電圧指令値Vの出力時間としてもよい。
次に、ステップS31にて、HV−ECU1は、大気圧センサ3から受信する検知信号に基づいて、大気圧Pを検知して、それを読み込み、記憶装置に記憶する。
次に、ステップS32にて、HV−ECU1は、モータ7Aから受信するサーミスタにより検知された検知信号に基づいて、ステータ温度Tを検知して、それを読み込み、記憶装置に記憶する。
次に、ステップS33にて、HV−ECU1は、記憶装置に記憶された電圧指令値Vとあらかじめ設定された閾値Vthとを比較する。また、HV−ECU1は、記憶装置に記憶された大気圧Pとあらかじめ設定された閾値Pthとを比較する。これらの比較の結果、電圧指令値V>閾値Vth、且つ、大気圧P<閾値Pthとなった場合は、ステップS34に進む。
一方、ステップS33の比較結果で、電圧指令値V>閾値Vth、且つ、大気圧P<閾値Pthとならなかった場合は、ステップS38に進み、電圧指令値Vに対する上限値Vmaxを変更せずに、「モータ絶縁破壊ルーチン」を抜ける。
ステップS34では、HV−ECU1は、記憶装置(図示せず)に記憶された電圧指令値Vと大気圧Pとステータ温度Tと印加時間tとを用いて、上記式(2)または上記式(3)の関数Aの値を算出する。
次に、ステップS35にて、前回のルーチンで算出し記憶した累積値An−1に、今回求めた関数Aの値を加算して、今回のルーチンにおける累積値An=A+An−1を算出し、記憶装置に記憶する。
次に、ステップS36にて、HV−ECU1は、ステップS35で求めた累積値Anが、あらかじめ設定された閾値Athを超えているか否かを判定する。判定の結果、累積値Anが閾値Athを超えていた場合には、ステップS37に進む。一方、判定の結果、累積値Anが閾値Ath以下の場合は、ステップS38に進む。
ステップS37では、HV−ECU1は、HV−ECU1からDC/DCコンバータ4に指示する電圧指令値Vの上限値Vmaxを、現在の上限値である第1の上限値Vmax1から、第2の上限値Vmax2に変更する。第2の上限値Vmax2は、第1の上限値よりも低い値に設定されている。なお、第1の上限値Vmax1および第2の上限値Vmax2の値は、予め決定しておき、記憶装置に記憶しておくようにする。
一方、ステップS38では、HV−ECU1は、HV−ECU1からDC/DCコンバータ4に指示する電圧指令値Vの上限値Vmax1を変更しない。
本実施の形態に係るHV−ECU1は、上記のようにして、電圧指令値Vの上限値Vmaxを決定する。
そして、HV−ECU1は、ステップS37またはステップS38にて決定された上限値Vmax以下の電圧範囲内にて、DC/DCコンバータ4の出力電圧を制御する。すなわち、HV−ECU1から出力される電圧指令値Vが上限値Vmaxを超える場合には、当該電圧指令値Vを上限値Vmaxに置き換えることにより、当該電圧指令値Vを上限値Vmaxに丸めて出力する。
その他は実施の形態2と同様であり、省略する。
図10に、以上のような構成およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る制御装置を構成するHV−ECU1で演算される関数Aの累積値Anの動きと電圧指令値Vの上限値Vmaxの変化を示す。図10において、横軸は「時間」、縦軸は「関数Aの累積値An」である。
図10に示すように、初期の上限値VmaxはVmax1に設定されている。このとき、車両での電圧指令値Vが閾値Vthより低い場合、または、車両が平地などを走行していて大気圧Pが閾値Pthより高い場合、または、その両方の場合は、累積値Anは算出されないので、前回の累積値An−1と変化せず、An−1の値のままであるため、An=An−1となる(例えば図10のX3の領域)。
逆に、車両での電圧指令値Vが閾値Vthより高い場合、且つ、車両が山間部等の高地を走行していて大気圧Pが閾値Pthより低い場合は、上記式(2)または上記式(3)に示す関数Aの値が算出され、当該関数Aの値が前回の累積値An−1に加算されて、累積値Anは上昇を続ける(例えば図10のX4の領域)。
その他は実施の形態2と同様であり、その説明は省略する。
本実施の形態においては、電圧指令値Vが高くなるにつれ、大気圧Pが低くなるにつれ、モータの絶縁劣化への影響が大きくなるため、絶縁劣化への影響が大きい領域(電圧指令値V>Vth、大気圧P<Pth)のみ累積値Anを更新することにより、累積値Anが変化しない領域が存在するので、実施の形態1,2に対して、電圧指令値Vに対する上限値Vmaxを低下させるまでの時間をさらに長くすることができる。それにより、モータの絶縁性・信頼性を確保しつつ、さらに長い時間、モータの最大性能を確保できる。
なお、本実施の形態の制御装置を、自動車用の電動機に適用するには、自動車の標高移動範囲および自動車の必要とされる寿命を考慮すると、閾値Vthを300〜500Vの範囲で設定し、閾値Pthを50〜70kPaの範囲で設定しておくのが好適である。
また、検出される大気圧Pおよび閾値Pthは、大気圧でなく、大気圧に対応する物理量でもよい。但し、そのときの大気圧Pに対する閾値Pthは、大気圧50〜70kPaの範囲に対応した値に設定することになる。
以上のように、本実施の形態によれば、上記の実施の形態1,2と同様の効果が得られるとともに、さらに、本実施の形態によれば、HV−ECU1に設けられた累積値算出部が、電圧指令値Vが閾値Vthより大きく、且つ、大気圧Pが閾値Pthより小さい場合にのみ、関数Aの累積値Anを更新し、それ以外の場合は、関数Aの累積値Anを更新せずに前回の値のままとするようにした。電圧指令値Vが高くなるにつれ、大気圧Pが低くなるにつれ、モータの絶縁劣化への影響が大きくなるため、絶縁劣化への影響が大きい領域(電圧指令値V>V1、大気圧P<P1)のみを考慮することにより、累積値Anが変化しない(不要な加算がない)領域が存在するので、上限値Vmaxを低下させるまでの時間をさらに長くすることができ、モータの絶縁性・信頼性を確保しつつ、さらに長い時間、モータの最大性能を確保できる。
実施の形態4.
上記の実施の形態1〜3においては、電圧指令値Vに対する上限値Vmaxは、Vmax1とVmax2の2種類だったが、本実施の形態では、電圧指令値Vに対する上限値Vmaxを3種類以上とし、関数Aの累積値Anの値に応じて、上限値Vmaxの値を段階的に低下させていく点に特徴を有する。
上記の実施の形態1〜3においては、電圧指令値Vに対する上限値Vmaxは、Vmax1とVmax2の2種類だったが、本実施の形態では、電圧指令値Vに対する上限値Vmaxを3種類以上とし、関数Aの累積値Anの値に応じて、上限値Vmaxの値を段階的に低下させていく点に特徴を有する。
本実施の形態に係る制御装置であるHV−ECU1で実行されるプログラムの動作は、上記の実施の形態2または3と同様であるため、ここでは、その説明を省略する。但し、本実施の形態においては、図7のステップS25または図9のステップS36の処理が若干異なる。当該差異について、以下で説明する。
図11に、本実施の形態に係る制御装置を構成するHV−ECU1で演算される関数Aの累積値Anの動きと電圧指令値Vに対する上限値Vmaxの変化を示す。図11において、横軸は「時間」、縦軸は「関数Aの累積値An」である。
図11に示すように、本実施の形態では、HV−ECU1が、複数種類の上限値Vmaxを有している。図11の例では、上限値Vmaxとして、初期値である第1の上限値Vmax1、第2の上限値であるVmax2、第3の上限値であるVmax3の3種類の設定としている。これらは、上限値Vmax3<上限値Vmax2<上限値Vmax1の大小関係を満たすようにそれぞれ設定されている。上限値の種類は、3種類に限らず、4種類以上であってもよい。
図11に示すように、本実施の形態においては、HV−ECU1が、上記の式(2)または式(3)の関数Aで演算した累積値Anがあらかじめ定められた第1の閾値Ath1に達した時点で(図11のY1点)、電圧指令値Vの上限値Vmaxを、第1の上限値Vmax1から第2の上限値Vmax2に変更する。以後、HV−ECU1からの電圧指令値VはVmax2以下の範囲で動作されることになる。
さらに、車両が走行され、累積値Anが第2の閾値Ath2に達した時点で(図11のY2点)、HV−ECU1は、電圧指令値Vの上限値Vmaxを、第2の上限値Vmax2から第3の上限値Vmax3に変更する。以後、HV−ECU1からの電圧指令値Vは、Vmax3以下の範囲で動作されることになる。このように、本実施の形態では、下記に示すように、各閾値Athn毎に、上限値Vmaxn+1の値が、予め対応されて記憶装置に記憶されており、累積値Anが、閾値Athnに達した時点で、上限値Vmaxが、Vmaxn+1に変更される。
<閾値Athの値> <上限値Vmax>
累積値Anが、閾値Ath1以下 → Vmax1に設定(初期値)
累積値Anが、閾値Ath1に達する → Vmax2に変更
累積値Anが、閾値Ath2に達する → Vmax3に変更
・ ・
・ ・
・ ・
累積値Anが、閾値Athn-1に達する → Vmaxnに変更
累積値Anが、閾値Athnに達する → Vmaxn+1に変更
累積値Anが、閾値Ath1以下 → Vmax1に設定(初期値)
累積値Anが、閾値Ath1に達する → Vmax2に変更
累積値Anが、閾値Ath2に達する → Vmax3に変更
・ ・
・ ・
・ ・
累積値Anが、閾値Athn-1に達する → Vmaxnに変更
累積値Anが、閾値Athnに達する → Vmaxn+1に変更
その他の動作は実施の形態2〜3と同様であり、ここでは説明を省略する。なお、上記の説明においては、本実施の形態を実施の形態2〜3に適用させた場合を例に挙げて説明したが、その場合に限らず、本実施の形態は実施の形態1にも適用可能であることは言うまでもない。
本実施の形態においては、上述したように、電圧指令値Vに対する上限値Vmaxを複数種類有して、段階的に、上限値Vmaxの値を下げていくようにしたので、実施の形態2,3に対して、さらに、モータの絶縁性・信頼性を確保しつつ、電圧指令値の上限値Vmaxの低下を極力抑えることができ、モータの最大性能低下を極力おさえることができる。
なお、本実施の形態に係る制御装置を、自動車用の電動機に適用するには、自動車の標高移動範囲および自動車の必要とされる寿命を考慮すると、上限値maxの各種類の設定値を300V〜700Vの範囲で設定しておくことが好適である。
以上のように、本実施の形態においては、上記実施の形態1〜3と同様の効果が得られるとともに、さらに、本実施の形態においては、HV−ECU1に設けられた上限値設定部が、閾値Athの値を段階的に複数個有しており、累積値算出部によって算出される累積値Anが、いずれの閾値Athを超えたかに応じて、電圧指令値Vに対する上限値Vmaxの値を段階的に低下させるようにした。このように、上限値Vmaxを複数もつことにより、モータの絶縁性・信頼性を確保しつつ、電圧指令値Vの最大値となる上限値Vmaxの低下を極力抑えることができ、モータの最大性能低下を極力おさえることができる。
今回開示された実施の形態1〜4はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は上記した実施の形態1〜4の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 HV−ECU、2 車両ECU、3 大気圧センサ、4 DC/DCコンバータ、5 電池、6 インバータ、7,7A モータ。
Claims (5)
- 車両に搭載された電動機の制御装置であって、
前記車両は、
前記電動機に電力を供給するための電気機器と、
前記車両の周囲の大気圧Pを検知するための大気圧センサとを備えており、
前記制御装置は、
前記車両の走行時に、前記電動機の回転速度および前記電動機が必要とする出力に応じて、前記電動機および前記電気機器に印加される印加電圧を制御するための電圧指令値Vを算出する電圧指令値算出部と、
前記電圧指令値Vと前記大気圧Pとの履歴を記憶する記憶部と、
前記電圧指令値算出部で算出される前記電圧指令値Vが上限値Vmaxの電圧範囲内で制御されるように、前記記憶部に記憶された前記電圧指令値Vと前記大気圧Pとの履歴に基づいて、前記電圧指令値Vに対する上限値Vmaxを設定する上限値設定部と、
前記電圧指令値Vと前記大気圧Pと前記印加電圧の印加時間tとをパラメータとする関数A=∫f(V,P)dtの値を算出し、前記関数Aの値を、前回算出した累積値An−1に加算することで、前記関数Aの累積値An=A+An−1を更新する累積値算出部と
を備え、
前記上限値設定部は、前記累積値算出部によって算出される前記累積値Anが閾値Athを超えた場合に、前記電圧指令値Vに対する上限値Vmaxの値を低下させて再設定する、
制御装置。 - 前記電動機は、前記電動機のステータ温度Tを検知するための温度センサを備え、
前記関数Aは、さらにステータ温度Tをパラメータとする関数A=∫f(V,P,T)dtであって、
前記記憶部は前記電圧指令値Vと前記大気圧Pと前記ステータ温度Tとの履歴を記憶し、
前記上限値設定部は、前記記憶部に記憶された前記電圧指令値Vと前記大気圧Pと前記ステータ温度Tとの履歴に基づいて、前記電圧指令値Vに対する上限値Vmaxを設定する、
請求項1に記載の制御装置。 - 前記累積値算出部は、前記電圧指令値Vが閾値Vthより大きく、且つ、前記大気圧Pが閾値Pthより小さい場合にのみ、前記関数Aの累積値Anを更新し、それ以外の場合は、前記関数Aの累積値Anを更新せずに前回の値のままとする
請求項1または2に記載の制御装置。 - 前記上限値設定部は、前記閾値Athの値を段階的に複数個有しており、前記累積値算出部によって算出される前記累積値Anが、いずれの閾値Athを超えたかに応じて、前記電圧指令値Vに対する上限値Vmaxの値を段階的に低下させる
請求項1から3までのいずれか1項に記載の制御装置。
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