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JP2016127118A - 加工装置 - Google Patents

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万平 田中
Manpei Tanaka
万平 田中
惇 八木原
Jun Yagihara
惇 八木原
克治 根岸
Katsuharu Negishi
克治 根岸
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Abstract

【課題】TEGを含む分割予定ラインを加工する場合に、短時間で良好に加工できる加工装置を提供する。
【解決手段】チャックテーブルに保持した被加工物に形成されたアライメント用のターゲットを検出し、当該ターゲットに基づいて分割予定ラインを割り出し、記憶手段に記憶された対応テーブルを参照して、分割予定ラインに対応する加工条件を取得し、取得した加工条件で分割予定ラインに沿って被加工物を加工する。加工条件には、TEGを含まない分割予定ラインに沿って被加工物を加工する際に設定される第1加工条件と、TEGを含む割予定ラインに沿って被加工物を加工する際に設定される第2加工条件とがある。
【選択図】図3

Description

本発明は、加工装置に関する。
半導体ウェーハやサファイアウェーハ、SiC(炭化ケイ素)基板やパッケージ基板等、様々な板状の被加工物を精密に分割するために切削装置やレーザー加工装置が用いられる。チャックテーブルに保持した被加工物を撮像して分割予定ラインを検出し、検出した分割予定ラインに沿って所定の加工条件で自動的に加工する。
1枚の被加工物に対し、一様の加工条件で全ての分割予定ラインを加工するのが通常である(プリカット等を除く)。半導体ウェーハなどでは、特定の分割予定ラインに局所的にTEG(テストエレメントグループ)が形成されている場合がある。TEGを加工すると、切削ブレードでは、目詰まりの発生により裏面チッピングが顕著に発生したり、レーザー光線では、分割不良が発生したりする場合がある。そのため、TEGが形成された特定の分割予定ラインに適した加工条件を選定し、その加工条件で被加工物の全ラインを加工する。しかし、このような対処方法では加工時間が長くなることが多いため、カットラインを随時観察し、観察結果が不良である場合、加工速度を遅くするという技術も開発された(特許文献1)。
特許第2628256号公報
しかしながら、カットラインの観察結果が不良になるまでは通常の加工が実施されるため、良好に分割予定ラインに沿って加工できない場合があった。
そこで、本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、TEGを含む分割予定ラインを加工する場合に、短時間で良好に加工できる加工装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る加工装置は、被加工物に設定された複数の分割予定ラインに沿って加工を施す加工装置であって、被加工物を保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された被加工物に加工を施す加工手段と、該チャックテーブルと該加工手段とをX軸方向に相対的に加工送りするX軸移動手段と、該チャックテーブルと該加工手段とをX軸方向に直交するY軸方向に割り出し送りするY軸移動手段と、該チャックテーブルに保持された被加工物に設定された分割予定ラインを検出する撮像手段と、該分割予定ラインを加工する際に特性の異なる分割予定ラインに対応した加工条件を設定する加工条件入力手段と、被加工物における該複数の分割予定ラインの位置と、各分割予定ラインに設定した該加工条件とを記憶する記憶手段と、を備え、該撮像手段を作動して該チャックテーブルに保持した被加工物の該分割予定ラインを検出するアライメントを実行し、該記憶手段で記憶した所定の位置の該分割予定ライン毎に対応する該加工条件で加工することを特徴とする。
また、上記加工装置において、該加工手段は、切削ブレードを装着するスピンドルを有する加工手段、又はレーザー光線照射手段であることが好ましい。
本発明の加工装置によれば、分割予定ライン毎に対応する加工条件で加工するので、加工時間を短縮できると共に分割予定ラインに沿って良好に加工できる。
図1は、加工装置の構成例を示す斜視図である。 図2は、被加工物における分割予定ラインの構成例を示す斜視図である。 図3は、加工装置の動作例を示すフローチャートである。 図4は、加工条件の設定例を示す図である。 図5は、加工条件の対応関係を示す図である。 図6は、加工手段の動作例を示す正面図である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
〔実施形態〕
実施形態に係る加工装置について説明する。図1は、加工装置の構成例を示す斜視図である。図2は、被加工物における分割予定ラインの構成例を示す斜視図であり、図2(b)は、図2(a)に示す囲い箇所MBの拡大図である。
加工装置100は、図1に示すように、被加工物Wに対して切削加工を施す装置である。加工装置100は、チャックテーブル1と、切削ブレード21を有する加工手段2と、X軸移動手段3と、門型フレーム4と、Y軸移動手段5と、Z軸移動手段6と、カセットエレベータ7と、洗浄手段8と、制御手段9とを備えている。加工装置100は、貼着テープTを介して環状フレームFの開口に貼着された被加工物Wに対して切削加工を施す。
被加工物Wは、半導体デバイスや光デバイスが形成された半導体ウェーハや光デバイスウェーハ、無機材料基板、延性樹脂材料基板、セラミック基板やガラス板等、各種加工材料である。被加工物Wは、円板状に形成されている。
割り出し送り方向(Y軸方向)は、切削ブレード21の回転軸線の方向である。切削送り方向(X軸方向)は、切削ブレード21の回転軸線と直交する方向である。切り込み送り方向(Z軸方向)は、鉛直方向である。割り出し送り方向及び切削送り方向は、同一水平面上で直交し、切り込み送り方向は、当該同一水平面に直交する。
チャックテーブル1は、円板状に形成されており、保持面11と、複数のフレームチャック12とを備えている。チャックテーブル1は、装置本体101に対して、切削送り方向に相対移動可能である。保持面11は、被加工物Wを保持するものである。保持面11は、チャックテーブル1の鉛直方向の上端面であり、水平面に対して平坦に形成されている。保持面11は、例えばポーラスセラミック等で構成されており、図示しない真空吸引源の負圧により、被加工物Wを吸引保持する。複数のフレームチャック12は、保持面11の周囲に4箇所配設され、環状フレームFを挟持して固定する。
加工手段2は、チャックテーブル1に保持された被加工物Wに切削ブレード21で加工を施すものである。加工手段2は、Y軸移動手段5及びZ軸移動手段6を介して、割り出し方向及び切り込み送り方向に移動可能に門型フレーム4に固定されている。加工手段2は、割り出し送り方向において、チャックテーブル1を挟んで二つ配設されている。加工手段2は、切削ブレード21の他に、スピンドル22と、ハウジング23と、ノズル24と、撮像手段25とを備えている。切削ブレード21は、極薄の円板状かつ環状に形成された切削砥石である。スピンドル22は、切削ブレード21を着脱可能に装着している。ハウジング23は、モータ等の駆動源を有しており、割り出し送り方向の回転軸周りに回転自在にスピンドル22を支持している。ノズル24は、切削ブレード21及び被加工物Wに切削水を供給する。撮像手段25は、例えばCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ等の撮像素子を有するカメラである。撮像手段25は、チャックテーブル1に保持された被加工物Wに設定された分割予定ラインL(L1〜L11、L1〜L11)や、分割予定ラインLに対応したアライメント用のターゲットGを撮像して検出する。
X軸移動手段3は、チャックテーブル1と加工手段2とを切削送り方向に相対的に加工送りする。X軸移動手段3は、例えばパルスモータやボールねじ、ガイドレール等を含んで構成されている。X軸移動手段3は、チャックテーブル1が固定された移動基台31を装置本体101に対して切削送り方向に相対移動させる。
門型フレーム4は、割り出し送り方向及び切り込み送り方向のそれぞれに移動可能に加工手段2を支持する。門型フレーム4は、割り出し送り方向において、X軸移動手段3を跨いで装置本体101に立設している。
Y軸移動手段5は、門型フレーム4に配設され、チャックテーブル1と加工手段2とを割り出し送り方向に相対移動させる。Y軸移動手段5は、例えばパルスモータやボールねじ、ガイドレール等を含んで構成され、加工手段2をチャックテーブル1に対して割り出し送り方向に相対移動させる。
Z軸移動手段6は、門型フレーム4に配設され、チャックテーブル1と加工手段2とを切り込み送り方向に相対移動させる。Z軸移動手段6は、例えばパルスモータやボールねじ、ガイドレール等を含んで構成されている。Z軸移動手段6は、加工手段2が固定された移動基台61をチャックテーブル1に対して切り込み送り方向に相対移動させる。
カセットエレベータ7は、装置本体101に対して、複数の被加工物Wが収容されるカセット71を鉛直方向に昇降可能に支持している。
洗浄手段8は、加工手段2により切削された被加工物Wをスピンナテーブル81で保持して洗浄する。
制御手段9は、加工装置100を制御するものであり、加工手段2、X軸移動手段3、Y軸移動手段5及びZ軸移動手段6を制御して、チャックテーブル1に保持された被加工物Wを加工手段2により切削する。
制御手段9は、加工条件入力手段であるタッチパネル91と、記憶手段92とを備えている。タッチパネル91は、被加工物Wを分割するための分割予定ラインLを加工する際に、加工条件を設定するものである。分割予定ラインLには、特性の異なる分割予定ラインLが存在するので、特性の異なる分割予定ラインLに対応した加工条件を設定する。タッチパネル91は、加工条件を設定するための設定画面を表示する。設定画面には、複数の設定項目と、設定項目に対応する入力欄が表示される。タッチパネル91は、加工条件の設定画面における各設定項目に対応する入力欄がオペレータによりタップされると、タップされた入力欄にカーソルを点滅表示させると共に、数値を入力するためのソフトウェアキーを表示する。オペレータによりソフトウェアキーが操作されて数値が入力されると、タッチパネル91は、設定項目に対応する入力値を制御手段9に出力する。
加工条件には、送り速度、スピンドル回転数、切削ブレード21の高さ位置、切削水量が含まれる。送り速度は、切削ブレード21を切削送り方向に移動させる速度である。スピンドル回転数は、スピンドル22の単位時間あたりの回転数である。切削ブレード21の高さ位置は、チャックテーブル1の保持面11に対して切削ブレード21を位置付ける高さである。切削水量は、切削加工時に切削ブレード21にノズル24から供給する水量である。
特性の異なる分割予定ラインLには、TEG110が含まれている分割予定ラインLと、TEG110が含まれていない分割予定ラインLとがある。ここで、TEG110とは、デバイスDに発生する設計上や製造上の問題を見つけ出すための評価用の金属素子である。TEG110が含まれている分割予定ラインLは、TEG110が含まれていない分割予定ラインLよりも切削加工が困難なので、切削ブレード21の送り速度を遅くするなどの加工条件が設定される。
被加工物Wは、図2に示すように、第1方向と、当該第1方向と直交する第2方向とに形成される分割予定ラインLによって格子状に区画されている。被加工物Wは、区画された各領域にデバイスDが形成されている。
各分割予定ラインLは、被加工物Wにおいて、分割予定ラインLの位置が特定可能になっている。被加工物Wには、アライメント用のターゲットG(G1〜G8)が形成されている。例えば、ターゲットGは、L字形状であり、デバイスDが形成された被加工物Wの領域において、当該領域の角の一部に8箇所形成されている。ターゲットG1とターゲットG2とを結ぶ線分、及びターゲットG3とターゲットG4とを結ぶ線分は、第1方向の分割予定ラインL(L1〜L11)と平行に形成されている。また、ターゲットG5とターゲットG6とを結ぶ線分、及びターゲットG7とターゲットG8とを結ぶ線分は、第2方向の分割予定ラインL(L1〜L11)と平行に形成されている。
ターゲットGを検出することにより、分割予定ラインLの位置を特定する。例えば、第1方向の分割予定ラインL1は、ターゲットG1,G2の近傍に形成されているので、ターゲットG1,G2を検出すると、分割予定ラインL1の位置を一意的に特定できる。分割予定ラインL1の位置を特定できれば、他の分割予定ラインL2〜L11の位置も特定できる。例えば、ターゲットG7とターゲットG8との距離を求め、ターゲットG7,G8の間に形成されているデバイスDの個数で、求めた距離を除算し、除算した結果から分割予定ラインLの間隔を求める。分割予定ラインLの間隔が求まれば、分割予定ラインL1の位置を基準にして、分割予定ラインLの間隔を加算していくことで、分割予定ラインL2〜L11の位置を特定することができる。また、第2方向の分割予定ラインL1〜L11も、第1方向の分割予定ラインL1〜L11と同様にして位置を特定することができる。
記憶手段92は、分割予定ラインL毎に加工条件を記憶する。例えば、記憶手段92は、分割予定ラインLと、分割予定ラインLの各々に設定された加工条件とを対応づけて記憶する。また、記憶手段92は、アライメント用のパターンが記憶されている。
次に、加工装置100の動作例について説明する。図3は、加工装置の動作例を示すフローチャートである。図4は、加工条件の設定例を示す図である。図5は、加工条件の対応関係を示す図である。図6は、加工手段の動作例を示す正面図である。
オペレータは、環状フレームFに支持された被加工物Wをチャックテーブル1に保持させる(図3に示すステップS1)。例えば、環状フレームFをフレームチャック12に挟持させ、チャックテーブル1の保持面11により貼着テープTを介して被加工物Wを吸引保持する。
オペレータは、被加工物Wの加工条件を設定する(ステップS2)。例えば、オペレータは、タッチパネル91を操作して、加工条件を設定するための設定画面を表示し、表示された設定画面から加工条件を設定する。例えば、オペレータは、第1加工条件として、切削ブレード21の送り速度やスピンドル回転数、切削ブレード21の高さ位置、切削水量を所定値に設定する。オペレータは、各種値を設定した第1加工条件をタッチパネル91に表示された各分割予定ラインLに割り当てる。例えば、オペレータは、第1方向の分割予定ラインL1,L2,L4〜L8,L10,L11と、第2方向の分割予定ラインL1〜L11に第1加工条件を割り当てる。第1加工条件が設定された分割予定ラインL1,L2,L4〜L8,L10,L11,L1〜L11には、TEG110が含まれていない。
また、オペレータは、第2加工条件として、切削ブレード21の送り速度やスピンドル回転数、切削ブレード21の高さ位置、切削水量を第1加工条件と異なる値に設定する。例えば、オペレータは、切削ブレード21の送り速度を第1加工条件よりも遅く設定し、スピンドル回転数を第1加工条件よりも高く設定し、切削ブレード21の高さ位置をチャックテーブル1の保持面11に第1加工条件よりも近付けるように設定し、切削水量を第1加工条件よりも多く供給するように設定する。オペレータは、各種値を設定した第2加工条件を第1方向の分割予定ラインL3,L9に割り当てる。第2加工条件が設定された分割予定ラインL3,L9には、図2(b)に示すように、TEG110が局所的に含まれている。オペレータにより設定された第1加工条件及び第2加工条件は、図4に示すように、記憶手段92に記憶される。また、分割予定ラインLに割り当てられた加工条件は、図5の対応テーブルに示すように、記憶手段92に記憶される。例えば、「分割予定ライン」の項目には、分割予定ラインLの位置を示す情報が登録されている。「加工条件」の項目には、各分割予定ラインLに対応する第1加工条件又は第2加工条件が登録されている。「分割方向」の項目には、各分割予定ラインLに対応する被加工物Wの分割方向(第1方向又は第2方向)が登録されている。
次に、制御手段9は、アライメントを行う(ステップS3)。制御手段9は、撮像手段25により撮像した画像と、記憶手段92に記憶されたアライメント用のパターンとを比較し、アライメント用のパターンと一致するターゲットGを検出し、検出したターゲットGに基づいて分割予定ラインLの位置を割り出す。例えば、制御手段9は、Y軸移動手段5を制御して、切削ブレード21を被加工物Wの最も外側の分割予定ラインL1付近に移動させる。制御手段9は、X軸移動手段3を制御して、X軸方向における被加工物Wの全長分被加工物WをX軸方向に移動させ、撮像手段25により撮像した画像とアライメント用のパターンとを比較して、パターンに一致する2箇所のターゲットG1,G2を検出する。制御手段9は、検出したターゲットG1,G2のY座標を取得する。ターゲットG1,G2のY座標が等しくない場合は、分割予定ラインLの方向がX軸方向に一致せず傾いているので、チャックテーブル1を回転させて分割予定ラインLの方向がX軸方向に一致するように角度調整を行う。
アライメント調整後、制御手段9は、ターゲットG1,G2に基づいて切削対象の分割予定ラインL1を特定する。制御手段9は、特定した分割予定ラインL1の加工条件が、TEG110を含まない分割予定ラインを切削するものであるか否かを判断する(ステップS4)。例えば、制御手段9は、図5に示す対応テーブルを参照して、分割予定ラインL1に対応する加工条件「第1加工条件」を取得する。制御手段9は、図4(a)に示す第1加工条件に設定されている条件で、切削ブレード21の送り速度等を制御して分割予定ラインL1に沿って被加工物Wを切削する(ステップS5)。
分割予定ラインL1を切削後、制御手段9は、全ての分割予定ラインLを切削したか否かを判断する(ステップS6)。制御手段9は、全ての分割予定ラインLを切削したと判断した場合、切削加工の終了となる。制御手段9は、全ての分割予定ラインLを切削していないと判断した場合、切削ブレード21を次の分割予定ラインLへ移動させ(ステップS7)、移動させた分割予定ラインLについて、図5に示す対応テーブルを参照して、加工条件を取得する(ステップS4)。
ステップS4において、例えば、分割予定ラインLが分割予定ラインL3である場合、制御手段9は、第2加工条件を取得する。制御手段9は、図4(b)に示す第2加工条件に設定されている条件で切削ブレード21の送り速度等を制御し、図6に示すように、分割予定ラインL3に沿って被加工物Wを切削する(ステップS8)。例えば、制御手段9は、切削ブレード21の送り速度を第1加工条件よりも遅く移動させ、スピンドル回転数を第1加工条件よりも高く回転させ、切削ブレード21の高さ位置をチャックテーブル1の保持面11に第1加工条件よりも近付け、切削水量を第1加工条件よりも多く供給する。
以上のように、実施形態に係る加工装置100によれば、撮像手段25を作動してチャックテーブル1に保持した被加工物Wの分割予定ラインLを撮像して検出するアライメントを実行し、記憶手段92で記憶した分割予定ラインL毎に対応する加工条件で加工するものである。これにより、TEG110を含まない分割予定ラインLの場合、速い加工スピードで分割予定ラインLに沿って被加工物Wを切削できるので、加工時間を短縮できる。また、TEG110を含む分割予定ラインLの場合、切削ブレード21の送り速度を遅くするなどして分割予定ラインLに沿って被加工物Wを確実に切削できる。従って、TEG110を切削することによる切削ブレード21の目詰まりを防止でき、被加工物Wの裏面における裏面チッピングを防止できる。特に、TEG110が局所的に分割予定ラインLに形成されている場合には切削負荷が集中して高くなるが、第2加工条件でTEG110を切削することにより、TEG110を含む分割予定ラインLを確実に切削できる。また、従来のように、カットラインを随時観察して、観察結果が不良である場合に加工速度を遅くするような制御も必要ないので、分割予定ラインLに沿って切削する場合に不良を引き起こすことがない。
〔変形例〕
なお、切削ブレード21により分割予定ラインLに沿って被加工物Wを加工する他に、レーザー光線照射により分割予定ラインLに沿って被加工物Wを加工してもよい。レーザー光線照射の場合、TEG110を含まない分割予定ラインLに沿って加工する第1加工条件として、レーザー光線照射手段の送り速度やレーザーパワーを所定値に設定する。TEG110を含む分割予定ラインLに沿って加工する第2加工条件として、レーザー光線照射手段の送り速度を第1加工条件よりも遅く設定し、レーザーパワーを第1加工条件よりも強く設定する。これにより、TEG110を確実に切削でき、分割予定ラインLに沿って被加工物Wを短時間で切削できる。
また、加工条件として、第1加工条件と第2加工条件を例にあげて説明したが、さらに加工条件を追加してもよい。例えば、分割予定ラインL毎に、材質やサイズなどが異なるTEG110が形成される場合、異なるTEG110を含む分割予定ラインLを加工するための第3加工条件を追加してもよい。
分割予定ラインLの1ライン毎に加工条件を変更する他に、1ラインの途中で加工条件を変更するようにしてもよい。例えば、分割予定ラインLのライン中央付近に局所的にTEG110が形成されている場合、予めTEG110のX軸方向の位置(X座標)を記憶しておき、切削ブレード21が、ライン中央付近に位置する間だけ第2加工条件で加工し、切削ブレード21が、加工開始位置及び加工終了位置に位置するときは、第1加工条件で加工するようにしてもよい。これにより、さらに加工時間を短縮できる。
アライメント用のターゲットGの位置及び形状は、アライメント調整が可能であり、かつ、分割予定ラインLの位置を特定できれば、特に限定されない。例えば、アライメント用のターゲットGをデバイスD上に形成するようにしてもよい。
1 チャックテーブル
2 加工手段
25 撮像手段
3 X軸移動手段
5 Y軸移動手段
6 Z軸移動手段
9 制御手段
91 タッチパネル
92 記憶手段
100 加工装置
110 TEG
G アライメント用のターゲット
L 分割予定ライン
W 被加工物

Claims (2)

  1. 被加工物に設定された複数の分割予定ラインに沿って加工を施す加工装置であって、
    被加工物を保持するチャックテーブルと、
    該チャックテーブルに保持された被加工物に加工を施す加工手段と、
    該チャックテーブルと該加工手段とをX軸方向に相対的に加工送りするX軸移動手段と、
    該チャックテーブルと該加工手段とをX軸方向に直交するY軸方向に割り出し送りするY軸移動手段と、
    該チャックテーブルに保持された被加工物に設定された分割予定ラインを検出する撮像手段と、
    該分割予定ラインを加工する際に特性の異なる分割予定ラインに対応した加工条件を設定する加工条件入力手段と、
    被加工物における該複数の分割予定ラインの位置と、各分割予定ラインに設定した該加工条件とを記憶する記憶手段と、を備え、
    該撮像手段を作動して該チャックテーブルに保持した被加工物の該分割予定ラインを検出するアライメントを実行し、該記憶手段で記憶した所定の位置の該分割予定ライン毎に対応する該加工条件で加工することを特徴とする加工装置。
  2. 該加工手段は、切削ブレードを装着するスピンドルを有する加工手段、又はレーザー光線照射手段であることを特徴とする請求項1記載の加工装置。
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