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JP2016150477A - ハードコート転写箔および被転写体 - Google Patents

ハードコート転写箔および被転写体 Download PDF

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JP2016150477A
JP2016150477A JP2015027991A JP2015027991A JP2016150477A JP 2016150477 A JP2016150477 A JP 2016150477A JP 2015027991 A JP2015027991 A JP 2015027991A JP 2015027991 A JP2015027991 A JP 2015027991A JP 2016150477 A JP2016150477 A JP 2016150477A
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島 真 治 田
Shinji Tajima
島 真 治 田
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

【課題】耐擦性、箔切れ性、透明性、表面平滑性、耐溶剤性、および耐衝撃性に優れたハードコート転写箔および被転写体を提供できる。【解決手段】ハードコート転写箔1は、基材3と、基材上に配置される離型層4と、離型層上に配置されるハードコート層5と、ハードコート層上に配置される熱接着層7と、を備える。ハードコート層の厚さは、6±1μmであり、ハードコート層は、放射線架橋硬化樹脂に含有される単層の硬質樹脂フィラーを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、名刺大のカードなどの表面に印刷された画像情報を保護するためのハードコート層を含むハードコート転写箔と、ハードコート転写箔からハードコート層を転写した被転写体とに関する。
クレジットカードやプリペイドカード、身分証明用カードなどが普及している。これら名刺大のカードの表面には、カードの種類や個人情報などが必要に応じて印刷されるが、その際、熱転写法により印刷を行うのが一般的である。
特開2008−268288号公報
カードは、手荒く扱われる場合もあるため、カード表面をハードコート層で覆って、カード表面の印刷情報を保護するようにしている。
しかしながら、ハードコート層の材料や厚さによっては、以下の不具合が生じるおそれがある。
カード表面を複数回擦ったときにハードコート層が削れてしまい、カード表面の印刷情報が損傷してしまうおそれがある。
また、ハードコート転写箔からハードコート層をカードに転写したときに、カードの周縁部から外側にハードコート層の一部がはみ出してしまうおそれがあり、カード表面の美観を損なってしまう。
また、ハードコート層は本来透明であることが望ましいものの、ハードコート層の材料によっては白っぽくなることがあり、カード表面の印刷情報の視認性が低下してしまい、カード表面の色合いが意図したものにならないおそれがある。
また、ハードコート層の材料によっては、ハードコート層の表面に凹凸ができてしまい、触り心地悪くなるとともに、カード表面が汚れやすくなる。
また、ハードコート層で覆われたカードが浸食性の高い溶媒に触れると、カード表面の印刷情報が化学的に浸食されるおそれがある。
また、カード等の被転写媒体を撓ませたり、曲げたりしたときに、ハードコート層にクラックが発生するおそれがある。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、耐擦性、箔切れ性、透明性、表面平滑性、耐溶剤性、および耐衝撃性に優れたハードコート転写箔および被転写体を提供するものである。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様では、基材と、
前記基材上に配置される離型層と、
前記離型層上に配置されるハードコート層と、
前記ハードコート層上に配置される熱接着層と、を備え、
前記ハードコート層の厚さは、6±1μmであり、
前記ハードコート層は、放射線架橋硬化樹脂に含有される単層の硬質樹脂フィラーを有する、ハードコート転写箔が提供される。
前記硬質樹脂フィラーの平均粒子径は、前記ハードコート層の厚さの80%以下であってもよい。
前記硬質樹脂フィラーの平均粒子径は、5±1μmであってもよい。
前記基材の厚さは、12μm以上であってもよい。
前記基材の厚さは、12〜16μmであってもよい。
前記硬質樹脂フィラーの前記放射線架橋硬化樹脂に占める固形分重量比は、3〜5%であってもよい。
前記硬質樹脂フィラーは、硬質の高分子量ポリエチレン粒子またはフッ素粒子を含有し、かつマイクロシリカを含有しない方がよい。
上記、硬質の高分子量ポリエチレン粒子とフッ素粒子を共に配合してもよく、その際は両者の重量比がポリエチレン粒子1に対しフッ素粒子3であってよい。
前記ハードコート層と前記熱接着層との間に配置される透明反射層を備え、
前記ハードコート層の前記熱接着層側の表面は、凹凸部を有してもよい。
前記ハードコート層の屈折率は、前記透明反射層の屈折率と相違しており、
前記凹凸部は、ホログラム回折格子であってもよい。
前記ハードコート層と前記熱接着層との間に配置され、前記ハードコート層および前記熱接着層に接着されるアンカー層を備え、
前記熱接着層の表面には、所定の画像が印刷されてもよい。
本発明の他の一態様では、被転写基材の上に、上述したハードコート転写箔における前記熱接着層を介して、前記ハードコート層を転写した被転写体が提供される。
本発明によれば、耐擦性、箔切れ性、透明性、表面平滑性、耐溶剤性、および耐衝撃性に優れたハードコート転写箔および被転写体を提供できる。
本発明の一実施形態に係るハードコート転写箔1の断面図。 被転写体2の断面図。 図1の第1変形例によるハードコート転写箔1の断面図。 図1の第2変形例によるハードコート転写箔1の断面図。 図1の第3変形例によるハードコート転写箔1の断面図。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態に係るハードコート転写箔1の断面図、図2は被転写体2の断面図である。図1のハードコート転写箔1は、基材であるPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム3と、PETフィルム3上に配置されるメラミン離型層4と、メラミン離型層4上に配置されるハードコート層(保護層)5と、ハードコート層5上に配置されるアンカー層(プライマ層)6と、アンカー層6上に配置される熱接着層(ヒートシール層)7と、を備えている。
図1のハードコート転写箔1の各層のうち、ハードコート層5、アンカー層6および熱接着層7が転写部8である。転写部8内の熱接着層7が図2の被転写媒体9の表面に接着されて、被転写媒体9上に転写部8がされる。これにより、被転写体2が完成する。
図1のハードコート転写箔1は、例えばリボン状になっており、カード等の被転写媒体9の表面に載置されて、熱ローラにてPETフィルム3を加熱しながら被転写媒体9に押しつけることで、転写部8が被転写媒体9に転写される。一つの被転写媒体9への転写が終了すると、リボンを引き出して、別の被転写媒体9への転写が行われる。
基材であるPETフィルム3は、片面コロナ処理された、厚さが約12μmのPETフィルム3である。コロナ処理により、PETフィルム3の濡れ性が向上し、貼り合わせ特性等が改善される。
コロナ処理されたPETフィルム3の表面に、2液硬化型のメラミン離型層4の材料を配置して、赤外線乾燥機で熱処理焼付を行って、メラミン離型層4を形成する。2液硬化型メラミン離型層4の形成には、約120℃で焼付を行う必要があるが、赤外線乾燥機を用いれば、12μm程度の薄いPETフィルム3に熱ダメージによるシワを発生させずにメラミン離型層4を焼き付けることができる。
なお、1液硬化型のメラミン離型層4の材料を用いると、約190℃で焼付を行わなければならず、PETフィルム3が熱により変形するおそれがあるため、2液硬化型のメラミン離型層4の材料を用いるのが望ましい。
PETフィルム3の厚さを約12μmとするのは、被転写媒体9に転写部8を転写する際には、PETフィルム3側から熱ローラ等で熱をかける必要があり、PETフィルム3を通して熱接着層7まで熱が十分に伝達しなければならない。熱の伝達性を考えると、PETフィルム3の厚さは薄い方が望ましい。ところが、PETフィルム3の厚さが12μm未満になると、PETフィルム3をリボン状にしたときに、少し力がかかっただけで切断されてしまう。よって、PETフィルム3の厚さは、12μm以上が望ましいが、熱の伝達性を考慮に入れると、厚さの上限は16μm程度である。すなわち、PETフィルム3の厚さは12〜16μmが望ましい。
ハードコート層5は、被転写媒体9に転写部8を転写する際に、メラミン離型層4から容易に剥離する特性を持った材料であるのが望ましい。ハードコート層5の一具体例は、放射線架橋硬化樹脂のワニスに、溶剤には溶解しない硬質樹脂フィラーを含有させたものである。ハードコート層5内の硬質樹脂フィラーは、単層であるのが望ましい。硬質樹脂フィラーの平均粒子径を、ハードコート層5の膜厚の80%程度とすれば、硬質樹脂フィラーを単層とすることができる。硬質樹脂フィラーが単層でなく、複層である場合には、ハードコート層5にかかる応力が均一でなくなり、箔切れが悪くなる。なお、平均粒子径とは、体積平均粒子径を意味し、粒度分布・粒径分布測定装置(例えば、ナノトラック粒度分布測定装置、日機装株式会社製等)を用いて公知の手法により測定することができる。
また、ハードコート層5の放射線架橋硬化樹脂に占める硬質樹脂フィラーの重量配合比は、3〜5%が望ましい。硬質樹脂フィラーの重量配合比が5%を超えると、ハードコート層5の表面の平滑性が悪くなり、表面に凹凸が形成されるおそれがある。また、ハードコート層5が白っぽくなるおそれもある。
ハードコート層5の厚さは6±1μmであり、硬質樹脂フィラーの平均粒子径は、5±1μmである。硬質樹脂フィラーの材料は、例えば、硬質の高分子量ポリエチレン粒子もしくはフッ素粒子である。その重量比は、例えば、ポリエチレン粒子1に対しフッ素粒子3である。硬質樹脂フィラーとしてマイクロシリカを用いるのは望ましくない。マイクロシリカは保持性が悪く、放射線架橋硬化樹脂内に均一に分散せず、また塗布前の保存中に沈降して、粒子会合してしまうことにより、攪拌しても再分散できなくなる傾向があるためである。
ハードコート層5のワニスとして用いられる放射線架橋硬化樹脂は、架橋構造であるため、本来的に箔切れがよくないが、硬質樹脂フィラーを含有させることで、箔切れがよくなる。ただし、上述したように、硬質樹脂フィラーが複数層になったり、硬質樹脂フィラーの重量配合比が5%を超えたり、硬質樹脂フィラーの平均粒子径がハードコート層5の膜厚の80%を超えたりするのはよくない。
放射線架橋硬化樹脂は、高架橋性の6官能等の多官能モノマーを含んでいない。多官能モノマーは、架橋密度が高いため、被転写体2を曲げたり、撓ませたりしたときに、クラックが発生しやすくなる。また、多官能モノマーは、硬化収縮が大きいため、12μm程度の薄いPETフィルム3は、放射線架橋硬化後に収縮し、シワを発生させてしまう。よって、本実施形態による放射線架橋硬化樹脂としては、後述する実施例で説明するように、例えば放射線硬化型オリゴマーのUV樹脂ユピマーなどが適している。
本実施形態では、ハードコート層5の硬度を保つのは、主に硬質樹脂フィラーであり、放射線架橋硬化樹脂は耐溶剤性を確保することに寄与している。
アンカー層6は、ハードコート層5と熱接着層7とを密着させるために設けられている。アンカー層6には、例えば2液架橋硬化樹脂が用いられる。2液架橋硬化樹脂の一具体例は、イソシアネート硬化樹脂などである。
熱接着層7は、被転写媒体9に熱転写接着される層である。アンカー層6と熱接着層7は、一つの層に統合してもよい。
図1のハードコート転写箔1の各層の厚さは、例えば、PETフィルム3が12μm、メラミン離型層4が1μm、ハードコート層5が6μm、アンカー層6が0.4μm、熱接着層7が2μmであるが、これは一例にすぎない。
図3は図1の第1変形例によるハードコート転写箔1の断面図である。図3のハードコート転写箔1は、図1の熱接着層7を受容兼熱接着層7aに置換したものであり、その他の層構成は図1と同じである。
図3の受容兼熱接着層7aは、昇華転写型または溶融転写型インクリボンの着色を受像する。この受像面はそのまま熱によって被転写媒体9表面に熱接着される。また、必要に応じて、受容兼接着層の表面には、墨タイミングマーク10が印刷される。これにより、受容兼熱接着層7aの表面には、種々の画像を印刷することができ、印刷した画像をそのまま被転写媒体9表面に転写できる。
図3のハードコート転写箔1の各層の厚さは、例えば図1と同じでもよいし、少なくとも一部の層の厚さを図1とは相違させてもよい。
図4は図1の第2変形例によるハードコート転写箔1の断面図である。図4のハードコート転写箔1は、図1のハードコート層5を光学ホロ回折格子エンボスハードコート層5aと透明蒸着反射層11に置換したものであり、その他の層構成は図1と同じである。
光学ホロ回折格子エンボスハードコート層5aは、例えば図1のハードコート層5の表面に、マイクロエンボス加工により、凹凸部を形成したものであり、この凹凸部が干渉縞を形成させるホログラム回折格子となる。
透明蒸着反射層11は、ハードコート層5aとは屈折率の異なる材料であり、ハードコート層5aの凹凸部の上に、硫化亜鉛(ZnS)または酸化チタン(TiO)等の透明金属化合物を蒸着して形成される。透明蒸着反射層11の厚さは、50nm±20nm程度である。ハードコート層5の屈折率は1.4〜1.5程度であるのに対し、透明蒸着反射層11の屈折率は1.8〜2.3程度である。このように、ハードコート層5aと透明蒸着反射層11とに屈折率差を設けることで、ハードコート層5aの表面に形成されたホログラム回折格子にて干渉縞が生成されて、ホログラム像が可視化される。なお、透明蒸着反射層11の表面の一部には、必要に応じて、墨タイミングマーク10が印刷される。
図4のハードコート転写箔1の各層の厚さは、透明蒸着反射層11を除いて、図1の各層の厚さと同じでもよいし、少なくとも一部の層の厚さが図1とは相違していてもよい。
図5は図1の第3変形例によるハードコート転写箔1の断面図である。図5のハードコート転写箔1は、図4の熱接着層7を受容兼熱接着層7aに置換したものであり、その他の層構成は図4と同じである。
図5の受容兼熱接着層7aは、図3の受容兼熱接着層7aと同様に、昇華転写型または溶融転写型インクリボンの着色を受像する。
図5のハードコート転写箔1の各層の厚さは、図4と同じでもよいし、少なくとも一部の層の厚さが図4とは相違していてもよい。
上述した図1〜図5に示す本実施形態によるハードコート転写箔1は、以下の1)〜6)の優れた特徴を有する。
1)耐擦性、耐摩耗性および耐スクラッチ適性
ハードコート層5に含有される硬質樹脂フィラーにより、耐擦性、耐摩耗性および耐スクラッチ適性が向上する。硬質樹脂フィラーとして、マイクロシリカではなく、例えば高分子ポリエチレン粒子やフッ素粒子を用いることで、放射線架橋硬化樹脂内に均一に硬質樹脂フィラーを分散でき、ハードコート層5の全体的な耐擦性、耐摩耗性および耐スクラッチ適性が向上する。
2)箔切れ性
ハードコート層5は、放射線硬化型樹脂であって、6官能等の多官能モノマーを含有していないため、箔切れ性が向上する。また、厚さが6±1μmのハードコート層5に、重量配合比3〜5%程度で平均粒子径が5±1μmの硬質樹脂フィラーを含有させるため、硬質樹脂フィラーを単層構造にすることができ、より箔切れが向上する。これにより、ハードコート転写箔1をリボン状にした場合であっても、ハードコート層5を被転写媒体9のサイズに合わせて正確に切断でき、被転写媒体9の外側にハードコート層5がはみ出すおそれがなくなる。
3)透明性
ハードコート層5に含有される硬質樹脂フィラーは、重量配合比3〜5%程度であるため、十分な透明性を確保できる。硬質樹脂フィラーの重量配合比が5%を超えると、ハードコート層5が白っぽくなり、透明性が低下する。
4)表面平滑性
ハードコート層5の厚さは6±1μm、硬質樹脂フィラーの平均粒子径は5±1μm程度であり、両者の差が20%程度しかないため、ハードコート層5の表面に凹凸ができるおそれが低くなる。例えば、硬質樹脂フィラーの平均粒子径が80%を超えると、ハードコート層5の表面に凹凸ができてしまう。また、硬質樹脂フィラーの平均粒子径が4±1μm程度だと、ハードコート層5の表面が部分的に窪んで、凹凸が形成されてしまう。
また、硬質樹脂フィラーの重量配合比を3〜5%程度とすることで、硬質樹脂フィラーがハードコート層5に全体的に分散されて、膜の均一性が向上し、ハードコート層5の表面平滑性を向上させる。
5)耐溶剤性
ハードコート層5は、放射線硬化型樹脂からなるワニスに硬質樹脂フィラーを含有させたものであるため、このようなハードコート層5で被転写媒体9の表面を覆うことで、被転写媒体9の最表面が溶媒によって溶解しなくなり、被転写媒体9の表面に印刷された画像が溶剤によって浸食されることを防止できる。
また、被転写媒体9が例えばプラスチック等のカードの場合、その両面に本実施形態による転写部8を転写すれば、カードの両面をハードコート層5で保護することになり、カードが長期間溶剤に浸漬されても、カード表面に印刷された画像を保護できる。
6)耐曲げ衝撃、耐クラッキング性
ハードコート層5の材料である放射線硬化型樹脂は、多官能モノマーを含有しないため、ハードコート層5で覆われた被転写媒体9を撓ませたり曲げたりしても、ハードコート層5にクラックが発生するおそれが軽減され、外観上の美観を損なわない。
(1)基材12μPETフィルム(東洋紡E5102)コロナ処理面上にメラミン層(DIC製TD−01透明メジューム:硬化剤PL硬化剤C:溶剤ダイレジューサNo.20=100:5:100)をドライ1.4g/m塗布し、160℃赤外線乾燥架橋硬化して、メラミン離型層を形成した。塗布後50℃1週間エージングして、架橋硬化を完了した。
(2)(1)のメラミン離型層上に、フィラー入りUV硬化ハードコート層MNG−37WSハードF(昭和インク)をドライ8g/m塗布し、厚みを約6μとして、UV照射によって架橋硬化させた。
(3)UVハードコート層塗布インキの組成は重量比でUV樹脂ユピマーV3070:紫光UV−7630B:紫光UV−1700B:硬化剤Irg184:PEワックスフィラー(平均粒径5μ):コロイダルシリカ:メチルエチルケトン:トルエン=100:3:2.5:2:0.5:1.5:50:50とした。
(4)(3)のUVハードコート層上にヒートシール剤用プライマー層(大日精化ポリエステルS(K):ラミックBハードナー:メチルエチルケトン=100:5:250)をドライ0.6g/m塗布し、40℃1週間エージングして架橋硬化させた。
(5)(4)のヒートシールプライマー層上にヒートシール層(昭和インクHS17NS(UX):DIC HND#8:メチルエチルケトン:トルエンー200:100:50:50))をドライ3g/m塗布しヒートシール層を形成した。
(6)上記の層構成仕様で加工した転写リボンを熱転写プリンターでカード上に転写し、テーバー試験機にて荷重500g磨耗輪CS−10で評価したところ、3000回の耐摩擦力が得られた。またこの時の鉛筆硬度は2Hであった。
(7)また、転写したカードの表面を観察したところ、ハードコート面は平滑であり、印刷されたカード上の情報もクリアに読み取られたが、カードエッジに少々の箔切れ残り等が見られた。
(8)(7)で得られたカードを、カードを縦横10mm撓ませるベンディングテスターで、それぞれ縦横300回撓ませてから、可塑剤DOPに48時間浸漬したところ、一部のカードでは、カード上に印刷した画像情報にDOPが浸漬して侵食された。ただし、残りのカードでは、画像情報の浸食はなかった。
(1)基材12μPETフィルム(東洋紡E5102)コロナ処理面上にメラミン層(DIC製TD−01透明メジューム:硬化剤PL硬化剤C:溶剤ダイレジューサNo.20=100:5:100)をドライ1.4g/m塗布し、160℃赤外線乾燥架橋硬化して、メラミン離型層を形成した。塗布後50℃1週間エージングして、架橋硬化を完了した。
(2)(1)のメラミン離型層上に、フィラー入りUV硬化ハードコート層MNG−37WSハード(昭和インク)をドライ8g/m塗布し、厚みを約6μとして、UV照射によって架橋硬化させた。
(3)UVハードコート層塗布インキの組成は重量比でUV樹脂ユピマーV3070:紫光UV−7630B:紫光UV−1700B:硬化剤Irg184:PEワックスフィラー(平均粒径3μ):コロイダルシリカ:メチルエチルケトン:トルエン=100:3:2.5:2:0.5:1.5:50:50とした。
(4)(3)のUVハードコート層上にヒートシール剤用プライマー層(大日精化ポリエステルS(K):ラミックBハードナー:メチルエチルケトン=100:5:250)をドライ0.6g/m塗布し、40℃1週間エージングして架橋硬化させた。
(5)(4)のヒートシールプライマー層上にヒートシール層(昭和インクHS17NS(UX):DIC HND#8:メチルエチルケトン:トルエンー200:100:50:50)をドライ3g/m塗布しヒートシール層を形成した。
(6)上記の層構成仕様で加工した転写リボンを熱転写プリンターでカード上に転写し、テーバー試験機にて荷重500g磨耗輪CS−10で評価したところ、1000回の耐摩擦力が得られた。またこの時の鉛筆硬度はHであった。
(7)また、転写したカードの表面を観察したところ、一部のカードでは、ハードコート面には細かいくぼみ状の凹凸が存在し、カードエッジにも箔の切れ残りが尾を引いて見られ外観的に美観が損なわれた。ただし、残りのカードでは、ハードコート面の凹凸も目立たない程度で、カードエッジの箔切れもそれほど目立たず、外観上の美観は維持されていた。
(8)(7)で得られたカードを、カードを縦横10mm撓ませるベンディングテスターで、それぞれ縦横300回撓ませてから、可塑剤DOPに48時間浸漬したところ、一部のカードでは、カード上に印刷した画像情報にDOPが浸漬して侵食された。ただし、残りのカードでは、画像情報の浸食はなかった。
実施例2は、実施例1と比べて、(3)のPEワックスフィラーの平均粒径を3μmとしたことが異なっており、それ以外の条件は実施例1とほぼ同じである。PEワックスフィラーの平均粒径を5μmから3μmに変えただけで、(6)の耐摩擦力と鉛筆硬度の低下が見られた。また、ハードコート面にも細かいくぼみ状の凹凸が生じ、平滑性も低下する傾向が見られた。
(1)基材12μPETフィルム(東洋紡E5102)コロナ処理面上にメラミン層(DIC製TD−01透明メジューム:硬化剤PL硬化剤C:溶剤ダイレジューサNo.20=100:5:100)をドライ1.4g/m塗布し、160℃赤外線乾燥架橋硬化して、メラミン離型層を形成した。塗布後50℃1週間エージングして、架橋硬化を完了した。
(2)(1)のメラミン離型層上に、フィラー入りUV硬化ハードコート層MV−3007ハードF(昭和インク)をドライ8g/m塗布し、厚みを約6μとして、UV照射によって架橋硬化させた。
(3)UVハードコート層塗布インキの組成は重量比でUV樹脂ユピマーV3070:硬化剤Irg184:PEワックスフィラー(平均粒径5μ):コロイダルシリカ:メチルエチルケトン:トルエン=100:2:6.5:1.5:50:50とした。
(4)(3)のUVハードコート層上にヒートシール剤用プライマー層(大日精化ポリエステルS(K):ラミックBハードナー:メチルエチルケトン=100:5:250)をドライ0.6g/m塗布し、40℃1週間エージングして架橋硬化させた。
(5)(4)のヒートシールプライマー層上にヒートシール層(昭和インクHS17NS(UX):DIC HND#8:メチルエチルケトン:トルエンー200:100:50:50))をドライ3g/m塗布しヒートシール層を形成した。
(6)上記の層構成仕様で加工した転写リボンを熱転写プリンターでカード上に転写し、テーバー試験機にて荷重500g磨耗輪CS−10で評価したところ、2500回の耐摩擦力が得られた。またこの時の鉛筆硬度は2Hであった。
(7)また、転写したカードの表面を観察したところ、ハードコート面はには多少の凹凸が観察され、印刷されたカード上の情報も白みがかった。カードエッジは綺麗に仕上がった。
(8)(7)で得られたカードを、カードを縦横10mm撓ませるベンディングテスターで、それぞれ縦横300回撓ませてから、可塑剤DOPに48時間浸漬したところ、概観上特に問題なかった。
実施例3は、(3)のUVハードコート層塗布インキ中の硬化剤Irg184とPEワックスフィラーの組成比が実施例1と異なっているが、それ以外の条件は実施例1とほぼ同じである。実施例3は、実施例1よりも、PEワックスフィラーの重量配合比を高くしている。これにより、実施例3の耐摩擦力は実施例1よりも若干劣る程度であったが、ハードコート層が白みがかってしまった。ただし、それ以外は特に問題はなく、可塑剤DOPに浸漬しても、カード上に印刷された画像情報が浸食されることはなかった。
(1)基材12μPETフィルム(東洋紡E5102)コロナ処理面上にメラミン層(DIC製TD−01透明メジューム:硬化剤PL硬化剤C:溶剤ダイレジューサNo.20=100:5:100)をドライ1.4g/m塗布し、160℃赤外線乾燥架橋硬化して、メラミン離型層を形成した。塗布後50℃1週間エージングして、架橋硬化を完了した。
(2)(1)のメラミン離型層上に、フィラー入りUV硬化ハードコート層MV−3007ハードF(昭和インク)をドライ8g/m塗布し、厚みを約6μとして、UV照射によって架橋硬化させた。
(3)UVハードコート層塗布インキの組成は重量比でUV樹脂ユピマーV3070:硬化剤Irg184:PEワックスフィラー(平均粒径5μ):コロイダルシリカ:メチルエチルケトン:トルエン=100:2:3.5:1.5:50:50とした。
(4)(3)のUVハードコート層上にヒートシール剤用プライマー層(大日精化ポリエステルS(K):ラミックBハードナー:メチルエチルケトン=100:5:250)をドライ0.6g/m塗布し、40℃1週間エージングして架橋硬化させた。
(5)(4)のヒートシールプライマー層上にヒートシール層(昭和インクHS17NS(UX):DIC HND#8:メチルエチルケトン:トルエンー200:100:50:50))をドライ3g/m塗布しヒートシール層を形成した。
(6)上記の層構成仕様で加工した転写リボンを熱転写プリンターでカード上に転写し、テーバー試験機にて荷重500g磨耗輪CS−10で評価したところ、5000回の耐摩擦力が得られた。またこの時の鉛筆硬度は3Hであった。
(7)また、転写したカードの表面を観察したところ、ハードコート面は平滑であり、印刷されたカード上の情報もクリアに読み取られ、カードエッジも箔切れ残り等は無く、綺麗に仕上がった。
(8)(7)で得られたカードを、カードを縦横10mm撓ませるベンディングテスターで、それぞれ縦横300回撓ませてから、可塑剤DOPに48時間浸漬したところ、概観上特に問題なかった。
実施例4は、実施例3と比べて、(3)のPEワックスフィラーの割合を減らしている。それ以外の条件は実施例3とほぼ同じである。これにより、実施例3と比べて、耐摩擦力と鉛筆硬度がともに向上し、ハードコート層の透明性が向上した。また、箔切れや外観上の美観は、実施例3と同様に問題なかった。
(1)基材12μPETフィルム(東洋紡E5102)コロナ処理面上にメラミン層(DIC製TD−01透明メジューム:硬化剤PL硬化剤C:溶剤ダイレジューサNo.20=100:5:100)をドライ1.4g/m塗布し、160℃赤外線乾燥架橋硬化して、メラミン離型層を形成した。塗布後50℃1週間エージングして、架橋硬化を完了した。
(2)(1)のメラミン離型層上に、フィラー入りUV硬化ハードコート層MV−3007ハードG(昭和インク)をドライ8g/m塗布し、厚みを約6μとして、UV照射によって架橋硬化させた。
(3)UVハードコート層塗布インキの組成は重量比でUV樹脂ユピマーV3070:硬化剤Irg184:フッ素粒子フィラー(平均粒径5μ):コロイダルシリカ:メチルエチルケトン:トルエン=100:2:3.5:1.5:50:50とした。
(4)(3)のUVハードコート層上にヒートシール剤用プライマー層(大日精化ポリエステルS(K):ラミックBハードナー:メチルエチルケトン=100:5:250)をドライ0.6g/m塗布し、40℃1週間エージングして架橋硬化させた。
(5)(4)のヒートシールプライマー層上にヒートシール層(昭和インクHS17NS(UX):DIC HND#8:メチルエチルケトン:トルエンー200:100:50:50))をドライ3g/m塗布しヒートシール層を形成した。
(6)上記の層構成仕様で加工した転写リボンを熱転写プリンターでカード上に転写し、テーバー試験機にて荷重500g磨耗輪CS−10で評価したところ、6000回の耐摩擦力が得られた。またこの時の鉛筆硬度は4Hであった。
(7)また、転写したカードの表面を観察したところ、ハードコート面は平滑であり、印刷されたカード上の情報もクリアに読み取られ、カードエッジも箔切れ残り等は無く、綺麗に仕上がった。
(8)(7)で得られたカードを、カードを縦横10mm撓ませるベンディングテスターで、それぞれ縦横300回撓ませてから、可塑剤DOPに48時間浸漬したところ、概観上特に問題なかった。
実施例5は、実施例4と比べて、(3)のハードコート層に含有されるフィラーを、PEワックスフィラーからフッ素粒子フィラーに置換している。それ以外の条件は実施例4とほぼ同じである。フッ素粒子フィラーを用いることで、より耐摩擦力と鉛筆硬度が向上した。また、平滑性と透明性、外観美観は実施例4と同様に問題なかった。
(1)基材12μPETフィルム(東洋紡E5102)コロナ処理面上にメラミン層(DIC製TD−01透明メジューム:硬化剤PL硬化剤C:溶剤ダイレジューサNo.20=100:5:100)をドライ1.4g/m塗布し、160℃赤外線乾燥架橋硬化して、メラミン離型層を形成した。塗布後50℃1週間エージングして、架橋硬化を完了した。
(2)(1)のメラミン離型層上に、フィラー入りUV硬化ハードコート層MV−3007ハードF(昭和インク)をドライ8g/m塗布し、厚みを約6μとして、UV照射によって架橋硬化させた。
(3)UVハードコート層塗布インキの組成は重量比でUV樹脂ユピマーV3070:硬化剤Irg184:PEワックスフィラー(平均粒径5μ):コロイダルシリカ:メチルエチルケトン:トルエン=100:2:3.5:1.5:50:50とした。
(4)(3)のUVハードコート層上にヒートシール剤用プライマー層(DIC THFプライマー:タケネートD110N:酢酸エチル=100:5:250)をドライ0.6g/m塗布し、常温1週間エージングして架橋硬化させた。
(5)(4)のヒートシールプライマー層上に受容層兼ヒートシール層(DIC HND#8:シリコーンオイル:メチルエチルケトン:トルエン=100:1.5:20:20)をドライ3g/m塗布し、受容層兼ヒートシール層を形成した。
(6)(5)の受容層兼プライマー層上に、グラビア印刷により中間転写プリンター画像形成同期用の墨同期ストライプマークを印刷した。
(7)上記の層構成仕様で加工した中間転写リボン上に、中間転写転写プリンターで昇華転写リボンにより画像形成した後カード上に熱転写し、テーバー試験機で荷重500g
磨耗輪CS−10で評価したところ、5000回の耐摩擦力が得られた。
またこの時の鉛筆硬度は3Hであった。
(8)また、転写したカードの表面を観察したところ、ハードコート面は平滑であり、印刷されたカード上の情報もクリアに読み取られ、カードエッジも箔切れ残り等は無く、綺麗に仕上がった。
(9)(8)で得られたカードを、カードを縦横10mm撓ませるベンディングテスターで、それぞれ縦横300回撓ませてから、可塑剤DOPに48時間浸漬したところ、概観上特に問題なかった。
実施例6は、実施例4と比べて、UVハードコート層上に塗布されるヒートシール剤用プライマー層の種類が異なっている他、ヒートシールプライマー層上に受容層兼ヒートシール層を塗布することが異なっている。受容層兼プライマー層上には、墨同期ストライプマークが印刷されるとともに、昇華転写リボンにて画像が転写されることも、実施例4との違いである。実施例6は、実施例4と同様の耐摩擦性、鉛筆硬度、平滑性および透明性を持っており、外観美観も特に問題なかった。
(1)基材12μPETフィルム(東洋紡E5102)コロナ処理面上にメラミン層(DIC製TD−01透明メジューム:硬化剤PL硬化剤C:溶剤ダイレジューサNo.20=100:5:100)をドライ1.4g/m塗布し、160℃赤外線乾燥架橋硬化して、メラミン離型層を形成した。塗布後50℃1週間エージングして、架橋硬化を完了した。
(2)(1)のメラミン離型層上に、フィラー入りUV硬化ハードコート層MV−3007ハードF(昭和インク)をドライ8g/m塗布し、厚みを約6μとして、UV照射によって架橋硬化させた。
(3)UVハードコート層塗布インキの組成は重量比でUV樹脂ユピマーV3070:硬化剤Irg184:PEワックスフィラー(平均粒径5μ):コロイダルシリカ:メチルエチルケトン:トルエン=100:2:3.5:1.5:50:50とした。
(4)(2)のハードコートフィルムに120℃でニッケル製ホログラムエンボス版を押し当ててホログラム複製を取り、ハードコートフィルム表面にエンボスホロを形成した。
(5)(4)のホログラムエンボス層上に透明金属蒸着反射層として、硫化亜鉛物理蒸着を行い、透明エンボスホログラムのマイクロエンボス膜面を顕現させた。
(6)(5)の透明蒸着ホログラムエンボス入りハードコートフィルムの定位置を、あらかじめ複製周期毎に入れたホログラム同期タイミングマークを読み取り、シルクスクリーン
印刷機でホロログラム同期パターン墨マーク印刷した。
(7)(6)の同期シルクスクリーン墨マーク印刷された、ハードコート層の透明ホログラムエンボス面上に、ヒートシール剤用プライマー層(DIC THFプライマー:タケネートD110N:酢酸エチル=100:5:250)をドライ0.6g/m塗布し、常温1週間エージングして架橋硬化させた。
(8)(7)のヒートシールプライマー層上に受容層兼ヒートシール層(DIC HND#8:シリコーンオイル:メチルエチルケトン:トルエン=100:1.5:20:20)をドライ3g/m塗布し、受容層兼ヒートシール層を形成した。
(9)(8)の受容層兼プライマー層上に、グラビア印刷により中間転写プリンター画像形成同期用の墨同期ストライプマークを印刷した。
(10)上記の層構成仕様で加工した中間転写リボン上に、中間転写転写プリンターで昇華転写リボンにより画像形成した後カード上に熱転写し、テーバー試験機で荷重500g
磨耗輪CS−10で評価したところ、5000回の耐摩擦力が得られた。
またこの時の鉛筆硬度は3Hであった。
(11)また、転写したカードの表面を観察したところ、ハードコート面は平滑であり、印刷されたカード上の情報もクリアに読み取られ、カードエッジも箔切れ残り等は無く、綺麗に仕上がった。
(12)(11)で得られたカードを、カードを縦横10mm撓ませるベンディングテスターで、それぞれ縦横300回撓ませてから、可塑剤DOPに48時間浸漬したところ、概観上特に問題なかった。
実施例7は、実施例4と比べて、UVハードコート層の表面にエンボスホログラム格子を形成するとともに、UVハードコート層上に透明蒸着反射層を蒸着することと、受容層兼ヒートシール層を設けることとで、異なっている。ただし、実施例7は、実施例4と同様の耐摩擦性、鉛筆硬度、平滑性および透明性を持っており、外観美観も特に問題なかった。
(1)基材12μPETフィルム(東洋紡E5102)コロナ処理面上にメラミン層(DIC製TD−01透明メジューム:硬化剤PL硬化剤C:溶剤ダイレジューサNo.20=100:5:100)をドライ1.4g/m塗布し、160℃赤外線乾燥架橋硬化して、メラミン離型層を形成した。塗布後50℃1週間エージングして、架橋硬化を完了した。
(2)(1)のメラミン離型層上に、フィラー入りUV硬化ハードコート層MV−3007ハードH(昭和インク)をドライ8g/m塗布し、厚みを約6μとして、UV照射によって架橋硬化させた。
(3)UVハードコート層塗布インキの組成は重量比でUV樹脂ユピマーV3070:硬化剤Irg184:PEワックスフィラー(平均粒径5μ):フッ素粒子フィラー(平均粒径5μ):コロイダルシリカ:メチルエチルケトン:トルエン=100:2:0.9:2.7:1.5:50:50とした。
(4)(2)のハードコートフィルムに120℃でニッケル製ホログラムエンボス版を押し当ててホログラム複製を取り、ハードコートフィルム表面にエンボスホロを形成した。
(5)(4)のホログラムエンボス層上に透明金属蒸着反射層として、硫化亜鉛物理蒸着を行い、透明エンボスホログラムのマイクロエンボス膜面を顕現させた。
(6)(5)の透明蒸着ホログラムエンボス入りハードコートフィルムの定位置を、あらかじめ複製周期毎に入れたホログラム同期タイミングマークを読み取り、シルクスクリーン
印刷機でホロログラム同期パターン墨マーク印刷した。
(7)(6)の同期シルクスクリーン墨マーク印刷された、ハードコート層の透明ホログラムエンボス面上に、ヒートシール剤用プライマー層(DIC THFプライマー:タケネートD110N:酢酸エチル=100:5:250)をドライ0.6g/m塗布し、常温1週間エージングして架橋硬化させた。
(8)(7)のヒートシールプライマー層上に受容層兼ヒートシール層(DIC HND#8:シリコーンオイル:メチルエチルケトン:トルエン=100:1.5:20:20)をドライ3g/m塗布し、受容層兼ヒートシール層を形成した。
(9)(8)の受容層兼プライマー層上に、グラビア印刷により中間転写プリンター画像形成同期用の墨同期ストライプマークを印刷した。
(10)上記の層構成仕様で加工した中間転写リボン上に、中間転写転写プリンターで昇華転写リボンにより画像形成した後カード上に熱転写し、テーバー試験機で荷重500g
磨耗輪CS−10で評価したところ、7000回の耐摩擦力が得られた。
またこの時の鉛筆硬度は4Hであった。
(11)また、転写したカードの表面を観察したところ、ハードコート面は平滑であり、印刷されたカード上の情報もクリアに読み取られ、カードエッジも箔切れ残り等は無く、綺麗に仕上がった。
(12)(11)で得られたカードを、カードを縦横10mm撓ませるベンディングテスターで、それぞれ縦横300回撓ませてから、可塑剤DOPに48時間浸漬したところ、概観上特に問題なかった。
実施例8は、実施例4と比べて、UVハードコート層の表面にエンボスホログラム格子を形成するとともに、UVハードコート層上に透明蒸着反射層を蒸着することと、受容層兼ヒートシール層を設けることとで、異なっている。ただし、実施例8は、実施例4と同様の耐摩擦性、鉛筆硬度、平滑性および透明性を持っており、外観美観も特に問題なかった。
本発明の態様は、上述した個々の実施形態に限定されるものではなく、当業者が想到しうる種々の変形も含むものであり、本発明の効果も上述した内容に限定されない。すなわち、特許請求の範囲に規定された内容およびその均等物から導き出される本発明の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で種々の追加、変更および部分的削除が可能である。
1 ハードコート転写箔、2 被転写体、3 PETフィルム、4 メラミン離型層、5 ハードコート層、6 アンカー層、7 熱接着層、7a 受容兼熱接着層、8 転写部、9 被転写媒体、10 墨タイミングマーク、11 透明蒸着反射層

Claims (12)

  1. 基材と、
    前記基材上に配置される離型層と、
    前記離型層上に配置されるハードコート層と、
    前記ハードコート層上に配置される熱接着層と、を備え、
    前記ハードコート層の厚さは、6±1μmであり、
    前記ハードコート層は、放射線架橋硬化樹脂に含有される単層の硬質樹脂フィラーを有する、ハードコート転写箔。
  2. 前記硬質樹脂フィラーの平均粒子径は、前記ハードコート層の厚さの80%以下である請求項1に記載のハードコート転写箔。
  3. 前記硬質樹脂フィラーの平均粒子径は、5±1μmである請求項1または2に記載のハードコート転写箔。
  4. 前記基材の厚さは、12μm以上である請求項1乃至3のいずれかに記載のハードコート転写箔。
  5. 前記基材の厚さは、12〜16μmである請求項4に記載のハードコート転写箔。
  6. 前記硬質樹脂フィラーの前記放射線架橋硬化樹脂に占める固形分重量比は、3〜5%である請求項1乃至5のいずれかに記載のハードコート転写箔。
  7. 前記硬質樹脂フィラーは、硬質の高分子量ポリエチレン粒子またはフッ素粒子を含有し、かつマイクロシリカを含有しない請求項1乃至6のいずれかに記載のハードコート転写箔。
  8. 前記硬質樹脂フィラーは、硬質の高分子量ポリエチレン粒子とフッ素粒子の双方を含有し、その重量比率が前記高分子量ポリエチレン粒子が1に対し前記フッ素粒子が3である
    請求項1乃至6のいずれかに記載のハードコート転写箔。
  9. 前記ハードコート層と前記熱接着層との間に配置される透明反射層を備え、
    前記ハードコート層の前記熱接着層側の表面は、凹凸部を有する請求項1乃至8のいずれかに記載のハードコート転写箔。
  10. 前記ハードコート層の屈折率は、前記透明反射層の屈折率と相違しており、
    前記凹凸部は、ホログラム回折格子である請求項9に記載のハードコート転写箔。
  11. 前記ハードコート層と前記熱接着層との間に配置され、前記ハードコート層および前記熱接着層に接着されるアンカー層を備え、
    前記熱接着層の表面には、所定の画像が印刷される請求項1乃至10のいずれかに記載のハードコート転写箔。
  12. 被転写基材の上に、請求項1乃至11のいずれかに記載のハードコート転写箔における前記熱接着層を介して、前記ハードコート層を転写した被転写体。
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