JP2016141519A - Elevator device and operation control method for elevator device - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、エレベータ装置およびエレベータ装置の運転制御方法に関する。 The present invention relates to an elevator apparatus and an operation control method for an elevator apparatus.
本技術分野の背景技術として、特開2009−143679号公報(特許文献1)がある。この公報には、地震時において主ロープなどの長尺物の振れを精度よく感知した管制運転を行うために、「エレベーター昇降路20内に設置された長尺物、例えば、主ロープ7の固有周期を複数設定し、それぞれの固有周期について前記昇降路20の変位に対する主ロープ7の相対変位を、建物又は前記昇降路20に設置された振動計5で検出した信号に基づいて演算し、この演算結果と所定の閾値とを比較して管制運転の要否を判定するようにした。」と記載されている。 As a background art in this technical field, there is JP 2009-143679 A (Patent Document 1). In this publication, in order to perform a control operation that accurately senses the swing of a long object such as a main rope at the time of an earthquake, “a long object installed in the elevator hoistway 20, for example, a characteristic of the main rope 7 A plurality of periods are set, and the relative displacement of the main rope 7 with respect to the displacement of the hoistway 20 for each natural period is calculated based on a signal detected by a vibration meter 5 installed in the building or the hoistway 20, The calculation result is compared with a predetermined threshold value to determine whether or not the control operation is necessary. "
以上のような特許文献1に記載のエレベータ装置は、振動計で検出した信号に基づいてエレベータの管制運転を段階的に実施するものであって、主ロープなどの長尺物が、実際において昇降路内で引っ掛かっているか否かを検知するものではない。したがって、長尺物が昇降路内機器と接触し得るまで振れた場合、エレベータの運転を停止させた後に運転を再開させるためには、保守員による復帰判定を必要としていた。 The elevator apparatus described in Patent Document 1 as described above performs elevator control operation step by step based on a signal detected by a vibrometer, and a long object such as a main rope is actually moved up and down. It does not detect whether or not it is caught in the road. Therefore, when the long object is swung until it can come into contact with the equipment in the hoistway, it is necessary to make a return determination by the maintenance staff in order to restart the operation after stopping the operation of the elevator.
そこで本発明は、主ロープなどの長尺物の振れによる昇降路内においての引っ掛かりの有無を精度よく感知することが可能なエレベータ装置を提供することを目的とする。 Accordingly, an object of the present invention is to provide an elevator apparatus that can accurately detect the presence or absence of a catch in a hoistway due to a swing of a long object such as a main rope.
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、昇降路と、前記昇降路内を昇降自在に走行する乗りカゴと、少なくとも一方の端部が前記乗りカゴに対して固定され中間部が摺動自在に支持された長尺物とを備えたエレベータ装置において、前記長尺物の張力を測定するための張力計測器と、前記乗りカゴの走行が長尺物振れ管制運転に移行して停止した状態で、前記昇降路内における当該乗りカゴの位置に基づいて算出された前記長尺物の振れに関する第1の値と前記張力計測器で得られた張力の変化に基づいて算出された前記長尺物の振れに関する第2の値との比較により、前記昇降路内における前記長尺物の引っ掛かりの有無を判断する演算部とを備えたことを特徴とする。 In order to solve the above problems, for example, the configuration described in the claims is adopted. The present application includes a plurality of means for solving the above-described problems. To give an example, a hoistway, a riding basket that travels up and down in the hoistway, and at least one end portion of the riding car An elevator apparatus comprising a long object fixed to the middle and slidably supported at an intermediate portion, and a tension measuring instrument for measuring the tension of the long object, and the traveling of the riding basket is a long object In a state where the control is shifted to the swing control operation and stopped, the first value relating to the swing of the long object calculated based on the position of the car in the hoistway and the tension obtained by the tension measuring instrument And a calculation unit that determines whether or not the long object is caught in the hoistway by comparing with a second value relating to the shake of the long object calculated based on a change. .
以上の構成のエレベータ装置によれば、主ロープなどの長尺物の振れによる昇降路内においての引っ掛かりの有無を精度よく感知することが可能となる。 According to the elevator apparatus configured as described above, it is possible to accurately detect the presence or absence of a catch in the hoistway due to the swing of a long object such as a main rope.
以下、本発明のエレベータ装置に関する各実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下に説明する各実施形態において同一の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。 Hereinafter, each embodiment regarding the elevator apparatus of this invention is described in detail based on drawing. In each embodiment described below, the same constituent elements are denoted by the same reference numerals, and redundant description is omitted.
≪第1実施形態≫
<エレベータ装置の概略構成>
図1は、第1実施形態のエレベータ装置1の構成を説明するための概略構成図である。この図に示すエレベータ装置1は、昇降路1aおよび昇降路1aの上部に設けられた機械室1bを備えている。昇降路1a内には、乗りカゴ11および釣り合い錘13が収容されている。また昇降路1a内には、乗りカゴ11に一端を固定し釣り合い錘13に他端を固定した主ロープ15およびコンペンロープ17、乗りカゴ11に両端を接続させたガバナロープ19、乗りカゴ11に接続されたテールコード21等の長尺物が配置されている。これらの長尺物には、それぞれ張力計測器15t,17t,19tが設けられている。一方、機械室1b内には、主ロープ15が巻掛けられた巻上機15aおよびガバナロープ19が巻掛けられた調速機19a、さらには制御装置31、振動計33、ロータリーエンコーダ35、および演算部37が収容されている。以下、これらの各構成要素の詳細を説明する。
<< First Embodiment >>
<Schematic configuration of elevator equipment>
FIG. 1 is a schematic configuration diagram for explaining a configuration of an elevator apparatus 1 according to the first embodiment. An elevator apparatus 1 shown in this figure includes a
[昇降路1a]
昇降路1aは、乗りカゴ11が走行するための通路となる空間であり、建物などの内部を上下方向に貫いて設けられている。昇降路1aの内壁面には乗りカゴ11や釣り合い錘13の昇降を案内するレール(図示省略)が取り付けられている。また昇降路1aの壁面における各高さ位置には、外部に通じるドア(図示省略)が設けられている。
[Hoistway 1a]
The
[機械室1b]
機械室1bは、昇降路1aの上部に設けられた空間であり、主として乗りカゴ11を昇降動作させるための駆動制御機器が収容されている。
[
The
[乗りカゴ11]
乗りカゴ11は、人や荷物を載せるためのものであり、昇降路1a内において、主ロープ15の一端につり下げられた状態で収容されている。この乗りカゴ11は、昇降路1aの内壁面に設けられたレールに案内された状態で、昇降路1a内を上下方向に昇降する。このような乗りカゴ11の側面には、水平方向にスライドして開閉するカゴドア(図示省略)が設けられている。
[Riding basket 11]
The
[釣り合い錘13]
釣り合い錘13は、乗りカゴ11との釣り合いをとるために設けられたものであり、昇降路1a内において、乗りカゴ11と逆側の主ロープ15の他端につり下げられた状態で収容されている。
[Balance weight 13]
The
[主ロープ15]
主ロープ15は、乗りカゴ11を吊り下げるためのものであり、乗りカゴ11の上部に一端を固定し、釣り合い錘13に他端を固定した状態で設けられている。この主ロープ15は、中間部分が機械室1b内に設けられた巻上機15aおよび主ローププーリ15bに巻掛けられたことにより昇降路1aに対して摺動自在に支持され、巻上機15aの駆動により、昇降路1a内において乗りカゴ11を自在に昇降させる。
[Main rope 15]
The
このように配置された主ロープ15は、昇降路1aの高さと同程度の長さを有する長尺物であり、乗りカゴ11に対する固定部および釣り合い錘13に対する固定部に近接する2か所に、それぞれ主ロープ張力計測器15tが設けられている。これにより、主ロープ15のうち、巻上機15aと乗りカゴ11との間の長尺部分15−1、および主ローププーリ15bと釣り合い錘13との間の長尺部分15−2の各張力が、2つの主ロープ張力計測器15tによって個別に測定される構成となっている。これらの主ロープ張力計測器15tにおいて得られた検出信号は、制御装置31および演算部37に送信される。
The
[コンペンロープ17]
コンペンロープ17は、巻上機15aを介しての乗りカゴ11側と釣り合い錘13側とにおける主ロープ15の重量差を補償するものであり、乗りカゴ11の底部に一端を固定し、釣り合い錘13に他端を固定した状態で設けられている。コンペンロープ17は、中間部分が昇降路1aの下方に配置されたコンペンプーリ17aに巻掛けられたことにより、昇降路1aに対して摺動自在に支持された状態となっている。
[Compen rope 17]
The compensating
このように配置されたコンペンロープ17は、昇降路1aの高さと同程度の長さを有する長尺物であり、乗りカゴ11に対する固定部および釣り合い錘13に対する固定部に近接する2か所に、それぞれコンペンロープ張力計測器17tが設けられている。これにより、コンペンロープ17のうち、コンペンプーリ17aと乗りカゴ11との間の長尺部分17−1、およびコンペンプーリ17aと釣り合い錘13との間の長尺部分17−2の各張力が、2つのコンペンロープ張力計測器17tによって個別に測定される構成となっている。これらのコンペンロープ張力計測器17tにおいて得られた検出信号は、制御装置31および演算部37に送信される。
The compen-
[ガバナロープ19]
ガバナロープ19は、機械室1b内に配置された調速機19aに乗りカゴ11の昇降速度を伝えると共に、乗りカゴの落下を防止するためのものである。このようなガバナロープ19は、一端が乗りカゴ11の上部に固定され、他端が乗りカゴ11の底部に他端を固定されている。またガバナロープ19は、その中間部分が機械室1b内に配置された調速機19aと昇降路1aの下方に配置されたガバナプーリ19bとに巻掛けられたことにより、昇降路1aに対して摺動自在に支持された状態となっている。
[Governor rope 19]
The
またガバナロープ19が巻掛けられた調速機19aは、ガバナロープ19の速度が異常に速くなったときに、これを検出してガバナロープ19を拘束し、乗りカゴ11の走行を停止させる。
Further, the
以上のように配置されたガバナロープ19は、昇降路1aの高さ以上の長さを有する長尺物であり、乗りカゴ11に対する固定部に近接する2か所に、それぞれガバナロープ張力計測器19tが設けられている。これにより、ガバナロープ19のうち、調速機19aと乗りカゴ11との間の長尺部分19−1、およびガバナプーリ19bと乗りカゴ11との間の長尺部分19−2の各張力が、2つのガバナロープ張力計測器19tによって個別に測定される構成となっている。ガバナロープ張力計測器19tにおいて得られた検出信号は、制御装置31および演算部37に送信される。尚、ガバナロープ19において、調速機19aとガバナプーリ19bとの間の長さが固定された長尺部分は、振れることがないように昇降路1aの内壁に対して摺動自在に拘束されている。このため、この長尺部分には張力計測器を設ける必要はない。
The
[テールコード21]
テールコード21は、乗りカゴ11への給電を行うためのものであり、一端を乗りカゴ11に接続させ、他端を昇降路1aの内壁に接続させて設けられている。このように配置されたテールコード21は、少なくとも昇降路1aの高さの半分の長さを有する長尺物である。したがって、ここでの図示は省略したが、このテールコード21にも、乗りカゴ11に対する固定部および昇降路1aの内壁に対する固定部に近接する2か所に、それぞれテールコード張力計測器を設けても良い。テールコード張力計測器を設けた場合、その検出信号は、制御装置31に送信される。
[Tail code 21]
The
[制御装置31]
制御装置31は、乗りカゴ11を昇降させるための巻上機15aの駆動、乗りカゴ11におけるカゴドアの開閉など、エレベータの運転を制御するためのものであり、平常時におけるエレベータの通常運転制御の他に、地震などによる揺れを検知した場合に管制運転制御を実施する。このような制御装置31は、演算部37での演算結果に基づく指示により、エレベータの運転制御を実施する。
[Control device 31]
The
[振動計33]
振動計33は、昇降路1aの揺れを検出するためのものであり、互いに直交する水平方向(x,y方向)の加速度検出機能を有する。この振動計33において得られた検出信号は、制御装置31および演算部37に送信される。
[Vibration meter 33]
The
[ロータリーエンコーダ35]
ロータリーエンコーダ35は、昇降路1a内においての乗りカゴ11の高さ位置を検出するものであり、調速機19aに設置されている。このロータリーエンコーダ35において得られた検出信号は、制御装置31および演算部37に送信される。
[Rotary encoder 35]
The
[演算部37]
演算部37は、主ロープ張力計測器15t、コンペンロープ張力計測器17t、ガバナロープ張力計測器19t、振動計33、およびロータリーエンコーダ35から送信された情報に基づいて、昇降路1a内における長尺物の引っ掛かりの有無を診断し、その結果を制御装置31に送信する。このような演算部37による長尺物の引っ掛かりの有無の診断の詳細は、次の以降のエレベータ装置の運転制御方法において詳細に説明する。尚、この演算部37は、制御装置31が元々備えている演算処理部であってもよいし、制御装置31に対して後付けして設けたものであってもよい。
[Calculation unit 37]
The
<エレベータの運転制御方法の詳細>
図2は、制御装置31および演算部37によって実施されるエレベータの運転制御の手順を説明するためのフロー図である。以下、図2に基づいて、図1を参照しつつエレベータの運転制御方法の詳細を説明する。
<Details of elevator operation control method>
FIG. 2 is a flowchart for explaining a procedure of elevator operation control performed by the
[ステップS101]
先ずステップS101では、制御装置31において、振動計33から送信された検出信号に基づき、長尺物振れが「振れ高」と判断されると、エレベータの運転を「振れ高」管制運転に移行する。ここで、「振れ高」とは、昇降機耐震設計・施工指針に示された感知レベルであり、主ロープ15、コンペンロープ17、ガバナロープ19等の長尺物に「はずれ」や「引掛り」が発生し得る大きさである。
[Step S101]
First, in step S101, when the
[ステップS102]
次いでステップS102において、制御装置31は、管制運転に移行したことを受けて、エレベータ装置1の運転を休止させる。
[Step S102]
Next, in step S102, the
[ステップS103]
その後ステップS103において、演算部37は、ロータリーエンコーダ35から送信された検出信号に基づいて、運転を休止した状態で昇降路1a内における乗りカゴ11の休止位置を検知する。
[Step S103]
Thereafter, in step S103, based on the detection signal transmitted from the
[ステップS104]
次いでステップS104において、演算部37は、ステップS103で検知した乗りカゴ11の休止位置から、長尺物の長さを算出する。ここで算出する長尺物の長さは、主ロープ15、コンペンロープ17、ガバナロープ19等の長尺物において、乗りカゴ11または釣り合い錘13に固定された端部から昇降路1aに対して摺動自在に支持された中間部までの間の各長尺部分の長さである。
[Step S104]
Next, in step S104, the
すなわち、主ロープ15であれば、巻上機15aと乗りカゴ11との間の長尺部分15−1の長さ、および主ローププーリ15bと釣り合い錘13との間の長尺部分15−2との間の長さである。また、コンペンロープ17であれば、コンペンプーリ17aと乗りカゴ11との間の長尺部分17−1の長さ、およびコンペンプーリ17aと釣り合い錘13との間の長尺部分17−2の長さである。さらに、ガバナロープ19であれば、調速機19aと乗りカゴ11との間の長尺部分19−1の長さ、およびガバナプーリ19bと乗りカゴ11との間の長尺部分19−2の長さである。
That is, in the case of the
尚、ガバナロープ19において、調速機19aとガバナプーリ19bとの間の長さが固定された長尺部分は、振れることがないように昇降路1a内において固定されているため、ここでの長尺部分には含まれなない。
In the
[ステップS105]
次にステップS105において、演算部37は、ステップS104で算出した各長尺部分の長さに基づいて、乗りカゴ11の休止位置における各長尺部分の固有周期[T0]を第1の値として算出する。ここで算出する固有周期[T0]は、各長尺部分に引っ掛かりが生じていないと仮定した場合の理論値であり、全ての長尺部分について個別に算出する。
[Step S105]
Next, in step S105, the
[ステップS106]
またステップS106において、演算部37は、主ロープ張力計測器15t、コンペンロープ張力計測器17t、およびガバナロープ張力計測器19tから送信された検出信号を受信し、各長尺部分の振れによる張力変化を測定する。図3には、各張力計測器で計測される各長尺物部分における張力変化の波形101の一例を示す。
[Step S106]
In step S106, the
[ステップS107]
ステップS107において、演算部37は、ステップS106において測定している張力変化を解析し、各長尺部分について測定された張力変化において周期的に計測される張力ピークを判定する。ここでは、図3に示すように、各長尺部分について測定された張力変化の波形101において、周期的に出現する張力ピークPを判定する。
[Step S107]
In step S107, the
[ステップS108]
ステップS108において、演算部37は、ステップS107で判定された張力ピークの周期から、各長尺部分についての実際の振れ周期[T]を第2の値として検出する。つまり図3に示すように、振動による各長尺部分の張力ピークPは、各長尺部分の振動一周期につき二回現れることから、張力ピークPの間隔を求めることで、長尺物の振れ周期[T]を検出する。ここで検出する振れ周期[T]は、各長尺部分の実際の振れの周期であり、全ての長尺部分について個別に検出する。
[Step S108]
In step S <b> 108, the
[ステップS109]
またステップS109において、演算部37は、振動計33から送信された検出信号に基づき、長尺物振れが収束レベル未満であるか否かを判断する。収束レベル未満ではない(No)と判断された場合にはステップS106に戻り、各長尺部分についての張力変化の測定を継続する。一方、収束レベル未満である(Yes)と判断された場合には次のステップS110に進む。
[Step S109]
In step S <b> 109, the
[ステップS110]
ステップS110において、演算部37は、各長尺部分について、ステップS105においてカゴ休止位置から算出した固有周期[T0]と、直前のステップS108において張力の実測値から検出した振れ周期[T]とを比較し、一致しているか否かを判断する。そして、全ての長尺部分について、固有周期[T0]と振れ周期[T]とが一致している(Yes)と判断された場合にはステップS111に進む。一方、全ての長尺部分のうちの1つでも、固有周期[T0]と振れ周期[T]とが一致していない(No)と判断された場合にはステップS114に進む。
[Step S110]
In step S110, the
ここで、ステップS105で算出した各長尺部分の固有周期[T0]は、乗りカゴ11の休止位置に基づいて一意に算出される値である。これに対して、ステップS108で検出した各長尺部分の振れ周期[T]は、各張力計測器で測定した張力実測値に基づいて得られた値である。したがって、固有周期[T0]と振れ周期[T]とが一致している場合には、その長尺部分に引掛りが生じていないと判断できる。一方、固有周期[T0]と振れ周期[T]とが一致していない場合には、その長尺部分に引掛りが生じて長さが変化していると判断できる。
Here, the natural period [T0] of each long portion calculated in step S105 is a value that is uniquely calculated based on the rest position of the
尚、本ステップS110においての、各長尺部分に関しての固有周期[T0]と振れ周期[T]とが一致しているか否かの判断は、許容範囲を持たせてよい。これは、昇降路1a内における長尺物の引っ掛かりは、振れ量の大きい長尺物の長さ方向の中心付近で最も発生し易く、この場合には振れ周期[T]が固有周期[T0]の半分ほどになるためである。このような許容範囲は例えば実験的に求められることとする。
Note that, in this step S110, whether or not the natural period [T0] and the swing period [T] for each long part coincide with each other may have an allowable range. This is because long objects in the
また本ステップS110の判定は、ステップS109において長尺物振れが収束レベル未満である(Yes)と判定された後に実施することにより、張力ピークを正確に判定して高精度に振れ周期[T]を算出することが可能となる。ただし、本ステップS110は、ステップS109の前に行ってもよく、この場合であれば、ステップS109で長尺物振れが収束レベル未満と判断された場合に直ちに次のステップS111に進む手順とし、フロー全体の処理速度を早めることができる。 The determination in step S110 is performed after it is determined in step S109 that the long object shake is less than the convergence level (Yes), so that the tension peak is accurately determined and the shake cycle [T] is accurately performed. Can be calculated. However, this step S110 may be performed before step S109. In this case, if it is determined in step S109 that the long object shake is less than the convergence level, the procedure immediately proceeds to the next step S111. The processing speed of the entire flow can be increased.
[ステップS111]
次にステップS111では、制御装置31の転倒、乗りカゴ11および釣り合い錘13の脱レール等の異常がないか自動診断を実施する。このような自動診断は、先のステップS110において、全ての長尺部分において固有周期[T0]と振れ周期[T](Yes)とが一致しているとの演算部37での判断を受けた制御装置31によって実施が指示される。
[Step S111]
Next, in step S111, an automatic diagnosis is performed to determine whether there is an abnormality such as the fall of the
[ステップS112]
次いでステップS112において、制御装置31は、先のステップS111での自動診断の結果、エレベータ装置1に異常が無いか否かを判断する。異常が無い(Yes)と判断された場合にはステップS113に進み、異常が有る(No)と判断された場合にはステップS114に進む。
[Step S112]
Next, in step S112, the
[ステップS113]
ステップS113において、演算部37は、長尺物振れ管制運転からの仮復帰を制御装置31に対して指示し、制御装置31はエレベータ装置1の仮復旧運転を実施する。
[Step S113]
In step S <b> 113, the
[ステップS114]
一方、ステップS114において、演算部37は、先のステップS110において長尺部分のうちの何れかが固有周期[T0]と振れ周期[T]とが一致しておらず引っ掛かりを生じていると判断されたか、または先のステップS112においてエレベータ装置1に異常が有ると判断されたこと受け、作業員による保守点検を指示する。
[Step S114]
On the other hand, in step S114, the
<第1実施形態の効果>
以上説明した第1実施形態のエレベータ装置およびエレベータの運転制御方法によれば、張力計測器15t,17t,19tによる張力変化の実測値から検出した各長尺部分の振れ周期[T]に基づいて、昇降路1a内における各長尺部分の引っ掛かりの有無が判断される。このため、引っ掛かりの有無の判断を高精度に実施することができる。この結果、長周期地震等によってエレベータが長尺物振れ管制運転に移行して運転停止となった場合に、引っ掛かりが発生していないと判断された場合には、昇降路1a内における長尺物の引っ掛かりについて保守員による保守点検作業を必要とすることなく、速やかにエレベータを仮復旧させることが可能になる。
<Effects of First Embodiment>
According to the elevator apparatus and the elevator operation control method of the first embodiment described above, based on the runout period [T] of each long part detected from the measured values of the tension change by the
≪第2実施形態≫
<エレベータ装置の概略構成>
図4は、第2実施形態のエレベータ装置2の構成を説明するための概略構成図である。この図に示す第2実施形態のエレベータ装置2が、第1実施形態のエレベータ装置と異なるところは、張力計測器15t’,17t’,19t’の配置箇所にあり、他の構成は第1実施形態と同様である。
<< Second Embodiment >>
<Schematic configuration of elevator equipment>
FIG. 4 is a schematic configuration diagram for explaining the configuration of the elevator apparatus 2 according to the second embodiment. The elevator apparatus 2 of the second embodiment shown in this figure is different from the elevator apparatus of the first embodiment in the arrangement locations of the
すなわち各張力計測器15t’,17t’,19t’は、各長尺物を昇降路1aに対して支持する部分に設けられている。
That is, the
主ロープ張力計測器15t’は、主ロープ15の中間部分を支持する巻上機15aに設けられている。これにより、主ロープ15のうち、巻上機15aと乗りカゴ11との間の長尺部分15−1、および主ローププーリ15bと釣り合い錘13との間の長尺部分15−2の各張力が、主ロープ張力計測器15t’によって個別に測定される構成となっている。主ロープ張力計測器15t’において得られた検出信号は、制御装置31および演算部37に送信される。
The main rope
コンペンロープ張力計測器17t’は、コンペンロープ17の中間部分を支持するコンペンプーリ17aに設けられている。これにより、コンペンロープ17のうち、コンペンプーリ17aと乗りカゴ11との間の長尺部分17−1、およびコンペンプーリ17aと釣り合い錘13との間の長尺部分17−2の各張力が、コンペンロープ張力計測器17t’によって個別に測定される構成となっている。コンペンロープ張力計測器17t’において得られた検出信号は、制御装置31および演算部37に送信される。
The compensation rope
ガバナロープ張力計測器19t’は、ガバナロープ19の中間部を支持する調速機19aとガバナプーリ19bとにそれぞれ設けられている。これにより、ガバナロープ19のうち、調速機19aと乗りカゴ11との間の長尺部分19−1、およびガバナプーリ19bと乗りカゴ11との間の長尺部分19−2の各張力が、2つのガバナロープ張力計測器19t’によって個別に測定される構成となっている。ガバナロープ張力計測器19tにおいて得られた検出信号は、制御装置31および演算部37に送信される。尚、ガバナロープ19において、調速機19aとガバナプーリ19bとの間の長さが固定された長尺部分には、張力を測定するための張力計測器を設ける必要がないことは、第1実施形態と同様である。
The governor rope
<エレベータの運転制御方法の詳細>
以上のようなエレベータ装置2におけるエレベータの運転制御方法の詳細は、第1実施形態において図2のフローを用いて説明したと同様である。
<Details of elevator operation control method>
The details of the elevator operation control method in the elevator apparatus 2 as described above are the same as those described with reference to the flow of FIG. 2 in the first embodiment.
<第2実施形態の効果>
以上説明した第2実施形態のエレベータ装置およびエレベータの運転制御方法であっても、張力計測器15t’,17t’,19t’による張力変化の実測値から検出した各長尺部分の振れ周期[T]に基づいて、昇降路1a内における各長尺部分の引っ掛かりの有無を判断する構成であるため、第1実施形態と同様の効果を得ることが可能である。
<Effects of Second Embodiment>
Even in the elevator apparatus and the elevator operation control method according to the second embodiment described above, the vibration period [T of each long portion detected from the actual measurement value of the tension change by the
≪第3実施形態≫
<エレベータ装置の概略構成>
第3実施形態のエレベータ装置は、図1を用いて説明した第1実施形態のエレベータ装置1または図4を用いて説明した第2実施形態のエレベータ装置2の構成において、制御装置31および演算部37によって実施されるエレベータの運転制御が異なるものである。このため、エレベータ装置の装置構成は、第1実施形態または第2実施形態と同様である。
«Third embodiment»
<Schematic configuration of elevator equipment>
The elevator apparatus of 3rd Embodiment is the
<エレベータの運転制御方法の詳細>
図5は、制御装置31および演算部37によって実施されるエレベータの運転制御の手順を説明するためのフロー図である。この図において、第1実施形態で説明した手順と異なる手順は、ステップS105’,ステップS108’,およびステップS110’である。他のステップは第1実施形態で説明した内容と同様であるため、同一の符号を付し重複する説明は省略する。
<Details of elevator operation control method>
FIG. 5 is a flowchart for explaining a procedure of elevator operation control performed by the
[ステップS101〜ステップS104]
先ずステップS101〜ステップS104までを実施し、主ロープ15、コンペンロープ17、ガバナロープ19等の各長尺物における各長尺部分の長さを算出する。
[Step S101 to Step S104]
First, Steps S101 to S104 are performed, and the length of each long part in each long object such as the
[ステップS105’]
次にステップS105’において、演算部37は、ステップS104で算出した各長尺部分の長さに基づいて、乗りカゴ11の休止位置における各長尺部分の臨界減衰係数[Cc]を算出する。この際、主ロープ15、コンペンロープ17、ガバナロープ19の各長尺物における各長尺部分の長さに基づくそれぞれの質量[m]とバネ定数[k]とから、下記式(1)により、臨界減衰係数[Cc]を算出する。ここで算出する臨界減衰係数[Cc]は、各長尺部分に引っ掛かりが生じていないと仮定した場合の理論値であり、全ての長尺部分について個別に算出する。
[Step S105 ′]
Next, in step S105 ′, the
Cc=2(m×k)1/2・・・式(1) Cc = 2 (m × k) 1/2 Formula (1)
[ステップS106〜ステップS107]
その後、ステップS106〜ステップS107を実施し、演算部37は、図6に示すように、各長尺部分について測定された張力変化に基づいて、各長尺部分に周期的に出現する張力ピークPを判定する。尚、図6に示す張力変化の波形101’における[a1],[a2],…[an]は、各長尺部分の張力変化の片振幅を示す。
[Step S106 to Step S107]
Thereafter, Step S106 to Step S107 are performed, and the
[ステップS108’]
次にステップS108’において、演算部37は、ステップS107で判定された各張力ピークPの片振幅[a1],[a2],…[an]から、各長尺部分の変位量[x(a1)],[X(a2)],…[X(an)]や速度[V]を算出し、対数減衰率[δ]と減衰係数[C]とを算出する。ここで算出する対数減衰率[δ]と減衰係数[C]とは、各長尺部分についての張力の実測値に基づいて算出される値であり、全ての長尺部分について個別に算出する。
[Step S108 ']
Next, in step S108 ′, the
この際、対数減衰率[δ]は、下記式(2)により算出する。
δ=ln(X(an-1)/X(an))・・・式(2)
At this time, the logarithmic decay rate [δ] is calculated by the following equation (2).
δ = ln (X (a n-1 ) / X (a n )) (2)
また、減衰係数[C]は、下記式(3)および式(4)により算出する。
C=F/V・・・(3)
V=(T/M)1/2・・・(4)
The attenuation coefficient [C] is calculated by the following formulas (3) and (4).
C = F / V (3)
V = (T / M) 1/2 (4)
ただし、式(3)中、[F]は長尺物の減衰力であり、[V]は長尺物の速度である。式(4)中、[T]は長尺物の張力であり、[M]は長尺物の線密度である。このうち、[F]は張力[T]の変化から求められる値であり、張力[T]は測定によって得られる値である。また線密度[M]は長尺物の材質により予め得られる値である。 However, in Formula (3), [F] is the damping force of the long object, and [V] is the speed of the long object. In formula (4), [T] is the tension of the long object, and [M] is the linear density of the long object. Among these, [F] is a value obtained from a change in tension [T], and tension [T] is a value obtained by measurement. The linear density [M] is a value obtained in advance by the material of the long object.
[ステップS109]
次いで、ステップS109において、収束レベル未満ではない(No)と判断された場合にはステップS106に戻り、収束レベル未満である(Yes)と判断された場合には次のステップS110’に進む。
[Step S109]
Next, if it is determined in step S109 that the level is not less than the convergence level (No), the process returns to step S106, and if it is determined that the level is less than the convergence level (Yes), the process proceeds to the next step S110 ′.
[ステップS110’]
ステップS110’において、演算部37は、第1の減衰比[ζ0]と第2の減衰比[ζ]とを、下記式(5)および式(6)のように算出し、これらを比較して一致しているか否かを判断する。
[Step S110 ']
In step S110 ′, the
ζ0=C/Cc・・・式(5)
ζ=δ/2π・・・式(6)
ζ0 = C / Cc (5)
ζ = δ / 2π Formula (6)
上記式(5)のように算出される第1の減衰比[ζ0]は、各長尺部分について、ステップS105’において式(1)から得られたた理論値としての臨界減衰係数[Cc]と、直前のステップS108’において式(3)および式(4)から得られた減衰係数[C]とを用いて算出される第1の値である。 The first damping ratio [ζ0] calculated as in the above equation (5) is the critical damping coefficient [Cc] as the theoretical value obtained from the equation (1) in step S105 ′ for each long portion. And the first value calculated using the attenuation coefficient [C] obtained from the equations (3) and (4) in the immediately preceding step S108 ′.
また、上記式(6)のように算出される第2の減衰比[ζ]は、直前のステップS108’において式(2)から得られた実測値としての対数減衰率[δ]を用いて算出される。 Further, the second attenuation ratio [ζ] calculated as in the above equation (6) is obtained by using the logarithmic attenuation rate [δ] as the actual measurement value obtained from the equation (2) in the immediately preceding step S108 ′. Calculated.
そして、全ての長尺部分について、第1の減衰比[ζ0]と第2の減衰比[ζ]とが一致している(Yes)と判断された場合にはステップS111に進む。一方、全ての長尺部分のうちの1つでも、第1の減衰比[ζ0]と第2の減衰比[ζ]とが一致していない(No)と判断された場合にはステップS114に進む。 If it is determined that the first attenuation ratio [ζ0] and the second attenuation ratio [ζ] match (Yes) for all the long portions, the process proceeds to step S111. On the other hand, if it is determined that the first damping ratio [ζ0] and the second damping ratio [ζ] do not match (No) even in one of all the long portions, the process proceeds to step S114. move on.
ここで、第1の減衰比[ζ0]は、乗りカゴ11の休止位置と各張力計測器で測定した張力実測値都に基づいて算出される値である。これに対して、第2の減衰比[ζ]は、各張力計測器で測定した張力実測値のみに基づいて得られた値である。したがって、これらの第1の減衰比[ζ0]と第2の減衰比[ζ]とが一致している場合には、その長尺部分に引掛りが生じていないと判断できる。一方、第1の減衰比[ζ0]と第2の減衰比[ζ]とが一致していない場合には、その長尺部分に引掛りが生じて長さが変化していると判断できる。
Here, the first damping ratio [ζ0] is a value calculated based on the rest position of the
尚、本ステップS110’においての、第1の減衰比[ζ0]と第2の減衰比[ζ]とが一致しているか否かの判断は許容範囲を持たせてよい。このような許容範囲は例えば実験的に求められることとする。 In this step S110 ', the determination as to whether or not the first attenuation ratio [ζ0] and the second attenuation ratio [ζ] are the same may have an allowable range. Such an allowable range is determined experimentally, for example.
また本ステップS110’の判定は、ステップS109において長尺物振れが収束レベル未満である(Yes)と判定された後に実施することにより、張力ピークを正確に判定して高精度に減衰係数[C]および対数減衰率[δ]を算出することが可能となる。ただし、本ステップS110’は、ステップS109の前に行ってもよく、この場合であれば、ステップS109で長尺物振れが収束レベル未満と判断された場合に直ちに次のステップS111に進む手順とし、フロー全体の処理速度を早めることができる。 In addition, the determination in step S110 ′ is performed after it is determined in step S109 that the long-body shake is less than the convergence level (Yes), thereby accurately determining the tension peak and the attenuation coefficient [C ] And logarithmic decay rate [δ] can be calculated. However, this step S110 ′ may be performed before step S109. In this case, when it is determined in step S109 that the long object shake is less than the convergence level, the procedure immediately proceeds to the next step S111. The processing speed of the entire flow can be increased.
[ステップS111〜ステップS114]
以上の後、ステップS111〜ステップS114は、第1実施形態で説明した各ステップと同様に実施する。
[Step S111 to Step S114]
After the above, steps S111 to S114 are performed in the same manner as the steps described in the first embodiment.
<第3実施形態の効果>
以上説明した第3実施形態のエレベータ装置およびエレベータの運転制御方法であっても、張力計測器による張力変化の実測値を用いて算出した各長尺部分の第1の減衰比[ζ0]および第2の減衰比[ζ]に基づいて、昇降路1a内における各長尺部分の引っ掛かりの有無を判断する構成であるため、第1実施形態と同様の効果を得ることが可能である。
<Effect of the third embodiment>
Even in the elevator apparatus and the elevator operation control method according to the third embodiment described above, the first damping ratio [ζ0] and the first of the long portions calculated by using the actually measured value of the tension change by the tension measuring instrument. Since it is the structure which judges the presence or absence of each long part in the
本発明は、上記した実施形態および変形例に限定されるものではなく、さらに様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施形態は本発明をわかりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。 The present invention is not limited to the above-described embodiments and modifications, and further includes various modifications. For example, the above-described embodiment has been described in detail for easy understanding of the present invention, and is not necessarily limited to one having all the configurations described. Further, a part of the configuration of an embodiment can be replaced with the configuration of another embodiment, and the configuration of another embodiment can be added to the configuration of an embodiment. In addition, it is possible to add, delete, and replace other configurations for a part of the configuration of each embodiment.
1,2…エレベータ装置、1a…昇降路、11…乗りカゴ、15…主ロープ(長尺物)、15t,15t’…主ロープ張力計測器、17…コンペンロープ(長尺物)、17t,17t’…コンペンロープ張力計測器、19…ガバナロープ(長尺物)、19t,19t’…ガバナロープ張力計測器、37…演算部
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1, 2 ... Elevator apparatus, 1a ... Hoistway, 11 ... Riding basket, 15 ... Main rope (long object), 15t, 15t '... Main rope tension measuring device, 17 ... Compen rope (long object), 17t, 17t '... Compensation rope tension measuring device, 19 ... Governor rope (long object), 19t, 19t' ... Governor rope tension measuring device, 37 ... Calculation unit
Claims (8)
前記昇降路内を昇降自在に走行する乗りカゴと、
少なくとも一方の端部が前記乗りカゴに対して固定され中間部が摺動自在に支持された長尺物とを備えたエレベータ装置において、
前記長尺物の張力を測定するための張力計測器と、
前記乗りカゴの走行が長尺物振れ管制運転に移行して停止した状態で、前記昇降路内における当該乗りカゴの位置に基づいて算出された前記長尺物の振れに関する第1の値と前記張力計測器で得られた張力の変化に基づいて算出された前記長尺物の振れに関する第2の値との比較により、前記昇降路内における前記長尺物の引っ掛かりの有無を判断する演算部とを備えたことを特徴とする
エレベータ装置。
A hoistway,
A riding basket that travels up and down in the hoistway;
In an elevator apparatus comprising a long object having at least one end fixed to the car and having an intermediate portion slidably supported,
A tension measuring instrument for measuring the tension of the long object;
In a state in which the traveling of the riding basket has shifted to the long object shake control operation and stopped, the first value relating to the swing of the long object calculated based on the position of the riding basket in the hoistway and the A calculation unit that determines whether or not the long object is caught in the hoistway by comparing with a second value related to the deflection of the long object calculated based on a change in tension obtained by a tension measuring instrument. An elevator apparatus characterized by comprising:
前記第1の値として前記長尺物の固有周期を算出し、
前記第2の値として前記長尺物の振れ周期を検出し、
前記固有周期と前記振れ周期とを比較して前記長尺物の引っ掛かりの有無を判断する
請求項1記載のエレベータ装置。
The computing unit is
Calculating the natural period of the long object as the first value;
Detecting a swing period of the long object as the second value;
The elevator apparatus according to claim 1, wherein the natural period and the runout period are compared to determine whether the long object is caught.
前記第1の値として前記昇降路内における前記乗りカゴの位置より求まる臨界減衰係数と、前記計測器で計測した張力より求まる減衰係数から前記長尺物に関する第1の減衰比を算出し、
前記第2の値として前記張力計測器で得られた張力より求まる対数減衰率から前記長尺物に関する第2の減衰比を算出し、
前記第1の減衰比と前記第2の減衰比とを比較して前記長尺物の引っ掛かりの有無を判断する
請求項1記載のエレベータ装置。
The computing unit is
Calculating a first damping ratio for the elongate object from a critical damping coefficient obtained from the position of the car in the hoistway as the first value and a damping coefficient obtained from the tension measured by the measuring instrument;
Calculating a second attenuation ratio for the long object from a logarithmic attenuation rate obtained from the tension obtained by the tension measuring instrument as the second value;
The elevator apparatus according to claim 1, wherein the first damping ratio is compared with the second damping ratio to determine whether the long object is caught.
前記長尺物における前記端部から前記中間部までの間の各長尺部分について、前記引っ掛かりの有無を個別に判断する
請求項1に記載のエレベータ装置。
The computing unit is
The elevator apparatus according to claim 1, wherein the presence or absence of the catch is individually determined for each long portion between the end portion and the intermediate portion of the long object.
長尺物振れ収束と判断された後に、前記長尺物の引っ掛かりの有無を判断する
請求項1に記載のエレベータ装置。
The computing unit is
The elevator apparatus according to claim 1, wherein it is determined whether or not the long object is caught after it is determined that the long object shakes and converges.
長周期振動を感知して管制運転に移行し、前記乗りカゴの運転を停止させた後、
前記引っ掛かりの有無の判断において前記長尺物に引っ掛かりが無いと判断した場合に、前記乗りカゴの昇降を仮復旧させる
請求項1〜5の何れかに記載のエレベータ装置。
The computing unit is
After detecting long-period vibration and shifting to control operation, after stopping the ride car,
The elevator apparatus according to any one of claims 1 to 5, wherein when the long object is determined not to be caught in the determination of the presence or absence of the catch, the raising and lowering of the riding basket is temporarily restored.
前記乗りカゴの走行が長尺物振れ管制運転に移行して停止した状態で、前記昇降路内における当該乗りカゴの位置を検知すると共に前記長尺物の張力を測定し、
前記乗りカゴの位置に基づいて前記長尺物の振れに関する第1の値を算出し、
張力計測器で得られた張力の変化に基づいて前記長尺物の振れに関する第2の値を算出し、
前記第1の値と前記第2の値との比較により、前記昇降路内における前記長尺物の引っ掛かりの有無を判断することを特徴とする
エレベータ装置の運転制御方法。
An elevator comprising a hoistway, a riding car that travels up and down in the hoistway, and a long object having at least one end fixed to the riding car and an intermediate part slidably supported. A device operation control method comprising:
In a state where the traveling of the riding basket has stopped and shifted to a long object shake control operation, the position of the riding car in the hoistway is detected and the tension of the long object is measured,
Calculating a first value related to the swing of the long object based on the position of the ride basket;
Based on the change in tension obtained by the tension measuring instrument, a second value relating to the shake of the long object is calculated,
The operation control method for an elevator apparatus, wherein whether or not the long object is caught in the hoistway is determined by comparing the first value and the second value.
請求項7記載のエレベータ装置の運転制御方法。
The operation control method for an elevator apparatus according to claim 7, wherein when it is determined that there is no catch, the raising and lowering of the car is temporarily restored.
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