JP2016085650A - 数値制御装置と制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】傾斜軸の角度に応じて、固定サイクルを適切に実行できる数値制御装置と制御方法を提供する。【解決手段】工作機械はC軸テーブル35とA軸テーブルを有する。C軸テーブル35はワークWを回転する回転軸、A軸テーブルはC軸テーブル35を傾斜する傾斜軸である。数値制御装置はNCプログラムを一ブロック解釈し、該ブロック中の制御指令が切削サイクル指令である時、数値制御装置はNCプログラム中のアプローチ方向指定Gコードからアプローチ情報を取得する。アプローチ情報は、工具T2を移動開始位置Q1から切削開始位置Q2に位置決めする時のアプローチ方向を指定する。数値制御装置はアプローチ方向の終点であるQ2に対し、工具T2をQ1からアプローチ方向に沿って位置決めする。それ故、数値制御装置は、A軸テーブルの傾斜角度に応じて、切削サイクル指令を良好に実行できる。【選択図】図5
Description
本発明は、数値制御装置と制御方法に関する。
特許文献1が開示する工作機械は、回転軸と傾斜軸を有する複合加工機である。回転軸はワークを保持し且つ回転する軸である。傾斜軸は回転軸の傾きを変更する軸である。数値制御装置は複合加工機の動作を制御し、回転軸で回転するワークに工具を当てることで、ワーク表面にねじ切り等の切削加工を施す。ねじ切りは、例えば、第一工程:アプローチ、第二工程:加工、第三工程:退避、第四工程:復帰、を一つに纏めた固定サイクルと称するGコードを使ってプログラミングするのが一般的である。第一工程は、工具を現在位置する移動開始位置から切削開始位置に早送りでアプローチして位置決めする工程である。第二工程は、工具を切削開始位置から切削終了位置に切削送りで移動することでワークを切削する工程である。第三工程は、切削終了後に工具を切削終了位置から退避位置に早送りで移動する工程である。第四工程は、工具を退避位置から最初の移動開始位置に早送りで復帰する工程である。
傾斜軸の角度が変わると、第一工程にて、工具を移動開始位置から切削開始位置に向けてアプローチする方向は変わる。数値制御装置は固定サイクルのGコードからではアプローチ方向を判別できない。それ故、固定サイクルで切削加工を行う時、傾斜軸の角度は常に決まった角度にしなければならないという制約が生じていた。
本発明の目的は、傾斜軸の角度に応じて、固定サイクルを適切に実行できる数値制御装置と制御方法を提供することである。
本発明の請求項1に係る数値制御装置は、ワークを回転する回転軸と、該回転軸を傾斜する傾斜軸と、工具を装着する主軸を前記ワークに対して移動する移動軸とを備えた機械を制御し、且つ複数のブロックを有するNCプログラム中に制御指令で前記機械の複数の動作を指令する固定サイクルを実行可能な数値制御装置において、前記NCプログラムを一ブロック毎に解釈する解釈手段と、前記解釈手段が解釈した前記一ブロック中の一つの制御指令が前記回転軸と共に回転する前記ワークに対して前記工具が現在位置する移動開始位置から切削開始位置に位置決めした後、該切削開始位置から切削終了位置に移動することで前記ワークを切削し、切削終了後に前記工具を前記移動開始位置に復帰する一連の動作を含む固定サイクルの切削サイクル指令か否か判断する判断手段と、前記判断手段が前記制御指令は前記切削サイクル指令と判断した場合、前記一連の動作を実行する実行手段とを備え、前記実行手段は、前記工具を前記移動開始位置から前記切削開始位置に位置決めするときのアプローチ方向を指定するアプローチ情報を取得する第一取得手段と、前記第一取得手段が取得した前記アプローチ情報に基づき、前記切削開始位置を前記アプローチ方向の終点とし、該終点に対し前記工具を前記移動開始位置から前記アプローチ方向に沿って位置決めする位置決め手段とを備えたことを特徴とする。数値制御装置は傾斜軸の傾斜角度に応じて、工具を移動開始位置から切削開始位置に向けてアプローチする方向を指定できる。それ故、数値制御装置は切削サイクル実行時に、傾斜軸の傾斜角度を固定する必要が無い。数値制御装置は切削サイクル実行時に傾斜軸の傾斜角度を変更する必要が無いので、切削サイクル時間を短縮できる。更に傾斜軸の傾斜角度を固定する必要が無いので、工具形状に合わせて傾斜軸の傾斜角度を変えて切削サイクルを実行することもできる。
請求項2に係る発明の数値制御装置は、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記移動軸は互いに直交する三軸であるX軸、Y軸、Z軸であって、前記アプローチ情報は、前記X軸、Y軸、Z軸のうち何れか一つを指定する情報であることを特徴とする。数値制御装置は、アプローチ方向を、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向の中から一つを指定できるので、傾斜軸によって傾いたワークの傾きに応じて、工具をX軸方向、Y軸方向、Z軸方向からワークに対して位置決めできる。
請求項3に係る発明の数値制御装置は、請求項1又は2に記載の発明の構成に加え、前記アプローチ情報は、前記NCプログラム中の前記制御指令であって、前記アプローチ方向を指定するアプローチ指令であることを特徴とする。それ故、数値制御装置はアプローチ方向を簡単に指定できる。
請求項4に係る発明の数値制御装置は、請求項1又は2に記載の発明の構成に加え、前記アプローチ情報は、前記NCプログラム中の前記切削サイクル指令のアドレスであって、前記アプローチ方向を指定するアプローチ指定アドレスであることを特徴とする。それ故、数値制御装置はアプローチ方向を簡単に指定できる。
請求項5に係る発明の数値制御装置は、請求項1又は2に記載の発明の構成に加え、前記工具の情報である工具情報を記憶する記憶手段から前記工具情報を取得する第二取得手段を備え、前記工具情報は、前記工具毎に、前記切削サイクルを実行する場合の前記アプローチ情報を含み、前記第一取得手段は、前記第二取得手段が取得した前記工具情報から、前記主軸に装着する前記工具に対応する前記アプローチ情報を取得することを特徴とする。それ故、数値制御装置はアプローチ方向を簡単に指定できる。
請求項6に係る発明の制御方法は、ワークを回転する回転軸と、該回転軸を傾斜する傾斜軸と、工具を装着する主軸を前記ワークに対して移動する移動軸とを備えた機械を制御し、且つ複数のブロックを有するNCプログラム中に一つの制御指令で前記機械の複数の動作を指令する固定サイクルを実行可能な数値制御装置の制御方法において、前記NCプログラムを一ブロック毎に解釈する解釈工程と、前記解釈工程で解釈した前記一ブロック中の一つの制御指令が前記回転軸と共に回転する前記ワークに対して前記工具が現在位置する移動開始位置から切削開始位置に位置決めした後、該切削開始位置から切削終了位置に移動することで前記ワークを切削し、切削終了後に前記工具を前記移動開始位置に復帰する一連の動作を含む固定サイクルの切削サイクル指令か否か判断する判断工程と、前記判断工程で前記制御指令は前記切削サイクル指令と判断した場合、前記一連の動作を実行する実行工程とを備え、前記実行工程は、前記工具を前記移動開始位置から前記切削開始位置に位置決めするときのアプローチ方向を指定するアプローチ情報を取得する第一取得工程と、前記第一取得工程で取得した前記アプローチ情報に基づき、前記切削開始位置を前記アプローチ方向の終点とし、該終点に対し前記工具を前記移動開始位置から前記アプローチ方向に沿って位置決めする位置決め工程とを備えたことを特徴とする。故に数値制御装置は上記制御方法を実行することで、請求項1に記載の効果を得ることができる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照し説明する。以下説明は、図中に矢印で示す上下、左右、前後、を使用する。工作機械1の左右方向、前後方向、上下方向は、夫々工作機械1のX軸方向、Y軸方向、Z軸方向である。図1に示す工作機械1は、移動軸、回転軸、傾斜軸を有する五軸制御の立型工作機械である。移動軸はX軸、Y軸、Z軸である。回転軸はC軸、傾斜軸はA軸である。
図1を参照し、工作機械1の構造を説明する。工作機械1は、基台2、Y軸移動機構(図示略)、X軸移動機構(図示略)、Z軸移動機構(図示略)、移動体12、立柱5、主軸ヘッド6、主軸7(図4参照)、ワーク保持機構8、工具交換装置9、制御箱(図示略)等を備える。基台2はY軸方向に長い略直方体状の鉄製部材であり、該上面後側に略直方体状の台座部4を備える。台座部4は上面に、移動体12を移動可能に支持する。
基台2は更に上面にて、前方右側に右側台部21と22をY軸方向に並べて立設し、前方左側に左側台部23と24をY軸方向に並べて立設する。右側台部21は右側台部22の前側、左側台部23は左側台部24の前側に夫々隙間を空けて配置する。右側台部21と22は後述するワーク保持機構8の右側を下方から支持し、左側台部23と24はワーク保持機構8の左側を下方から支持する。
Y軸移動機構は台座部4上面に設ける。Y軸移動機構は一対のY軸レール13(図1は右側のY軸レール13のみ図示)、Y軸ボールネジ(図示略)、Y軸モータ62(図6参照)等を備える。一対のY軸レール13とY軸ボールネジはY軸方向に延びる。移動体12は略平板状に形成し底部外面にナット(図示略)を備える。該ナットはY軸ボールネジに螺合する。Y軸モータ62がY軸ボールネジを回転すると、移動体12はナットと共に一対のY軸レール13に沿って移動する。故にY軸移動機構は移動体12をY軸方向に移動可能に支持する。
X軸移動機構は移動体12上面に設ける。X軸移動機構は一対のX軸レール(図示略)、X軸ボールネジ(図示略)、X軸モータ61(図6参照)等を備える。X軸レールとX軸ボールネジはX軸方向に延びる。立柱5は底部にナット(図示略)を備える。該ナットはX軸ボールネジに螺合する。X軸モータ61がX軸ボールネジを回転すると、立柱5はナットと共に一対のX軸レールに沿って移動する。故にX軸移動機構は立柱5をX軸方向に移動可能に支持する。故に立柱5はY軸移動機構、移動体12、X軸移動機構により、基台2上をX軸方向とY軸方向に移動可能である。
Z軸移動機構は立柱5前面に設ける。Z軸移動機構は一対のZ軸レール(図示略)、Z軸ボールネジ(図示略)、Z軸モータ63(図6参照)等を備える。Z軸レールとZ軸ボールネジはZ軸方向に延びる。主軸ヘッド6は背面にナット(図示略)を備える。該ナットはZ軸ボールネジに螺合する。Z軸モータ63はZ軸ボールネジの上端部の軸受け(図示略)に固定する。Z軸モータ63がZ軸ボールネジを回転すると、主軸ヘッド6は一対のZ軸レールに沿って移動する。故にZ軸移動機構は主軸ヘッド6をZ軸方向に移動可能に支持する。
主軸ヘッド6は下部にZ軸カバー15を備える。Z軸カバー15は立柱5前面に設けたZ軸移動機構を覆い且つ主軸ヘッド6の上下動に伴って伸縮する。Z軸カバー15はZ軸移動機構内に切粉と切削液が侵入するのを防止する。主軸7(図4参照)は主軸ヘッド6内部に設け、主軸ヘッド6下部に工具装着穴(図示略)を備える。工具装着穴は例えば工具T1(図4参照)を装着する。主軸7は主軸ヘッド6上部に設けた主軸モータ64で回転する。
ワーク保持機構8は基台2上面前側に設け、ワークW(図2参照)を回転可能に保持する。ワーク保持機構8は、A軸テーブル30とC軸テーブル35を備える。A軸テーブル30はX軸方向に対して平行な軸を中心に回転可能である。A軸テーブル30は本発明の傾斜軸に相当しA軸である。C軸テーブル35はA軸テーブル30上面略中央に円盤状に設ける。C軸テーブル35はZ軸方向に平行な軸を中心に回転可能であり、上面に治具39(図2参照)を用いてワークWを固定できる。C軸テーブル35は本発明の回転軸に相当しC軸である。ワーク保持機構8は、A軸テーブル30を任意角度で回転することで、ワークWを任意方向に傾けることができる。ワーク保持機構8の具体的構造は後述する。
工具交換装置9は工具マガジン(図示略)と保護カバー9A等を備える。工具マガジンは、立柱5と主軸ヘッド6周囲を取り巻く環状である。工具マガジンは複数のポット(図示略)、チェーン(図示略)、マガジンモータ65(図6参照)等を備える。ポットは工具を着脱可能に装着する。チェーンは工具マガジンに沿って環状に設ける。複数のポットはチェーンに沿って取り付ける。マガジンモータ65の駆動で、チェーンは工具マガジンの形状に沿って移動する。複数のポットはチェーンと共に移動する。工具交換位置は工具マガジン最下部に位置するポットの位置である。工具交換装置9は主軸ヘッド6の昇降動作中に、工具交換位置のポットが保持する次工具を、主軸7が現在装着する現工具と交換する。保護カバー9Aは工具マガジンを覆って保護する。
制御箱は例えば工作機械1を覆うカバー(図示略)の外壁に取り付ける。制御箱は数値制御装置40を内側に格納する。数値制御装置40はNCプログラムに基づき、工作機械1の動作を制御する。NCプログラムは複数のブロックで構成し、各ブロックは制御指令を含む。制御指令は例えばGコード、Mコード等である。
図2,図3を参照し、ワーク保持機構8の具体的構造を説明する。ワーク保持機構8は、A軸テーブル30とC軸テーブル35に加え、C軸モータ66、左側支持部材18、右側駆動機構17等を備える。
A軸テーブル30は、テーブル部31、右連結部32、左連結部33を備える。テーブル部31は、A軸テーブル30の傾斜角度が0°で上面が水平面となる平面視略長方形状の板状部である。右連結部32はテーブル部31の右端部から右斜め上方に延び、後述する右側駆動機構17と回動可能に連結する。左連結部33はテーブル部31の左端部から左斜め上方に延び、後述する左側支持部材18と回動可能に連結する。C軸テーブル35はテーブル部31上面略中央に回転可能に設ける。C軸モータ66はテーブル部31下面に設け、C軸テーブル35と連結する。C軸テーブル35はC軸モータ66の駆動で回転する。
左側支持部材18は、A軸テーブル30の左側に位置する。左側支持部材18は側面視略三角形状で且つ左右方向に所定厚を有する柱状物である。左側支持部材18は上方に突出する頂点部にて、左連結部33の左端面から左方に突出する略円柱状の支軸37(図2参照)を回転可能に支持する。左側支持部材18は底部前側に板状の固定部18A、底部後側に板状の固定部18Bを備える。固定部18Aは基台2上面に設けた左側台部23上面に螺子19(図1参照)で固定し、固定部18Bは基台2上面に設けた左側台部24上面に螺子(図示略)で固定する。それ故、左側支持部材18は左側台部23,24の夫々の上面に掛け渡して固定した状態となる。
右側駆動機構17は、A軸テーブル30の右側に位置する。右側駆動機構17は、カバー部26と27を外側に備える。カバー部26は略直方体状に形成し且つ右側駆動機構17上半分の周囲を覆う。カバー部27はカバー部26の下部と連結し且つ右側駆動機構17下半分の周囲を覆う。カバー部26と27は内側に、右側支持部材(図示略)、減速機(図示略)、A軸モータ67(図6参照)等を格納する。右側支持部材は、カバー部26,27の夫々の左側面に跨いで設けた円形状の穴部28を介して、右連結部32の右端面から右方に突出する略円柱状の支軸(図示略)を回転可能に支持し、且つ減速機とA軸モータ67を一体化して保持する。
右連結部32の支軸とA軸モータ67の出力軸は、減速機を介して互いに連結する。減速機は歯車等で動力の回転速度を減じて出力する機械装置であり、出力として減速比に比例したトルクを得ることができる。それ故、A軸モータ67の出力軸が回転すると、減速機を介して、右連結部32の支軸はA軸モータ67よりも減速して回転する。A軸テーブル30は右連結部32と一体して回転し任意方向に傾く。右側支持部材は、基台2上面に設けた右側台部21,22(図1参照)の夫々の上面に掛け渡して螺子(図示略)で固定し、その周囲をカバー部26と27で覆う。それ故、右側駆動機構17は右側台部21,22の夫々の上面に掛け渡して固定した状態となる。
図2,図3を参照し、A軸テーブル30の傾斜角度を説明する。図2に示す如く、ワーク保持機構8は、A軸テーブル30が水平面と平行な状態から後ろ側への傾斜角度をマイナスの角度、前側への傾斜角度をプラスの角度とする。A軸テーブル30は少なくとも0°〜+90°の範囲で回転する。尚、0°〜+90°の範囲に加え、−5°〜0°と+90°〜+95°の範囲を更に設定してもよい。該場合、ワーク保持機構8は組付誤差を生じても0°〜+90°の範囲でA軸テーブル30を確実に回転できる。数値制御装置40は、A軸モータ67の出力軸の回転方向と回転量を制御することで、A軸テーブル30の傾斜角度を調節する。図2に示す如く、A軸テーブル30の傾斜角度が0°では、A軸テーブル30のテーブル部31上面は水平面である。図2の状態からA軸テーブル30を+90°回転すると、図3に示す如く、A軸テーブル30のテーブル部31上面は前方を向き、水平面に対して直角となる。
図1,図2を参照し、工作機械1によるワークWの切削方法を説明する。ワークWを切削する時、工作機械1は、例えばC軸テーブル35を回転、主軸7(図4参照)を非回転とする。ワークWは治具39を介してC軸テーブル35と一体して回転する。工作機械1は回転するワークWに対し、主軸ヘッド6を移動して工具を接触することで、ワークWを切削できる。また、C軸テーブル35を非回転、主軸7を回転とし、静止したワークWに対し主軸7と共に回転する工具を接触することでも、ワークWを切削できる。工作機械1は、主軸7とC軸テーブル35の両方を回転し、ワークWと工具を接触することでもワークWを切削できる。
図2〜図5を参照し、A軸テーブル30の傾斜角度に応じて、切削サイクルを実行する時の工具の移動経路を説明する。切削サイクルとは切削を固定サイクルで実行する加工方法である。固定サイクルとは、複数のブロックを有するNCプログラム中に一つのGコードで工作機械1の複数の動作を指令する指令方法である。切削サイクルの一例は、ねじ切りサイクルである。ねじ切りサイクルは、円柱状のワークWの側面にねじを切る固定サイクルである。一般的なねじ切りサイクルは、四つの工程で構成する。第一工程は、工具を現在位置である移動開始位置からワークWの切削開始位置に対して特定の方向からアプローチして位置決めする工程である。第二工程は、回転するワークWに対し工具を移動することでワークWの側面にねじ切りを施す工程である。第三工程は、工具をワークWから離間する位置に退避する工程である。第四工程は、工具を最初の位置に復帰する工程である。
A軸テーブル30の傾斜角度が変わると、ワークWの向きも変わる。A軸テーブル30の傾斜角度が0°の時、図2に示す如く、円柱状のワークWは、上下方向に起立した状態となる。これに対し、A軸テーブル30の傾斜角度が90°の時、図3に示す如く、ワークWは図2の状態から前方に+90°倒れた状態となる。それ故、数値制御装置40は、ねじ切りサイクルを実行する時、A軸テーブル30の傾斜角度に適切な工具の移動経路を選択する必要がある。そこで、本実施形態は、A軸テーブル30の傾斜角度が0°の時(A軸=0°)と、90°の時(A軸=90°)の工具の移動経路を順に説明する。
(1)A軸=0°の時
図4に示す如く、A軸=0°でねじ切りサイクルを実行する時、ワークWの側面に対して工具先端をY軸方向から当てる必要がある。それ故、工作機械1は主軸7に工具T1を装着する。工具T1は先端側が工具T1の軸方向に直交する方向に屈曲する。主軸7に工具T1を装着した時、工具先端はY軸方向に向かう。それ故、工作機械1はワークWの側面に工具先端を当てることができる。
図4に示す如く、A軸=0°でねじ切りサイクルを実行する時、ワークWの側面に対して工具先端をY軸方向から当てる必要がある。それ故、工作機械1は主軸7に工具T1を装着する。工具T1は先端側が工具T1の軸方向に直交する方向に屈曲する。主軸7に工具T1を装着した時、工具先端はY軸方向に向かう。それ故、工作機械1はワークWの側面に工具先端を当てることができる。
A軸=0°でのねじ切りサイクルは、工具T1を移動経路101〜104に沿って移動する。移動経路101〜104は、ねじ切りサイクルの上記した第一〜第四工程における工具T1の夫々の移動経路である。移動経路101はP1〜P2迄の経路、移動経路102はP2〜P3迄の経路、移動経路103はP3〜P4迄の経路、移動経路104はP4〜P1迄の経路である。Y−Z平面にて、例えばP1座標(−50.0,50.0)、P2座標(−80.0,50.0)、P3座標(−80.0,20.0)、P4座標(−50.0,20.0)である。
−準備工程−
数値制御装置40は、ねじ切りサイクルを実行する前に、工具T1をP1に早送りで位置決めする。P1は、ねじ切りサイクルにおける工具T1の移動開始位置であり、切削終了位置であるP3からY軸方向とZ軸方向にて離間する位置である。工作機械1は、C軸テーブル35を回転、主軸7を非回転とする。ワークWは治具39を介してC軸テーブル35と一体して回転する。
数値制御装置40は、ねじ切りサイクルを実行する前に、工具T1をP1に早送りで位置決めする。P1は、ねじ切りサイクルにおける工具T1の移動開始位置であり、切削終了位置であるP3からY軸方向とZ軸方向にて離間する位置である。工作機械1は、C軸テーブル35を回転、主軸7を非回転とする。ワークWは治具39を介してC軸テーブル35と一体して回転する。
−第一、第二工程−
数値制御装置40はねじ切りサイクルを開始する。数値制御装置40はP1に位置する工具T1を移動経路101に沿って早送りで水平に移動し、P2に位置決めする(第一工程)。移動経路101は、ワークWに対してY軸方向からアプローチする経路である。P2は切削開始位置であり、Y軸方向における切削終了位置でもある。A軸=0°の時、ワークWの側面はZ軸方向に延びているので、数値制御装置40は、ワークWの側面に対し、工具T1をY軸方向からアプローチする。次いで、数値制御装置40は回転するワークWに対し、P2に位置する工具T1を移動経路102に沿って切削送りで下方に移動し、P3に位置決めする(第二工程)。切削送りとは、切削用の送り速度を意味する。P3はY軸方向とZ軸方向における夫々の切削終了位置である。工具T1が移動経路102を切削送りで移動することで、ワークWの側面にねじ溝とねじ山が形成する。
数値制御装置40はねじ切りサイクルを開始する。数値制御装置40はP1に位置する工具T1を移動経路101に沿って早送りで水平に移動し、P2に位置決めする(第一工程)。移動経路101は、ワークWに対してY軸方向からアプローチする経路である。P2は切削開始位置であり、Y軸方向における切削終了位置でもある。A軸=0°の時、ワークWの側面はZ軸方向に延びているので、数値制御装置40は、ワークWの側面に対し、工具T1をY軸方向からアプローチする。次いで、数値制御装置40は回転するワークWに対し、P2に位置する工具T1を移動経路102に沿って切削送りで下方に移動し、P3に位置決めする(第二工程)。切削送りとは、切削用の送り速度を意味する。P3はY軸方向とZ軸方向における夫々の切削終了位置である。工具T1が移動経路102を切削送りで移動することで、ワークWの側面にねじ溝とねじ山が形成する。
−第三、第四工程−
ねじ切りが終了したので、数値制御装置40はP3に位置する工具T1を移動経路103に沿って早送りで移動し、P4に位置決めする(第三工程)。P4はP3からY軸方向に離間する退避位置である。最後に、数値制御装置40は、P3に位置する工具T1を移動経路104に沿って早送りで移動し、元のP1に戻ることで、ねじ切りサイクルの一連の動作が終了する(第四工程)。
ねじ切りが終了したので、数値制御装置40はP3に位置する工具T1を移動経路103に沿って早送りで移動し、P4に位置決めする(第三工程)。P4はP3からY軸方向に離間する退避位置である。最後に、数値制御装置40は、P3に位置する工具T1を移動経路104に沿って早送りで移動し、元のP1に戻ることで、ねじ切りサイクルの一連の動作が終了する(第四工程)。
(2)A軸=90°の時
図5に示す如く、A軸=90°でねじ切りサイクルを実行する時、ワークWの側面に対して工具先端をZ軸方向から当てる必要がある。工作機械1は主軸7に工具T2を装着する。工具T2は先端側が工具T2の軸方向に延びる。主軸7に工具T2を装着した時、工具先端はZ軸方向に向かう。それ故、工作機械1はワークWの側面に工具先端を当てることができる。
図5に示す如く、A軸=90°でねじ切りサイクルを実行する時、ワークWの側面に対して工具先端をZ軸方向から当てる必要がある。工作機械1は主軸7に工具T2を装着する。工具T2は先端側が工具T2の軸方向に延びる。主軸7に工具T2を装着した時、工具先端はZ軸方向に向かう。それ故、工作機械1はワークWの側面に工具先端を当てることができる。
A軸=90°でのねじ切りサイクルは、工具T2を移動経路201〜204に沿って移動する。移動経路201〜204は、ねじ切りサイクルの上記した第一〜第四工程における工具T2の夫々の移動経路である。移動経路201はQ1〜Q2迄の経路、移動経路202はQ2〜Q3迄の経路、移動経路203はQ3〜Q4迄の経路、移動経路204はQ4〜Q1迄の経路である。Y−Z平面にて、例えばQ1座標(50.0,50.0)、Q2座標(50.0,20.0)、Q3座標(−80.0,20.0)、Q4座標(−80.0,50.0)である。
−準備工程−
数値制御装置40は、ねじ切りサイクルを実行する前に、工具T2をQ1に早送りで位置決めする。Q1は、ねじ切りサイクルにおける工具T2の移動開始位置であり、切削終了位置であるQ3からY軸方向とZ軸方向にて離間する位置である。工作機械1は、C軸テーブル35を回転、主軸7を非回転とする。ワークWは治具39を介してC軸テーブル35と一体して回転する。
数値制御装置40は、ねじ切りサイクルを実行する前に、工具T2をQ1に早送りで位置決めする。Q1は、ねじ切りサイクルにおける工具T2の移動開始位置であり、切削終了位置であるQ3からY軸方向とZ軸方向にて離間する位置である。工作機械1は、C軸テーブル35を回転、主軸7を非回転とする。ワークWは治具39を介してC軸テーブル35と一体して回転する。
−第一、第二工程−
数値制御装置40はねじ切りサイクルを開始する。数値制御装置40はQ1に位置する工具T2を移動経路201に沿って早送りで移動し、Q2に位置決めする(第一工程)。移動経路201は、ワークWに対してZ軸方向からアプローチする経路である。Q2は切削開始位置であり、Z軸方向における切削終了位置でもある。A軸=90°の時、ワークWの側面はY軸方向に延びているので、数値制御装置40は、ワークWの側面に対し、工具T2をZ軸方向からアプローチする。次いで、数値制御装置40は回転するワークWに対し、Q2に位置する工具T2を移動経路202に沿って切削送りで移動し、Q3に位置決めする(第二工程)。Q3はY軸方向とZ軸方向における夫々の切削終了位置である。工具T2が移動経路202を切削送りで移動することで、ワークWの側面にねじ溝とねじ山が形成する。
数値制御装置40はねじ切りサイクルを開始する。数値制御装置40はQ1に位置する工具T2を移動経路201に沿って早送りで移動し、Q2に位置決めする(第一工程)。移動経路201は、ワークWに対してZ軸方向からアプローチする経路である。Q2は切削開始位置であり、Z軸方向における切削終了位置でもある。A軸=90°の時、ワークWの側面はY軸方向に延びているので、数値制御装置40は、ワークWの側面に対し、工具T2をZ軸方向からアプローチする。次いで、数値制御装置40は回転するワークWに対し、Q2に位置する工具T2を移動経路202に沿って切削送りで移動し、Q3に位置決めする(第二工程)。Q3はY軸方向とZ軸方向における夫々の切削終了位置である。工具T2が移動経路202を切削送りで移動することで、ワークWの側面にねじ溝とねじ山が形成する。
−第三、第四工程−
ねじ切りが終了したので、数値制御装置40はQ3に位置する工具T2を移動経路203に沿って早送りで移動し、Q4に位置決めする(第三工程)。Q4はQ3からZ軸方向に離間する退避位置である。ねじ切り終了後に、工具T2をQ4に速やかに退避することで、工具T2が回転するワークWと干渉するのを防止できる。最後に、数値制御装置40は、Q3に位置する工具T2を移動経路204に沿って早送りで移動し、元のQ1に戻ることで、ねじ切りサイクルの一連の動作が終了する(第四工程)。
ねじ切りが終了したので、数値制御装置40はQ3に位置する工具T2を移動経路203に沿って早送りで移動し、Q4に位置決めする(第三工程)。Q4はQ3からZ軸方向に離間する退避位置である。ねじ切り終了後に、工具T2をQ4に速やかに退避することで、工具T2が回転するワークWと干渉するのを防止できる。最後に、数値制御装置40は、Q3に位置する工具T2を移動経路204に沿って早送りで移動し、元のQ1に戻ることで、ねじ切りサイクルの一連の動作が終了する(第四工程)。
上記の如く、A軸=0°と90°では、ワークWの向きが互いに異なるので、ワークWの側面に対し、A軸=0°では工具T1をY軸方向からアプローチし、A軸=90°では、工具T2をZ軸方向からアプローチする必要がある。但し、数値制御装置40は、NCプログラムの実行中に切削サイクルのGコード(例えばG92)を読み込んだ時に、切削サイクルを実行するが、該Gコードからでは、ワークWの向きに対応するアプローチ方向を判別できない。そこで、数値制御装置40は、後述する制御処理(図7参照)において、NCプログラム中のアプローチ方向を指定するGコードを解釈することで、アプローチ方向を判別する。それ故、数値制御装置40はA軸テーブル30の傾斜角度に応じて、切削サイクルを良好に実行できる。
図6を参照し、数値制御装置40と工作機械1の電気的構成を説明する。数値制御装置40はCPU41、ROM42、RAM43、不揮発性メモリ44、I/O基板46等を備える。CPU41は工作機械1の動作を制御する。ROM42は後述する制御プログラム等を記憶する。制御プログラムは、図8に示す制御処理を実行するものである。RAM43は各種処理実行中に発生する各種データを記憶する。不揮発性メモリ44はNCプログラム等を記憶する。I/O基板46は工作機械1と各種信号の入出力を行う回路基板である。
工作機械1は駆動回路51〜59を更に備える。駆動回路51〜59は数値制御装置40のI/O基板46に接続する。駆動回路51はCPU41の指令信号に従いX軸モータ61に駆動電流(パルス)を出力する。エンコーダ71はX軸モータ61とI/O基板46に接続する。エンコーダ71はX軸モータ61の位置情報(モータの絶対位置情報)を検出し該検出信号をI/O基板46に入力する。駆動回路52はCPU41の指令信号に従いY軸モータ62に駆動電流を出力する。エンコーダ72はY軸モータ62とI/O基板46に接続する。エンコーダ72はY軸モータ62の位置情報を検出し該検出信号をI/O基板46に入力する。
駆動回路53はCPU41の指令信号に従いZ軸モータ63に駆動電流を出力する。エンコーダ73はZ軸モータ63とI/O基板46に接続する。エンコーダ73はZ軸モータ63の位置情報を検出し該検出信号をI/O基板46に入力する。駆動回路54はCPU41の指令信号に従い主軸モータ64に駆動電流を出力する。エンコーダ74は主軸モータ64とI/O基板46に接続する。エンコーダ74は主軸モータ64の位置情報を検出し該検出信号をI/O基板46に入力する。駆動回路55はCPU41の指令信号に従いマガジンモータ65に駆動電流を出力する。エンコーダ75はマガジンモータ65とI/O基板46に接続する。エンコーダ75はマガジンモータ65の位置情報を検出し該検出信号をI/O基板46に入力する。
駆動回路56はCPU41の指令信号に従いC軸モータ66に駆動電流を出力する。エンコーダ76はC軸モータ66とI/O基板46に接続する。エンコーダ76はC軸モータ66の位置情報を検出し該検出信号をI/O基板46に入力する。駆動回路57はCPU41の指令信号に従いA軸モータ67に駆動電流を出力する。エンコーダ77はA軸モータ67とI/O基板46に接続する。エンコーダ77はA軸モータ67の位置情報を検出し該検出信号をI/O基板46に入力する。駆動回路58はCPU41の指令信号に従いクランプ装置68に駆動電流を出力する。駆動回路59はCPU41の指令信号に従い表示部14に駆動電流を出力する。入力部11はI/O基板46に接続する。
X軸モータ61、Y軸モータ62、Z軸モータ63、主軸モータ64、マガジンモータ65、C軸モータ66、A軸モータ67は何れもサーボモータである。エンコーダ71〜77は一般的なアブソリュートエンコーダであり、回転位置の絶対位置を検出して出力する位置センサである。駆動回路51〜57はエンコーダ71〜77からフィードバック信号を受け、位置と速度のフィードバック制御を行う。駆動回路51〜59は例えばFPGA回路でもよい。
図7を参照し、CPU41が実行する制御処理を説明する。制御処理は、NCプログラムを解釈して実行するものであるが、NCプログラム中に切削サイクル指令のGコードを読み込んだ時、ワークWに対する工具のアプローチ方向を指定するアプローチ情報を取得し、アプローチ情報が指定するアプローチ方向に従い、切削サイクルを実行する。
以下、アプローチ情報を取得する態様について、三つの実施例を説明する。
−第一実施例−
第一実施例は、NCプログラムのアプローチ方向指定Gコードでアプローチ方向を指定する態様である。CPU41は例えば図8に示すNCプログラム111を解釈して実行する。
−第一実施例−
第一実施例は、NCプログラムのアプローチ方向指定Gコードでアプローチ方向を指定する態様である。CPU41は例えば図8に示すNCプログラム111を解釈して実行する。
NCプログラム111は、A軸=90°の状態(図3,図5参照)で、ワークWに対してねじ切りサイクルを行うものである。N1行目のM303 S500はC軸テーブル35を500回転/minで回転する指令である。N2行目のG0 Y−50.0 Z50.0はY=−50.0、Z=50.0の座標に位置決めする位置決め指令である。N3行目のG323は切削サイクルのアプローチ方向指定Gコードである。G321はX軸方向、G322はY軸方向、G323はZ軸方向を夫々指定する。N4行目のG92 Y−80.0 Z20.0 F2.0はねじ切りサイクルの指令である。G92はねじ切りサイクルのGコードである。ねじ切りサイクルは、切削サイクルの一態様である。N3行目のG323でアプローチ方向をZ軸方向に指定するので、Y−80.0は切削方向の終点、Z20.0はアプローチ方向の終点を意味する。それ故、N4行目はワークWにZ軸方向からアプローチし、Z=20.0の座標(図5中Q2参照)に位置決めしてからY=−80.0の座標(図5中Q3参照)まで切削送りで移動する指令となる。F2.0はねじのリードを2.0mmに指定する指令である。それ故、切削送りの送り速度は、C軸テーブル35の回転数500/minにねじのリード2.0mmを乗算した1000mm/minとなる。Nn行目のM30は終了コマンドである。
作業者が操作盤10の入力部11にてNCプログラム111を選択し実行を入力した時、CPU41はROM42に記憶する制御プログラムを読み出して本処理を実行する。尚、説明の便宜上、N1行目を実行する時点でA軸=90°とする。
図7に示す如く、先ずCPU41はNCプログラム111を不揮発性メモリ44から読み出して1ブロック解釈する(S1)。CPU41は解釈したブロック中の制御指令が、切削サイクル指令か否か判断する(S2)。切削サイクル指令でなければ(S2:NO)、CPU41は該制御指令がアプローチ方向指定Gコードか否か判断する(S9)。N1行目はC軸テーブル35の回転指令であるので(S2:NO、S9:NO)、CPU41は回転指令に従いC軸テーブル35を500回転/minで回転する(S11)。CPU41はNCプログラム111が終了したか否か判断する(S8)。NCプログラム111は終了していないので(S8:NO)、CPU41はS1に戻り次ブロックのN2行目を解釈する。
N2行目は位置決め指令であるので(S2:NO、S9:NO)、CPU41は位置決め指令に従い、Y=−50.0、Z=50.0の座標であるQ1に工具T2を位置決めする(S11)。Q1は切削サイクルの移動開始位置である。NCプログラム111は終了していないので(S8:NO)、CPU41はS2に戻り次ブロックのN3行目を解釈する。
N3行目はZ軸方向をアプローチ方向に指定するアプローチ方向指定Gコードであるので(S2:NO、S9:YES)、CPU41はアプローチ方向をZ軸方向とするアプローチ情報をRAM43に記憶する(S10)。尚、アプローチ情報は不揮発性メモリ44又は他の記憶装置に記憶してもよい。NCプログラムは終了していないので(S8:NO)、CPU41はS2に戻り次ブロックのN4行目を解釈する。
N4行目はねじ切りサイクルの指令であるので(S2:YES)、CPU41は、移動開始位置であるQ1から切削サイクルを開始する為に、RAM43に記憶したアプローチ情報を取得する(S3)。アプローチ方向はZ軸方向である。次いで、CPU41は工具T2を移動経路201に沿ってZ軸方向に移動し、アプローチ方向の終点であるQ2に早送りで位置決めする(S4)。Q2はZ=20.0である。このように、CPU41は、A軸=90°におけるワークWの側面に対し、工具T2をアプローチする方向をZ軸方向に指定するので、工具T2はワークWの側面に向けて他部位と干渉することなく速やかに移動できる。
次いで、CPU41はQ2に位置する工具T2を、切削方向の終点であるQ3まで、移動経路202に沿って切削送りで移動する(S5)。Q3はY=−80.0である。切削送りの送り速度は、上記の計算の通り、1000mm/minである。それ故、CPU41は工具T2を1000mm/minの送り速度でQ3まで水平に移動する。ワークWの側面にはねじ溝とねじ山が形成する。
工具T2がQ3に到達した時、ワークWのねじ切りが終了する。回転するワークWから工具T2を退避する為、CPU41は工具T2を移動経路203に沿って早送りで移動し、アプローチ方向の始点であるQ4に位置決めする(S6)。Q4はZ=50.0であり、退避位置である。
次いで、CPU41は、Q4に退避した工具T2を、切削方向の始点で且つ最初の移動開始位置であるQ1に位置決めする(S7)。上記の通り、Q1はY=−50.0、Z=50.0である。それ故、工具T2は最初の移動開始位置Q1に復帰する。工具T2は移動経路201〜204を移動し、上記の第一〜第四工程が終了したので、ねじ切りサイクルは終了する。
次いで、CPU41はNCプログラム111が終了したか否か判断する(S8)。Nn行目はM30で終了コマンドであるので(S8:YES)、CPU41は本処理を終了する。なお、A軸=0°の状態で切削サイクルを実行するNCプログラムでは、アプローチ方向指定GコードはG322となる。G322はアプローチ方向をY軸方向に指定する。該場合、図4に示す如く、工具T1はワークWに対し、Y軸方向からアプローチするので、ワークWの側面に向けて他部位と干渉することなく速やかに移動できる。よって、第一実施例において、数値制御装置40は、A軸テーブル30の傾斜角度に応じて、ねじ切りサイクルを良好に実行できる。
また、数値制御装置40は、ねじ切りサイクルをA軸=0°と90°の何れの状態でも実行できるので、工具T1及びT2の何れの工具でも、ねじ切りサイクルをワークWに施すことができる。更に数値制御装置40は、A軸テーブル30の傾斜角度を固定する必要が無いので、使用する工具の形状に合わせてA軸テーブル30の傾斜角度を変えることによって、切削サイクルを実行することもできる。
−第二実施例−
第二実施例は、NCプログラムの切削指令のGコードのアドレスで、アプローチ方向を指定する。CPU41は例えば図9に示すNCプログラム112を解釈して実行する。第二実施例は、第一実施例の変形例であり、図8の制御処理のS3にて、アプローチ情報を取得する方法が異なるのみである。それ故、異なる部分を中心に説明する。
第二実施例は、NCプログラムの切削指令のGコードのアドレスで、アプローチ方向を指定する。CPU41は例えば図9に示すNCプログラム112を解釈して実行する。第二実施例は、第一実施例の変形例であり、図8の制御処理のS3にて、アプローチ情報を取得する方法が異なるのみである。それ故、異なる部分を中心に説明する。
NCプログラム112は、NCプログラム111(図8参照)と同様に、A軸=90°の状態(図3,図5参照)で、ワークWに対してねじ切りサイクルを行うものである。NCプログラム112のN3行目はG92 Y−80.0 Z20.0 P3 F2.0である。G92のねじ切りサイクルの指令の後に、Pアドレスでアプローチ方向を指定する。例えばP1はX軸方向、P2はY軸方向、P3はZ軸方向を指定する。それ故、CPU41は、図7に示す制御処理において、NCプログラム121のN3行目を解釈する際に、G92の後のPアドレスを解釈することで、S3ステップにて、アプローチ情報を取得できる。それ以外は第一実施例と同じである。それ故、数値制御装置40は、第一実施例と同様に、第二実施例においても、A軸テーブル30の傾斜角度に応じて、切削サイクルを良好に実行できる。
−第三実施例−
第三実施例は、不揮発性メモリ44に記憶する工具情報からアプローチ情報を取得する。工具情報は工具交換装置9が格納する工具に関する情報である。不揮発性メモリ44は、図10に示す工具情報テーブル441を記憶する。工具情報テーブル441は、工具マガジンの工具番号毎に、工具長、工具径等の工具情報に加え、アプローチ方向の情報であるアプローチ情報を記憶する。アプローチ方向は、切削サイクル実行時に使用する工具毎に決まっている。例えば工具番号=1の工具の工具長は80mm、工具径は20mm、アプローチ方向はY軸方向である。
第三実施例は、不揮発性メモリ44に記憶する工具情報からアプローチ情報を取得する。工具情報は工具交換装置9が格納する工具に関する情報である。不揮発性メモリ44は、図10に示す工具情報テーブル441を記憶する。工具情報テーブル441は、工具マガジンの工具番号毎に、工具長、工具径等の工具情報に加え、アプローチ方向の情報であるアプローチ情報を記憶する。アプローチ方向は、切削サイクル実行時に使用する工具毎に決まっている。例えば工具番号=1の工具の工具長は80mm、工具径は20mm、アプローチ方向はY軸方向である。
CPU41は例えば図11に示すNCプログラム113を解釈して実行する。図8に示すNCプログラム111に対して、NCプログラム113には、アプローチ方向指定Gコードが無い。
CPU41は主軸7に現在装着する工具番号をRAM43又は不揮発性メモリ44に常時記憶する。CPU41は、図7に示す制御処理において、NCプログラム113のN3行目を解釈した際に(S1)、G92のねじ切りサイクル指令があるので(S2:YES)、RAM43又は不揮発性メモリ44から主軸7に現在装着する工具の工具番号を取得し、S3ステップにて、工具情報テーブル441から工具番号に対応する工具のアプローチ情報を取得できる。それ以外は第一実施例と同じである。それ故、数値制御装置40は、第一実施例、第二実施例と同様に、第三実施例においても、A軸テーブル30の傾斜角度に応じて、切削サイクルを良好に実行できる。
以上説明の如く、本実施形態の数値制御装置40は工作機械1の動作を制御する。工作機械1は、移動軸、回転軸、傾斜軸を有する多軸制御の機械である。移動軸は主軸7をワークWに対して移動する軸である。回転軸はワークWを回転するC軸テーブル35である。傾斜軸はC軸テーブル35を傾斜するA軸テーブル30である。数値制御装置40は固定サイクルを実行可能である。数値制御装置40のCPU41はNCプログラムを一ブロック毎に解釈する。CPU41は解釈した一ブロック中の一つの制御指令が切削サイクル指令か否か判断する。制御指令が切削サイクル指令であると判断した時、CPU41は切削サイクルの一連の動作を実行する。切削サイクルを実行する時、CPU41はアプローチ情報を取得する。アプローチ情報は、工具を移動開始位置から切削開始位置に位置決めするときのアプローチ方向を指定する情報である。CPU41は該アプローチ情報に基づき、切削開始位置をアプローチ方向の終点とし、該終点に対し工具を移動開始位置からアプローチ方向に沿って位置決めする。数値制御装置40は、A軸テーブル30の傾斜角度に応じて、工具を移動開始位置から切削開始位置に向けてアプローチする方向を指定できるので、切削サイクル実行時に、A軸テーブル30の傾斜角度を固定する必要が無い。また、切削サイクル実行時にA軸テーブル30の傾斜角度を変更する必要が無いので、切削サイクル時間を短縮できる。
上記実施形態では更に、移動軸は互いに直交するX軸、Y軸、Z軸であり、アプローチ情報は、X軸、Y軸、Z軸のうち何れか一つを指定する情報である。それ故、数値制御装置40は、A軸テーブル30の傾斜角度によって傾いたワークWの傾きに応じて、工具をX軸方向、Y軸方向、Z軸方向からワークに対して位置決めできる。
上記実施形態の第一実施例では、アプローチ情報は、NCプログラム中のアプローチ方向指定Gコードで指定するアプローチ方向の情報である。それ故、数値制御装置40は切削サイクル実行時のアプローチ方向を簡単に指定できる。
上記実施形態の第二実施例では、アプローチ情報は、NCプログラム中の切削サイクル指令のGコードのPアドレスで指定するアプローチ方向の情報である。それ故、数値制御装置40は切削サイクル実行時のアプローチ方向を簡単に指定できる。
上記実施形態の第三実施例では、不揮発性メモリ44は工具情報テーブル441を記憶する。工具情報テーブル441に登録した工具情報はアプローチ情報を含む。アプローチ情報は、工具毎に指定するアプローチ方向の情報である。CPU41は切削サイクル実行時、不揮発性メモリ44に記憶した工具情報テーブル441から、主軸7に現在装着する工具に対応するアプローチ方向を取得する。それ故、数値制御装置40は工具情報にアプローチ情報を登録することで、切削サイクル実行時のアプローチ方向を簡単に指定できる。尚、工具情報テーブル441は不揮発性メモリ44以外に、例えばROM42に記憶してもよい。
以上説明にて、図7の制御処理のS1の処理を実行するCPU41は本発明の解釈手段に相当し、S2の処理を実行するCPU41は本発明の判断手段に相当し、S3〜S7の処理を実行するCPU41は本発明の実行手段に相当し、S3の処理を実行するCPU41は本発明の第一取得手段に相当し、S4の処理を実行するCPU41は本発明の位置決め手段に相当する。G321〜G323のアプローチ方向指定Gコードが本発明のアプローチ指令に相当し、G92が本発明の切削サイクル指令に相当する。Pアドレスが本発明のアプローチ指定アドレスに相当する。不揮発性メモリ44が本発明の記憶手段に相当し、S3の処理を実行するCPU41が本発明の第二取得手段に相当する。図7の制御処理のS1ステップは本発明の解釈工程に相当し、S2ステップは本発明の判断工程に相当し、S3〜S7の各ステップは本発明の実行工程に相当し、S3ステップは本発明の第一取得工程に相当し、S4ステップは本発明の位置決め工程に相当する。
本発明は上記実施形態に限らず種々の変更が可能である。上記実施形態の工作機械1は、主軸7がZ軸に平行な立型の工作機械であるが、主軸7が水平な横型の工作機械であってもよい。
また上記実施形態は、A軸=0°と90°の例を挙げて説明したが、A軸の移動範囲内であれば、これら以外の傾斜角度で切削サイクルを実行できる。その際、上記実施形態と同様に、工具のアプローチ方向を指定できるので、A軸テーブル30の傾斜角度に応じて、切削サイクルを良好に実行できる。
また上記実施形態の右側駆動機構17は、A軸モータ67の出力軸と、右連結部32の支軸とを減速機を介して互いに連結するが、減速機を介さずに互いに直結してもよい。
また上記実施形態は、円柱状のワークWにねじ切りサイクルを実行する時を例に説明したが、ねじ切りサイクルの他に、例えば、テーパねじ切りサイクル、ストレート切削サイクル等の種々の切削サイクルを実行する時にも応用可能である。
−テーパねじ切りサイクル−
例えば、図12に示す如く、テーパねじ切りサイクルは、ワークW1のテーパ面にねじ切りを施す固定サイクルである。ワークW1のテーパ面は、ワークW1の先端側において先細りに形成した面である。図12ではA軸=90°であるので、ワークW1は前方に+90°倒れた状態であり、その軸線はY軸方向に平行である。A軸=90°でのテーパねじ切りサイクルは、例えば工具T3をR1〜R4の順に移動する。R1は移動開始位置、R2は切削開始位置、R3は切削終了位置、R4は退避位置である。R2〜R3迄の移動経路は、テーパ面の傾斜角度に合わせて傾斜する。CPU41は、工具T3をR2〜R3までの移動経路に沿って切削送りで移動することによって、テーパ面にねじ切りを施すことができる。
例えば、図12に示す如く、テーパねじ切りサイクルは、ワークW1のテーパ面にねじ切りを施す固定サイクルである。ワークW1のテーパ面は、ワークW1の先端側において先細りに形成した面である。図12ではA軸=90°であるので、ワークW1は前方に+90°倒れた状態であり、その軸線はY軸方向に平行である。A軸=90°でのテーパねじ切りサイクルは、例えば工具T3をR1〜R4の順に移動する。R1は移動開始位置、R2は切削開始位置、R3は切削終了位置、R4は退避位置である。R2〜R3迄の移動経路は、テーパ面の傾斜角度に合わせて傾斜する。CPU41は、工具T3をR2〜R3までの移動経路に沿って切削送りで移動することによって、テーパ面にねじ切りを施すことができる。
テーパねじ切りサイクルのGコードは、ねじ切りサイクルのGコードと同じG92を用いることができる。該Gコードに、切削方向の終点の位置、ねじのリードに加え、例えばテーパ面のテーパ量等をアドレスで指定することで、テーパねじ切りサイクルを実行できる。数値制御装置40は上記の制御処理(図7参照)を実行することで、A軸テーブル30の傾斜角度に応じて、移動開始位置であるR1から切削開始位置であるR2に向けて工具T3をアプローチする方向をZ軸方向に指定できるので、テーパねじ切りサイクルを良好に実行できる。
−ストレート切削サイクル−
例えば、図13に示す如く、ストレート切削サイクルは、ワークW2の外周面を切削する固定サイクルである。図13ではA軸=90°であるので、ワークW2は前方に+90°倒れた状態であり、その軸線はY軸方向に平行である。A軸=90°でのストレート切削サイクルは、例えば工具T4をS1〜S4の順に移動することで、円柱状のワークW2の外周面を先端側からY軸方向に切削し、該先端側に短径の円柱部を形成する。S1は移動開始位置、S2は切削開始位置、S3は切削終了位置、S4は退避位置である。CPU41は、工具T4をS2〜S3までの移動経路に沿って切削送りで移動することによって、ワークW2の外周面を切削できる。
例えば、図13に示す如く、ストレート切削サイクルは、ワークW2の外周面を切削する固定サイクルである。図13ではA軸=90°であるので、ワークW2は前方に+90°倒れた状態であり、その軸線はY軸方向に平行である。A軸=90°でのストレート切削サイクルは、例えば工具T4をS1〜S4の順に移動することで、円柱状のワークW2の外周面を先端側からY軸方向に切削し、該先端側に短径の円柱部を形成する。S1は移動開始位置、S2は切削開始位置、S3は切削終了位置、S4は退避位置である。CPU41は、工具T4をS2〜S3までの移動経路に沿って切削送りで移動することによって、ワークW2の外周面を切削できる。
ストレート切削サイクルのGコードは、例えばG90を用いることができる。数値制御装置40は上記の制御処理(図7参照)を実行することで、A軸テーブル30の傾斜角度に応じて、移動開始位置であるS1から切削開始位置であるS2に向けて工具T4をアプローチする方向をZ軸方向に指定できるので、テーパねじ切りサイクルを良好に実行できる。
1 工作機械
7 主軸
30 A軸テーブル
35 C軸テーブル
40 数値制御装置
41 CPU
44 不揮発性メモリ
441 工具情報テーブル
7 主軸
30 A軸テーブル
35 C軸テーブル
40 数値制御装置
41 CPU
44 不揮発性メモリ
441 工具情報テーブル
Claims (6)
- ワークを回転する回転軸と、該回転軸を傾斜する傾斜軸と、工具を装着する主軸を前記ワークに対して移動する移動軸とを備えた機械を制御し、且つ複数のブロックを有するNCプログラム中に一つの制御指令で前記機械の複数の動作を指令する固定サイクルを実行可能な数値制御装置において、
前記NCプログラムを一ブロック毎に解釈する解釈手段と、
前記解釈手段が解釈した前記一ブロック中の制御指令が前記回転軸と共に回転する前記ワークに対して前記工具が現在位置する移動開始位置から切削開始位置に位置決めした後、該切削開始位置から切削終了位置に移動することで前記ワークを切削し、切削終了後に前記工具を前記移動開始位置に復帰する一連の動作を含む固定サイクルの切削サイクル指令か否か判断する判断手段と、
前記判断手段が前記制御指令は前記切削サイクル指令と判断した場合、前記一連の動作を実行する実行手段と
を備え、
前記実行手段は、
前記工具を前記移動開始位置から前記切削開始位置に位置決めするときのアプローチ方向を指定するアプローチ情報を取得する第一取得手段と、
前記第一取得手段が取得した前記アプローチ情報に基づき、前記切削開始位置を前記アプローチ方向の終点とし、該終点に対し前記工具を前記移動開始位置から前記アプローチ方向に沿って位置決めする位置決め手段と
を備えたことを特徴とする数値制御装置。 - 請求項1に記載の数値制御装置において、
前記移動軸は互いに直交する三軸であるX軸、Y軸、Z軸であって、
前記アプローチ情報は、前記X軸、Y軸、Z軸のうち何れか一つを指定する情報である
ことを特徴とする数値制御装置。 - 請求項1又は2に記載の数値制御装置において、
前記アプローチ情報は、
前記NCプログラム中の前記制御指令であって、前記アプローチ方向を指定するアプローチ指令である
ことを特徴とする数値制御装置。 - 請求項1又は2に記載の数値制御装置において、
前記アプローチ情報は、
前記NCプログラム中の前記切削サイクル指令のアドレスであって、前記アプローチ方向を指定するアプローチ指定アドレスである
ことを特徴とする数値制御装置。 - 請求項1又は2に記載の数値制御装置において、
前記工具の情報である工具情報を記憶する記憶手段から前記工具情報を取得する第二取得手段を備え、
前記工具情報は、前記工具毎に、前記切削サイクルを実行する場合の前記アプローチ情報を含み、
前記第一取得手段は、
前記第二取得手段が取得した前記工具情報から、前記主軸に装着する前記工具に対応する前記アプローチ情報を取得する
ことを特徴とする数値制御装置。 - ワークを回転する回転軸と、該回転軸を傾斜する傾斜軸と、工具を装着する主軸を前記ワークに対して移動する移動軸とを備えた機械を制御し、且つ複数のブロックを有するNCプログラム中に一つの制御指令で前記機械の複数の動作を指令する固定サイクルを実行可能な数値制御装置の制御方法において、
前記NCプログラムを一ブロック毎に解釈する解釈工程と、
前記解釈工程で解釈した前記一ブロック中の一つの制御指令が前記回転軸と共に回転する前記ワークに対して前記工具が現在位置する移動開始位置から切削開始位置に位置決めした後、該切削開始位置から切削終了位置に移動することで前記ワークを切削し、切削終了後に前記工具を前記移動開始位置に復帰する一連の動作を含む固定サイクルの切削サイクル指令か否か判断する判断工程と、
前記判断工程で前記制御指令は前記切削サイクル指令と判断した場合、前記一連の動作を実行する実行工程と
を備え、
前記実行工程は、
前記工具を前記移動開始位置から前記切削開始位置に位置決めするときのアプローチ方向を指定するアプローチ情報を取得する第一取得工程と、
前記第一取得工程で取得した前記アプローチ情報に基づき、前記切削開始位置を前記アプローチ方向の終点とし、該終点に対し前記工具を前記移動開始位置から前記アプローチ方向に沿って位置決めする位置決め工程と
を備えたことを特徴とする制御方法。
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